テレサ・マデイラスのフェアリー姉妹シリーズ2冊目、読了。
泣いて、笑って、喧嘩して、、、このスマートなボリュームの中に喜怒哀楽が詰まっていて大満足の1冊。

今回の主人公は、前作では10歳ながら主人公たちを翻弄し、主役を食う勢いだった前作のヒロイン妹のロッティ。
さすが前作ヒーローに一服盛ったり(笑)、殺害しようと画策しまくりだった少女は・・・一筋縄ではいかん大人に成長しておりました(^^;
いやはや、すんなり社交界デビューとはいかない、とは思っていたが・・・その突拍子のない社交界デビューの展開に、笑ってはイカンのだが爆笑してしまったわ(^^ゞ
だって、国王陛下に噛み付いて投獄寸前の目に だなんて(爆)。

そんなじゃじゃ馬ロッティの社交界再デビューの当日、偶然、隣の家に「人殺し侯爵」と社交界で悪名高いオークリー侯爵ヘイデンが住んでいるという話を入手。
好奇心旺盛すぎるロッティ、真面目に社交界デビューする前に最後に・・・と、隣の家にアポなし突撃!
そこで侯爵当人にとっ捕まってしまい、二人して誤解からのすったもんだの挙句にやっちゃったキスの場面を社交界の面々に押えられスキャンダル騒ぎに発展。
後見人であるスターリングがロッティの為に侯爵と決闘を!!という話になってしまい、それを防ぐ為にロッティはヘイデンに、自分と結婚して決闘を回避しろと説得。
はからずも侯爵夫人となったロッティ、ヘイデンと共に侯爵領で暮らす為にコーンウォールへと旅立つのだが・・・。

と、まぁ、家族みんなに愛される末っ子ロッティが、家族と離れて会ったばかりの侯爵と結婚する羽目になるんだが・・・泣いてしまったよ。
どんだけロッティが愛されているのか、ヘイデンと旅立つ寸前までの家族とのやりとりが細かく、あったかく書かれていて、家族描写を書かせると抜群に上手いマデイラスらしかった。
特に泣いてしまったのが、前作ヒーローでロッテイの義兄、後見人であるデヴォンブルック公爵スターリングの数々のロッティへの語りかけ。
ロッティとの10年間は、スターリングにとっても決して短いものではなく、この愛さずにはいられない少女をどれだけ慈しんできたのか再認識。
「きみをきみ自身から守る事は出来なかった」
ああ、何というか、義兄であり、父のようなものだったのねぇ(ほろり)。
ロッティのお嫁入り前の部分で、前作からのフェアリー一家とその家族たちがどんな10年間を過ごしていたのか、違和感なく編み込んで読ませてくれたというか。

話というと、『ジェーン・エア』とか『レベッカ』とかを彷彿させつつも、そこはやはりおとぎ話モチーフ。
前作のスターリング同様、今回のオークリー侯爵ヘイデンもいばらの城の王子様。
亡くなった妻の多くの謎、幼い娘との溝、過去に囚われたまま、一目見た時から心惹かれたロッティに対しても、本心を明かせない。
何というか、このヘイデンって、老成しているというか(30歳越えたヒーローつかまえて変な表現だが)、気苦労タイプというか。
考えすぎて混乱しちゃうというか、生真面目なのね。
それでいて、ちょっとしたところでうっかりヘタレなところが綻んで見えて、その迂闊さ加減がなんちゅうかたまりませんわ(萌)。
過去に囚われたヘイデンと、その娘アレグラがロッティによって少しづつ癒され、明るさを取り戻し、人生やり直しのスタート地点に立とうとする様は家庭教師ヒロインものテンプレなんだろうが、それでもやっぱり読んでてほんわかジンワリきます。
またロッティの型破りさの影に潜む繊細さとかも上手に絡められていて更に良い。
前作の子猫に囲まれていた少女が、10年たってもやっぱり猫に囲まれ天使のような初々しさを見せつつ、何ともいえない大人の色気をほのかに感じさせる仕草なんかも絶妙で、ああ、そんな落差に萌え・・・ヘイデンでなくても惚れずにはいられんね。
前作でも今作でも、猫使いロッティらしく、平和の使者はニャンコなんだけど、そんなところがおとぎ話ちっくでよね。

ロマンスとしても、触れ合いとか、会話とか、他愛もないところがウエイトをしめていてホットなものを求める方にはちとラスト近くまで物足りないかもしれないが、ことのさん的にはむしろそれが良かった。
肉体ありき、じゃなく、ヘイデンには魂の救済的なものが必要だったから。
同じくアレグラにも、心の中の負の錘を失くす事が必要だったから。
その解放の役目を、あのいたずらっ娘ロッティが担うという、その事が前作から読んでいる読者にはたまらん達者さだ。
全力で何事にもぶつかるロッティに、ヘイデン父娘同様に魅了されずにはいられないし、何よりスーパーヒロインではなく、彼女にだって間違いはあって、それを直視している潔さがいい。

前作から愛さずにはいられないキャラクター達が幸せに暮らす後日談の意味合いとしてもナイスだし、主人公たちのメインストーリーも秀逸。
幼い頃のゴシック小説マニアだったロッティが、そのゴシック小説作家を目指す女性に成長していたのを嬉しく思ったり、その他にも細々と上手い。
長々と書かなくても、コンパクトにここまで沢山のキャラクター達を上手に配置し、活き活きと話を作れるという褒めてしかるべし1冊。
ああ、いい作品だったわ。
何よりも読後感がほんわか幸せで、胸きゅんなのがその証拠ね(^^)
ステファニー・ローレンスのバスチョンクラブ3冊目、読了~。
うひひ。鉄板で金太郎飴なのに、やっぱり大満足!

今回の餌食、いや、主人公はロストウィジアル伯爵チャールズ。
前作ラストにて、ロンドンの結婚市場にウンザリしてワンコとのんびり田舎暮らしをすべく、はたまた元司令官ダルジールの依頼も重なっていそいそと故郷のコーンウォールに帰郷。
そこで、男装してとある人物をこっそり尾行していた幼馴染のペニーと再会。
13年前に一度だけ愛を交わし、理由も明かさずチャールズの求婚を拒否して以来の彼女を見て、眠っていたチャールズの複雑な想いが甦る。
チャールズを愛しながら、彼の心を知り過ぎていた故に別離の道を選んだペニーだが、自分の家族に関わるある重大な秘密と、彼の帰郷の一端となった外務省に関わる国家機密漏洩疑惑の調査が、偶然が必然の如く重なって・・・、という、このシリーズお馴染み「謎解きとロマンスの融合」もの。

・・・が、そこはローレンス。
お馴染みの中に、個性的キャラクターが好き勝手、あ、いえ、活き活きとあれやこれやをやってくれる。
無理ない仕掛けのようで、実に巧妙にいりくんだペニーの家族の過去と、ワーテルローの戦いを絡めてのイギリスとフランスの国家間の諜報合戦が、これまた上手い。
二人で調べるうちに起こる殺人事件、時を同じぐらいにコーンウォールの田舎町にやってきた地元の人間でない五人の男、など胡散臭いパーツもしっかりご用意されておりましたり(笑)。

しかし、既刊2冊でも食えない男チャールズでしたが、主役になってみると・・・何だ、このカッコ可愛さは?!
三男くんだったチャールズ、兄二人がいるから跡取り路線からは外れていたが、誰よりも故郷を愛し、領地を愛し、そして領民や家族、使用人、友人知人に愛されているという・・・うはっ。
もうね、懐古回想部分も、現在のはからずも爵位を継いだ大人になってからも、小さい描写、ちょっとした言動が愛さずにはいられない。
勿論、ロマンスヒーローとしても、ホットでエッチでマメ男で男前・・・いや、そんなのよりも、このチャールズ、本当に母性本能メガヒットなところが一番ツボですのよ!
そりゃあ、4歳年下のペニーでも、そこの部分にメガヒット!でない筈はなく、途中から観念したフシも(^^ゞ
ペニーは、そういう意味ではこっちも典型的なローレンス作品のヒロインという事で、頭の回転早くて美人で、行動力を伴っていて・・・ちょっと鈍感(笑)。
あれだけチャールズがあからさまにラブラブなのに、肝心なところが抜けているあたり、いいなぁ、鉄板!(爆)

そんなこんなで、鉄板で金太郎飴ながら、やっぱり最初から最後までワクワクきゅんきゅん楽しく読めましたよ。
胡散臭い脇役の中でも、最初から最後までヘタレ全開な駄目エリートのアーブリー子爵ニコラスくんに、近い将来幸せが訪れますように(-人-)とか思いつつ(爆)。
クラブからはジャーヴェスとジャックがコーンウォールに避難、いえ、応援にやってきたり、「まさか、コーンウォールにまでシンスター一族が?!」とは思ったが、さすがにそれはなかった(笑)。
しかし、それでもチャールズがワーテルローの戦いについての詳細を問い合わせるに至って、母親の友人であるセント・アイヴス公爵未亡人経由でデヴィル・シンスターに手紙を書いたりして、やっぱりプチ登場あり!
ちゅうか、どんだけ情報網を、ツテをお持ちなの、ママンってば!!(爆)

いや~、本当に毎度毎度の定番ながら楽しませてもらいました。
バスチョン、次は今年中に読めるのかしら・・・先に他社のバー・シンスターかしら?
どっちにしろ、早く次のローレンス作品、読みたいな♪
さて、連休明けからの読書予定を立てるのに、来月の新刊予定覚え書きなんぞを(手持ちの数を減らしているのを前提としていたりするが大丈夫か。笑)。

ソフトバンククリエイティブ ソフトバンク文庫NV
魔法の夜を公爵と セレステ・ブラッドリー

ヴィレッジブックス villagebooks
イヴ&ローク23 イヴ&ローク23(仮) J・D・ロブ
GUARDIAN ANGEL(原題) ジュリー・ガーウッド
LORD JOHN #2 THE BROTHEHOOD OF THE BLADE ダイアナ ・ガバルドン

オークラ出版 マグノリアロマンス
ハイランドの守護者 メリッサ・メイヒュー
聖なる愛を悪魔に ラリッサ・イオーネ

竹書房 ラズベリーブックス
仮面舞踏会に黒い薔薇 デブラ・マリンズ
女神に愛のレッスンを ドナ・マックミーンズ

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
雪のなかのタンゴ タラ・ジャンセン
さらわれた花嫁 ジェーン・フェザー

ハーレクイン社 MIRA文庫
竜の子爵と恋のたくらみ サブリナ・ジェフリーズ
夜に終わりを告げて シャロン・サラ

早川書房 ハヤカワ・イソラ文庫
わたしを愛した吸血鬼 テレサ・マデイラス

原書房 ライムブックス
情熱のプレリュード ニコール・ジョーダン
ひめやかな純真 ヴィクトリア・ダール

扶桑社 扶桑社ロマンス
ダイ・フォー・ミー(上下)(仮) カレン・ローズ
セヴンデイズ・トリロジー(2)(仮) ノーラ・ロバーツ

二見書房 二見ミステリ文庫
ランニング・ホット(原題) ジェイン・アン・クレンツ
ユアーズ・アンティル・ドーン(原題) テレサ・マデイラス
エクストリーム・デンジャー(原題) シャノン・マッケナ

ぶんか社 フローラブックス
いたずらな運命をあなたと ヘザー・グラタウス
ぶんか社 フローラブックス
嘘つきのくちびる スター・アンブローズ


そうなの。
今月の予定であると思っていたらなかった!といった本がここにきていたりする(^^ゞ
それは、LJG様(萌)。
待てば海路の日和あり、久々のLJG様うっとりでございます!
一応、扶桑社さんはここに書いてるけど発売は6月1日だろうから、別箇所では6月分に入れております。
二見さんは全部買い、だな。
マッケナ、タマラ様まであと1冊(笑)。
ことのさん、新しい作家さんはなるべく読む人なので多分ぼちぼち読んでいるでしょうけど、この月は多いなぁ(^^ゞ
あ、イチ押しはイオーネですかね(LJG様は別枠殿堂で。笑)。
余り変わらない楽しみとしては、ロブとクレンツという鉄板作家はもれなく!
・・・あ、多分、世間の皆さんの鉄板大物作家さんの待望の新刊をスルーするっていうのも、まぁ、そんな事もあるでよ?!(爆)

