ジェニファー・クルージーの新刊、読了〜(^^)
いや〜、笑った笑った。
やっぱりクルージーだねぇ、って1冊でしたな(笑)。

どっちかというと、この作品『ファーストウーマン』に近い、スクリューボールエンターテイメント・ミステリーと言った方がいいかな。
ロマンスも確かにあるんだけど、その突拍子のなさとよくよく読むとすごい伏線の嵐。まさにサスペンスというかミステリーというか。
最初は旦那の浮気発見だけだった筈が、気付けば会社資金横領、詐欺事件、挙句に殺人事件へと(笑)。
あらゆる意味でてんこ盛り(笑)。
クルージーらしい、細かい小道具の使い方、個性的なワンコの登場(笑)、そして下品寸止めなまでのあらゆる描写(爆)。
凶器の隠し場所とか、現金の隠し場所とか、もうそこまでやるか、ってぐらいエンターテイメント仕様(笑)。
とんでもない婆ちゃんまでいるしねぇ(笑)。
そんな点とか考慮して、イヴァノヴィッチ・テイストと言われたら「ああ、そうなのか」と思ってしまうけど、そこはやっぱりクルージーなのよね。
ことのさん、イヴァノヴィッチとクルージーの最大の違いは「ロマンス描写」と「子供描写」だと思っているから(イヴァノヴィッチは子供っぽい大人は書くが、逆の大人っぽい子供、ましてや子供らしい子供はあんまり書かない)、そういう意味でもクルージーらしかったな。
ヒロインであるマディの娘エムと、その親友メルの描写(きっとママ達も似たような昔だったと推察される。笑)は本当にいいアクセントとなっていて、そのエムとヒーローであるC・Lとのやりとりは秀逸。
勿論、メインはマディとC・Lなんだけど、一番お気に入りは実はそのエムとC・Lとのやりとりの数々だったりすることのさん(^^ゞ

マディと旦那であるブレントとの結婚生活、そして再会したC・Lとのロマンス、マディとトリーヴァの友情に関しても、一筋縄ではいかずにほろ苦いエピソードを絡めながら展開。
この事もそうなのだが、全てがこの狭い昔ながらの町フロッグ・ポイントにこんがらがっているというのがまたうまい。
いい町だろうが、その見えないしがらみの赤い糸は、住民の人生を時には楽しく、時には悲しくからめとってしまうという印象である。
C・Lではないが、逃げ出せるなら逃げ出しているであろう。
もっとも彼にとっては、この町の伯父さん夫婦の家に捨てられた同様に預けられたのが、人生の良い分岐点だったというのが何とも巧妙。
幼いC・Lとマディの初めての出会いとか、本当に絶妙なのよね。
年下の彼が、マディを天使とも女神とも崇めている様が、町の視線とシンクロしていて、それまた面白い。
そして、そんな無言のプレッシャーというかしがらみを、殺人事件に巻き込まれるというとんでもない出来事をきっかけに断ち切っていくマディの人生再生の物語ともいうべきか。
いや、最後の公の場ですっぽんぽんでラブシーンっていうのは、突き抜けまくっていたが(爆)。
帰郷したバットボーイC・Lもすっかりマディにやられっぱなしでした(笑)。
もう、笑うしかないよなホント(^^ゞ

個人的にはマメでイケメンな年下くんC・L、かなり好み(萌)なんだけど、作品としては『〜確率』のが上かな。
まぁ、この頃のクルージーはシングルタイトル書き始めで、若干手探りなところが読んでる方にも見てとれるし、それを込みでこれだけのものが書けるっていう事に再度驚くべきなのか。
だって、こんなにうまいユーモアミステリー、コージー鉄板作家でもなかなか読めないですよ。
恐るべし、クルージー。
ISBN:459663338X 新書 神鳥 奈穂子 ハーレクイン 2007/09 ¥710

マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ新刊、読了〜♪

あ、前回の日記でエステバンのキレネの件についての返答ありがとうございましたm(_ _)m > 某様(笑)

と、まぁ、そんな私信を書きつつ、楽しく読了したオメガ新刊。
今回はオカルトというか、霊現象というか、なものを絡めてのお話でしたが、第二次世界大戦前のアメリカの海軍や政治事情、世情なんかの一部事実をシンクロさせてのこの展開。
いやー、ラブレース、達者すぎる!
さりげなくサスペンスな部分もキープしつつの、そこはやっぱりオメガなワケだ(笑)。

今回の主役は、前作で登場した「リーバー」ことドルー。
彼が、ある任務で調査する事になった女性というのがヒロインのトレーシー。
ただ、今回は話の持って行き方とかは達者なんだが、トレーシーが過去の霊らしきものに体をのっとられて物語を進行させてゆく場面がウエイトと占めていたのもあって、主役の二人の影が薄かったのも事実。
ドルーに関しても、うーん。ちと薄かったかな。
まぁ、あのオメガ・メンバーの中では、という話なだけで比較対象の問題か(爆)。
ドルーが本来クラシックカーの修復を生業にしているというだけあって(オメガ任務は副業なのよね。笑)、今回はイカした馬力あるカスタムスポーツカーが登場するんだよね。
ドルーの真っ赤なムスタング、ニックの乗ってるブガッティとか、エステバンの車とかキャラに合わせた車がね(笑)。
007じゃないけど、スパイもんには車は重要アイテムなワケよ(笑)。

そして今回の出動組は新婚のキレネと、久々に現場登場のコムことマッケンジー・・・ニック、見事に嫁さんに丸め込まれました(爆)。
キレネが端々に語る会話と共に、エステバンから送られたエンゲージリングを触る仕草が何度も書かれてきゅんきゃんしちゃって、読者をヤキモキさせまする。
ええ、ラブレースさん、そこんとこ本当によろしくっ!!ですわよ。
でも、そんなキレネすら今回見事に喰ったのは、嬉々としてゴーストバスターズよろしく怪しいハイテク機器を持参したオタク全開マッケンジー(爆)。
いやはや、不運にして仕事中毒のエレクトロニクスおたくなマッケンジーとニックの結婚生活が垣間見えるエピソード、ゴチになりました!(笑)
うっかりマッケンジーのカスタマイズしたオーディオプレイヤーをスイッチONにしてしまい、ボリュームを下げる方法が分からずに自宅の窓ガラス3枚大破って・・・任務より自宅の方が危険そうですっ、局長!(爆)

さて。今度オメガに会えるとしたら・・・来年の今頃か?(^^;
だって、原書がまだ出てないし!
早くオメガの皆さんに再会したいわね〜、なのである。
ISBN:4596912467 文庫 富永 佐知子 ハーレクイン 2007/09/15 ¥890

キャサリン・コールターのヒストリカル新刊、読了〜。
ことのさん、彼女のFBIシリーズは大好きなのだが正直、ヒストリカルって言われてもピンとこなくって余り期待はせずに着手(^^ゞ

しかし、最初の一章が重要なひとつの山だったかも(笑)

絶対に配線のおかしい(笑)シャーブルック一族をどう受け止めるかによって、このシリーズを継続するか脱落するか、の(笑)。
変人キャラ好きのことのさんですら、ちと無言になったからねぇ、ホント(^^ゞ

美人で誉れ高い姉メリサンドの身代わりとして、昔からノースクリフ伯爵ダグラス・シャーブルックの花嫁となった公爵令嬢アレックスの珍道中、というかなんちゅーか(笑)。
あの最初の方のダグラスの暴言三昧に耐えているアレックスの描写は「あ。ドアマット女もんかい、これ」と嫌な予感がしていたが・・・さっさと払拭されたわ。
ダグラスの傍若無人さへの余りの怒りに、小柄なアレックスが熊手でダグラスを突き、テーブルを抱えあげてダグラスを殴打するその姿に(笑)。
ええ、ちょっと『うる星やつら』のしのぶちゃんを思い出しました(爆)

そんな勝気なアレックスにしてやられる度合いが段々高くなっていくダグラスが、まぁ、翻弄されながら箍が外れて毎日毎日つがいのミンクのようになっていくっちゅーか(爆)。
ようするに、ヒーローは独占欲が恐ろしく強い巨乳好きだったというハナシなのか、とかいう話はさておいて(笑)、それ以上にキャラがたっていたヒロインのアレックスという話か(笑)。
王道ロマンス路線を、ちょっと人を食ったようなCCらしいキャラの味付けされた1冊とでもいうべきなのかしらん。

脇役はこれまた配線違いな人たちばかり(^^ゞ
そんな中だと、アレックスの姉メリサンドがステレオタイプの美人故のボケ役になってしまうのも仕方ない?(^^ゞ
いや、ちょっとおバカでタカビーなところが憎めなくてかわいいんだけどね、メリサンド(笑)。
そんなメリサンドを傲慢ダグラスから図らずも強奪する羽目になってしまったまたいとこの伊達男トニーがこれまた傑作。
所詮、この人もシャーブルック一族の血縁だと思うと納得もする食わせ物っぷりなんだが(笑)。
トニーがじゃじゃ馬ならしよろしくメリサンドを飼いならしてゆく様は、実はヒーローであるダグラスのイケ好かない傲慢暴言三昧よりも、よっぽどスマートできゅんきゅんで、この本の中の一番のお気に入りだったりするのよね(^^ゞ
役者が違いますわね。ふっ(笑)。
そして今後の主人公候補であろう、シャーブルック家の兄弟達。
女性大好き子沢山の次男ライダー、信心深いシャレの通じない末弟タイセンもいいんだが、やはり際立っているのがダグラスの妹であるシンジャンよね〜。
こういう洒落っ気ある口八丁キャラ、大好きなのよね(爆)。

先日のティーパーティーで頂いた予定を見てみると、来年以降にMIRA文庫から続編発売予定は入っている模様。
まずはトリロジーで様子を見る、ってところかしら。
ちなみにシャーブルック・トリロジーの2冊目はライダー、3冊目がシンジャンのお話。
タイセンの話とかその後の派生スピンオフを読みたかったら、この2冊は押えろって事なのね、きっと(^^ゞ
ISBN:4812432464 文庫 曽根原 美保 竹書房 2007/09/10 ¥900

