スーザン・キャロルの初翻訳、トリロジー1冊目読了〜。
いやはや、久々に遭遇して涙してしまったわ。

おしんヒーローくんものに(^^;

何というか、作品全体を覆うコーンウォールの物悲しく荒々しい情景と、セント・レジャー一族の持つ不思議な能力が、ヒーローであるアナトールの不憫さ、いじらしさと相まって非常によろしい!
FTが苦手(何度も言うが嫌いなんじゃない。苦手なんだ。汗)のことのさんでさえ、この絶妙な相乗効果に◎を出したいです。

両親から愛される事なく精神的な虐待を受け、一族の頂点に孤独に佇む彼の、数少ない庇護者である老司祭で「花嫁探し人」が見つけ出した運命の花嫁マデリンとの、哀しい秘密と過去を挟んだ不器用なやりとりに涙・涙。
傷ついても、傷つけられても、詩人のように花嫁を崇め奉り、愛おしみ、激情をもって彼女を包み込み愛するアナトールに本当に涙・涙・涙。
下手なヒロインより、よっぽど乙女でかわいいわよー、アナトールのが!!

あ、別にヒロインのマデリンに関しては涙はせんが(ちーんっ)。
だって、こんなに人の傷に塩をなすりこむような地雷原言動の多さ、ちょっと勘弁願いたい(^^;
確かに、手探り状態の生活だし、謎だらけでいろいろあるのは読んでても分かるし納得もするんだが、いかんせん哀れで愛さずにはいられないアナトールのみに集中して読んでるものだから、彼が傷つけられるたびにカチンカッチンカチーンッ(=_ =)とくるワケなんですわ。
物語全体、理詰めのマデリンに対しての「何事も理屈だけでは解決はしない」という提言があふれているんですがね。
不可思議な世界の果てともいえるコーンウォールでのあれやこれやに、マデリンの愛らしいビジュアルが映えているんだが、彼女のその現実主義で頑ななところが非常に異質に思えるような書き方が何ともうまい。
時に、世界に忘れ去られたような数々の情景の中で、マデリンの現実主義なところとか、アナトールの宿敵の従弟ロマン、ロマンの連れてきたフランス人友人などが浮いている。
そして、変な話だが、それらこそがアナトールの抱えている「一族の秘密」よりも、よほど暗く澱めいたイメージすら感じさせた。
まぁ、ぶっちゃけた書き方をするなら「同じ阿呆なら踊らにゃ損」だと思うんだよね。
「郷に入れば郷に従え」とも言うか。
マデリンは経済観念のない家族を支え、唯一の常識人として一家を持たせていた太っ腹と居直り具合を持っていて、あの土地に、あのとんでも一族に馴染むにも根性見せるかな、と思ったけど・・・なかなかうまくはいかなかったわ(^^;;
金もないのに散財しまくり、家庭の事より自分の享楽とかいう自分の家族のが、地道にお仕事に勤しんでいるセント・レジャー一族よりよっぽどバケモノだと思わなかったのかしら(笑)。

とにかく、最初から最後まで、けなげに愛を求め続けるアナトールに尽きました。
何度も読み返しそうな秀作な理由として、コーンウォールのあの情景とヒーロー。
FTロマンスなんだろうけど、そういう部分は気にならなかったな。
三部作の残り2冊も翻訳してもらえると嬉しいかも。
このアナトールの幸せになった後日の姿を見てみたいから(笑)
リン・カーランドのド・ピアジェ家シリーズの邦訳2冊目、読了〜。
昨今のうっふんあっはんエロエロエッサイム路線に苦言を呈するが如きリリカル具合に、なんちゅーかロマンス読みとして初心に返った気分でとても楽しく読む事が出来ました。

今回の主役は前作でお馴染みの朴念仁大型騎士コリンくん(笑)。
期待を裏切らない頓珍漢具合にキターーーッ!(山本高広調でお読み下さい。爆)
前作の主人公カップルも、しっかり子供も一人増えていて、コリンは伯父バカよろしく子守りにも余念がないが、まぁ、やっぱり頓珍漢(^^ゞ

いや、前作もコリンの事は愛すべき朴念仁とは思っていたが、今回主役になってみて、まさかここまで突き抜けた痛快剣術バカだとは思ってもみなかった故、本当に快い気分になりました(笑)。
いやはや、社交術とか処世術とかのスキル皆無!(爆)
小僧っ子のジェイソン(相変わらずのことのニーズで萌え爆裂。萌)にも劣る、そのたどたどしさがデカイ図体と真逆で何とも・・・かわいいというか(笑)。

そんなコリンの元に、父親から押し付けられた結婚相手がやってくる事に。
今まで、コリンにまつわる世間の風評のせいで縁談相手がことごとく断ってきた事もあったが、今回は事情がちと違う。
既にもう彼の元に花嫁シビル一行が向かったという、事後承諾状態(^^;
ああ、憂鬱。
どうせ今までみたいに断って・・・いや。一人、一人だけ断る前に忽然と逃亡した女がいたよな。
フランス貴族の娘エレオノール。
断る事もされず、自分を嫌がる余りに逃亡した彼女の存在は、コリンの心に影を落としていたりするのだが・・・まさか、そのエレオノールが、逃亡の後に男装し、今回の花嫁シビルの護衛として同行しているなんて誰が想像したんだか(^^;;

ややこしい状態に追い込まれ、へっぽこ騎士としてブラックモア城に到着してしまったエレオノール。
まぁ、ここからが絶妙な展開でした(笑)。
あれやこれやという間に、ブラックモアの魔女トリオやら、ジリアンやら、ジェイソンやら次から次へと正体バレまくり・・・なのに、肝心のコリンだけが気付かない!
コリン、天然すぎる配線だ!(笑)
へっぽこでキレイな顔の小僧騎士を鍛えてやるのがオレ様の心遣い〜♪と、剣術一直線(爆)。
もう、その天然具合がたまらんスマッシュですよ!(爆)
別の意味で読んでてうずうずしますな、これだけ天然だと(^^ゞ

エレオノールの正体が分かってからも、まぁ、何ていうか天然で・・・それでいて不器用で頓珍漢(笑)。
そりゃあ、自分をかつて拒絶して逃亡した憎むべき花嫁が、実は自分にとっての理想(何せ剣術について理解がある←というか、扱かれて感化されたとしか。笑)の天使ちゃんときては・・・オタオタオタわたわたわた(@@;;
どっ、どーしようっ?!みたいな(笑)。
あれだけどついているジェイソンの真似をして喋くりまくったり、ワケわからん動悸息切れに困ってみたり、意味不明のもやもやに流されそうになったりと七転八起 > 気付けよ、と読者のツッコミ待ち(笑)。
いや、読者だけでなく、ボケ連打でジェイソンやエレオノールのツッコミも待っている有様(セルフ自爆しているのがオチなんだが。爆)。
エレオノールも、若いのに波乱万丈の末に、元々聡明だったところに肝っ玉でしっかり者になってしまい、すっかりコリンを操っているのが良いわ(笑)。
何だかジェイソンと双子のよーな勢いです(いい意味でも悪い意味でも。笑)。

今回初登場の脇役は、沢山出てきた割に、かなりの勢いでそぎ落とされていった気がしますが(^^;
ヒーロー弟妹と、ヒロイン兄に関してはまとめてバーゲンセール状態(笑)。
しかし、あれだけヒロインが虐待されているにも関わらず、さらっと読めるような描写と、コリンがエレオノールにメロメロになっている様の相乗効果か、読後はとっても爽やか。
何よりも、主人公二人の心のやりとりと、不器用なまでの触れ合いを丹念に書いているのでホットな場面が全くなくてもとってもロマンスを堪能出来てよかった〜。
とにかくコリン、お気に入りヒーロー(^^)

