出かけてよかった?(笑)
本日、ヘロヘロになりながらお友達と古都に遠征してきました〜。
ええ、分かる人は分かる場所へと(笑)。

もう、これを知っただけで出かけた甲斐というか、元手を取りました!(爆)

SEPの未訳本2冊がMIRA文庫から出る!!

何て事なのかしら・・・青天の霹靂っちゅーか。
CCのヒストリカルがMIRAから出るのを驚いてたことのさんはまだまだだったという事なのね!(^^ゞ

http://cool-book-new.seesaa.net/article/50394182.html

アナベラの本も二見から出るし、下半期はSEP祭りだな。。。
嬉しい祭りだわ。
ほら、恒例祭りはまだ未定だしさ(^^ゞ
同時期にやったら毎日興奮で吐血してそげだわよ(爆)。

+余談+
帰りに寄ったキディランドにて開催中だったお祭り(笑)。
リラックマとサンエックスキャラまつりの模様で〜す♪
もう、いっぱいのリラックマ達にヘロヘロなのも忘れて癒されてきました〜。
しゃーわせっっ(*^▽^*)v
ISBN:4596633320 新書 黒木 恭子 ハーレクイン 2007/07 ¥710

ブロックマンの10年前の作品を発掘した翻訳新刊、読了〜。

はぁ。よかった。定価払ってなくて > いきなりそれかい!(爆)

バツイチの子持ちクラブ歌手ジェスと、得体は知れないがハンサムなコンピューター・プログラマーでジェスの隣人であるロブとの話。
二人の住む街では不気味な連続殺人事件が起こっていて、そんな中で得体の知れないロブに部屋を貸す事に周囲は懸念を示すが、ジェスは娘が心を開き、そして自分も惹かれている彼を信じる事にした。
恋人同士になっても、ロブが隠す過去が災いし、彼らは苦悩する事になるが・・・という感じなんですが。

主人公であるジェスは、ブロックマンお得意の芯の強いヒロインで、仕事をしながら女手ひとつで子供を育てているんですが、ほのかなセクシーさが垣間見えてステキでした。
心に嘘はつけなくて、それに逆らう事なく自分自身をロブにぶつけるところとか○。
そしてロブですが・・・これは、珍しい運命に翻弄される、受動型ヒーローというか。
そこはブロックマンなので、うまいワケですよ。
寸止め具合も絶妙なセクシーな謎の男な感じで。しかも苦悩して身を引くし・・・そんなこんなで思わずロブの方が典型的ヒロインのような錯覚を覚えるワケです(笑)
そんな二人の愛のキューピッドである、ジェスの娘ケルシーもこれまたかわいい。
こういう子供のバイプレイヤー扱いは、やはりブロックマンはうまいんですよ。

しかし、まぁ、それらプラス面をマイナスオーラで覆ってしまったのが、重要ポイントキャラとなるFBIの皆さん。
・・・こんなにひどい無能な書かれ方をされているFBIにお目にかかったのは初めてじゃないのか?!ってぐらい間抜けだったわ。
FBIから出てきているのは二人だが、まぁ、とんでもない。
FBIの心理分析官のセルマだっけ?
読んでて呆気を通り越して不快に感じたプロファイリングっぷりでしたね。
プロファイリングにこんなに自分のエゴっぷりを入れる心理分析官もはじめてか。参考人であるジェスの意見を途中で遮ってまで弁舌かます様はもはやプロ失格以前。
「取り決めしましょう。まずは質問に答えて。それからわたしの理論を話すわ」
・・・何様?(--;
協力を求めるとかいいつつ、ジェスの意見を本当に聞いているとは思えないぐらい。
こんなプロファイラー、いらねー。
それを言うなら、最高の間抜けはFBI捜査官のパーカーか。
あらゆる捜査の基本をこなせない給料泥棒、いや。税金泥棒という感じすらしたわ・・・引き算も出来ないんだから。
検出された指紋が四つあって、そのうち1個がロブ、他の2つの指紋がシロだから、やっぱり犯人はお前だロブ!!・・・って、アンタ、もう1個の指紋は調べなくていいわけ?
それとも4−3=ゼロって計算してたのか?・・・バカ?

そして、この本を最初に出てきた「定価で買わなくてよかった発言」に結びついたのはこれ。
ラストでパーカーが指示通りに動かず、勝手に人員を動かしたせいで真犯人に捕まり、自分自身と娘の命を守る為に決死の対決をする羽目になったジェスを、ロブと見つけたあと。
イケ好かない心理分析官セルマがやってきた際の彼らの会話である。
パーカーが自分のせいでジェスが殺されかかったという話をとうとうとし、ジェスとパーカーが愛する者の為なら何でも出来るという話の後。
そんなに愛し合う二人がうらやましい、ともらすパーカーに、「おめでとう。あなたがいつか人間である事を認めると信じていたわ」とセルマが言った事。
・・・あのさー、自分らの無能っぷりを置いておいて、言うに事欠いて、人の不幸(この場合、犯人を絶命させるに至ってしまったジェス)を踏み台にしての自分らの成長っぷりを讃えあっているんですか、それって?!
まずは望まずに人を絶命させる羽目になった彼女を心配するのが先でしょ?!
自分たちの、失敗から学び捜査官としても人間としても成長した姿勢をいわば自画自賛している様にとれなくもありませんってば。
セルマなんて、ジェスから調書とってる時は、所詮セックスだけじゃないの。騙されて可哀想だわアナタ、ってオーラが出まくりのプロファイリングしていて、この場に及んで「愛は何よりも強い」とかますのか・・・シンジラレナーイ(笑)。
それてもナニですか。
「私も彼女を見て、人間として分析官として成長したわぁ」と面の皮厚く物語を締める気だったのか?(爆)

今ほどに本社が力を入れていないあの頃のイントリーグにしては設定とかかなりいい出来だったのになぁ・・・結局、FBIは邪魔しただけというハナシなんだよね(笑)。
そりゃあ殺人犯も仕事がやりやすかったろうねぇ・・・こんなにFBIが間抜けなら(~_~;
主役二人とかわいい子役だけでは持ち直せないぐらい凹んだ、イケてない間抜けた脇役の落とし穴大きい1冊でした(^^;
ふっふっふ。
イヴァノヴィッチのフル・シリーズ新刊、読了〜♪
マイ・ダーリンであるマックス・ホルトをはじめとする、久し振りに会うフル・シリーズのメンバー達のとんでもなさ加減に感涙しつつ(笑)。

個人的には、本屋さん店頭で新刊帯の背表紙部分を見て笑い死にするかと思いましたが(爆)。

富豪爆走恋愛暴走事件結末予測不能

・・・漢文?(爆)

前作『気分はフルハウス』から20年後のこのお話。
主人公は前回のヒーローの従弟であり、天才少年マックス・ホルトがそのまんまとんでもない成長をとげたバージョン(笑)。
一歩間違えればテロリストまがいだった筈が、従兄夫婦に引き取られて路線改造・・・した筈なんだが・・・筈なんだが・・・やっぱりマックスはマックスなワケだ(^^ゞ

その最たる例が、今回の影の主役といっても過言ではない、彼が作った人工知能のマフィン。
マフィンとマックスの掛け合い漫才は、今シリーズの見所の一つであります(^^)
最初、原書で読んだ時に余りのマフィンのキュートさにヒロインのジェイミー以上にきゅんきゅんしたもんですよ(笑)。
これがオーディオブック版だと、本文にある通りのモンローばりのエッチなセクシィヴォイスなんですわ(笑)。
そのAIマフィンを、自分専用の怪しいハイテク車に搭載しているっていうのが、またお茶目なのよね。
イヴァノヴィッチ読者にはたまらない、車に対するフェチっぽさを披露というか(笑)。
勿論、バットマンのバットモービルのパロなんだけど、そこはマックスなので自分で恐ろしいぐらいの改造を施しているんだけど(^^ゞ

さて。クライム・ミステリーとして名高いステファニー・プラム読者には評判よろしくない今シリーズだが、どちらかというとプラム・シリーズから途中脱落した、ロマンス読者で、コージーミステリ読者にこそこのシリーズを勧めたいことのさんである。
どうもプラム・シリーズに対して近年、熱が冷めている理由の一つがロマンス部分がおざなりなまま、あっちフラフラこっちフラフラしているステフに対して余り共感出来ないという事ですかね(笑)。
そういう意味では、この作品・・・もう先にネタバレ言うけどこの二人はしっかりシリーズ○作目でハッピーエンド(?)を迎えるので。
一度、しっかり区切り(笑)がついたら、そこからはシリーズはいくら続いてもかまわないという認識のことのさんらしい受け止め方というかね(^^ゞ

そんなこんなで、ヒロインのジェイミーですが、今回はマックスの災難体質に巻き込まれデビューというので、キレる寸前の描写が多々(笑)。
でも、結婚に対して安定や家族を求めるあたり、哀しい育ちをした彼女は寂しがりやで傷つきやすい女性とも言えます・・・もっとも、そんな部分も変人に囲まれて余り前面に出てこないけど(^^ゞ
まぁ、もっともあのディーディーと親友、ってあたりに彼女も立派な変人仲間なんですが自覚はない模様(爆)。

そして、その相手となりますマックス・ホルトですが・・・ぷっ。
もう、さっさと読んで下さいよ皆さん(笑)。
あの月のクレーターも驚くエゴ大魔王に関しては、ことのさんすら筆が鈍ります。壊れ過ぎてて(爆)。
ああ、育ってもやはり災難体質は変わらず、しかも恐ろしい金まで転がりこんでます。
それは日々働いて稼いでるからなんだけど・・・仕事やっているのと遊んでいる境目が曖昧なのが、またそれがマックスらしいっちゅーか(笑)。
とどめにイケメンなプレイボーイにしてしまっちゃって、もう好きにして!状態です(萌)。