そんなこんなで、来月も読書三昧確定ですな(笑)

+余談+
いつもの別箇所なカンジ~(^^ゞ

http://cool-book-new.seesaa.net/article/140771491.html

こっちのが詳しいのかしら・・・扶桑さんは5月1日に出るものを、幻冬舎さんのもこの別部屋には書いてるし(^^ゞ
改定は、まぁ、ぼちぼち。
あ、いつもの通り、初稿は推定度合い高いってのはお約束ですよ?!
ロレッタ・チェイスのカーシントン兄弟シリーズ、まさかまさかの翻訳復活!
しかも、すっ飛ばした1冊目っちゅう事で、嬉しさ二倍。
ファッション番長アリステア兄ちゃん、見参っ! とうっっ!!!(爆)

もう・・・笑った。腹抱えて笑った。
何が笑ったってアナタ、アリステア兄ちゃんですよ!
何ちゅうか、モロことのニーズすぎて、動悸息切れ眩暈もんですブラボー!(拍手)
ルパートくんの巻にて、とんでもアリステア兄ちゃんの話はちらほら出てきていたが、本人は噂のウン万倍ヤバかった(爆)。
カーシントン家の三男、「誰をも混乱させる男」アリステアくん、ワーテルローの戦いで脚に大怪我をおって帰国。
メロメロドッキューン体質ゆえに、女性とのトラブルが絶えず軍隊送りにされたんだが、いかんせんそこいらの放蕩者ヒーローと違うのは、本気も本気、ガチすぎてつっ走り自爆しまくるせいであって、決して浮気性というワケではなく・・・その猪突猛進さ(^^ゞ
さて、帰国してから負傷して切断寸前にまでなった脚を引き摺るコンプレックスからか、すっかり女性に見向きもしなくなってしまった。
代わりに彼の猪突猛進スイッチが入ったのが・・・ ファッション なんだが、これがまぁ、凄まじいにも程がある!
軍隊まるまる補給出来るような散財大魔王っぷりなものだから、父親であるハーゲイト伯爵もたまったもんではなく最後通牒なう!
女性相続人と結婚するか、財政的に自活しなけりゃ、今後は弟たちの相続する財産からお前の衣装代を出してやるぞ!!と。
さすがに、罪もない(?)弟たちの財産を食い潰すような外道にまではなりたくないアリステアくん、親友ゴードモア子爵の進めている運河建設計画に参加し財政的自立を目指す事に。
そして、運河建設予定場所に赴くのだが、その運河建設反対派として出会ったのが地元郷士の娘ミラベルだった・・・。

このミラベルとの出会いの場面のアリステア兄ちゃん・・・キターーーーーッ!
キタキタモエキターーッッ!!
何か、こんなピュアできゅんきゅんな一目惚れ場面、久々に拝ませてもらったかも・・・可愛いの!
しかも普通と違うのは、ミラベル本人から目が離せない以上に、彼女のファッションセンス皆無なそのダサい姿にクギヅケ!!(爆) なところかしら・・・笑うなっていう方が無理・・・何だよ、そのピーコも驚く細かい辛口ファッションチェックは!(爆)
脳内で正しく美しい衣装に着替え妄想に忙しかったり、ありえないボサボサ頭を妄想で美しく結い直すのに忙しかったり・・・もう、アリステア兄ちゃん最高!(爆)
そしてミラベルの方も、まばゆいばかりのイケメンっぷりとファッションリーダーなアリステアの姿に萌え萌え~・・・なのだが、頭の回転が速い紳士顔負けの策士でありながら、どうも微妙に配線が違う(笑)。
そういう意味では、まさにアリステア兄ちゃんの為のような女性ともいえる?!(爆)

運河建設を巡っての対決でも、会話による丁々発止だけでも面白いのに、ファッション番長であるアリステアの性質を逆手に取っての「ダサダサ気散らし作戦」を実行したりして、もう二人のやりとりが傑作!
年上彼女と、年下彼氏の転がし転がされな展開がたまりません!!
それだけではなく、ワーテルローの激戦の後遺症による不眠症に苦しむアリステアをまるごと包み込むような肝っ玉なところと、亡き母親の思い出を抱き奮闘しながら悲しむ繊細なところの落差がこれまた秀逸なのだわミラベルってば。
天然のファッション音痴(笑)だろうが、そこすら愛さずにはいられない。
もっとも、アリステアは世話焼くのが楽しかろうて・・・とうとう結婚する事になって、花嫁衣裳を揃えましょう!となって付添志願したところは噴出してしまったよ・・・余りの未来の妻のイケてなさに嘆き節炸裂でガシガシ衣裳選びするヒーローって!(笑)
そして、恋愛結婚だった筈が、恋した相手が公爵令嬢の軽く十倍は持参金を持った女性だったと判明したのはおまけ?(^^ゞ
ミラベルの毒舌がステキだし。
「あなたはお金がかかるもの」(爆)。

騒動の原因の一つとなった植物オタクのミラベルの父親からはじまり、カッコイイ毒舌未亡人なミラベルの元家庭教師、元海軍大佐のミラベルの隣人、一から十を読み取るアリステアの従者、アリステアの親友ゴードモア・・・とにかく二人の周りの脇役もクセ者揃いで傑作すぎ!
キャラクター造詣の突出したのと、物語の達者さが相まって読み始めたら止まらない傑作でした♪♪
もう、きゅんきゅんしたまま、あの微笑ましいラストまで一気に駆け抜けましたよ!!
何度読んでもクスクス笑ってきゅんきゅんホロリ・・・ああ。超お気に入りだわ(^^)
こうなったら、やはりカーシントンものはがっちり翻訳続けて頂きたいわ~。
三作目は最高傑作と誉れ高いので余計。
誰の本かを書くと、ちとネタばれになるからここでは書かないけど(^^ゞ
そんなこんなで、是非とも今後も可愛い稚気あるヒーロー書かせたら右に出る者がいないロレッタ・チェイスの作品の翻訳をよろしくお願いします! > 出版社様

・・・さ。久々にルパートくん読むとすっか(笑)
そんなこんなで、読んだ本が既刊新刊問わずどんどんたまっていく(笑)。
とりあえず、ボチボチと書いておきますかね、ここに。

で、ハヤカワから出たイソラ文庫の創刊号を古本屋で拾ったので読みましたのも、いつの事やら(笑)。
とにかく驚いたのが、何を考えてこんなぶかっこうなサイズにしやがったんだコノヤロー ってところ?
本棚に並べて、このイソラ文庫だけが頭一つ(約1cm)出ていて非常に見苦しい。
活字が大きく読みやすいトールサイズにしてみました!って、小さな親切大きなお世話 もいいトコじゃ、と思っているのはことのさんだけか?(爆)
きっと本屋に勤める書店員さんも、このシリーズのブックカバー掛けのたびに同じように毒づいてる筈!(「カバーのたて幅が足りない!(--;;」と。笑)

あ、最初から躓いてますな(^^ゞ
でも、マデイラスのこの作品は、彼女らしく相変わらずの軽妙ですっとぼけたところとシリアスなところが絶妙に混じった良作でした。
両親を亡くし、苦労して二人の妹を育てたヒロインが、吸血鬼と噂される妹の求婚者と恋におちるっていうのが大まかなお話。
吸血鬼かと思わせておいて、実は 吸血鬼なのは彼の弟で、彼自身はバンパイア・ハンター という設定がなかなか。
でも、菊池秀行の魔界都市ではお馴染みのDr・メフィストじゃないけど、殺せる知識のある者は逆の知識もあるっていうのは想定内なので、それを上手に書いているかな、と感心した。
何より、そういうパラノーマル要素以上に、マデイラスらしいラブラブ萌え萌えバカップルっぷりな主人公たち(笑)と、丁々発止な会話を好むキャラの立つ脇役たち、とが軸となっていて手堅い。
悪役がちと弱いのはご愛嬌、ってとこで(^^;

さて、この中で今回のヒーローの弟と、ヒロインの末妹の淡い恋のような伏線が延々書かれていたが、やはり続編がある模様。
しかも、このイソラ文庫では かーなーり珍しく続編翻訳決定している作品 というから、のんびり待ってます。
今回の話の五年後の設定らしいので、この作品の主人公たちのその後も拝めるかな~、と期待なう(^^)
コンテンポラリーではお馴染み、パメラ・クレアのヒストリカル初翻訳本、読了。
どの時代でも、どんな設定でも、やっぱり彼女が書くのは極上メロメロヒーロー上等!(爆)

いやー。珍しい時代を取り扱ってくれました。
イギリス兄ちゃんとフランス兄ちゃんのちびアメリカ争奪戦(byヘタリア)でも、かなり前半、かのフレンチ・インディアン戦争の時代のアメリカ。
レンガリアンにはお馴染みのリッジに災難一家(笑)が越してくる10年ばかり前のお話でございます。
コンテンポラリーでも、その緻密なリサーチによる設定構築をしていたクレア女史らしく、ヒストリカルでも、まぁ何と実在とフィクションを上手く融合させた基本軸を作って下さいました。
「ああ、これって××の事なんだ。納得」という類の頷きまくりの上手さ。

物語は、そんなフレンチ・インディアン戦争の真っ只中のアメリカ。
イングランド王の孫にあたるイギリス軍大佐ウェントワース卿が、現地の異教徒の戦い方の出来る人間を、己の軍に引き入れようとしていたところから始まる。
目をつけられたのは、カローデンの戦いの後にスコットランドからアメリカ植民地に移住していたマッキノン氏族のイアン。
彼をレンジャー部隊に連行させる為、イアンの弟であるコナー、モーガンと共に三人を罠にかける。絞首刑か、従軍か、と選択肢を与えて無理やり自分の軍に従わせる事に成功する。
それから3年後、マッキノン・レンジャー部隊を率いているイアンが偶然、死の寸前だった女性を助ける事になる。
軍務違反と分かっていてもどうしても彼女を見過ごして行けず、その美しい女性アニーを連れて、隊の行き先である砦を目指す事になった。
アニーが無実の罪で流刑にされた、ある高貴な女性だという事実を秘めて、フランス軍や敵対するインディアンの部族を間一髪でやりすごしながらの過酷な旅の中、お互い惹かれあっていくのだが・・・という、よくあると言ったらよくある古典的展開。

いや、設定や展開が古典的以上に、照れるぐらいの直球ど真ん中なイアンのラブラブっぷりはどうなのよ?!ってカンジなんですよ(^^ゞ
なんというか、乙女系配線極めつけ!!な、可愛い兄ちゃんすぎます・・・こんな、レンジャー部隊に縛り付けられているような男じゃあ、彼女を幸せに出来ない!とか、こんな粗末なところではなく彼女はもっと大切に扱われて当然なのに・・・とか悶々したり、と、とにかくナイーヴ(^^ゞ
優秀なレンジャー部隊隊長なのに、どうもアニーに惚れ過ぎてラブラブ萌え萌えでくーるくるしていて・・・ホンマに可愛すぎる!(笑)
過酷な戦いの場面とか、実在の人物を絡めての戦術の場面とか、非常に高度なヒストリカルものの部分のウエイトも多いのに、何故かあのくーるくるっぷりがキョーレツ過ぎて、影が薄い(笑)。
あんなすごい環境なのに、このバカップル、ラブラブ祭り上等!で、エライ事になっている・・・もう、笑うしかない!
そりゃあ、さっさとおめでたなう!になっても不思議じゃありませーん(^^ゞ
しかも、隊長が隊長なら部下も部下・・・似た者同士(笑)。
アニーを助けた為に鞭打ちの刑の処罰を受けたイアンを看病するうち、彼の部下の世話もし始めたら、すっかりアニー様親衛隊が出来てしまっている有様(^^ゞ
彼女の朗読を聞いている隊員の姿なんぞ、新興宗教よろしく(笑)。
大佐の裏をかいて、アニーと結婚する為の神父探し大作戦したり傑作すぎるよ、マッキノン隊(笑)。
最後の最後まで、大佐を騙してイアンとアニーの新居となるマッキノン農場に先回りして、土地の開墾から、ラブラブすぎてきっと子沢山になるだろう、とかいう全員一致の意見の元にデカイ新居建ててたり(爆)。

