と、7月のハーレクイン新刊予定を見ていて呟く。

あれだけハーレクイン文庫で再版しているのに、その上にハーレクイン・デボラ・シモンズ・コレクションとかいう謎の再版ライン新登場とか。

テンプとかの休刊シリーズの受け皿として新しく作られたハーレクイン・スポットライトは2月のティーパーティーに行った友達から聞いてたが・・・創刊にローリー・フォスター他の短編集、エリザベス・ローウェル新刊ときた。
そんな鉄板ネタ的な布陣が組めるならもっとさっさと前からやってりゃ、休刊、減冊乱発の今の迷走状態にはなっていないだろうに・・・。

あと、あれだけロマンティック・サスペンスの傑作を集めたラインと謳って4冊の増冊刊行にした筈のラブストリームはあっけなく7月からは3冊刊行に減らされていた

・・・なんだかなぁ、だが7月はアネットさんのクレンショー続編をはじめ買う本が多いのでチェックしておかないと(^^ゞ
ISBN:4562043083 文庫 数佐 尚美 原書房 2006/05 ¥940

コニー・ブロックウェイの初翻訳作品、読了〜。
正直なところ、何故この作品が選ばれたのかイマイチよく分からないのだが(笑)。
まずは賞受賞単独作品で足固め、と思うのは素人の考えか?
「My Dearest Enemy」と「Bridal Season」という、分かりやすいRITA受賞作品が2冊もあるのに、あえて最新トリロジーシリーズの翻訳に挑んだという意図は・・・これから分かるのか?(笑)

まぁ、そんな事はさておき。
ローズハンターを絡めた三部作の1冊目という事で、物語の導入部。
導入部でこの話にどれだけ読者を引き込むか・・・であるが、すんません(^^;
かなりノレない導入部でした(笑)。
まず三姉妹の性格描写が読書速度をいきなり削いだとか感じたり(^^;
あと、人物設定に関わる描写がいろんなところで曖昧過ぎて、どうも理解し辛い。
確かに3冊かけて、裏切り者の謎を解かないといけないトリロジーだが、別にヒーローであるキットの従軍の過去三年間に関してはその部分には直接タッチしていないんだし、もう少し分かりやすく描写しても良かったのではない?
シコタマ酔って、気付けば地獄の異国の地で従軍するハメに・・・って、アンタは『エリア88』の主役か?!(←分かる人だけ笑って下さい。爆)
何故、キットの生い立ちを含めてそこを広げられなかったんだろうなぁ・・・とか、そういう有耶無耶箇所が多いと、何かノレないんですよ。
書けた筈なのに、書いてない=手ぬるい、または作者の手抜き、という考えが脳内に(^^;

面白くなかったのか、と聞かれると、そうでもない。
なかなか興味深い設定だし(修道院で義賊暗殺者養成とか)、話の運びもうまいし、ストーリーテラーのブロックウェイらしい作品だとは思う。
ただ、ヒロインであるケイトにメロメロで時々いぢめっこモードになる一途な男前、という美味しい設定だけでは熱に浮かされたように読み走れないもどかしさを感じたのだ(たとえスコッツ男前だろうが。爆)。
しかし、あんな死ぬ寸前になってまでケイトを助けにやってくるのは天晴れだったわ〜。
ことのさんには、あのケイトがそんなに魅力的には思えなかったので(おいおい)そこまでして・・・とかちょっと考えてしまった(^^ゞ

でも、これをスコッツものの帯付けて売るとは思わなかったわ・・・それが一番違和感だったりして(笑)。
どちらかというと、このシリーズでのスコッツは濃厚な香り付けのポジションだと思うんですよね。
やはりそれは、ヒーロー達のフランスでの過去がウエイトを占めているのと、出身場所であるスコットランド北部の修道院が・・・何というか俗世間と離れた薔薇に埋もれた異空間のように感じて、土着感が少ないんですよね(笑)。
翻訳された分には、勿論スコッツ訛りはないので余計、スコッツ感は希薄ですね。
コニー・ブロックウェイの代表スコッツもの=McClairen’s Isleシリーズという暗黙の了解があると思ってたからってのもある?(笑)

まぁ、早めに続きである2冊目の某氏の分が翻訳されますように(笑)