・・・7月はまともに生き残っているのすらよく分からないのに、新刊予定とか出ているし(笑)。
とりあえず、確実に脳内配線がこの週末から残念な状態になるので、まさに覚え書きっスよ(笑)
オークラ出版 マグノリアロマンス
かなわぬ夢を抱いて ローラ・ランドン
おとぎの恋はいつまでも クリスティン・グレイソン
竹書房 ラズベリーブックス
不適切な願いは嵐のように エマ・ワイルズ
あやまちの花嫁に祝福を アン・グレイシー
扶桑社 扶桑社ロマンス
ザ・パイレーツ・プリンス(仮) コニー・メイスン
キャプチャー・ザ・ハイランダー(仮) ジュリアン・マクリーン
ハーレクイン社 MIRA文庫
眠りし姫のとまどい マーガレット・ム-ア
フェアリー・プリンセス 夢迷宮への片道切符(上下) ジュリー・カガワ
ヴィレッジブックス villagebooks
ブレイキング ポイント(原題) スーザン・ブロックマン
原書房 ライムブックス
愛の記憶はめぐって パム・ローゼンタール
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
テンプト・ザ・デビル(原題) アナ・キャンベル
シーク(原題) E・M・ハル
イン・ツー・ディープ(原題) ジェイン・アン・クレンツ
幻冬舎 ラベンダーブックス
未定 クロエ・ハリス
未定 〈NJコレクション3〉 ニコール・ジョーダン
ふ。ふふふ。
さすが、怪談の似合う真夏!ビバ!!
まさか21世紀になって、あの『シーク』の新訳が登場とは、まさにホラー!(笑)
初版も勿論、オリジナルでがっつり持っておりますので、新訳にもお付き合いしましてよ?!
というか、『シーク』の映画版持ってるのがビデオテープ版とか、もう、まさに前世紀の遺物!
えっと、大人の事情を裏読みしては勝手に盛り上がるのが常なことのさんですが・・・つまり、これってそうなんですか?
まだ翻訳されていないこの作品のスピンオフ(主役二人の息子のお話です)まで期待していいんでしょうか?!
ま、そんな古典中の古典リバイバルだぜヒャッハー!!な話はさておき、勿論ここでのイチ推しは、問答無用にハニーちゃん訪ねて三千里マックスおじさん本です・・・って、事情知ってる人でないと分かんねーってば!(笑)
とにかく、巷でロマンスの中に脇役として出てくるゲイと一線を画するブロックマンの本気度合いがこの巻でも炸裂よ。うひ > だから主役は誰なんだ(笑)
長い間、別れ別れになっていたあの二人にも!的な、TSS9巻、全裸待機で乙!(爆)
(年一冊でも出て頂かないと、あの巻にたどり着かないんで)
個人的に、このTSSシリーズで一番お気に入りの翻訳者である阿尾さんの担当という事で、マックス推し!としては発売前から感涙に咽んでいます > いや、落ち着けww
シリーズものでは、クレンツのアーケイン・ソサエティ新刊も、中西さん翻訳にて登場で更にうしし。
最近、毎回新刊買いしているエマ・ワイルズも買いの方向で。
ここには書いてませんが、発売上からですとこの7月にあたるノーラの4部作ラスト刊と、ナリーニの続編も鉄板で。
あとは、おいおい考えるかな・・・ジュリー・カガワ、一冊こっきりなら買うんだけど、300ページ程度のペラい文庫で上下あわせて1600円近くかかるってのが、どうしても納得いかないので保留。
フライト時間を考えると、別に文庫とか持参しなくてもいいんだろうけど、台湾のお供を何にするか、だな・・・クレンツかしら(^^ゞ
+余談+
いつもの別部屋・・・何だか、手抜き感満タンなような(笑)
http://cool-book-new.seesaa.net/article/270568087.html
サッカーが一段落したら、もうちょっと頑張るよママン・・・って、7月じゃねーかそれって!!www
まぁ、生暖かくスルーしてやって下さい(ちゅどーん)
とりあえず、確実に脳内配線がこの週末から残念な状態になるので、まさに覚え書きっスよ(笑)
オークラ出版 マグノリアロマンス
かなわぬ夢を抱いて ローラ・ランドン
おとぎの恋はいつまでも クリスティン・グレイソン
竹書房 ラズベリーブックス
不適切な願いは嵐のように エマ・ワイルズ
あやまちの花嫁に祝福を アン・グレイシー
扶桑社 扶桑社ロマンス
ザ・パイレーツ・プリンス(仮) コニー・メイスン
キャプチャー・ザ・ハイランダー(仮) ジュリアン・マクリーン
ハーレクイン社 MIRA文庫
眠りし姫のとまどい マーガレット・ム-ア
フェアリー・プリンセス 夢迷宮への片道切符(上下) ジュリー・カガワ
ヴィレッジブックス villagebooks
ブレイキング ポイント(原題) スーザン・ブロックマン
原書房 ライムブックス
愛の記憶はめぐって パム・ローゼンタール
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
テンプト・ザ・デビル(原題) アナ・キャンベル
シーク(原題) E・M・ハル
イン・ツー・ディープ(原題) ジェイン・アン・クレンツ
幻冬舎 ラベンダーブックス
未定 クロエ・ハリス
未定 〈NJコレクション3〉 ニコール・ジョーダン
ふ。ふふふ。
さすが、怪談の似合う真夏!ビバ!!
まさか21世紀になって、あの『シーク』の新訳が登場とは、まさにホラー!(笑)
初版も勿論、オリジナルでがっつり持っておりますので、新訳にもお付き合いしましてよ?!
というか、『シーク』の映画版持ってるのがビデオテープ版とか、もう、まさに前世紀の遺物!
えっと、大人の事情を裏読みしては勝手に盛り上がるのが常なことのさんですが・・・つまり、これってそうなんですか?
まだ翻訳されていないこの作品のスピンオフ(主役二人の息子のお話です)まで期待していいんでしょうか?!
ま、そんな古典中の古典リバイバルだぜヒャッハー!!な話はさておき、勿論ここでのイチ推しは、問答無用にハニーちゃん訪ねて三千里マックスおじさん本です・・・って、事情知ってる人でないと分かんねーってば!(笑)
とにかく、巷でロマンスの中に脇役として出てくるゲイと一線を画するブロックマンの本気度合いがこの巻でも炸裂よ。うひ > だから主役は誰なんだ(笑)
長い間、別れ別れになっていたあの二人にも!的な、TSS9巻、全裸待機で乙!(爆)
(年一冊でも出て頂かないと、あの巻にたどり着かないんで)
個人的に、このTSSシリーズで一番お気に入りの翻訳者である阿尾さんの担当という事で、マックス推し!としては発売前から感涙に咽んでいます > いや、落ち着けww
シリーズものでは、クレンツのアーケイン・ソサエティ新刊も、中西さん翻訳にて登場で更にうしし。
最近、毎回新刊買いしているエマ・ワイルズも買いの方向で。
ここには書いてませんが、発売上からですとこの7月にあたるノーラの4部作ラスト刊と、ナリーニの続編も鉄板で。
あとは、おいおい考えるかな・・・ジュリー・カガワ、一冊こっきりなら買うんだけど、300ページ程度のペラい文庫で上下あわせて1600円近くかかるってのが、どうしても納得いかないので保留。
フライト時間を考えると、別に文庫とか持参しなくてもいいんだろうけど、台湾のお供を何にするか、だな・・・クレンツかしら(^^ゞ
+余談+
いつもの別部屋・・・何だか、手抜き感満タンなような(笑)
http://cool-book-new.seesaa.net/article/270568087.html
サッカーが一段落したら、もうちょっと頑張るよママン・・・って、7月じゃねーかそれって!!www
まぁ、生暖かくスルーしてやって下さい(ちゅどーん)
見知らぬ乗客のように イヴ&ローク27
2012年6月4日 新刊レビュー
さて。
今週末から一ヶ月ばかり、軽くサッカー廃人になる予定(確定)なので、その期間は読書は多分(絶対)進みません(キッパリ
ふ、ふふ。
でもね、今の時点で読了したままここに記録していない本があるから、EURO開催期間中も読書日記は大丈夫! > 何が大丈夫なんだオイ!
