まだ2011年になってから一週間もたってないってのに、早くも来月の新刊について考える事に(^^ゞ
とりあえず、適度に買い予定 > その適度が問題って気もww

オークラ出版 マグノリアロマンス
復讐の味は恋の味 シャーリー・ジャンプ   
秘められた恋の行方 ローレル・マッキー

竹書房 ラズベリーブックス
真夜中の愛でつらぬいて エマ・ホリー
侯爵と恋に落ちるための9つの冒険 サラ・マクリーン     

ヴィレッジブックス villagebooks
イヴ&ロークシリーズ (24) BORN IN DEATH J・D・ロブ
HAUNTING BEAUTY エリン・クイン   
COVENT タラ・モス

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
孤城の気高き人質 シャノン・ドレイク

早川書房 ハヤカワイソラ文庫
運命の出会いは真夜中に シンシア・イーデン   
テキサスの夜に抱かれて デリラ・デブリン

ハーレクイン社 MIRA文庫
オリンポスの咎人Ⅱ ルシアン ジーナ・ショウォルター   
麗しの男爵と愛のルール サブリナ・ジェフリーズ

原書房 ライムブックス
海賊の王子にとらわれて ロナ・シャロン   
愛をつないで クリスティーナ・ドット

扶桑社 扶桑社ロマンス
ブラック・ヒルズ (上)(下) (仮) ノーラ・ロバーツ   
デンジャラス・ゲーム (仮) シャルロット・ミード

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
ファイアード・アップ (仮) ジェイン・アン・クレンツ   
キャプチャー・ザ・レインボー アイリス・ジョハンセン   
ルールズ・オブ・セダクション マデリン・ハンター

ぶんか社 フローラブックス
また会える日を夢見て サブリナ・ダービー   


えーっと、一番の楽しみはあれだな。うん。
J・D・ロブ(笑)。
もうタイトルがそのまんまなんですが、我慢出来ずに原書立ち読みして、該当箇所に笑いこけてしまったんで楽しみです(笑)。
あとはクレンツ~♪
アーケイン・ソサエティ最新作、嬉し~♪
久し振りにライムブックスから出るクリスティーナ・ドットはコニー・ブロックウェイとの本なので、どちらもファンのことのさんはガチ買い。
エマ・ホリーはこれで三部作終わるから、これも買い。
お父ちゃん、幸せになってくれるといいんだけど(^^ゞゞ
三部作といったら、やっとサブリナ・ジェフリーズの三部作ラストが出るわ・・・これの一冊のスピンオフが扶桑社の三部作にあるものだから読めず、全部持っててそのまま鎮座させていたんです・・・これでやっと全部一気に読める!!
・・・6冊?(^^;
あの厚みを6冊か・・・ご、ゴールデンウィーク送り?!(まぁ、それは冗談だけど。爆)
MIRAは再版の一冊を除いて全部新刊買い予定。
というか、攻めてきてるよ、今年のMIRAは冒頭から!
三部作は三部作しっかり翻訳で出してくれる、それって素晴らしいよね。うん。三ヶ月連続なんて、もはや優等生! > どっかを念頭においた発言ww
そんなこんなで、まぁ、寒いんでコタツの中でぬくぬく読書でもするかな・・・って、何であんなに手が冷えるんだろうね・・・末端冷え性は、冬の読書も大変です(笑)。

+追記+
いつものヤツだけど、昨年のうちにかなり埋めていて助かったww
だって、PCしてても寒いんだもんww

http://cool-book-new.seesaa.net/article/174406666.html

もう当分せっぱつまった内職もないんで、ぼちぼちですが空欄は埋めると思う(笑)。
そして原書表紙を見て「・・・シャルロット・ミード、買い?(^^;」とか一瞬思った。今年もオワターww
ナリーニ・シンのサイ=チェンジリング・シリーズ3冊目、読了~。
大満足の1冊でございました。

今回の主人公は、1巻で特級能力者のサイによって拷問を受け、瀕死のところを救出された狼チェンジリング〔スノーダンサー〕の女性ブレンナと、〔スノーダンサー〕と暮らす亡命サイ一族であるローレン家の男性ジャッド。
今までは、サイの女性とチェンジリングの男性というカップリングだったのでいけいけゴーゴー!!なアルファ気質炸裂ヒーローのメロメロっぷりと、不器用なヒロインのロマンスが展開していたのですが・・・。
そうです、今回は男女の設定が逆転していて、サイのヒーローとチェンジリングのヒロイン。
しかも、前出の通りブレンナは、先日惨い事件にあった被害者なので、二重の意味での解凍系ロマンスでしたよ。
ただ、男兄弟に囲まれて育ったブレンナゆえに、負けん気が強くっていい意味で己の再構築をする気概を持った女性でとっても好感です。
永遠に穴倉に引き篭りそうな状況なのに、コンチクショー!!ともがいている様は、そんじょそこらの草食系ナヨ男ヒーローなど足元にも及ばない。
ただ、それが元気の空回り属性で頑なだし、「私が」「私が」と前に出たがるのは若干イタイ、と解釈するかどうかは読み手次第。
そんな微妙な按配の描き方をしているとは思う。
つまり、ナリーニ・シンはどっちでもとれる立ち位置に、彼女を置いていると少し思ったりしたのよね。
何でそんな事を、と最初首を傾げたんだが・・・なるほど。
これがブレンナを中心視点に置くとそうなるが、隣の対等な位置にジャッドを置くと非常にアシメントリー的効果、そして見え隠れする心理的シンクロニティなどが新たな印象として得られて分かりやすい。
今までの「君の全てを包み込む」なホルモン垂れ流し甘甘ヒーローと対極かと思っていたが、違ったのよ。
この二人、互いが互いを守り、癒し、そして鼓舞する、あらゆる側面からの治癒の旅の連れ合いってカンジだったわ。
それにロマンスが絶妙に絡めてあって、実にセンシティヴな面とホットな部分の落差が栄えた。

しかし、何といってもこのヒーローのジャッドが出色!
余りの俺強ぇー!な邪気眼設定(爆)に最初、正直ドン引きしかけたんだが(爆)。
サイとして、マイノリティすぎる亜種族能力者ゆえに、モノローグや台詞の大半が京●夏●の憑き物落としばりの説明的さ全開も電波的というか・・・が!
あれね、うん。
実はああ見えて チェリーくん だった、というので一気に何か、ブレンナではないがなでなでしてあげたくなった(爆)。
あれよね、つまりはことのさんニーズの 寸止め っぷりに関する記述のバラエティに富んだあれやこれやが、全てをオッケーにしたというか(^^ゞ
煩悩退散心頭滅却!!とばかりの懸垂だけでは足りず、ブレンナとそうこうなった後には殺し屋っていうよりお茶目なハカイダーってあたりも微笑ましいではあーりませんか!(笑)

今回も展開の、ちょっとホニャララな部分すらも、シリーズの核ともいえる作りこまれた世界観と個性的で魅力的なキャラクターがそれを超越してくれている。
実際、あの裏切りの件も余り伏線が上手くなくって、ちょっと後付こじつけ的にも思えたりもしたのよ(^^ゞ
でも、あの裏切り者が判明した直後、即処刑でなく、〔スノーダンサー〕のメンバーに少しづつ、同じ意味合いのチェンジリングの掟に沿った発言をリプライズさせる事によって相乗効果を生んだのは天晴れ。
犯人そのものよりも、動機の曖昧さよりも、その揺るがない掟に読者の目が奪われるから、ずるくて上手い手法ですよ、あれは(褒めてます。爆)。

そんなこんなで、きゃーきゃー言いながら、厨二女のことのさんはかなり盛り上がった次第(笑)。
また続けて読んでいる読者に、あの短編二本収録はたまりません!(ノーラ作品の女子会及びパジャマパーティ絶対信仰者としては、あのフェイスにサロンでペディキュア塗らせた時点で神展開かと。笑)
いやー。編集さん、よく分かっていらっしゃるww
今更思うに、シリアスすぎて更にイタいロマンスものって、ことのさんは駄目なヘタレ読者なんですな(^^ゞ

・・・で、4冊目翻訳はどうでしょうか?
実現しそうでしょうか?
こんなに続きを望まれて、しかも奮闘して下さり実現、予想以上の出来に仕上げて下さるのは本当に続き物読者としてはありがたい。
次があのクレイの話だし、本当に期待したいですね。
ええ、同じナリーニ・シンの別シリーズものの続きを、あれだけ望まれながら見送った早川書房(伏せてなんかやらん。太文字にすべきだったか、って勢いよ本当に)に掛けた分の願が勿体無かった、と今更に思います。
(昔っから辛酸嘗め尽くした翻訳ロマンス読み古参故に、毒舌上等で「翻訳権利放棄しろ」とかいう私以外にあんなに「放棄しろ」発言をなさる方を大量に拝める日がこようとは・・・(^^;; )
是非とも翻訳続行に向けて頑張って下さい!のんびり待ってます♪ > 出版社さま
テレサ・マデイラスの新刊、読了~。
やっぱりこういうものを彼女に求めていたんだな、と再認識したうきゃきゃ、な1冊。

タイトルからお察しの通り、『100万ドルの魔法使い』の続編で、あれから20数年後のお話。
前作の主人公たちの娘であるタバサの物語で、過去から未来にタイムトラベルしてきた母親とは逆に、過去へと飛んでしまうんですが。

いやー。冒頭部分だけでも、前作を読んでる人にはニヤニヤ笑いが止まりませんでしたな。
細かいネタ満載だし、コパフィールドもスヴェンも現役でお変わりなくって嬉しいったら♪
そしてやっぱりアリアンはアリアンのまんまだし、トリスタンはすっかり甘いメロメロ旦那になっているし(^^ゞ
二人の突出している「才能」を受け継いだタバサだが、むしろ母親から受け継いだものは悩みのタネで「ああ、普通の人生が送りたい」と常々思い、父親ゆずりの天才的頭脳を、頓珍漢で非日常的な事で悩み続けた結果、象牙の塔に囚われのお姫様よろしく学術の苑に引き篭りの大人になってしまっていたり。
そんなある日、両親が突如行方不明になってしまい、タバサは母親の残したメッセージから、魔法を制御するというエメラルドのペンダント(前作の全てのきっかけであり、諸悪の根源ともいえる)の存在を知る。
学術オタクの彼女が念入りに調べているうちに、突然発生した電撃にやられ、気付けば700年前のスコットランドに飛んでました!という展開。