シリアスな部分もしっかりしているし、史実としてもしっかりしているんだけど、それを上回るおとぎ話のような可愛らしさなのだ。
とっても愛さずにはいられないキャラクターがいっぱいで、微笑ましい事この上ないんですよ。
・・・アニーを無実の罪に追いやって焼印押した鬼畜伯父はコテコテの悪役だったんだが、それはデフォルトなんでOK。
それ以外、イアンの弟二人も、親友でマッヘコンネオク族戦士のジョゼフも、軍医さんも神父さんも、大佐副官でさえも・・・あれ。一人、すんごく重要な人が抜けたなぁ、あ、あはは(^^ゞ
そうなのだ。イアンたちマッキノン兄弟を罠にかけたウェントワース卿がその「あはは(^^ゞ」なのだ。
なんだ、このヘタレっぷりは!(爆)
もう、ウェントワース卿が面白すぎて、笑いが止まらなかったよ・・・真面目なキャラなんです。ええ、真面目で複雑なキャラなんです。
でも、何ですか、あの痛快なまでの負け犬ヘタレっぷり!(爆)
すごい策士なのに、すごい頭脳なのに、すごい高貴さなのに・・・常に先を走られ、負かされ、やられている(爆)。
アニーに執着し、どうしてもモノにしたいからと色々作戦を練ったのに、結局はイアンに持ってかれ、裏をかかれて結婚まで決められ、起死回生を狙って彼女の正体と年季奉公の決まりを暴露したら「今更、何を言ってるんだ、そんなの知ってるわい」とばかりにレンジャー隊まるごとに鼻であしらわれ、こうなったら逆転を!と、本国から彼女の伯父を呼び寄せたら殺人狂のとんでも男で、何だか自爆共倒れのヨカーン!だし、最後にはアニーにマンツーマン説教タイムの刑に処されてKO負け(爆)。
男前なのに、知的貴族様なのに・・・負け続けて、おまけに最後にはイアンがいなくなってなお、レンジャー部隊に裏でこっそり足蹴にされていた事が判明!(爆)
・・・誰か、こんなウェントワース卿に愛の手を?!(笑)

そんなこんなで(?)、最初から最後までツボつかれまくりのこの作品、もうお気に入り過ぎて、既に何度リピートしたか!(笑)
続編、翻訳していただけるんでしょうか? 是非ともお願いしたいです!
イアンの弟二人の話は、モーガンの話は既に刊行済みで、次はコナーの予定とか。
その後は、ジョゼフで・・・うおっ。ウェントワース卿のお話も計画して下さってるの、クレア女史?!
是非、それは実現してもらわなくては!
ヘタレで負け犬オーラ満載な三男坊ウェントワース卿に愛の手を!(核爆)
いや、まずは2冊目のモーガンの翻訳を先に、か(^^ゞ > ヴィレッジブックス様
イヴ・シルヴァーのデーモン・シリーズ1冊目、読了~。
白と黒の境界線とその按配が絶妙。

ゴシックロマンスのデビュー作がいたくお気に入りだったので、パラノーマルの方はどうかな・・・と思って読んだら、これがまた面白かった。
キャラクターがそれぞれによく出来ている。
壮大な設定なのに、細かく痒いところにまで手が届く、そこにまず感心して読んだともいえるか。

物語は、悪魔から人間を守る魔術師のシアランが、とある事故からミスを犯し、自分の体の中に悪魔を抱え込んでしまったところから始まる。
それから20年後、何者かが最強の悪魔をこの世に召還しようとしていた。
そのカギを握るのが、シアランの20年前のミスの原因となった因縁の女性クレア。
彼女の周囲に起こる不気味な事件、逃れられない運命の糸に手繰り寄せられるように再会する二人、裏切り者の正体が分からないまま手探りでの戦いが展開するのだが、というものなんだが、とにかく上手い。
何がって、悪魔の召還条件とか、魔術師の起源とか、パラノーマルの核となる部分が実に自然で噛み砕きやすい。
たまに、ナルシストよろしく自分の構築したパラノーマル世界を間違った方向に几帳面極まりなく高尚且つ難解にする事に血道をそそいでいる作家がいるが、そんなのはご勘弁。読んでて疲れる(笑)。
そういう意味で、深遠なのに分かりやすい、これはすごい。
魔術師たちも、万能なわけではなく能力に限りがあって、一人につき一つの魔法、というのも◎。
こういう限りあるものだからこそ、悪魔に、闇に自分を乗っ取られそうになっているシアランの苦悩とかギリギリの焦燥感とかが対比で浮かび上がる。

何より、運命に翻弄されながらも、自分の足でしっかり立って、現実に立ち向かう若きヒロイン・クレアの漢(おとこ)っぷりが素晴らしい!
一度死んでる筈なのに、その場に現れた魔術師シアランから能力盗んででも生きちゃうぐらい(^^ゞ
そりゃあ、こんだけアニキなら、どう見ても乙女系なシアランもメロメロになってしまうわな・・・あの時、少女にロックオンされた状態だったとありありと(笑)。
そんな彼女にシアラン、尽す尽す・・・マメ男もいいトコだわ(笑)。
幸せそうだから、この際いいんだろうけど(^^ゞ
一見、幼妻と、振り回される旦那、という方式の筈なんだが、実際はナイーヴでセンシテイヴな彼を、まるごと包んで支える肝っ玉彼女だったり(笑)。

とにかく、事あるごとに繰り返される、物事全てを白と黒に区別は出来ないという基本を、シリーズ全体にもってきた大筋がブレないので一気に読めた。
シアランの中の悪魔が消えたわけでもない曖昧さ、魔術師の中から裏切り者が出て、そいつが世界を変えようとするまでに至ったその曖昧ささえも、どっちに転ぶか分からない微妙なバランスを物語る。
これは1冊だけで放置されるには惜しい、と思う次第。
大作ではないが、小粒ながらに良く出来ているパラノーマルの秀作。
この作家の作品、やっぱり高いクオリティでした。期待通りで嬉しかったかも(^^)

是非とも、次のダインの話も翻訳して欲しいもんです。ええ。
積読本消化期間のようになってきた気もせんでも(笑)。
これは新刊買いのつもりが、落ちてくるのが予想以上に早かったので、うっかり拾って積んでしまっていた憐れな本なんだが(爆)。

そんなこんなで、ルーシー・モンローのゴダート・プロジェクト・シリーズ2冊目、読了。
おいおい、つっ走ってきたぞ、いろんな意味で(笑)。

今回の主人公は、前作でピエロ扱いされていた「遅刻男」(勝手に命名。笑)ことアラン。
親爺さんこと、上司ホイットの任務でバンクーバーの映画産業を根城に展開しかけている国家的機密漏洩事件調査の為に、記者と偽り潜入捜査する事に。
いやはや、あの親爺、どうせとんでもない事を企んでたとは予想はしたが、アランが下宿する事になったところが問題です。

ゲイ下宿 でした!みたいな(爆)。

オーナーで、女優でもあるジリアン以外、下宿人は全てゲイ・・・芸能界の表裏どちらかに職を持つ、芸の世界のゲイ揃い・・・って、まさにダジャレのような(爆)。
そんなところに予備知識ナシに放り込まれたアラン、いきなりピーンチ!(爆)

今まで何事においても仕事優先だったアランだが、どうもこのジリアン、一目見た瞬間から勝手が違う、と戸惑いと萌えと悶え(ジュニア込み。爆)に苦しみつつ、任務を遂行するというお話、という事なんだが・・・うふふあはは。
いやん、過去の実父と養父のせいで恋愛に関しては斜に構えているジリアンも、どうもこのアランだけは勝手が違ってきゅんきゅん萌え萌えになっちゃうもんだから、相乗効果でくーるくるにエッチぼけしまくりのいいコンビ(爆)。
しかも、ここぞとばかりにいろんな条件やら状況やらが関係して、そういう意味で 寸止め祭り絶賛開催なう! なもんで、笑いが止まらないったら(^^ゞ

そんな視点からの印象が強いせいで、たまに、いや、しょっちゅうアランが身元を偽っての潜入捜査中なのを忘れてしまうのが、まぁ、毎度のモンロー節ともいっていいのか?(笑)
だって、普通のロマサスのようなんだもん、潜入捜査云々抜きの(笑)。
でも、アランって疲れたアラサー女の妄想のような男だわよね・・・アロママッサをしてくれたり、いろいろ尽して尽しての気配りマメ男。しかもイケメンで腹筋8つに割れてますYes!みたいな(笑)。

でもねぇ・・・さすがに、今回だけは今までのモンロー作品を軽く超越したともいえるかも。
いえ、話のキモもなった国家的機密が、もう、想像以上に「ありえなーいっ!!」という、アメリカでゲイツ!!な話だったからなのだ。
まさか、誰が予想しました?
伝説のロズウェル事件の空飛ぶ未確認円盤を解析しての反重力の技術開発 だなんて!(驚愕)
いきなり『ムー』とかの世界になってきたぞオイオイ、と思ったのはことのさんだけではないぞ(^^;;
余りに凄くて、笑いが止まらなかったよマジ(爆)。

そんなこんなで、一発芸ネタ好きのことのさんがそのネタだけでもOK!なのに、芸のゲイって事で、主人公たちのラブラブ萌え萌えの影で、下宿人たちのゲイカップルがツンデレ展開にハッピーいちゃいゃな関係(笑)に進展していて、二倍やられた!とか、ヒロインの親友一家が変人揃いでゴダート・プロジェクトも驚きの裏ルート権力炸裂だったり、と何だか笑える事請け合いの作品だった(笑)。
何より、割れ鍋に綴じ蓋なアランとジリアンの肉食カップルが、何ともウキウキさせてくれましたな。
嘘の付き合いが前提なのに、妙にどっちも「なるべく嘘はつかないでおこう」と暗黙の了解で早い時点から本音に近い対峙をしていたのもあるからかな。
ジリアン自身、あの過去からするとよくぞ竹を割ったような現在の姐御肌になったもんだ、とアランではないが感心こそすれ、である。
読後もさっぱりだし、何よりキャラクターがどんな小さい脇役でも活き活き魅力的だと、読んでる方も勢いつくね。
事件に巻き込まれて愛する相手を殺されたゲイの男性を、無意識に自然と抱きしめるアランじゃないけど、感情移入しちゃう。

そんなこんなで、既に3冊目の翻訳も決定しているようで何より。
次回主人公は、謎の多いゴダート・プロジェクト所属の武器マニアのお姉ちゃんエル。
ことのさんご贔屓のボディガード・シリーズのニトロとジョシーが久々に登場との事で、益々楽しみです♪
ヘザー・グラタウスのデビュー作にて初翻訳本、読了。
何、コレ?