・・・まるで事前に仕組んだかのように書いていますが、単にモノグサでズボラで読了本を積んでただけで、つまりは泥縄なだけです(ちゅどーんっ)。
そんな中の一冊です。
まだ新刊の部類に入れていい、発売半月程度(おお、読んでるじゃん、一応。笑)の本、J・D・ロブのイヴ&ロークの27巻です。
・・・ 出オチ ?!
いえ、私は原書読みではないので、この本の翻訳が決まった時に原題を見て「ふーん、こんなタイトルの作品なんだ」としか思いませんでした。
ところが、決定した邦題を見て、「え?これってつまりは、『見知らぬ乗客』のように、なの?!」と変なところでカギカッコくくりで考えてしまった瞬間に、自分自身にアチャー(^^;;となりました・・・トリックのキモ、分かっちゃった(^^ゞ
そもそも原題からして、出オチだったのね、と(^^;
詳しくは、ネタばれになるのでここでは書きませんが、本編の中でロークが解説してくれている、その映画を私は何度も見ていたのです。
ヒッチコック作品は全て見ていますが、この作品のあの圧迫感が怖くて怖くて、それこそアナタ、これ見た後に遊園地に行ったりしたら回転木馬のところでガクブルっすよ?!とか。
(余談ですが、この作品の原作はあのミステリー界でも名高いパトリシア・ハイスミスなのですよ。脚本はレイモンド・チャンドラー←これ豆ね)
・・・いつもながらに、どうしてロークの映画の趣味は私とシンクロなんでしょうか(いや、それよりも彼の懐古趣味と、お前の古典至上主義が、だろ。笑)。
で、つまりはトリックと犯人を分かった状態で読み始めたこの作品ですが・・・いやー。
相変わらずのノーラの抜群の安定感に、いつものイヴの擬似家族たちがそれ以上に素晴らしかった。
特に、今回イヴがマスコミへの対応をピーボディに任せたくだりは、コミカルに書かれているのにちょっとうるっときちゃった。
イヴがフィーニーから伝えられたものを、今度はイヴがピーボディに、という、その流れと、ここまでくるに至ったあれやこれやを思って。
このシリーズは、サスペンスとしてはそこまでギミックに走ったものではないと思います。むしろ、こういうキャラクターのアンサンブルを楽しみ、長期シリーズものならではの、キャラの成長具合を楽しむのが鉄板。
そういう意味で、この場面と共に「・・・ここまできたのか!」と思ったのは、やはりチャールズですかね。
またね、プレイボーイがああやって不器用になっちゃったりするのを書かせると、これまた上手いんですよノーラ・・・ちっ。全く。またまた男の子書かせると核心犯且つ抜群さんなノーラにやられちゃったわ的に(笑)。
ピーボちゃんが女子会を提案した際のイヴの「いっそ私を殺して!!」ぐらいな嫌がりっぷりとか、朝食を兼ねた自宅ミーティングの、メンバーの食いっぷりとか(エレガンスながら、ちゃっかり一緒に食べてらっしゃるマイラ様とか地味にウケてしまいました。笑)とか、シリーズのテンプレ的笑いポイントは勿論のこと、笑うべきところではないところでもウケてました。
何がって?
主犯格の女の書き方ですよ・・・ノーラって、同性の地雷を踏むポイントを、本当に残酷なまでに書ける作家ですよ。
共犯の一人の可能性があった水商売の女性を、逆にたった一行(グーで野郎をボコるという文。笑)でナイス・レディ!!と掛け声かけたくなるような書き方も出来れば、真綿で首を絞めるように嫌な女を書き列ねられる・・・本当に達者。
勿論、ロマンスの女王としてもぬかりはありません。
今回は・・・ああ、そこか。そこなのか、というところを書いてきていましたね。
世界一、いや、宇宙一お金持ちのロークの妻でありながら、金欠上等!のイヴという点。
世界、いや、宇宙のどこを探してもいないだろう、ロークの財産を「マイナス」としか考えない女性が、彼の最愛の人という、なんともご馳走様でした!ってハナシなんですがね、つまりは(笑)。
ロークとしては、僕の奥さんが小銭も持たないまま歩いてるなんて!僕の金なんて掃いて捨てる程あるんだから(これがシャレにならない。笑)ガンガン使え!この石頭!!となるんですが・・・やっぱり、惚気だよ、そりゃ。金よりも僕自身のことが好きなのは分かってるんだから(笑)。
それに比べれば、プロである筈のチャールズが青い春なカンジでしたな。ふはは。
そんなこんなで、ネタばれしていてもこれだけ楽しめる、それがノーラ作品クオリティ!
ああ、とっても楽しめましたわ。
細かいところでニヤニヤ出来る設定満載で。
次の巻も楽しみ~♪
今週末から一ヶ月ばかり、軽くサッカー廃人になる予定(確定)なので、その期間は読書は多分(絶対)進みません(キッパリ
ふ、ふふ。
でもね、今の時点で読了したままここに記録していない本があるから、EURO開催期間中も読書日記は大丈夫! > 何が大丈夫なんだオイ!
・・・まるで事前に仕組んだかのように書いていますが、単にモノグサでズボラで読了本を積んでただけで、つまりは泥縄なだけです(ちゅどーんっ)。
そんな中の一冊です。
まだ新刊の部類に入れていい、発売半月程度(おお、読んでるじゃん、一応。笑)の本、J・D・ロブのイヴ&ロークの27巻です。
・・・ 出オチ ?!
いえ、私は原書読みではないので、この本の翻訳が決まった時に原題を見て「ふーん、こんなタイトルの作品なんだ」としか思いませんでした。
ところが、決定した邦題を見て、「え?これってつまりは、『見知らぬ乗客』のように、なの?!」と変なところでカギカッコくくりで考えてしまった瞬間に、自分自身にアチャー(^^;;となりました・・・トリックのキモ、分かっちゃった(^^ゞ
そもそも原題からして、出オチだったのね、と(^^;
詳しくは、ネタばれになるのでここでは書きませんが、本編の中でロークが解説してくれている、その映画を私は何度も見ていたのです。
ヒッチコック作品は全て見ていますが、この作品のあの圧迫感が怖くて怖くて、それこそアナタ、これ見た後に遊園地に行ったりしたら回転木馬のところでガクブルっすよ?!とか。
(余談ですが、この作品の原作はあのミステリー界でも名高いパトリシア・ハイスミスなのですよ。脚本はレイモンド・チャンドラー←これ豆ね)
・・・いつもながらに、どうしてロークの映画の趣味は私とシンクロなんでしょうか(いや、それよりも彼の懐古趣味と、お前の古典至上主義が、だろ。笑)。
で、つまりはトリックと犯人を分かった状態で読み始めたこの作品ですが・・・いやー。
相変わらずのノーラの抜群の安定感に、いつものイヴの擬似家族たちがそれ以上に素晴らしかった。
特に、今回イヴがマスコミへの対応をピーボディに任せたくだりは、コミカルに書かれているのにちょっとうるっときちゃった。
イヴがフィーニーから伝えられたものを、今度はイヴがピーボディに、という、その流れと、ここまでくるに至ったあれやこれやを思って。
このシリーズは、サスペンスとしてはそこまでギミックに走ったものではないと思います。むしろ、こういうキャラクターのアンサンブルを楽しみ、長期シリーズものならではの、キャラの成長具合を楽しむのが鉄板。
そういう意味で、この場面と共に「・・・ここまできたのか!」と思ったのは、やはりチャールズですかね。
またね、プレイボーイがああやって不器用になっちゃったりするのを書かせると、これまた上手いんですよノーラ・・・ちっ。全く。またまた男の子書かせると核心犯且つ抜群さんなノーラにやられちゃったわ的に(笑)。
ピーボちゃんが女子会を提案した際のイヴの「いっそ私を殺して!!」ぐらいな嫌がりっぷりとか、朝食を兼ねた自宅ミーティングの、メンバーの食いっぷりとか(エレガンスながら、ちゃっかり一緒に食べてらっしゃるマイラ様とか地味にウケてしまいました。笑)とか、シリーズのテンプレ的笑いポイントは勿論のこと、笑うべきところではないところでもウケてました。
何がって?