飛んだ先で出会うのが、レイヴンショーの領主コリンなんだが、これがまぁ、よくぞこんな相手をあてがったな作者、みたいな。
ボケとツッコミというか、ちなみにツッコミはヒロインってどうよ?!(笑)
飛んだ時の格好が、ルームウェアにリスのぬいぐるみスリッパ姿なタバサに向かって真剣にスリッパについて聞いてる時点で「ああ、これは・・・そこはかとなく天然ヘタレの臭いが(笑)」と思ったのはことのさんだけでしょうか(^^;
コリンの悲壮な過去なんだが、どうもこのマデイラスが書くとそこまで悲壮感漂わないのは、ご都合主義てんこ盛りなせいでしょうかね。
この作品の場合、スタンダップ・コメディ的なペーソスが多いので、それがプラスに働いているからいいんですが。
実際、コリンの腹違いの幼い妹が乳母(最強の乳母キャラだよ、この大ばあ。NFLプレイヤーに例えられた乳母が今後出るとも思えないし。爆)と共に生きていたところとか、コリンの死んだ恋人のくだりとか。
・・・いや、このコリンって、こんだけひどい目にあっていながら、しかも領主という立場にありながら、何でこう、その猜疑心の欠片もないのかねー、とちょっと呆れてしまうところもあるんだが(^^ゞ
特に幼い頃から決められた許婚のリサンドラと、この父親で近隣の領主のマクダフの事をはなっからスルーしているのはちょっとどうかと思うわ・・・だって、貴方が不在の間、相手が領地や民にどう接したかという事を全く考慮していないし(^^ゞ

いや、マデイラス的にはもしかして、そこはどうでもいいところだったのかもしれないな!(笑)
だって、実際に許婚がいながらどうしてもタバサを思う気持ちが止められないコリンのだだ漏れっぷりを利用され、窮地に追い込まれそうになったところでも「ほれみたことか」っていうより、その直後にあったコリンの親友アリヨンの、親友の許婚リサンドラに対する あざやかなまでのツンデレっぷり で、どうでもよくなっていたもの(爆)。
あれはもう、反則技としか言い様のない・・・(^^ゞ
キャラクター萌えで乗り切れるだけの勢いはあるよ、と思った瞬間でした(笑)。
あの黒猫ルシファーの子供である子猫のルーシーもなかなかの脇役っぷりだし(いや、数々の吹いた場面と呟きが。笑)。

そんなこんなで、細かい事は考えるな! ただ、その場その場で展開するサブカルチャー色の強い小ネタ満載っぷりを楽しむんだ!!といったフシも無くもないかと思ったりもしたが、やっぱりそれでも上手いのよね。
特に、トリスタンが最後、エメラルドがない状態でコリンと離れ離れになってしまって悲しむ娘を思い、頑張って時間旅行のからくりに再び挑むところは泣いてしまったわ。
あのトリスタンが、本当にお父さんになったんだ、とか思ってホロホロと。
でもって、変に高潔でなく、まだまだ自分の可愛いおちびちゃんを手離す気には全くなれない事に胸をはってたりするところもきゅんきゅんきた(笑)。
ラストのラストに、未来にやってきてコリンがタバサの両親と対面した場面ですら、トリスタンが微笑ましくってねぇ・・・うんうん > ・・・主役、誰?とか聞かないようにww

前作からの読者なら、これはぜひともセットものとして読んで頂きたい、と思った1冊でした。
続編になって前作の登場人物たちが残念キャラになっていないのが重要(笑)。
でも、つまりは アリアンって、アリヨンとリサンドラの子孫 って事なのかしら?
そこは詳しく書かれていなかったけど。ちょっと気になった次第(^^ゞ
2011年も沢山読む本が出るぞ、って事でさっさとチェックうぃるww
新刊買いをメインに、その都度臨機応変に(^^ゞ

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
卵料理のカフェ2 チェリーパイの困った届け先 ローラ・チャイルズ

ハーレクイン社 MIRA文庫
オリンポスの咎人 Ⅰ マドックス ジーナ・ショウォルター   
愛と運命にさまよい ジェイン・A・クレンツ

早川書房 ハヤカワイソラ文庫
バッド・バッド・ボーイズ シャノン・マッケナ 他

原書房 ライムブックス
宿命の王家の花嫁 クレスリー・コール   
ふたりは真夜中を翔んで ケリリン・スパークス

ヴィレッジブックス villagebooks
SIMON SAYS ローリ・フォスター   
FIRESTORM アイリス・ジョハンセン

オークラ出版 マグノリアロマンス
花婿判定試験 ベティーナ・クラハン   
大富豪と結婚しない理由 ロビン・ケイ

角川グループパブリッシング 海外文庫
ブックストアでくちづけを リシェル・ミード

幻冬舎 ラベンダーブックス
タイトル未定 カラー・エリオット   
タイトル未定 レニー・ベルナード

竹書房 ラズベリーブックス
レディ・ホイッスルダウンの贈り物 ジュリア・クイン   
真夜中の運命に抱かれて エマ・ホリー

扶桑社 扶桑社ロマンス
アイ・サースト・フォア・ユー (仮) スーザン・サイズモア   
マイ・トゥルー・ラブ (仮) シェリル・ホルト

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
ミート・ミー・アット・ミッドナイト スーザン・イーノック   
マッドネス・オブ・ ロード・イアン・マッケンジー ジェニファー・アシュリー
ワンス・アンド・オールウェイズ ジュディス・マクノート

ぶんか社 フローラブックス
ときめきのレッスン ハイディ・ベッツ   
戦士のほほえみに見守られて シャノン・K・ブッチャー


忘れられた、もう見捨てられたと思ったところで既読の作家の新刊が他社から出る、というのは何ともほろ苦くも嬉しいものです。
という意味では、2冊で翻訳頓挫しているヴァンパイア・アカデミーのリシェル・ミードがうっかり角川から出たり、1冊こっきりで原書房からサヨナラだったシャノン・K・ブッチャーと翻訳初期は鳴り物入りで紹介されていたのになかった事にされてハーレクインの赤丸作家の地位を追われたハイディ・ベッツがぶんか社から出たり、現在、絶賛(?)休刊中のオーロラブックスの創刊タイトルを飾った後は記憶の彼方に消えた(爆)ベティーナ・クラハンがオークラから出たり、と2011年も各社の動向をチェックするのが忙しいです(笑)。
そんなものを全部記憶している己のヲタっぷりがまたしょっぱいのがことのさんなんですが!(ちゅどーんっ)
まぁ、忘れられたワケではなく、他社の尻馬にのろうというムードが満々のクレスリー・コールのヒストリカル翻訳とか、過去の遺産で食うのが鉄板となりつつあるMIRAがクレンツの未訳発掘とか、大人の事情系も満載!(笑)
というか、ハーレクインのパラノーマルは売れが悪い、と編集さんがこぼしていらっしゃったというのに世間のパラ祭りに便乗してのジーナ・ショウォルター翻訳とか、やっぱり作品そのものより、そんな出版社事情のが見ていて面白い!とか思うのはガチ読者としてはもはや駄目なのか?!ww

・・・長っ!! > 年末なので、色々思うところもあるらしい。

忘れられた、と思っていた、スーザン・サイズモアのプライム・シリーズの2冊目をひっそり楽しみにする1月、とかいうのは多分マイノリティ!(さすがことのさん)
ジェニファー・アシュリーはガチで買いますよ、勿論。
ロリさんはサイモン氏とならば、それはもう発売日捕獲は必死ね。ふふ。
コールも、スコッツものなら買いは確定。
クレンツとエマ・ホリーは作家買いなので、こっちも確定。
マッケナは、もう長編以外はどうでもよくなった感が拭えないんですが、まぁ、一考の余地はあり、って事で。

そんなこんなで、2011年もマイペースにつつましくロマンス読書楽しみたいと思います(棒読み。爆)

+余談+
いつものリストは、年内最後のバクチで全部埋めてみたぉww

http://cool-book-new.seesaa.net/article/169850915.html

既に大半を先月中に埋めていたのは内緒よ?!ww
でもファンとして、クレンツは確信もって埋めた次第。
ハズレを引いた分は、そのうち訂正入ったら・・・いいな? > そこは、ほら。12月だし、いろいろあるのよ(^^ゞ
ステファニー・ローレンスのバー・シンスター・シリーズ4冊目、読了~♪
いやぁ、もう、好み直球でしたわ♪

今回の主人公は、前巻のラストにて「ああ、結婚ウィルスに侵されるのは嫌じゃ~っっ!!」と、ロンドンの街からすたこら逃げたハロルド(ハリィ)ことデーモン。
サフォーク州の領地に戻り、競走馬育成に力を入れて・・・と思ったところ、厩舎で見つけたのは、何故か男装した女性。
しかも、それは幼馴染のフェリシティだった上に、彼女がそんな事をした事情から彼は競馬の八百長事件に首を突っ込む事になるのだが・・・。

相変わらずのボーイ・ミーツ・ガールものなんだが、既刊三作と比べて今回は初対面ではなく、幼馴染同士の再会もの。
しかも、フリック(フェリシティ)の方は、昔からデーモンに恋していて、そしてデーモンの方はといえば、定番テンプレよろしく10歳以上年下のおチビさんとしか思っていなくて。
という状況だった筈が、余りに無邪気なまま美しく成長してしまったフリックを目の当たりにしたデーモンの衝撃はいかに(^^ゞ

ステファニー・ローレンスの作品を網羅していらっしゃる方はご存知かと思うが、別に彼女の作品はやれ金太郎飴よろしくマンネリだ、やれラブシーン一場面につき延々10ページぐらいを軽く費やすホットさだ、とかいうのはテンプレ上等なんだが(お前が言いまくってるじゃんか。笑)、妙な几帳面さでリージェンシーのお約束事を切々と書く人でもあったりする。
最近、特に翻訳の多いカテゴリージャンルだが、よくよく見てみるとおきゃんなヒロインとはいえ、むしろ狂人扱いされかねない破天荒な振る舞いを普通のように表現しているものも多いが、元来、社交界に属する身分の人間への制約を考えると、余りにかっ飛び過ぎている帰来のものもあるのだ。
既刊三作もそういう類に入るのだが、いかんせんこれらは「社交界の中心ロンドンから遠く離れた田舎」という設定を組み、ある閉鎖空間的なところで展開したファンタジーともとれる。
バー・シンスターとしてならした放蕩者達が、規定外枠でドタバタ、となったからとんでもロマンスとなるなら、はたして「首都ロンドン」というフラスコの中に入れた場合はテンプレであるバー・シンスターものとしてどうなるのか、という、実験台、もしくはさらし者となったのが今回のデーモンである(笑)。
そういう意味で、この作品を読んでいて、次第に彼女に心奪われ、妻に、と望むデーモンの苦悩というか、葛藤がもうもどかしいまでに描かれているのが良く分かる。
あのバー・シンスターがですよ、あのデーモンがですよ、自分の気持ちを押し殺してストーカーばりに、じっと指をくわえて草葉の陰・・・あ、違った(笑)、離れたところから愛するフリックを眺めているだけなんて!
もう、呪うべきは公式の結婚式をスルーしてさっさとデキちゃった従兄や兄か、はたまたこれまでの己の行いとその異名か、さしずめとどめはここまで独身貴族を謳歌しきった自分の年齢か?!ってぐらい。
そういう、この時代の求愛の作法のパラドックス的なところを、田舎娘のフリックの疑問を通じて、シリーズではお馴染みレディ・オズバルディストンが杖をがしがししつつ噛み砕いて語って下さる場面は必読。
意外に、ああいう基礎知識(?)がないまま、我々はリージェンシー・ロマンスを読んでいるのではなかろうか?と思わずにはいられない。

