ISBN:4789727645 文庫 長島 水際 ソニーマガジンズ 2006/01 ¥945

ケイ・フーパー久々の新刊、こっちも読了〜(^^)
いや〜、面白かった!
面白くって、この厚みすらあっという間でございました(^^)
ケイ・フーパーが、作りたいように作り、書きたいようにして書き、やりたい放題しているのが読んでいて手にとるように分かってとにかく面白い(←褒めています。爆)。
ロマンスを期待して肩すかしをくらった、と一部読者に言われるかもしれないけど、ことのさん視点で見ればすごいロマンスだと思うんだけどなぁ・・・。
12年も、お互いを唯一無二の存在として、ほんの微かな「つながり」を心の支えに生きてきた二人の話なんだし(また、この二人が地味でツボ。笑)。
また、その裏に潜む過去が何と言うか・・・書きに書いたりケイ・フーパー、とも言うべきか(笑)

胡散臭い人間を、まぁ、よくもあれだけ次から次へと登場させて読者だけでなく謎解きをしている主役達までも煙に撒くって、また茶目っ気というか達者というか(笑)。
今回も大きな風呂敷を広げておいて、二段ならぬ五段オチぐらいでリズムよくたたんでいくその様は天晴れ以外の何者でもなかったです。
そんなオチの中の一つ、シャドウ・ファイルから読み続けていたファンにはビショップがラストにサイレンスの街に訪れる場面は、「ゴチになりました!」って感じでした(笑)
いや、ホンマ。意外にあっさり消去方法形式で分かる犯人よりもこっちの方がインパクトあった(爆)。
「いや、やっぱりそうだったのか!」みたいなというか「そうくるか!」みたいな(笑)。
ビショップの富士額男前っぷりも健在なようで、ホンマ二重にゴチになりました(爆)
ちょいと出てきたトニーくんに萌えつつ、次回巻はイザベルの話なようで楽しみっす〜。
早く読めるといいな(^^)
ISBN:4789727637 文庫 青木 悦子 ソニー・マガジンズ 2006/01 ¥893

イヴ&ロークの最新刊、読了〜。
原書読みのとあるお友達お二人(爆)から、東西シンクロサラウンドで「あの巻はいいのよ!絶対いいからっ!!」と言われてた巻が、この11巻Judgment In Death、邦題『ユダの銀貨が輝く夜』でしたが・・・さすがお勧めの巻(^^)
今まで読んだ中でもお気に入り上位の内容でした(一番はやっぱり泣いてしまった8巻『白衣の神のつぶやき』なんだけど)。

こういう物悲しい犯罪を絡めて、今回は本格的なイヴとロークのすれ違いなんかをつっこんで書くあたりが達者でございます、ノーラ御大。
恋敵が・・・まぁ・・・予想された人物だったとはいえ、何とも彼もいい男なのがさすがノーラ。
しかし・・・そんなシリアスな中、かなり笑ったんだけど・・・イヴが相談した二人の対応ってかコメント(^^;
特にマイラ様・・・傑作だわ(ぷっ)。

家族というものに縁のないイヴとロークの「擬似家族」とも言うべきシリーズキャラクター達が今回も脇を固め、物語は進められてゆく。
毎度のパターンという人もいるだろうが、最初から考えてその接し方の変化に、二人の世界の変化の片鱗を見る思いがする。
こういうゆるやかな流れや機微を、本当に上手に読ませてくれるのがにくいではないか。
今回の作品は原書タイトル、邦題もうまく言い現しているようなテーマの元、哀しい犯人による「見立て」ともとれる連続殺人が展開する事になった。
「見立て殺人」といえば、まず一番はじめに思いついたのが横溝正史なあたり(^^; なことのさんだが、いや、今回のこの作品・・・横溝ばりとも思えるなかなかな死体描写がされてます。
あの死体描写を・・・まぁ、よくぞああ軽快に通過させてしまったというか、何というか。
ある意味、あれはノーラの力技だわよ(^^;

独り言・・・
嫉妬心爆裂、エゴ直撃吠えまくり・・・・等、とにかく血の気の多いケルトなところが今回全開でしたロークの台詞が気になるから、ちょこっと・・・原書欲しくなったでありますAye Aye! >やめとけ(爆)
ISBN:4596120870 新書 水間 朋 ハーレクイン 2006/01 ¥672

ペニーさんの新刊ってことで即買い即読了〜。
まぁ、ひらたく言えば、よくある「俺の子じゃない男」のシークレットベビー復縁ものなんですが(笑)。
検査結果から子供の出来ない体質と知らされたヒーローが、思い込み暴走の挙句、子供をほしがっていた最愛の奥さんであるヒロインに真相を伏せて浮気したと思わせて泣く泣く力技離縁して五年後に再会・・・という話なんですが(ひらたく書くと極端なヒーローだなコイツ。笑)。

今回、何がウケたかって、このHQに昔からよくあるパターン話の決着方法って奥さんは延々我慢し続けて、ラスト近くに「怪我した子供に輸血する際に血液型が特殊で判明」とか、「よく見りゃそっくりの顔立ち(クセ)」とか、「こんなところに隔世遺伝のアザ」とかようするに天に運を任せたよーなものが多い。
神頼みというか、ご都合主義というか(^^;
ああ、突然降って沸いたように自分の子供だ!!と自覚する神のお告げのようなものも少なくない。まさにまさーにご都合主義極まれり(^^;
そういう意味で、今回のこの本のヒロイン・・・あっぱれ?!
人の話を聞かない旦那が、交通事故で病院に担ぎ込まれてくたばって寝ている際に、看病がてらこっそり彼の髪をちょん切って、そこから息子とのDNA鑑定に持ち込むという力技を披露(爆)。
まさに、髪技というか、髪のお告げというか・・・髪頼み?(爆)

・・・つうか、頭部に怪我しているヒーローから更に髪強奪ってアナタ(笑)。
いや、妙に笑えました(^^;
ここらへん。
半分は落ち待ちだが、まぁいいか(笑)

原書房 ライムブックス
ふいにあなたが舞い降りて リサ・クレイパス

まぁ、これは買っとくとして。

ハーレクイン社 ハーレクイン文庫

セラフィーナ シルヴィア・アンドルー
野に咲く白薔薇 トーリ・フィリップス

ハーレクイン社 MIRA文庫

夢をかなえて エリザベス・ローウェル
花嫁の首飾り キャット・マーティン
グッバイ・エンジェル シャロン・サラ

キャット・マーティンの本の原書情報等は別ブログに既に書いてますので略(笑)。
ローウェルは「別に続き書かなくてもよかったのに」(ぼそ)な、先月の続編(笑)

