ISBN:459651139X 新書 山野 紗織 ハーレクイン 2006/06 ¥641

ボチボチと書いていくぞ、な読了本コメント(笑)。
勿論この本もさっさと読み終わっておりましたが、ご覧の通り今頃(^^ゞ

クレンショー兄弟シリーズの3冊目で、三男ジュードのお話。
四人兄弟を並べてみると一目瞭然なのだが、このジュード・・・影が薄い(爆)。
今回は茶目っ気あふれる末っ子ジェイソンが全く登場しなかったから、何とか助かった(何がだ。笑)。
いや、途中で出てきた長男夫婦にすっかりもっていかれているから助かってないのか(笑)。

ここんとこ、ラブシーンが以前よりは若干ホットになっているとはいえ、アネットさん節は健在でございます・・・って、どこがかというと、やはりサスペンス部分のどーでもいいっていう姿勢ですな(笑)。
あれよあれよと証拠が集まり、あっという間に現場を押えられて逮捕!!と、全く子供が絵に描いたが如くのステレオ展開なんだが、そんな事は全く意に介していない(笑)。
ジュードの職業が国家安全保障局員で、ヒロインのカライナがその逮捕された兄弟の実の妹だとしてもノープロブレム!(爆)
確かに、二人の間にその事件は陰を落とすのだが、それでもしっかり立ち直り、しっかり家族の絆を再認識し、しっかりハッピーエンドにもってくる。
いや、あっぱれです(笑)。
実の兄二人はしっかり実刑をくらっていても、美しい結婚式に両親がきてくれるっていうぐらいの力技・・・そう。あくまでロマンス重視で、そういうところはスパイス程度に押さえばっさり切るってのがここでも活きている(笑)。
それを助けるように、カライナの性格付けにアネットさんはいろいろと加えていたのも勝因だな。
親友が義理の姉(兄の妻)になったという設定で、この夫婦に亀裂が入った場合、血のつながりから家族をかばうというのが世の常だが、このカライナに迷いはない。
自分自身が、実の兄より親友を信じると言ったらそれを最後まで貫く。その静かな強さは、ジュードより上とみた(笑)。

さて、来月は最後の話であるクレンショー。
ラストを飾るのは、末っ子ジェイソン・クレイショー・・・この本、RT誌のベスト・シルエットディザィア賞にノミネートされた4冊中で一番評価高い1冊でもある。
既にシルエット作家では大ベテランになるアネットさんが、いまだこんなに続けて新作を発表してくれているのに感謝をしつつ、堪能したいと思う。

・・・でもね、過去作品で受賞している作品って未訳もあるのよ。
いい加減、観念して翻訳してくれないかしら・・・しょーもないこじつけ抱き合わせして短編未訳も殆ど消化したんだし(あと一作)。
もう10年以上嘆願していて、その報われなさに怒りよりも虚しさの方が先行する今日この頃。年取ったな(爆)