さて、今後もこのレーベルから、ド・ピアジェ家シリーズ、そしてマクラウド家シリーズを翻訳してもらえるようなので嬉しいお知らせです♪
今まで、このリンク・シリーズって短編もの原書ばかりを買っているので長編は翻訳にお任せ、だわ(^^ゞ
次は誰かしら・・・やっぱりケンドリック?
ジェイソンは短編だから、ちと面倒そうだし > 短編ばかりまとめた本もあるんだけどね。叔父さんの話とか、末裔の話とか。
エリン・マッカーシーの短編集、読了〜♪
暑い中、五輪中継とかもあったりして読書モードになれない最近、この手軽さとポップさはかなり◎でした。

三本共、さすがにBravaらしく猛暑に読むべきでないホットさでして(笑)。
お気に入り度合いでは、 2 > 1 > 3 かしらね。
とにかく、あの二本目のヒーローであるジャレッドのこれでもか、これでもか!!な悶え寸止め連打具合に抱腹絶倒もんでしたがな!(爆)
今までのロマンス小説のヒーローが、冷たいシャワーをあびる云々と言うのは毎度お馴染みのぼやきだが、もはやこのジャレッドの突き抜け方はそんなものを超越していた。

パンツの中に氷を入れようだなんて! > ひーっ(じたばたじたばた)

3本目のヒーローであるエヴァンの、配線違い具合もツボかも。
「砂漠のセントバーナード犬」とか(笑)。
つうか、ヒーローであそこまで潔い腐海住民も珍しい(爆)。

1本目のマックは、あのプードル背負ったラストに尽きるわー(笑)。
既に読んでるキンドラの親友アシュリーの話で、キンドラとマックがプードルと共に幸せに暮らしているのは分かっていたけど、プードルの意味がこんなところであったんですね!(笑)

全体的にロリさんとよく似た作風の短編なんだが、このマッカーシー作品のロリさんとの相違点で、且つことのニーズなところはここかと。

ヒーローのヘタレ具合(爆)

あのね。ロリさんもお茶目くんヒーローはお約束なんだけど、そこは、ほら。
最後の一線を越えないというか、何か捨てきれてないモノを感じるわけ(笑)。
それに比べると、もうこのマッカーシーの書くヒーローは、どちらかというと乙女系というかヒロイン的というか、どうにもこうにも突き抜けたヘタレというか(爆)。
セクシーな乙女系ヘタレ・・・それはそれでどうかと思うんだが、好みだからしょうがない(^^ゞ

エッチでホットで楽しくって、それでいて嫌味でないキャラクター達のキッチュなきゅんきゅん短編集、というポジションでは三本ともとっても楽しく読めたし、一人の作家の作品のみを集めてアンソロジーにしている分(この本は元々「オンライン」というテーマでまとめられた1冊なんだけど)、ヴィレッジさんの「キス・キス・キス」シリーズよりは作品のレベルも安定していて、読む側としてもこちらの方に軍杯があがります。
ホントに楽しかったな。
マッカーシーは短編多いので、また是非短編集を出してほしいです(^x^)
行ってきましたよーっ!
本日、早起きして京都まで!
そうですっ、京都までですよっ!!

劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王を見に!!

・・・ふ。正確に言うと、まぁ、別に地元映画館でもやってるし、このクソ暑い中、観光客でごった返している京都くんだりまで、ましてや初回上映回なんかでわざわざ行かなくても?というハナシなんですが。

キタ!コレキタ!!な情報を入手したんで、どうしても萌え魂に火がついてしまったワケなの。
そう。
そうなの。
主演の瀬戸くん、音也役の武田くん、そして大阪とかでは来なかった名護役の加藤くんが舞台挨拶に来るんですって!とか聞いてしまってはねー。
で、京都は二ヶ所、京都と二条とあって京都の方がキャパも多いし発売も数時間早いし、まずはそちらからチャレーンジ!!

・・・あっさり取れたけどね(^^;

でもって取れたのが、○列目(思わず伏せた。汗)なもんで「ぎゃふん。こんなお子様映画に、ど真ん中ゾーンの○列目なんて激イタじゃんか!!(^^;;」とか思ったが・・・心配してソンしました(笑)。
行ってみたら、何だかテニミュに来ている錯覚を起こしたぐらい、大きなお友達ばかりでしたから(爆)

・・・はふぅ。
映画の内容とかはそんなにクドクド言う事もないんですが(コラーッ。爆)、とにかく・・・激ヤバ。
ナマの加藤くんのなんちゅーかツンデレラーの心を揺さぶる、たまに出るすんごいはにかんだ笑顔にヤラレタ!とか、あんなスラリとした外見でかなりイジられキャラだとか、アドリブ効かないクチだとか、もう、全てがガッツンガッツンきましたな(萌)。
日帰り営業の筈なのに、宿泊営業の二人より荷物が多く、早起きしていっぱいお土産買いこんでるって・・・マジモードか(笑)。
帰りたくない連呼をしていて、話題は「名護さんと行こう京都ツアー」という話に。
でも、確かに加藤くんの言葉じゃないが、名護なら自分の行きたい店を指差して「さっさと連れて行きなさい」と、連れて行ってもらうのに命令口調で言ってそー(爆)。
実際の加藤くんは、瀬戸丸が言うところの名護と真逆の「下から口調」で腰がひけてるらしいんだが(笑)。

でも・・・意外、いや、ここ最近のドラマ展開からは想定内だったのか?!な、ナマの武田くんの・・・ああ、やべぇ。真剣やべぇ・・・な可愛さ!!
間近で見て、テレビ画面で見るより五割以上イケメン増しですよ!
もう、くーるくるくる可愛いもんだから、見てて幸せになっちゃったわ!
最後には、あの音也そのまんまに「争うな。お前ら皆、まとめて愛してやる」の台詞まで飛び出し、会場中を湧かせていました(笑)。

映画の内容といい、舞台挨拶といい、音也株は上がりっぱなし!
もうパパ、サイコーですよ!!
あの親バカっぷり、きゅんきゅんせずにはいられないわ!!
早く週末オンエア分が見たいわーっ!
早起きして、京都まで遠征した甲斐がありました。
やはり、夏はビタミン分とミネラルと萌え補充は乙女(死)には大事という事です。はい。

+余談+
今日の舞台挨拶の司会、以前この日記で書いた事のあるラジオ番組『妄想ポンバシ系』パーソナリティ司会の惣田美香さん(笑)。
何て適役な司会なんでしょ(笑)。
久し振りにお目にかかりましたが、お元気そうで何よりでした(^^)
だ〜らだらだらダラックマ〜(^^ゞ

朝から五輪のテニス男子シングルス2回戦のナダルを鑑賞(萌)。
うわ〜、ウインブルドン時の白ユニも萌えたけど、今回のスペイン国旗カラーの赤ユニもイイっすよ!
お揃いのNIKEのバンダナ(合わせると国旗カラーなオレンジっぽい)もグッジョブですよ!!
ハードコートでどうかな、と思いつつ「それを拾ってしまうのか!やはりナダル!!」と唸る事多々。
確かにスペインも暑いけど、こんなアジア特有の湿度はない分大変でしょうに、やはり素晴らしい。
いやー、朝からいいモン拝んだわ♪

掃除、片付け、何もかもが中途半端なカンジ。
この盆休み、明日以外は予定も何もない分、少しでも進むといいんだが、どうも暑すぎて小休止してティーブレイクばかり(^^ゞ
画像は、最近のティーブレイクのお供率上昇中の「エントリー」。
いや、甘味もいいんだが、この微妙な塩味が汗をかく夏にはもってこいです。
すごくシンプルな味だけど、飽きないのはあの塩か。
懐かしのお菓子ですが、いかがかしら?