脇役の皆さんですが、20年たっているのにフランキーとディーディーは今だ新婚さんのようにラブラブなのが微笑まし〜♪
もっとも、微笑ましいだけではないのがこの二人なんだけど・・・所詮はあの災難体質マックスの身内(笑)。
今回はフランキーが市長選挙に立候補しちゃったもんだから余計に波風たちまくり(笑)。
20年ぶりというと、フランキーの元プロレスラー友達さん達の登場で、あのスネークマンのヘビちゃん(笑)が天寿をまっとうされた事が本文で確認出来ますのが、シリーズ読者には寂しくもありがたいかと。
新キャラとしては、やはり前回「動物なんて・・・アンギャッ!」と言ってたディーディーがワンコのチューチューを飼っている事に気付かれたかと思います(笑)。
チューチューは飼い主と世話主にキャラ負けしていますが(爆)、変人ならぬ変動物書かせるとピカイチのイヴァノヴィッチ(あのワニは楽しんで書いたであろう。笑)はここでは終わりません。次巻、乞うご期待なのさ(爆)。
そうです。チューチューの世話主にて、ディーディーの専属アシスタントでゲイのビーニー!
最高じゃないですか、全く!
だから、こういうキャラ書かせるべきなのよね(笑)。
大好きだわ、記憶喪失から復活した時のあの傑作っぷり(^^ゞ
ジェイミーがオーナーの、ボーモントの新聞社の影の支配者ヴェラ、ややヘタレなマイク、のらくら警察署長のラマールほか、今後も楽しみということで。くくっ。

ラストを読んでもらいますと、バリバリ「つづく」印がついていますが、よかったー。
これからも出してもらえるのよね?!あの巻末リスト!!
(プラム・シリーズが集英社に版権移動したのはだいぶ前に知ってたけど興味が薄れていたのでスルーしていたが。笑)
フル・シリーズは個人的にはFull Blastまで翻訳してもらえれば大満足なんだけど(笑)、出してもらえるならささ、全部どーぞ♪なのだ(笑)。
というか、メトロ・シリーズも日本上陸と見ていいワケなの?
ひゃっほーっ♪
買おうかどうか悩んでたけど、翻訳出るならやーめた(笑)。

さて。うふふ(^m^)な気分で、続きを本棚から出してきて読も〜っと♪
ISBN:4789731316 文庫 石原 未奈子 ヴィレッジブックス 2007/07 ¥893

やっと日本に上陸してくれました!の、シェリリン・ケニヨンの初翻訳・BADシリーズの中の1冊、読了〜。

いい意味でゆるい、甘いロマンティック・サスペンスアクションというべきですな(笑)。
あとは各キャラが立っているので、キャラ萌え読者にはこれはオススメ。
そうですね・・・マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズが好きな方ならこれはツボポイント多いかと(^^)

さて。これを読んでいて再認識したのは、現在人気のロマンス作家の中に多いタイプにケニヨンが一部当てはまるという事だな。
何がって?
ヒーローはべらぼうに格好よく書けるのに、その半分もヒロインを魅力的に書けない、もしくは書くのが苦手な作家というもので(いきなり核心かよ。笑)。
そうですね。ことのさんの好きな作家でこれに当てはまるのがチェリー・アデアなんですが。
ええ。好きなんだけど・・・いや、好きだからこそ欠点もわかっています(笑)。
そういう意味では、リンダ・ハワードって凄かったんだ・・・と今更ながらに思います。
あの強烈なヒーロー達に負けてないヒロイン達をいろんな作品で書けているんですから。

最初の部分でここまで大きな地雷を直撃してくれるヒロイン、なかなかお目にかかれませんな(遠い目)。
何度もいいますが、ことのさんは自分の意見ばかりを押し通して、仕事が大事、自分の考え(理想)が一番大事と大手を振って周囲を見ずにつっ走ってしまう、プロの端くれとも思えないはた迷惑なヒロインが本当に苦手です、ええ。
自分の言動を棚に上げて、ここまで周囲に同調を求めるのはどうなのか・・・この女・・・と何度も首を傾げる羽目になったこのヒロインのシド(失笑)。
いくら任務遂行の為とはいえ、上官の許可も取らずに勝手にとった行動はもはや言語道断以外の何者でもなく。
これで脇役達の、彼女に対する叱責やら何やらがなければ本当に途中でこの本を投げる人も出てくるかと(^^;;
彼女の家族のことやら、いろんな事が書かれていても、このシドというヒロインに共感する事はないままでした。
やはり何事も最初が肝心です(笑)。

そのせいかしら。
ヒーローのジョシュに向かって何度も「この女でいいのかー。やめとけー。やめとけージョシュよー」とか呟きながら読んでました(笑)。
彼は本当にストライクゾーンだったのよね。
過去の事件が尾をひいて、既に人を撃てなくなってしまった服役囚のスナイパー。
そんでもって、頭脳もナイス。暗殺計画のからくりをするりするりと解く様は本当によろしかった。
そんな彼を、政府の影の組織であるBADがスカウトしにくる・・・このテンポは最高です。
でも・・・ラストまで読んで、どうもケニヨンが彼の葛藤をどのポジションで捉えているのかが分からないままのエンドマークだったように思いました。
だって、結局「再び人を撃った」かどうかは書かれないままだったでしょう?
某小国の小競り合いについての推理部分はなかなか素晴らしいのですが、いかんせん最後が有耶無耶になってしまっていて・・・(^^;
あと、相手側のスナイパーについてのあれやこれやは、伏線があったにも関わらず、ちょっと不完全燃焼かな。
その着眼点は良かったんだけど。

でも、全体的に重い印象はなく、テンポよく読めたのは、その豊富なキャラクター達の際立った胡散臭さと個性さが織り成すアンサンブルだったかと(笑)。
ヒロインのキャラの至らなさ(そこまでいうか。笑)を補って、なお余りあるキャラの山でしたわ!
特に、BADの局長ジョー、副局長ティー、そしてジョシュの友人の退役軍人のゲーター・ジャック(笑)。
他にもアンドレ、カルロス、マークもなかなか良いのですが・・・前出の3人はもうぶっちぎり過ぎ!サイコーっっ!!
ティーとゲーターはペットのワンコまでカッ飛んでいて、更にサイコー(笑)。

本当に、いい意味でゆるい作品(思うにケニヨンはダークハンター・シリーズ以外は全部ゆるい。別名義も微妙にゆるい。笑)で、アメリカの連続テレビドラマのようで、ヒロイン以外は楽しめました(笑)。
というか、続き読みたいですね〜♪
本当にゲーターはBADにスカウトされたのか(笑)とか、局長の過去とか、副長との関係とか、気になることいっぱいなんだし♪
今回のヒロインが脇役になるという事になるんだし、もう地雷は遠いぞ!(爆)
是非続編カモン!(笑)
カレン・マリー・モニングのハイランダー・シリーズ3冊目、読了〜♪
おかえりなさ〜い、アダム・ブラック♪♪

・・・はっ!
主役をさしおいて本音が出てしまったわ(爆)。
楽しみだったこの巻、最初から最後まで舐めるよーに読んでしまった翻訳版(笑)。
でも、ラストのテレビ映画の場面は原書のがウケたかも(^^ゞ

このシリーズ、ご存知の通り、パラノーマルロマンスらしく妖精やタイムトラベルが出てくるんですが、ヒストリカルロマンスとしても認識されておりますが。
余りにパラノーマル部分がかっとんでいるのでナニですが、ヒストリカルの部分、よーく出来ているんですよね。
この巻なんて、まさに真骨頂。
実際あったバノックバーンの戦いについての記述は素晴らしいものです。
そして、ヒーローであるサーシンの一族についても、彼が作中で語っている通り。
クラン・ブロディはクランとしてはスコットランドでも有数の古い一族なのであります。
ルーツがピクト人というのもその通り。
以前、コニー・メイスンの『獅子の花嫁』のレビューでも書きましたが、842年頃にスコット人の王として初めてピクト人を支配下においたケニス・マカルピンがアルバ王国を設立しまして、この「支配下」というのを、サーシンはマルカピンがサーシンの一族(この一族が女系だったという事までぴったり)を殺戮した称しております。
つまり、彼はその頃の人物という事で、見事に辻褄を合わせているのです・・・すげぇよ、モニングってば。

さて。こんな知っていても「誰に言うねん!」なミニ知識はさておき(笑)
ここからはネタバレですから、読んでらっしゃらない方は引き返してね。オッケー?(笑)

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この巻、何せ「え?そうなの?!」な彼が主役なのである。
最初に読んだ時に、その英単語が、ヒーローであるサーシンの口から飛び出した際に「はぃぃ〜?(^^;」となったもんです、ええ。

アダム・ブラックの息子ときましたからね・・・。

しかも、脳内変換で「駄々っ子父ちゃんに振り回される老成した苦労人の息子」(爆)というイメージが勝手に完成していたので、邦訳で読んで、やっとサーシンの外見が30代という事実にぶち当たりました(笑)。
でも、やっぱりアダムは20代の外見なんだよね(^^ゞ
このサーシンくん、どうやら父親を反面教師にしたらしく(笑)、ひどくいい意味で真面目。
ヒロインであるリサの事情を知った時など、本当に謝り足りないヒーローが多い昨今には珍しいぐらいに反省し、嘆きます・・・この腰の低さは、最近のロマンス本に多いへなちょこヒーローとは違うのよっ。
本当に何事も真面目な姿勢で取り組むってところなのよ。
でもって、ヒロインに対して本当に一途。
ウン百年もお預けくらっている身なのに、本当に彼女が大事なんで寸止め悶々な日々を送るハメに(^^;;
あんなにウキウキと花嫁衣裳の用意するかわいいヒーロー、なかなかお目にかかれませんぜ(笑)。

もっとも、モニングらしい茶目っ気ぶりはこんな真面目なサーシンにも健在なワケで・・・いやー。腹抱えて笑うね。
あの○○○○で拳銃の銃筒掃除する場面は(爆)。
また、父ちゃんすらそんな息子のヘタレ真面目っぷりに呆れてるし(笑)。

それに対する、21世紀からフラスク片手に飛ばされてきたヒロインのリサ。
いやはや、ポジティヴ・ヒロインを書かせると天下一品なモニングだが、今回のリサもかなり笑えます(笑)。
ロッククライミングもどきに、あの室内便器(爆)。
でもって、あのモーラーに飛ばされた場面でのリサの第一声を「しーんじられなーい」と翻訳された上條さん、個人的にヒルマン監督よろしくカタカナ表記にして頂きたかった!とかいうとんでも読者でスンマセン(笑)。
飛ばされても、違和感なく馴染んでるし(笑)。
ホンマ、へこたれないわー。このリサも例に洩れず(^^;;