主犯格の女の書き方ですよ・・・ノーラって、同性の地雷を踏むポイントを、本当に残酷なまでに書ける作家ですよ。
共犯の一人の可能性があった水商売の女性を、逆にたった一行(グーで野郎をボコるという文。笑)でナイス・レディ!!と掛け声かけたくなるような書き方も出来れば、真綿で首を絞めるように嫌な女を書き列ねられる・・・本当に達者。
勿論、ロマンスの女王としてもぬかりはありません。
今回は・・・ああ、そこか。そこなのか、というところを書いてきていましたね。
世界一、いや、宇宙一お金持ちのロークの妻でありながら、金欠上等!のイヴという点。
世界、いや、宇宙のどこを探してもいないだろう、ロークの財産を「マイナス」としか考えない女性が、彼の最愛の人という、なんともご馳走様でした!ってハナシなんですがね、つまりは(笑)。
ロークとしては、僕の奥さんが小銭も持たないまま歩いてるなんて!僕の金なんて掃いて捨てる程あるんだから(これがシャレにならない。笑)ガンガン使え!この石頭!!となるんですが・・・やっぱり、惚気だよ、そりゃ。金よりも僕自身のことが好きなのは分かってるんだから(笑)。
それに比べれば、プロである筈のチャールズが青い春なカンジでしたな。ふはは。
そんなこんなで、ネタばれしていてもこれだけ楽しめる、それがノーラ作品クオリティ!
ああ、とっても楽しめましたわ。
細かいところでニヤニヤ出来る設定満載で。
次の巻も楽しみ~♪
束縛という名の愛につつまれて (マグノリアロマンス)
2012年5月19日 新刊レビュー
マヤ・バンクスのコルター一家物語最終話、読了(してました)。
いやー。最後にやらかしたな作者、みたいな(笑)。
正直、3冊中一番、作者の計算とあざとさを感じた一冊だった。
そして翻訳版の余りの出来の悪さに苦笑するしかなかったな・・・カギカッコをまともにつけられない、日本語としておかしい文章満載で、たとえ名作だったとしてもあのレベルのチェックが出来ていない時点でアウトでした。
カギカッコって、「会話文」ですよね?
会話の頭を「 で区切り、最後を 」で区切る。
なのに、何でか「 が途中で何個も登場し、 」が一個しかない頓珍漢な小学生でもやらん事を一箇所だけでなくそこいらでやらかしている。
ま、それが一番気になるってあたりに、話のどうでもよさが現れていたともいうのか(^^;
主人公は、コルター一家の末っ子にて「コルター家歴史上類を見ない女の子」キャリー。
前作にてヨーロッパを放浪中、何かがあって帰国、家族の元で傷心の日々を送っていました。
そんなある日、彼女を捨てた相手マックスが目の前に現れて・・・という、恋人たちの復縁話。
こう書くと、普通も普通、ベタなような気がしますが、何と言ってもこのシリーズがコルターさん家だった事が問題でした。
なにせ 4Pカップル がデフォルトのこの一家なんで(笑)。
で、冒頭に私が書きました「作者の計算とあざとさ」というのがここに関わってきます。
作者としては、自身を一気に(一部マニア読者に)ブレイクさせるきっかけとなったこのシリーズの完結編なので、そこらにあるようなよくあるロマンス本設定では駄目だとでも思ったのか、はたまた既に耐久性のついた読者になら何でもいけるだろ、と既刊以上の「刺激」をラストに追加しようとしたのかどうか。
それが、マックスとキャリーの 支配と服従というSM設定 というものだったワケなんですが・・・しらけた。
いや、しらけたね。
そもそもこのマックス、どんだけ♪上から~マックス~♪サディスティックな奴め~♪♪(歌うな。笑)というものなのかは知りませんが・・・、読んでる方からすると「この謝り足りないくせして何でそこまでエラそうなの、コイツ」というハナシになってくるし。
発端が、コイツの周囲を見てない思い込みと幼稚な思考なワケでしょ?
(しかも、思い込んだ時点では子供だったかもしれないが、キャリーと出会う時点では立派な大人だったから、大人としての視点で物事を見直せた筈なのに・・・つまり脳みそが全く成長していなかったという残念なハナシ。笑)
自分が捨てた相手に対し、そもそもやりなおしをヒロインに請い求める立場なのに、真実を告げずに常に自分優位の立場を手離さず、彼女に服従だ何だを求めてばかりいるわ、スネるわ・・・ウザっ(笑)。
あのセス兄ちゃんがマックスの正体を家族全員の前でばらしたのも、セスの場合は本当に妹を愛するが故にやったつっ走りだけど、それは嘘がつけないまっすぐな彼らしい行動だったとも。
しかし、それに対してお前が逆ギレするって、厚かましくね?
元々、キャリーと再びやり直そうとした時にそれはアンタ自身が彼女に告げ、隠し事一つない状態で、相手に判断をゆだねるのがスジというものではないのか?
ショックをうけたキャリーが出奔するクライマックスだが、このマックス、あのままあの草原の草葉の露になってりゃよかったのに、とかことのさん思ったとか何とか(爆)。
ま、この相手に対し、あんなにツッコミどころ満載なのによろめいている時点で・・・ヒロインもどっこいどっこいなのか?(^^ゞ
多分、この話のキモとなる SM設定 も・・・ごっこ臭がしてならんかった(^^;
マックスが何でそういう嗜好になったのか、何でキャリーがその相手にぴったりだったのか、過去のヨーロッパでの日々の出会い部分で書いている筈なんだが、そこはない。全くない。
「ホラ・・・分かるだろ。お約束なんだから、雰囲気で行間読めよ」と言わんばかりですが、二次創作じゃあるまいし作者のアナタがそもそも書いてないんだからそりゃ無理だ(爆)。
一行ぐらい、何かあるかと思ったが、その嗜好のせいで付き合った女に逃げられたり逃げたりした事をエラそうに俺トークしているだけじゃん(あ、あと「前もって後ろ」に熱心なところを語るのに忙しかったとか。爆)。
そして、そんなところにとどめのあの DQNブレスレット だろー?!(爆)
厨二すぎてクソワロタwwwwwなところに、うっかりあれに感動しているヒロインもイタかった・・・実はあのアクセサリーの件が「コイツら、もしかしてごっこ遊び?」とも思ったんですけどね。
ああいう見せびらかしての服従アイテムを付けさせるのがね。
ガチなら、もっとスレスレのところで楽しめよ!とか、『O嬢の物語』とかマルキド・サド的に思うワケよ(思うな。爆)
そういう意味では、あの両親たちと兄ちゃん達のあのガチ設定をまるでおとぎ話のように「あら、じゃあ、あるかもね」的に読ませてしまった後に、なぁ・・・ガチとガセの按配は難しいですね(いや、真剣に悩むなよ。爆)
まぁ、つまりはこれは既刊カップル達のその後を楽しむアイテムとしての立ち位置かと(笑)。
物語の運びとかは、最近のシリーズロマンス(ハーレクイン・ディザイア)執筆で培った王道盛り上げ方をクライマックスあたりに用いている(ここらへん計算を感じる)のは分かるんだけど・・・いかんせんこれだけ主人公たちが厨二路線だと、それすらも逆効果(笑)。
最後の一冊が一番残念とかいう、シリーズものあってはならん「打ち上げ花火」で終わったという・・・1冊目だけで終わってりゃ良かったのに、とか思うのって残念すぎるわ。せっかくシリーズものになっておきながら。
いやー。最後にやらかしたな作者、みたいな(笑)。
正直、3冊中一番、作者の計算とあざとさを感じた一冊だった。
そして翻訳版の余りの出来の悪さに苦笑するしかなかったな・・・カギカッコをまともにつけられない、日本語としておかしい文章満載で、たとえ名作だったとしてもあのレベルのチェックが出来ていない時点でアウトでした。
カギカッコって、「会話文」ですよね?