+余談+
男子サッカー、何とかオランダは予選通過・・・ああ、優勝候補だと思ってたのに、この暑さと湿度にコンディションはメタメタな模様(~_~;
こうなったら優勝は諦めたから(だって、ブラジルとアルゼンチン、怖いぐらいガチモードじゃないっすか!ロナウジーニョ、あわやハットトリックってどない?!)、せめて怪我なく無事にクラブに戻ってきてくれバベルーっ!(切実)
CL予選の方は、何だかアーセナル、激ヤバ状態。
セスク怪我により欠場濃厚って・・・いやーん(~_~;;
実は全プレ応募券目的で新刊買いしたんですが(ぼそ)、いやー。当たりだったかも。

このテの短編ライト・ミステリーって大好きだし、本屋さんが舞台で本ネタというのが◎。
原作者と作画者がどちらも書店員さんにはお馴染みの方、というコラボ具合もたまらんスマッシュでした♪

お気に入りキャラは、口数の少ない文庫・新書担当の内藤さん(爆)。
ヘタレな西岡少年も捨てがたいんですが(笑)。

で、原作がとっても気になって、この大崎梢さんの成風堂書店事件メモシリーズを買おうかと思ったら・・・げいーん。
単行本しかないのね、これ(~_~;
短編集で、しかもライト・ミステリーで単行本を買うのには躊躇いがあるのだよ、やはり。
だって、軽く読める、すぐ読めるんだもんよ。
文庫落ちしててくれたら即買いなのになぁ、と思いつつ、よく見てみたら版元は東○創○社。
ああ、その昔、有栖川の学生アリス長編とかもなかなか文庫落ちしなくてサジを投げていたところじゃん・・・とあっさり諦めモードになった(爆)。
そんなこんなで、古本屋で見かけたら拾うか、程度にトーンダウンしました(爆)。

流星の絆

2008年8月11日 TV
わーっ!
最新作が早くもドラマ化されるんですね!!
東野作品が大好きなことのさん、それでなくても期待なのに、何と脚本がクドカン!
加えて主演が二宮和也!!

キャスト見てみましたら・・・ギャーッ!
長男の功一がニノで・・・次男の泰輔が亮たーんっ!(NEWSあるいは関ジャニ∞の錦戸くん)

ぎゃーっ!ぎゃーっ!! > びったんびったんジタバタジタバタ

・・・ガチです。
TBS、この枠(金曜22時枠)に関してはガチ過ぎです(笑)。

そして、また踊らされるんですね > ワタクシ(^^ゞ
っちゅー事で、現在帰省中の弟一家とテレビ観賞したでありますよ > 開会式

・・・。

余りの長さに、一人、また一人、と脱落していき、残ったのはことのさん一人!(お約束かっ。笑)

しかし、やはり開会式はファッションとイケメンチェックで決まり、ですな。
今回の日本は、まぁ、無難で前回アテネ大会、グラスゴーのホテルでひっくり返ったような事もなく(^^ゞ

入場行進では、やはりスイスのフェデラーの旗手っぷりかしら(萌)。
NZの素晴らしいオールブラック具合にうっとりしつつ(長身で美男美女が多いので見事でした)、ウクライナの配色にも拍手。
イギリスはさすがに貫禄というか、個人的にクロアチアにきゃーきゃー騒ぎつつ。
しかし、同じ色を使ったスペインと、ホスト国なのに(ごにょっ)。

楽しみな競技は体操とテニス、あと勿論サッカーね。
さっそく不穏なスタートのオランダを心配しつつ・・・って、やはりそうなのか!(笑)

そして五輪のお供の飲み物はやはり、これ(笑)
ふ。
最初は買う気はなかった筈なのに、この表紙にまずやられました(笑)。
ひなちゃん(801ちゃんの妹)だーっ!!(笑)
前回と比べ、その堕ちっぷりが泣き笑いというか・・・(^^ゞ

そして限定版には、瀬戸丸が参加しているという・・・何とも義理堅いというか、そのチャレンジャーなところで買い決定(爆)。

いやー。笑った笑ったアーンド笑えなさすぎるネタ多すぎっ!
特にテニミュ関連は笑えない・・・あ。でもことのさん、801ちゃんとシンクロだわ(^m^)

だって、アイルくんは多分妖精発言、しみじみ頷いてしまったもん。
えーっ、絶対ケルト妖精の末裔だよね!(萌) > 末期

そんなこんなの、ラストのおめでたい話からくる「ゼクシィ」を読んでいる801ちゃんを見ながら「絶対買ったのはアイルくんがモデルした号に違いないわっ!」とか、裏を読もうとする読者でありました・・・でも「コミケカタログと同じ重量」って、核心尽き過ぎです!(爆)

ドラマCD第二弾と共にアニメ化も決定とか。
絶対にアニメも801ちゃんの声は植田さん以外は駄目ーっっ!(じたばた)

+余談+
「『コミケ』と『インテ』(インテッ○ス大阪でのイベントをこの場合はいっている)、同じだと思うな」
いや、本当に。
男津波(どっか近くのガチヲタさんにでも聞いて下さい。笑)なんてインテにゃ存在しませんでしたがな。
ビジュアル系バンドのライヴ会場よりもゴスロリお嬢の多かった全盛期に思いを馳せるネタ等、ゴチでした(笑)。
スーザン・ブロックマンのBantamから過去出したノン・シリーズもの中篇、読了〜。
このランダムさんから出ているものの中では、過去の遺産は発掘さずに化石のまま、という感想が多い中(笑)、これは色んな意味で一番のヒットだな。

いや、「好き」と「得意」は別問題、という作家さんが多いのに、ブロックマン、実にSF作品を書かせたらフィットしていたのだ。
小難しくなく、筋のブレもなく、シリアスな展開の中にもブロックマンらしい軽妙でホットなやりとり、小気味良い口調、そしてストレートなロマンス。
長編でなかったのが、この作品の場合はプラスになっているし。
つまり、キャラクターの数を少なくし、大事は起こった直後から始まる設定。
そして要点を上手に絡めていっているので無理もない。
でも、核となる「タイムトラベル」に関しては、簡潔ながらも自説(この場合は持説、か)を明確にしているのも○。
そうなのよー。
SF苦手の人でも、ここまで噛み砕いて説明してもらえば本当に入りやすいと思うし、SF読者にもいいかと。
まぁ、ブロックマンは時間旅行そのものよりも、それに関係する「二重記憶」に重視を措き、あっぱれなまでにロマンス要素としてしまったけど。
そうなのよね。
この作品の勝因は、その「二重記憶」設定にある、とことのさんは思った。
こんな巧妙なハッピーエンドになったのも、しかり。

危険な、酸いも甘いもかみ分けた42歳のチャックに激しく惹かれるヒロインのマギーの気持ちは分かりやすい。
時間は残されていない、実る筈ない恋、だというのもまた燃える気持ちに油を注ぐというか。
未来の世界では二人の関係は運命の悪戯というか「恋愛未満の友人」だったという、その線引きも何ともうまい。
しかし、ここでややこしいのが未来の悲劇を未然に防ぐ為には、現在の世界で現代のマギーが、チャーリーを誘惑してでもタイムトラベル計画を彼に諦めさせる羽目になること。
チャックに惹かれていながら、別の・・・じゃない。別人じゃないところがマギーじゃないが何ともややこしい。
なまじ、どちらとも「両思い」だし。
そして二重記憶が、彼ら二人とマギーの、何とも言いがたいシンクロ具合を物語るんだが、あれはすごいSFチックだと感心してしまった。