でも、ラストに向けてあれだけ縦横無尽に駆け回ったサーシンだが、同行しているアダムにやっぱりチョイチョイとオイシイ部分は取られているんだよねー(^^ゞ
もっとも、あのラストに関しては全てがいいと思ったワケではなく、特にリサの親友ルビーに関しての、彼女とリサの「もう一つの新しい過去」では何も語られなかったというか、放置され気味なのがちと気になったりしたんだよね。
フォロー出来ないなら、最初からルビーさんを出さない方が良かったのでは?(^^;;とか思うの。
全てが全てを辻褄が合わせられないってのはわかってはいるんですが・・・何だか、達者なモニングにしては、ここはちと筆不足だと思ったり。
まぁ、ラスト近くに書きたかったテーマ(この場合、予防医学)がそこではなかったからはしょった、と言われればおしまい、なんだけど(^^ゞ

あとは、作品内でシリーズ1冊目のヒーローとのエピソードをアダムが思い返したり、2冊目ヒーローのご先祖が登場したり、とそこはファンサービス旺盛。
すっかりシンシナティの街への出張(?)馴れしたアダムが、その後・・・むふふ、とかを匂わせたり(笑)。
本当に、萌えポイントはたんまり、でゴザイマス(笑)。
次回はドルイドの呪いにまつわるハイランダーの双子片割れものでございますわね。楽しみ〜♪
やっぱり次巻ロケ地(?)で写真は撮ってこなきゃ♪♪
(今回の巻で出てきたロバートさん像の前でこの巻持って記念撮影したかったんだが、今回の旅程にスターリングはないので残念。笑)
ジュリー・ガーウッドの新刊、読了〜。

評判高いヒストリカル・ロマンスの名作を読ませていただいたのですが、確かに面白かったですな。
何でも出来ちゃう美人さんだが、おてんばで頑固なヒロインと、よく出来たチーフタンのヒーローとの、政略結婚もの。
まぁ、100点ではないけれど(笑)。

原書読みのお友達からの絶賛と共に呟きを受けての読書だったのですが、本当に彼女の呟きが的を得ていた。
だって、イングランド貴族の娘であるヒロインのジェイミーが、スコットランドの、しかもよりによってハイランドの領主アレックに嫁ぎ、その風習や価値観の違いに戸惑いながら、愛をはぐくむ・・・という趣旨の重要ポイントがボヤけてしまった。

そう、スコッツ・ゲール訛りのないハイランダーの皆様なので(笑)。

だって、同じようにバロン・ジェイミソンの館にやってきたアレックとダニエルを称して、ダニエルの方が訛りがきついとあったりするんだが、全く同じ喋りだし(^^ゞ
あとスコットランド王とジェイミーとのやりとりの場面もすごく、これは重要だったからなぁ(^^ゞ

かわいいジェイミーの魅力で全てがやわらかくハッピーな感じに思えるおとぎ話ロマンスのようなこの1冊、あえて100点になりえなかったポイントを書く天邪鬼ことのさんですが、よろしいかしら?(笑)

えっと、ジェイミーと同時にお輿入れなさったメアリー姉さまですが・・・何だか、全然話も振ってもらえずにラストの宝石による借り貸し帳消し!で、何事もなかったかのようになってしまっているんですが・・・。
折角(?)、旦那に愛人がいたり、妹のところに逃げてきたり、そのせいで妹の嫁ぎ先のクランと、自分の嫁いだクランとの間に確執が生まれたりなどとドラマティックな感じなのに・・・から廻り?(^^;
彼女の恋愛部分がどーでもいいなら、正直、一緒に嫁がせる意味はなかったのでは?(^^;
え?まさか、あの「妹を盾にする場面」の為だけに嫁がせた?!・・・そういう、妹の晴れ舞台(?)の為のピエロだったとかいう意味合いを少し感じてしまうことのさんは、きっとピュアな読者ではないのでしょう(爆)。
でも・・・愛人と対決した!とか、追ん出した!!とかいう描写は一行もなく、気付けば旦那と床入りも済ませて仲良くなってました・・・って、家出の意味は?!とか考えてしまうんですもの、お姉さん(^^;;
つうか、本当に太った女がダニエルの愛人だったのかすら謎でしたな。出てこなかったし(^^;;
これで単なる身内でした、とかいうオチもあるんじゃないのか、とか深読みしかねないぐらい何も説明ナシ(爆)。
脇役のロマンスを期待させておいて、ここまでヒロインの魅力を更にアップさせる為のキャラ扱いなのか・・・とか、ちと寂しくなりました・・・。

そして、前出で少し書いたラストのジェイミーの元・婚約者のアンドルーによる借金取立て(笑)の場面。
かわいいジェイミーの為に、と奥さんにメロメロなアレックをはじめ、奥さんの貸しを返すがべく参加のダニエル、その他、ジェイミーが助けまくった敵対クランの皆さんの数々の宝石すだれ状態(笑)・・・が、そこに何故か本文で登場していないクラン・ダンカンのチーフタンが奥さんの出産の世話の前払いといって参加するのだが・・・あれ、蛇足だと思った。
これじゃ、まるでコメディ漫画かアニメのキラキラのスーパーヒロインの決めポーズ場面のようで、やりすぎ・・・。
どうせ参加させるなら、本当に本編でジェイミーに命を救われたアンガスか、その妻のエリザベス、そしてギャヴィンにさせるべきでした。
それの方が絶対に重みがあります。
ましてやアレックの部下(クランの一員)だから、そんなにお金持ちでもなかろうに、誇り高きハイランダーの彼らが心から敬愛している領主夫人・ジェイミーの為に支払う、とかいうなら、ねぇ・・・。
あそこ、盛り上がり場面なんだろうが、ことのさんは一気に覚めた瞬間でもあったのだ(~_~;

あ、あとサスペンスの部分は・・・ふ。あらゆる意味でガーウッドらしい?(^^;
サスペンス部分・・・山なしオチなし意味なし(爆)。いりませんでしたな(爆)。

こうやって書いていると、えらいス○なように思えますが、それを差し引けばあとは最高に面白かったのよね(笑)。
主人公二人の凸凹なやりとり、ジェイミーと神父さんの頓珍漢なやりとりとかみどころ満載(^^)。
ジェイミーの方向音痴なところとか、プレードを上手に纏えないところとか、あれはキュートでしたな。
しかも「寝ころがる」・・・ぷ。気持ちは分からないでもない(笑)。
ぶった斬りしたショートキルトにしても、あれをガバッとひだを崩さず着るのは至難の技だろうから(笑)。
あ、でも以前、寝ころがってキルト着るサイト見たぞ(笑)

でも・・・ジェイミーが個性的過ぎたせいか、カリスマ的な存在のヒーローであるアレックの影が薄くなってしまったのは否定出来ないかも(^^ゞ
アレック、萌え萌えくんでかわいくって、頑固なハイランダーらしくってモロ好みなのに・・・(笑)。
これはかわいいヒロインのロマンス冒険譚の1冊、というべきなのか?(笑)
ISBN:4562043253 文庫 立石 ゆかり 原書房 2007/07 ¥860

エリン・マッカーシーの初翻訳の長編、読了〜。
いやはや、同時発売のクレイパスがホニャラララララ〜だった分、こちらのほんわかムードに助けられた度満々(笑)。

お話としては、恋愛に対して懐疑的な敏腕医師ヒューストンと、研修医のジョージーの不器用だけどかわいいラブストーリーで、そんなに捻った内容でもなく、純粋に二人のお話を楽しめました。
エッチだけど、とにかくかわいいんですよね。

ちょっと(?)ぽっちゃりめで、おっちょこちょいなジョージーのあれやこれやに悶々しているヒューストンの、何とも笑える事ったら!
医療着の下の彼女の柄パンツに萌え萌えしている敏腕外科医・・・ぷっ。
そうなのよね〜、そういう古典的寸止め具合がことのさんのツボなのよね(しみじみ)。

「一夜だけの関係で、あとは元通り」

これもよくあるパターンなのだが、この後が・・・この作家のすごいところというか・・・。
まさか、ヒーローがサメに咬まれるとは・・・ここはヒロインがそうなるとは思うんだが、あらあら(^^;

しかも医師同士の話なものだから、詳細に攻めてくる。
脚の方がすごい傷と思わせておいて、そんなにたいした傷ではない、とあっさり納める。
そしてあっという間に、もう一つの傷へと視点を移す・・・外科医に向いていないが、医師としては優秀なジョージーが、それを示す。
そこからは、傷つき、医師としての将来を閉ざされかかっているヒューストンと、その彼に対するジョージーとの話になるのだけど・・・湿っぽくなるばかりの展開の筈が、ジョージーの天真爛漫でキュートなところで、そうなるのを防いでいたり。
ヒューストンでなくても、彼女を見ていると心がふんわりして笑ってしまいます。

二人が医師を志した理由、家族との関係とか、一夜の関係だけだった筈のところから、少しづつ、こんがらがっていたものがほどけていくような感じ。
最近流行りのホットなロマンスなんでしょうが、たった三ヶ月程度の中にこんなに起承転結詰め込んだ話を、こんなにゆったりした空気と、柔らかいムードで読めるとは思わなかったかも。
これは出色ポイントだわ。

ヒューストンの事故も、外科医として二度と執刀出来ないのを自覚し辞職しても、最後には彼自身がそれを嘆くのではなく前向きに考えているのが印象的。
もっとも、サメに咬まれたのもジョージーと結ばれる為の布石だったと言い切るあたりは、彼女に惚れきっている故だろうが(笑)。
そんなところがまた、微笑ましいというか。
オチまで、柄パンツのネタでくるあたり、もう拍手ね(爆)

読後にやさしい気持ちになれる、クスクス笑って楽しむ1冊です。
お気に入り〜♪

+追記+
スピンオフ情報は、やはりくっつけておこう(笑)。

http://cool-book-new.seesaa.net/article/44343585.html

いや、ヒーロー親友二人の本ってありましたっけ? > 誰に聞いてるんだ(笑)
ISBN:4596912378 文庫 皆川 孝子 ハーレクイン 2007/07 ¥800

マリーン・ラブレースのクレオ・ノース・シリーズ最終話、読了〜。
最初から最後までとても楽しく読めました♪

元アメリカ空軍士官という異色の経歴を持つラブレースらしい切り口のこのシリーズ。
元空軍捜査官であり、現在は警備コンサルタントというヒロインのクレオと同じ視点を持つ作者らしい作品ともいえる。
つまりは「軍」や「政府機関」のいいところを知っていると同時に厄介なところも知っている、という・・・これだから、またそのやりとりが小気味よいテンポで書かれているんですが(笑)。