会話の頭を「 で区切り、最後を 」で区切る。
なのに、何でか「 が途中で何個も登場し、 」が一個しかない頓珍漢な小学生でもやらん事を一箇所だけでなくそこいらでやらかしている。
ま、それが一番気になるってあたりに、話のどうでもよさが現れていたともいうのか(^^;
主人公は、コルター一家の末っ子にて「コルター家歴史上類を見ない女の子」キャリー。
前作にてヨーロッパを放浪中、何かがあって帰国、家族の元で傷心の日々を送っていました。
そんなある日、彼女を捨てた相手マックスが目の前に現れて・・・という、恋人たちの復縁話。
こう書くと、普通も普通、ベタなような気がしますが、何と言ってもこのシリーズがコルターさん家だった事が問題でした。
なにせ 4Pカップル がデフォルトのこの一家なんで(笑)。
で、冒頭に私が書きました「作者の計算とあざとさ」というのがここに関わってきます。
作者としては、自身を一気に(一部マニア読者に)ブレイクさせるきっかけとなったこのシリーズの完結編なので、そこらにあるようなよくあるロマンス本設定では駄目だとでも思ったのか、はたまた既に耐久性のついた読者になら何でもいけるだろ、と既刊以上の「刺激」をラストに追加しようとしたのかどうか。
それが、マックスとキャリーの 支配と服従というSM設定 というものだったワケなんですが・・・しらけた。
いや、しらけたね。
そもそもこのマックス、どんだけ♪上から~マックス~♪サディスティックな奴め~♪♪(歌うな。笑)というものなのかは知りませんが・・・、読んでる方からすると「この謝り足りないくせして何でそこまでエラそうなの、コイツ」というハナシになってくるし。
発端が、コイツの周囲を見てない思い込みと幼稚な思考なワケでしょ?
(しかも、思い込んだ時点では子供だったかもしれないが、キャリーと出会う時点では立派な大人だったから、大人としての視点で物事を見直せた筈なのに・・・つまり脳みそが全く成長していなかったという残念なハナシ。笑)
自分が捨てた相手に対し、そもそもやりなおしをヒロインに請い求める立場なのに、真実を告げずに常に自分優位の立場を手離さず、彼女に服従だ何だを求めてばかりいるわ、スネるわ・・・ウザっ(笑)。
あのセス兄ちゃんがマックスの正体を家族全員の前でばらしたのも、セスの場合は本当に妹を愛するが故にやったつっ走りだけど、それは嘘がつけないまっすぐな彼らしい行動だったとも。
しかし、それに対してお前が逆ギレするって、厚かましくね?
元々、キャリーと再びやり直そうとした時にそれはアンタ自身が彼女に告げ、隠し事一つない状態で、相手に判断をゆだねるのがスジというものではないのか?
ショックをうけたキャリーが出奔するクライマックスだが、このマックス、あのままあの草原の草葉の露になってりゃよかったのに、とかことのさん思ったとか何とか(爆)。
ま、この相手に対し、あんなにツッコミどころ満載なのによろめいている時点で・・・ヒロインもどっこいどっこいなのか?(^^ゞ
多分、この話のキモとなる SM設定 も・・・ごっこ臭がしてならんかった(^^;
マックスが何でそういう嗜好になったのか、何でキャリーがその相手にぴったりだったのか、過去のヨーロッパでの日々の出会い部分で書いている筈なんだが、そこはない。全くない。
「ホラ・・・分かるだろ。お約束なんだから、雰囲気で行間読めよ」と言わんばかりですが、二次創作じゃあるまいし作者のアナタがそもそも書いてないんだからそりゃ無理だ(爆)。
一行ぐらい、何かあるかと思ったが、その嗜好のせいで付き合った女に逃げられたり逃げたりした事をエラそうに俺トークしているだけじゃん(あ、あと「前もって後ろ」に熱心なところを語るのに忙しかったとか。爆)。
そして、そんなところにとどめのあの DQNブレスレット だろー?!(爆)
厨二すぎてクソワロタwwwwwなところに、うっかりあれに感動しているヒロインもイタかった・・・実はあのアクセサリーの件が「コイツら、もしかしてごっこ遊び?」とも思ったんですけどね。
ああいう見せびらかしての服従アイテムを付けさせるのがね。
ガチなら、もっとスレスレのところで楽しめよ!とか、『O嬢の物語』とかマルキド・サド的に思うワケよ(思うな。爆)
そういう意味では、あの両親たちと兄ちゃん達のあのガチ設定をまるでおとぎ話のように「あら、じゃあ、あるかもね」的に読ませてしまった後に、なぁ・・・ガチとガセの按配は難しいですね(いや、真剣に悩むなよ。爆)
まぁ、つまりはこれは既刊カップル達のその後を楽しむアイテムとしての立ち位置かと(笑)。
物語の運びとかは、最近のシリーズロマンス(ハーレクイン・ディザイア)執筆で培った王道盛り上げ方をクライマックスあたりに用いている(ここらへん計算を感じる)のは分かるんだけど・・・いかんせんこれだけ主人公たちが厨二路線だと、それすらも逆効果(笑)。
最後の一冊が一番残念とかいう、シリーズものあってはならん「打ち上げ花火」で終わったという・・・1冊目だけで終わってりゃ良かったのに、とか思うのって残念すぎるわ。せっかくシリーズものになっておきながら。
眠れぬ朝はあなたと (ハーレクイン・プレゼンツスペシャル)
2012年5月10日 新刊レビュー
最初の一冊が何か足りない、的に思っていましたこのローリー・フォスターのMen Who Walk the Edge of Honorシリーズですが、はや3冊目。
冊数を重ねるごとに、尻上がりに良くなっていくよーっ。
そんなこんなで、3冊目はシリーズのそもそも発端となった誘拐事件の被害者であるアラーニがとうとう主役に。
相手を務めるのは、前回の話で大活躍(いろんな意味で。笑)したアラーニの兄トレイスの仕事仲間ジャクソン。
前作ラストにて、しっかり伏線引かれて・・・これ?!
冒頭からいきなり、 ガチ朝チュン という展開!
目が点になっている読者・・・いや。違う。目が点になっている最たる人物がそこにいました。
何とジャクソン当人!!
全くまーったくこれっぽっちも記憶にないんです!!
例えるなら、エッチ場面をモザイク掛けられるを通り越して、場面そのものが削除されている状態・・・記憶が欠落しているのですよ。
あーりーえーなーいっ!