そんな知識を増やしつつ、要するに 全編通じてのデーモンの寸止め祭り を楽しみまくった感が拭えないことのさんだが(爆)。
とにかく、今までの三人のクセ者ヒロインと比べるという比較対象にも問題があるかもしれないが(笑)、フリックの何と無邪気で愛らしく、凛としている事よ。
馬を愛し、自然を愛し、義理堅く、なにより勇敢で頭の回転が速い。
田舎の純粋培養の最たる成功例とでも言うべきか。
あれじゃあ、デーモンでなくてもメロメロになってしまうな(^^ゞ
とにかく、ロマンスとしてはローレンス作品特有のクセ者同士のやりあいっていうより、ラブラブコンビの頓珍漢な丁々発止色が濃いのがまた良い。
競馬の八百長事件も、ロマンスを彩るエッセンスと思いきや、かなり細かく書かれていて説得力があるし、と、構成やからくりも達者。
そして、天涯孤独のフリックが憧れてやまない大家族については・・・ぷっ。
今回のシンスター一族、特にホラティア・ママ、大活躍です!
長男(ヴェーン)にはトンズラされた過去から、次男の結婚式は絶対にやるんですっ!!と念じておいてよかったですね・・・お預け喰らい過ぎたデーモンはこの意見には賛成しないでしょうけど(笑)。
義姉のヘレナ・ママンのカリスマっぷりには及ばずともしっかり美味しいところ取っていかれました。
あとはアメリアとアマンダの従妹ツインズが今回も跳ねまくり。
すっかりフリックと親友になって、今後はいろんな意味でバー・シンスターの心労が増えるフラグ立ってます?!ww
いや、それ以上のフラグが、残るバー・シンスターのルシファとガブリエルにもラストの結婚式シーンで歴然と・・・何か、デジャヴ?シンクロニティ?!
いえ、ただの金太郎飴テンプレ です、みたいな(爆)。

そんなこんなで、全力で褒めているのが伝わっていないでしょうが(笑)、今回も大満足です~っっ♪♪
一年に1作品のペースだけど、ずーっと翻訳してもらえている幸せをかみしめつつ、次回作を今から心待ちにしつつ(^^)
メリッサ・メイヒューのハイランド・シリーズ4冊目、読了~。
うおっ、何じゃこの乙女系男子な件っっ!(笑)

今回の主役は、前作にて婚約者に逃げられたマッカリスター家の長男ケイデンくん。
これは本当に前作と対になっているとまではいかないが、シンクロ率が高いので是非とも読んで予習をして頂きたい。
そして、何というか、生真面目すぎる長男気質がもうネガティヴ方向に働いた結果、元婚約者も真っ青なぐらい坊主か僧侶かって生活を送っているケイデンくん(^^ゞ
「目指すは、従兄のブレインの如き清く正しく一族と領民の為に身を捧げるべく!」・・・いやいや。ブレインは失恋よりも、もっと根深いトラウマなのでキミと一緒にされても(^^ゞ

そんな、前作の中で妖精のポール王子が、うっかりしちゃった約束が、暗雲たちこめる波紋を投げかけてしまった。
予想通り、男系の子孫の女子たちがある日突然、妖精の恩恵を被る事になってしまって大わらわ。
そんな子孫の一人、獣医志望の学生エリーは現在、私生活も不幸の真っ只中。
継父に財産をのっとられ、関係を迫られる始末。
その上、突然、動物の声が聞こえるようになってしまい(それがエリーの妖精からもらった能力)、もはやどうしていいのやら・・・。
途方に暮れる中、継父から逃げたところでお気に入りのハイランダーの出てくるヒストリカル・ロマンス本を読みながら「ああ、私だけのハイランダーがいてくれたら、どんなにステキかしら」とうっとりしていると・・・お馴染みの妖精の魔法の緑の光が!!
ええ、見事に14世紀にタイムトラベルしちゃいました(^^ゞ

そんな未来から飛んできた彼女を保護する羽目になるのが、前出の生真面目なケイデンくん。
自分も妖精の子孫だから、それなりに予備知識はあるんですが、なにせエリー自身にはそれがないので会話は食い違う一方(^^;
エリーはエリーで、妄想のハイランダーと違って現実のハイランダーであるケイデンにツッコミ三昧(笑)。
話聞けよ、空気読めよ!!的な(爆)。
それでも、そこはやっぱり妖精の魔法なワケですよ、ええ。
恋に生き、恋の為に復讐し、恋の為に子孫に恩恵を与えたポール王子の子孫の二人、会うべくして魔法が発動したワケで。
そりゃあ、喜んだのはケイデンの母ロザリンさん。
自分の息子が僧侶よろしくな生活を送っているのを当然苦々しく、そして後悔をもって見ているワケだったのでエリーが飛ばされてきたのも「息子の運命の相手、キターッッvv」と、もうよく分かっていらっしゃる。

そんな意地っぱりな二人が、たどたどしく、丁々発止なやりとりをしながらぶつかり合いつつも恋におちていく様を・・・えーっと、ピュアピュアに展開しております(^^;
「自分はきっと愛した人間を不幸にする運命。生涯孤独に生きるんだ。だからあんなにステキなエリーはきっと弟たちのうちどっちかのお嫁さんとして時を越えてきたに違いない」
そんな、何というかどこのメロドラマヒロインだお前はっっっ!!とツッコミ三昧したくなるケイデンくん、とにかく自分の気持ちを押し殺して身を引きまくり。
彼以外の全ての人間が、エリーに対する彼の気持ちを察しているというのに(笑)。
そして、何だかんだで純粋培養なエリーも似たりよったり。
もっともエリーには、すごい応援部隊がいたけど・・・二匹のワンコだけど(笑)。
このワンコ達の台詞(考え)がいちいち面白すぎる!
とりあえず、命の恩人のエリーの恋路を応援しているのは分かるのだが「群れの女ボス」とか「争え戦え」的なあおり方が吹きまくり(^^ゞ
特にちっちゃいメスのテリアのミッシーはいちいち最高すぎ!
かといって、犬だと馬鹿にしてはいかんのが、霊感も強かったりするんだが。
「ニンゲン、心配しすぎる。死んでも安らかになれない。犬と違う」
・・・すごい真理だわ。
お犬様、万歳!(爆)

そんなこんなで、既出の脇役の皆さんも健在な中、一番嬉しかったのは、やはり幸薄かったブレインさんがとうとう運命の女性に出会えた事ですね!
ブレインさん、御幸せに!!とシリーズ既刊を今まで読んできた読者は皆、喜んだであろう(笑)。
思考回路以上に、言動が初恋乙女系だったけどブレインさん(笑)。
そして、前作から遺恨のようなものがシクシクとおなかに残っていた身としては、今回の展開はなるべくしてなった、と。
ある意味、ケイデンの元婚約者アリシーは自分の信じるところに殉じたが故の若さも手伝った愚行だが、今回の裏切り者の方が己の信念がない分、浅はかで嫌な印象だと思った。
しかし、とことん人を見る目がないなケイデン・・・と言われても仕方ない(^^;;
あと、ポール王子の魔法の使い方についての一つの具体例が今回登場している。
魔法というのは、諸刃の剣というのが、実にアホらしいぐらい単純に書かれているのだ(これは褒めているのだ。単純だから、ド素人にでも分かりやすいんですもの)。
こ難しいのより、こういうのがあくまで話のペーソスの一つっていうスタンスとありありと分かって良いかと。

そんなこんなで、1冊うひゃうひゃと楽しみながら読んだのは、シリーズ通しての読者だからだというのは認める。
多分、冷静に評価したら可もなく不可もない優等生レベルだと思うんですけどね。
でもいいの!ブレインさんが、余生を一緒に暮らす奥さんを見つけてくれたし! > おい、主役は誰やねん!!ww
さてはて、次作の主人公はジェス兄ちゃん。
初登場からとってもご贔屓なキャラなので、是非ともこちらの翻訳もお願いしたいものです(^^)
ロバートの話もあるし、ケイデンの弟二人にも幸せになってほしいので続編書いてほしいし・・・細々でいいから続いてほしいわ。翻訳も原書も(^^ゞ
この時期に一ヶ月以上早く出ました短編集、読了。
収録作品は、過去のクリスマス季刊本に収録されていたメアリ・バログ、マーガレット・ムーアの短編に、今回初翻訳のコートニー・ミランの短編を加えた計3本。
どなたがチョイスしたのかは知りませんが、何か、全く毛色が違ってそげな作家を選出したであろうに、何故かこんなにシンクロニティというか上手くテーマ性が出ている。
これは少し驚きだ。
多分、どっちかというと動きの少ない部類の、それでいて精神的なものを描いているのだから。

既読だったメアリ・バログ、マーガレット・ロームはここでは省き、初翻訳となったコートニー・ミラン作品についてちょこっと。
・・・スゴイよ。
この作品、もう、目からウロコ。

こんなリアル貧乏ヒーロー、どうなのよ?!ww

「爵位の相続の末に逼迫し契約結婚」「放蕩がたたって借金まみれ」とかいうリージェンシー・ロマンスのヒーローは掃いて捨てるほどにいるが、そんな事言ってもヤツらはワインやウイスキー飲んでるし、クラバット締めて、ヘシアンブーツ履いてる。
勿論、馬も持ってて使用人もいる。
だが、このヒーローのウィリアムくんは違う。
侯爵家の資産管理事務所の事務員で(今でいう会計士か)、雇い主にイビられるストレス三昧の日々。
下宿先でも、寒いからって暖房入れるにも石炭を保持するにも一苦労。
じゃあ温まりましょう、と紅茶を飲むにも茶葉を贅沢に使う事すらままならぬあまり 五回も乾かして再利用の出がらし飲んでる という・・・リアルすぎる・・・!!
もう、出がらしでやられたよ私!! > それもどうかと思うよ(笑)