この巻が一番サスペンスとしても面白かったかな。
第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線の軍事事情を絡めての伏線の数々は、スーザン・ブロックマンのTSSシリーズの如く。
もっとも、こちらはお身内の実話をベースにしている分、ブラックウィットの部分も貫録勝ち(笑)。
いや、本当に犯人そのものよりもそのトリックというかギミックが素晴らしい。
そして、近年停滞気味ともいえるスパイ小説の黄金期を彷彿させる新旧入り乱れたあっぱれな小道具使い(旧はネズミ爆弾、新の方は勿論、イカした天才ドリーンの新作。笑)。

もっとも、また爆発騒ぎの中心人物となってしまったクレオは笑い事じゃありませんが(笑)。
実の父親にさえ「お前、また船を爆発させたんじゃないだろうね」と問われる始末(爆)。

この緩急が最高なんだな、このシリーズは(笑)。

バンバンとホットなシーンが連打するのと同じぐらいドンパチしていて、茶目っ気も満タンでクセ者揃いの脇役達の動きもいい。
そして軽妙洒脱な会話と設定。
こういう本なら続いても楽しく読めるんだよね。
ロマサスのシリーズものの真理はここかと。
クレオとジャックがお互いの気持ちを確かめ合い、告白して30分後にはヒロインが船酔いでゲロってたりするんだから、もう、ラブレースってば本当に最高(笑)。

毎度のおいしい脇役だが、このシリーズは3冊を通してスローン3つ子兄弟の恋愛絡みの話が展開する。
そういう意味では、彼らがサブテーマの一つともいえるかな。
今回全員勢ぞろいしたけど・・・すけこましマークも既婚者となって嫁に連行されて(爆)。
ラストの今巻は、前巻に遅れて登場した唯一の女性であるジョハンナ。
いやー。そうきましたか。そういうタイプがきましたか・・・船長!
愛のソネットを口ずさむ海の男!!
マルホランド船長、萌えでゴザイマス!!(叫)
そして・・・「どっしぇーっ!!」なオチがついた二人、、、オチついたのか・・・オチがついたのか・・・クレオじゃないが詳しくは想像はしたくない気分なんですが(爆)。
マイナスオーラのキャラ筆頭だった、ジャックの頭痛のタネである元・妻であるケイトですが・・・これが、何ともまぁ。
マイナスとマイナスを足したらあら、不思議。プラスになったわ!!と言わんばかりに、クレオの頭痛のタネだった彼女の義理の母親であるワンダ、その姪であるドリーンと意気投合!(笑)
あー、そうくるのか!と感心しきりでした(^^ゞ

このシリーズのキャラクター達に会えないと思うと寂しいのですが、来月には久し振りにオメガ・シリーズ新刊が読めるから、まだまだラブレース作品を楽しめそうですね♪
前作『夕暮れに抱擁を』が大好きなので、正直この続編を買ったものの、読むのが怖かったので今まで封印してしまいました。

ええ、アホなことのさんは以前、版元のサイトをロムっていた時に「この本のラストで起こる悲劇」を偶然知ってしまっていたのです(~_~;

で、読みました。
読んでよかったと思います。
きっと、賛否両論あれど、あれを書き上げてしまうサンドラ・ブラウンが、最高に好きかも。
豪快に泣きましたよ、ええ、好き過ぎて泣いた。
あれを読んだ後、一時間ぐらい何も出来ずボンヤリしてしまいました・・・それってすごくない?
やたらとせわしく、悪い意味で世知辛いロマンス本ばかりが溢れる最近の中で、あそこまで「余韻に浸れる本」にあったのは久し振りですね。

その「悲劇」については、肝となるネタバレなので、これ以上触れませんが。

今回の主役となるのは、前作の主人公二人の間に生まれた娘バナーと、前作でキーポイント・キャラだった少年ジェイク(バッバ)。
バナーの若さ、そして家族や周囲に大切に愛されて育ってしまった故の未熟さがちと鼻につく場面が多くあったが、まぁ、許容範囲内(笑)。
彼はきっと自分の母親の方が好きなんだわ・・・という、あの定番の嘆き節の事なんだけどね、その「鼻につく」っていうのは(笑)。
まぁ、あの千里眼の仙人に近いようなマー母さんでさえ、ジェイクの気持ちをそう解釈しているから、18歳のひよっこ娘バナーが誤解しても仕方ないわな、と諦めもある(笑)。
もっとも、この前読んだ某人気作家新作のヒロイン(笑)と比べると、自分の事をおいてでも家族や周囲の世間体やら状況を考えたりするし、仕事する頭もあるし、金銭感覚も普通(爆)。
親が牧場の運用資金を出してくれても、計画を持って返却する、と甘えもない18歳の娘だし(笑)。
だがあの二人の娘らしく(笑)、トラブルメーカーだし、猪突猛進だし、そこは微笑ましい気持ちもあったりしたり(笑)。
でも、そんな彼女だからこそ、あの二人の分身である彼女だからこそ、ジェイクを家族や友人と結びつける役目と共に、彼にとっての半身となりえたんでしょうがね。

前作ラストを読んで、バッバ少年ことジェイクの将来を危ぶんだ読者はことのさんだけではないと思う。
今回はあの一連の事件と共に、望まなくとも子供時代を打ち切られ、愛情を自ら封じ込め、魂の放浪者と成らざるを得なかった彼の、帰郷の物語とも読める作品となった。
もう、イカした少年がイカしたヒーローに成長してくれるスピンオフものに滅法弱いことのさん、この本に関しては彼の部分だけでおかずいりません!ぐらい堪能させてもらいました(いや、大袈裟だってば。笑)。
いやー、育った育った。
これでもかっ、ってぐらいギザよろしすな育ちっぷり!
彼の前作ヒロインのリディア、つまり自分の母親への思いを「愛情」と見るバナーだが、どちらかというと「同胞」って感じだな〜。余りに結びつきが強すぎて、恋愛感情をも超越しているのだが、バナーだけでなくジェイク本人も気付かないんだな。

バナーに対するジェイクの態度は最初は妹同様。
しかし、どこかが違うのがミソなんだよね・・・彼が唯一、息をつける場所が彼女だった、他の誰にも言えない事でさえ言えるってのが。
なるべくしてなった二人というか。
幼かろうが、勝気だろうが、とにかくバナーはジェイクの魂を助ける為に生まれてきたと思わせてくれるから、きっと彼女の多少の部分は「許容範囲内」となったんだなぁ、というのがことのさんの読後推察(^^;
だって、36歳になったジェイクが、本当にバナーに甘えているんだもん。幸せそうなんだもん。
このこのー、サンドラってば上手いぞ!ってぐらい。

前作で既に登場しているキャラクターの20年後の姿に、更に新しく登場するキャラを交え、時代設定を絡めて上手に配置しては話を進めていくその様はあっぱれ。
悪人キャラを、あそこまで緻密に書かれると話にパワーが増します。
「ああ、あの彼女がそこまで物語を進めるのか」
その絶妙さ。足元を掬われるとはまさに。
あの時の赤ん坊だったリーが育った姿に、ほんのりしたものを覚えつつ、健在なマーの素晴らしさを再認識。

読んでよかった。
そして、また前作『夕暮れ〜』を再読したくなった。
でも、きっと再読直後にはこの本の再読はしないかな・・・ちょっと、前作の余韻に浸りつつ、間を空けて読むべし。
でないと、ジェイクの20年間の放浪に重みを感じないから。
レベッカ・ウインターズの新刊、読了。

彼女の作品というのは、いつも他の作家が避けるような設定やテーマを扱う事があり、それをまた上手にこのボリュームに納めてくるもんだから安心して読めるのである。

が、今回は作家凶作競作という、足枷が彼女の達筆さを襲った!ダメージポイント80!!(ゲームかよ。笑)
いや、ちなみにその部分とは、ヒロインであるレイチェルの家族に関する描写あれこれ。
今回は、双子の姉との確執と和解、という部分は、レイチェルというキャラクターを作っている要素の中ではかなりのウエイトを占めている。
しかし姉レベッカについての描写や何やは細かく書けないし(今後のヒロインだからでしょうねぇ)、他の作家さんへの今後の兼ね合いもあって、残り家族についても何だか切れ味悪〜い鋏の如く。
作品がギザギザってささくれてしまった印象が否めない。
これだから、作家競作は「凶作」になる可能性が高いのだわよ・・・。
まぁ、そこは達者なウインターズは余命いくばくもない祖父をレイチェルの傍に配して、この巻だけでのオチをつけるべくあれやこれやと設定をくっているのだが。

で、今回のウインターズらしい、他の作家が避けそうな設定。
ヒーローであるリュクの側にそれがあった。
彼の元・妻が「植物人間状態」という設定でした・・・これがまた、何ともどうしようもないぐらいのもどかしさで書き上げられていたりするんだな。
生命維持装置を外す、外さないで溝が深まる家族や友人・・・とにかく、本当に読んでいる方ももどかしい。
その「もどかしさ」が狙いなのは分かっているのに、まんまとしてやられている読者のことのさん(^^;
ああ、うまいったら。

お互い、一目見た時から恋に落ちたにも関わらず、リュクが過去に、罪悪感に囚われていて、何とも前に進まない。
もっとも罪悪感の為に、家族とぎくしゃくして自分の生活にも影響していたのはレイチェルも同じ。
こんな、割れ鍋に綴じ蓋な二人なんだけどね。

延々と続くかと思った事情は、あっけなく幕を閉じる。
しかし、そこにロマンス以上の物悲しさを感じるような描写をしてくれるものだから、ウインターズにはやられっぱなしだわ(^^;

読み終わって、ほんわかという本ではない。
でも、ちょっと久し振りに「イマージュ」らしい、ホットだ何だというものを越えた情緒の本を読んだ、って感じでした。

・・・競作でなければもっとよかったんだけど(本音)
ISBN:4562043245 文庫 平林 祥 原書房 2007/07 ¥930

リサ・クレイパスの新刊、読了〜りょう〜りょう〜・・・あ。エコーがかかってしまったわ(笑)。
映画『ジャック・サマーズビー』も、その元も好きだったので期待して読んで・・・どうしていいのか分からなくなったから海に向かって叫ぶ風(爆)。
だって、とりあえずどっかに向けて叫びたい気分になる微妙な本なんだもん、これ(~_~;
もう、キャラクターの殆どが居心地悪いの何のって。

えっと、聞いていいですか?ヒーローくんに。

あなた、このヒロインのどこに魅力を感じたんですかね?