いや、冗談抜きで、それが感想なんです。
「何、コレ?」
怒り以上に、何といったらいいのか・・・そうね。虚無感という難しいものでもなく、単なるアホらしさ が一番大きいかも ┐(´-`)┌

こんな、魅力の欠片もないキャラクター達がひたすら後先考えず行動起こしては話が展開するげんなりする雑な作品だとは思わなかった。
あらすじだと、昔から夢に出てくる男性と現実でも出会ったヒロインだが、その男性は異母姉の婚約者だった、とかいう話なんだが・・・ふ。モノは書き様だな、このあらすじ(笑)と感心したな。
とにかく、全てにおいて「運命の相手」「運命の相手」「運命の相手」・・・と、念仏唱えるみたいな状況で、ヒロインの父母、ヒーロー、ヒロイン、ヒロインの異母姉、ヒーローの親友とがビビビ状態で「運命の相手だ~!!」となっている辺が、有り難味もないし、特異性に欠ける。
まるきりパンデミックのようで、何でも運命の相手ビームのせいにすればいい、って本当にうんざり ┐(´-`)┌
「運命の相手なんだから!!」っていう焦燥感とかでなく、そればかりが重要事項で振り回されていて、且つキャラクター造詣が全くない。
このヒロインのどこが魅力的?
このヒーローのどこが魅力的なの?!
このヒーロー親友のどこがそんな思いつめるほどに魅力的?
ぜーんぜん分からないのだが!!
・・・いかん。こんなエンドレスな問いかけをしていたら、登場人物全員羅列しなきゃいかんようになる(笑)

そもそも、ヒロイン両親の件だけでも「まぁ、ロマンテイックね」と思えた方がいらっしゃるのだろうか?
あんなの呪いにしか思えなかったわ・・・。
氏族の争いを逃れる為、父親の知り合いであるイングランド貴族夫婦を頼ってきたハイランド氏族の娘だったヒロイン母。
貴族妻は、夫の留守を守っている年の近い女性で、すっかり仲良く親友となった二人だが、結局は戦から戻ってきた貴族夫がハイランド氏族娘の運命の相手だった事が判明。
いや、いいよ。
運命に翻弄されて苦悩するのは。鉄板ネタだし。
そこからが問題だよ・・・運命のいたずらで絆を結んでしまったイングランド貴族と氏族の娘、そのまま居直り上等!!としか思えない行動の数々。
妻と別れるでもなく、妻と、そのハイランド娘を同等の扱い(城の女主人)をして城に同居させ、二人の間に生まれた娘(ヒロイン)も、妻との間に生まれた娘(異母姉)と同等扱いをさせレディ呼ばわり・・・(^^;
ありえないだろうに。どこまで本妻を愚弄しているんだ、この二人。
二人とも苦悩したかもしれないが、事あるごとに「仕方ないわ、運命の相手だったのよ」などとまるで水戸黄門の印籠よろしく振りかざされては読んでて萎える以外にない ┐(´-`)┌
作品内では、まるで悪女のように言われている本妻だが、こんだけの仕打ちされたら、善人もキレて当然。
むしろ、普通に領地争いの戦で死ねたのが不思議だよ、この貴族(本妻、一服盛って毒殺してやりゃ良かったのに、とか真剣に思った。笑)。
そしてハイランド娘も、貴族が死んだら本妻に城を追い出されたってだけでも、温情処置もいいとこじゃ。
戦で逃げてきた若い知り合いの娘を保護してやった恩を、夫を奪われ、不倫相手に己と同じ権限を与えられ、不義の証拠であるヒロインを突きつけられて同居生活していたって・・・どんだけ仇で返してんだよ?!ってカンジなのに ┐(´-`)┌

そんな、うんざりする設定てんこ盛りの中、何も考えず、幼稚な行動をとっては周囲を不幸に陥れるヒロインが一番うんざりしたけどね。
このヒロインが何かするたびに、負の連鎖が花盛り・・・異母姉の事が大事なの!!とか、口では言ってても、所詮一番可愛いのはワ・タ・シ!という本音垂れ流しの言動なのが、更に呆れを増す ┐(´-`)┌
生まれてこのかた、会った事もない母方のハイランド氏族をして「スコットランドで最強の氏族!!」とか、根拠無き血筋自慢したり、ワケわからんし。
まぁ、あの二人の娘じゃ、KYでも仕方ないにしても・・・最強じゃなくて、最凶の間違いじゃないんか?(爆)

そんなこんなで、ヒーローの出生に関する どうでもいいやっつけ仕事のような後付設定 といい、ヒーロー親友の 既に故郷に見切りつけたにも関わらずイングランドでは全く意味なき高貴な血筋主張 といい、登場させられただけでどうしていいのか分からない微妙なヒーロー異父弟(次回ヒーロー)といい、たいして事も起こしていないのに 何故か理由の分からないまま、安直な作者によって悪人の裁きを受ける事になってしまい、はき違えた上から物言いヒロインに何故か許される謎の展開になる本妻さん といい・・・言っていいかしら?

時間をドブに捨てたよ、私は! ┐(´-`)┌

いっそ、ことのさん的には、ラストの嘘くさい大団円なんかでなく、本妻さんが「運命の相手」パンデミックの有耶無耶どさくさ紛れから目を覚まして、ガンガン復讐してくれた方が納得出来たんだけど(爆)。

そんなこんなで、二度と読まねーよ、この本。
しかも「ハイランドの美しき戦士」って、 全然ハイランダーじゃない から、そんなシリーズ名に踊らされた自分に二倍腹が立ってるのよ!(涙)
地球温暖化に貢献しても、こんな本は焚書扱いにしてやらんと気がすまないってカンジだわ・・・(-"-)
ジャクリーン・フランクのナイトウォーカー・シリーズ2冊目、読了~。
仙人は天然の模様(笑)。

今回の主役は、最年長のデーモン「長老」で体のデーモンであるギデオンと、デーモンの王ノアの妹で心のデーモンであるレーナことマグダレーナ。
前作のラスト近くにて、既にこの二人にもやもやっとした伏線らしきものを提示されていたので驚きもなく(笑)。
そうですね。気になる点は、ほとんどプライベート的なところが描かれず、ぶっちゃけ 得体の知れない 長老のギデオンが娘同然の年の離れたレーナ相手にどう堕ちるのか、ってところでしたが(笑)。

・・・ウケた。
ウケまくりじゃないですか長老!(笑)
なんか微妙に仙人よろしくな配線、よくよく読んでみたら 単なる天然と紙一重 ってカンジです!(爆)
そもそも、なんでこんな長老がうっかり人間相手に過ちを演じそうになったのか、という疑問も、そう言われたら妙に納得してしまったり。
「寸止め悶々しすぎて、ちょっとネジ緩んでたんです」ほほう、みたいな(笑)。
前回、悲劇に巻き込まれたレーナがその後にどうなったのか、とかを絡めて、レーナとギデオンの過去を上手く小出しにしては進んでいくものだから、あっという間に進んだ感が。
実際、かなり早い段階で二人は刻印付けを済ませて、伴侶同然として物語を進めていくんだが・・・若くて、隠された「過去」のあるレーナは最後の一線を越える事に戸惑う。
ここでまた、年長者だから余裕綽々で「待つよ」とか口では言っても、ギデオン、何だか駄々っ子のようでなりません(^^ゞ
一回箍が外れてしまったもんだから、恋する男の馬鹿っぷり全開に萌え萌えビ~~ムっ!!を乱射しまくって迫りまくり・・・ああ、カワイイったら(笑)。
そんなせいか、若いレーナが本来のしっかり者なところも相まって、ギデオンが広げた風呂敷を彼女が畳んでいる印象・・・いいカップルじゃ(^^ゞ
しかもなにげに、ギデオンが刻印付けした途端に潜在能力がだだ漏れ状態に飛び出してきて収拾つけるのも一苦労、ってぐらい凄い能力者となっているレーナだし(^^;
ま、たまに「ホンマに医者として優秀なのか?」とか思うギデオンと差し引きゼロって事で?(笑)

前作主人公たちである執行官カップル、デーモンのジェイコブとドルイドのイザベラたちにもまた事件が起こったりするが、その息つく暇もない展開と分厚い設定には思わず唸りました。
ジェイコブの弟ケインとイザベラの妹コリーンのカップルをも絡めて「そうくるか!」と思いました。
いや、あの人が裏切るのは時間の問題とは思っていたけど、本当にこの早い段階でしかけてくるとは思わなかったりもした。
イザベラへの酷い魔術師たちの仕打ちを、詳しく細かく噛み砕いて説明する場面は、まさに「執行官」の視点で、サスペンスとしても秀逸。
そう、黒幕は分かっているんだが、そこにたどり着くまでの謎解き部分。あそこはお気に入り。

今回からの新キャラとしては、デーモン以外のナイトウォーカー達が登場。
しかも、この作者、出血大サービスもいいところ・・・今後の伏線をしっかりここであっさり出してしまったり(笑)。
やんごとなき新キャラのお二人様、ヴァンパイアの君主ダミアン、そして獣人間の女王シエナ。
ギデオンの年寄り茶飲み友達なう!(爆)なカンジのダミアンは今回は、美味しいチョイ役といったところだが、シエナ様は初登場ながらフルスロットルの活躍っぷり。
特に魔術師と裏切り者のナイトウォーカー達相手の大立ち回りは「よっ!千両役者!!」と掛け声かけたくなる素晴らしさでした(笑)。
そんな猫属性な彼女相手に、見事伏線を張られた餌食、いえ、お相手は風のデーモンこと戦闘部隊長のイライジャ。
思えば、イザベラにクラッときたのもどつかれた際だったし、今回シエナ相手に萌え~っとなっているのも彼女が敵をボコボコにしているところ・・・イライジャ、ドMとみたぞ!(爆)

そんなこんなで、相変わらずの独自の世界観を縦横無尽に駆け回った話でしたが、自然と長さを感じないのが凄かった。
ラブとエロス、サスペンスとファンタジー、バイオレンスとコミカルさが絶妙な按配で混ざり合っていてとても楽しかったです。
残忍な設定や場面もすんなり読ませてしまう筆力っていうより、勢いなのか?
いや、何と言ってもやっぱりキャラクター造詣だな、このシリーズは。
登場人物、それこそ悪役ですら活き活きしていて読まずにはいられません(笑)。
ラストの、それこそホームドラマのようなオチでさえ、自己流ならぬナイトウォーカー流にしてしまえるんだから(笑)。

そんなこんなで、勿論お気に入り決定です。
次回以降も楽しみです・・・鉄板展開に逃げ延びた悪役の逆襲以上に、隊長のドMな展開が?!(爆)
何だかデーモンの王ノアが、若くして老成してもおかしくないってカンジだわ・・・これだけ身近に妙なのばかりいたら(爆)
新刊の合間に、落ち待ちで拾っていた本もせっせこ読書してみたり。
そんなこんなで、最初の2冊はラズベリーブックス、ここからは原書の版元変更も手伝ってMIRA文庫から刊行と相成ったスーザン・アンダーセンのマリーン・シリーズ3冊目、読了~。
いやはや、やはりアンダーセン作品らしい軽妙さ(^^)

今回の主人公は、海兵隊3バカトリオ、いえ。イケメントリオの残る一人、ロケットこと私立探偵のジョン。
いやー、既刊2冊で何となくプレイボーイでならした彼が海兵隊を除隊するきっかけに、人生の進路を変更するきっかけになったのが「女性」だというニュアンスは匂わせてはいましたがビンゴ~!
その相手と再会しちゃった、というのが今回のお話。
しかも依頼人と探偵という立場にて。
怖い者知らずのジョンが、まさかまさかの運命の女性トーリと、そして彼女が密かに生み育てていた彼の娘エズメに振り回される羽目に(^^;

そもそもアンダーセン作品って、キャラクターの丁々発止のやりとりが絶妙なんだが、この話でもそれが炸裂。
トーリに再会しただけでも動揺しているのに、そこに存在すら知らなかった娘なんて爆弾投下されたジョンの混乱っぷりったら。
悪友二人に電話して前ふりなしで「俺は父親になったぞ。葉巻配れ!」といきなり壊れ気味(笑)。
3バカらしく、なぜか毎回の鉄板ネタよろしく「ガッテム海軍!」も忘れずに(爆)。
ロケットそのものが、非常にセクシーでなおかつ個性的で常に会話の主導権を握る人なのに、彼と娘エズメの会話がもう笑えるの何のって。
子供の事なんて何も分からず手探りのロケットを尻目に、いい意味で彼のDNAを色濃く受け継いだエズメのマイペースっぷり(^^ゞ
特にロケットとエズメのお人形遊び「あらいぐまと蟻作戦」は、もう爆笑しすぎて腹が痛かった・・・バービー人形を総動員しての秘密作戦 って!(爆)
エズメとジョンの掛け合い漫才のような説明を聞かされるトーリが笑い転げないのが不思議なぐらい滑稽すぎて・・・プリンセス・バービーとベイウォッチ・バービーの匍匐前進・・・(核爆)。
ジョンとトーリのロマンスもホットでラブラブ垂れ流しなんだが、それと匹敵するぐらいこの父娘のラブラブっぷりがカワイイのだ!!