確かにロマンスに、ましてやヒストリカルにここまでリアリティはいらんだろ、と言われたらそれまでだけど、これだけ猫も杓子もリージェンシーな中、逆に新鮮でした。
しっかり者のヒロイン・ラビニアがまたこんなネガティヴなウィリアムの足りないところを見事なまでに補うんだが。
初めて会った時から、お互い相思相愛だった二人がクリスマスをきっかけに親密になる、というよくある話ではなく、ウィリアムの自分探し的なニュアンスの強い展開だった。
最後も、安易にウィリアムがトコロテン方式に遺産相続して金持ちになって、というのではなく、自分の仕事に誇りを取り戻し、更に前進して幸せを掴んだというものになっている。
勤め人な事には変わりないのが好印象ではないか。
ラビニアによって、自分を見直し、取り戻すというテンプレながら、実に上手かった。
そして、そんなウィリアムよりも常に斜め上をいっている財テクな奥様になったラビニアがまたナイスww

こうやって見ても、3本に共通した裏テーマは「ヒーローの自分探し」だったと思えて、またその選出に拍手。
何よりも、本当に展開が全部が全部地味で、ドラマティックというよりセンシティヴな方面にベクトルが向いている。
ただ、ドンパチ読みたいんじゃなく、そういうしっとり系読みたい季節だし、それはいい事だと思う次第。
そんなこんなで、多分、ことのさんがMIRA文庫の短編再録分で初めて「これは良かった」と言うべき1冊となっている(笑)。
好きな作品順でいうと、やっぱり初出の時からバログ作品は別格なので、バログ > ミラン > ムーアとなるんですが(^^ゞ

既読でない方、そんなにぶ厚い本でもないし、1本1本のレベルは非常に良いので読んでみるべし。
あ、来月に入ってからのが時節的になお良いんですが(笑)
クレスリー・コールのローア・シリーズ4冊目、読了。
うききっ。何てカワイイんでしょっ♪

今回の主人公は、2冊目の主人公だったセバスチャン・ロスの弟、ロス家の末っ子四男コンラッド・ロス。
既刊内で記述があった通り、300年前に死にかけていた彼と兄セバスチャンは長兄ニコライの手によってヴァンパイアへと変貌させられてしまう。
そこから行方不明になるのだが、この作品の中で少しづつコンラッド側の事情が明らかになっていくんだが・・・そうくるか。
確かに、変貌させられ右も左も分からない状態で、ローアに放り出された彼が「堕ちたヴァンパイア」になったのは仕方ないというところに、何故に彼が兄セバスチャンと違い、そこまでヴァンパイアになった事に対し憤り以上のものを感じているのかといったところが書かれている。
兄達が知らなかったコンラッド自身の信念とか、誇りとかが少しずつ知れるにつれ、ニコライやマードックも苦悩する事になるあたり、やっぱり一筋縄ではいかないコール節というか。
そして、コンラッドが出会うのが、80年前に殺され、幽霊となって古ぼけた屋敷に囚われているバレリーナのネオミなんだが、これがまたきゅんきゅんすぎる!
女性とキスすらもした事がないまま不死の身となってしまった呪われたコンラッドと、初めて胸をときめかせる男性であるコンラッドに触れる事すら出来ない幽霊のネオミ。
言葉や、念動力によるやりとりも、お互い触れ合う事が出来ない上に、不器用さが入り混じってのもどかしさの二乗!
そして、ネオミはコンラッドに、愛する彼に触れる為、運命の花嫁として彼と向き合う為にいちかばちかの賭けに出るんだが・・・ここはウルッときた。
不死の身てんこ盛りのローアの世界を描いたこのシリーズの中で、ネオミのような賭けは無謀そのもので、且つ新鮮だったせいか、二倍ウルウル。
ロマンスとしては、今までの作品の中で二人の関係は一番「読ませる」展開だったと思います、ええ。
たとえテンプレ的に、ヒロインが死にかかったというところがあったとしても、それを補って余りあるきゅんきゅんさ!
・・・でも、ほら。
清らかクン(笑)なコンラッドと比べると、ネオミはそういう意味(?)ではイニシアチブを取る立場、オネーサマっぷり全開なものだから、きゅんきゅんはむしろ、コンラッドくんのピュアっぷりなんデスガ(爆)。
ネオミちゃんラブーーっっ!!すぎて、もう何だか大型ワンコのしっぽフリフリっぷりが見えそうな錯覚すら!(爆)

このローアもの、相変わらずの脇役の天晴れさで今回は、前回活躍のライドストロムとカデオンのデーモン兄弟に、魔女っ娘マリキータと旦那さんのボウエン、大活躍(笑)。
マリキータの銭ゲバっぷりに、思わずうっとりよ?!ww
しかも、今回はロス家のお話なものだから、必然的にヴァルキリーちゃん達もざっくざく。コンラッドを匿っていたせいで、上司クリストフに軟禁の身とされてしまったロス兄弟の件なんかは吹いてしまったり(^^;
いや、確かに普通なら、軟禁の根源のコンラッドを引き渡して旦那たちを解放させるっていうだろうな・・・しかし、そこはヴァルキリーちゃん達。
ミストとケイドリンが仲間うちでボコり合いながら、「私たちってば、なんてうっかりさん。クリストフが私たちのダーリンを返してくれないんだから、ヤツの城ごと乗っ取ってやりましょ♪」「そうね。うふっ♪」という結論にたどり着くんだもん・・・サイコー!!(笑)
ニクスの相変わらずのかっとび具合に、ライドストロムのボケっぷりがガチ状態で笑いが止まらないし(カデオンの心の中のツッコミがまたとどめ。笑)、何よりあのガールズ・トーク全開っぷりが何とも今回も痛快すぎた(^^;
元来、明るく社交的でオシャレで買い物大好きなネオミが、そんなヴァルキリーちゃん達と気が合わない筈もなく、それはマリキータも同じ。
すっかり意気投合し、今やあのガールズナイトのドンチキ騒ぎメンバーが一人増えた、というオチに!(ご丁寧に、ニクスの未来読みでまで出ている。哀れコンラッド。爆)
そして、ニューオリンズゆえ、ここでもカフェ・ドュモンドのベニエが登場しちゃってニヤニヤですわww
ネオミの身に起こった「ある変化」は、シリーズをずっと読んでいてコヴンの描写を記憶している人なら「おお、そうくるか」とひどく納得だし(^^)

そんなこんなで、ロマンスとしても、シリーズものとしても大満足の1冊でした。
早く続き読みたいなぁ・・・特に、あのカデオンが主役とあっては(萌)。
既に、布石はザクザク張ってある。
あの数々の布石たちをどう回収していくのか、コールの達者っぷりを楽しみにしつつ(^^)
いやー。もう2010年最後の新刊情報を眺めつつあるよ。
年末は比較的おだやか(?)な内容だな、とか思ったりしているし(^^ゞ

オークラ出版 マグノリアロマンス
すり替えられた花嫁 シャーナ・ガレン   
魔女が愛した王子 トレイシー・マクニッシュ

ソフトバンククリエイティブ ソフトバンク文庫 NV
菫色の空へ クレスリー・コール

竹書房 ラズベリーブックス
不埒な公爵のキスの作法 ローラ・リー・ガーク   
真夜中にかわす口づけ エマ・ホリー

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
クリスマスに天使が降りて ジョー・ベヴァリー   
ハイランドの聖夜の願い デボラ・マクギリヴレイ

ハーレクイン社 MIRA文庫
気まぐれなワルツ キャンディス・キャンプ   
いつか涙の果てに シャロン・サラ

早川書房 ハヤカワイソラ文庫
愛に触れた侯爵 リズ・カーライル   
魅せて誘って愛されて ベラ・アンドル

原書房 ライムブックス
公爵令嬢の恋愛入門 キャロライン・リンデン   
ライムブックスLuxuryRomance
愛の贈り物 リサ・クレイパス/ケイ・フーパー

扶桑社 扶桑社ロマンス
トゥ・キャッチ・ア・ハイランダー (仮) カレン・ホーキンス
テンプト・ミー (仮) ルーシー・モンロー   
ア・ブレエス・オブ・スキャンダル (仮) コニー・メイスン

二見書房 ミステリ・コレクション
トレジャー (仮) アイリス・ジョハンセン   
デンジャラス・パッション (仮) リサ・マリー・ライス

ヴィレッジブックス villagebooks
SHADOW MUSIC ジュリー・ガーウッド   
SILVER ANGEL ジョアンナ・リンジー   
KISS ME DEADLY スーザン・カーニー   
THE CHOPIN MANUSCRIPT ジェフリー・ディーヴァー他   


一番楽しみはやっぱりコールだな。これだと。
あとリンジーがマロリー家ものじゃないのが残念だけど、コテコテの過去作を発掘して下さった編集さんをリスペクトしてガチ買い上等!!ww
ガークは1冊目が面白かったから買い、あとエマ・ホリーも買いね。
作家買いのリサ・マリー・ライスとジョー・ベヴァリーも買いにして、新しい作家さんはぼちぼちお買い上げ路線にて。
カーニーは好きな作家だけど、まさかハーレクイン以外の作品が翻訳で読めるとまでは思わなかった・・・地味にひそひそ好きな作家ゆえに驚き(笑)。
というワケで、これも買います。うふ。
ケイ・フーパーとクレイパス、って事は、ライムの短編集の原書はあれなんだろうな、と思い当たるフシが・・・それより先に翻訳してほしい短編がクレイパスはあるんだけどねぇ(^^ゞ
なにげにイソラが復活していて、相変わらずのKYっぷり炸裂したかと思ったら、ひっそりまたフローラが冬眠期間に入ったり(笑)。
しかし、そういえば12月ってことは、ここまでが「アレ」の対象作品なんだ・・・わぁ(^^ゞ > いろんな意味で「わぁ」(爆)。
2010年は昨年よりはうっかり多く読んでるけど、何となくベクトルが上半期で振り切れ過ぎて尻すぼみ、って印象が今のところしています(^^ゞ
いえ、単なるひとりごとなんですけどww

+余談+
そんなこんなで、毎度お馴染みの覚え書きなんぞ。

http://cool-book-new.seesaa.net/article/167156726.html

ぼちぼち、そのうち思い出したら埋めるとは思いますが、いかんせんカメなのでそこんとこはご勘弁を(^^;
所詮、本人用のメモなんで(^^;;
えーっと、すんごく久し振りにスーザン・イーノックの新刊を買いました。
1冊で、二倍美味しい1冊で満足♪

まぁ、ぶっちゃけ、この人のヒストリカル作品と全然相性合わないみたいで、3冊ぐらい読んでも全然面白さが分からず(笑)、そのままお別れ(?)していたのですよ(爆)。
2社からどんどこ出るけど、でも面白いと思えないんでスルーしていましたが、この作品だけは別格扱いで、喜び勇んで発売と同時に購入したワケです。

だって!
二本立てのこの本、後半は『恋に危険は』のサムとリックの中篇、前半はリックのご先祖の馴れ初め話で、どっちにも共通の「呪いのブルーダイヤモンド」って魅惑のアイテムがあり、話が繋がっているという凝った作りだったんですもの!