少なくとも、読んでたことのさんにはワカリマセン(思わず動揺の余りカタカナに。笑)。
こんな自分本意な彼女のどこが?!
・・・何か、M属性なのか、キミは! > ヒーローに向かっての暴言(爆)

とにかく、このヒロインであるラーラ、読み進めるにつれて・・・その・・・あの・・・斬りたいキャラ目盛りが上がる一方で(笑)。
未亡人として、慈善事業に勤しむ彼女だが、ある日、死んだと思われていた「夫」であるハンターが戻ってくる。
ここらへん、サスペンスとしてもどうもイマイチで、彼が別人なのは分かっているが、あのタトゥーの場面は出し過ぎ。
ちょい出しで、読者にもっと想像の余地を与えるべきだったのでは?
彼の出生とか、育ちとか、そういうものも変に浮いているというか、絡みを感じない。
何が、って?
前出の「彼女への想い」にである。
彼女への想いが一途なのは分かるんだが、何だかいきすぎた偶像崇拝に似たものを感じるのがまた居心地が悪い。
彼女への愛の為に、最後は自分の命を賭けようとするヒーローだが、具体的な描写提示されるより先に本人が満足しきっちゃってて、「ここで死ぬなら本望」とばかりなのも、どうもな〜(^^;;

というか、そこまでする程の女性なのかしら・・・。

この、クライマックスとなる偽者騒動の決着をつける裁判ですら、どうもこの女の独断とよろめき酔い具合ばかりが目についた。
だから、お前が「彼は偽者」と叔父夫婦をはじめ、周囲に伝えて彼を逮捕させたのに、その彼の逮捕された姿を想像して、囚われの身を案じよろめいている・・・って、どうよ、それ?!
そもそも、伯爵家の財政を圧迫させ、雇われている者達をも苦労させる原因となった叔父夫婦を引っ張り込んでまで、騙された自分のエゴを優先させたとしか・・・。
まずは話し合い、とか言わず問答無用で逮捕させておいてよろめく筋合いはないと思うんですが(^^;;

まぁ、そもそも、不幸な自分の過去の結婚生活と、現在、DV被害にあってる妹の結婚生活を思い比べて「(私の結婚生活も不幸だったけど)少なくとも彼(ハンター)は、女には手をあげなかったわ」とか変な納得していて・・・その場面がどうも、腑に落ちなかったことのさん。

不幸比べ?(~_~;

というか、江戸時代の身分制度の謳い文句かと思ったわ。
「上見て暮らすな 下見て暮らせ」宜しく。
ようするに、人(この場合は実の妹)の不幸を見て、自分の幸せ(この場合は不幸な結婚生活がそこまでいってなかったという認識)を再確認しているって事でしょ?

・・・嫌な女じゃん(あ。書いた。笑)。

慈善事業にしても、孤児のジョニーを引き取った際にあんなにハンターが言った現実ですらも、彼女はそんなものは気にしない。
なんせのっけから「私は何も知らないお嬢様だったのね」と居直る太さだ。
将来、ジョニーがどんな風に扱われるかあんなにハンターが具体的に指摘したのに「今」の「自分」が良ければいい、という空気すら漂う。偽善者と言われても仕方ないではないか、って勢いだ。

・・・このヒロインじゃ、ロマンスが宙を舞う、わな(笑)。

しかも、サスペンス仕立てにする為に、本来クレイパスが得意とする人物描写が半端なままになっていて、キャラクターに感情移入どころか、脇役にも変な人ばかりが羅列されている有様(^^;
だって、あの大尉もおかしくない?
何年も同じ仕事をしてきた命の恩人であるヒーローよりも、初対面に近いヒロインの心配を勝手にして彼の正体バラすって、どんな思考回路してるんだか・・・しかも、自分に言い聞かせている言い訳がまた意味不明(笑)。
おっさん、何が言いたいねん、みたいな(笑)。
単に部下だった男が、自分より金持ちになったのが気に入らないから売った、ハーッハッハッハ!!ぐらいの方が分かりやすくてよかったのに(爆)。
結局、脇役は無垢な子供のジョニーだけに慰めを見出す羽目に(^^;;
でも、まぁ、一番どうにかしてほしかったのは、あの妹夫婦のDVっぷりでしたな。
あの妹、姉に向かって一席ぶるくせして、自分は目の覚めるぐらいのだめんず・うぉ〜か〜(byくらたま様←大ファンです)っぷり。
きっと「私を愛しているからとどめを刺さないのよ」ぐらいの勢いである(笑)。
そりゃー、あれじゃあ翻訳者も商売忘れて思わず「読んでいて憂鬱になります」ってあとがきに書きたくなりますな(爆)。
あそこでは、ことのさんは翻訳者の平林さんの正直さに拍手喝采なのである(笑)。

全ての設定が中途半端なままに進み、終わった印象がある。
ってか、あの「秘密結社」って、結局何も意味なし?(笑)
もうね、褒める箇所を発掘するのに疲れたからこのへんで終わってしまうのだわ、このレビュー崩れ・・・。

・・・とうとう、クレイパス作品が、年末の某ランキングに登場か?!という変な期待(笑)を、この日記を読んでいる方には与えているのを自覚しつつ・・・。

ではっ!またっ!!(核爆)
予定が出ていますので、一応買い物予定ものだけ。

ランダムハウス講談社 ランダムハウス講談社ロマンス文庫
氷の女王の涙 チェリー・アデア

T-FLACもの4冊目、双子の片割れ兄ちゃんのアラスカ珍道中(笑)。
この季節に出してもらって涼みたい、と言ったらホンマに出るのが嬉しい(爆)

ヴィレッジブックス villege books
いつの日にか君と(上下)(仮) ジュディス・マクノート

『パラダイスを君に』のスピンオフが、やっとこさ登場なのね〜。
待ちましたわ・・・。

THE TER ROSE(上下)(仮) ジェニファー・ドネリー
こちら、林さん翻訳によるヒストリカル・ヒューマンドラマ。
こういう骨太なものにも果敢に挑戦してくれるから、この出版社は面白い。

ラズベリーブックス
スウィートハートは甘くない スーザン・アンダーセン

さて・・・これ、続編ある筈なんですが・・・(^^;;
とりあえず、そこらへんは考慮して下さっている事を願い、新刊購入(笑)

ライムブックス
いつも二人で ローリ・フォスター

ありがとうございますっ。
ロリさんのような本はやはり、定期的に読みたくなるんですよね。
このユーザー仕様な刊行が嬉しいです(^^)

ハーレクイン社 MIRA文庫
異国の子爵と月の令嬢 クリスティーナ・ドット

あ、あのー(^^;
この本・・・ガヴァネス・ブライド・シリーズの1冊目ですよね?(^^;
残り6冊、期待していいんですよね?(^^;;

詳しくはこちら
http://cool-book-new.seesaa.net/article/47047490.html

いつかあの丘の果てに エリザベス・ローウェル
わ〜い♪やっと出る出る、大好きなロッキングM牧場シリーズのご先祖様ストーリー♪

扶桑社 扶桑社ロマンス
シェイムレス ハンナ・ブランク


真夜中の逃亡 リサ・マリー・ライス
こちらは『真夜中の男』のスピンオフ。バドのお話ね。

二見書房 二見ミステリ文庫
オール・シー・エヴァー・ウォンテッド(原) バーバラ・フリーシー

お友達の超強力プッシュの1冊なので、こちら即買いするよん(^^)

THE MUSIC OF THE NIGHT《夜の調べ》 リディア・ジョイス
ヴィクトリア朝時代設定のダーク・ヒストリカル・ロマンス。
これはもしかしなくても若干賛否両論ものかも・・・でも気になるので、買い、かな?

+追記+
毎度お馴染みの穴埋め作業。

http://cool-book-new.seesaa.net/article/46769579.html

残り2冊はまぁ、そのうち、かな(笑)
ISBN:4270101067 文庫 佐久間伸子 ランダムハウス講談社 2007/06/30 ¥882

レベッカ・ヨークのムーン・シリーズ3冊目、読了〜♪
いやんいやんムフッ、なぐらい(爆)、今回も超好みでしたわっ♪

今回のヒーローは、1冊目のヒーローであるロスの弟・アダム。
勿論、彼もウェアウルフ。
やたらめったら名前ばかりが登場し、どんなスレたアウトロー狼かと思ったら・・・これが・・・わ、笑った。
笑ったらアカンのだろうが、これって・・・キミって・・・ヘタレなの?(爆)
いや、末っ子狼くんだからってワケじゃあないだろうが・・・そのヘタレ具合がツボ直撃(爆)。
特に、クライマックスな悪の魔女の末裔集団との直接対決の時には・・・はは。ガスマスクが・・・(^^;;
ウェアウルフは人間とは比べ物にならない程に発達した嗅覚を持つのだが、そのせいで今回はそれがアダとなる。
魔女末裔達が儀式で焚く麻薬に過敏に反応してしまうのだ。
最初に彼らの儀式に遭遇したアダムはその麻薬の煙にラリッてしまい、命からがら逃げる羽目に(^^;
そこで、アダムくんはネット通販で評判のいいガスマスクをお取り寄せするんだが(この時点で掴みはオッケー。笑)。
これを被って出撃したものの、閉鎖感を何より嫌うアダムには居心地が悪い上、ガスマスクしていては通信手段である携帯に出れませんって事で、渋々外す事に(笑)。
その時間、1分足らず。
しかし、その短時間でも煙にやられてクラックラ(^^;;
ら〜りるれろ〜っ、となってしまうが、何とかプチ復活したから再度マスクを装着・・・したら、今度は魔女達に捕まっていたが命からがら逃げてきた雇い主のおっさんに遭遇、そのおっさんにガスマスクをはぎ取られるという・・・(爆)。
いや、笑ったらアカンのだ。
これが緻密に計算されたヨークのエンターティナーっぷりなのだから。
だがしかし、ここで笑わないでどーする?!ってぐらいナイスな間合いなんだな、これが(笑)。
で、煙と魔女達に囚われて絶体絶命になった彼を、男前なヒロインが助けにくる・・・って、どんだけぇ〜!(爆)