扶桑社 扶桑社ミステリー
ナイン(仮) ジャネット・イヴァノビッチ

ああ・・・To the Nineのことですね、これ(^^;
これのプロモーション読んだの何年前?(^^;
だって、確かこれの中に時節ネタでチャー○ーズ・エンジェルがあったわよ?! >既に賞味期限切れネタか?(爆)
でも、正直こっちはもういいのでFullシリーズ出してほしいんだけど(ぼそ)。
本当に、同じア○ならしっかり二人くっついたマックスとジェイミーの方がいいでチュ(思わず毛玉化。爆)

二見書房 二見ミステリ文庫

息づく部屋(仮) スーザン・E・フィリップス
ハロー・エフェクト(仮) M・J・ローズ

SEPの本の原書情報等は別ブログに既に書いてますので略(笑)。
M・J・ローズはとりあえず買ってみる。今年の二見さんは新しい女流ミステリ作家さんを何人か紹介して下さるようなので楽しみです(^^)
本当はローズ・コナーズの2冊目とか、ケイシー・マイケルズの2冊目も待ってるんですがね(涙)

ソニー・マガジンズ villagebooks
華麗なるマロリー一族(3) ジョアンナ・リンジー

既にこれも本タイトル、別ブログで書いているので略(笑)

こうやってみると、HQの方がたくさん買いそうな二月。
め、珍しい〜!!とか思ったが、ヴィレッジが創刊した直後はまだHQの方を新刊書店買いで一ヶ月10冊ぐらい買うのが当たり前だったのよね・・・。
なんというか・・・げ、下克上?(がはっ←吐血)
ISBN:4594050840 文庫 岡田 葉子 扶桑社 2005/12 ¥980

今年の読書初めはノーラ・ロバーツの年末に出た新刊上下巻。
トータルすると1000ページ程度ですが、その厚みを苦にもさせない作品で一気読み。
家族の絆を題材に絡めたロマンスを描かせると、このノーラの右に出るものはいないと思っているが、本当に達筆だわ〜。
今回は幼児を誘拐し、その子らを秘密りに養子縁組をするという犯罪を絡めたもので非常にヘヴィでしたが、そこをうまく料理しているのがまたすごかった。
彼女の長編って、シルエット時代の作品の焼き直し的テーマを扱う事が多いんだけど、このテーマを最初に読んでまず思いついたのが『女神のTシャツ』だった。
あの作品が好きだったので、ちょっと懐かしい気持ちになったりもしたけど、あっちは超能力ですいすいと謎を解き明かすけど、こっちはそうはいかずに手探りで謎解きをするんだけど(^^;

あとノーラの長編は複数のロマンスが進行するのが常だが、今回は赤ん坊の時に誘拐されてしまったヒロインであるコーリーと元夫ジェイクの復縁以外に、妹を誘拐されてしまい、家族が脆く崩れてしまった彼女の実の兄ダグとシングルマザー弁護士ラナとの恋愛、赤ん坊を誘拐された事により生活が壊れてしまったコーリー(ジェシー)の両親のやりなおし、と、全てに「再生」というモチーフが浮かぶ。
個人的にはダグとラナのロマンスがお気に入りである。
彼女の幼い息子タイラーと、おバカな飼い犬がまたかわいくってダグとラナ、3人+一匹が一緒の場面幸せ二乗とはまさにこの事である(^^)

既に続々と今後の翻訳予定が巻末に掲載されていて、2006年もノーラの新作を沢山読めそうで嬉しい限り。
突出したメガヒットではないかもしれない。
しかし、これだけの大量の作品を世に送り出していて、このクオリティの高さは本当に驚くべきである。
困った時のノーラ、確実な手ごたえの読後感を欲しい際にはノーラ作品というべくか?(^^ゞ
ISBN:4789727467 文庫 島村 浩子 ソニー・マガジンズ 2005/12 ¥924

先日日記にも書いていた、ヴィレッジブックスの新刊〜。
いやはや、まず翻訳者の名前見て驚いた。
島村さんだ〜♪大好きな島村さんだ〜っっ♪♪・・・って、コージー・ミステリでもないのに?(笑)
まぁ、それはおいておくとして >おくんかい!(爆)

最初、版権獲得を知った後に調べてみてヴァンパイアのヒロインの歴史ロマンス、とあったので興味津々だったけど・・・読んでみると・・・これが当たりであった。
シリーズロマンスにもたくさんヴァンパイアものがあるが、いかんせん辻褄を合わせるつもりがページ数が足りなくて破綻していたり、元々存在そのものが曖昧なものであるヴァンパイアについて生真面目に考え過ぎてこっぱみじんになったとか余りいい例が思い浮かばない・・・(^^;
いっそ、肩の力を抜いて抜いて抜きまくって居直った方が「楽しく軽く読めるヴァンパイア・ロマンス」として地位を確立出来そうだな〜・・・と、脱線しました(^^;

で、この話が「当たり」だなぁ、と思ったのが、まずヒロインであるシモーヌがヴァンパイアになったきっかけである。
悪魔崇拝を絡めたりしているが、これはなかなか目新しい。
ヒーローであるコルデが、そしてデュモン神父が、枢機卿が、面白いぐらいにあっさりヴァンパイアの存在を認めるのだが、それは超常現象的存在としてでなく、科学変化的存在として認知しているあたりがまた面白い。
今までのヴァンパイアものであったコウモリに変わったぞギャー!!とか、十字架ピカッでアンギャーっっ!!とかいうのでなく、淡々と「異様に移動速度が速い」とか「火傷」とか「虚脱感」とかいう表現を重ねられてゆく。面白い。

ネガティヴに悩むヴァンパイアの描写は、あらゆる物語で読めるが、このシモーヌが非常にいい。
建設的だし、気は強いし。
彼女がヴァンパイアになるきっかけは、乙女系ロマンスを期待していらっしゃる方にはヘヴィで気に入らないものかもしれないが、むしろことのさんはこの設定がこの物語にはあっていると思った。
時代設定を「フランス革命時のフランス」にしているからこそ、彼女の血への餓えと、肉欲が切り離せないという隠微で官能的な一面が際立つ。
だからといって、そこはロマンス小説。
「善行を重ねるともしかしたら血の呪いが解けるかも」というくだりは、ご都合且つおとぎ話的だ。その按配がまたいいのだ。
そんな緩急極まりたるヒロインに対するのが、孤独な英国スパイのコルデだが、この男がまたいいのよ!
色気があって、影もあって、そのくせして哀しい程にデキる男。
ラブシーンがまた、ゾクゾクするぐらいシモーヌが「ヴァンパイア」である事を絡めて官能的に展開する。
正直、最近読んだ有名大物ロマンス作家の作品のホットなラブシーンより、こっちの方がよっぽどうまくロマンティックにエロティックに書かれていたと思ったりした(笑)。