あのエマ・ホリーのヒストリカル・ロマンス、読了〜。

いやー。お友達が、以前ことのさんの書いたお買い物リストの中の「あのエマ・ホリー」と書いた下線の意味が分からず、とりあえず新刊だし、と猪よろしく突撃したとかいう噂を風の便りに聞いたりする今日この頃(爆)。
そうなのよね。日本の一部の読者には、かのBlack Laceシリーズの翻訳版(光文社 Vコレクション)でお馴染みかと(^^ゞ
彼女の翻訳既刊は全部読んだけど、まぁ、他のVコレものに比べたら人物描写とかはよく書けてるし、程度の印象しかなかったんですよね(笑)。
エロティカものにしても、キャラクターに一部、ロマンス小説路線を追求していて爪甘い、みたいな←何を求めているんだ、何を(爆)。
うん、本当はロマンス書きたかったというのは納得なのよね。

で、今回の本を読んでみたが・・・そういう点とかを考慮せずに、先入観なく読んだとしたら。
いや、全然悪くないです。ええ。
確かにかなりエロいけど、愛してはいけない人を愛してしまった男の苦悩(?)と、全くもって清らかすぎたヒロインがセクシャルな方面に目覚める、という王道系のストーリー筋だと思うんですがね。
お友達とか、この本、即売り飛ばした(笑)とか言ってたが、全然いいですって、これ。あのランダムハウスのダイアナ・パーマー新刊に比べたら!(比べる対象が悪すぎるというハナシだ。エマ・ホリーも心外であろう。爆)
エロすぎる、とか仰るかもしれませんが、BLAZEだのBravaラインだECラインがあれだけ日本上陸を果たしている現在、あのVコレ上陸時と世情がかなり変わっています(笑)。
そうです。エロが売れる時代なのよ。これぐらい、全く想定内と読者の方が太っ腹(違)になっている今だからこそ、輸入されて正解(笑)。

え?
「どうしたんですか、ことのさん。いつものばっさばさ斬りの切れ味を期待していたのに、この作品をそんなに遠回しにでも褒めるなんて」とかPC前で呟いているそこのゲストの方。
不思議じゃないのよ。

だってね。
ベストセラー作家の書く名(迷)作中の100人のアホ男よりも、作品的内容的には平凡だろーが一人のヘタレなイカす寸止め男ってのが、ことのさんの真理だからさ(爆)。

もう、笑った。笑ったの何のって!!
今年の今の時点のギザ寸止めくんの称号を、このヒーローのエドワードに進呈したい(え?いらんって?笑)。
最初から最後まで立ちっぱなし(爆)、妄想暴走瞑想迷走ラブラブアイウォンチューカマンベイベーっっ!!もいいとこだよ、この人(笑)。
いや、本当に全てがかなりヤバイよ、この人(笑)。
ヒロインであるフローレンスのブーツを手に妄想に萌えて悶えている姿は、かなりヤバかった(爆)。
あと、自分たちの嘘がバレて出ていかれちゃった愛しいフローレンスを呼び戻すべく、薮の中で彼女をこっそり待ち伏せしている姿は、ここんとこのヒストリカルロマンスのスマートなヒーロー像に一石を投じた突き抜けたバカさで拍手もんである(褒めている。爆)。
もうね、本当、ヘタレでヘタレでヘタレで・・・こんなに「ヘタレ」を連呼されてロマンスヒーローとしてどうかとも思うんだが、まぁいいです(笑)。
時代はヘタレ萌えですから > ええっ?!(爆)
いい大人なんですがね〜、本当に清らかちゃんなフローレンスですら母心がわきわきしちゃうという落差が、まぁ、なんちゅーか。
「エマ・ホリー、グッジョブ!!」ってところでしょうか?(爆)
実際、全ての物語のはじまりというかキーポイントだったヒーロー弟であるフレディのが「ある意味、大人」だったフシも(笑)。
ああ、あれだけ一途で、こんなにホロホロしたり、ハグしてもらいたがったり、詩人もびっくりなような言葉で心情の吐露をする、しかも種馬(爆)なヒーローくん、稀有ですってば。
何でしょうかね、あれはエマ・ホリーの願望もあるんでしょうかね?(^^ゞ

そうそう。
そこね。実は同性愛者だったフレディの醜聞防止の為に結婚相手として連れてこられたのがヒロインのフローレンス、という設定。
しかし、それは本当にきっかけ程度で、まるで生き別れの姉弟の再会、とばかりに犬コロ二匹がじゃれついているような、お友達オーラ爛漫のフレディとフローレンスが何とも微笑ましいのですよね。
そんなものすらふっ飛ばしそうな、そばにいる悶々オーラを放っているヘタレ兄のあれやこれやがまた笑えるんだが(笑)。
フレディのダーリンがこれまた納得だし。
いや、最初からそうなったらいいのにな、とか思ってたんだよね。所詮ことのさん、腐女子なんでそのあたりはノープロブレムなワケさ(爆)。
だって、あんなに愛さずにはいられないフレディには幸せになってもらいたいもん。フローレンスじゃないけどさ。

まぁ、そんな腐女子萌えポイント(笑)とか、何だかご都合主義なトコロテン展開とか、突き抜けたヒロインの開眼具合とか(爆)、あーんな事やこーんな事をしちゃうバーニンバーニン!!(byテニミュ。笑)なエッチな場面とか、多分、そんなの関係ねェ!!(by小島よしお)であろうことのさん。

今回はとにかくあらゆる意味で寸止めを追求したヒーローに尽きました1冊でした(爆)。

・・・あ。でも万人に向いてるかなんて知らんぞ(爆)。
読んで駄目だからって、猪よろしくことのさんに突撃してこないでね。うふっ(笑)
ISBN:4150116334 文庫 和爾 桃子 早川書房 2007/09/07 ¥987

ジェイン・A・クレンツの新刊、読了〜♪
もう、最高!
クレンツ愛読者、感涙の1冊!!

元々、この1冊は彼女がSFロマンス、もしくはパラノーマル・ロマンスを書く際に頻繁に使う「ジェイン・キャッスル」名義での1冊(大昔にハーレクイン・エクスタシーで出た分は元々Bantamから出版されたもので、当時シルエット社で書いていた作家がそこでは別名義を使っていた事が多かったという事情もあり、キャッスル名義となっている。どうでもいいプチ事情である。笑)。

よく、ことのさんが言うのだが「好きと得意は別問題」なのである。
特に最近、顕著に思うのがキャリアある人気ロマンス作家に限ってこれが当てはまる(笑)。
ノーラ・ロバーツのファンタジー、リンダ・ハワードの近未来SF、ダイアナ・パーマーのサスペンス・・・作家本人は自分がこのジャンルが好きでノリノリで書いているのが分かる作品に限って、笑えるぐらい読者にとっての空振り作品になりえるという現実の悲しいところである(笑) > そんなに実名あげていいんか?(爆)
何故なら、このジャンルについて書き込めば書き込む程に、その作家の元来の持ち味が削がれてゆくのだ。
特にキャラクター造詣へのダメージは大きい(ノーラなんて、もう、ヒロインが毎回地雷原のようになってゆくのよ。よよよ)。

そのジレンマに対し、この1冊である。
クレンツによる正面きってのSFロマンティック・サスペンス。
彼女がSF好きであるという事は、昔からおおぴらにされているし、普通(?)のカテゴリーロマンスでもSFじみたトリックや小道具が踊っているので今更。
しかし、これが・・・面白い程に共鳴し、「SF」というフィルターをかけられていつもにも増して、クレンツ・ワールドがくっきりと浮かび上がっている。
こんなに作者自身の作風にブレがなく、キャラ造詣、書きたい事や方向性を読者に手にとるように示してくれる本は早々にお目にかかれないってぐらい天晴れなのだ。
その様が、読んでいて本当に楽しいのである(笑)。

謎の惑星セント・ヘレンズを舞台に、様々な超能力者と、その超能力を補完する「プリズム」と呼ばれる能力者達の物語の筈が・・・その設定を軸にした、毎度お馴染みのクレンツ・ワールド(笑)。
謎の惑星なのに、住んでいるところはクレンツ読者には笑わずにはいられないニュー・シアトル(笑)、彼らが好んで飲むのがカフェ茶(笑)、怪しいキャラクター達、頓珍漢な異世界の動植物たち(しかし普通の世界でも頓珍漢な小道具を使うクレンツには今更。笑)、奇妙な新興宗教(爆)、そしてクレンツ本にはお馴染みの師匠と弟子ワールド(この場合は、アイシーとヒーローのルーカス、そしてルーカスとディロン)、孤独なヒーローに出来る家族(この場合はヒロインであるアマリリスの困ったちゃんな一族)。
完璧なまでのクレンツ・ワールドがそこにはある。