いや、そうなのだ。
小柄でかわいくて、アダムが一目見た途端にきゅんきゅんしちゃった植物学者のサラがヒロインなんですが・・・。
「俺が彼女を守ってあげなければ!」と常に言ってるアダムですが、実際は半分近くは彼女がアダムを窮地から救っています(爆)
ここらへん、ヘタレ決定でしょうか?(^^;
この彼女、実にアダムとは別の意味での因縁の出生をもっていて、魔女の末裔の一人でもあります。
その事を知らずに、運命に導かれるままにスワンプにやってくるものだから、悪の魔女末裔達のターゲットになってしまう。
もっとも、よくあるパターンなんですが・・・遅れてやってきた彼女が、末裔達の中でも未知数ながら最強のパワーを持っていて、それをアダムのピンチにも炸裂させますのだ(笑)。
自分のルーツは知らないし、その上に変な白昼夢を見るしなどと精神的にも不安定な状態にも関わらず、なかなかの肝っ玉ぷりが垣間見えるこのサラ、お気に入りヒロインです♪
ええ、だから余計にアダムのヘタレ具合が・・・(笑)。

脇役も読み応えあり。
やはり、ロスとアダムの再会は大きかったですね。
二匹のウェアウルフが同じ敷地内にいると喧嘩、って・・・人間もそんなもんよね(笑)。
ロスとミーガンは相変わらずラブラブだし、坊やは育ってるし(^^)
今回、アダムと共に捜査をする黒人保安官デラコートがとってもいい味です。
そして、敵役の筈の魔女の末裔集団なのですが・・・これが一概に「悪」とも言えないように書かれているのが興味深い。
超能力のようなものを持った彼らの父祖が迫害されたという、過去にあったセーラムの魔女迫害などと同じものを上手に絡めている。
そして、彼らの父祖を迫害した側となるアダムの雇い主をはじめとする街の住人達もこれまた一概には言えないものも。
自分達の知識や常識の範疇に納まらないものを恐れて凶行とも言える迫害行為に走るのは、これまた過去の歴史に数ある事で。
ただ一つ、大きな疑問なのが、何故に雇い主であるバーネットが遺言書を書き直し、アダムにスワンプを中心とした自然公園の敷地全てを残したのか、かな。
確かにアダムなら、あのスワンプを守ってくれるしそれを目的としたなら正解なんだけど、それならスワンプを、地元の産業を第一に考えるバーネット、という描写がもう少し欲しかったかも。

そして、最初は3冊だった筈がすっかり人気で続いてしまったこのムーン・シリーズ・・・次は、そうっすか。
「彼」っすか!!
いや、絶対に最初1冊目読んだ時から「いや、このキャラはそういうオチではなかろう」と胡散臭く思ってたんだけどね!
わ〜い♪楽しみっ♪
ISBN:4594053947 文庫 ノーラ・ロバーツ 扶桑社 2007/06/28 ¥980

ノーラ・ロバーツのキー・トリロジー最終巻、読了。

3冊通して読んでみて、ことのさんの一番のお気に入りはこれだな(^^)
3 >1 > 2 って感じね。順位としては。

とりあえず、ファンタジーじみたところはことのさんには聞かないで下さい、って事でざっくり省略して・・・って、駄目かしら?(^^;
でも、ホラ、最後には都合よく帳尻あわせをすべく、最初の設定がホニャララになろうとも、そんな事はいい!っていう力技大団円正義が悪に勝って、3人の娘達の魂も解放され、ロウィーナとピットも神の国に帰っていって、まぁ、ハッピーエンド♪みたいな感じです。多分←やる気ねー悪いレビューの例(爆)

まぁ、そんなファンタジー部分が多分無くても、読めましたのが今回の巻がお気に入りになった理由かも(おいっ。笑)。
ええ、楽しめました。
シングルマザーであるゾーイと、大型チェーン店経営一族のブラッドリーとのロマンスというのは、ノーラらしいお約束パターンの一つなんですがね。
でも、全巻を通して、最初からこのヒロインのゾーイが3人のヒロインの中で一番好きだったんですよね。
ことのさんが肝っ玉キャラ好きというのもありましたが、彼女は「有言実行の人」です。それが最大の理由ですね。
主役になってもそれは全開。
特に前回のヒロインが、どうも地雷系で自分ばかりがいっぱいいっぱいになっていて、言う事は多いんだけど、それに行動が伴わなかったり、空廻り気味だったので・・・どうも読んでるこっちが軽いストレスを覚える事多々だったんですよね。
その点、ゾーイの行動には裏表どころか、無駄がない(笑)。
もっとも無駄に使っている時間など、所帯主であり、やんちゃな9歳の男の子の母であり、起業家である彼女にはないんですけどね(^^ゞ
読んでて、そういう小気味良さが伝わってくるんですよね、こっちにも。
悪の魔法使いケインとの対決にしても、実の母との不仲を打開しようとするところも、そして戸惑いながらのブラッドとの恋愛も、彼女は正面からぶつかっていくんですから。

その彼女の運命の相手であるブラッドは、これまたノーラお得意の茶目っ気あるセレブなヒーローくん。
しかし、このブラッド・・・恐ろしくツボかも(笑)。
何が、ってゾーイに何度も伝言メッセージを送るんですが、そのたびにやってくれます。

異議を唱えるな
異議は認めない

わっはっは!
キミはリュウタロス(by 仮面ライダー電王)かよ、とすっかりツボなのだ!(ちなみにリュウタは「答えは聞いてない」ですが。爆)
スマートな、全てを包み込んでくれる高島屋くん系の男なんですが、いい意味でやんちゃでよろしす♪
彼とゾーイの息子であるサイモンとのやりとりは、本当にノーラらしい書き具合で、かわいいの何のって♪
ああきては、ゾーイでなくても逆プロポーズしちゃいますね。ほんわか(*^^*)

息子サイモンに関しては、もうノーラお得意少年キャラなのでここは鉄板。
またフリンの愛犬モーとのやりとりが最高なんだわ、この子が。
3人のやりとりに、今までのキャラクター達とのやりとり、仕事の成功までの道のりとか、これだけでも本当に楽しめるんだけどなぁ・・・ボリュームたっぷりで。
FT部分は蛇足、って言ったら暴言?(^^;;
まぁ、鍵のあった場所はRPGみたいでよかったんだけどね。3つの鍵の中で一番。
そのルートをきちんと通らないと、そこに鍵は出現しない、ってのがよく分かる、象徴的な場所だったから。
ルーシー・モンローの傭兵シリーズ2冊目(翻訳版出版社さんは「ボディガート・シリーズ」と書いてらっしゃいますが、これってどう見ても変なのであえて原題に沿って考えます。笑)、読了♪

・・・すげぇ。
すげぇよ、ニトロ!!

なんてすげぇツンデレくんなんだ!(爆)

余りのスゴさに・・・途中から、最初の物語の発端となった、ヒロインであるジョシーの父親が経営する傭兵学校が爆破され、父親が行方不明になるという事件が頭から消えました!(爆)
「あれ。何の為に移動してるんだ、ニトロとジョシー?(^^;」とか、ホンマに何度も思い出さないといかんぐらい・・・この二人・・・ラブラブたれ流し状態です(笑)。
本のあの厚みの半分は、多分ニトロとジョシーのエッチ場面(爆)と推測されるぐらい、かっとばしてます(笑)。

あ、でもやっぱり前回からの布石というか、ニトロとジョシーの間に何やらを感じていたのはリズだけではなく読者もでありまして(笑)。
ぽつりぽつり、とニトロが語るジョシーへのツンツン行動の裏のデレデレな萌えっぷり・・・1個カミングアウトすることに、読者のニヤニヤは止まりません(笑)。
ルーシー・モンローの思うツボというか(^^ゞ
もうね、かわいーんですよニトロが!!
こんなに大きな図体で、こんなにオロオロしちゃうマメ男・・・久し振りでございます。
かーなーりー、満足だ! > 仮面ライダー電王のユウトくん口調でよろしくお願いします(爆)
いや、ニトロって思考が乙女というか・・・お、乙男?!(爆)
ホントにあの、月一回の腹痛でフラフラなジョシーをかいがいしく世話する場面はきゅんきゅんだったわ・・・超萌え〜♪
ここ最近、エロティカ・ロマンスが日本にも上陸していますが、この作品はラブシーンのホットさとか、その割合から限りなくそちら寄りなのだが・・・やはり、見えない「境界線」らしきものを感じるんですよね。
こういうキャラクターの作りとか、愛おしさというか。

物語そのものは、まぁ、想定内の傭兵ものロマサスなんですが(笑)。
ジョシーが優秀な兵士であるにも関わらず、「自分」をよく知っているのがなかなか○。
ほら、女だからとんがって男連中に負けないようにテンぱって兵役に就いている、とかいうヒロインでなく、引き際を心得ているというか。
そういう意味では、冷静だな。さっぱり辞めて、自分探しするところとかも。
しかし、その実、大人の女性としてのしたたかさとか狡さとか全く身につけていない、生まれたてのヒヨコちゃんのような清らかさんなんだなー、これが(^^;
そんな落差も、ニトロの萌え火に油を注ぐばかり(爆)。
つつましい「女の子らしい当たり前」を口にしている彼女をきょとんと見ているニトロだが、あのデート計画の場面とか、本当にそんな彼女を丸ごと大切に思ってるのがわかってくるんで、こそばゆいがかわいい読みポイントなところである。

脇役も相変わらずの小気味よさ。
前作の主役であるウルフとリズはカメオ出演状態だが、ラブラブっぷりをピンポイントにアピール(笑)。
あの調子だと、おなかの子が生まれてもすぐに続いておめでたになっていそうな勢いだ(爆)。
そして、次回ヒーローとなる、傭兵グループの最後の独身男となったホットワイヤー。
今回は、ジョシーのコンピュータ師匠としての出番が多かったせいか、視線で人が殺せるなら、嫉妬深いツンデレなニトロから100回ぐらいあの世送りにされそうな羽目に(^^ゞ
そして、ジョシーのルームメイトでコンピュータ関係専攻の苦学生クレア。
何だか・・・前回のニトロとジョシーのように、ホットワイヤーとのやりとりに「むふっ」と読者を期待させる含みが多い彼女です(^^)

そう。次回作品は、そのクレアとホットワイヤーのお話。
とうとう、前回、今回とホットワイヤーの台詞に多々登場した彼の「うちのお袋」もご本人が登場との事で、二倍楽しみっす!!
早く読みたいわ〜♪
トレイシー・アン・ウォレンのデビュー作にて初翻訳本、読了。

双子姉妹の入れ替わり結婚もの、ということでかつてのバーバラ・カートランド・ロマンス定番のような王道ものを期待しておりましたが・・・最初から「あれ(^^;」「あれれっ(^^;;」な珍訳の連発に、段々と読む気力が削がれてゆくのがアリアリと・・・(爆)。

いや、いくら新人翻訳者さんでもあれはないでしょう?!