重要な脇役を極力数を少なくし、あの動乱のフランスという国そのものをあらゆる面から描き、何人もの「人」のように配しているのでテンポがまたよい。
何より、孤独なヴァンパイアと孤独なスパイとの隠微なパラノーマル歴史ロマンスという皮をかぶった、パンドラの箱の中に最後に残っていた「希望」という宝物と、そして運命の相手を手に入れるべく出会った、ロマンス小説の初歩中の初歩「ボーイ・ミーツ・ガールもの」とも思えた。
ヴァンパイアやスパイという設定に流されず、おしつけがましくなく上手に心の機微を描いているのがその所以?
いや、ツボよツボ〜♪♪

ただし、毎度言うのですが、アクマでことのさんのツボであって、万民にはお奨めしません(笑)
清らかちゃんが好きな方にはお奨めしませんってば(爆)
ISBN:4596411654 新書 北園 えりか ハーレクイン 2005/12
¥641

さて、最近多くなった2作抱き合わせ中篇本にアネット・ブロードリックが登場〜。
てっきりクリスマス本を半分にしてかと思いきや、もう1冊の二年前の秋に出た本でした・・・いや、普通思わないじゃないですか。
3作品収録本の一作品だけ抹殺して出すなんて(笑)
それならいっそ全部バラ売りしてクリスマス本に収録してもよかったのでは・・・しかし抹殺されたキャシー・ディノスキー作品の何が悪かったんだろう・・・(ぼそ)

と、まぁ、余談はさておき。
今回のアネットさん、久々にイカした寸止めくんを読ませてもらったわ〜♪と大満足(^^)
短いながらにキュートでホットで、これも先月のシャロン・サラじゃないけどDでもよかったのではないかしら(笑)。
寒い冬にリゾート本読みたいって気持ちにはもってこいの作品でした。
幼馴染みものや、妹扱い話を書かせるとホントにうっまいわぁ・・・アネットさん。
うってかわってステラ・バグウェルの方はしっとり系のクリスマス話。
未亡人のヒロインと7歳年下の義理の弟(亡夫の弟)とのロマンスなんだけど、この軍人ヒーローくんが若いのに高島屋くん系でよろしかったわ〜。
はからずもすとーんっと恋に落ちたのを否定しない、それでいてヒロインの全てが知りたくって頑なな彼女をどうにかしたくて悶えていて・・・よくってよ、よくってよ!!

・・・2本共当たりの本。
じゃあ、ますます抹殺された1本が気になるじゃん・・・うずうず←あっ(^^ゞ
ISBN:459651111X 新書 沢田 由美子 ハーレクイン 2005/12
¥641

さて。いつになったら終わるのか?!の、このテキサス・キャトルメンズ・クラブ・シリーズ(^^;
第四弾です。前回第三弾を早々にリタイヤしていたのに、その時に既に原書予告で大好きなローラ・ライトが参加する事を知ってしまった今回・・・ええ、最初っから付き合いますわよ!!

で、読んでみた。
サラ・オーウィグっていつも作家競作では2作目以降を担当しているせいかトップバッターというのがちょっと荷が勝っちゃったかな、っていうのが印象かな?
ちょっと忙しくって、主役二人のロマンスが余りしっとり感じなかったのよね(^^;
でも、最初の作品担当の作家さんって大変だよね。
これから出てくる主役候補達を羅列するというハンデを背負っているから(^^;
そういう意味で、ディクシー・ブラウニングのようなベテランをもってくる方がいいなぁ、と思いました(もっとも第一シリーズは当たりでしたが、第三は駄目だったけど。汗)。

最近の新刊って続編の冒頭が試し読み出来るので、気になるローラ・ライトの分を読んでみて・・・ずっこけた(^^;
記憶を失った謎の女性をキャトルメンズのメンバーはジェーン・ドゥと呼んでるってあるけど、これってミステリ読者にはお馴染みのありがたくない表現じゃないの(~_~;
身元不明の女性の死体の通称じゃん!!
(ちなみに男性は「ジョン・ドゥ」という)
・・・勝手に死体にしちゃイカンよ、紳士諸君(^^ゞ
ISBN:4576052144 文庫 加藤 洋子 二見書房 2005/12/19 ¥870

リンダ・ハワードの新刊読了・・って、原書で半分以上読んでたので中身は知ってたんで、のんびり読んでたらこのページ数で2日もかかってしまった(^^;
内容はまぁ、肩の力を抜いて読める、リンダ版ライトノベルともいうべきラブコメディで(謡い文句にあった「抱腹絶倒」とはならんかったな、ハハハ)。
原書時点で、まず躓いたのがこの本がヒロインであるブレアの一人称だという事だ。
まず思い浮かぶ一人称破天荒ヒロインって、ステファニー・プラムなんだけど、あれを引き合いに出されているレビューも少なくなかった(実際、ヒーローが刑事というのもあったし)。
この時点でヒロインに共感出来ない読者は脱落するのだろうか(実際北米でも脱落者が死屍累々と出た模様。笑)。
以前、お友達がこんな話をしていた。「恵まれているエキセントリック設定なヒロインが、あれやこれやとたいした苦労もなく世渡り上手にイケメンとの恋愛まで成就させてゆく話には共感出来ない。私は心が狭い読者なの!(爆)」と。
いや、言い得て妙だが、まさにこのヒロインなんかその範疇に入りそうです(笑)。
でも、エキセントリックといってもそこはまだリンダ様の完全にはじけきれない生真面目さがちらほら見えていまして、この話の場合(笑)。
シケきったサスペンス部分(おいおい)はさておき、この話のメインはブレアと、ヒーローであるワイアットの丁々発止の駆け引きなのだが、あとは恐るべしブレアの家族の描写(笑)。
ブレア自身とその家族の強烈さに毒気を抜かれたのか、リンダ馬ヒーロー・ワイアット、エッチの数なら多分過去最高の筈なのに影が薄いです(爆)。
5冊に1冊ぐらいはこのテンポの話を書きたくなるらしいリンダ様だが、唐突な夢の進行具合とかがシリアスさをかもしだしていてまだまだ発展途上状態。次のリンダ風ラブコメを待つ!>5年後ぐらい?(←実際、この本が前作から半年ちょっとで発売されたのに驚いたのよ当時。笑)
その際は中西和美さんあたりに翻訳を頼めないだろうか?とか独り言を呟きつつ(笑)
リンダの次回作品は、真逆にシリアス。しかもタイムスリップものと書かれているレビューだと、読んだ皆さんの評価は高い。
最近の日本上陸の早さを考えると来年秋には読めるのか?という期待もなきにしもあらず。
同じところで踏み留まらず、既に大御所的立場にありながら常に自分の作品を発展させていこうとしているそのリンダ様の姿勢に敬服しつつ・・・ただし、最近いろんなロマンス本や文庫の帯でアナタのお名前が乱発されているのには、どうも首を傾げております読者ことのさんでした(^^;


ここから下は余談雑談なので、ヒマな方だけお読み下さい(爆)