・・・『恋~』からこの本まで、サムとリックのカップルの本が未訳で放置されているのを、大人の事情であとがきでも解説でも避けたにも関わらず、中味が克明にそれを証明していてトホホだが(^^;;

しかし、大ウケなのがご先祖様!
イーノックだから摂政時代のヒーローとは思ったが、確かにそうなんだけど・・・このご先祖、当時のローリー公爵コノールさん、何てリックにそっくりなんだ!
色んな意味で!!(笑)
運命の相手との出会い方がサイアクなところとか、居直り上等!!なところとか、うなる程に金と権力を握っている割に根っからのワンコ気質なところとかっっ!!ww
実に、このコノールさんのお話を読むと「ああ、だからリックはああなんだ」的に、妙に納得させられてしまった・・・200年前の話の筈なのに半端ないシンクロニティっぷり。
読む前は、これまで読んできたイーノックのヒストリカルの煮え切らないというか、言動共に可もなく不可もない凡打キャラ(暴言)のあれやこれやを思い出しては「ああ、新刊買いなんて早まったかしら・・・」などと心配しましたが杞憂!
そうよ。冒頭でさっさとキャラ萌え出来た時点でこっちのものだわ!! > 何のハナシですか?!ww
本当に、あのコノリーさんのエヴァンジェリーン(ギリー)へのラブラブっぷりを見ているだけで、微笑ましいってものだけど・・・毒舌子爵令嬢ギリーとの丁々発止のやりとりがまた上手い!
身につけると不幸を呼ぶという呪いのブルーダイヤに振り回される二人の、ふとした時の会話が実にウイットに飛んでいて、読んでいて何度もプッと噴出してしまったわ・・・ラストの、結婚して幸せになった二人の元に騒動の原因であるダイヤが強制送付けされた時の二人の会話すら笑えたの何のって!
箱ごと、屋敷の敷地内にある湖に捨ててきてやるっ!!というコノリーさんに、奥さんのジリーのこの返事。
「そんな事をしたら、自慢の魚が全滅してしまうわ!」
・・・思わず想像しちゃったもん。
箱投げ捨てた途端に、ぷかぷか魚さん達がお亡くなりになるシュールな映像(^^;;

でもって、ご先祖編を読んで21世紀の子孫、久々のサム&リック編を読んでみると・・・そうなんだ。
リックの皮肉屋というか、ブリティッシュ・ブラックジョークは曾曾曾御祖母さん譲りなんだww
二人の凸凹ラブラブっぷりも、サムの映画フリークっぷりも、ゴジラ狂いっぷり も健在ww
今回はとうとう映画「ゴジラ」のオリジナルが出てきたね・・・そして、すっかり毒されてゴジラに詳しくなってしまっているリックに涙なう(爆)。
ああ、っていうか、同棲して一年近くになっているのに、益々バカップルっぷりに磨きがかかり、リックの嫉妬大魔王っぷりには拍車がかかっていましたがね(^^ゞ
今回は元泥棒の現防犯コンサルのサムの仕事に関係した話だったけど、あのボリュームで定番レギュラーもしっかり出てきたし、テンポもよく楽しかったわ。
何より、アメリカ人のサムとイギリス人のリックには、相変わらず頓珍漢なズレがあって、ここが大好きなのよね。
今回は「懐中電灯」でしたww > サム「フラッシュ・ライト」 リック「トーチ」

そんなこんなで、サムとリック目的に買って満足、リックのご先祖様が思わぬ快作で満足、満足の二乗で大満足の1冊でした♪
・・・かといっても、イーノックの他の作品に再び手をつけよう、とまでは思わず「ああ、サムとリックの未訳、翻訳してくれないかなー(^^ゞ」と自分の守備範囲をまず固めたいと思う小市民なことのさんでありました(爆)。

北米では、アメリカン・ヒストリカルの急成長株として各社から出ているローリー・ロビンソンの初翻訳作品、読了。
・・・どうしましょう!!この 王道リリカルっぷり 、きゅん死確実!!きゃ~っっっっ!!(ジタバタ)

世知辛くヒストリカルでさえエロとバトルがバカ売れしちゃうこのご時勢に、よくぞこんなおとぎ話みたいなものを投入して下さったというか。
ありえないまでのご都合主連発なんだが、ここまでくるとおとぎ話のようです本当に。
お話の舞台は、ダコタ準州。
牧場主の父親を亡くした主人公ペニーが、女性ゆえに牧場主として周囲に認めてもらえず会合等から締め出され、不穏な事件が続く事に頭を悩ませていたところから始まる。
業を煮やしたペニーさん、以前から縁結びをしたがっていたフィラデルフィア在住の親友キャンディスに電報を打った。
「ダイシキュウ オット オクラレタシ」
そして、キャンディスが連れてきたのは一服盛られて意識のない彼女の夫の弟、つまり義弟の獣医師ジェイスだった・・・。

いやはや、キャンディスの斜め上かっとび具合が半端ないったら・・・ヤバイだろ。義弟にアヘン盛るなーっっ!!(^^;;
それに比べたら、他のキャラが普通に見えた(笑)。
毒出しの結果、大事にはならなかったが目覚めて驚くはジェイス。
用意周到に、兄夫婦と亡き妻の父親、つまり舅に代理結婚書類一式揃えてダコタまで送付けされているんですから!!
まぁ、奥さんを出産で亡くして悲しみの余り、お酒に走ったりしたんで家族を心配させていたとはいえ・・・荒療治だなオイ!!
そして、送られた先が牧場に住む頑張り屋の女の子だったところから、彼の人生やりなおしが始まるんだが・・・これがきゅんきゅんなの!!
有能で理詰めなジェイスに、働き者で理詰めながら、どこか天然のペニーが契約結婚の筈が不器用に本当の絆を結んでいくのが王道ロマンスでかわいいんだが・・・そこなのよ、そこっっ!!

結局、作品内はチュウ止まり、挙句ラストの朝チュン!! (ここ、試験に出ますから的な!!wwww)

何というか、おとぎ話な上にチラリズム、悶々と寸止め、きゅんきゅんラブラブ・・・ああ、ブラヴォーッ!!!
ここまでリリカルだと、泣けてきたよ。いろんな意味で。
でも、このテの牧場ヒロインって、財政的苦労がテンプレなのに、このペニーが小柄でカワイイ外見に反しての有能さ。
財務、経営面に優れていて、肉体労働も厭わない、何より男まさりだけど女子としても微笑ましいタイプ(萌)。
これでは元来はDeki男のジェイスでもソッコー陥落なう(^^ゞ
最後の、涙の別れも、何かヒロインのペニー以上にヒーローがさめざめ泣いてるし!!乙女系すぎるぞジェイス!!!

多分、ストーリーテラーとも言えないし、ご都合主義の極めたりの作品かもしれない。
新人作家さんらしい素朴さ、たどたどしさもこのカップルの初々しさと相乗効果と思えてしまうリリカルっぷりさが、もうもうもうっっ!(萌萌萌)
これを読んで、久々に初心に戻るというか、乙女系万歳!!って気分ですわーっ! > びったんびったん
そんなこんなで、超お気に入りになっちゃった♪
またこの作家さんのアメリカン・ヒストリカル読みたいな~♪♪

+余談+
こんなリリカル作家こそ、老舗ハーレクイン社に発掘してほしかったという気分もあるんですがね・・・いえ、この作家さん、北米HQ社でも書いてるんですから発行部数的にも是非とも翻訳考慮希望うぃる!!
もっとも、今回の本のヒロインのフルネームが「 ペニー・ジョーダン 」というだけで30分は笑えましたがね!(爆)
ジャッキー・ダレサンドロの二見文庫からの新刊、読了~♪
ソツなくまとめて、更に癒し。上手し。
全く予備知識なく手にして読みはじめて、この本が二重の意味でのスピンオフだと気付いて嬉しくなりました。

主人公は、『バラの香りに魅せられて』のヒーローであるネイサンの兄にて、オリヴァー伯爵家の後継者サットン子爵コリン。
前作にて、伯爵家の後継者でありながら過去にイングランド政府の諜報員として活躍、得意技はスリと錠前外しというお茶目な男前っぷりながら、己の弟であるネイサンを信頼しきれずにいたという後悔に悩むギャップ萌え上等!!な脇役として登場。
そんな彼が、四年前に一度だけ出会った美しく若い泥棒の女性が忘れられないまま、ネイサンに伯爵家という負担をかけさせない為にも跡継ぎをもうける目的で、引き篭っているコーンウォールの田舎からロンドンにやってきたところから物語が始まる。
最近ロンドンの社交界で話題の占い師マダム・ラーチモンドを見た瞬間に、コリンは目を疑った。
自分がずっと探していた、あの夜の泥棒さんではないか!と。
そして、その相手である占い師アレックスも驚いた。
四年前からずっと忘れられずにいた、会うずっと前から占いに出てきた、己の運命を変える男性が目の前に!!
お互い、過去にあった事を伏せて再会するが、偶然アレックスがある事件に巻き込まれた事ことから二人の間の運命が廻り始め、周囲の人間も巻き込んでいく、というお話。

最初、メイフェア・シリーズ四部作を全部翻訳していないのに、何で『バラ~』を先に出すのかな、と思ったんだけど、この1冊読んですごく納得した。
何故なら、メイフェア・シリーズの最後を飾るヒーローのローガン・ジェンセンがここに出てくるから!(笑)
いやー、そうくるか。
ヒロインの占いのお客で、友人以上恋人未満なボーイフレンドとして登場していたのかローガンよ。メイフェアの既刊同様に(笑)。
何ちゅーか、ヒーローに対しての噛ませ犬的なポジションにこれだけしっくりし続けるのもどうかと思うが、この1冊で彼の主役本への盛り上がりは増した事は確かだな(爆)。