リージェント王子

・・・「摂政皇太子」がお分かりにならないなら、ヒストリカル作品、ましてやリージェンシー作品はお避けになった方がご自身の為では?(^^ゞ とかのっけからいらん心配してました(爆)。
あの訳は、かつて『ジェイミーの墓標』にてボニー・プリンス・チャーリーをとっつかまえて「チャールズ皇太子」と訳した、ロマサス翻訳界大御所の加藤洋子大先生に匹敵ですな←あ。伏字忘れた! > しらじらしーっ(爆)
あと、ヒーローのラエバーン公爵エイドリアン(これがまたカバー折り返しの登場人物紹介が「エイドアン」になっててそれってどうやっ、ってカンジで。爆)が・・・あ、あはは。

ラエバーン公爵六世

あのー。この「6」の場合、エイドリアンの名前でなく、公爵称号に付くものなので正しくは「第六代ラエバーン公爵」という訳が正解ではないでしょうか?
エイドリアンは、公爵であると同時に侯爵、伯爵、子爵、男爵その他の称号も持っているのですが(もう、ああなると称号のバーゲンセール最終日状態。一つ一つの称号のありがたみも何もあったもんじゃない。さすが由緒あるお貴族様に夢見る北米作家。爆)、それに関しても同様。
そもそも、ルーツが大好き、自分達の歴史に誇りを持っているイギリス貴族だからこそ初代から数えてボクは何代目!というこういう名乗り方になっているのに、それを無にしてしまっては・・・(^^;
日本に置き換えたら「江戸幕府 徳川家光将軍三世」とか書いてるようなもんですね、ハイ(^^;;
「第三代将軍 徳川家光」なら分かるんですが(特に意味なく家光を例にしてしまった。笑)

そんな大物(?)ものから、キューカンバーの冷製スープとかいう、そんなわざわざルー大柴みたいに無理やり英語にして残さんでも、単なるキュウリの冷製スープでいいじゃん簡単に、というものまで、てんこ盛り(笑)。

あ、本編がまだでしたね。すんません(笑)。
最初書いた通り、設定は王道なのですが・・・このヒロインのバイオレット、何故こんなに終始受動体勢なんでしょうか?(~_~;
入れ替わり結婚の時、ちょっとふんばり見せたじゃないですか?
「ここで結婚すれば、以前から好きだった公爵と一緒になれる!」と。
あそこはよかったんですが。お嬢様の火事場の馬鹿力級の決心だったんで。
その後がずーっと問題だ・・・特にヒーローである公爵・エイドリアンの弟キットに入れ替わり劇と正体がバレた時にまな板の上のコイ状態だったのが・・・どうも駄目でした(~_~;
キットの言葉ではないが、いずれはバレる時がくるんだから、なのに・・・呑気なのか、自分で動かずに周囲に流されるのが楽なのか、それとも自分一人では「決心」というものがつけられない優柔不断体質なのかがイマイチよく分からない。
そのせいか、例えどんなに博識だろうが、優しかろうが、動物好きだろうが、そういう彼女をピカピカに描くアイテムが増えても・・・余り魅力を感じなかったのだ。
ことのさんが、肝っ玉ヒロインというか、いざという時に腹の据わった女性キャラが好きなので、この真逆タイプを持ってこられたのが原因かしらん(^^;;
いや、お友達が「何か最初からデキるヒーローに片思いしていた、ってとうところからダ○アナ・パー○ーのヒロインを彷彿させるね・・・」とかいう類のメールを頂いてひどく納得したんですよね。
バイオレットの、正装したエイドリアンを見た瞬間の「私にはもったいないわ」という心の呟きに、そんなM属性の片鱗を感じましたな(爆) > え?ことのさんだけ?!(笑)
いや、だってラストの再度入れ替わり劇なんて、まさにドMじゃん・・・(^^;;

で、ヒーローのエイドリアンだが・・・これまたカリスマ性もなく、イケメンでセレブなところ以外、どこがセールスポイントなのか分からないまま読み進めたり(^^;
過去の仕事に関しても、それに関しての現在の心境も、今後の人生プランも、恋愛以外の事に関する機微が何も感じない彼の描写の羅列に「・・・この人、ヒーローの器じゃないのかしら・・・作者はこのエイドリアン、どーでもいいのかしら(^^;」と、これまたいらん心配を(笑)。
実際、公爵家の妻には社交的でしっかりした女性がいい、とバイオレットの双子の姉・ジーネットと結婚しようとしたんだが・・・その後は?(^^;
奥さんのポジション、何も考えてないの?社交の場と公爵家屋敷の切り盛り以外に?!
公爵領だけでなく、前出のように侯爵領、伯爵領、子爵領、男爵領、その他の領地(羅列だけでしんどい。笑)もあるんだしそれの管理の補佐とか、領民の世話も夫人の仕事の一環なんだし。
由緒ある公爵家も六代目までくるなら、他にも役職についているだろうから(歴代している役職とかね。州監督とかその他)、夫の留守番も多い筈。
・・・いや、行き当たりばったりなんですかね、この彼(笑)。
途中でバイオレットとラブラブになったあたりは、甘えたモードでかわいいんですが、いかんせん家族との描写も中途半端で、彼の言動を裏付ける手助けにはなっていなかったかな(^^;
正体分かった時の反応も、想定内。
つーか、それ以上でもなくそれ以下でもない・・・優等生だがインパクトに欠ける主役、ということろかしら。

脇役に関しては・・・ヒーロー弟キットはなかなか軽妙で、弟キャラとしては出来もよいので及第点、3冊目のヒロインとなるバイオレットの友人イザベルも適度な顔出し分では○としても、もう、、、全ての元凶であるバイオレットの双子姉ジーネットに関しては、詳しく書く気力も失せるぐらいの自己チュー女で、彼女が2冊目の主役と分かっている時点で「あ、次回は新刊買いはない。絶対ない」と即思ったぐらい・・・激ウザい逆ぎれヒス女でした(思わず色太文字下線付き。爆)。
いくら改心しても、あれが改心しても、改心してもねー・・・ペニー・ジョーダンの『パーフェクト・ファミリー』のマックスみたいに頭強打して強制改心の刑?(爆)
いや、ホントにどこか魅力の欠片とか、フォロー可能範囲の言動とかならいざ知らず・・・アレかよ・・・あれ・・・あれ・・・(もはや名前なんて呼ぶ気もない模様。笑)。
恋人だったマーカムに捨てられて傷心でイタリアから帰国しても、あの言動・・・もはや馬○につける薬はないです、マジ(笑)。

で、結論としては、ことのさんに関しては、この本の再読はないです、ハイ(爆)。
ISBN:4596912289 文庫 皆川 孝子 ハーレクイン 2007/06 ¥800

マリーン・ラブレースのクレオ・ノース・シリーズ2冊目、読了〜。
いやー、今回もやってくれましたラブレースってば!(笑)

1冊目のラストからすると、クレオを巡ってジャックとマークの三角関係再びか?!と思いきや、さっさとすけこまし(ダイアンの台詞より原文のまま。爆)マーク、脱落(笑)。
いや、分かるんですよ、あのマークの特別秘書のダイアンとの関係とか、その顛末とか。
うまいのも分かるんです、ロマンス小説の脇役ロマンスとしても。
ただ、それならせめて1冊目で布石というか、ダイアンの名前とかエピソードとか、欠片でも登場させておいてほしかったってのが本音かな。
突然降って沸いた、となると読者としてはどうしていいのか、ちと戸惑ってしまったりするの(^^ゞ

しかし・・・ミステリーでのトリック禁じ手に近いオチというか反則技の一つとして双子オチというのがお約束であるんだが、1冊目でそれを豪快にやらかしたラブレース、今回は更にグレートアップしてましたよ!
何と、謎解きに前回の双子オチに加えて三つ子オチをかましてくれました・・・もう、その荒業披露に拍手しかない(爆)。
楽しんでるでしょ?!読者をくるくる舞いさせちゃってるの楽しんでるでしょっ?!ってぐらいのオチよ、「実は三つ子でした!」みたいなのは(爆)。
つまりは、そっち(サスペンス)に重点を置いてないんか、とかいう疑問も浮上するのだが、いやいや、それが結構いいテンポのサスペンスなので・・・こうなったら、その一発芸にウケつつ話を読み進めるしかない(笑)。

その一発芸・・・いや、違った。三つ子ちゃんの最後、唯一の女性であるジョハンナ、いいわ〜。いいキャラだわ〜(笑)。
彼女を見ていると、やっぱりマークって末っ子の甘えた駄々っ子なんだ、と再認識(爆)。
ダイアン風に言うなれば「いい年のくせしていい加減、学習して落ち着けよ」ってカンジなんだろうな、末っ子はいつまでたっても(^^ゞ

さて。クレオとジャック、主役の二人は相変わらず、痴話喧嘩のようなホットな小競り合いをしながら任務中(笑)。
萌え萌え度合い全開なジャックの今回のツボアイテムは、クレオのフリル付きシルクのボクサーショーツ(爆)。
そして、クレオの激怒アイテムは動物実験段階中の新型鎮静剤スプレー・・・つうか、ジャックよ。動物実験段階のをハニーに噴射すんなって(爆)。
しかーし・・・さすがクレオ(^^;
あれよあれよで海軍新造貨物船、沈めてしまったわ(爆)。
この調子で任務バッティングのたびにクレオにドンパチやられたらバーンズ准将、憤死の日も近そうだ(爆)。
脇役も定番なので、安心して読めるのがシリーズのいいところ。
今回もドリーンの発明品、大活躍(笑)。
あと、この作品にも登場しました・・・クリスピー・クリームのドーナツ・・・じゅる。
やっぱり、上京した際には行列並んでも食べるぞ!(決意)

そんなこんなでマークの脱落(笑)により、残る問題はクレオとジャックの関係の最終形。
過去を引き摺るジャックに、今回で腹をくくった感のあるクレオ。
任務の為にイギリスに飛んだ二人の活躍と共にエンドマークを読むのが待ち遠しいですね。
あと二週間ほどでそれが読めるかと思うと、久々にMIRA文庫の入荷日に本屋さんに飛んで行きそうだ(^^ゞ
ISBN:4789731103 文庫 青木 悦子 ヴィレッジブックス 2007/06 ¥893

J・D・ロブのイヴ&ローク15巻、読了〜♪
いやー、待ってました!待ってました、の、ジェイミー・リングストローム再登場の巻!!