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しかし・・・このタイトル、どうにかならんかったのか?
☆ってアナタ、去年ハ○カワ文庫から出たバカミス本『馬鹿☆テキサス』以来よ、見たの(爆)
ちなみに「ブルース」とは12小節の音楽形式で、3コードの決まったコード進行に合わせてブルーノートを交え奏でられる、ロックの古典。そう、ロックの古典よ!決して「嘆き節」ではないのであしからず(自分達が歌っている曲を「嘆き節」と言われたら、R&Bアーティストはべっくらするだろうて。笑)。日本の場合は、「陰鬱でムーディな歌謡曲」をブルースとくくるようになっているが、決して端的に嘆き節ではないと思う。
というか、ブレアって・・・嘆いてる?全然そんな風には思わなくって、最初に読んだ時に「このヒロイン、自分をネタにノリツッコミしてるよ〜(笑)」と思ったんだけど、私の場合。

あと、この訳者のあとがき。
なぜか、ポルノグラフィティの曲が引用されている・・・ラバッパー(彼らのファンの別名)の私が読んでも、その引用された由来が謎で仕方がない。
よくこの訳者は引用を多用なさるが、それがどうも「オタクの同人誌のノリ」のような安易さが見受けられる。仮にもこの方はそれをメシの種にしていらっしゃる方であり、御自分の言葉を使って書くべきあとがきに、同じように「言葉」をメシの種にしていて、きちんと全著作に権利を持っている人(この場合、作詞のハルイチ氏)の作品をヒョイとお使いになっている。
確かに彼の曲の中でも、あの曲は人気も高く巷で聞く回数も多い(某野球チームの某選手が打席に向かう際の曲もあの曲だ)。
しかし、タイトルとアーティスト名記入だけでポイ、もなぁ・・・。
シングル曲でもない曲だし、せめてどのアルバムに収録されてるかぐらい書いてあげてもいいじゃないのさ〜、それぐらい礼儀じゃんよ〜、仮にもこれ公式の出版物なんだから〜、から、もっと下世話に「あとがきも原稿なんだから、お金もらえるんでしょ!ハルイチには幾らか入るのか?!」とか心狭いラバッパー(爆)としては思ったりしたのよね(笑)。
まぁ、あの曲の真骨頂はあの部分でもないし(ハルイチ的な、シニカルに重ねられたワードの中の1個であって、あれが真意の曲ではない。あしからず)。
もしあのあとがきでポルノグラフィティの曲を全く知らなかった人が興味持ってもらえたなら、それは収穫(余りありえなさそうですな。笑)。しかし、あの一文で理解した気になってもらった場合はトホホな気分なのだろうな・・・(~_~;;
でも、本当にこの訳者さん、あとがきの引用度合い、すごくないですか?御自分の文章力で埋められないボリュームなんですかね、あれ。

まずあとがきから読むって方、少なくないと思うんですが、こういう他人のフンドシでとった相撲的なあとがき読んでその本を買う気になるのかなぁ・・・、とか下世話な私は思ったりするが。
そういう意味で、やっぱり翻訳だけでなく、あとがきまで緩急があって読み甲斐がある本はいいなぁ、とか考えてみたり(その点、やはり中井京子さんは最高である←ミーハー。笑)。
あっはっは(^^;
先日書いた分に更に追加なのね・・・。
お金、しっかりキープしておかないとね(^^;;

ハーレクイン社 ハーレクイン文庫

エマと伯爵 ポーラ・マーシャル
身代わりの婚約者 トーリ・フィリップス
ペーパー・ローズ ダイアナ・パーマー


これはオリジナル全部あるから落ち待ちだな。

ハーレクイン社 MIRA文庫

ガラスのりんご ジェイン・A・クレンツ
過ちは一度だけ マリーン・ラブレース
アメジストの瞳 エリザベス・ローウェル
ダンカンの花嫁 リンダ・ハワード


ラブレースの長編のみ新作という事で、これは即買い。
しかし、ことのさんのローウェルの一番本である『アメジストの瞳』って・・・ディザィアだよ?(~_~;;
文庫なんて、続編と抱き合わせしてもペラペラなのに、これ単品じゃ向こう透けて見えそうじゃん・・・(~_~;;
いくら好きでも落ち待ちに決まってるでしょ!!ってカンジだわ・・・。
あと、リンダの『ダンカン〜』発売につき、気になった事がひとつ。
あの初版翻訳の際に本文の一部を見事カットされてしまった続編『誘惑の湖』(LS-100)が、このように文庫化される際にはそのカット部分は復元されるのかという疑問に、MIRA担当さんからは現在はそういう仕組み(新訳以外のカット復刻)にはなっていませんので、カットされたままですと返答の模様です・・・。
それって文庫化の読者にとってのメリット、何があるの?
いや、読んだ事ない初心者の方にはあるんだろうけど。

原書房 ライムブックス

ずっとあなたが スーザン・ウィッグス


先日書いた通り、これはことのさんの趣味を熟知しているお友達の皆様の評価待ちの保留。
世間の評判を聞いて1冊目を新刊買いして読んで、途中で投げた作家なんで、この方・・・。

講談社 講談社文庫

殉職者(上下)(仮) G・ルッカ


未読の山の中にあるレンガ文庫ルッカ、もう今年のこのミス読んで以来、アティカス・シリーズ、解凍したくてウズウズしているんだけど・・・解凍したら、この最新刊を買いに走ってそうです(^^;

二見書房 二見ミステリ文庫

いまあなたが彼を見ている(仮) ステラ・キャメロン
BLIND SIDE(仮) キャサリン・コールター


林 啓恵さんの翻訳によるCCは嬉しいのだが、S&Sの8冊目じゃん、これ(^^;
またもThe Coveじゃないのね・・・(遠い目)。
キャメロンは前作、わりに好きだったのでこれも買い、だな。

ソニー・マガジンズ villagebooks

ささやきの囚われ人 ケイ・フーバー
ジュリエットときまぐれ詩人 エレン・ボール
イヴ&ローク11 ユダの銀貨が輝く夜 J.・D・ロブ


忘れ去られていると思ったわ、ナイン・ミューズシリーズ(^^;
2冊目のSlightly Abridgedね、これ。
しかし、このエレン・ボール・・・ここ2年、この2巻以降全く動向掴めないんだけど・・・し、新刊は?(~_~;
9人の女神シリーズなんだから、残り7人書いてくれぃ・・・。
フーパーはEVILシリーズ2冊目、WHISPER OF EVILの翻訳。
原書タイトル何だっけ〜、と久々に版元サイトに行って版権確認していたんだけど・・・やっぱ何度見ても気になるねぇ。
ケイ・フーパーの未訳を1冊権利持って数年抱え込んだままのKodansha(講○社)の文字が(あ。伏字の意味ナシ。爆)
ロブは11冊目Judgement In Deathの翻訳。
先日、京都でロブ原書読みのお友達と話していたんだけど、彼女も、そしてもう一人のロブ原書読みのお友達も二人がユニゾンのように「面白いのよ!大好きなのよ!!」と言っていたJudgement〜なんだよねぇ。
プチ爆弾落としちゃってゴメンね>心の準備してケロリン。