だが、クレンツが達者なのは、自分の世界を崩さない上に軽妙で極上なエンターテイメントSFロマンスとして、この1冊を仕上げている事だ。
能力者について、プリズム能力、セント・ヘレンズのあらましなどSFファンにはたまらないうんちくがステキ♪(笑)
もう少し詳しくあってもいいんだろうけど、まぁ、トリロジー設定にしてあるから、そこで追加補足が入るかな。
この程度なら、ロマンス読者にもドン退きされないし(笑)。
既に規格はずれの能力を持つ事を自覚している孤独な超能力者ルーカスと、プリズム能力者のアマリリスの、お互いの能力をリンクさせての心のやりとりとラブシーンは、今だかつてないまでの色っぽさすら感じた。
あれは今年読んだロマンス本の中でも素晴らしく群を抜いていた出来だ。
それでいて、やっぱりクレンツ・ヒーローとクレンツ・ヒロインなのだ。
不器用で、都会に住んでいてなお冒険者のようなルーカスに、愛らしく几帳面でデキる女アマリリス。
しかし、お互いいい意味で頓珍漢カップルなんだな・・・くくっ。
もう、ルーカス・トレントのメロメロどっきゅ〜んにかわいい事ったら!!
あのアマリリスの伯父さんとの対決している最中の手作りパイへの執着場面だけでゴチっす!!!
あー。萌えだわ。ギザ萌え。
全てがギザ萌えよ、ルーカスってば(ぽっ)。
またね、そのお相手のアマリリスがどう見ても・・・その・・・つ、ツンデレ?(笑)
ああ、どうしよう・・・オタ心直撃っす!(自爆)
あの結婚仲介エージェンシーのオチにいたるまで、全てがパーフェクトにクレンツ愛読者のツボである。
SFって苦手だしなー、と購入を迷っているそこのクレンツ読者の方。
迷うな。今すぐ本屋を叩き起こしてでも捕獲しろ、この1冊を!(爆)

さて。そんな熱くて無駄にエラソー(笑)なことのさんの暴言はさておき > おくんかい!
この巻を読んでもらうと、もれなく今後のヒーロー候補に出会えます。
読みたいよね。ええ、読みたいよね。
あの人と、あの人じゃーね!

http://cool-book-new.seesaa.net/article/42911569.html

どっちもことのニーズで困った事よ・・・さ。嘆願書をハヤカワ宛に送るか(爆)。
ヒロイン候補もねぇ・・・あんなにありあり、と(笑)。
これまたクレンツらしい設定で、含み笑いっス(^^ゞ
購入確定分のみ記載ってことで。
個別解説は・・・面倒以上に、殆ど以前に別所で解説しているか、定番シリーズものなので今更、って事で。

ランダムハウス講談社 ランダムハウス講談社ロマンス文庫
深紅の月のしずく レベッカ・ヨーク


集英社 集英社文庫
THE HUNT ザ・ハント アリスン・ブレナン

ヴィレッジブックス villegebooks
イヴ&ローク(16)弔いのポートレート J・D・ロブ

竹書房 ラズベリーブックス
わたしの黒い騎士 リン・カーランド

ハーレクイン社 MIRA文庫
あなたに包まれて タミー・ホウグ
愛はジャスミンの香り スーザン・エリザベス・フィリップス

原書房 ライムブックス
天使は泣けないから キャスリン・シェイ

扶桑社 扶桑社ロマンス
熱砂のエクスタシー コニー・メイスン

二見書房 二見ミステリ文庫
サザン・エクスポージャー(仮) カレン・ケリー
マッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(仮) スーザン・エリザベス・フィリップス
ミスター・インポッシブル(仮) ロレッタ・チェイス


一番楽しみなのは、勿論「 アナグマ一家、参上!!」(爆)のSEPのヒースくんとアナベラちゃん(笑)。
そりゃー、アナタ、成長したおしゃまなシマリスお嬢ちゃんを堪能してもらってよろしくってよ?(爆)

で、今回の「賭け本」は三度目の正直なるか?!のコニー・メイスン(爆)。
案の定、定価で買う度胸はないのでポイント消費で、ね(笑)。

しかし、LSのBantam再版本はどこもかしこもが、まるでバレーのレシーブのように拾う拾う(^^;
今回はタミー・ホウグか。
かなり前からハーレクイン社が版権獲得してたのは知ってたがマジだったのか(笑)。
しかし、それならホウグよりも先に捕獲すべきであろう、自分とこでの看板作家の一人であるブロックマンの再版をランダムハウスさんに連発で出し抜かれているのは何故に?
・・・大人の事情なのね、きっと(笑)。
まぁ、それを言うならハーレクイン・スーパーロマンスで数々の賞を受賞しているキャスリン・シェイを放置プレイの末にライムブックスから出されるのも大人の事情(爆)。
消防士シリーズの続き、出すならMIRA文庫での仕切りなおしをお勧めしますわ。うん。

+余談+
毎度お馴染みの穴埋めくんはこちら(笑)

http://cool-book-new.seesaa.net/article/53671770.html

ブックマーク組の方、既に先週の時点で大半埋まっていたのを見てしまっちゃったのはご愛嬌、って事で(^^ゞ
ISBN:4596511950 新書 庭植 奈穂子 ハーレクイン 2007/08 ¥680

マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ新刊、読了♪
・・・って、あれ?
あれれ?!

エステバン大佐とキレネ(骨折中)が既にくっついててハネムーン中?!

・・・何を読み逃したんだろう、とか考えてみた(^^;
丁度、去年の秋にあったHQティーパーティーで、担当さんにラブレースがオンラインのみで当時公開していた最新作について話をした記憶が蘇ったが・・・あれ?(^^;
あれだったの?(^^;;
詳細情報ご存知の方、教えて下さいませ〜 < ぺこぺこ

さて。気を取り直して、今回の1冊。
前作で恋の中継担当となった「リガー」ことデヴリンが主人公のお話。
お相手は、彼が任務で赴いた先バハ・カリフォルニアの浜辺で笑劇的な出会いをしたヘリコプター・パイロットのリズ。
あのリガーが恋に落ちる相手らしく、非常に肝っ玉お姉ちゃんで洒落っけ満々。ことのさんもお気に入り♪
で、彼らが巻き込まれる事件なのだが・・・これが、まぁ、ラブレースの何とも言えないさばき具合というか。
リガーの側から見ると、親友の生死に関わる深刻な事件なのだが、リズからしてみたら、まさに「不思議の国のアリス」のような摩訶不思議な展開(^^;
・・・マフィアのドンに絡まれた筈が、気付けばこのドンであるエル・ティブロンが面白すぎた!
最高だわ、このドン!(爆)

ディザィアだから、50ページ近くラブストリームより少ないページ数でありながら、この1冊、もうファンにはたまらないサービス満載(笑)。
前出で書いたハネムーン中のエステバンとキレネをはじめ、ニックとマッケンジー夫婦の、あの悪魔のイグアナに襲われたおいしい子守りエピソード(爆)、そして何より最高だったのは前線からは身をひいていたマギーとアダムの実戦復帰!
マギー、やっぱりカリスマヒロインの貫禄ですよ!!
「カメレオン」のコードネームは健在、老婆に化けてもお茶目なまま(笑)。
あの鯖の剥製で悪人をボコったあたりとか、もう最高(笑)。
また結婚して10年なのにラブラブだし〜。
あらゆる意味でゴチになりましたっ、ってな感じです(^^)

次の巻は、今回登場したリーガーことマクダウェルのお話。
わ〜い、さっさと読めるのが嬉しいわ♪
ISBN:4596308268 新書 青山 梢 ハーレクイン 2007/08 ¥700

ジェニファー・クルージーの新刊、読了〜♪
お気に入りの1冊になりました(^^)

そもそも、クルージーの書くロマンティック・サスペンスって全部こんなカンジなのよね。
何がというと、人を喰ったようなキャラクターと展開とオチ(笑)。
彼女の作品を受け入れられるかどうかって、この洒落っけと喰った感じが一つの踏み絵かと。
几帳面な読者には意外と受け入れられないところのようで(^^ゞ
そういう意味では、これは彼女のシングルタイトルに通じるものが全てはいっていて、尚且つシリーズロマンスらしいコンパクトさとキャラクターの毒気が薄められたカンジがよく出ている1冊かな。

お話の展開もよくあるクルージーもの。
男(この場合は夫)に裏切られたヒロインが、心機一転新しい生活に挑もうとしたら、災難と共に新しい男(ヒーロー)が降って来る、みたいな(笑)。
でも、そのお約束展開の中、笑わせてくれるったら(^^ゞ
ヒロインのルーシーは離婚し、自立して一軒家に居を構え、おーしやるぞ!!と思った矢先に、元夫の関係していると思われる事件を担当する刑事ザックに遭遇。
ここからが頓珍漢な二人のやりとりが笑えるの何のって(笑)。
ルーシーの姉ティナ、ザックの仕事の相方アンソニーという二人の屈折した脇役がいいところでぼそぼそ言うツッコミや補足がこれまた絶妙で、笑いも二倍。

事件そのものは、そんなに仰々しいものではないのだけど、細かい設定とかがこれまたうまく、飄々とした展開とオチをみせるもんだから唸ってしまうんだな。
本当にうまい。馬鹿馬鹿しいはじまりからの事件を、ルーシーとザックのロマンスを絡めつつ巧妙ながら、相変わらず馬鹿馬鹿しい展開をみせて、これまた素っ頓狂なオチを迎える。
まさにクルージー節である(笑)。

クルージー節といえば、彼女の作品では個性的なワンコやニャンコが登場するが、今回はルーシーの飼っている三匹の犬に拍手である。
アインシュタインとマクスウェルとハイゼンベルクだが、特にハイゼンベルクには爆笑するしかない。
仰向けになって死んだフリのジョークが好きなワンコときた日にゃー(笑)。
しかも、誰かに「犬が死んでいる」とツッコミしてもらわないと気がすまないときます(爆)。
ボケとツッコミ・・・最高だわ(爆)。
ザックも最初は呆れているものの、どんどんルーシーに感化されていき、最後には「犬が死んでいる」と声を掛けるのが当たり前の日々に(^^ゞ
余りに馴染んでワンコ三匹を従えているザックに、皮肉屋のティナが「羊飼いを雇ったのか」とまで言われてしまうぐらい(笑)。
その後、彼がノラを一匹拾ってくるのですが、その場面、最初の方で彼が垂れていた能弁がどんどんルーシーに感化されて覆されていく様が表れていて大好き(^^)
プロポーズも気付いたら「ワンコ達には男親が必要だ!!」とかまで言ってて、どうだ、ってぐらい頓珍漢でキュートなその具合がかわいいのである。