・・・すんません。
だって、本当に待ってたんだもん。
5巻初登場の時から青田買い女・ことのさんのハートわし掴みよ?!
原書読みのお友達から「あら。後に登場するわよ、あの子」というお言葉をもらって以来、待った待った!
今回、ロークの年の離れた弟のように、もうもうっ、水を得た魚の如くハイテク機器を使いこなし、縦横無尽のやんちゃっぷり(萌)。
ああ、彼の活躍するところだけ何回もリピートしちゃったわ〜(萌萌)。

そう。今回のテーマは最新テクノロジーを使ったテロリスト達との対決だったので、コンピューターおたく組、大活躍(笑)。
読んでいて、何だか「愉快なハイテク3兄弟」のように思えて・・・ぷ。
勿論、こんなカンジで(笑)。

長男 ローク
次男 マクナヴ
末っ子 ジェイミー

いやいや。笑っている場合じゃない設定だったんですがね。
そのサイバーなテロリスト達のせいで、トゥルーハートくんは初めて人を絶命させ、マクナヴが重症となり半身麻痺となっちゃったり、フィーニーさんが人質になったりして、序盤からクライマックス状態。
怪我の事もあって、ピーボディとマクナヴがお互いの気持ちを再認識したり、メイヴィスのおめでた発覚とか、クライマックス連打です。
でも、あのロークを軽く絶句させられるのは、やはりメイヴィスですな(笑)。

前出のようにハイテク機器を媒体に、殺人を行う犯人達に対抗すべく、イヴ側もハイテク機器を駆使する事に。
必然的に、重症の機械オンチのイヴは、捜査スペシャルチームのリーダーでありながら蚊帳の外(笑)。
最愛の夫ロークですら、妻はこのテの事では全く役に立たん、とすっぱり斬りっ(爆)。

犯人は、毎度分かりやすいんですが、今回の犯罪は「正義」と「悪」の表裏一体さ、脆さをちらりと見せ、メイヴィスの件も絡めての「家族」についてを書いていたように思えた。
イヴも作品の中で触れているが、あのイヴとロークの家に集まってきて、犯人を突き止めるべく尽力を尽くしていた面々に、そして自分を囲む友人達に「家族」の姿を見ていたりした。
読者にはかなり前の作品から、それはもう分かっているのだが、イヴ自身が自覚したというのが大きかったかも。
イヴもロークも、家族というものがどんなものかも知らない生まれ育ちなのだが、そんな彼らが出会い、愛し合いはじめた時から、一人、また一人と気付かないうちに「家族」が増えていっているのだ。
今回は、トゥルーハートくんがその「家族」にまた一歩近付いたかな。
あと、バクスターも今後の絡みが増えそうで楽しみです。
あの朝食のシーンは、本当にマクナヴの事も絡めてホロッときちゃったよ。
シリーズ最初の、イヴとロークの孤独な描写からは想像もつかないじゃないですか。
「大家族」のにぎやかな朝食風景なんて。

このシリーズ、各キャラクターのゆっくりとした成長や変化を読むのが楽しみなのだが、それと同時に「彼らの関係」も楽しめる。
本当に「家族」と「愛」について、うまく書いているなぁ、ロブってば。ここらはもう達人技。
あと、「女の子はいつまでたっても女の子」場面を書かせるのがうまいと共に「男の子はいつまでたっても男の子」場面もうまい、と改めて思わせてくれた1冊でもありますね。
さすが、男兄弟の中で成長し、母になっても二人のやんちゃな男の子を育てたノーラ as ロブです。
特にジェイミーのやんちゃっぷり、そんなジェイミーを横に置くと分かるあのロークのまだまだちょっとやんちゃ坊主気味なところ(笑)なんかね、本領発揮。
もっとも、ティブル本部長とホイットニーさんの、例の衝撃映像(爆)の扱いについてのイカしたコンビっぷりでまで、そんなところをにおわせるなんて、もう、ヤラれたわ(笑)。
次回も楽しみです〜。早く続き読みたいな♪

+余談+
あえて、今回もイヴの台詞回しに躓き連打の翻訳については触れていないのですが・・・どうしても原書読みでノーラ・ホリッカーのお友達、東西の原書女王さま達(そう。アナタとアナタです。笑)にお伺いしたい箇所が一箇所だけあるのですよね(笑)。
予想通りの単語なら、辞書だと文庫に書かれた通りの訳が書いてあるんでしょうが、あえてカタカナ表記にしてカッコ書き注記にしてほしかったという単語なんですが。
文庫そのまんまで正解の場合・・・「だーかーらー。ことのさんぐらいだよ、そこの「その単語」に引っかかるのは。重症っ!(笑)」とツッコミされるのがオチだな(爆)。

聞いたら、呆れられそうだからちょっと考えてみます(^^ゞ
ISBN:4596633290 新書 宮崎 真紀 ハーレクイン 2007/06 ¥710

シャロン・サラの新刊、読了〜。
癒し系作家として名高いシャロンですが、今回はヒーローが癒し系くんでしたね。
ネイティブアメリカンの部族のヒーラー(癒し手)であるアダム。
本当に彼に関する全体的な描写全てから優しい空気がかもし出されてるのがステキなのですが、ちと謎が最後まで残りました。

彼が軍隊を除隊し、故郷に戻ってきてヒーラーとなったくだりで何か軍であった、とそれらしき匂わせ方だったのに・・・何も具体的なものが出てこなかった事。

何だか肩透かし(^^;
もっとも、あくまでアダムは「脇役」というか。
今回はヒロインで麻薬取締局捜査官であるソノラの「自分のルーツ探し」がメイン。
それがまた、ちょっと足が地面から5センチばかり浮いているような、やんわりと、そして不可思議な感じでして。
ファンタジーが常々苦手だと言って憚らないことのさんですが、これはよかったのよね。
何かジーン・アウルのエイラ・シリーズのような精霊とか部族根源のものを表現しているもので、それをシャロン・サラはやんわりと、そしてあたたかく描いていたから。
数々のシンクロニティと、それに導かれる天涯孤独だったソノラが、実の父親と、そして運命の相手であるアダムと出会い、そして不器用に絆を深めてゆく様は、静かでとてもよいものとなっていた。

それでも、やっぱりツボ連発なのがアダムであって、この彼がきゅんきゅんなセリフやモノローグをたたき出すのがうまいの何のって。
そのせいか、この二人のラブラブっぷりといったら(笑)。

しかし・・・この作品を「シリアス」なのか「コント」なのか曖昧にしてしまった人物がいたりする。
それは、ソノラが追っていた麻薬ディーラーのミゲル(笑)。
すんません。本当は彼は、ソノラの元恋人を暴行して死に至らしめたりした極悪人の筈なんですが・・・こんな間抜けた敵キャラ、はじめて見たかもってぐらいスゴかったんだもん・・・。
途中からは、彼の次々と見舞われる災難に失笑が止まらない有様で(^^ゞ
特に殺された弟の敵であるソノラを追ってきて、町で見つけて追っかけようとしたらぱっこーんっっ、と車に撥ねられて病院送りになった場面はもはやギャグのようで(笑)。
ラストはソノラを守る精霊に、文字通り雷を落とされて落雷感電にて豪快にお亡くなりに・・・って、ドリフのコントかっっ?!(爆)
敵討ち合戦の場面で、すんごい殺戮だった筈なのに、何故か牧歌的ムードだったし・・・そういう意味でも、ちょい浮きな作品か?(笑)

どう見てもシリアスな設定になる筈なのに、主役二人のラブラブっぷりと、再会した父娘のほのぼのさ、そして何より敵役のボケっぷりから軽〜く読める1冊でした(笑)。
LSのキャッチコピーである「ロマサス」からは、何だか遠くにきちゃったぞ、な感じもするんだが・・・やはりミゲルが・・・(爆)
ISBN:4596122008 新書 田村 たつ子 ハーレクイン 2007/06 ¥680

ペニー・ジョーダンの新刊、読了〜。
ここ近年、ペニーさんが好んで書いてらっしゃる架空の砂漠の国を舞台にしたロマンス作品。

・・・でもねぇ、黄金期のあのペニーさんの緻密ともいえる主人公の言動描写などの筆の冴えはもはや感じなく、ただ淡々と読んでエンドマークを迎えてしまいました(^^ゞ

亡き父親から相続した砂漠の国のリゾート・コンドミニアムを売却し、その売却金を父親の若き恋人とその子供に渡すべく、砂漠の国ズーランに向かったヒロインのグウイニス。
うーむ。自分の意思でなく仕方なく渡航・・・よくあるパターンなのだが、いかんせん切迫感を感じないんですがね。
義務感、というもんなんでしょうが、そこらへんも稀薄なあたり、ヒロインとしてキャラクター造詣がピンボケ気味かと(笑)。
下半身にだらしない父親、そんな父親に似た娘が疎ましい母親、とこんな両親に寄宿学校に放置プレイされて・・・という王道な孤独パターンなのに、そこを昔のように上手に活かせてないんですよね。
愛情を渇望、そして並行して自分の性への欲求と葛藤、という風に書いたつもりだろうが、そこまでの細やかさは感じず、むしろ何か一人欲求不満に悶々しているだけ、というか(^^ゞ
何の為にズーランに来たのか、たまに忘れそうになりますよ読者としては(笑)。

そして、そんな彼女を王道に「ふしだらな女」と決め込む「話を聞かない男」なのは、よく分からない砂漠の小国のプリンスらしいヒーローのタリク(笑)。
だから〜、イギリス人の父親を持ちながら継承権とか遊牧民達との関係、はたまた宗教とのジレンマとかあるのかとかいう最初の躓きはどうなの?!みたいな(^^ゞ
そこをグイグイ攻めてきた、過去の彼女の傑作と比べると何となく雰囲気だけで無理やり話を進めているのがアリアリと・・・。
それを補うのかどうかも分からない、謎のギャング団とのボスとのやりとりとか、蛇足よだ・そ・くっ!!
彼が、自分のルーツを探すかの如く、砂漠の谷の発掘作業をしているというのも、何でそれをやりはじめたか、ってのがきっかけとして弱い。
愛情に飢えていた彼が、それを探す、発掘する事によって「何か」を求めていた、とかいう絡みをつけるべきだったのでは?

とにかく、何だか煮え切らない事が重なってしまい、しかもギャング団のボスの件も全然つまんない解決の仕方だし、どうしていいのか分からないまま淡々と・・・あら、ラスト、みたいな(爆)。

でも、最近のホットでイケイケなペニーさんの作品にしては、今回の作品はラストまで寸止めでしたな〜(笑)。

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