そして、そんなローガンにヤキモチしっぱなしのコリンだが・・・ひゃーっ。きたよーっっww
甘味大魔王ヒーロー様 がっっ!!
ここまで可愛らしい、超甘党くんは初めて見たかも(萌)。
葉巻やお酒よりも、チョコレートやケーキやマジパンが大好きで、疲れたな~とかいって寝る前にお気に入りのココアを飲むんですから!!
つうか、紅茶に砂糖2つ入れて、その上ティーケーキを三つがっつく子爵様!(笑)
元来、ダレサンドロはテンプテーションでも書いてた作家なのでラブシーンはホットで、今回も、まぁ、いわゆるそういう場面の小道具としてよくあるお菓子が出てくるんだが、こんなにお菓子プレイに説得力のあるヒーローはかつてこれまでいませんぜ?!(爆)
悩み多き、思考回路が乙女なのは弟ネイサン同様だが、それに甘味王なのとお茶目さんが加わってもう、何と言うか破壊力五割増し(^^ゞ
そんな可愛いコリンのお相手が、これまた若い苦労人のアレックスなんで、いい組み合わせと按配でしたよ。
一途で、努力家で、コリンと会った事により泥棒から足を洗って占い師として生計
をたてながら、恵まれない子供たちを守る為に奮闘しているっていうのは、よくある設定かもしれないが、それが嫌味でないのがダレサンドロ作品の風味なのかな。
身分違いの恋愛を大人のおとぎ話風に調理する彼女らしくて。

脇役としても、ローガン以外に前作の主人公であるコリンの弟ネイサンも、その奥さんとなったヴィクトリアも、ネイサンの飼ってる困ったワンコも健在(相変わらずすぎてコリンのお気に入りブーツを食ってます。爆)。
しかも新しく登場したアレックスの親友エマや、スラム街に住む少年ロビー、コリンの執事エリスさんもいい味。
勿論、動物書かせると天下一品のダレサンドロらしく、ネイサンが兄に嫌がらせ・・・いや。プレゼントとして飼わせる事に成功した子犬のラッキーくん(この名前になる前のネイサンのつけた仮名が超絶すぎた件は直接読んで下さい。笑)のキュートさはもう絶品。
ラストの、コリンをかばって負傷したアレックスという鉄板展開は読者への過多サービスと取れなくもないが、思わずホロリとくるコリンの懇願にほだされてそれすらもグッジョブ!!に思えるのが甘ちゃん読者ゆえか?!(^^ゞ

そんなこんなで、昔のピュアな少女マンガ的なダレサンドロ作品愛読者としては大満足の1冊でした。
さてはて、ここまで盛り上げてもらっては、逆にローガン・ジェンセンが主役となる1冊が怖い気もせんでもない・・・かも(^^;;
ステファニー・ローレンスのブラック・コブラ・カルテット2冊目、読了~。
今回はオールスターとまではいかない分、主人公たちをみっちり書いてもらえた1冊という印象(笑)。

前作で、がっつりバー・シンスター・シリーズとバスチョン・シリーズに絡みあってのこのシリーズ、ゆえに「ローレンス作品オールスターゲームか!!」とか言ったが、今回はそうは簡単に問屋がおろさなかった。
何故なら、さすがのシンスター一族の頭数物量作戦(笑)ですら、この今回のカップルの 移動距離 には敵いませんでした(爆)。

そもそもは、今回のヒロインであるボンベイ総督の姪であるエミリーだ。
ブラック・コブラ殲滅の密命を負った東インド会社の精鋭部隊の一人であるガレス・ハミルトン少佐を一目見た途端に「これって運命の相手?!キターッッ!!」となっている時点で「こ、このヒロインって・・・」と思ったりしたが、それ以上でした(笑)。
にっこり笑って、真っ直ぐ帰国ルートを、運命の相手追っかけて根性でひん曲げるお嬢様でした!(爆)
いや、第一インドの伯父様のところに来た理由も国内で花婿候補を袖にしまくった挙句、「運命の相手を探す為!」とかいう豪腕っぷりなんだが(それをあっさり許可する家族もゆるくてナイス。笑)。
そんなこんなで、ケープタウン経由サウザンプトン港ルートだった筈が、ガレス追っかけてイエメン経由に変更!
しかもガレスより後に出発しておいて、途中で追い越しちゃっかりイエメンのアデンにて待ち伏せ!(爆)
そのパワフルさ、機転の利きっぷりと育ちの良さの落差が何ともきゅきゅーんww

この作品、並行してエミリーの日記が挿入されるのだが、この日記がまたクセ者(笑)。
乙女の妄想日記かと思いきや、よくよく見てみりゃ、根っからの軍人で指揮官であるガレス真っ青の戦略記録(^^ゞ
でもって、そのターゲットがガレス本人だから笑えないんだが(爆)。
日記の内容がガチになるにつれ、エミリーと同じように彼女を一目見た時から「え?これってもしかして・・・」とモヤモヤしていたガレスの陥落っぷりが顕著になり、気付けば調教されっぷりも(笑)。
そこはローレンス作品のヒーローなので、ガレスも例に洩れず保護欲爆裂のヤキモチ焼きさんテンプレくんですがね(笑)。
恋人同士になってからも、細かいことでムカムカぷんっ!!となっては、エミリーにうまくやり込められていて笑えますが(^^ゞ
ここもローレンス作品愛読者は「あ、きたきた」と思うんですがね。百戦錬磨の軍人且つ恋愛の達人を、何故か手玉にとるヒロインっていうテンプレww

イングランドに着いたら、やっとお馴染みの皆さんが登場しまして、オールスター度が上がりましたが。
今回の護衛兼助っ人はジャックとトリスタンで、中継地点はトリスタン家(笑)。
必然的に、あのオバサマ達ががっつり出しゃばってきてナイスツッコミ連発しつつ、才女の奥様レオノーラがソツなくまとめる、みたいな(笑)。
しかし、猿か・・・猿も飼ってるのか・・・トリスタン、何だか・・・いや。皆まで言うまいww
シンスター家の皆さんは、今回はチョイチョイ程度でしたが、相変わらずデヴィルは無駄に出ばっていて俺様上等ww
でも、前作との時差が殆どないのが何とも凄いまとめっぷりだよな、とちょっと感心しました。
ラストまで全員がイングランドに足を踏み入れて二週間足らずぐらいでまとめてくるつもりだよね、ローレンスってば。
そして、1冊目の冒頭部分を読んでいて「あ、多分このカーステアズが原本を持ってラストを飾るんだろうな」と思ったらビンゴだった事が今回で判明したし・・・ここらへんも分かりやすい。
捻ってないのに、何故かこのストーリーテラーっぷりっていうのが本当に唸るよ。

そんなこんなで、今回もロマンス部分もホットでメロメロ、話の展開も軽妙且つ緻密(なのに、出会う協力者が属性同じなのがワロタww)。
少しづつ事件も解決に近付きつつあって、情報もかなり開示されているのにまだ読者に挑戦してきているのが流石。
まだまだ、他の魅力的な協力者の活躍も期待しつつ次回のモンティース少佐も楽しみです!
早く出ないかな~♪♪
10月になったばかりなのに、早くも11月の新刊予定を見ながら唸ってます(^^;
続きものや、作家買いしているものが多くて嬉しい悲鳴だわ。
とりあえず、覚え書きだけでもしとこう(^^ゞ

原書房 ライムブックス
甘い囁きは罪な夜に アン・マロリー
恋愛運のない理由 レイチェル・ギブソン

扶桑社 扶桑社ロマンス
カレスド・バイ・アイス(仮) ナリーニ・シン
ザ・ヴェエリー・ダンサー(仮) ディアンナ・キャメロン

二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
アイス(原題) リンダ・ハワード
ダーク・ディザイアー(原題) クリスティン・フィーハン
ザ・クラブ(原題) シャロン・ペイジ

ぶんか社 フローラブックス
まだ見ぬあなたは海を越えて アン・グレイシー

竹書房 ラズベリーブックス
この身をあなたにささげて レダ・スワン
700年後の魔法使い テレサ・マデイラス

武田ランダムハウスジャパン RHブックス・プラス
いとしの侯爵に愛の詩を ジェーン・フェザー

集英社 集英社文庫
殺意の試写状 サンドラ・ブラウン
法精神科医(仮) メグ・ガーディナー

ヴィレッジブックス villagebooks
A ROUGE’S PROPOSAL(上下) ステファニー・ローレンス
アニタブレイクシリーズ5 KILLING DANCE ローレル・K・ハミルトン
PRETTY LITTLE THING ジリアン ・ホフマン
CASSANDRA FRENCH’S FINISHING SCHOOL エリック・ガルシア

オークラ出版 マグノリアロマンス
魔法がくれたハイランダー メリッサ・メイヒュー
征服者の瞳に魅せられて カーリン・タブキ


一番楽しみは、鉄板で金太郎飴なんだがローレンスのバー・シンスターって事になりそうだな(笑)。
ずっと買っているアニタ・ブレイク、メイヒューのハイランド・シリーズは新刊買い確定。
作家買いのナリーニ・シンとマデイラスもガチ。
あれだよね、続編だよね。
レイチェル・ギブソンは作家買いもあるんだが、今後の投資も兼ねて絶対新刊買い(爆)。
アン・マロリーは以前からRT誌でチェックしていた名前なので、買い候補。
カーリン・タブキは二見のコンテンポラリーはスルーしたけど、ヒストリカルなら買うわww
しかし、微妙な名前もチラホラ見えるんだが、芸術の秋・・・頓珍漢な方面に・・・(^^;
えーっと、扶桑社のディアンナ・キャメロンは以前、北米のサイトを彷徨っている時に、その表紙に遭遇して忘れられなかったタイトルなんだけど・・・まんまやん!!みたいな(笑)。
久々にコニー・メイスン以外のヒストリカルでの扶桑お得意飛び道具枠でしょうか?(爆)
最近、あの枠はパラノーマル作品が席巻していたのでww
それと、ラズベリーのレダ・スワンって以前、ソフトバンクの短編集で読んだけど、あの短編集そのものがさっさと記憶削除したい1冊だったから(短編3本全てスカ。笑)、とてつもなく悪い印象しかない名前だ(爆)。
あと、久々にエリック・ガルシアの名前を見るのでロマンスじゃないがチェックするざますよ(笑)。

そんなこんなで、やっぱり本ゲル係数は下がらないが、ま、いっか。
食欲の秋といっても食い道楽もないし、たいしてお金かかる趣味もない人だから、本が一番の贅沢だしね(^^ゞ

+余談+
いつもの一覧、殆ど先週のうちに埋めてましたのでさくっと。

http://cool-book-new.seesaa.net/article/162559638.html

空欄は、まぁ、気が向いたら埋めておきます。
今回はハーレクイン社はガーヴァ祭りだけど、ことのさんは余り興味ないし、あとは再版音頭状態なので省略ww
ずっと探していた
アネット・ブロードリックの初期未訳作品、念願の翻訳。
懐かしいキャラクター登場に大喜びし、自分のロマンス読みとしてのルーツ回帰とも思える優しい気持ちになれた一冊でした。