やはり、こういうきゅんきゅんしちゃう作品は手放せない1冊となるのである。
ISBN:4594054625 文庫 リサ・マリー・ライス 扶桑社 2007/08/28 ¥880

リサ・マリー・ライスのミッドナイト・シリーズ2冊目、読了〜♪
1冊目の主人公ジョンの友人バドと、同じく1冊目のスザンヌの親友クレアのお話でしたが、見事なまでの1冊目との対の内容。
思わず1冊目、再読しちゃったもんね(笑)。

そのせいか知らないけど、サスペンス部分の大半は1冊目が担っていたのでその分の補足程度で済んだ分、この2冊目はバドとクレアに集中出来た話の展開とも言えたかな。
1冊目よりも少し早い設定からの同時進行、そして後日談となっていて、その時間のやりくりも非常にうまかった。
ホットを通り越してバーニング!!なのは、このレーベルだからまぁご愛嬌なのだが、それも不思議と余り気にならなかった。

ふむ。
やはりつらい生い立ちを乗り越えて底辺の暮らしから叩き上げで立身し、今の職業についているバドと、彼とは全く逆の生い立ちながら病気の為に強くならざるをえなかった生粋のお嬢様クレアという、古典ロマンスのような設定だからだろうか。
心配しないでっ、って言われても、それはやはりお姫様を守って守って守り抜きたいヒーローだからねぇ、ってのがまぁ、照れる程に描かれていまして(^^ゞ
しかも、このバド・・・近年ロマンス本きってのマメ男(料理からあらゆる分野に至るお姫様のお世話まで。爆)ときたから、これは読者のハートわし掴みもんです(笑)。

普通は、そんなカマトトなお姫様がヒロインのお話なら食傷気味になるのだが、いかんせんこの本が非常にことのさんのツボだった理由の一つが・・・クレアのちょっと頓珍漢な脳内配線にありました(爆)。
いやー。笑った笑った。
バドの鍛え上げられた肉体を見た彼女の思考回路!
肉体労働者なのだろうと予想をつけるのはいいが「漁港で働いているとか、山で木を切り倒しているとか」ときました・・・そのせいで、彼女にとってのバドは勝手に私の木こりさんとなっています(爆)。
木こり!木こりですよ!!
イケメンのフェロモンむんむん大男捕まえて木こり!!
しかも、バドも別にクレアと示し合わせてもいないのに、自分を「お姫様をお城に送り届ける木こり」とかほざいてます・・・ある意味、似た者というかなんちゅーか(^^;;
思わず頭の中「ハイホー♪ハイホー♪」と映画『白雪姫』の中の一曲が鳴り響きましたがな!(笑)
この「木こりさん」だけで、この本がことのさんの蔵書行きになったと言っても過言ではないかも(^^ゞ
こんなエッチでかわいいバカップルなら、たとえ話そのものが大雑把でザルでもオッケーです(爆)。

1冊目の主人公二人、ジョンとスザンヌも勿論登場し、ラブラブなところを垂れ流ししつつ、結果的には一番おいしいところをクレアに補佐されたジョンが奪っていった今回(笑)。
「よっ、社長っっ!!」と掛け声をかけたくなりましたな(笑)。
さすがレンガを握りつぶす男です(爆)。
そして、名前だけが先行していた笑わないイケメン、シニアチーフのコワルスキ、次回ヒロインでスザンヌ、クレアと共通の親友であるアレグラも今回は顔見世興行的出演。
もう、作者ってばアレグラの失明に至る経緯とか、シニアチーフがめっちゃ単純に恋に落ちた瞬間をへろりと書いておきながらこの本ではそれ以上書いてくれないのよね。いけずだわ(笑)

そんなこんなで、次回はそのアレグラとコワルスキのスキスキーな1冊(オヤジギャグ炸裂。殴)。
年内登場と意気込んでらっしゃる扶桑社さん、信じておりましてよ?!
勿論、その後の、結果的に逆玉になってしまった木こりくんも出して下さい(笑)。
ISBN:4576071378 文庫 宮崎 槙 二見書房 2007/08 ¥870

バーバラ・フリーシーの新刊、読了〜。
前作『翡翠の迷路』はイマイチだったけど、今回の本は翻訳1冊目『なにも言わないで』同様、ノンストップで読めた面白さでした(^^)

10年前に死んだ親友の死を巡り、当時の親友、友人、知人、そして恋人が入り乱れるその展開は正統派ロマサスとして、よいテンポで進んでいきましたが。
友人の墜落事故に酷似した内容の本が出版され、その中で、ヒロインであるナタリーにあたる登場人物が彼女を突き落とした、という書かれ方をしていたのだ。
何故?どうして?という中、怪しいと思われる人物やエピソードが次から次へと・・・という、巻き込まれ型サスペンスの形式をとった、再会ものでした。

フリーシーの描くキャラクターというのは、突出したスーパーマンでもスーパーレディでもなく、地に足がついている設定だと読み取れるのだが、今回もそうでした。
ヒロインのナタリーは、つらい過去をバネに勉学に励み、大学に進み、現在は病院の実習医として毎日を忙しく過ごす身。
ヒーローのコールはサンフランシスコの新聞社の取締編集長。
10年前に、コールの妹エミリーを通じて知り合い、愛し合い、そしてエミリーの死をきっかけに別れ別れとなるんですが・・・ちょっと、その辺りの展開が弱いというか・・・。
ナタリーの視点と、コールの視点からはじまり、ナタリーの昔の親友であるマディソン、ローラ、そしてコールの幼馴染ディランを通じて、エミリーの死、そして本当の見えなかった、いや。彼らが見ようとしなかったしがらみは何だったのか、が浮かび上がる。

エミリーの死について、作者はそんなに重きを置いていないのがことのさんの印象。
彼女の「死」についてより、彼女の短かった「生」をうまく織り込んで、各キャラクター達を浮かび上がらせるという手法をとったというか。
死んだ人間を雛壇に祭り上げたがる残された人々を笑うかのように、エミリーについて新たなエピソードが出るたびに、作者の意図らしきものに当たる。
それがまたうまい。
比較的、個性的だったというべきキャラは、マディソンとディランぐらいで、主役二人ですらもベーシックな優等生キャラだった。
もっとも全体的なアンサンブルで読ませたこの1冊の中では、個性的な二人はスパイス程度ということか。

惜しむべきは、物語のきっかけ、再会のきっかけとなった「黒幕」が書いた本についてだな。
黒幕である謎の作家が、暴走して、エミリー殺害の犯人と思い込んでいるナタリーに一矢報いるべく、エミリーの日記を元に問題の本を書き上げるのだが・・・最大の疑問点は「その発表のタイミング」だった。
もし、私が黒幕だったら、ここまで10年も待ったんだもの。
たかが「実習医」のナタリーを罰するのではなく、正式に医者として地位を確立した時点で鉄槌を喰らわすんですがね・・・そっちのが一度、夢をかなえた分、ダメージは大きいから。

前作同様、サンフランシスコの美しい映像が頭に浮かぶ、テンポよく読める1冊。
ただし、ことのさんの中ではやはり『なにも言わないで』の方に軍杯があがりますが。
ISBN:4270101180 文庫 野原はるか ランダムハウス講談社 2007/10/01 ¥945

ダイアナ・パーマー祭り、実施中(笑)。
そんなこんなで読了〜りょ〜りょ〜っっりょ〜っっっっ!!!(--;

ふ。発売日真夜中に「散弾銃でキャラクター全てぶちかましたい」とかいう物騒なメールを友達みんなに垂れ流ししちゃってワタシってば・・・(遠い目)

いや、ホンマに。
今から読まれる方、ウキウキ買ってこられたばかりの方はこの感想は読んではならぬ!
って事で、ここから下は滅多斬りなので、一部の方だけどぞ。

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この話、ホワイトホール三兄弟の恋愛ものなのだが・・・この3人、こぞって何といえばいいのか・・・頭悪い?(~_~;
つうか、色ボケ一家なのか?!と思うような話の展開で、もうだるくってだるくって(~_~;

長男として、家を、家族を、牧場を守っていかねばならんくせして、飛行機好きが嵩じて従軍志願する為に、何と全てを隣近所に住む他人に丸投げしてヨーロッパに行くこのヒーロー・コールからして「・・・アンタ、かなり頭、悪い?(^^;」という印象は否めない(笑)。
そんなええ加減なくせして、とあるちゃちい事件をきっかけに結婚する羽目になった、ヒロインである資産家のレイシーがこっそり自分の家族を、家を支えていた事は許せないらしい・・・っていうか、金にあれだけ困っているくせして「戦争があったから景気がよくなっていたんだろーなっ。てへっ」って具合で、家の中の設備がリニュアルしている現実も、都合よく納得している時点でアホ(笑)。
結婚初夜の暴挙が、実は○○だった(爆)から、というナイスなオチも、彼の数々の抜け作具合のフォローにはならず(笑)。

ああ、この奥さんになったヒロインのレイシーも、ちょっとな。
ずーっと好きだった相手であるコールと結婚するも、別居していてすっかり退屈な有閑マダム状態。
そんな中、この人、こうなったら子供だけでも欲しいわ!!と、家に連れ戻しにきた夫に脅迫まがいの条件を突きつけるんだな。
夫の事情とか、そんなの問答無用?(^^;
再び愛し合うようになってからは、何だかひたすらつがいのミンク状態なのはいいんですが(爆)、もう、義理の弟の婚約パーティーでの啖呵は・・・なんつーか、ドン退き(爆)。
かねてより、ダイアナのヒストリカル作品のキャラクターの辻褄あわなさ加減満点の無駄な血統自慢というのが鼻についてはいましたが、今回はとどめ〜♪♪
ええ、このヒロイン、スコットランド女王メアリ・ステュワートの子孫ですってよ!
あーっはっはっはっは!!
もう、ここ読んで笑い死にするかと思ったわ・・・何でそんな、人生全てを刻銘に歴史に刻まれている実在の人物の中でもとんでもないのをチョイスするんだ、ダイアナさんよ!!
どっちの血筋なワケ?ダーンリ卿?ボスウェル卿?
そんな波乱の人生の大半を幽閉されていて、フィクション入れるにも無理があるにも程があるっていうのを考えずに、いきなりそれだけ言っちゃうワケ?
まだ「メアリ・スチュワートの息子でイングランド王だったジェイムズ一世の血統」とか言われるならフィクションの入る余地は大きくあるが、いきなり段階踏まずにメアリ・スチュワートが出てきたら・・・嘘だろーっ、とツッコミするより先に退きますってば(笑)。
そこで「ははーっ」と悪者達(爆)がひれ伏すとでも思ったんでしょうか(^^;
しかも、新聞社を廃業に追い込む、って・・・そこで働いている下働きの人とかの事はおかまいなし?(^^;;