ずーっと出逢った瞬間からラブラブでモーションかけまくっていたアラーニと一夜を過ごしたぞ!お赤飯炊いちゃいたいぐらいヒャッホー!!だった筈なのに、記憶ナッシングってどういう事?!なワケだ(^^;
いや、悪人からデートレイプドラックを盛られて危機一髪!というのはヒロインの定番だと思ってたのが、ここでは何とヒーローが餌食に(^^;
・・・上手い。うん、ロリさんってばその按配が絶妙で・・・藁にすがる勢いで、薬を盛られた結果無くなった1日分の記憶を埋めるべく、必死にアラーニに質問で食い下がるジャクソンがワンコのようで、シリアス場面ながら吹きます(笑)
しかし、そもそもどうしてジャクソンがそんな目に・・・というところから、ジャクソンの過去を紐解き、そしてアラーニとの関係を深めていくという巧みな絡め技で話が展開していきました。
そういえば、これを読んでいてジャクソンって、割に違和感なくポーンとシリーズに放り込まれてきましたよね、と再認識。
ミニシリーズでのヒーロー候補の登場としてはテンプレですが(爆)、実にこのジャクソンが・・・どうしよう・・・既刊2冊のヒーローよりも断然きゅんきゅんドキュン!!な乙女が夢見る系の・・・ひと昔前の少女マンガの彼キャラのようなの(爆)。
女性が羨むような睫毛とか、麗しい顔立ちとか、脱がなくてもナイスバディなところとか、チャラ男っぽいのに変に律儀だったり、哀しい生い立ちなのにそれをマイナスでなくプラスにして成長、トドメに女子供動物は超絶に愛でたりとかって・・・どんだけ?!(握りコブシ)
アラーニでなくとも・・・やられるわぁ、ジャクソン(^^;
しかも普通なら、実は世話している赤の他人の美人の女の子がいまーす!とかなったらロマ本ではお約束に騒動が起こるのに、このジャクソンがジャクソンである故にそれが次のステップへの後押しとなるんだからスゴイ(^^ゞ
・・・ジャクソンの隠された事情とは、かつてアラーニ同様に人身売買組織に監禁され殺されかけていたのを助けた女性アリゾナの面倒を見ていたというものなんだが・・・これに関しても、アラーニでなくても呆然。
何の見返りもなく、見知らぬ女性を心から心配してお金や苦労を惜しまずあしながおじさん宜しく彼女の助けているんだもの・・・そう。
作品の中にも登場した捨て猫を拾って当然のように自分で飼うよ?!と同じノリ・・・って相手、人間だし!(爆)
くっ・・・動物に別の顔を見せるやんちゃ美形ヒーローなんて、本当にひと昔前のテンプレを・・・くっ。読者まんまと引っかかりまくりじゃねーか(少なくともことのさんは引っかかった。爆)。
分かりやすいまでのラブラブヒーローが、何故か「そのひとことか言えなくて」というあるある話(笑)を縦軸に、誘拐事件の被害者だったヒロインが初めて真剣に男性を愛する事により癒され、女性として更に花開く様を横軸に配した今回。
設定としては、事後話が多いとはいえやっぱりヘヴィなものの筈なんですが・・・美男美女の初恋もの(何故か。笑)として胸キュンさがハンパない!
読んでいて、そのぎこちなさとシンプルなやりとりが微笑ましいったら。
情熱的な一服盛られた一夜の記憶は結局戻らず、それを上手に使って想像力を駆使させてくれる会話の数々にまたニヤニヤ・・・ああ、こんな手もあるのか。アラーニの胸算用で、一夜のあれやこれやは今後利用されるんでしょうか的な(^^ゞ
そう、ホットだったのにそういう印象よりも微笑ましさが残る読後となっているのが、このシリーズの特徴ですが3冊の中でこれが一番顕著です。
だからかもしれませんが、一番お気に入りの巻となりました。
脇役ですが・・・既刊キャラである皆さんは元気です・・・万能アシスタントのクリスに従うワンコとニャンコも鉄板で(笑)。
でも、今回はやっぱり次回主人公の二人だろうな・・・ジャクソンの養い娘アリゾナと、バウンティ・ハンターのスペンサー。
ちょっとジャクソンとアリゾナの再会シーンが、猿プレイで爆笑しましたが(笑)。
そして謎多きスペンサーは・・・えーっと、ジャクソンが前回ヘタレ扱いだったように、アリゾナに急所攻撃されたり色々と(^^ゞ
まぁ、コミカルな場面とシリアスな場面との按配は抜群なのはいつもですが。
ロリさんは長編だと、かなりヘヴィな設定を躊躇なくもってきますが、とにかくアリゾナの過去はこれまでのヒロインの中では群を抜いて悲壮すぎて、これからの展開が予想出来ないんですけど(~_~;
・・・というか、まだ原書も出てないのか。
3冊がハイペースで翻訳された分、間があくなぁ・・・でも待ってます!
アラーニとジャクソンのその後とか、絶対出てきますもんね・・・シリーズの楽しみ、お気に入りキャラのその後を知るという意味でも待ってますよ!!
・・・しかし。
ロリさんのシリーズものって、何でどのシリーズも「ええっ、ここで終わるの?!」という絶妙なエンドロールよねぇ・・・バックホーンといい、ビジテーションといい。
つまりは達者なんだろうけど。ううう、毎回踊らされてますよ読者としては!!
冊数を重ねるごとに、尻上がりに良くなっていくよーっ。
そんなこんなで、3冊目はシリーズのそもそも発端となった誘拐事件の被害者であるアラーニがとうとう主役に。
相手を務めるのは、前回の話で大活躍(いろんな意味で。笑)したアラーニの兄トレイスの仕事仲間ジャクソン。
前作ラストにて、しっかり伏線引かれて・・・これ?!
冒頭からいきなり、 ガチ朝チュン という展開!
目が点になっている読者・・・いや。違う。目が点になっている最たる人物がそこにいました。
何とジャクソン当人!!
全くまーったくこれっぽっちも記憶にないんです!!
例えるなら、エッチ場面をモザイク掛けられるを通り越して、場面そのものが削除されている状態・・・記憶が欠落しているのですよ。
あーりーえーなーいっ!
ずーっと出逢った瞬間からラブラブでモーションかけまくっていたアラーニと一夜を過ごしたぞ!お赤飯炊いちゃいたいぐらいヒャッホー!!だった筈なのに、記憶ナッシングってどういう事?!なワケだ(^^;
いや、悪人からデートレイプドラックを盛られて危機一髪!というのはヒロインの定番だと思ってたのが、ここでは何とヒーローが餌食に(^^;
・・・上手い。うん、ロリさんってばその按配が絶妙で・・・藁にすがる勢いで、薬を盛られた結果無くなった1日分の記憶を埋めるべく、必死にアラーニに質問で食い下がるジャクソンがワンコのようで、シリアス場面ながら吹きます(笑)
しかし、そもそもどうしてジャクソンがそんな目に・・・というところから、ジャクソンの過去を紐解き、そしてアラーニとの関係を深めていくという巧みな絡め技で話が展開していきました。
そういえば、これを読んでいてジャクソンって、割に違和感なくポーンとシリーズに放り込まれてきましたよね、と再認識。
ミニシリーズでのヒーロー候補の登場としてはテンプレですが(爆)、実にこのジャクソンが・・・どうしよう・・・既刊2冊のヒーローよりも断然きゅんきゅんドキュン!!な乙女が夢見る系の・・・ひと昔前の少女マンガの彼キャラのようなの(爆)。
女性が羨むような睫毛とか、麗しい顔立ちとか、脱がなくてもナイスバディなところとか、チャラ男っぽいのに変に律儀だったり、哀しい生い立ちなのにそれをマイナスでなくプラスにして成長、トドメに女子供動物は超絶に愛でたりとかって・・・どんだけ?!(握りコブシ)
アラーニでなくとも・・・やられるわぁ、ジャクソン(^^;
しかも普通なら、実は世話している赤の他人の美人の女の子がいまーす!とかなったらロマ本ではお約束に騒動が起こるのに、このジャクソンがジャクソンである故にそれが次のステップへの後押しとなるんだからスゴイ(^^ゞ
・・・ジャクソンの隠された事情とは、かつてアラーニ同様に人身売買組織に監禁され殺されかけていたのを助けた女性アリゾナの面倒を見ていたというものなんだが・・・これに関しても、アラーニでなくても呆然。
何の見返りもなく、見知らぬ女性を心から心配してお金や苦労を惜しまずあしながおじさん宜しく彼女の助けているんだもの・・・そう。
作品の中にも登場した捨て猫を拾って当然のように自分で飼うよ?!と同じノリ・・・って相手、人間だし!(爆)
くっ・・・動物に別の顔を見せるやんちゃ美形ヒーローなんて、本当にひと昔前のテンプレを・・・くっ。読者まんまと引っかかりまくりじゃねーか(少なくともことのさんは引っかかった。爆)。
分かりやすいまでのラブラブヒーローが、何故か「そのひとことか言えなくて」というあるある話(笑)を縦軸に、誘拐事件の被害者だったヒロインが初めて真剣に男性を愛する事により癒され、女性として更に花開く様を横軸に配した今回。
設定としては、事後話が多いとはいえやっぱりヘヴィなものの筈なんですが・・・美男美女の初恋もの(何故か。笑)として胸キュンさがハンパない!