何せ、アネットさんのファンなので未訳作品でも、スピンオフものはどうしても諦められずに原書入手して読んでいた中で、入手出来ずに涙を飲んだうちの1冊がこの作品でした。
初期シルエットの、一連作品の最後の作品というのは知っていたけど、読んでないものだからどんな関わりがあるのか分からずにいました。
RTレビュアチョイスとかなら、何度も再販されてそうだが、これは完全ノーマークでねぇ・・・トホホ(^^;
で、読んで「ああ、そうなのか。だから時系列の一番最後なんだ!」と納得した。

お話は、その生い立ちと育ちから、人との関わりに恐怖心を抱いたままのヒロインが、求婚されていた婚約者の男性にすら壁を築き、そしてその相手を事故で亡くしてしまったが故に余計罪悪感を感じて生活する事になる。
そんなヒロインが、思い切って友人の誘いに応じて出かけた先で、ハンサムな実業家のヒーローと出会い、不思議な気持ちになる。
初対面なのに、何故か懐かしい気持ちにさせてくれる、と。
そして、相手も同じ気持ちだったところから一夜を共にするが、臆病になってしまった彼女は名前も告げずにその場を去る。
その一夜のせいで、妊娠した事も知らずに・・・という、何というか、ハーレクインのテンプレ万歳!っていうぐらいの序章部分。

しかし、そこはアネットさんだった。
もう、いい人なのよ、このヒーローのダンが!!
どんだけ、ヒロインであるベスに惚れてんだコノヤロー!!ってぐらい、もう全てはベスの為、第一にベス、第二にベス、ベス命!!って勢いで、まるごと愛してくれるんだわよー。
手をつくしてベスを探し出すし、彼女の妊娠を知っても強引に迫らずに、彼女の気持ちを優先して絡め手絡め手でやんわりお話を進めてくる。上手いっ。
そんでもって、仕事も頑張る(彼女を優先する為にせっせこ残業してお仕事を前倒しにするんだが、彼女にはそれを悟らせないんだよ)、恋愛も頑張る、家族も大事にする、というリア充よろし!!なんだが、それが嫌味にならんのだ。
それは読んでもらえれば分かる。
臆病で、繊細なベスの為にこのダンが 延々悶え苦しみ寸止め三昧を喰らい続けている姿 を見て、応援したくならん読者はおらんぞオイ!!(^^ゞ
ベスも、ダンの事が特別で、初めて愛した男性なんだが、それすら自覚がないし、そしてそれをどう表していいのかが分からない不器用な女性なんだが、そんな彼女に本当に尽して尽して尽くし続ける・・・久し振りに読んだよ。ここまでいろんな意味で癒し系のヒーロー(^^;
一目でベスを運命の相手だ、と思ったにしろ、あの「何年も待って、やっと見つけたんだ」のあたりは、乙女系できゅきゅーんとくるわマジ。
読了しても、何だかほんわかした気持ちになれた。
やっぱりアネットさんらしいな、このほんわか感、と大満足の1冊でした。

で、この本が何のスピンオフかというと。
ヒーローのダンが広告代理店経営者なんですが、そのクライアントがあのセレナ・スタンフォードでしたのー!!
んまぁ、そうくるのねっ!
ダンとベス夫婦と、仕事でやってきたセレナとアダム夫婦がディナーを共にし、セレナが色んな事に不安を持っているベスにアドバイスする場面は流石。
あのアダムの大きな愛犬に寄りかかって悪戯していたセレナの双子ちゃんがもう四歳ですって。
セレナとアダムの馴れ初めは翻訳で既に出ていまして、『迷い道』という作品です。

・・・初期作品すぎるな。
今月末から開始するサイトの周年イベントの景品に入れておきますわ、勿論!ww
ことのさん、あの話好きなので、是非読んでほしいわ。
今回の話を先に読んでも、十分楽しめますと思いますんで(^^)
ニューヨーク十二番地の呪い
J・D・ロブのイヴ&ロークシリーズ最新刊、読了。
今回は短編集だったけど、やっぱりこのクオリティ、さすがです!!

かなり前から、今回収録された中で「復讐は真夜中の秘めごと」の翻訳が決まっているのは知っていたけど、あのアンソロジーそのものを翻訳するには難しいだろうな・・・と思っていたところ、数年前にそれを含めての短編集が出たので「あ、これで決まるかな」と思っていたらビンゴ♪
ローリ・フォスターの短編集の時も思ったけど、こういう一連の作品の短編をいろんなアンソロジーに書かれると読者はしんどいなぁ・・・(^^ゞ
これだけでなく、DHやらアニタ・ブレイクもその類・・・ううう(^^ゞゞ

こうやって3本並べてみると、ノーラのストーリーテラーっぷりが良く分かる。
過去の負の遺産、サイコパス、最後の幽霊ものも飛び道具かと思いきや、よく練られたプロットで、しかもこれがテンプレ的に分かりやすいから何というか(笑)。
短編サスペンスやミステリーって、長く書くよりも難しいと思うのにしっかりしているもの。

そして、何といっても3本ともに、イヴの擬似家族ともいえるレギュラーキャラクター達が、ブレずにポジション通り活躍してくれた事がナイスだわ(^^)
勿論、ロークは鉄板ですが・・・いやー。今回は、あれだな。
死んでも化けてこの世に戻ってきては奥さんをストーキングするぞ宣言のところだなww
駄目じゃん、奥さんの貧乳っぷりを本人に面と向かって言っちゃ!(爆)

でも、短編もいいけど、やっぱりこのシリーズは1冊がっつり1本として読みたいなぁ、と再認識。
次の新作、早く出ますように(-人-)
ハイランドで眠る夜は
リンゼイ・サンズのハイランドもののシリーズ1冊目、読了~。
可もなく不可もない、とまではいかないが、リアクションを求められたらちょっと困る1冊(^^ゞ

イングランド北部の貴族の娘イヴリンドは、両親を亡くし継母にイビられて生活する毎日。
そんなところに、降って湧いた縁談話。
スコットランドのドノカイ領主カリンとの結婚命令である。
相手となる彼は、実の父親、そして妻を殺したという噂が立てられている疑惑の人物。
そんな縁談を嘆いていたところに、あるひとりの男と出会う。
結婚前の最後の思い出に、とその男と熱いひとときをもつが、実はその男こそがイヴリンドの結婚相手カリン・ダンカンだった。

と、まぁ、よくあるハイランダー×イングランド貴族令嬢というテンプレ設定。
その貴族令嬢は薄幸で、ハイランダーはその立場ゆえに孤高とかいう、更にテンプレ設定。
イングランドからスコットランドに嫁いできて、変化しまくった生活に馴染めないとか、ここまでテンプレが続くと正直、何かのマニュアル本を読んでる気分になってきた(^^ゞ
そこを脱するには、キャラクター造詣がモノを言うんだが・・・えーっと、悲しいかな、この物語に出てくる登場人物全てが「そこそこレベル」(byモノクロ少年少女。爆)なものだから、どこで盛り上がっていいのか空気をつかめないうちに終わっていた!(爆)
というか、事故だと思われていた伯父、父親、最初の妻の死が殺人事件となるっていうのは物語の展開としては、なかなか活気を呼び寄越そうってカンジだが、いかんせんサスペンスにしては・・・えーっと、こんな各キャラクターの棒読み証言をつなげて解読、っていうのはヒロインさんや、素人名探偵気取りというには・・・ゴニョゴニョ。
そもそも、何でお蔵入りになっていたのかが不明なぐらい、くっきりはっきり事件じゃないかよーww
最初から、お隣さん家のトラリンくんに聞けばさっさと事件解決してたのに!(笑)
まぁ、カリンくんも「どうやら俺はうっかりらしい」と自覚しているからいいけど > いいのか?!ww

無口で真面目なカリンと、おしゃべりでおきゃんなイヴリンの凸凹カップルのラブラブっぷり、特にカリンの反省しっぱなしの素直なところはきゅんきゅんくるが、いかんせん重要設定だったクラン内の不穏な過去の件がお粗末とまでは斬らないが、もう少し捻りが欲しかった印象が否めない。
あれだけ有能なカリンがやられっぱなしでスルーしていたというところがね(^^;
だからかな?
サクサク読めたけど、大いなるキャラ萌えもなく、いつもいつもクライマックス!!的なビッグウェーブ盛り上がりもなく、本当に機械的にサクサク読んだってカンジだわ(^^ゞゞ
面白いかと聞かれると、面白いとは答えるが「続編あるんだけど、一刻も早く続き読みたい!!」とは言わないかな。うん。
キャラクターに思い入れないと、こういったさっぱり後味?!(^^ゞゞ
実際、イヴリンドのお兄ちゃんの話が二作目なんだけど、翻訳されたら絶対読みますが続編っていうより新たな作品として読むでしょう。気分的に。
リンゼイ・サンズの普通の1冊として。


+余談+
ところで、物語の中で過去の事件の絡みで、カリンの伯母の妹(実家の妹)がクラン・キャンベルに強引に嫁がされる、というくだりがあって「・・・」と少し考えてしまいました。
この物語の設定は1273年、伯母の妹にその縁談がきた時はそこより更に遡ること12年前だから1261年ですよね?
その時点で、キャンベルの事を、すごい残忍で権力あるクランみたいな描写台詞が出てくるんですが・・・えっと、クラン・キャンベルの権力の原点って、1280年にロッホーのコリン・キャンベルが騎士に叙せられたところからじゃありませんでした?(^^;
アーガイルのキャンベル、コーダーのキャンベル、ブリーダルベインのキャンベルとか有名なキャンベルって、殆どコリン・キャンベル(大コリン)から数えるし、各キャンベルの領主って、大コリンを絡めたものを称号に入れてる。
つまり、この話のタイムラインの10年ばかり後(過去エピソードからだと20年後)にならないと、歴史の大舞台に「強豪なクラン・キャンベル」というものは出てこない。
・・・とか考えると、この物語に登場人物たちが言うところの「キャンベルの権力のレベル」が気になって仕方ないです(笑)。

スーザン・アンダーセンのマリーン・シリーズ完結編、読了~。
トリロジーものだった筈が、作者がどうしても書きたくなった脇役二人のピュアピュアなロマンス、もうきゅんきゅーん♪♪

そんなこんなで、前作『プラムローズは落せない』から15年後の世界。
主役は勿論、前作にてピュアピュアでたどたどしい初恋模様を展開してくれたPJ(プリシラ・ジェーン)とジェイリッド。
あれから15年、ジェイリッドは海兵隊所属を経て現在は、義兄ジョン(ロケット)と調査事務所を共同経営する私立探偵となっていた。
そんな彼の元に依頼がやってくる。
今やカントリー界の新星シンガーとして有名人となったPJの、ステージ監視という仕事だった。
それは、今になっても母親にないがしろにされていたPJが、母親をマネージャー職から解雇した事に端を発していた。
15年ぶりに再会する二人だったが、あのつかの間の絆は今だ絶えていなかった事を証明する事になる・・・というお話。