続いてホワイトホール家・長女のケイティーですが・・・疲れた。
読んでて疲れた。
一目見た時から愛していた兄の親友タークに対する一途な思い・・・なんだろうか、あれ。
たった一度の体の関係を今後の心の縁に、って自分に酔ったまま、よく分からないチンピラギャングと駆け落ち・・・ってどんだけ短絡的?(^^;
そいつがヤク中の暴力夫という、まぁ、よくあるDV転落人生・・・の筈が、これまた都合よく当て馬キャラが出てくるんだわ(笑)。
悪いギャングだけど、一途に彼女を愛してくれる年上の高島屋くんキャラ。いやー、出来すぎ(笑)。
でもって、関係を持ったと思ったら、癒しのギャング・ワーデルによる暴力夫の射殺、ケイティーの精神錯乱、ワーデルの逮捕による別れ別れ・・・と、すごいジェットコースター展開(笑)。
でも、あの関係もつ場面のところでケイティーは「不倫を(夫に)強要された」的な事を言ってたが、全然そんな風には読めませんでしたが?
アナタ、酔った勢いもあってノリノリでしたわよ(^^;;
最後には、元のさやに戻る、とばかりにタークとハッピーエンド・・・だったのに、いやー。ラストに驚愕。
単なる当て馬だと思ったワーデル、恐ろしい粘り勝ち!(爆)
しかし、すごいよダイアナさん。
仮にも準ヒーローのタークをもってして、「やがて自然のなりゆきでケイティーが未亡人となると」という一行で葬り去られましたがな(爆)。
そのタークが死んでから半年もせんうちにワーデルはケイティーと再婚して、娘込みでシカゴに連れてっちゃった!と明るくエピローグで語られてもねぇ・・・いやー。別の意味で大ウケしましたわ、ここ。
遠くシカゴから、長年、娘込みでせっせこ尽くしまくって粘り勝ち、とは恐れいったわワーデル(^^;;

そんな、むごい一行であの世に送られたタークですが、これはまぁ、よくあるダイアナのヒーローキャラよね。
死んだ奥さんの思い出に生きていると宣誓しつつ、下半身は別の事いってます、みたいな(^^ゞ
もう、殺され方(?)があっぱれ過ぎて、他の感想が吹っ飛んだわ。。。

そして、この本の最悪キャラであるホワイトホール家の末っ子で次男のベネット。
作家志望だか何だか知らないが、こんな馬鹿男、さっさとあの酔っ払い父ちゃんに散弾銃で殺しておいてほしかったです(爆)。
周囲の事はおかまいなしで引っ掻き回すだけ引っ掻き回し、自分だけがかわいくって欲望のままに未婚の幼馴染フェイの体をむさぼり、なおかつ出世欲に囚われて変態プレイ大好きな淫乱アホ女と婚約し、物書きの端くれとしての誇りもなく名声の為に平気で記事を捏造する馬鹿さ加減。
フェイに子供が出来てなお、自分を守ろうとするその醜悪さは、もはや正視出来る脇役ではない。
改心したのかと思ったら、未婚のまま子供を生もうとするフェイに対し「かわいそうに・・・ひとりで身ごもって」とかいう類の台詞をつぶやく。
コイツ、死んでもバカか。
どうやって一人で妊娠するんだ?孕ませたのはオメーだよ!!
それすら分からないのか、コイツ。
その自分の妄想する世界に酔ってる具合がもう最悪。
コイツがラストに作家として成功したのも許せないが、フェイと子供を手に入れて何事もなかったかのようにハッピーエンドを迎えた瞬間、この本を放り投げました

脇役ロマンスというものは、何でもくっつけばいいってもんじゃない。
別れや自立も、手札としてはありえるのだ。
実際、フェイは自立を手にしかけていたのに、結局はそのあたりは有耶無耶にされてしまった。
あくまで改心し、成功したベンを扱う為のコマに過ぎなかった、という事か。
新しい自分を見つけたフェイには、あえて愚かな初恋の相手に回帰する義理はない。むしろ、自立した新しい彼女にふさわしい新しい相手を見つけてほしかった。
こんなバカを許すフェイも解せないが、こんなキャラを救っても読者は喜んでくれると思っている作者に疑問を投げかけずにはいられない。

再読は決してない。あとは目の前から消えてもらうだけの1冊。
ISBN:4596511969 新書 清水 由貴子 ハーレクイン 2007/08 ¥680

さて。ローウェルで前ふりはしておきました(爆)、って事でホンモノの馬鹿男本ダイアナ・パーマー新刊、読了〜。

つうか、この本って今年のRT誌のベスト・シルエットディザィア賞の1冊なんだが・・・選考したレビュア全員が幻魔拳(by聖闘士星矢。笑)にかかっていたとしか思えないわ!(爆)
こんなス○本に、アンナ・デパローやシンディ・ジェラードが負けたワケ?!
・・・驚愕だわ。アンビリーバボー。
私には、ナニがどう選考基準なのか分からない・・・つうか、この本の魅力を誰か教えて!(真剣)

話は、まぁ、毎度お馴染みともいうべき身寄りのないヒロイン・テリーがジェイコブズビルの金持ち牧場主J・Bの家に引き取られて家族同様に育ち、片思いしていたが年齢差だ何だとケチをつけるヒーローJ・Bに暴言三昧のドアマットのような扱いを受ける、という展開。

・・・もう、最初の2ページ程で普通気付くよね。
誤訳に。
普通に読んでたら、J・Bがで、マージがって分かるよね、あれ。
マージの子供とテリーの年齢差を考えたり、マージが未亡人になってからの年月とか色々とあんなに書いてあるのに、編集、校正段階で何もチェックしていなかったとしか思えないんですが。
まぁ、勝手に脳内変換して読んでましたがね。

読んでいて、今回はヒロインのテリーに関してはそこまでひどいものではなかったが、それを補って(?)なお余りあるJ・Bの馬鹿さ加減(笑)。
あの八つ当たり場面の後の、家政婦に対する歯切れの悪い会話を見るにつれ、その大人げなさに苦笑すら浮かぶ(笑)。
過去の育ちがどうであれ、ああいう態度は雇い主、世帯主としていかがなもんかと(^^;;
ネルでなくても、こんなヤツのいるところにゃ1分たりともいられねー!!と辞表突きつけたくなりますな(笑)。

しかし、驚くヒロイン・テリーの「17歳に戻っちゃった」記憶喪失!!という展開(笑)。
ここはいつもなら死にかけるヒロイン、という展開な筈なのに!!とか、ことのさんをはじめとする懲りないダイアナ読者(爆)の総ツッコミが宙を舞った筈(爆)。
まぁ、そんなにたいした事はなく、気付けば竜巻騒動でJ・Bの方に災難が降りかかる羽目に・・・竜巻の過去エピは妙にこじつけがましかったけど(^^;;
あの竜巻で映画『ツイスター』の牛のように豪快に飛ばされてくれてたらよかったのに(爆)

相変わらずの力技ラストは、定番の言葉より先に指輪でドン!!でしたが、速攻のおめでたを絡めてのジェイコブズビル近況報告はもはや定番ニュースとなってきた(笑)。
今回は久々に名前の出てきたフェイのおめでたが判明、最近じゃ奥さんとマイカばかりが登場していたのでかなりご無沙汰だったコパー登場、あとはジャスティン兄ちゃんご健在、というところか。
でもってキャッシュ・グリヤの結婚式前日だったのか・・・既に時系列がごちゃごちゃ、って気がするわ(~_~;
でも、当て馬グレーンジ、本当にいいように利用されて終わったわね・・・とほほ(^^;;

+覚え書き+
友達と「姉と弟?兄と妹?」と変なところで盛り上がった結果、夜中に奇妙な計算をしまくったので、参考程度に(爆)

ヒーローJ・Bの駆け落ち未遂時 J・B 21歳 グレーンジ 14歳
現在 グレーンジ 27歳 つまり、それに7つ足して ヒーロー 34歳
そしてヒロインのテリーが現在 22歳 → 12歳年の差もの
テリーが引き取られた先であるマージの娘(長女) 17歳
と、いう事は、姪が生まれた時 ヒーロー 17歳(16歳の可能性もあるのか)
もし、マージが妹だった場合・・・最低でも16歳(15歳)時に結婚・妊娠、というお話になりますので、姉の方が自然(笑)
ISBN:4596912416 文庫 佐野 晶 ハーレクイン 2007/08 ¥860

エリザベス・ローウェルのロッキングMシリーズ関連作品、まさかの今頃の翻訳、っつう事で読了。
出国前に買ってたんだけどね(^^ゞ

読んでみて第一に思ったのは、こういうかつてのディープなロマンス小説は久し振り、という事だったかも。
最近のロマンス小説、ヒーローが非常に優しくってソフィスケートで、こういう濃ゆくって鬼畜発言バンバンしちゃうフェロモンむんむんなのが絶滅の危機に瀕している(爆)。
そういう意味では、ことのさんがHQに首までハマっていた15年以上前の、あの頃に全盛だったとんでも本オーラが満々で堪能させていただきました、ってとこね(笑)。
昔の真っ赤な表紙のディザィアや、白い表紙のロマンスを愛読していた皆さん向けの作品。