読んでいて、そのぎこちなさとシンプルなやりとりが微笑ましいったら。
情熱的な一服盛られた一夜の記憶は結局戻らず、それを上手に使って想像力を駆使させてくれる会話の数々にまたニヤニヤ・・・ああ、こんな手もあるのか。アラーニの胸算用で、一夜のあれやこれやは今後利用されるんでしょうか的な(^^ゞ
そう、ホットだったのにそういう印象よりも微笑ましさが残る読後となっているのが、このシリーズの特徴ですが3冊の中でこれが一番顕著です。
だからかもしれませんが、一番お気に入りの巻となりました。
脇役ですが・・・既刊キャラである皆さんは元気です・・・万能アシスタントのクリスに従うワンコとニャンコも鉄板で(笑)。
でも、今回はやっぱり次回主人公の二人だろうな・・・ジャクソンの養い娘アリゾナと、バウンティ・ハンターのスペンサー。
ちょっとジャクソンとアリゾナの再会シーンが、猿プレイで爆笑しましたが(笑)。
そして謎多きスペンサーは・・・えーっと、ジャクソンが前回ヘタレ扱いだったように、アリゾナに急所攻撃されたり色々と(^^ゞ
まぁ、コミカルな場面とシリアスな場面との按配は抜群なのはいつもですが。
ロリさんは長編だと、かなりヘヴィな設定を躊躇なくもってきますが、とにかくアリゾナの過去はこれまでのヒロインの中では群を抜いて悲壮すぎて、これからの展開が予想出来ないんですけど(~_~;
・・・というか、まだ原書も出てないのか。
3冊がハイペースで翻訳された分、間があくなぁ・・・でも待ってます!
アラーニとジャクソンのその後とか、絶対出てきますもんね・・・シリーズの楽しみ、お気に入りキャラのその後を知るという意味でも待ってますよ!!
・・・しかし。
ロリさんのシリーズものって、何でどのシリーズも「ええっ、ここで終わるの?!」という絶妙なエンドロールよねぇ・・・バックホーンといい、ビジテーションといい。
つまりは達者なんだろうけど。ううう、毎回踊らされてますよ読者としては!!
睡蓮のささやき (ハーレクイン・イマージュ)
2012年5月8日 新刊レビュー
王道でいきましょう!とばかりに、この連休は割に分かりやすいものばかりを読んだ気がするなー。
そんな中の、ガチガチの古典がこちら。
ウィンズピアの眠れる未訳作品たちの中、今回初翻訳の一冊。
コメントはこれしかないだろ。
だから古典は最強なんだってば!!
清楚で理知的な若きヒロインと、謎多き年の離れた実業家ヒーローとのガチンコなロマンス!
でも、ここではお約束の「それって彼は単なる ロリコンストーカー って事ですか?」的なツッコミは飲み込め!
全力で飲み込むんだっ!(爆)
あー。読みたかったの。本当にこんな初心に戻るべくしてなコテコテの古典を!
実際、この作品が書かれたのは39年前なんですが、それでいてコンテンポラリーの基本構造というか普遍的部分は、昨今の作品と大差ない。
が、世の中便利になり、情報過多となり、このボリュームの作品の中でエロ的には盛って盛って盛っているくせに情緒に乏しいた本が多い中での、この古典を投入した意味というものに想いを馳せそうになる。
こんなに抑えて抑えて抑えきっているのに、何と読んでいて深い情景の海に沈みこむような感じに纏われるのか。
お手軽に軍隊経験活かして特殊傭兵組織経営してまーす、よろ!なんて設定がデフォルトになってしまった嘆かわしいこのご時勢に、好きな女の子の為に少年が裸一貫でお金稼ぐ為に命がけで異国の傭兵部隊に・・・って設定、『エリア88』愛読者のワタクシ的にはもう、胸熱すぐるよこのヒーロー!!
異国情緒溢れる設定とか、そんなの超越してるでしょこうなってくると。
本当にお金持ちになって帰国、彼女が愛する海に面した崖に建つお城を買い取り、そして正体隠して彼女に近付く・・・とか、もうもうもう!!(握りコブシ)
何というか、この21世紀に 朝チュン未満 という絶滅危惧種をとっくの昔に超えたシロモノに遭遇出来るチャンスはここで!(笑)
でも、たまに原点に戻りたいとか、リリカル欠乏症の時に読むのがハーレクイン・イマージュだけど、やっぱり私にはウィンズピア作品はもう少しコテコテ(爆)のハーレクイン・ロマンスなんだよな。
傲慢ヒーローに分類されるらしいこの作品のヒーローのエドウィン、まだまだマイルドだと思うんですがー(笑)。
たまに、でいいのでまたウィンズピア未訳をこうやって発掘して頂けると嬉しいですわ~
そんな中の、ガチガチの古典がこちら。
ウィンズピアの眠れる未訳作品たちの中、今回初翻訳の一冊。
コメントはこれしかないだろ。
だから古典は最強なんだってば!!
清楚で理知的な若きヒロインと、謎多き年の離れた実業家ヒーローとのガチンコなロマンス!
でも、ここではお約束の「それって彼は単なる ロリコンストーカー って事ですか?」的なツッコミは飲み込め!
全力で飲み込むんだっ!(爆)
あー。読みたかったの。本当にこんな初心に戻るべくしてなコテコテの古典を!
実際、この作品が書かれたのは39年前なんですが、それでいてコンテンポラリーの基本構造というか普遍的部分は、昨今の作品と大差ない。
が、世の中便利になり、情報過多となり、このボリュームの作品の中でエロ的には盛って盛って盛っているくせに情緒に乏しいた本が多い中での、この古典を投入した意味というものに想いを馳せそうになる。
こんなに抑えて抑えて抑えきっているのに、何と読んでいて深い情景の海に沈みこむような感じに纏われるのか。
お手軽に軍隊経験活かして特殊傭兵組織経営してまーす、よろ!なんて設定がデフォルトになってしまった嘆かわしいこのご時勢に、好きな女の子の為に少年が裸一貫でお金稼ぐ為に命がけで異国の傭兵部隊に・・・って設定、『エリア88』愛読者のワタクシ的にはもう、胸熱すぐるよこのヒーロー!!