ランダムハウス講談社 ランダムハウス講談社文庫

蘭の誘惑 チェリー・アデア


これが一番最後にきました〜。勿論、T-FLAC missionシリーズ2冊目HIDE and SEEKの翻訳。
現在、おめでたの某さんがネット環境にいらっしゃるなら絶対「ぷぷーっ。またまたタイトル、中身そのまんまじゃん!!」と一緒に笑ってくれるんだけどなぁ〜。寂しいわん。
主役は前回のヒロイン、マーニーの4人の兄ちゃんの一人、カイルくん。舞台は南米ジャングル・・・冬にあったかいところの話か。よいねぇ〜。
んじゃデレクの犬そり本は話は夏に出してくれランダムさんよ>勝手な独り言(爆)
ちなみにこれがRITA受賞作品。しかし、ことのさんは、これよりは1冊目の方が好みかな。オタクヒーローな分(笑)
しかし、この翻訳ハイ・ペース・・・。
あの〜、アデアさん、このシリーズ年1冊しか書いてないんだけど追いついてしまうよ、すぐに原書に(^^ゞ

・・・と、まぁ、普通に新刊リストを羅列するだけじゃ面白くないので、ことのさんらしく捻ってみました〜!(笑)
いらん情報やうんちくてんこ盛りで、まさにことのさんチック!>今更(自爆)
ISBN:4796650334 単行本 宝島社 2005/12 ¥730

うふふ。今年も出ましたね(^^)
この時期の恒例購入本でございます(^^)
今年からズレ込んだ、villegebooksのローレル・K・ハミルトンのヴァンパイア・ハンター/アニタ・ブレイクのシリーズの刊行もここで書かれたからには確定ですわよね(笑)。
しかし、担当さん・・・ミステリのとこで紹介していいのか、この本?!(爆)
いやー。楽しみ楽しみ(^^)
二見書房さんから新しい女流ミステリ作家さんも紹介されるようなので、これは楽しみ増えました(^^)/
んで、またこの本で新しい作家さんとか、他にも面白そうなミステリを探すんだよな(^^)

ちなみにvillegebooksさんの一月のロマンス新刊はイヴ&ロークの10冊目。
あ、この日記読んでる某お友達、「ジャッジメントの翻訳者が知りたいのよっっ!!」と叫んでそうですな、二人ばかり・・・(^^ゞ
あとからまた調べて分かり次第携帯にでもメルっておきまする(笑)。
ランダムハウス講談社は・・・はえぇ!!
原書タイトルからならチェリー・アデアだよね?!間違ってないよね?!
これも調べてみとこーっと(笑)
ライムブックスは、スーザン・ウィッグス・・・この作家さん、ことのさん駄目だったんだよねMIRAで(^^;
だから評価待ちだな。
ハヤカワの来月の予定はまだ全然出ないし、光文社の目当てにしていたアンソロジーは何か延びたっぽいし・・・新年早々来月も散財の予感〜(^^ゞ
ISBN:4596217947 新書 真咲 理央 ハーレクイン 2005/12 ¥672

行け行け!美人三つ子ちゃん!シリーズ最終話(爆)。
いや〜、一番好き♪この本が好きっっ♪♪
最初の、ヒロインが精神科にカウンセリングに行く場面からぷぷぷっと笑えるのがよいのよ〜。
ヒーローもヒロインもお互いにラブラブなのに、お互い因縁の為の拒絶が後をひいてて、悶々続きで哀れで笑えるのがよいのよ〜(^^)/

1冊目みたいにガチャガチャした感じもないし、2冊目みたいにヒーローがダラックマでもないし(爆)。
ヒロインである三姉妹の次女パイパーがイラストレーターなんだけど、今までのあの鳩カレンダーのアイデアは非常に好きなんだが、今回提案された新作海洋生物カレンダーもイカす!!
2冊目のヒーロー、タコですぜ?!(爆)
なんかヒーローとその父親との確執が、ありきたりの政略結婚ものかな・・・と思ったら、そこは曲者ウインターズ。
ちとひねっていて、それも含めての展開を見せていました。
1冊目に登場した嫌味な空港係員も最後に再登場したりして、笑える大団円だったわ(笑)。

・・・つまり、これって鳩ちゃん達がイルカちゃんになったシリーズって事か?>違います(爆)

ことのさん的には、こんな感じの評価。
内容 3>2≧1(余り変わらないな1と2)
ヒロイン 2>3>1
ヒーロー 3>1>2
ISBN:4596610886 新書 児玉 ありさ ハーレクイン 2005/12 ¥704

ダイアナ・パーマーの新刊読了〜。
いや〜、笑った!!
原書眺めている時って、ヒロインがジェイコブズビルの住人ってこととキルト教室の先生ってぐらい、あとはヴァイオレットがまだ独身である事ぐらいしか気にしなくって、ヒーローに関しては毎度の「アンタ、誰?(^^;」って思った程度でしたのよね(爆)。

まぁ、知らなくて当たり前か。
『ペーパーローズ』の超チョイ役だった彼は、『レネゲイド(仮)』で頭角を現したそうなんで・・・いや、一年遅れでPB版買ってるんで、この時点でことのさんも順序が入れ替わっていたので謎の人物にしてしまった模様(爆)。

しかし・・・このヒーロー・・・趣味・手芸(主にキルト)ってあたりに笑いというか、どうしても滑稽さが・・・(^^;
そう、今回の新刊、どうも設定滑りが余りに多くてそっちの方にどうしても気がいってしまうのよね。
だって、なぜヒーローが手芸するようになったとか、あのハードな過去に何か絡めているのかと思いきや、突然降って沸いたようにしか思えなくって(^^;
ヒロインに関しても、出生の秘密がバレバレな以上に、それに絡めたエピソードも弱いなぁ・・・(^^;;

いつもの通りのぶった斬りを期待(?)している方には申し訳ないけど、今回のダイアナの新刊・・・ある意味楽しめたかも(^^;
一部、笑い死にするかと思ったぐらいアホらしくて笑ったし←褒めているらしい・・・。
いや、ヒロインおかしいって。あのジェイコブズビルを『普通の田舎町』と言うなよー(爆)。
それ以上に気になるのは、ヒーローが特注したヒロインのウェディングドレス。ホテル1個分の代金・・・紅白の小林○子の衣装か?!(爆)
絶対なんか・・・妙だよ・・・妙なコントだよこの作品・・・(^^;;

後半のトコロテンのような急滑りのメロドラマ的展開(ヒーローの捜査協力、ヒロインの流産、ヒーローの記憶喪失、ヒロインの出生の秘密その他)、何か○流ドラマのようで・・・(ぷっ)。
いや、ヒーローにもヒロインにも怒りを覚えないってだけで、ここまで感じ方も違うのか(笑)