とにかく、二人のヒーロー・・・実際は一人なんだが、あえて二人、と言いたいな。
42歳の、未来からやってきたチャックと、その7年前の姿、35歳のチャーリー。
同じチャールズ・デラ・クローチェなんだが、実にここで萌えヒーローを書かせるとスゴ腕なブロックマンの本領発揮というか。
42歳のオジサンの揺れる乙女心複雑な純情さ、35歳なのに妙に世慣れてない風情が垣間見えたり、と実に多彩。
もう、一人だけの筈なのに、実に色んな面を次々と見せてくれるから楽しめたの何のって。
チャックも勿論セクシーでいいんだが、いつものブロックマンの書く直球的アルファ・ヒーローと比べるとすごく抑え気味でナイーヴだよねぇ。
そしてチャーリーは、どうもブロックマンが書くところの「若き天才(オタク)」系で、正統派ヒーローというにはセンシティヴさが更に前面に出ている。
でもって、本当に35歳かっ?!ってぐらい、若々しく感じるんだよね、このチャーリー。
ああ、実はこのチャーリーの方に、ことのさんはきゅんきゅんきてしまったのだ(笑)。
「自分は彼女にとってチャックの代わりなんだ」とか思ってしまうところとか、彼女の前で自分の弱いところをさらけ出したり、泣いたりと、もう弱いところをこれでもか、これでもかと前面に押し出して書かれているのにヤラレタ。
実際、過去の哀しい出来事(これがタイムトラベルの全ての発端)をマギーに告白するか、しないかというのがすごく大きかった事は読んでもらえれば分かるんだが。
マギーにとっても、そして未来の彼・チャックにとっても。

タイムトラベルなんて飛び道具を使ったSFパラノーマルなのに、実にセクシーで胸きゅんでど真ん中ストレートなロマンスを読ませてもらえました。
淡くやわらかいまでの印象を感じたラストまで噴飯ものの安易な「私の流した涙を返せ」的なオチでない、ブロックマンの手腕に納得してやられた感じすらする。
あのラストの、何とも情感あふれるまでの描写に説得されて・・・本当にやられたのかもしれないな。
読み手を選ぶ1冊なことは確か。
だが、ことのさんは好きです、かなり。
キャシー・ラヴの「恋するヴァンパイア」シリーズ2冊目、読了〜♪
いや〜、今回も笑った笑った♪大満足です♪

1冊目にて、生真面目なパラノーマル読者をよそに、カッ飛んだ独自ワールドを開いたこのシリーズ、2冊目でも完全に我が道を突き進んでいて、おかしくっておかしくって(褒めているんです)。

今回の主役は、前作の悪役から改心したヤング家次男のクリスチャン(ヴァンパイア)。
前作ラストで、実の兄リースの愛する女性ジェインを殺してしまった(と思い込んでいるだけで、ジェインは実際は生きて・・・いや。見事死んで???ヴァンパイアとなっている)為に、彼は贖罪中。
セレブ並みの財力を持ちながら(どうしてか、この兄弟はヴァンパイアになっても金勘定に長けている)、芝生に放置プレイの、ピンクのフラミンゴをはじめとする怪しい置物が不協和音を奏でる田舎のトレーラーハウスに隠遁中。

・・・この時点で頓珍漢でキターっ(笑)。
あのクリスチャンが、狭いトレーラーハウスで引き篭り生活を送り、怪しい置物に毒づいているなんて、それだけでおかしい(^^ゞ
なのに、次から次へとクリスチャンの頓珍漢っぷりが加速してゆくんだ、これが!!
クリスチャンってばっ!
自己啓発プログラムよろしく、人間に近付く為のプログラムを実践中!(その箇条書き一覧を冷蔵庫に留めているのが笑えるんだが、それに使っているマグネットが『赤十字献血キャンペーン』のものだというのが倍笑える。爆)
しかもセラピーと称してブログ運営中(爆)。
何だかマメに更新していて、もうっ、もうっっ!
キターッ、モエキターッ!! > びったんびったんジタバタ

・・・はぁ。こういう配線違ったイケメンにとっても弱いことのさんなんだが、クリスチャンってばまだまだやってくれます!
セレブまっしぐらなワードロープ内容とスポーツカーを持っていながら、穴倉で深夜のテレビショッピング商品を買い捲り、途方にくれてみたり。
とある縁からカラオケバーでお手伝いしてみたり。
どこをとってもイカす!(爆)

そんな「ご縁」、今回のお相手、クリスチャンの現在の隣人ジョリー(人間)。
とんでもない劣悪な家庭環境で育った、負けん気の強いポジティヴな貧乏娘(笑)。
ビールパブ&カラオケバーのオーナーでもあります。
最初、原書でクリスチャンの名前と共にKARAOKE BARと見た瞬間、何とも脳内でイメージ崩壊が始まったんですが(笑)、実に似合ってたかも。
逆セクハラされてても(爆)。
まぁ、このジョリーも微妙に配線がおかしいのか、あれだけ一緒に買い物に行ったクリスチャンが分かりやすい言動に及んでいるのに(ジョリーの為に買い物しているのに)、イノシシよろしく目の前しか見えないし(笑)。
ただ「この人、変な人ね」で終わるのか?!それでいいのか!(爆)

でも、読んでいると「異形」のものであるヴァンパイアよりも、ジョリーの周囲の「人間」の方が、恐ろしいまでの「怪物」だと思った。
そして、それと対を成して、改心したクリスチャンのセンシティヴなまでの様は、人間よりも傷つきやすいんだ、と。
実際、前作ではまだライラの影響下にいた彼だったゆえに、その変化具合は顕著。
もう、ジョリーにメロメロなのに、苦悩して身を引こうとしたりして・・・さすが兄弟。
リースもだが、行動がヒロイン的なんだよな(^^ゞ
ラストも、彼女を身を張って守り、そして消えてゆこうとしたりして・・・コノヤローッ!古典ロマンス道ど真ん中じゃないかーっ!きゅんきゅんじゃないかよーっ!! > 褒めているんです、ええ(笑)

今回の重要なキャラクター、新しく登場したカラオケバーのお手伝いおじいちゃんジェドさん(見事に登場人物紹介で間違えられているが。増刷の際には直してあげて下さい)。
いやー、気に入った♪
とっても気に入った・・・こういう飄々としたキャラ、大好きなの。
しかも、何て素晴らしい知恵者なんでしょうか。
自分よりはるかに年上のヤング兄弟とっつかまえてヒヨッコ扱いですよ〜(^^)
そして、毎度お馴染みヤング家の皆さん勢ぞろい。
前回のバカップル主人公二人も健在、今回もお茶目さんなセバスチャン(カラオケ熱唱場面に大ウケ。爆)にうくくっ、とウケつつ。

今回も前作同様に、万民ウケとかそういう事を考えず、ひたすら独自路線を走って快走(笑)。
最初から最後まで大満足。
兄弟再会場面は少ないものの、あのボリュームでしっかり個性が出ていてよろしいかと(萌)。
だから、今回も言いますが、生真面目なパラノーマル読者は、あのブログ最終更新のオチとか勿論お勧めしませんってば(爆)。
ことのさんがこんなに飛ばしてる時点で疑って下さい > おいおい(笑)
次回は三男セバスチャンが年貢の納め時(ミイラとりがミイラ、的な話だが。笑)となりますが・・・うはっ。
年内に読めるんですって!素晴らしいじゃありませんか!!
素早いお仕事、感謝、感謝だわ〜(-人-)
キス・キス・キス・シリーズ五冊目、読了〜。
今回は、久々にマッケナ復活の1冊という事でさっそく読んでみたり。

