ISBN:4576051466 文庫 宮崎 槙 二見書房 2005/09 ¥1,000
やだわ・・・どうしよう(^^;
こんなツボをメガヒットの作品、どう言っていいのか分からない(笑)
ただ、そのツボはことのさん限定のひねくれたモノかもしれんので、ヒロインがバツイチどころかバツ3だとか、過去に悪行(?)の限りを尽くしたとか、いい大人になってもエキセントリックなところ全開だとか、ヒーローが陰湿にヒロインに対し復讐のいびり攻撃するとか、自爆しつつも思考回路がひねくれているとか、そういう設定が駄目な、ロマンスに美しい夢を求めてらっしゃる人は読まない方がいいかもしれないです(いきなりかい。爆)
ことのさん自身がひねくれ三昧の人間なので、主役二人がここまでくると心地よいとまで感じたとかいうツッコミはさて置く(置くんかい。笑)
とにかく、このフィリップス作品というのはいつも一筋縄じゃいかない。
今回のは今まで読んだ翻訳作品の中でもぶっちぎりの曲者作品である事は間違いなさそうだ・・・某お友達風に言うなら、このヒロインのシュガーベスはどう考えても改心したイライザにしか見えない(笑)
痛快なまでのキャラなのに、脆さが見え隠れしていて次々に視点が変わり、読者を美しいカレイドスコープを覗き込んでいる気にさせてくれる。
ヒーローのコリンが・・・これまたおかしいイギリス人である。
味のある、文系エキセントリックヒーローで、読んでいてツボを次々に滅多打ちされてしまったわ・・・朝食にベイグト・トマト・・・ああ、待ってましたぁ、ってとこだったわ、これ(笑)
あと、レンガ積み(爆)
この二人の掛け合いが本当にすごくって、とにかくテンポがいいんですが、沢山ある大笑い台詞や書き文句の中でこの二つはぶっちぎりでした(^^;
「腹痛です」と「もし警察に電話したら、犬は・・・食肉にするからそのつもりで」(爆)
懺悔と和解、人生やりなおし、、、とにかく、いろんな登場人物が「自分」と向き合う事を余儀なくされた作品である。
目を背けたいような過去を、自分の中に封じ込めていた感情を、とその人によって違うが決して楽な事ではない。
実際、シュガーベスがかつて自分が傷つけた人達にいびられ続ける場面は目を背けたくなるぐらい、精神的にヘヴィだ。
そんな複雑な、書く事を躊躇ってもおかしくないものを上手に絡めて重すぎる事なく、だが軽すぎる事なく読ませるフィリップスの軽妙洒脱な事よ。
すごく印象に残ったのが、ヒロインの元恋人で、彼女の異母妹の夫となったライアンが、15年も胸に秘めていた妻への怨恨を初めて口にした後の描写だった。
怨恨は燃え尽きてしまい、残されたのは妻への愛情だった
・・・すごいなぁ、と思った一行だった。
主役二人が突出しすぎていて忘れがちだが、この因縁の夫婦の描写も脱帽である。
1冊を読み終えて、様々な印象的な場面が映像のように思い浮かぶのがフィリップス作品だが、そのフラッシュバックも今回は抜きん出ている。
『湖〜』のヒロインの書く、ウサギのダフニーの絵本が上手に登場したりして、さりげなく過去作品ともリンクしているのがまたにくいサービスだ。
本当に毎回、楽しませてくれる作家である。
やだわ・・・どうしよう(^^;
こんなツボをメガヒットの作品、どう言っていいのか分からない(笑)
ただ、そのツボはことのさん限定のひねくれたモノかもしれんので、ヒロインがバツイチどころかバツ3だとか、過去に悪行(?)の限りを尽くしたとか、いい大人になってもエキセントリックなところ全開だとか、ヒーローが陰湿にヒロインに対し復讐のいびり攻撃するとか、自爆しつつも思考回路がひねくれているとか、そういう設定が駄目な、ロマンスに美しい夢を求めてらっしゃる人は読まない方がいいかもしれないです(いきなりかい。爆)
ことのさん自身がひねくれ三昧の人間なので、主役二人がここまでくると心地よいとまで感じたとかいうツッコミはさて置く(置くんかい。笑)
とにかく、このフィリップス作品というのはいつも一筋縄じゃいかない。
今回のは今まで読んだ翻訳作品の中でもぶっちぎりの曲者作品である事は間違いなさそうだ・・・某お友達風に言うなら、このヒロインのシュガーベスはどう考えても改心したイライザにしか見えない(笑)
痛快なまでのキャラなのに、脆さが見え隠れしていて次々に視点が変わり、読者を美しいカレイドスコープを覗き込んでいる気にさせてくれる。
ヒーローのコリンが・・・これまたおかしいイギリス人である。
味のある、文系エキセントリックヒーローで、読んでいてツボを次々に滅多打ちされてしまったわ・・・朝食にベイグト・トマト・・・ああ、待ってましたぁ、ってとこだったわ、これ(笑)
あと、レンガ積み(爆)
この二人の掛け合いが本当にすごくって、とにかくテンポがいいんですが、沢山ある大笑い台詞や書き文句の中でこの二つはぶっちぎりでした(^^;
「腹痛です」と「もし警察に電話したら、犬は・・・食肉にするからそのつもりで」(爆)
懺悔と和解、人生やりなおし、、、とにかく、いろんな登場人物が「自分」と向き合う事を余儀なくされた作品である。
目を背けたいような過去を、自分の中に封じ込めていた感情を、とその人によって違うが決して楽な事ではない。
実際、シュガーベスがかつて自分が傷つけた人達にいびられ続ける場面は目を背けたくなるぐらい、精神的にヘヴィだ。
そんな複雑な、書く事を躊躇ってもおかしくないものを上手に絡めて重すぎる事なく、だが軽すぎる事なく読ませるフィリップスの軽妙洒脱な事よ。
すごく印象に残ったのが、ヒロインの元恋人で、彼女の異母妹の夫となったライアンが、15年も胸に秘めていた妻への怨恨を初めて口にした後の描写だった。
怨恨は燃え尽きてしまい、残されたのは妻への愛情だった
・・・すごいなぁ、と思った一行だった。
主役二人が突出しすぎていて忘れがちだが、この因縁の夫婦の描写も脱帽である。
1冊を読み終えて、様々な印象的な場面が映像のように思い浮かぶのがフィリップス作品だが、そのフラッシュバックも今回は抜きん出ている。
『湖〜』のヒロインの書く、ウサギのダフニーの絵本が上手に登場したりして、さりげなく過去作品ともリンクしているのがまたにくいサービスだ。
本当に毎回、楽しませてくれる作家である。
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