ただ、もう何回も書いてるかよく分からないぐらい書いたけど、翻訳順を無茶苦茶にしているばかりにネタばれ三昧でかなりいただけないってのは確かだな。
この主役二人も主要脇役達も、突然降って沸いたキャラになる筈ではなかったのだ(少なくともヒーローに関しては)。
そんなボタンの掛け違い、来年急激に隙間を埋められる事になりそうです。
来年2月に、ジャド・ダンとクリスタベルの長編が、来年12月には前出のキャッシュ・グリヤとティピーの長編がそれぞれPSから翻訳発売される事が決定。
しかし、今回の本で笑えるぐらいネタばれしてるんだよなぁ・・・>キャッシュ・グリヤとティピーの長編
まぁ、その間に今回のマーカスとデリアの次のテキ恋作品に当たるブレイク・ケンプとヴァイオレットの本が出るのもまたまたご愛嬌?(^^;
ISBN:4576051938 文庫 中西 和美 二見書房 2005/12 ¥870

風邪っぴきながらも、さっさとクレンツの新刊読了〜(^^)/
でも、450ページの文庫見て「あ、薄い」とか言ってるあたり、もう末期って気がしてきたんだけど・・・(^^;;

相変わらずのクレンツ節で、主人公の周囲にはクセ者揃いで読んでいて楽しかった(^^)
今回のヒーローであるトーマスくん、いつもブサイクなワンコ・レンチくん(♂)を連れているのだが、そのワンコとの会話が非常に笑えるんだが・・・。
ちょっと自分のワンコに嫉妬したりして、トンチンカンでかわいいヒーローを書かせるとクレンツは本当にうまいのよね。
ヒロインのレオノーラが、これがまたクレンツが書くヒロインの中では「素直」な部類に入ると思うんですが〜、読まれた方、どう思います?
すぐお祖母ちゃんに電話して意見を求めたりするって、結構珍しいと思ったんだけど(世話やいてるタイプの方が圧倒的に多いもの。確かにレオノーラも腹違いの姉妹の後始末してるけど)。
この二人、まぁトンチンカン同士似た者同士でかわいいんだな。ホットなのにかわいいんだわ(^m^)

あと思ったのは、クレンツっていうのは脇役の曲者を書くのは上手だけど、その脇役達の話を密接に絡めるというタイプではないと。
今回、ヒーローの弟とヒロインの祖母の恋愛も絡んでくるが、それは思った程に深くは掘り下げられてはいない。
特に弟の話は、普通ならスピンオフとして一本の話に出来る要素を含んでいるがクレンツにとって、それは想定外だったらしく、あっさりすっぱりと単なる脇役のエピソード程度に納めている・・・勿体ないというか、潔いというか・・・某HQ作家(爆)なら絶対に「続く!」と言わんばかりの設定なのに(笑)

今回の作品、クレンツ作品にしては死人が沢山出るのですが・・・それでいて、やっぱりクレンツ(笑)。
失礼な話なんだが、微妙な笑いが起こるんだよぉぉぉ・・・。
犯人もすぐ分かるんですが、それでも今回は割にひねっている方に入るかと。
麻薬と大金と権力が絡んでいて、スケープゴートも幾つか用意してあったり(でも犯人はすぐ分かる。ヒントが多すぎるから。笑)。
テンポがよくて、それでいて肩の凝らない。
あったかいドリンクを飲みながら、クスクス笑って読めるこの季節向きの1冊です(^^)

あとがきには既に次回翻訳作も書いてあったりして、クレンツファンとしては嬉しい限り(^^)
早く次の作品も読みたいな〜♪
ISBN:4596411646 新書 宮崎 真紀 ハーレクイン 2005/11 ¥641

こちらもペニーさんと同様新刊買いした2冊の残り。
で、こっちは当たりでした(笑)。
ただし、シャロン・サラの部分だけだが(おいおい)。

でも、これ・・・シリーズ設定が絶対に違うよ(^^;
どうせ短編集かどっかから拾ってきたなら、別にLでなくてもよかったんでしょ?
絶対この内容はDの方がいいって!最初から最後までぶっちぎりトップギアだったもの(爆)。

で、稚気あるヒーローが好きなことのさんには、このサムにはツボをメガヒットされました・・・猪突猛進すぎ(笑)。
ラブラブアイウォンチューカマンベイベーっっ!!な彼の職業は消防士だが、自分が萌え燃え過ぎてて大火事ですってば(^^ゞ
いや〜、ホンマによく笑いました(^^ゞ
この王子様サム、萌えアホなのかと思いきや、その実、ヘンに地に足がついている。
ラスベガス・ウェディングした相手であるハーレーに会いに行く際に、まず一旦オクラホマ州の自宅に戻ってきちんと自分の仕事日程を調整してから彼女をジョージア州まで追いかけてくる。
そして彼女の両親に己の取引銀行の担当者、上司、牧師、家族の連絡先を書いて持参している。
決して不審な者じゃないので必要なら問い合わせして下さい!と言って差し出すのだが、こんなもの持参した人、HQヒーローではじめて見た気がします(^^ゞ
ふわふわ地面から3センチばかり浮いたロマンスのように書いていながら、こんな部分を挿入するその按配がうまい。
またそれがコミカルに扱われているのもシャロン・サラらしい緩急のつけ方である。

よく、文庫にはHQでは読めないものを求めている、とサイトでもよく書くが、これはまさにその逆。
「HQでこそ読める大人のおとぎ話」である。
文庫のシングルタイトルでは、常に魂や精神の再生を絡めたシリアスで読み応えある長編を書く彼女が、それを実証してくれている。
長編作家は面白い短編は書けないわけではない。短編と同じような話ばかりを長編でも書いているわけではない。
どちらも面白いなら、それに越した事はないし、タイプの違うものを読めるなら読者冥利に尽きるではないか。
そういう意味でも嬉しい、100ページ程度の最初から最後まで微笑ましいおバカでハッピーなおとぎ話でした(^^)
ISBN:4596120757 新書 高木 晶子 ハーレクイン 2005/11 ¥672

すっかり芸風作風の変わられたペニー先生の新作(^^;
なんかねー、ペニーさんにさっさとイタしましたカップル(おいおい)を書かれるとどうもファンとしては居心地が悪い(笑)。
精神面の描写が多いペニー作品、他のR作家作品と比べるとじっくり時間をかけて読むタイプなんだけど、これがまぁ・・・マッハで読める読める。
一時間足らずで読めたわ・・・設定も会話も描写も上滑りしていたから、読むのも滑った(^^;;