いやー、もう、成長してもPJもジェイリッドもピュアなまんまだったわー。いい意味で。
15年前に、ジェイリッドが自分の世界とはかけ離れた御曹司だった事に恐れをなして彼の前から消えたPJも、その事で彼女に置き去りにされたと傷ついたジェイリッドもとにかく不器用でかわいいんだわ。
逆恨みなんてしてなくって、ただ自分を守ろうとして壁を築いたり、つんけんどんな態度をしたりして本当に微笑ましい不器用さ。
美人になって、有名になってもコンプレックスだらけのPJの、己の貧乳っぷりに対する嘆きが笑えるんだ、これが。

まともなおっぱいが生える日を心待ちにしていたけど、いまだこの有り様

思わず吹いた(爆)。
変わってないわー、PJ。13歳の時と変わってなーい!!と思ったら、本当にジェイリッドじゃないけど愛おしさが募ったわ。
そして、15年たっても、あの荒くれ海兵隊生活を経てもなお、やっぱり根っからのお坊ちゃん気質なジェイリッドもねー。愛しいわ。
大きなガタイの、水もしたたる色男が、どんだけPJ相手だとピュア告白ばかりしてんのよコノヤロー!!みたいな(爆)。
お互いの心のうちも、言動も理解しているのに、それでも実の親に精神的に虐待を受けたが故に、あと一歩を踏み出せないジレンマとかが、そんなに難しくも捻りもなく、たどだどしく描かれている。
そこがまた、若き二人にリンクしていて良いのだ。
ロマンスとしてもホットできゅんきゅんだけど、何よりそれ以上に、幼い頃からの二人の絆の再確認ともいうべきところがツボすぎました。

前作ではまだ幼かったエズメが大学生になっていたり、ストリートチルドレンだったPJを慈しんだガートも健在、何より今までの主人公たち、愛すべき海兵隊トリオとその奥さん達が15年たってもステキなまんまでシリーズ全てを読んできた読者としては嬉しい限り。
何より、大団円にするかと思いきや、苦味部分もしっかりあるのはさすが。
そして、それに対しての前向きさが、PJらしくて納得するんだよな。
本当にもう、このシリーズが終わっちゃったのかなー、と寂しい気持ちもあるけど、ここまでキレイにまとめられたら読者冥利に尽きるのでいっか(^^ゞ
今度、もしスピンオフ作品を書くなら、是非ともエズメを主人公にお願いしますわ、アンダーセン女史(笑)
テレサ・マデイラス、今度は二見書房さんから出ました!というか、出てます(笑)。
単独作品のこちら、読了(してました。笑)。
おとぎ話と、エンターテイメントの按配が核だったという印象の作品。

マデイラス作品というのは、いかんせん大団円ありき、の正統派である。
それはいい意味でも、悪い意味でも想定内になってしまう懸念があるのだが・・・この作品は、それをどう受け止めるか読者によっては賛否があると思った。

物語は、戦争で失明し、婚約者にも去られたシェフィールド伯爵ゲイブリエルが失意の隠遁生活を田舎で送っていたところに、ある一人の付添看護士がやってくるところから始まる。
彼女の名前はサマンサ。
そんな彼女は、自暴自棄になって荒れた生活をしていたゲイブリエルを、視力がなくても人として普通の生活が出来るようにと奮闘する。
そんなサマンサの真摯な態度と献身に、最初は戸惑い拒絶するゲイブリエルだが、次第に癒され、恋におちていく・・・という王道ロマンス、かと思いきや、そこが一捻りされていた(^^;

そこなんだよな。
ゲイブリエルが海軍に志願した理由が「婚約者であるセシリーに、自分は放蕩者でなく真剣に彼女に恋した一人の男だと証明する為」だったという事。
セシリーが、ゲイブリエルに対してそう仕向けた件といい、そこには何というか、恋に恋するティーンネイジャーのような熱に浮かされた感が拭えない。
その後の展開( セシリーが失明したゲイブリエルの元に、サマンサと名乗って看護士として現れる )も、その延長線の印象があって、確かに王道ロマンスなんだが、ちょっとその部分が引っかかりとなった。
何というか、証明したいというつっ走った行動に自己陶酔的なものを感じたり、贖罪を求めているのか、それ以上に自己欺瞞というか、そういう疑念を感じることのさんのような捻くれた読者もいるという事だ。
いや、はっきり言うと、失明が余りにあっさり直った後に再び、同じように証明の為に入隊しようとしたゲイブリエルに、もう呆れて苦笑した(^^ゞ
何だ、キミのその単純明快というか、短絡的思考回路は?!(笑)

使用人も、家族もそれぞれにキャラクターがしっかり描かれていてさすが。
そして、相変わらず動物を上手に使ってくれて、あのワンコが可愛いの何のって!!だし、起承転結もしっかりしている。
普通の視点に、普通のロマンス読者が読めばうるうるものの王道ロマンス作品であろう。
しかし、ことのさんは残念な黒読者だった(爆)。
甘甘なメロメロロマンスよりも、ウン千冊もロマンス本読んでいるささくれた視点には、彼らの言動に対する影響への考えなさや、暴力的な言い方だとそれらに幼稚さすら感じた分が差し引かれた。
個人の好みもあろうが、この本はその差し引かれた分ゆえに、優等生レベルの平均値本という評価となった。
一読し、どういう評価を下すかは、その時の読み手の精神状況も絶対に影響大だよな、と再認識(笑)。
つまり、ささくれ立ってるんです(爆)。
それでも、やっぱり好きな作家なんですけどね、マデイラスって > 全否定ではないのよ、そこんとこ。
昨年秋に出て以来、久々のキャシー・ラヴの新刊、読了♪
待っていた「ヴァンパイア・ラプソディ」シリーズ3冊目だけど、まさに全編タイトルのまんま!ww

いやー。確かに、前作『激情は瑠璃色の夜にのって』のラストで、今回の主人公になりそうな二人はきちんと顔をあわせていたわ。
デーモンのマクシムと、既刊2冊のヒロイン達の親友であるジョゼフィン(ジョー)。
しかし、あのさりげない場面に、二重、三重の伏線を引いてたなんて恐るべしキャシー・ラヴ!!(笑)
思わず「そうか。上手いっ」とポンっと手を打って感心してしまいましたよ?!

既刊にて、ヴァンパイア(ランピール種族)の男性達と結ばれた親友たちの住むニューオーリンズに引っ越してきたジョー。
それこそ、仕事を辞め、今まで住んでいたワシントンから逃げるようにしてやってきた彼女、新しい仕事のコミュニティー・センターの所長として身を粉にして奮闘する毎日。
経営難のセンターのボランティア募集にやってきた男性を見てびっくり。
親友の誘拐騒動時に知り合ったマクシムではないか。
親友マギーのバンドが演奏しているバーでバーテンダーとして働いているこの男、どう見てもボランティアって柄じゃないじゃないか、と。
つい先日、付き合っていた男から手ひどい仕打ちを受けたのもあり、こういう騒動の元そうな男は近付くのも勘弁願いたいところだが、経営事情がそれを許さない(^^;
行方不明になった妹の消息の手掛かりの為に奔走するマクシムは、偶然知り合ったジョーに惹かれるが、何故かデーモンの能力を使っても彼女の気持ちが読めない事に苛立ちと共に好奇心を隠せない。
ミイラとりがミイラになるが如く、気付けばどんどんジョーに対して本気になっていくのだが、何やら彼女には隠された事情が幾つかあるようで・・・。

・・・すげぇ!!
何だ、あのマクシムの デレアホっぷり はっ!!(爆)
もうジョーにメロメロすぎて、悪の権化デーモンっていうよりただの萌えヘタレ!!(爆)
本人曰く「負け犬デーモン」だそうですよ、骨抜きにされすぎてww
彼女の事情というのが、男に騙されて妊娠し捨てられた というものだが、それすらノープロブレム!!
まるごと彼女が好きなんだラーヴラヴ(≧▽≦)♪と言わんばかりの勢い、どうっすか?ww
心配性だし、世話焼きだし、マメ男すぎます(^^ゞ
いや、ホンマにマクシムがデーモンだという事を読者は八割は忘れられるぐらい、デレデレにつっ走ってますよ、この悪魔!ww
ジョーの方は、そんなに突出した印象がないキャラクター造詣で(幼い頃に妹を亡くした事がトラウマになっているとか、男に騙され男性不信になっているとかテンプレ的だし)、まぁ、及第点ヒロインと言うべきなんだろうが、そこはこのシリーズのヒロインです。

本態化した、角を生やした赤い鱗100%デーモン姿のマクシムにたいして違和感を感じない ってのは、人としてどうなのよ?!(爆)

・・・いや、イタコ的体質になったり、幽霊や霊体が見えたりしている時点でもう駄目か? > ジョー(笑)
イケメンでフェロモン垂れ流しのマクシムでさえ、本態はとかげ(byレン。笑)系等だったのかー。わはは。
ありえないだろー、ロマンスヒーローが 赤いとかげ系 って、とツッコミするのも楽しいのがこのシリーズだと歪んだ読者な自分を再認識(爆)。
是非とも、特撮映像希望?!(爆)
ポップでコミカルなのがこのシリーズの持ち味なんだが、本当に巻を重ねるにつれ居直った感があるよな・・・半分人間、半分デーモンであるマクシムの妹エリーナが超自然現象の研究者で作家というんだが、彼女の著書が既に出オチもん!!
『デーモンは楽しい』『デーモンの日常生活入門』っていうのもウケるが、これは核心犯だろ、な『 サルでもわかるデーモン 』は正統派悪魔なら憤死もん(爆)。

ロマンスとしては、本当に意外なまでにオードソックスなんだが、いかんせん「ややイタコ」なヒロインと、「デーモン」のヒーローゆえに、何だか奇妙なペーソスでww
でも、メロメロ悶々くんが読みたい!!という方にはお勧め。
とにかくマクシムがかわいいんだ、これが♪
行方不明になっていたエリーナの件は、読むと前作ラストを再読したくなる事請け合いな上手さですし(笑)。
これで三人娘がこれで片付いたなぁ、と思ったら・・・そうです。
あるんですって。美人な変人(笑)エリーナの話が(笑)。
彼女の肩書きから「ははぁ、なるほど」と思ったけど、あの超自然生物ソサエティの副会長ジュード・アンソニーが登場とか?!
おお、あのカリスマ男前かーww
是非とも、いずれかは翻訳をお願いしたいものですわ(-人-) > 出版社さま

< 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 >