トーリの父親の殺人事件と、その容疑者と目されている行方不明のトーリの異母弟ジェイリッドの捜索がきっかけだった筈が、主要人物の大半が人生の岐路に立たされた話ともいえたな。
ま、殺人事件の犯人はミエミエだったけど(笑)。
再会したジョンとトーリの、膝突き詰めての今後の関係の話し合いに並行しての、ジョンの心の奥底に巣食うトラウマに近い恐怖心の克服もそうだが、この異母弟ジェイリッドが何とも絶妙なのだ。
精神的に虐待されて育った彼が、混乱したまま家出をし、ストリートチルドレンの生活を送るにあたり、P・Jという同じ家出少女と出会い絆を育む事になるところがまず上手い。
ところどころ、やるせなくってうるうるしちゃうんだよホント。
この二人のたどたどしいながらも本音のやりとりは、この作品のいいアクセントになっていました。
容疑が晴れて家に戻って、そこで今度はジョンという確固たる年上の男性と出会う事によって、目に見える変化が見てとれるジェイリッドがまた良い。
もっとも、3バカの影響が大なんで、ラストにはトーリとジョンの結婚式で三人がカーペットに腹這いになって演習実演しはじめた(爆)のに仲間入りしているあたり、ちと彼の未来が心配?(笑)
ティーンネイジャー書かせると本当に抜群ですよ、アンダーセン。

今回の、もう一つの小さな恋のお話の続きが読みたい、と思った読者は少なくなかろう。
ジェイリッドと、P・J(プリシラ・ジェーン)のその後を知りたいと思ったのはことのさんだけではないだろう。
作者でさえ、続きが書きたい!と、三部作で終わる予定だったこのシリーズに1冊追加してしまったぐらいだ。
その二人の作品、もう翻訳も決まっているのが嬉しい限り!
青田買いことのさんのハートをわし掴みなんだもん、ジェイリッド!!
苦労人の彼がどう育ってヒーローになっているのか・・・むふふ。楽しみに待ってます(^^)
既に4月の新刊予定を見ながらお財布事情と相談中なのだが、何だかいつもより微妙な一覧(笑)。
今回は掲載見送りしたのかしら、扶桑社さんとSBさん(^^ゞ
SBさんはトゥルー・ブラッドがあるの知ってたから単に抜けてただけとは思うし、扶桑社さんは2月刊が3月にズレ込んでたから、こっちも予想内なんだけど・・・うーん(^^ゞ
しかも、何気にランダムさん名前が変わっていて(笑)、4月は新年度開始の月だからいろいろあるのね~、とか別の意味で楽しい(?)覚え書きとなってしまったわ(笑)。
そんなこんなで、メモメモ。

ヴィレッジブックス villagebooks
トワイライトⅣ 最終章 ステファニー・メイヤー   
MISTRESS アマンダ・クイック   
SCARLET ANGEL エリザベス・ソーントン

オークラ出版 マグノリアロマンス
ヴァンパイア・ダイアリーズ (2) L.J.スミス   
パッション ─情熱─ ドナ・ボイド

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
涙は真珠の粒のように ジョー・ベヴァリー   
ウィンダム公爵の憂鬱 ジュリア・クイン

竹書房 ラズベリーブックス
不埒な公爵と恋の賭けを エマ・ワイルズ   
黄金の瞳に心奪われて シェリー・ローレンソン

ハーレクイン社 MIRA文庫
ノークロフト伯爵の華麗な降伏 ヴィクトリア・アレクサンダー   
めぐりあえた愛に ジェイン・A・クレンツ

早川書房 ハヤカワ・イソラ文庫
ママのトランクを開けないで デボラ・シャープ   
囚われの夜に ローレン・バーク

原書房 ライムブックス
せつなさは愛の祈り エリザベス・ホイト   
原書房 ライムブックスLuxuryRomance
胸さわぎの週末 ジャッキー・ダレサンドロ

二見書房 ミステリ文庫
ワイルド・スター キャサリン・コールター   
テキサス・デスティニー ロレイン・ヒース   
ア・ヒント・オブ・ウィッキド ジェニファー・ヘイモア

ぶんか社 フローラブックス
愛のつぼみを確かめて サリー・マッケンジー   
フローラブックス ラブレスキューは迅速に ダイアン・カステル


おっと、ついつい某所に向けて『トワイライトⅣ 最終章』とか書いてしまったわ(爆)。
幾つか聞いていて楽しみにしていた本が延期になったのか、掲載されていないのがホニャララだが、それをカバーすべき新刊があるの~♪
サリー・マッケンジーとエリザベス・ホイトなの~っ♪♪
あとは、4月はクレンツ祭り( ̄▽ ̄)
どっちの名義も、比較的昔の作品なのでこれも楽しみ楽しみ♪
あとは、ガチそうなロレイン・ヒースとドナ・ボイドも買いって事で。
しかし、各社、既訳作家を競合ばかりしているんでないのか・・・としか思えない4月だ。
ロレイン・ヒースは2社、ジュリア・クインも2社、コールターも2社、バークもアレクサンダーも2社、ソーントンとダレサンドロは今回で3社になったわ・・・クレンツに至ってはもう言葉もないってところか(^^;
そんなに既訳作家ばかりでなく、他にも未訳作家いるのに何故なんだろう・・・とか思うのはことのさんだけかしらん(^^ゞゞ

そんなこんなで、後日改定ある、かも(笑)。

+余談+
そんなこんなで、こっちは更に仮なカンジ(^^ゞ

http://cool-book-new.seesaa.net/article/140676844.html

先月と違って、えらくやっつけなカンジですんません?な穴埋めっぷり(笑)。
しかも、エマ・ワイルズは比較的まともな画像をチョイスしただけという・・・いや、察して下さい(爆)。
こっちも、後日追加改定あり(多分)。
あと初稿は信じるべからずイェーイ!でよろしくDEATH(おいおい)
クレスリー・コールのローア・シリーズ3冊目、読了~。
オオカミさんっ、赤ずきんちゃんに気をつけてっ!!(爆)

え?逆?
「赤ずきんちゃん、オオカミさんに気をつけて」じゃないのか、フツーは、って?(笑)
ええ、そうですね。
でもこのシリーズ自体が普通じゃないし、今回はまさにこれがピッタリ(笑)。
もう、笑いも力なくなるぐらいのオオカミさん受難本でAye!(爆)

そんなこんなで、今回の主役は、1冊目から不幸体質全開なライキー(人狼)のボウエン。
前作ラスト近くに、ヴァンパイア戦士のセバスチャンに炎の洞窟に置き去りにされてしまったボウエンの、そこに至るまでのタリスマンズ・ハイでのあれやこれやがここでは書かれていたりする。
丁度、前作との同時進行に近い感じかな。
180年前に死んだ伴侶を取り戻す為に、猪突猛進ならぬ狼突猛進状態で、ライバルをちぎっては投げ、ちぎっては投げのボウエンだが、目の上のタンコブとも言うべき存在が一人。
それが魔女のマリキータ。
赤いマントで身を包んだ、強力な力を持ち、魔女の共同体「魔女の館」の未来のリーダーと目される若き魔女だが、どうも解せない。
運命の伴侶とは一人の筈なのだが、どうしてもこのマリキータに惹かれてならん!
そんな筈はないのに、と思いつつ、ついフラフラゆらゆら~。
これではイカン!と、ついイケイケゴーゴー!!になる寸前で止め、我慢の子で肘鉄を食らわせたら100倍返し!
怒ったマリキータによって、不死の能力に呪いの魔法をかけられてしまい、前作途中のズタボロ状態ボウエンの一丁あがり~(^^ゞゞ
「そうか。そんな理由で呪いの魔法かけられたんだ」と読者納得の達者さよ(笑)。

しかし、ヴァルキリーちゃん達のサブカルジャンキーのお買い物女王様っぷりのキュートさと比べると、最初のマリキータの登場が余りに異色だったけど、バケの皮が剥れたら、いや。赤い魔法のマントが剥がされたら・・・魔女も同じでしたYO!(笑)
そうよね、あのレギンの親友が普通(?)の魔女のワケないわよね!(爆) などと、妙に納得しつつ(^^ゞ
そんなマリキータに後ろ髪引かれつつ、ハイに勝ちたいと暴走する余りに墓場に置き去りにしたボウエンだが・・・これが種族同士の戦争を巻き起こすなんて事になるとは彼も全く予想していなかったワケで。
いやはや、閉じ込めたのがマリキータだけでも魔女対ライキーの戦争になるぞ、ってとこに、彼女と一緒にデーモンの王様ライドストロムやら、その弟カデオンまで閉じ込めた上、彼らが音信不通になってしまってるもんだから、デーモンとまで戦争か?!って事で、ライキー一族大ピーンチ!!
もっとも、その事情を説明するのがあのニクスなもんだから、緊迫した状況なんだが読んでておかしいの何のって(^^ゞ
ボウエンの従弟でライキーの王であるラクレインが、嫁さんのエマラインに「お前の叔母たちはどうにかしている」とぼやくのも仕方ない・・・って、自分の遊び相手をライキーのお馬鹿さんに取り上げられて不機嫌なレギンが殴りこんできたところは笑い死にしそうになったわ・・・ レギン、怒りの余りライキーの館にある高級車を片っ端から放り投げて館を破壊なう!! ってどうよ(爆)

不死のデーモンやら妖精やらはともかく、まだ若すぎて不死の身体になっていないマリキータの身を案じて、そこからボウエンの受難と奮闘の日々が始まるんだけど、もう、ここからはボウエンの頑張りと頓珍漢さがかわいくってねー。
彼女を魔女の館に送り届けないとイカンし、人間どものゲリラ活動真っ只中をつっきらないといけないし、その間に彼女を守りつつ、求愛しなきゃならんし、と大忙し状態(笑)。
1200歳余りの人狼に、まだ23歳の魔女なもんだから憐れなぐらい振り回されるわ、ゼネレーションギャップにうんうんひっくり返っているし(^^;
テレビケームマニア(2巻からこの3巻までにゲームハードがX-boxからWiiになっているあたり、時節ネタとも思った。笑)でカラオケ狂の幼妻のハートをゲットしようにも、彼女の言ってる事の半分も理解出来ないという・・・(^^;;
しかし、そんなギャップを上回るマメさとセクシーさと、何より真っ直ぐさでマリキータをゲットしようと奮闘している様が何というか・・・きゅんきゅん?(笑)