とどのつまり、いい大人二人、2時間程度本音で話し合いしていたら、この話は1/5のボリュームでオチがついたのよね(呆)。
人の話を最後まで聞かないくせして、自分を理解してくれないって怒るのはちょっと・・・ねぇ(^^;
駄作ではなかったが、かといって面白い作品かと聞かれたら「NO」である。
英国作家には、シルエット・シリーズで活躍する北米作家と一線を隔したしっとりしたロマンス作品を期待しているHQ読者は少なくはないと思う。
そういう意味で、この作品は近年のミルズ・アンド・ブーンで書いている英国作家の作品傾向の典型的な面が出ているともいえる。
英国作家の「シルエット化」である。
一体、どこに行き着くのかミルズ・アンド・ブーンよ・・・(^^;
ISBN:4789727114 文庫 小林 浩子 ソニー・マガジンズ 2005/11 ¥882

イヴ&ロークの10冊目。
いや、今回のネタ元がアガサ・クリスティ作品なので嬉しく読ませてもらいましたね(^^)
あと、元々ロークと同じく古いモノクロ映画が好きなことのさんなので、今回の題材も嬉しゅうございました(^^)

イヴは今回の事件で、自分の過去と見紛うばかり出来事に遭遇しますが・・・いやはや。逃げずに正面からぶつかってゆく彼女だからこそ、皆がついて行こうとするのね、と再認識。
毎回そのストーリーテラーぶりを発揮するロブですが、今回も読み応えがあり満足でした。
暗く重い部分がある分、明るく笑える部分の按配も毎度ながら見事だわ。
今回一番笑ったのは、例のイヴのおんぼろパソコンの顛末だわ・・・ケタケタ笑いが止まらなかったよ(^^ゞ
かわいいんだもん、イヴ(^^ゞ
そういう意味では、あのイヴのロークへの感謝の気持ちを表す場面もかわいくて笑えたんだけど、あれはそれ以上に胸がじ〜んとしたかも。気分はロークだわ(^^ゞ

個人的には、某くん再登場が嬉しいですな(^^)
毎回、ロークの家でオートシェフにセレブなジャンクフード作らせて食ってるマクナヴも相変わらずツボ(笑)

しかし、10冊同じシリーズ書いてもいつもこれだけ高レベルって、すごい事だと思うんだけど。
偉大なり、ノーラ・ロバーツ・・・。
ISBN:4789727122 文庫 山田 久美子 ソニー・マガジンズ 2005/11 ¥987

読み終わり、かなり呆然と反省しながら夜中に、挙句そのまま原書棚に突撃して睡眠時間三時間ちょいで出勤してしまいました・・・(^^A
反省したのは、「Gone Too Far」まで徹底的にサムとアリッサの部分だけを拾い読みしていたので、今の時点の原書最新刊の主役二人の話をすっ飛ばしていた事(汗)。
つか、Aチーム上司で名前あんなに出てきてたじゃんマックス>いや、キャラ多いのでボケてまして(自爆)

とにかく、今回の本を読んでいて、ブロックマンがかねてよりカテゴリーロマンス(シリーズロマンスともいう。ここではシルエット・シリーズ)の「暗黙の厳禁コード」に違和感を感じていたと言っている事が出てきている。
この本をはじめとするトラブル・シューター・シリーズとラブストリームでお馴染みTDDシリーズを並べると本当に分かりやすいので、本人もそうしていたが。
シリーズロマンスで書けない事を書きたいから、他社でシングルタイトル長編を・・・という意味では、この本は過去2冊と比べると余りにそれが顕著に出ている。
シリーズ内、シリーズの一区切りの意味合い、その上にサムとアリッサが満を持して主役という事で、一番発売を騒がれたのが前出の「Gone Too Far」なら、本人が書きたい事を前面に打ち出してきたターニング・ポイントという意味もあってRWAで圧倒的人気を誇るのが、今回の「Over the Edes(氷の女王の怒り)」だ。
長編でこそ読めた、シルエット以外だから読めた、と思わずにはいられない箇所が随所に光る逸品でございます。

ここから先は、ネタばれ部分をかなり含みます。
読まれていない方、ネタばれが嫌な方は決して読まないで下さい

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確かにこれは、シリーズロマンスものと並べると一目瞭然の違い。
テロリストによるジーナに対する集団レイプ、主要人物の一人ヘルガのアルツハイマー病の病状進行の描写、そこまで明確に書かれなかった「仲間である以上に確固たるもの」としての軍隊階級によるサムとワイルドカードのくだり、意にそぐわない女の妊娠のせいで本当に愛する女に別れを告げるサムなど、絶対HQではそこまで書かない、いや書けないってところまでブロックマンが踏み込んできたように感じた。

きっと、シリーズロマンスならジーナがレイプされる寸前に無敵のSEAL部隊が助けにきて未遂に終わるだろう。
ずっとやりとりをしていたテロリストの一人が友情にめざめて彼女を助けてくれるかもしれなかった。
しかし、実際はそうではなかった。
自分を犠牲にして、他の乗客を守った彼女に運命は残酷なまでの結果を与えている。
そして彼女は分かっている。ハイジャック事件から、忌まわしい暴力から生き残った故に、「哀れみ」と「蔑み」という次の精神的暴力が始まる事を。
それでも彼女は、自分の足でその忌まわしい場所から、顔をあげて歩いて去る事を選んだ・・・あそこは本当に胸が痛くなった。

ブロックマンの描くヒロインは本当にあらゆる意味で「強い」のだが、あのジーナのくだりはそのまま、ロマンス小説にあるヒーローの描写に近いものを感じた。
FBI捜査官のマックスが、そんな彼女と共にこれから歩む道は決して平坦ではないのだが、極限の状況から出遭った二人の今後が気にならない読者はいないであろう(もっとも、ブロックマンのこの時点で二人の話は考えていても、最終結論は第二シリーズ・・・と長丁場に考えていたのは明らかだな)。

サムの、メアリ・ルーを妊娠させてしまったくだりは特に、ブロックマンが常々書いてた避妊に関するシリーズロマンスの扱いに対するアンチテーゼじみたものを少し感じた。
よくあるのが、実は別の男の子供だったのを元・妻に騙されていたが、子供には罪はないし・・・という心優しいヒーロー(しかし、ひらたく言えば間抜けヒーローともいえるこのパターン。汗)のパターン。
しかし、ブロックマンはここで物語中「2回」も検査させて、サムの子供という事を明確にさせた。
いくらアリッサに無視されていた期間にヤケになって、いっても彼がそのメアリ・ルーと関係を持ったのは事実。更に、彼が決して避妊を忘れなかった事をセリフに絡めて書き加えている。
そして、逃げもせず隠れもせずにアリッサに対峙させている。
他の女と結婚する、子供に対して責任をとる、と己の運命の相手アリッサに言っているのだ。
そのバカなまでの潔さが、男前(笑)アリッサの心に響く。
それが証拠に、これが二人の終わりではなかったのだから。
彼らは結局、二年ばかり回り道をするのだが・・・この回り道が必要だった、それがブロックマンの判断だった。
この形での回り道をシリーズロマンスの編集が許してくれるとは思わないな、やっぱり(^^ゞ