異国情緒溢れる設定とか、そんなの超越してるでしょこうなってくると。
本当にお金持ちになって帰国、彼女が愛する海に面した崖に建つお城を買い取り、そして正体隠して彼女に近付く・・・とか、もうもうもう!!(握りコブシ)
何というか、この21世紀に 朝チュン未満 という絶滅危惧種をとっくの昔に超えたシロモノに遭遇出来るチャンスはここで!(笑)
でも、たまに原点に戻りたいとか、リリカル欠乏症の時に読むのがハーレクイン・イマージュだけど、やっぱり私にはウィンズピア作品はもう少しコテコテ(爆)のハーレクイン・ロマンスなんだよな。
傲慢ヒーローに分類されるらしいこの作品のヒーローのエドウィン、まだまだマイルドだと思うんですがー(笑)。
たまに、でいいのでまたウィンズピア未訳をこうやって発掘して頂けると嬉しいですわ~
ひとときの甘い想い (扶桑社ロマンス)
2012年5月6日 新刊レビュー
連休の間に楽しみにしていた本をつらつらダラダラごろごろと読む至福。
このノーラ・ロバーツのブライド・カルテット3巻もそのうちの一冊(^^)
そんなこんなで、読了しました・・・いやはや、さすがボーイズ書かせても抜群ですな!
今回の主人公は四人娘の一人、パティシエのローレル。
彼女の片思いの相手が、四人娘の一人で仕事の代表でもあるパーカーの兄ディレイニー(デル)。
実の妹の親友である残り三人も妹同様に扱ってきたデルがローレルに逆襲されまくる話かと思って読んだら・・・いやん。きゅんきゅん!
しかし、凸凹カップルだった1冊目、乙女きゅん娘と伊達男カップルだった2冊目と違って、幼少時代からの知り合いだった二人がカップルとなる上、ローレルもデルもお茶目なものだから・・・笑ったわー。
あのローレルの虎の子であるプラダの靴をデルが誘拐する事件(?)だけでもこの本を買った甲斐が!!とか思わせてくれます(笑)。
そもそも、この二人の場合はお互いについてバックボーンとかも今更知り合う過程もいりません。
知られたくない事まで知ってる相手です。
トホホな話ですが、デルが昔付き合っていた彼女について、幼い四人娘が双眼鏡使ってデート場面を出歯亀していたとか大人になって聞かされるって、デルには軽い罰ゲームですってば(笑)。
ノーラのコンテンポラリー作品というのは、いつもアメリカの一般家庭の日常というものがごく当たり前に書かれていまして、その中でキャラクター造詣が上手く浮き上がるような仕組みの確立を感じます。
結婚式というものをベースにしていて、そこからの切り口で家族や友情を語るのがこのシリーズの特徴ですから、ここではそれ以外のところでも描く事になっていて、前回はメキシコ系家族の祝日がありましたが、今回は独立記念日とサマーバケーション。
ニヤニヤしながら「あるあるー。これってあるわー」とか言っちゃえるキャラクター達の言動の数々。
特に野球対決とバケーション突入カウントダウンの時のヒャッハー状態には大ウケせずにはいられませんでした(笑)。
ノーラ作品でヒロインを務めるには野球も出来ないと駄目だと再認識です(そういえば今までの人気シリーズのヒロインって殆ど野球出来たよな。しかも名スラッガー揃い。笑)
変な話ですが、昨今のパラノーマルとヒストリカル全盛期ですっかりその、昔よく読んでいたシルエットロマンスやらのコンテンポラリーものでは当たり前だったものが稀有に思える事態となっています。
だからこそ、ノーラのこのシリーズでの原点回帰は古いロマンス読者に諸手を挙げて受け入れられたのではないのでしょうか。
非日常をロマンス小説に求める人もいれば、逆もまたしかり。
でも、ガーデン・トリロジーの時も思いましたが、ノーラ・ロバーツの書く男子キャラの安定感たるや!
特に、育ちのいいお坊ちゃんを書かせると、もはやいい意味での破壊力すら感じますわ・・・今回のデルの、あの異常なまでのキラキラどきゅんっぷりたるや!
あのマメさと坊ちゃん具合が絶妙で、あー、女子的にはこんだけ甘やかされるとなるとやぶさかでない!とか何とか(笑)
妹同然だったローレルと、どうやって先に進むのかと思いきや、たいして奇も衒わずに既存キャラクター達とその日常だけで話を進めるあたり流石。
(悲しいかなあのリンダの件も「日常」なんですよね。作品内にもありますが)
前作のエマとジャックの話で、友情と愛情のバランスとかについて書いているのが、まぁこの3巻への布石とも取れますがね。
いやはや、丁々発止すぎて眩しい二人のがっつりロマンスで大満足でした!
あと残すはラスト一冊。
これまたノーラ読者にはニヤニヤが止まらない、お嬢様とガテン系ヒーローによるロマンス!
あのパーカーと、完全無欠な彼女をレッグスとか呼んじゃうマルコムとのガチンコ、楽しみだわ~♪♪
このノーラ・ロバーツのブライド・カルテット3巻もそのうちの一冊(^^)
そんなこんなで、読了しました・・・いやはや、さすがボーイズ書かせても抜群ですな!
今回の主人公は四人娘の一人、パティシエのローレル。
彼女の片思いの相手が、四人娘の一人で仕事の代表でもあるパーカーの兄ディレイニー(デル)。
実の妹の親友である残り三人も妹同様に扱ってきたデルがローレルに逆襲されまくる話かと思って読んだら・・・いやん。きゅんきゅん!
しかし、凸凹カップルだった1冊目、乙女きゅん娘と伊達男カップルだった2冊目と違って、幼少時代からの知り合いだった二人がカップルとなる上、ローレルもデルもお茶目なものだから・・・笑ったわー。
あのローレルの虎の子であるプラダの靴をデルが誘拐する事件(?)だけでもこの本を買った甲斐が!!とか思わせてくれます(笑)。
そもそも、この二人の場合はお互いについてバックボーンとかも今更知り合う過程もいりません。
知られたくない事まで知ってる相手です。
トホホな話ですが、デルが昔付き合っていた彼女について、幼い四人娘が双眼鏡使ってデート場面を出歯亀していたとか大人になって聞かされるって、デルには軽い罰ゲームですってば(笑)。
ノーラのコンテンポラリー作品というのは、いつもアメリカの一般家庭の日常というものがごく当たり前に書かれていまして、その中でキャラクター造詣が上手く浮き上がるような仕組みの確立を感じます。
結婚式というものをベースにしていて、そこからの切り口で家族や友情を語るのがこのシリーズの特徴ですから、ここではそれ以外のところでも描く事になっていて、前回はメキシコ系家族の祝日がありましたが、今回は独立記念日とサマーバケーション。
ニヤニヤしながら「あるあるー。これってあるわー」とか言っちゃえるキャラクター達の言動の数々。
特に野球対決とバケーション突入カウントダウンの時のヒャッハー状態には大ウケせずにはいられませんでした(笑)。
ノーラ作品でヒロインを務めるには野球も出来ないと駄目だと再認識です(そういえば今までの人気シリーズのヒロインって殆ど野球出来たよな。しかも名スラッガー揃い。笑)
変な話ですが、昨今のパラノーマルとヒストリカル全盛期ですっかりその、昔よく読んでいたシルエットロマンスやらのコンテンポラリーものでは当たり前だったものが稀有に思える事態となっています。
だからこそ、ノーラのこのシリーズでの原点回帰は古いロマンス読者に諸手を挙げて受け入れられたのではないのでしょうか。
非日常をロマンス小説に求める人もいれば、逆もまたしかり。
でも、ガーデン・トリロジーの時も思いましたが、ノーラ・ロバーツの書く男子キャラの安定感たるや!
特に、育ちのいいお坊ちゃんを書かせると、もはやいい意味での破壊力すら感じますわ・・・今回のデルの、あの異常なまでのキラキラどきゅんっぷりたるや!