とにかく、昔のローウェルの書くヒーローらしいヒーローだったタイ(笑)。
下半身大暴走で、鬼畜暴言三昧のメロメロ萌え萌え男(爆)。
そうよ。ローウェルの描くヒーローはね、こういう首を絞めてやりたい、とか蹴り飛ばしたい、とかいう暴君なのが真骨頂なの(爆)。
鬼畜日照りなここ近年、最近HQファンになられたやさ男ヒーロー慣れした読者の方には毒気強いかもしれんが(爆)。
でもね、自分は傷ついていながら、根っからの家族思いだったり、彼女を丸ごと包んで守ってやりたいっていう不器用な気持ちが手にとるように分かる馬鹿なワケで、基本的にはデキる男なのよね。
こんな男になら、部下はついてくワケよ。
あの野性馬のルシファーじゃないけどさ(最近の馬鹿ヒーローは、会社経営どころか社内メールすら託したくないホンモノの馬鹿が多いから。爆)。

そして、それに対するヒロインは、世の中から少し隔離されていたり、浮世離れしていたりするピュアな不器用さんが多い。
今回のヒロインであるジャナもまさにそのカテゴライズ。
勇気と知性を持っている、まるで精霊のような子なんだけど、本当に不器用。
そんな彼女の、内面の美しさになかなか気付かない、誤解三昧のバカチンなヒーローを罵倒しながら読むのが本当の昔っからのローウェル読者ってカンジなんですが(爆)。
ジャナが全身をもってして、正面からタイにぶつかってゆくその様は、胸をかきむしられる程の真剣勝負で、その飾らなさと過酷なユタの自然とが二人の関係を濃密に表現してゆく。

脇役も適度に出てくるが、基本的にはタイとジャナ、そして二頭の野性馬の物語である。
その余計なものを削ぎ取ったが故、何ともいえない不思議な時間の流れをかもし出している。
さすが、長年彼女のファンに愛されている1冊である(でも、私のローウェルの至上本は不動の『アメジストの瞳』なのであるが)。

久し振りに「古典ロマンスらしい1冊」を満喫させていただきました。
ISBN:4812432243 文庫 加藤 洋子 竹書房 2007/08/10 ¥860

スーザン・アンダーセンの初邦訳本、読了〜(^^)
ロマコメの新星として、数年前からよく名前を見ていた彼女の作品を邦訳で読めるとはラッキー♪と、帰国してから読書をはじめる。

ロマサスにはならない、なりきれない、ヒロインの姉を殺した犯人とか、逃亡中の姉の元・彼氏にて姪の父親とか、ヒーローが元・海兵隊とかいうものは、あくまでエッセンス扱い(実際、ヒーローが元・海兵隊という設定が意識的に出てきたのは、悪友との海兵隊ちっくな会話と、軍隊式トレーニングなストレッチ部分ぐらいかと推察。笑)。
そういう潔きスタイルは、非常に好印象で、しかもいいテンポと小気味よい会話で、あっという間に読ませてしまう。
キャラもメインも脇役もひたすら個性的で、それでいて憎めない。
犯人も、憎めない間抜けだしねぇ(^^ゞ
でも、それほど邪魔っけに思う書き具合でなく、あくまでメインは主役の二人、っていう作りが良かったです。

まぁ、それでまた、このヒーローのクープさんが・・・これが・・・最高にことのさんのツボでした(笑)。
妄想大暴走の寸止め族のイケメンで、ヒロインである小柄で意地っ張りなお姫様であるロニーにメロメロ。
んで、一度、垣根を越えると・・・休みナシ(爆)。
どんだけぇー(爆)。
ロニーを怒らせてしまってからの、あの反省っぷりも非常にかわいく、稚気ある男に弱いことのさんのハートわし掴み(笑)。
個人的には、巨乳好みだった筈のクープさんが、貧乳のロニーさんに惚れてしまい、彼女のつつましいお胸を可愛がる際(爆)のあの台詞の数々が笑えました(爆)。

その相手のロニーさんも、これまたそんなヒーローに負けてない強気なキャラで○。
もう、彼女の感情の動きがキュートで、自分で自分にツッコミしまくるそのポテンシャル具合が最高(笑)。
いや、もうラストの、あの拉致られた際の対応は・・・わっはっは!
クープさんでなくても拍手喝采ですな(笑)。
あれだけでも、お気に入りヒロインに昇格しちゃう勢いでした(爆)。

脇役としては、ヒロイン・ロニーの親友であるマリッサの恋愛も同時進行するんだけど、そっちはかなりつっこんで書いていながら、別に進行、ではなくあくまで「脇」のスタンス。
お相手のコディのバックボーンのくだりが、妙に説明的モノローグで一気に解説されきってしまうあたりにそれを感じたり(^^;
マリッサの人と成りを表すのに、未亡人である彼女の宝物である二人の子供達とのやりとりをうまく使っていましたね。
あと、ロニーの姪であるリジーと、その子供達とのやりとりを、マリッサ自身とロニーの子供時代にオーバーラップさせて、彼女達の長い間続いている友情を書いていて、これもよかった。
女の子は、いつまでたっても女の子なんだよ〜、な彼女達のやりとりがね、いいの。
思わずクスクス笑ったり、キュンときたり。
ああ、またそんなところにクープをさりげなく絡ませるから(写真のフレームのところ)、マジ上手い。
子供達の書き方も嫌味なく、猫好き老人から噂好きミセスまで緩急とオチを付けまくるし(笑)。

これ、シリーズなんだけど、続きの翻訳も決まってるのね♪
嬉し〜っ♪
ザックのロマンス、絶対に気になるよね。
あのザックが、いかに搦め手をとられるのか、ってのが(笑)。

そこらへんをリストにしてみました(笑)

http://cool-book-new.seesaa.net/article/52957585.html

・・・ロケット、そうなのか。主役なのか(爆)。

  

+余談+
ここから先は単なるボヤキですので、スルーしてね(笑)

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まぁ、内容が面白かったから、この翻訳者の最大の欠点が爆裂していた事はすっぱり忘れます。
ええ、この方の「罵詈」「雑言」のボキャブラリーの遺物さ、というか妙さ、な欠点ね(笑)。
特に、ヒロインのロニーに関しては、かの『Mr・パーフェクト』と『ジェイミーの墓標3』に匹敵ではないかと、数箇所、目をむきました(笑)。
ああ、林さんとか中井さんとか中谷さんとか中西さんで読みたかったなぁ(ぼそ)
ああいうのって翻訳者さん泣かせなのはわかってはいるんですが(^^ゞ
ISBN:4596800472 新書 霜月 桂 ハーレクイン 2007/08 ¥1,160

ダイアナ・パーマーの最新作、読了〜。

先日のハーレクイン・クラブのティー・パーティーでの事である。
人気作家の近況報告などをするHQ社編集さんの口からこんな言葉がもれた。

DPスタイル(ダイアナ・パーマー・スタイル)は健在」

スタイル・・・つまりDP作風って、いわゆる道理と常識の通じないアホ男とM属性全開のドアマット女とのイタイ話と訳するんだろうか・・・とか、その場で真剣に考えたことのさん(爆)。

今回もそんなDPスタイルな1冊なんだろうか・・・と、フタをあけたら・・・これは驚き。
まぁ、今までいろんな本で登場した今回のヒーローであるコルビー・レインの様子を見ていると、予想がついたといえばつくのでしょうか・・・。
そうです。今回は形勢逆転ともいえる、ドアマット女と向こうを張るサンドバック男が主役というシロモノでした。どしぇー!(爆)
アパッチ族の血をひく彼の元・妻(二番目)は、「混血の子供なんて生みたくない」というひどい拒絶の言葉を彼に吐いているのに、その女に執着しまくっているあたり、どうみてもM属性。
新しい土地に移ってきて、新しい仕事についても奈落の底に穴を掘り、酒は絶ったがほろ酔い状態と似たよたり具合。
自己憐憫というにはしつこすぎて、もう自分のことばっかり。
しかも、読めば読む程に「・・・自業自得では?(~_~;」と思わせるこんなヒーロー、本当に(フォント五倍増しでお願いします。爆)
見知らぬ6歳の少女相手に真剣に怒鳴りちらし、子供の心の傷を心配するよりも先に自分の保身を図り、過去の傷を舐める事にばかり専念しているその様は、、、見苦しいという感想すら、頭を過ぎりました。

もう、そのコルビー・・・しょっぱなから読者の購読意欲を滅多打ちに削ぎにかかってきます(爆)。
彼の左腕が義手というのは、今まで出てきましたが・・・その義手になった理由が秘密工作中の傭兵でありながら酔っ払っていて銃弾にふっとばされたというんだから驚愕です(遠い目)。
さすが、夜っぴき全力で彼女とエッチを営み、そのせいで体力消耗しすぎて敵にとっ捕まったマイカ・スティールの無二の親友であり傭兵仲間です!(爆)
お間抜け度としては、甲乙付け難い、高度を越えて別次元の勝負過ぎて凡人のことのさんには理解不可能(いや、そんなマイカに命を救われた分、コルビーの方が間抜けグランプリ決定か。爆)・・・つうか、もし私が雇い主なら、契約書を無効にしてさっさとこんな傭兵もどき解雇します。時間と金の無駄だから(笑)。

そういえば、以前から気になっているんですが、ダイアナ・パーマーのいうところの「傭兵」って「義勇軍」のニュアンスが強くって、たんまにこんな小声のツッコミが出ます。
「『金で雇われたらどこへでも・・・』って、アンタら、誰に雇われてるのか全然わかんない。そもそも、何で傭兵してんの?」と。
・・・こんなピクニック気分満点の傭兵集団、『エリア88』愛読者のことのさんには問題外としか言い様がない(笑)。
どうせ同じ酔っ払い設定なら、慎とは逆に、酔った際に契約破棄証書に無理やりサインさせてニッコリその場で解雇するわ(爆)。

まぁ、もっともコルビーやマイカだけじゃないけどね、間抜け傭兵あがりは。
サイ・パークスも似たようなもんだわ。
「うちの(ジェイコブズビルの)土地のそばに麻薬密輸業者のアジトなんか作らせるものか!」
・・・いや、もうとっくの昔に手遅れですってば(爆)。
この127ページの一行を読んで、アホすぎて笑い死にするかと思いました・・・アンタが言うな、と(爆)。

で、そんな間抜けポンチななんちゃって傭兵あがりコルビーのお相手は、かつて一日だけ彼と結婚していたという、初婚の相手であるサリーナ。
そう、前出の少女の母親でもあります。
ヒーローが駄目ならヒロインでリカバリ・・・って、この作品に関してはそれも無理でした。
ねぇ。ヒロインのアナタに聞いていいかしら?