マッケナはなかなかの当たりかな。
とにかく軽くストーカーちっくなマッケナ・ヒーローにも慣れたが(爆)、今回のは何といっても「料理上手のマメ男」というのがポイント高かった(笑)。
いや、真面目に仕事して、それでヒロイン追っかけるのも一生懸命なら、十分ポイント高いんだけど > 余程、仕事ボンクラ・義務そっちのけの色ボケキャラが嫌いらしい(^^;;
じいちゃん好き、っていうのも好材料よね、うん。
ヒロインはそれほどまでとは思わないが(笑)、まぁ、メロメロくんに何を言っても、ねぇ(^^ゞ
相変わらずの妄想ストーリーのテンプレに失笑しつつ、内心「あ、キタキタ」と思ったあたりは時代劇宜しい反応か?!(笑)

二本目のナンシー・ウォレンは前回のプードルくんが良かったんだけど、今回は優等生な出来の及第点というカンジかな。
不可でもないが、可でもない。
主人公二人が、突出してなくって、淡々と話が進んで終わったようで、記憶に残るかと言われたら、一度読んでサヨナラ〜というレベルでした。
いや、記憶に残ったのはヒロインのおばさんよ。
アナタ、それは殺人未遂では?!(@@; というのが、どうも最後まで引っかかったというか。
それを何事もなかったかのようにするのはどうかなぁ・・・。

・・・あ。
もう一人、残ってた。
1本目のエイミー・ガーヴェイが。

・・・あのクソ女ルームサービス女本の作者じゃん。

http://diarynote.jp/d/28222/20080315.html

短編はどうかと思って読んだが、やっぱりこの作者の書くヒロインって馬鹿女しかいねーらしい。
この作品でも、約束とは何ぞや?!という自分勝手な解釈と思考回路、相手の気持ちを慮る事なく、自分がイチバン!!な言動に終始している。勘弁してくれ。
アル中よりも、絶対この女の方がタチ悪そうだぞヒーロー!考えなおせ!!とかマジ思った(笑)。
この作家の名前が今後、このシリーズのラインナップに連なる場合、ちと新刊購入を考えるのは確実か。
相性があるかもしれませんが、ことのさんはこのエイミー・ガーヴェイの場合は食わず嫌いでなく、長編短編どっちも食ってウンザリしまくって嫌いになったという事なんで、そこんとこよろしゅう(^^ゞ

そんなこんなで、ここんとここのキス×3シリーズは、三打数一安打という打率が続いている気が。
まぁ、無安打よりはマシと思うべきなのか。
ここらで次回は起死回生のヒットを期待したい。
別に名前が日本では既に無茶苦茶売れてるから作品も面白い、という保障にはなりゃせんし(爆)
ノーラ・ロバーツによる二つの名義を使ってのリンク・ロマンティック・サスペンス、J・D・ロブ編。

舞台は前作から50年後のアメリカはニューヨーク。
盗まれたダイヤモンドの残りを巡り、前作の主人公カップルの孫娘が書いた、祖父母の体験を扱った本をきっかけに、新たな殺人事件が勃発。
残るダイヤの行方を捜しつつ、事件に隠された真実と犯人を追ってイヴが縦横無尽に活躍する1本。
前作からのリンク具合、その設定のスマートさはさすがノーラ。

いやー。
前作のラストで事件全てにケリをつけず、想像の余地と余韻を残しつつのバトンタッチが、またこの2部に活きた。
何故なら、既に20作近くを重ねているIn Deathシリーズなら、色々な説明やら何やらをすっとばしていきなり核心ついてもIn Death読者はそれが当たり前だから(笑)。
いつもより若干少ないページ数ながら、キレイにまとまって、且つ犯人像が前作からも、そしてIn Deathシリーズの範疇で非常に収まりよい。
つまり、無理がないのだ。
続編となるこの作品でも、全てが全てを書いてない。
だが、スムーズに読めるし「ああ、やっぱりそういう展開だったのね」と納得しながら、前作に思いを馳せる事が出来るのだ。
そして、今回のメインキャラの一人となっている前作主人公の孫娘サマンサがいい設定とキャラだった。
イヴとロークを同時に慌てさせるなんてツワモノじゃありませんか(笑)。
これは再登場を祈りたいですな。

で、毎度お馴染みキャラクター達も相変わらず、で続編の設定ながら、そこはやはりイヴとローク、そして擬似家族の皆さんのあれやこれやだったりする(笑)。
今回は、かの天敵サマーセットが湯治スパに行っていて留守なのが非常に寂しいんだけど。
イヴは喜びつつも寂しがっているのがチラチラ見え隠れ(笑)。
ロークはといえば、今回はご自分のイケナイ過去がえらく役立つ展開に・・・そうよね。泥棒の事は泥棒に聞くのが一番だわさ(爆)。
さりげなくイヴのサポートにまわりつつも、己の萌えポイントへの欲求は抑えられずなのは相変わらず(笑)。
思うにロークって、制服フェチだったり、イヴの仕事してる姿にメロメロだったりするヲタ分類するなら「おまわりさん属性」なんだよな(問題発言。自爆)。まぁ、イヴ限定だろーけど。

なりたてのホヤホヤ捜査官となったピーボディはというと、とにかくイヴとのやりとりが今回からは違うニュアンスも含んできて読んでてワクワクしますね。
最初の靴のくだりはプッとウケたけど(笑)。
マクナヴの出番は今回、少なかったけど手堅い個性突出場面はナイスだわ。宅配業者場面とピザ食い場面はウケまくり(^^ゞ
そして、すっかりナイスコンビに定着したバクスター兄さんとトゥルーハートくんも登場してくれて○っすよ!
特に、ひねたメンバーの中でのトゥルーハートくんの挙手場面はきゅんきゅんモノですってば!!(萌)
ドクター・マイラは前回のバーベキューに続き、今回は「ショッピング」という、これまた凄いネタをご用意してくれていました(笑)。
ノーラさん、是非、マイラさんに連行されて連れられてイヴをショッピングに行かせてください!(爆)

今回もすっかり満足した1冊でしたわ〜。
リンク具合も不自然でなく、お互いの名義の個性を活かしたいい企画でした。
こういうのは、また是非してほしい。
そして、早く次が読みたいな〜♪
ノーラ・ロバーツによる二つの名義を使ってのリンク・ロマンティック・サスペンス、ノーラ・ロバーツ編。

舞台は現代のアメリカはメリーランド州。
盗まれたダイヤモンドを巡り、盗んだ一味の仲間割れ、一味の一人の娘、宝石を追う私立探偵、隠されたダイヤモンドの行方・・・それらが絡み合う1本。
縦横無尽ながらにスマートな絡み具合はさすがノーラ。

田舎の町に越してきて、人生をリセットし、こじんまりとアンティークショップを営むレイン。
彼女の元に、かつて可愛がってもらった実父の親友ウィリーがやってき、目の前で亡くなった事から、彼女の静かな生活に波が立つ。
泥棒である実父ジャックへの愛情を確かに感じながらも「普通」に生きたいレインの葛藤を描きつつ、ノーラお得意のポジティヴでファッション番長で、それでいて健康的セクシーなヒロイン像が確固たるものとして彼女のキャラはあったな。
神経質で意固地なところが出てもおかしくない人物設定なのに、まぁ、何と久々に読んでいて爽やかな気分になったことかしら、このレイン。
自分の欲求に、欲望に、そして未来に対してとってもストレート。
そして実利主義なのが気に入った。
ヒーローに裏をかかれていた事を知った後でも、よくある女の愚痴愚痴と恨み節を叶えるわけでなく、それはそれ、これはこれ、だってアナタはアナタの仕事をしていたんだもの、プロってそんなものでしょ、とあの件はちょっとスカッとしたかも。
そうなのよ。ノーラのヒロインって、仕事(任務、義務)を疎かにするって事が少ない。これは好印象なの。
昨今のロマサスは本当に、仕事や義務そっちのけでウッフンアッハンやってりゃいい、ってカンジだから余計(^^ゞ