未知の大きな能力を秘めたマリキータの「魔法」のからくりの二転三転の設定の複雑で達者な作り、それの背景にあるマリキータの両親についての隠された過去、何より、唯一無二である筈のライキーの伴侶が「二人」いるのか?という疑問すらも、巧妙に魔女の世界とリンクさせていて唸りました・・・。
ちゅうか、ラクレイン、さすが王だわ。
彼の疑問とか不審に思った事が尽く核心をついているんだもの!
ボウエンは・・・やっぱり王様は無理だったかも。ヘタレなワンコロすぎて(爆)。
そういう意味では、ラストのマリキータ救出の際のボウエンの「決心」は、まぁ、なるべくしてなった、というべき?(^^ゞ
もっとも、あの魔女アレルギーだったボウエンが、すっかり馴染んでしまった・・・というか、麻痺してしまったというか、あれは幼妻にすっかり尻に敷かれてメロメロで幸せなワンコ生活を送りそうだ(BGMは「あなた」で。笑)。
今回も脇役の皆さんも相変わらずの傍若無人っぷり炸裂、新キャラのデーモン、ライドストロムとカデオンなんて次回以降の主役候補を惜しみなく挙げつつ、今までのキャラも美味しく書かれていて満足でした♪
ニクスが大好きなことのさん、今回もとっても楽しかったわ(^^)
でも、今回の強烈な印象キャラは、やっぱりマリキータの親友魔女のキャロウかしら(爆)。
とんでもキャラだわ、斜め上かっとび系でキュートな 凶暴な美女 で(爆)。
これからも定番キャラで登場してほしいわ、ヴァルキュリーちゃん達とのカラオケ対決でもWii祭りでも構わないんで(爆)。

次回はコンラッドが主役か~。
では、前作ヒーローのセバスチャンが沢山登場しそうだわ♪
だとしたら嬉しいな♪♪
セバスチャン家のリフォームを、かのお買い物女王様であられる義姉様がどうやったのかとか、ケイドリンの妹二人がどんだけ俗世のサブカルに侵食されたのかとか、どうも話とは全く関係なさそげなところが気になっているのがトホホな読者か?(笑) > ことのさん
既に他社からも翻訳されているのでご存知の万能ジャンル作家イヴ・シルヴァーのデビュー作、読了。
何と上手い作品なのだ、これは。

昨今のヒストリカル作品、どうもメアリジャニス・デヴィドソン作品の編集ヒロインのお言葉じゃないが、現代の世のようなムードの中でお話が進んでいく。
そんな中、実にこの作品、冒頭から派手さはないのだが、淡々と不気味な描写を重ねていって見事なまでのゴシックさを確立していくのだ。
かの有名な「切り裂きジャック事件」をモチーフに、流転の人生の末に路上で暮らす羽目になった美しいヒロインであるダーシーと、縁あって彼女を雇う美貌の医師ダミアンとの数奇なロマンスなんだが、あのボリュームで、まぁ、本当に感心するほどに無駄を効率的に省き、読者が求めるところはしっかり読ませてくれたりするんだから天晴れ。
キャラクター造詣も、細かいところまで書かれていて、二人のロマンスに関しては直球ど真ん中なフシも。
何かね、『ジェーン・エア』ちっくなムードを感じたワケよ、ことのさんは。
いや、でも本当によくよく読めば、とんでもヒーローなんだよ、このダミアンって。
医師で、解剖学者なのは分かるんだが、天然すぎて・・・ ヒロインに向かって活きのいい人間の心臓を嬉々と見せて解剖詳細解説を始める なんて、どうよ?!(^^ゞ
また、ダーシーが裕福なお嬢さんから路上生活ホームレスにまで堕ちた逆境ヒロインだから、リバりそうなのを堪えたら脳内リセットしてオラオラ!!なところがまたすごい(笑)。
この二人、オタク男(医療及び解剖オタク)×オタク女(作画オタク)なので、オタク同士の会話は基本的鉄則に 自分の理解出来ない相手のオタク領域には踏み込まず否定はせずに寛容に という暗黙の了解があるんですが、まさにそれ!(爆)
いやー、ちょっとすごいよ、ホント。
こんな夢のようなかわいくって鉄の心臓(笑)の彼女がよく、自分の懐に転がり込んできたもんだ、とダミアンは己のラッキーさを感謝せずにはいられない?(^^ゞ

沸々と襲ってくる細かい描写の積み重ねによる恐ろしい描写の数々、ダミアンの隠された過去、ダーシーの不幸っぷり、とにかく久々にゴシック調ロマンスを拝ませてもらいました!と大満足。
悩めるダミアンに対しての、肝っ玉お嬢さんダーシーの一途な愛情がとにかく大きく深くて、すごくいいんだよ、そこも。
脇役たちも抑えた感じながら、非常に上手い設定と配置具合。
秀逸なのが、一読では単なるポイントのように書かれているものが、一つ、また一つと線で結んでいくと、連続斬り裂き魔とか、ダミアンの生活の裏とかを見事に浮き上がるようになっているのだ。
何より、主人公二人の不器用でたどたどしながらのロマンスっぷりが美しかった。
清々しいというか、珠玉というか。
彼女が、己の傷を、己で縫った過去を淡々と語った時の、ダミアンとのあのやりとりにうるうるきてしまったわ。センシティヴで。

いやはや、驚いた。
これがデビュー作なんだ、この作家。
すごくこの1冊がお気に入りになったので、もう1冊を読むのが楽しみになりました(^^)
メリッサ・メイヒューのデビュー作にて初翻訳本、読了。
軽妙な現代っ娘のハイランド・タイムトラベルものながら、ちょっと胸きゅん(笑)。

最初の、妖精の王子と人間の娘のロマンスから始まるところから、ちょっと身構えたんですけどね。
ほら、ことのさん、ファンタジー色が強いものに若干アウェイ感を否めないんで(笑)。
まぁ、それはタイムトラベルの理由づけの為のものだったんですけど(笑)。

そんなこんなで、主人公はアメリカでとある会社を経営しているコリエルさん家の末っ子にて紅一点のケイトリン(ケイト)。
お約束展開のように、結婚寸前の婚約者の浮気現場を目撃し、悩める日々。
何だかんだで、彼のことを本当に愛していなかった事に気付き、よし、リセット!!と思ったら、エメラルドグリーンの光と共にハイランダーの格好をしたイケメンが登場なう!
そのハイランダー、コナーの話を聞くと、政略結婚を強いられている妹を助ける為に、手助けしてくれる女性を求めて妖精の力を借りて13世紀のスコットランドから飛んできたとの事。
とりあえず13世紀のスコットランドにきて、自分と一時的に結婚して助けてくれ!!と言われ、うっかりOKしてしまってからのドタバタ話(笑)。

いやはや、ヤンキー娘、過去のハイランドを闊歩する!っていうのは、どうやらロマンス小説のテンプレ設定なんではないか?という気がしてきました(笑)。
契約結婚したら、さっさと現代に戻れるし、とかそのお手軽さに驚いたが、やはりそんな簡単にはいかなかった(爆)。
時を越える妖精の力の話になった時、やたらと女系遺伝の旨を繰り返していたので「もしかして、この主人公・・・」と思ったら、やっぱり、冒頭の妖精の王子の三つ子愛娘の子孫でした。
そこに至るまで、細かく伏線ひいてたりしたけど、これは伏線なくても予想範囲内だったかも。スコッツの子孫なら、アメリカには大量にいるんだし、もうケイトリンなんて名前がガチ(笑)。
しかし、このケイトリン、13世紀にタイムトリップしても、マイペースもいいとこ(笑)。
カフェイン中毒で朝にコーヒーも紅茶も無いなんて!!と嘆いていたかと思ったら(そうだよな。まだインドから茶葉輸入なんて先の先もいいとこの話だもんな)、コナーの叔母で妖精王子の末裔かつ能力者であるロザリンの薬草畑を見つけたら、せっせこ摘んでお手製ハーブティーを作って部屋でティータイムするツワモノ(笑)。
なんちゅうか、妖精末裔の中でも、隔世遺伝の悪戯か、王子の血を克明に継いだ娘ケイトリン、肝っ玉キャラなのがいいですよ!
最初は、父ちゃんや兄ちゃん達に守られて育ったお嬢さんちっくなところが窺えたけど、どんどんバケの皮がはがれて・・・いや。本来の肝っ玉姉ちゃんっぷりが活き活きと出てくるものだから・・・その昔、女にひどい目にあわされた故に「女なんて!」とか思っていたコナーも、気付けば陥落(^^;
二人のやりとりが、まぁ、最初は会話するのも一苦労だったのに、ラブラブになってくると、ツーカーになってきて、何かノリノリなフシすら感じて笑える事請け合い(^^ゞ
もっとも、どうもコナーはいい人すぎて ヘタレ戦士 なのが若干否めず(笑)、最後には「あっ」と驚くコナー救出劇を奥さんであるケイトリンが先陣きってやり遂げる羽目に(爆)。
まぁ、思考回路がおとぼけ乙女系だから仕方ない?!(笑)

いや、本当にあの最後のどんでん返し救出劇・・・度肝抜かれましたよ!
今まで、あそこまでタイムトリップで無茶振りな力技を見た事・・・絶対ありませんから!
ヒロインの一家勢揃いで救出作戦なう! ですよ?!(爆)
コナー、小舅やら舅との初ご対面がいきなり 救出される捕らわれの身 って・・・あ、憐れすぎて大爆笑(ことの@ひとでなし読者)。

悪役黒幕も予想通りの展開だし、脇役も魅力的なキャラは多いんだが、主人公たちを食うまでには至っていないのが、また良かったのかも。
食う可能性の高かったコナーの妹マリィも、真ん中ぐらいから登場しないし、コナーの親友ロバートも後半からの登場でいい意味で緩急つけた形に。
ロザリン叔母さまの「真実の愛」の相手が・・・いや、そうだと思ってたけど、叔母さま・・・20年も持久戦なんて凄すぎます(^^;
個人的にはケイトのすぐ上のお兄ちゃんであるジェスとマリィのロマンスが読みたいような気もするけど、既にそれが匂わされていてなさそうね。
それよりは全く真っ白な状態のロバートのが可能性は高そうか(笑)。

感動!とか、感涙!!とかいうのではないけど、クスクス笑ってきゅーんとくる、なかなかよく出来た作品でした。
タイムトラベルものによくあるタイムパラドックスも、お気楽に軽妙に抜け穴から決着させていて◎だし(真面目なSF読者には怒られそうだが、いいの。ゆるーいロマンスだから。笑)。
何より、楽しくストレスなく、最後までキャラ達に親近感を持ちながら読めたのがナイスでした(^^)
このハイランドもの、シリーズになっていて、何と早々と2冊目翻訳も決まっていて嬉しい限り。
勿論読みますよ、2冊目も!
今から五月が楽しみです・・・って、レイスの巻と同時発売か!
おお、豪華ではありませんか♪♪
オリンピックぼけ状態なので、読んだ本も順調に積んだままになってきた(笑)。
とりあえず、何冊かは忘れないように書いておかなきゃね、ってところでしょうかね(笑)。

そんなこんなで、ラリッサ・イオーネのデモニカ・シリーズ2冊目、読了。
1冊目同様、非常に読者を選びそうな間口の狭さを遺憾なく発揮してくれてありがとう?!(爆)

この巻の主人公は、セミナス・デーモンの兄弟で救急救命士のシェイド。
さすがイオーネ、『ER』のガチオタだけあって、一番お気に入りキャラはこのシェイドだとか・・・いや「そんな愛なら全然欲しくないし!!」っていう、歪んだドS愛炸裂だけど(^^ゞ
優しげな風体のシェイドだが、なんちゅうか、よくある「おとなしい奴ほど、裏がある」ってのをぶっちぎり地でいっていましたな(笑)。
単純な計算なら、アンバーの特性とセミナスの特性を足したら、「子供大好きセクシーダイナマイトヒーロー」なんだけど(笑)、そこは一筋縄ではいかなかった、というところか・・・まさか、心の底の闇浄化能力なんて、予想以上の捻りで唸りました。
しかも、その手段が・・・あー、えっと、さすがです。
そんじょそこらのエロティカ小説以上に、キターッ!!な、小道具の揃えっぷりからして、細かいところに気付くシェイドらしくって?!(爆)