そういう意味では、前出の二組と比べると今回の主役のスタンとテリー・ハウは、おっとりした王道的ロマンスと言えなくもないのだが。
心に傷を負ったテリーを、不器用にまるごと(しかもかなり勘違いに。もしくはとんちんかんに。爆)包み込む、某お姉さま風に言うと「高島屋くん」なスタンという図式(^^ゞ
しかし、悶々していて・・・寸止めでかなりツボなんだな、このスタン(笑)。
何故かいつもは脇役カップルに心和むのに今回はこのラブラブな主役二人にまったりほっこり(^^)

そんな二人に挟まれ、今回はボケに徹したマルドゥーン・・・ボケててかわいいのだが、いかんせん今回は話が濃ゆすぎて存在が薄かったわね(笑)。
そして・・・今回のアカンたれ大賞(爆)なカンジの、ことのさんご贔屓のワイルドカード(^^ゞ
メソメソ泣くわ、器物破損だわ、上官侮辱だわ、いいトコないかもしんないけどあうあうあうー。好き好きー。
スタンも言ってくれてるもんっ、おっきなハートを持ったかわいいオタクくんなのよ!!(爆)

そんなこんなで次回はワイルドカードがインドネシアでラブラブ・ズンタッタ〜♪♪な「Out of Control」ですな。
昨夜から思わず引っ張り出してきて読んでますがなアハハ(^^ゞ
久々に読んだら、ヒロインの名前見て、某国の男子水泳選手を思い出したり(←似てません?なんとなく。爆)
そして、Aチームに移動したアリッサと会話しているのがマックスだと今頃気付きました(汗)。
ひっそりことのさんはジュールズご贔屓なのさ(^^)
がきてたのでチェック〜・・・って放置してたんだけど(笑)。

12月・・・こんなカンジ?(^^ゞ

I1794 期限つきの恋人 レベッカ・ウィンターズ
D1110 億万長者の憂鬱 バーバラ・マコーリィ
D1111 長すぎた憧れ サラ・オーウィグ
N1088 情熱のパラダイス ダイアナ・パーマー
LS269 夜は永遠に ゲイル・ウィルソン
LS270 月明かりで愛して ビバリー・バートン
L1165 ゆれる思い アネット・ブロードリック/ステラ・バグゥエル

うわ、シリーズものばかりが目立つ(~_~;;
シリーズものといえば、これはそろそろ今までのが古本屋に登場するかな・・・。

SA3 花婿は大富豪 モーリーン・チャイルド

これで新刊買いしたいのは、ナリーニ・シンとローラ・ライトとロクサナ・セントクレアなんだけど突然買うのもなぁ・・・やっぱ、さっさと新刊買いにチェンジしてしまうか?(^^ゞ
年末読む本もいっぱいあるしなぁ・・・ギリギリまでねばってみるか(笑)

余談であるが、今月分には来年のカレンダーがついていた。
・・・いきなり、ダイアナ・パーマーの表紙挿げ替え発見(爆)。
やはりRT誌にて評価星2の酷評本(爆)だから?(^^;←表紙変えても意味ないじゃん(笑)
でも、ここ近年のダイアナの新刊って人物を余りイメージさせないデザイン多かったのに日本版は逆行しているなぁ・・・これ、ちょっと挿げ替え元が気になります(笑)
以前、ここの日記でも書いた新刊となります、これ。
『冷酷な口づけ』のヒロイン上司と、その同僚ヴァイオレットの話・・・ふっ、本当にこれが来年出るならまたネタばれ確定!!
だって、原書はこれの前に既にキャッシュ・グリアの話は終わってるも〜ん!

他は見ていると、エイミー・J・フェッツァーとローラ・ライトは原書表紙そのまんま(^^)
最近HQから離れている・・・というわりには読んでいる事に気付いたり(笑)

嵐の予感

2005年11月19日 新刊レビュー
ISBN:4270100184 文庫 仁木 めぐみ ランダムハウス講談社 2005/11/13 ¥998

かのエリザベス・ローウェルの愛娘であり作家でもあるヘザー・ローウェルのデビュー作。
読んでみて、このページ数をこれだけのレベルで仕上げる新人らしからぬ筆力に驚きました。

話自体は、ロマンティック・サスペンスのお手本のようだ。
殺人現場を目撃してしまい犯人に執拗に狙われる美人ヒロインと、その犯人を追って彼女と出会う刑事として登場する男前ヒーローという主役二人の設定からまず安心する(笑)。
脇役も、魅力的なヒーローの相棒、コケティッシュで勝気なヒロインの親友など、配置もうまい。
サスペンスとして読むと、これまた「お手本」というか「優等生」な出来なのだ。
多分、この作家は犯人が誰でもよくって、それは重要ではないんだろうな・・・と、読んでて思った。
そう思っても不思議じゃないぐらいラスト近くでドタバタと犯人が判明する。
これが「ミステリー」なら犯人はこじつけじゃん!!とはり倒したくなるが、全く違う。
この話においては、正体がバレるまで悪あがきするよりも、ヒロインを執拗につけまわし、恐怖に陥れ、読者共々ドキドキハラハラさせるのが犯人にとって一番重要な役割なのだ(笑)。
読者も、いつの間にか犯人探しよりも、いつ、どこで犯人がヒロインのクレアにどうやってコンタクトをとってくるか・・・という方がよっぽど気になっている事に気付く。
ローウェルが狙ったのはそれではなかろうか?

そして、そのドキドキハラハラしながらの犯人との直接対決までに二人のロマンスが進行する。
とにかく、この二人のやりとりがよくって、脇役達がそれを上手に盛り上げる。
ロマンスのみに焦点を絞っている筈の最近のHQ作品よりも、作品内のロマンス部分だけでも圧倒勝ち(笑)。
サスペンスとロマンスの按配も見事、蛇足的な作家としての欲や色気など見せずラストまで自分のペースを守って、「分かりやすいお手本」としてエンドマークを付けたその手腕。
最近じゃ、大物作家でも難しい事ではないのかしら・・・それをデビュー作で意識なくやってのけたのか?
だとしたら、あっぱれである(笑)。

ちょっとチャプター1個あたりのワード数が少なく、チャプターばかりが多くなっているのが気になったが、場面だけでなく場所が変わった時点でチャプターを変えるのが、この作家の手法なのだろうか?
これは次作にて判明するかな・・・って、あるのか?翻訳(^^;

久々に、良作のロマサスを読ませてもらいました(^^)
また彼女の作品を翻訳してほしいなぁ〜♪

余談であるが、お友達が最初に読んで即メールしてきた謎の訳。

カンティコ

・・・FBIの本拠地って、クワンティコじゃなかった?(^^ゞ
本当に、これじゃFBI本拠地がメキシコあたりに引っ越したかと思ってしまっちゃうね(爆)

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