そういう意味では、ヒーローのマックスは、そんな姉貴なレインの勢いに負けている、というか(笑)。
あ、でもメロメロくんで、仕事が出来、とにかく茶目っ気あってマメ男と、ノーラの書くヒーローの極上部類に入るかと。
レインじゃないけど、言動の一つ一つがキターッ!モエキターッ!!ってカンジで大変ですな(笑)。
ぶさいくワンコとのやりとりは本当に確信犯としか思えないです、はい(^^ゞ

脇役も出色で、レインのお店の店員で親友のジェニー、その夫で地元警察署長ヴィンスもいい味。
特にジェニーは、ノーラお得意のパジャマ・パーティ・キャラでノーラ作品読者にはニヤッとなるかと(笑)。
盗み一味の大元で、ダイヤを独り占めしようとした犯人に関しては、これが両名義リンクの特色というか、ロブ名義作品の犯人に見る「犯人像」が克明に出ているように感じた。
ちょっとしたこだわり、自分への過信、そして粘質なやり口。
それは一つの芝居のようにも感じるんだが。
そして脇役の中で出色なのは、やはりレインの父ジャックかと。
悪人なんだが、稚気があって、何より活き活きしているんだわ、このオヂサン。
まさにチョイ悪の魅力つーか(笑)。
マックスとのやりとりが、まぁ、舅と未来の婿とのガチなんだが、これがまた笑えてグー♪

全体的にロマンス色が強い、そして重くない、とても読後が良い1冊でここ近年のノーラ作品に食傷気味だった方には是非お勧めかと。
シルエット時代の頃のようなテイストを感じるものとなっております。
そして、うまいんだよね。
全部書かずに、あえて二部のロブ名義につなぐんだが、丸投げでないの。
1冊としても堪能出来、想像の余地と余韻を残しつつ、バトンタッチしたってカンジ。
ノーラの職人技を感じました。
サマンサ・ジェイムズのスターリング・シリーズ2冊目、読了〜。
いや〜、前作に負けず劣らずのツンデレ、更にデレッデレなヒーローとヒロインのラブラブ垂れ流し萌え萌え具合に、金太郎飴ちっくなものを感じつつも大満足でした > これでも褒めている(笑)

そうなのよね。
これだけ暑いと、頭も働き鈍くなるし、単純明快なものが丁度いいって気持ちだったので、そういう意味でもど真ん中ストライクでした(笑)。

前作にて、英国一の美男子で放蕩者の称号を欲しいままにしていた割に現実的でいい人だった、スターリング家の次男ジャスティンが今回の主役。
前作ヒーローでジャスティンの兄であるセバスチャンと比べると、何とも光と影の部分の落差が顕著で「ああ、典型的ロマンスヒーロー(萌)」となる事請け合い。
で、そんな彼を落とすヒロインがどんな彼女かしら・・・と思ったらキタ!
キタキタ!!
そーら、こんだけ分かりやすいのがまっ正面から攻めてきたぜ!!

勝気で口の達者なヒーローと因縁ある赤毛美人アラベラちゃん

しかもご丁寧に、こんなところまで詰めてきた。

ツンデレ(爆)

いや〜、読んでてワクワクしましたな。
放蕩者とかいいつつ、前作から読んでる身にしてみりゃ常識人なジャスティンが、口では罵りつつ、茶目っ気満々でからかって楽しみ自分が常に先手を取っていると思っているくせして、既に足元すくわれている様が(笑)。
何て分かりやすいメロメロ具合なんだ!(笑)

またこのアラベラが、いいキャラなんだわー。
両親や伯母夫婦に愛されて育ったにも関わらず、彼らが本当の愛情によって結ばれている様子を見て成長したせいで、結婚に関しては夢見る乙女もいいところ。
なのに、口達者でじゃじゃ馬でしきたりに収まらないところがアンバランスでよろし。
ジャスティンの事を憎憎しく思いつつも惹かれる心には逆らえず(笑)。

お約束に二人っきりのところを発見され、ドタバタと結婚する羽目になるのだが、そんなの遅かれ早かれそうなるじゃん、と思わせてくれるぐらい、とにかくラブラブ具合が垂れ流しで、ホンマ何で本人らだけが気付いてないの?!みたいなぐらい(^^ゞ
で、結婚してからも微笑ましいまでのラブラブっぷりで・・・しかし、ただイチャついているだけでなく、ジャスティンの抱えている過去の哀しい記憶に関しても、若いながらこのアラベラが、そんな記憶ごと抱え込むようにして彼に対する様とか精神的機微とかもしっかり書いてあるので更に○。

ラスト近くに、そもそもジャスティンがアラベラと再会するきっかけとなった「賭け」についてが明らかになり、一時は別れるか?!ってところまで持っていきつつ・・・残りページ少なくなってからの再燃ゆえに、何だか読者以上に作者が忘れてそげな印象もチラリ(爆)。
しかし、男前ジャスティンの、あの惚れっぷりとメロメロっぷり、喧嘩にならないわ(^^ゞ
だって、自分から身を引いてしまうヒロインの如く、だもん(笑)。
そういう意味では、スターリング家で打たれ弱くて一番ナイーヴなのは彼かもしれんな。
セバスチャンは努力家でコツコツやってそげだし(^^ゞ

脇役の皆様も相変わらずで、前作カップル、セバスチャンとデヴォンはラブラブのまんま、双子は成長し、坊やの将来をちょっと心配しつつ(今のままではタラシ一直線。笑)。
御祖母さま、侯爵未亡人は恒例の「杖攻撃」もご健在で今回も縁結びに勤しんでいらっしゃるし(笑)。
そして次回主役でスターリング家末っ子のジュリアンナが、やっと大きく登場してきましたな。
アラベラと意気投合出来る達者具合から、ますます次回が楽しみとなりました(^^)
・・・3巻時点で、今回のラブラブバカップルの子供は何人になっているんだろう・・・(^^ゞ(爆)
9月が楽しみです(笑)
SEPのシカゴ・スターズ・シリーズ最終巻、読了〜(涙)。
読了しちゃったよ〜、終わっちゃったよ〜(泣泣)となったのは言うまでもなく。

もうね、多くは語れない。
思い入れが強すぎて、今だ余韻に浸ってクラクラしているぐらいだから。
SEPはこの作品をシリーズ最後にすべく、ヒーローのディーン・ロビラート以外、全くスターズのメンバーを登場させなかった。
だからこそ、ファンは覚悟を決めて読むんだろうけど。
かろうじて前作カップルのヒースとアナベルが登場したが、普通に読めば単独作品としても読める。
だからこそ「最後」なんだろうけど。

前作で初登場したディーンの、外見や言動からは想像のつかなかった素顔と育ち、屈折した家庭環境を中心に、同じように家庭を知らず、家族の愛を知らなかった肖像画家ブルーとの出会いからの急転直下が描かれていた。
アスリートの宿命というか、そろそろ第二の人生を考えはじめる年齢にヒーローが達した頃にこのシリーズの設定は持ってこられていて、ディーンも同じ。
しかし、彼の場合は根本的な「自分探し」とも言うべき旅となっていたり。
偶然、その旅の道連れになったのがブルーだが・・・いやー。最初、原書で読んだ時は目が点になった。