そんなシェイドのお相手は・・・いやはや、これも作者のクセ者っぷりにやられました。
まさか、前作読んでいた読者に「え?彼女がヒロインなの?!」と言わしめそうな、元コーヒーショップ経営の人間ルナ。
しかも、こちらの設定の捻りっぷりといったら、二転三転していて、それがいちいち上手いんだ!
何故に、最初に登場の時には、ただのコーヒーショップ店員の女の子が、ウェアウルフになってしまったのか、という疑問を、前作の時間軸を丹念に使ってこれまでに出てきたキャラクター達と、その事情を絡めて実に天晴れな顛末を用意していた。
「ええっ、あの時に!」「そんな事が、あのキャラと!!」
驚きの連続で、とにかく読んでいて1冊目とのリンクっぷりにドキドキしましたね。

全てが白黒では判断出来ない、というのはこのシリーズでの基本中の基本だが、そういう意味では、この巻は前作以上に顕著かもしれない。
被害者が、自分の知らないところで加害者になっている、という事を、手を変え品を変え、何度も出してきた。
そして、今回、とうとうデーモンの臓器密売の黒幕が登場・・・って、思わず「えーっと、また?!そのパターン、ララ・エイドリアンのブリード・シリーズじゃーん!!」と思ったのは、ことのさんだけですか?(笑)
ヒーロー兄弟たちの死んだ筈の兄ちゃんが生きていて、悪事を尽していました!! ってカラクリ!(爆)
しかも、こっぴどく始末されつつも、死ぬ前にとんでも爆弾を仕掛けて昇天するところまで・・・トホホ(^^ゞゞ
ただ、この場合、裏に隠されていた、レイスが隠していた「真実」がすごいウエイトを占めていて、これは「そうくるのか!」と感心した。
何というか、この子はあれだけ悲壮な過去を背負って、暴れん坊で、刹那的なのに、それでいてどうしてもお兄ちゃん二人を不器用に守っていきたいんだなぁ、としんみりきた。
その手段は、イードロンが言うように間違ってはいたけれど、どうもことのさんはこのレイスというのが憎めない。

兄弟愛、家族愛というものが、シェイドがアーバンの血を引いているせいか、今回は前面に押し出されていたように思える。
だからこそ、冒頭近くでの、彼が愛しい妹を失ったあの残酷な場面に言葉もない。
とても、一読一見さんのロマンス読みには耐えられないまでの、冷酷を通り越した所業の描写だ。
ただ、作者がどれだけ容赦なくこのシリーズの世界観を構築しているのかを鑑みると、あれ以外にはありえなかった、というべきなのか。
甘えるな、人間を基準に考えるな、あくまで基準はデーモンなのだ、とクギを刺されたような気分になったのが本音だ。
拳銃でドキュンと一発、とか、刀でザシュッと一発、なんてそうよね。親切な殺し方よね・・・(しみじみ頷くなよ)。
そういう意味で、まさに間口の狭さ、清く正しく甘ちゃんなHQ式ロマンスコードを持った読者を一撃、とも言うべきか(^^ゞ

しかし、まぁ、そうなんだけど。
ウェアウルフって、つまりは獣なんだけど・・・素晴らしいまでの 真っ向勝負でのロマンスとの融合 を試みて下さいました(爆)。
前作同様、セミナスゆえにエロ場面でんこ盛りな上に、悪人に一服盛られて絆を結んでしまったもんだから、バーニング!!なまでのラブシーンは予想していましたが、まさかオオカミ状態でのガチ まであるとは・・・ラリッサ・イオーネ、恐ろしい人!(白目キャラになってお読み下さい。爆)
そんなこんなで、おなかいっぱいなエロ場面とか、兄弟にふりかかる不幸とか、濃厚なロマンスとか、堪能すべきところが多すぎて手放し状態なんですが・・・まさか、ねぇ。
まさか、ねぇ。
そんな ある意味デーモン世界よりも壮大で災難まっしぐらな展開を、1冊目でこっ酷い目にあわされたカイナンくんが背負う羽目になるなんて、想定外ですから!! って事ですよ!
2冊目にして「この話、どこまで突き抜けるつもりなんだ・・・」と心配になってくる壮大さ!(しかもオタクくさいのがミソ。爆)
あんな災難体質まっしぐら、ヘタレ王子キャラちっくなカイナンにそんな大きな荷物を背負わせないで~(^^ゞゞ
せっかくジェムと小さな幸せを掴もうとしていた矢先に・・・って、何だか ヒロインの説明文くさいのが、いかにもヘタレ って感じなんですが(笑)。

そんなこんなで、この2巻で急激なグリットがかかって益々、デモニカ・ワールドが大きく深く広がっているのを痛感した快作。
勿論、お気に入りなのは言うもがな。
レイスが主役の3巻が、当初の予定より早くなって5月に翻訳版上陸のようなので、今から楽しみでなりません(^▽^)
イタくても、ヤバくても、ついていきますわ!!!
ライムブックスからの、最初で、そして最後であろうカレン・マリー・モニングの1冊、読了。
作品のクオリティとか余韻とかそういう問題でなく、フォントのデカさと、行間の広さと、余白の多さと余りの薄っぺらさに「・・・ラノベ?(^^;」とか思った次第(爆)

作品は、それはそれはモニングらしく、家族愛とか、屈折した人外愛とか、笑いのペーソスとか満載で、短編ながらに大満足なんですよ。
現代から、夢に出てくる過去のハイランダーのエーダンを救う為に16世紀にタイムトラベルしちゃうジェーンの、モニング作品のヒロインらしいポジティヴさとか、読んでいてクスクス笑ったり、ほろっときたり、きゅんきゅんしたりしたもの。
ウエイトレスしながら、ロマンス作家を目指して日々、原稿書いてはボツを喰らってたのに、過去に飛んできてすら、貴重な羊皮紙を入手しては羽根ペンでガリガリとロマンス小説を、しかも過去のスコットランドに飛んできてすらハイランダーものを書いてるガチさに拍手喝采だったり(笑)。
リアルに目の前にいますけど、みたいなツッコミを読者はせずにはいられないじゃないですか(^^ゞ
しかも、二重線で訂正している部分もそのまま、作中原稿として掲載されているから笑い度合いが二倍なんだよね(笑)。
その二重線を最後まで効果的に使ってたり、ジェーンは過去の世界でもポジティヴでマイペースだから、島の住民に己の好物のアイスクリーム作りを指導したり、ロマンス小説を書いては島民女性に回覧させたり、とモニングの茶目っ気は相変わらず。

そんな、イケイケゴーゴー!!なジェーンの運命の相手エーダンは昨今ブームなのか?と言わんばかりの 解凍系 バリバリの男前(笑)。
家族の為に、悪い妖精の人質になる事500年、苦悩と苦痛の余りに過去を、自分を失くしてしまった彼が、自分と愛情を取り戻すまでの展開はテンプレと言ったらそれまでだが、そこはモニングなので限りなく頓珍漢(爆)。
ジェーンのパシリよろしく「はじめてのおつかい」状態でメモを持たされ買い物に行かされる様と、その苦悩のギャップに萌え炸裂(笑)。
ラブラブだしキュートだし、最後には「ああ、そうくるんですね!」という、そのキャラとそのキャラが!!というオチもあって、非常にナイスな短編でした♪

・・・そう。
こんなペラペラ本で読まされてなければ完璧だったのよ。
今後の、この短編シリーズの予定の中にシェリリン・ケニヨンの『Dragonswan』のタイトルを見つけたから、余計そう思うのよ。
何で、元々1冊だった短編集をあえてバラ売りにするワケ?!と。
別の本に収録されていた短編を強引に別の本に収めて短編集(ローリ・フォスター『いつも二人で』)を出している出版社だからこそ、そこんとこに引っかかりを感じずにはいられない。
あの4本の収録作品を全部バラ売りと仮定して・・・580円×4冊= 2320円 ・・・短編集として普通に出せば、かの京極夏彦ばりの文庫になるワケでもないボリュームだからこそ、全く納得いきません。
他社との競合作品が収録本に存在していたならともかく。
これとケニヨン以外・・・リン・カーランド1本を競合した結果なのかしら・・・まさかな(ぼそっ)。
サリー・マッケンジーの華麗なる貴族シリーズ2巻、読了~っっ♪
キターッ!!テラモエキタコレーーーーッッ!! > びったんびったんジタバタ

はぁっ。
本当に、ほんっとーに最初から最後まで、もう萌え萌えでぐーるぐるしながら読んでしまいましたよ!!
1冊目も天然主人公キタコレ!な、きゅんきゅんカワイイお話でしたが、今回も負けず劣らずのキュートな天然っぷり(^▽^)
何か、世知辛い、やれ身内同士の殺し合いだ種族の存亡だ何だとかいうお話ばかり読んでいると、こういう陽だまりのようなきゅんきゅんさが本当にマイナスイオンな感じ(笑)。

前作、見事にアメリカからやってきたハニーちゃんをとっ捕まえて婚活トリオ(?)から脱落したのが公爵さまジェームズ。
今回は、前作の時点では単なる次男坊の元軍人だったのに、兄である侯爵の不慮の事故により爵位を相続した公爵の親友チャールズ・ドレイスミス。
いやぁ、まさに「今日の次男は明日の跡継ぎ」(byダッチェス。『まだ見ぬ公爵からの求婚』)ではないか!(爆)
そんな新米侯爵のチャールズくん、領地の見回りと、亡き兄夫婦の遺児達に会う為に、故郷へ帰還。
そこでは、虎視眈々と侯爵夫人の座を狙うハイエナ娘たちとその親たちが男前侯爵カモンカモン状態・・・チャールズくん、うんざり(笑)。
ふと、兄の遺児である姪っ子二人の世話をしている家庭教師を見たら・・・あれ。あれれ?
というワケで、成長した幼馴染で牧師の娘のエマと再会なう!