何で、何の為に麻薬取締捜査官になったの?

こんなに、その答えが見つからないキャラクターは他にはいません。
あのロドリゴでさえ、妹を麻薬密売人のロペスに殺された悲しい過去、という捜査官になった明確な理由があるのに、この人は何故?
シングルマザーとして出産する際も、子供の父親の実の父(コルビーの父)に頼らざるを得ない状況、しかもその義父は後に病魔に倒れ介護が必要となる、子供であるバーナデットは持病持ちの病弱な子供で医療費が家計を圧迫してるぐらい頻繁に病院かよいが必要、逼迫した財政のせいで治安の悪い地域にしか居を構えられない、そんな状態で家を頻繁にあける麻薬捜査官だと?!
この女、バカ?
コルビーの父親に手伝ってもらって苦労して大学を卒業したのは分かるし、よくやったと思う。
しかし、何でその後の就職先がそれなワケ?
他に選択肢がなかったとは言わせないわよ、絶対。
他の作家の作品じゃあ、同じ状況に陥ってもまずは子供や家族の事情を優先し、就職内容としては激悪な底辺を這ってでも生き延びようとする雄々しいヒロインは沢山いたもの。
それなのに目的意識とか、そういうものを持たずにそこに物見裕山よろしくフラリと入るの?!
前出のように病弱な娘を抱えたアナタが?!

何かねぇ、ダイアナ・パーマーが昨今はやりのロマンティック・サスペンスを書きたい悪い妄想に囚われて背伸びして無理やりヒロインをそんな設定にしたにしても・・・どうせ内容破綻してポシャるんだからやめときゃよかったのに(実際、破綻したが。毒舌)。
捜査官ヒロインがスタイリッシュでかっこよくって、とかでも思ったんでしょうかね・・・あ、あはは(乾いた笑い)。
案の定、目的意識のない勤め先なもんだから、コルビーと復縁してジェイコブズビルに越してくるのが決まった途端に、さっさと辞表を出す話をしているよ、このヒロイン。
どれだけ腰掛け気分か分かろうってもんだわ・・・ノーラ・ロバーツやブロックマン作品のヒロインが見たら天誅もんだわよ、この自分の職業への姿勢って。

脇役は、今回のメインは二人の間に出来た子供であるバーナデット。
まぁ、反則キャラともいえるのだが、彼女だけではさすがにこの本の穴の数々はフォローしきれませんな・・・娘と父親の不器用な絆の結び合いは、なかなか読めたんですが。
あとは懐かしい名前がてんこ盛り出ましたが、出れば出る程に間抜けにボロが出てきて、これじゃあ出してもらわなかった方が読者としは、過去の思い出は美しいままにしておけたのに・・・というもの続出。
そう、ハンターとかね(涙)。
もう、ジェイコブズビルの妊婦満載状態とかはいいんで(最近めっきり産婦人科医と勘違いされているルーは忙しくなるんでしょうがね。笑)、とにかく・・・もう、望みません。本当ーっっに、決して望みません!!
つうか、やめてください!絶対に!!
・・・何をって?

ロドリゴを主役に昇格させる事をです!(絶叫)

・・・思い出は美しいまま、脇役のまま・・・(切実に遠い目)。
ISBN:4596912408 文庫 細郷 妙子 ハーレクイン 2007/08 ¥860

クリスティーナ・ドットの初翻訳本、読了〜。
ヴィクトリアンもの、というより・・・何だか異世界ファンタジーのような印象すらする1冊でした(笑)。

とにかく、何かと没個性なリージェンシーものやヴィクトリアンもの作品のヒーローにおいて・・・この作品のウィンター(ラスキン子爵)はまさに型破り(笑)。
紳士や伊達男に飽きた淑女だけでなく、読者さえも面食らう個性バリバリの野性的なヒーローでして、もう、ロマンス以上にウインターのこのジャングル・ブックのモーズリちっくなところがウケましたわ(爆)。
図体はデカくなっても、中身はある意味やんちゃでボンクラな坊やのまんまだったところとか(爆)。
砂漠の民であるベドウィン族に拾われて成長し帰国した彼の、ドタバタ異文化珍恋愛もの、というところかしらん(^^ゞ
もう、シャーロットに一目惚れしたウインターの駄々っ子っぷりと、いかんなく間抜けっぷりを披露する潔さ(夜這いをかけに行って老朽化したベランダが崩れて瓦礫と共に落下するイケメンヒーロー。笑い泣き)がツボでねぇ・・・(しみじみ)。
あたしゃ、こういうキャラに弱いのよっ。そうよっ!(居直りかい。爆)

ただ、彼の相手となる家庭教師のシャーロットが、なかなか頑固で負けん気の強いいいキャラなのに、ウインターにキャラを喰われてしまっているフシすらありますが(^^ゞ
いやー、あの長台詞なんて傑作なのに!
読者が諸手をあげてブラボーと言いたいあの迫力演説じゃあ、過去に彼女と因縁ありありの叔父さんですら、嫁にどやされて改心せずにはいられません(笑)。
逆マイフェア・レディ+メアリー・ポピンズもの(どっちも好きな設定)としては、ちょっとしたやりとりとか機微が描かれていてうまかったです。
が、シリーズ1冊目としては、そもそもの発信地点となる、彼女と親友が作った「教師学校」の全体像となりが掴めなさすぎるかな・・・。
あと、後のヒロインとなるその親友二人との関係や、互いを思うところなどはやりとりもやや貧弱で説明力不足ともとれたり。

脇役としては、ウインターの子供達はいいキャラで、彼らの場面はとっても楽しく読めました。
あとウインターの母親が、なかなかどうして息子以上のクセ者なんですが、どうも言動が話に絡んでいるような、独唱よろしく若干から廻り気味なところもあるような・・・脇役恋愛として展開するのかと思ったら、何だかラスト近くのあのバックネル卿の荒業(爆)で全て曖昧にされた気が(^^ゞ

横領事件も、最初の方にウインターの口から「たいして問題にする程の金額でもないが」的なモノローグを言わせて、前半からこれは単なる味付け程度だから気にしなくていいです、といわんばかりの作者のサスペンス色放棄プレイも、ことのさん的には○でした(笑)。
そうです。変な色気を出して、ロマンスとサスペンスの二兎を追うには、この作品は色んな設定が絡まり過ぎていて総玉砕の危険性をはらんでいましたから(爆)。

いいテンポでスラスラと読め、ラストは大団円という、軽く楽しめた1冊でしたが・・・やはりこれ、ヒーローに尽きますね(笑)。
あのウインターのキャラを受け付けられない読者には、ちとお勧め出来ないかも?(^^ゞ
ことのさん的には、楽しめた蔵書決定の1冊なんですが←何せキワモノ設定とか一発芸ちっくな設定って大好きなんで(笑)

今後の展開としては、次は1冊目で次の就職先が決まったパメラの本となるのかな。
先日、このシリーズの翻訳状況について出版社の方に質問しましたら、少なくともこのガヴァネス・ブライド・シリーズ、第一期の3冊は出そうなお返事でしたので、パメラとハナは読めそうだ。
ちょっとホッとしてみたり(^^ゞ
ISBN:4596633355 新書 小池 桂 ハーレクイン 2007/08 ¥710

マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ最新作、読了〜♪
もうもう、相変わらずのオメガの皆様に大ウケさせてもらいましたわっ。

今回の主人公は、たたき上げの元モデルで人気眼鏡デザイナーのジョーダン。
オメガでのコードネームは「ダイヤモンド」。
そんな彼女が、奪われたエメラルドを取り戻すべく乗り込んだある組織で、元恋人のT・Jと再会する、ある種の復縁ものかな。

そこはやっぱりオメガものなので、キャラクター達の軽妙洒脱な会話と茶目っ気あふれる設定、笑いが洩れる遊び心満載の小道具など、読む側のスピードを全く削がないという、今回も良い出来でしたわん。
二人の過去に関わる、T・Jの汚職事件、そして今回の宝石強盗、更なる事件を絡めてのスピーディで分かりやすい展開はさすがラブレース。
負けん気の強いダイヤモンドと、ラブレースお得意のフェロモンむんむんな男前T・Jとのあれやこれやのやりとりも面白い。
音痴のダイヤモンドのエピソードは、あれは秀逸。
ホットなのに、実にかわいい。しかも、洒落っ気もあって、あれには脱帽しました。
そして今回、その二人の脇を務める事になった別の二人がこれまたおいしいの何のってば(笑)。
そうよー、クレアことコードネーム「キレネ」と、オメガ・シリーズ髄一のタラシ男前であるルイス・エステバン元大佐。
今までもあれやこれやのあったお馴染みのカップルなんですが・・・ああ、こりゃまた連打・連打でやってくれるわぁ・・・大佐ってば(爆)。
彼のタラシ名言の数々に今回もメロリンキューだわよっ(≧▽≦)