ビーバーの着ぐるみ姿のヒロインって!(爆)

もう、そのコミカル具合がSEPらしくて、ブルーの置かれている状況や精神状態を考えると、その落差がまた絶妙。
偶然の出会いが必然的、恋人以前の魂の片割れとのやりとりと経緯を今回も丹念に書いてもらえて満足でした。
特に、ディーンの買ったテネシーの農場を舞台に、家族に縁のなかったブルーが、ディーンの両親や異母妹、町の毒舌な未亡人を交えて、擬似家族ともいうべき絆を不器用に育んでゆく様は、ロマンス部分と並行して秀逸。

そうなのよね。
子供キャラクター書かせると本当にうまいのは分かっているんだけど、今回もやっぱりディーンの異母妹ライリーの描写は飛びぬけていましたな。
ライリーを通じて、ブルー、ディーン、そしてディーンとライリーの父親であるジャックが変わってゆくのが何ともじんわりくる。
毎度お馴染み動物キャラも交えて、小道具使いも○。
大人のやりなおしものを書かせると右に出る者はいない、ってカンジだわ。

正直、ディーンの両親であるジャックとエイプリル、そしてブルーの母親であるヴァージニアは、これまでのSEP作品の両親像の中でも最悪の方に入るのだが(ばっさり)、ジャックとエイプリルはこの作品の中で、息子ディーンと同様に成長し、再びスタートラインに立っているのを読むと、いつものSEPの二つ目のロマンス、というのとは違っているような気がする。
ボナーん家の父ちゃん母ちゃんと比べると、余りに刹那的で、恋愛感情の機微を感じるよりも先に痛みを感じる二人だったな。
こちらの方が、より大人になれていなかった、という意味でも。
だから「やりなおし」ではないと思った。
二人して、ディーンという息子までいながら、スタート地点に立たずに片方は目を背け、片方は逃げたから。
また、SEPがこういう痛々しいところ(ジャックの父親としての欠落具合、エイプリルのグルーピーとしてのどん底に乱れたジャンキー生活など)を真正面から書いてくるから、読者も腰を据えて読め、という事ね。
ラストに、変に感動的にブルーの母親を改心させたりしない辺りも彼女らしくって(^^ゞ

そう。
確かにディーンとブルーのロマンスは萌え全開なのだ。
ブルーのとんでもファッション(笑)は、ファッション番長のディーンの地雷を踏みまくりなのに、いざ彼女が垢抜けた最新ファッションに身を包むと嫌だ嫌だ〜、と駄々こねたりねぇ(萌)。
会話の丁々発止具合も絶妙で、クスクスと笑いが洩れる。
でも、この話でどこが一番好きかと聞かれたら、不器用なディーンとブルーの、過去の反面教師から得た、哀しいまでの壁をお互いが乗り越えて信頼を勝ち取る様かもしれない。
恋愛感情をも超越したところが、ね。

全てのキャラクターとのアンサンブルが、こんなラスト作品を作り出した。
スターズ作品を常にキャラ萌えで読んできた偏った読者としては、この作品がシリーズ一番!!とは言えないのは事実。
ただ、ラストがこの作品で良かったな、とは思う。
全ての登場人物において、ラスト作品でありながら、スタート地点に立ったという前向きなエンドマークになっているから。
当分は、この余韻に浸りたいと思う。
そしてまた何度も、スターズ・シリーズを再読するんだろう。
既に別格、誰に何を言われても聞かない偏愛不動シリーズと化しているもんね(笑)。

SEP、次回作品は新シリーズとか。
スターズ・シリーズを越えて愛される作品をお願いしますよ、ええ。
リンダ・ハワード、超久々のシルエット新刊、読了。
読了したよ、ええ、読了した。

で、聞いていい?

何でこんなつまんない話を、更に丸投げ未完で1冊終えてらっさるの? > リンダ先生

いやー。
作家凶作競作の悪いところが全部デタ!コレキタ!!
ごっつスカ条件の羅列に、ちょっと眩暈ぐらぐらり〜んよ、ワタクシ!!

・・・とりあえず、落ち着いてどこが悪いのか書き出す事にしよう。

その1 パラノーマルらしい、超状現象をあやつる一族同士の争いというテーマを根底にもってきつつ、単なる本当に一族同士のいがみ合いという低次元な争いをしている。
つまり、何の為に一族掃滅をかけているのか、目標も分からない戦いを書いている。謎だ。
もっとも、このレベルの隣組集団もどきに人類存亡を懸けられるとそれはそれでべっくらするが(笑)

その2 こんな魅力のないヒーローとヒロインのやりとりで萌えは感じる事もなく、気付けば有耶無耶に恋愛感情が。
キャラクターが自分の感情を持て余す以上に、読者がどうしていいのかわからない。

その3 一族の男性と関係を持ち妊娠→出産すると、女性は普通の人でもレイントリー一族の体質に変化するという、SFもどきな設定を用いているが、それがどうかしました?!ってぐらい、伏線の含みにならんぐらいの説明しているヒーロー・ダンテ自身がメカニズムを理解していない(笑)。
喋っている当人、書いている作家自身がそんなに深いツッコミに対応出来ないそうなとってつけ設定をヒロインであるローナに、そして読者に理解しろと言われてもそれは無理!(笑)

・・・とにかく、パラノーマル部分の設定も穴だらけで、雰囲気だけで世界構築するもんだから、読んでて苦しいほどに綻びだらけ。
ヒーローの弟ギデオンのお守りの件でも、とってつけたような状態で、ブラックユーモアに子孫繁栄お守りを兄に送りつけていた序盤のはともかく、安全お守りなんて降って湧いたようなもんじゃありませんか・・・。
実際、事故った後でダッシュボードに入ってるのを都合よく思い出したダンテ、とあるが、何となく苦しい辻褄合わせのように読めたのはことのさんだけか・・・。

・・・100歩、いや1000歩譲って、パラノーマル設定のスカ綻び具合をスルーするとしても、絶対やってはいかん事をこの本でリンダ・ハワードはした。

1冊完結が絶対のシリーズロマンスで1冊で話を完結させなかった

確かにこれ、作家競作とはいえ三部作だから続きはあります。
大きな共通テーマ(サスペンスの場合、犯人や黒幕は誰か、等の)はラスト巻に持ち越されるのは仕方ないです。
しかし、自分の担当した部分は自分の書く1冊内で完結させるというのが、競作でも掟ではありませんか。
ここでいうと、ローナの生い立ちの細かい謎、とか。
あのラストを読めば、次の作家にローナのこれからの奮闘その他を丸投げしたのが明白です。
それはアカンやろ!!
作家競作が決まった時点で、3人の作家はセッションなり打ち合わせで自分たちがどこまでを書くか等を明確にしている筈。
ましてや「安息の地」での最終一大決戦(一応、名目上で。笑)がラスト巻で待っているのは明らか。
それなら、なおそこにページ数を割くのは必定で、1巻目で取りこぼした分を後へ後へとスライドする事はシリーズ全体から見てマイナス要因にしかならない。
しかし、リンダ・ハワードはそれをやらかした。

大きな風呂敷を広げた割には、何だか小さい世界感、設定を凝ったつもりが綻びだらけ、そしてきちんと自分でオチが書けなかった、という・・・呆れて疲れた。
こんなくだらない本読んだの久々。
作家凶作という以前に、リンダ・ハワードの作家としてのここ近年の迷走っぷりをまざまざと思い知らされた1冊でした。
短編でも、長編でも、競作でも自分の書く作品に「確固たる芯」を持ってらっしゃる作家はいくらでもいるので、競作という独自枠を責める気はない。