「そうだ。エマと結婚すれば、あのハイエナガールズ達の餌食にならなくていいじゃん♪ラッキー♪♪」

・・・どうも、このシリーズのヒーロー達、脳内配線はかなり常春の国マリネラ(爆)。
まぁ、幼馴染で幼い頃からチャールズ一筋だったエマの気持ちをうっすら分かっているからこそ、そんな事も言えるんだが。
しかし勝気なエマにその申し出をした途端、乙女(アラサーだが。笑)の心を踏みにじる、余りのKYさに彼女に その場にあった陶器のワンコでボコられそうに(爆) ああ、危機一髪(^^;

婚活、求婚ものは多いけど、この話は二人が表裏一体、二人で一人、ボケとツッコミを交互に入れ替われるナイスコンビ、というツーカーものの極めつけだった事が他作品とは違う(笑)。
エマ6歳、チャールズ10歳の初めての出会いからのエピソード積み重ねが何とも、ジュブナイル小説のようでくすぐったいぐらいに愛らしい。
チャールズの後ろをワンコのようについてまわるエマを「影ぼうし」と称してからかっていた、前作ヒーローのジェームズ、そして次回ヒーローのウェストブルック伯爵のロビーとの子供の頃のエピソードなども交えて、よくある「親友=学友」がデフォに近いヒーロー側の事情も珍しい「幼馴染」でダブルで楽しめる。
爵位を相続しても、昔っから爵位持ちでも、それでも無邪気な子供時代をこういう視点で書いてもらうとなかなか新鮮なのだな、とか思った。

しかし、まぁ・・・このエマとチャールズ、パねぇっすよ!
何がって?
バカップルっぷりが です(爆)。
でもって、天然で清らかちゃんのエマに毎度振り回されるチャールズの、哀れなまでの 寸止め雨あられ攻撃 っぷりは、腹がよじれるほどでございました・・・。
「串刺し」ってアナタ・・・(^^;;

主人公二人が抜群なだけでなく、とにかく脇役も前作同様フルスロットル具合でバカうけ三昧でした!
前作主人公カップルも勿論バンバン登場ですよ。しかも奥様、おめでただし(笑)。
三バカトリオ(爆)の残り一人ロビーも全開だし。
しかも、今回はヒロインである幼馴染エマとのやりとりが、子供の頃から全く変わってないお茶目さがかわいいの何のって!(笑)
前作にてそのロビーをロックオン状態(笑)にしている公爵の妹リジーも再登場、エマの妹メグとのコンビがまたイカすったら(笑)。
牧師館で絶賛開催されていた婦人改善協会のメンバーのご老体様達も、酔ってもシラフでも傑作揃いだし(笑)。
しかし、今回の一番の脇役は、チャールズの姪っ子シスターズ、イザベルちゃんとクレアちゃん(この二人にエマの飼い犬プリニーが加算されると破壊力五割増。笑)、それとチャールズの叔母様レディ・ベアトリス(叔母様に飼い猫クイーン・ベスが加算されるとこちらも破壊力五割増。笑)だな。
もう、この三人の、チャールズとエマをくっつけよう大作戦が楽しくも滑稽だったらありゃしない(^^ゞゞ
たまに、いや、しょっちゅうやりすぎだし(爆)。

話は単純明快で、テンポも良くって、キャラクターが悪役さえも活き活きしていて、読後も爽快且つほっこり。
何より、もう、ラブラブでかわいくってね~。主人公二人が。
こういうコミカルなきゅんきゅん癒し系のお話、本当に大好きだわ(^▽^)
前作同様、ツボ直撃で大満足でございました。
次回も楽しみだ・・・ロビーだよね? 早く読みたいぞ~っっ♪♪
来月の新刊予定が出たので、毎度覚え書きなう。
半分近くが確実に新刊買い、ってラインナップだわ・・・あわわ(^^ゞゞ

オークラ出版 マグノリアロマンス
服従しない花嫁 シェリー・ブラッドリー
パラダイスで恋をして ジル・シャルヴィス

ランダムハウス講談社 ランダムハウス講談社ロマンス文庫
裏切りと情熱のゲーム シルヴィア・デイ

ソフトバンククリエイティブ ソフトバンク文庫
愛の花に抱かれて パトリシア・グラッソ
憧れの公爵を射止めるために セレステ・ブラッドリー
 
竹書房 ラズベリーブックス
愛の誘惑は太陽の色 ローラ・リー・ガーク
突然のキスは秘密のはじまり ジュリア・クイン

ハーレクイン社 MIRA文庫
大富豪ダニエルの誤算 ヴィクトリア・アレクサンダー

早川書房 ハヤカワ・イソラ文庫
青の瞳をもつ天使 ナリーニ・シン

ヴィレッジブックス villagebooks
アウトランダー 炎の山稜を越えて (Ⅳ) ダイアナ・ガバルドン
SURRENDER パメラ・クレア   
SERVANT THE AWAKENING L・L・フォスター

原書房 ライムブックス
夜明けの色を紡いで リサ・クレイパス
くちづけはいつも闇の中 ケリリン・スパークス

扶桑社 扶桑社ロマンス
ア・テイスト・オブ・シン (仮) コニー・メイスン   
フラワー・フロム・ザ・ストーム (仮) ローラ・キンセイル

二見書房 ミステリ文庫
ノット・クワイト・ア・ジェントルマン ジャッキー・ダレサンドロ
ミス・ワンダフル ロレッタ・チェイス
ダーク・プリンス クリスティン・フィーハン

ぶんか社 フローラブックス
気まぐれな情熱をあなたと ヘザー・グラタウス
ラブスクープは突然に ダイアン・カステル


赤毛じいさんが延期になったから、ガチはそれなんだけど(爆)。
それ以外の本命は、チェイスの兄ちゃん本だな、うん。まさかまさかの3年の沈黙後のスピン頭刊行なう!(笑)
フィーハンのカパラチアンとスパークスのシリーズも勿論即買い。
ローリ・フォスター別名義L・L・フォスターのアーバンものも買いだけど、これは続きをコンスタントに出してほしいシリーズなんだけどな。
ナリーニ・シンの新シリーズ・・・よりによってハヤカワかよ、と思ったのは私だけか?(爆)
また「続編の翻訳予定は現在見通しはついていません」コメントがつくのかしらね。ははは。
パメラ・クレアはiチームでなく、本来のヒストリカルか。
キンセイルは、彼女の代表作。そっちもこっちも買いで(笑)。
ガークは、楽しみなイアン兄ちゃんだけど、とりあえずは落ちでいいかな・・・と、思わせる前作の遺恨(核爆)。
そういう意味では、クレイパスも落ちでいいや。実はハサウェイもの、全然萌え要素がなくてさ・・・というか、読めば読む程に最近クレイパスが苦手になってきてるかも(^^ゞ
私の中でのブームは去った模様(爆)。


+余談+
で、毎度の穴埋めですが、もう先週のうちに殆ど完成させていたので今更、すんません?!(笑)

http://cool-book-new.seesaa.net/article/137777945.html

おかげさまで全部埋まってるじゃあーりませんか!(爆)
しかも完成度、高いのでは?!とか自分でもちょっと思ったり(^^ゞゞ
テレサ・マデイラスのフェアリー・シリーズ1冊目、読了~♪
きゅんきゅんきゅきゅんきゅんきゅーんっ!!(意味不明の擬音の嵐。爆)

いやはや。おとぎ話をモチーフにしたロマンスって多いし、ましてや『眠り姫』はメジャー中のメジャー!!って事で、マッシュアップ王道設定って事なんですが。
思えば先日読んだマデイラスの他社からの本も、この設定が隠しアイテムのように使われていたような・・・。
そうです。オタク的に言うと「眠り姫」は「 解凍系 」フラグなのですよ!(笑)

で、今回もその解凍系ヒーローが登場なう!
幼い頃に賭博で身を持ち崩した父親によって、親戚の残忍な公爵に、まさに「売り飛ばされた」同然に養子に出されてしまいます。
そんな少年スターリングは、実の親に捨てられたという惨い事実に心を閉ざし、老公爵による虐待に近い育て方により冷酷な大人になってしまいました。
さ、そんな公爵のスターリングが、死んだ母親が後年に引き取った親を失った三姉弟から、勝手に母が遺産として残した屋敷を取り上げる為に、こっそりその田舎屋敷に遠征するところから物語が動きます。
うっかり落馬、うっかり記憶を失ってしまったスターリングだが、そんな彼を拾ったのが件の三姉弟の長女ローラ。
悪魔のような公爵が私たちの住む屋敷を取り上げにやって来る!
亡くなるまで許しを請うて、息子に手紙を書き続けた優しいレディを無視するなんて冷酷な奴だから、幼い弟妹をどうするか分かったもんじゃない・・・とりあえず、遺産である屋敷を相続するには、ローラが21歳の誕生日までに結婚しなければならないんだが大問題。

相手がいません(笑)

地元の独身男を片っ端から斬っては捨て、斬っては捨てしていたローラ(^^;
理想が高いっていうより、思考が乙女ちっくなので熱烈な恋愛結婚とまではいかなくても、それに近いものを求めているもんだからこんな状態に(^^;
でもこうなったら時間が残ってないし・・・と、そんなところに美形が落ちているではありませんか!(笑)
乙女思考回路のローラがキスしたら起きたスターリング、見事(?)に記憶がないもんだから、これはでっちあげしろ!!っていうお告げ?!とばかりに、婚約者に仕立て上げて屋敷に連れて帰って・・・という展開に(^^ゞ

まさに、名前のまんまおとぎ話!!なトコロテンっぷり(笑)。
細かいところはノープロブレム!って勢いで、田舎の屋敷で、記憶を失ったスターリングと偽装の筈が本当に彼に恋をしてしまうローラのやりとりが丹念に、そして愛らしく進んでいく。
彼女が嘘をついている、と本能的に分かっているのに、憎めない彼女のペースに巻き込まれて少しづつ「人間らしさ」を取り戻していくスターリングの描写は、プロローグから序盤、そして中盤までに「子猫」という小道具をはじめとしていろんなものを用いて丹念に描かれている。
屋敷の住人であるローラの弟ジョージ、妹ロッティ、使用人ダワー、家政婦クーキーがまた素晴らしい脇役っぷりで、二人の心配をしつつ温かく見守ったり・・・まぁ、ロッティの主張曰く「遺産相続に関して、結婚の期間は決められていないんだから夫が死んでも可」とばかりに 記憶喪失のスターリングに一服盛ろうとしてみたり(爆)
いや、ホンマにこの一家が傑作すぎます!
家政婦クーキーの作るクランペットは、食事としてではなく 武器として認識されている有様 (笑)だし、何よりゴシック小説かぶれの末っ子ロッティがキタコレすぎる(^^ゞ
もっとも、ある意味一番タチが悪いのはヒロインのローラかもしれんが・・・記憶喪失のスターリングのでっちあげ人格に関しては「ニコラス(でっちあげした婚約者のこの名前をスターリングに与えている)の半分はローラの妄想で出来ています」みたいな(^^ゞゞ
妄想列車、大暴走なう!!ってカンジです(爆)。

記憶喪失は、偽りのラブラブな結婚式当日に治ってしまうというのもベタでドラマティックなんだが、そこからの展開もまた素晴らしかった。
今度はスターリングからの脅迫に近い結婚の申し出を、記憶喪失の時の結婚あれこれと対比するように描き、そして二人の更に一歩踏み込んだやりとりを軽妙に描いている。
田舎の屋敷では、貧乏ながら家族に囲まれて賑やかな中で愛を育んでいた二人が、都会では、金は有り余っているのに、まるで霊廟のような大きな屋敷で心がすれ違っている様が何とも対照的。
心の底からローラに惚れ込んでいるのに、それが認められない、最後の一歩が踏み出せない、何より自分自身に対してずっと迷い続けているスターリングの葛藤が、最後の最後に、ずっと母親が送り続け、彼が無視し続けた手紙の束という切り札としてやってきた。
あの場面をキーにして、それまで章冒頭で小出しにしてきた彼の母親の手紙の抜粋が読者に、それ以上にスターリングの置かれた状態にボディブローのようにきいてくる。
勿論、黙って耐えているローラではなく、グズグズしているスターリングの一歩二歩先をいっているのだが。
ベタ惚れ同士のハッピーエンドものだが、何せ解凍系ヒーローなのでここぞ!という時はイニシアチブを取るのはヒロイン(爆)。
最後の最後まで、頑張りどころである(笑)。

エピローグの幸せな描写がなくても、ラストシーンだけでも十分、ハッピーなおとぎ話のラスト王道まっしぐらだった。
が、やはりプロローグの猫が、エピローグの猫に返ってきて腑に落ちる様が秀逸なので、あのエピローグは捨て難いまでの達者さだ。
ホットなラブシーンも沢山あるし、罵りあったりもするのに、何故か思い出すのは猫を撫ぜてポケットに入れるスターリングだったり、彼の大きな飼い犬二匹を撫ぜていてヨダレも気にしないローラだったり、スターリングを真似てクラヴァットを達者に巻いているジョージだったりする。
それぐらい、なんちゅーか、幸せな気分で思い出してニヤニヤしながら再読したくなる1冊だった。
細かいところとかツッコミ三昧なんだろうけど、そんなのいいや。
続編のロッティ篇も楽しみですよ!
あの小悪魔ロッティが成長してどうパワーアップしているのか、今から怖い・・・いや、楽しみです(笑)

< 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 >