他にも、前作(6巻)でハッピーエンドを迎えたオメガの現・局長のニックとその妻マッケンジーのその後もあれやこれやと登場して、これまた嬉しい。
出世したマッケンジーは、イケてる旦那と豊富な資金と強力なポジションを手に楽しくオタク暴走する毎日、という印象がせんでもないですが(爆)。
その上のシリーズ読者サービスとばかりに、前・局長のマギーまでカメオ出演し、例の牧羊犬とカメレオンの健在(爆)を報告する場面も(爆)。
どっちが獣医にかかるのか、本当に知りたくない気がします(^^;;

今回の作品のラスト部分が、既に次回作品の布石らしきものがチラホラ。
来週末には、またオメガ新作が読めるかと思うと、こういう財布内の厳しい事情すらウキウキですわっ♪♪
早く読みた〜い♪♪
ISBN:4562043261 文庫 平林 祥 原書房 2007/08 ¥980

ロリさんの新刊、読了〜(^^)
いやー、肩がこらずにとってもかわいい話が4本。
クスクス笑ったり、むふふっとなったり、とっても楽しませてもらいました(^^)

いや、しかし原書の飛び飛び状態を知っている身としては、この手際のよいワトソン・ブラザーズのまとめっぷりには翻訳版出版社さんに拍手。
しかも一本おまけがついてくるっていうから頭が下がります(^^;;

で、4本ともに読んでみると、ロリさんお得意の茶目っ気あふれる男前ヒーロー達の悶々描写(爆)が、各自バラエティに富んでいる楽しい出来となっていました。
しかも、ことのさんニーズに三兄弟の末っ子ピートの成長経過も書いてくれているものだからお気に入り決定!なんだけど(笑)。

いやー、38歳の長男サムの足元掬われまくりの年の差恋愛から、次男ギルの、よくよく見てりゃムッツリすけべ系(爆)ともとれるシークレットベビーもの恋愛、そしてまだまだヒヨッコな部分が年上オネーサマ読者にきゅんきゅん受けるかもしれないぞ(爆)、な27歳の三男ピートの不器用な親友以上恋人未満からの恋愛、とドラマティックな突出部分はないが、ロリさんらしくとってもキュートなのです。
兄弟の掛け合いが、これまた彼女のお得意であるヒーロー達の茶目っ気な部分がぐぐーんっと出ていて、やはりうまいのである。
ヒロイン達も、気取らないチャーミングさで、それこそワトソン兄弟じゃないが、きゅんきゅんなのである。

そうだな。三兄弟の話でどれが好きか、って聞かれるとやっぱりサムの話なんだけど、キャラとしてはギルが微妙にツボだったりします。
娘にメロメロなところも込みで(笑)。
反則技としては、やはり末っ子駄々っ子くんのラストあたりなんですがね(爆)。

そういう意味では、おまけとしての一本『青い月の下で』は、前出のワトソン・ブラザーズとは一線を画した、第二の人生を歩もうとしている主人公達のしっとりとした設定に、ロリさんのホットなスパイスが効いている絶妙な作品でした。
ちょっと不思議なネオ・パラノーマルもの、というべきなんでしょうが、そこはロリさんなので地に足がついていて、そしてやっぱりホットなんだけど茶目っ気があったり。
いやー、セレブ作家のスタン、非常に愛おしい少年のような不器用っぷりで萌え萌えです(笑)。
そして彼女が、ティーンエイジャーの脇役を書かせるとうまい、というのも再認識した作品でもありましたな。

最初にも言ったけど、肩の凝らない、そして読後にハッピーになれる1冊。
これは勿論、蔵書決定ね。
ドラマティックで波乱に満ちた作品もいいけど、ほっこりオアシスのような本っていうのも、たまにはいいもんです。
出ている予定を見ていて、まぁ、買うのはこのへんかな。

ランダムハウス講談社 ランダムハウス講談社ロマンス文庫
初恋は秘めやかに ダイアナ・パーマー

こりずに買います?(爆)

集英社 集英社文庫
ザ・プレイ狙われた過去 アリソン・ブレナン
嘘つき男の処方箋 ジェニファー・クルージー

ブレナンは以前、紹介した三部作の1冊目。
http://cool-book-new.seesaa.net/article/42892722.html

クルージーは・・・どれだか(笑)。

ヴィレッジブックス villagebooks
真夜中まで待って アマンダ・クイック

定番のアマンダ・クイック。これは買いね。

竹書房 ラズベリーブックス
偽りの婚約者に口づけを エマ・ホリー

あの、あのエマ・ホリーか・・・怖い者見たさで買うか(爆)

ハーレクイン社 MIRA文庫
この賭の行方 スーザン・アンダーセン
シャーブルックの花嫁 キャサリン・コールター
甘美すぎた誘惑 ビバリー・バートン

これは聞いてた通り。
CCは続編も出そうなのかな、あれ。

二見書房 二見ミステリ文庫
フェイド・トゥ・レッド リンダ・カスティロ
ホット・ナイト シャノン・マッケナ
サザン・エクスポージャー カレン・ケリー

マッケナは定番、他の2冊は様子を見て、と。

文藝春秋 文春文庫
聖なる罪びと テス・ジェリッツェン

リゾーリもの続編なので買い。

原書房 ライムブックス
純白の似合う季節に コニー・ブロックウェイ

ちぇっ、こっちから先にきたかブロックウェイ(笑)

早川書房 ハヤカワ文庫SF
緑の瞳のアマリリス ジェイン・アン・クレンツ
早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫
復讐の瞳 カレン・ローズ

SFのは、以前ブログで書いたジェイン・キャッスル名義のもの。

カレン・ローズは以前、文春から出たシリーズの続編ね。

・・・読む側としては、発売日がもう少し適度にバラけてほしいもんだわ(笑)

+余談+
いつもの穴埋め・・・残った分はまたそのうち(^^;

http://cool-book-new.seesaa.net/article/50189062.html

そ、そのうち?(^^;;
ISBN:4270101121 文庫 小林令子 ランダムハウス講談社 2007/08/02 ¥882

チェリー・アデアのT-FLACシリーズ5冊目、読了〜♪
暑い時期に納涼気分の1冊・・・を通り越して、凍ってしまいそうな描写てんこ盛り(笑)。

主人公は、1冊目にて「汗をかかない男」(笑)と言われたライト兄弟の三男、双子の弟であるデレク。
いやー、待った待った。
読者の方が、彼が主役になるのを待った以上に、彼自身が待ちましたな・・・そう。
何せこの方、多分シリーズ中、最高の我慢くんでマメ男くんですので(笑)。
一目ぼれしたヒロインである獣医・リリーを思う事6年・・・しかもそれに加えて「待つ事6年」って・・・あいやー(^^ゞ
もう、こういう待ち姿勢の悶々くん、大好きのことのさんにはたまりません(笑)。
まぁ、しかもこのリリーの夫でデレクの友人だった男のだめんずっぷりったら・・・強烈(^^;
そりゃー、あんな相手だったら男性不信にもなるわ・・・。

この1冊、アラスカの過酷な犬ぞりレースが舞台となっていますが、その描写やスピード感と、かなりヌケてるリリーを狙う犯人のギャップがまた絶妙(笑)。
つうか、ヒロインの○○○中に狙撃・・・あれはちょっとロマンス本としては反則ワザだわね・・・実は大好きなんだけど。かなり笑えるから(爆)。
そんな、達者で不屈のリリーを世話しよう、甘やかそう、包んじゃおう、とせっせこ尽くすデレクがまた最高!(笑)
メロメロラブラブもあそこまでくると、もう拍手喝采!
そもそも自分が犬ぞりレースを始めたのも、リリーがやっていたから♪と公言してやまないデレクだからな。ふふ。
そのくせ、何でもこなせるT-FLAC隊員だから、困難なレースですらそつなくこなすものだからシャレっ気も出てくる・・・いや、そりを引くワンコの名前!
さりげなく、『スーパーマン』関連の名前がついてるんだもん!(気付かれました?笑)

毎回、ヒロインがとんでもない災難に巻き込まれるこのシリーズ、いやー。しかし、こんなに自力でのしあがってくる一般人ヒロインもなかなかどんだけー?(笑)
彼女の大活躍をここで書くと楽しみが半減するから書かないけど、もう最後の方にはイケイケやれやれ状態に読者のテンションを持ってくるぐらい縦横無尽の大活躍(爆)。
犯人じゃーないが、彼女は9つの魂を持ってて死なないのか?!ってぐらい(爆)。
巻き込まれていた筈の彼女が、がっつんがっつんデレクに対してイニシアチブをとる辺り、本当に痛快よね(笑)。
肝っ玉ヒロインが好きなことのさん、ちとウジウジ考え込んでしまうところはあれど、彼女の有能さや手際のよさ、そして豪快さはお気に入りなのである。
でもって、ロマンス部分も痛快だったり甘〜かったり、もう緩急つきまくりでロマンス部分に関してはこの巻がお気に入りなのよね(^^)
(ヒーローは1巻、ヒロインは3巻がお気に入りなんだけどトータルだとこの巻はすんごい強烈なの)
やっぱりね、仕事や私生活に疲れている女を茶目っ気に甘やかす余裕のヒーローって、くすぐられる、って事かしらね。
己の手のひらの上でリリーを転がしているのを見ているだけで幸せ〜、ってカンジじゃないのかしら・・・いやー、もう、台詞の一つモノローグの一つがかわいいんだわよ。そんなデレクってば本当に♪

ラストからエピローグでは、ライト家全員勢ぞろい、となって本当に大団円状態。
久し振りの兄弟の皆様、しかしやっぱり一番影が薄いのはケインだったり(爆)。
うん、妊婦タリーの方がよっぽどインパクトあり(爆)。
ああ、大ハッピーエンド・・・このまま翻訳打ち切られたら・・・と思ったら、次のハントの作品も決まっているようでちと安心(^^)
ふふ。ことのさんが好きな○○設定なので、これも楽しみで〜す♪

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