結論としては、再読は決してない本だな。
以上。

暑いので

2008年7月17日 グルメ
余り夜に飲み物を飲まないことのさんですら、グビグビ状態(^^ゞ
でもカロリーが気になるから、ゼロカロリーものばかりを選りすぐり、毎日品替え中。
本日行ったスーパーでお安いので、こちらを購入。

ファンタ ゼロ レモン

美味しいかは、この週末に試し飲みしないと分からない・・・とりあえず冷やしておこっと。

+余談+
朝っぱらから、父が気付けばこれの主題歌のサビをエンドレスで歌っている。

『崖の上のポニョ』

ジブリ新作主題歌、かなりの中毒性あるサビだ(爆)。

うっかり聞いたこっちは頭の中を♪ポ〜ニョポニョポニョ♪流れまくって、何だか会社に行く気が削がれたのは言うまでもない・・・(@@;
キャンディス・キャンプの新刊、読了〜。
今回もキャンプらしい、適度な事件に適度な展開、と毎度お馴染み金太郎飴よろしいリージェンシーで○(笑)。

疲れている時とか、体調悪い時とか、どうしようもない本を読んだ後とか、読書熱が著しく落ち込んでいる時とかには、そういうワンパターンが嬉しい事もあるんですが、最近のキャンプはことのさんにとってはその類となりつつある(笑)。

この作品も、横領事件の犯人として告発され命を落とした兄の無実を信じるじゃじゃ馬ヒロインと、その敵と目されている青年貴族ヒーローとのあれやこれや・・・と、どっかで読んだような設定と展開(^^ゞ
ああ、でも今回のヒロイン・ジュリアは、兄の敵と思われるデヴェレルの口を割らせようとする手段がなかなか堂に入ってた(笑)。
いつもなら潜入調査程度なのに、このジュリアはというと、変装しての襲撃、賭博場へ潜入しての誘惑、挙句には拉致監禁(笑)。
そんな彼女の、結果的にダーリンになるデヴェレルもなかなか達者・・・ぷっ。
美人ヒロインにさっさとさるぐつわ噛ませて拉致返しとは、やってくれます(笑)。

横領事件の犯人は余りにも分かりやすいのですが、そこまでの話の持って行き方がやはり上手いのよね。
怪しい人間を何人も登場させて、ミスリードを誘うように設定してある。
手堅いまでのそんな部分もあり、しかしキャンプらしく頓珍漢なキャラクターも忘れずに、みたいな(笑)。
そう、脇役キャラいっぱいあれど、やはりことのさんお気に入りはジュリアの従兄ジェフリーさん(笑)。
微妙な配線具合と、そのダラックマ具合、そしてベクトル方向といいたまらんスマッシュ!でした(爆)。

あ、でもこの話の一番ツボだったのは勿論、ヒーローのデヴェレルなのだけどね。
いやー、あの寸止め具合(爆)ったら!! > びったんびったん
一目惚れしちゃったジュリアに振り回されるその様が、何ともキターッ!
メロメロくんの寸止め悶え具合を堪能するという意味でかなり本懐なキャラでした(笑)。

・・・話としては金太郎飴でも、やはりキャラに魅力があるか、キャラ萌えが有るか無いかでは大違い、という典型的な例ともいえるのか。
そんなキャンプの手堅いぬるさ加減がいいのだ、という方にはご期待に沿うかと(笑)。
しかも今回は久々の単発作品。
肩が凝らない、読みきりという意味でも暑さに読書熱が落ちている方にご推薦?(^^ゞ > 変な褒め具合ですまそ(笑)
ジュリー・アン・ロングの初翻訳本、読了〜。
ことのさんにしては珍しく、最初の方に躓いて放置していた1冊・・・(^^;;

何に躓いたかは、お読みになられた方にはお分かりかと。

ヒロインです > またかい!(爆)

いや、「親友」だと言いはっている女性をとっつかまえて、彼女の家の家計具合から縁談の云々を慮ったり、ドレスのひだ飾りはワタシのより少ないわー、とかいう何ちゅーか、浅はかで頭弱いような件の時点で、何となく嫌だった。
で、その彼女が養父(その時点じゃ知らないんだが)の死によって、無一文になり、貴族のボンボンとの婚約も破棄されて社交界から転落するんですが・・・大して同情もなかった(^^;
何ちゅーか、どうにかして這い上がってやろう、どうにかして己で人生切り開いてやろう、とかいう気概もなく、気位だけは高く、音信もなかった義理のおばからの手紙を救い、とばかりにおば宅に転がり込む事に。
ああ、ここでも細々と暮らすおばさんが頑張って同居させてくれているのに上から目線・・・後に改心するけど、改心してもどうも釈然としない。

まぁ、はっきり言ってその釈然としない理由は、たとえ改心しても諸手を挙げて喜ぶような魅力がこのヒロインのスザンナにないからなんだが(ちーんっ)

そういう意味では、放蕩者で毒舌で飄々とした貴族子息でオトコマエ諜報員ヒーローのキットも、設定やら言動やらはおそろしくことのさんニーズ揃いなんだが、インパクト弱い・・・。
自然誌を編纂しにやってきた、というところでスザンナをスケッチ画家として雇うところでも、頓珍漢に動植物を観察し、二人してのらりくらりしつつ、ロマンスらしいやりとりをあれやこれやするところも上手いんだが・・・上滑りというか。
設定が活きてないというか、消化不良というか。

根底の設定が、三姉妹と母親の生き別れ、実の父親の殺害なんだが、最初から犯人と動機は提示されている。
そういうところはシンプルで、話の筋道も想定内。
展開も何となく予想がつく。
ロマンスをメインにもってくる為にサスペンス部分をシンプルにした結果、物語のスピードと力技という利点を放棄したともいえる。
となると、シリーズ全部を通して読むには、ロマンス部分のクオリティとキャラクター魅力が重要となってくるのだが・・・。

さ、核心に迫ってきたところで、この一言だ。

出てくるキャラクター、全員優等生レベルだが、誰ひとりにも激しく萌えやしない(爆)

・・・致命的でない?(^^ゞ
キットも美味しいんだが、いかんせん、キャラ薄〜い。弱〜い(^^ゞ
この作家が、人物描写とか精神的機微とかの書き具合が非常に淡白だったというか、感情移入も出来ず、読んでいて困惑と迷走を生んだ、というか。

キットの父ちゃんがなかなか秀逸だったものの、会心の出来!とまでともいかず。
キットの元恋人の悪女具合も、タマラ様(byマッケナ。笑)ほどの尽き抜けもなく、その情緒描写もたいして作家が書いてないから、犯罪に走る経緯や動機もいかんせん中途半端。
だから、美味しいキャラとなっていたキットの親友ジョン・カーが何故あそこまでこの女に執心なのか全然理解も出来なかったし・・・あそこまで自分を捨てさせる程のカリスマっぷりが、あの女にあったか? > いや、ない(反語。笑)
今後、このシリーズの楽しみは・・・姉妹、そして母親との再会、か。
それに関しても、この巻を読んだ限りは切実に、って程でもなく。
時間がある時に、フラリと買って読んで隙間を埋める、程度。
悪くはないんだけどねー、いかんせんあらゆる意味と方面でパワーを感じなかった。
凡打、と言ったら失礼かしら・・・でも、ことのさん、歯にキヌ着せぬタチなんで言うけど。
前評判の割にたいした凡作だったわ、この作品と(爆)。

< 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 >