あのマメさと坊ちゃん具合が絶妙で、あー、女子的にはこんだけ甘やかされるとなるとやぶさかでない!とか何とか(笑)
妹同然だったローレルと、どうやって先に進むのかと思いきや、たいして奇も衒わずに既存キャラクター達とその日常だけで話を進めるあたり流石。
(悲しいかなあのリンダの件も「日常」なんですよね。作品内にもありますが)
前作のエマとジャックの話で、友情と愛情のバランスとかについて書いているのが、まぁこの3巻への布石とも取れますがね。
いやはや、丁々発止すぎて眩しい二人のがっつりロマンスで大満足でした!
あと残すはラスト一冊。
これまたノーラ読者にはニヤニヤが止まらない、お嬢様とガテン系ヒーローによるロマンス!
あのパーカーと、完全無欠な彼女をレッグスとか呼んじゃうマルコムとのガチンコ、楽しみだわ~♪♪
告白はスイートピーの前で (ヴィレッジブックス)
2012年5月2日 新刊レビュー
クレンツのアマンダ・クイック名義、九ヶ月ぶりの新刊読了。
アーケイン・ソサエティ・シリーズでない単発ものですが、ニヤニヤ止まらずのクレンツ節炸裂の一冊で乙!
かなり前からこの作品の翻訳権がここにあるのは知っていたのですが、このタイミングでとは。
丁度クイック名義は、ソサエティものと単発ものが交互で翻訳されていて読む側としては気分転換的にもいい具合。
特にここぞ、という単発作品の時には翻訳はクイック作品には欠かせない中谷さんが担当ですので、手堅さ二倍です。
今回も、ある殺人事件をきっかけに、その調査に乗り出した貴族の庶子である化学者バクスターと、謎多き女性シャーロットとが出会い、事件解明しつつ恋に落ちる・・・という、鉄板も鉄板な展開(笑)。
が、そこはクレンツ。
他の作家ではお目にかからないような設定をくり出してきます。
今回の場合、ヒロインであるシャーロットの女性向け婚前身上調査員というのは想定内(ええっ。笑)なんですが。何せDekiキャリアウーマンなヒロインはクレンツ作品の核となりますから(たとえ職業そのものに問題があっても。爆)。
問題はヒーローのバクスターにありました。
化学者・・・化学者・・・クレンツってば、何でこんな オタクキャラを書くと活き活きしているんでしょーか?! ってハナシです(笑)。
配線違いは定番設定ですが(いや、それもどうかと。笑)、このバクスターの場合は怪しい己の発明品を武器に戦う引き篭り化学者ですから(この時点でことのさんメロメロドキュンです)。
いやー、いろいろ吹きまくりですよ?!
キッチンに怪しい試薬類の入った試験管を放置しまくり等が日常茶飯事なせいで家政婦が次々と恐怖のあまり退職続きとか、唯一残っている老執事のランバートさんとの頓珍漢でウイットに富んだやりとりとか、バクスターのお家事情だけで吹きまくりですってば(あの比喩話は笑い死にするかと思った。爆)!
そもそも、タイトルとなったスイートピーも、バクスターの実験と研究で作られた試薬を疲弊した土壌に加えた鉢に植えられていた花ですから(笑)。
ラストに二人が告白しあう場面での象徴的小道具のスイートピーですら、何だかクレンツの思うままです(笑)。
怪しい小道具は満載、個性的な脇役は満載、しかも殺人事件に絡んで、やれ怪しい薬品だ錬金術だ催眠術だがが登場・・・もう、だから、クレンツにこのテの胡散臭いものを与えたら赤い彗星ばりに三倍加速というのはお約束なワケ!(爆)
今回は師匠と弟子パートはわずかだったし、達者な動物キャラはいなかったけど、それを補える程の小道具の充実っぷり。
でも、やっぱり主人公二人の割れ鍋に綴じ蓋カップルっぷりが一番なのだわ。
ラブラブと会話の丁々発止がいつも通りのクオリティな上に、この作品は小道具や設定の胡散臭さが相まってワクワク度合いがパなかった(笑)。
何と言うか、オタク同士の配線違いトーク・・・これが一種の踏み絵という話もあるわなクレンツ作品の好き嫌いは(笑)。
かといって、殺人事件に至るまでのあれやこれやの出来事など全ての伏線を飄々と回収していくあたりは流石です。
まぁ、そんなこんなで金太郎飴な手堅さ故に、あのボリュームをあっという間に読ませてしまうのがクレンツ。
それでいて、面白いんだから止められないわね・・・全く(^^ゞ
さて、次のクイック名義は単発かしら? それともソサエティもの? どっちにしろ楽しみです♪♪
アーケイン・ソサエティ・シリーズでない単発ものですが、ニヤニヤ止まらずのクレンツ節炸裂の一冊で乙!
かなり前からこの作品の翻訳権がここにあるのは知っていたのですが、このタイミングでとは。
丁度クイック名義は、ソサエティものと単発ものが交互で翻訳されていて読む側としては気分転換的にもいい具合。
特にここぞ、という単発作品の時には翻訳はクイック作品には欠かせない中谷さんが担当ですので、手堅さ二倍です。
今回も、ある殺人事件をきっかけに、その調査に乗り出した貴族の庶子である化学者バクスターと、謎多き女性シャーロットとが出会い、事件解明しつつ恋に落ちる・・・という、鉄板も鉄板な展開(笑)。
が、そこはクレンツ。
他の作家ではお目にかからないような設定をくり出してきます。
今回の場合、ヒロインであるシャーロットの女性向け婚前身上調査員というのは想定内(ええっ。笑)なんですが。何せDekiキャリアウーマンなヒロインはクレンツ作品の核となりますから(たとえ職業そのものに問題があっても。爆)。
問題はヒーローのバクスターにありました。
化学者・・・化学者・・・クレンツってば、何でこんな オタクキャラを書くと活き活きしているんでしょーか?! ってハナシです(笑)。
配線違いは定番設定ですが(いや、それもどうかと。笑)、このバクスターの場合は怪しい己の発明品を武器に戦う引き篭り化学者ですから(この時点でことのさんメロメロドキュンです)。
いやー、いろいろ吹きまくりですよ?!
キッチンに怪しい試薬類の入った試験管を放置しまくり等が日常茶飯事なせいで家政婦が次々と恐怖のあまり退職続きとか、唯一残っている老執事のランバートさんとの頓珍漢でウイットに富んだやりとりとか、バクスターのお家事情だけで吹きまくりですってば(あの比喩話は笑い死にするかと思った。爆)!
そもそも、タイトルとなったスイートピーも、バクスターの実験と研究で作られた試薬を疲弊した土壌に加えた鉢に植えられていた花ですから(笑)。
ラストに二人が告白しあう場面での象徴的小道具のスイートピーですら、何だかクレンツの思うままです(笑)。
怪しい小道具は満載、個性的な脇役は満載、しかも殺人事件に絡んで、やれ怪しい薬品だ錬金術だ催眠術だがが登場・・・もう、だから、クレンツにこのテの胡散臭いものを与えたら赤い彗星ばりに三倍加速というのはお約束なワケ!(爆)
今回は師匠と弟子パートはわずかだったし、達者な動物キャラはいなかったけど、それを補える程の小道具の充実っぷり。
でも、やっぱり主人公二人の割れ鍋に綴じ蓋カップルっぷりが一番なのだわ。
ラブラブと会話の丁々発止がいつも通りのクオリティな上に、この作品は小道具や設定の胡散臭さが相まってワクワク度合いがパなかった(笑)。
何と言うか、オタク同士の配線違いトーク・・・これが一種の踏み絵という話もあるわなクレンツ作品の好き嫌いは(笑)。
かといって、殺人事件に至るまでのあれやこれやの出来事など全ての伏線を飄々と回収していくあたりは流石です。
まぁ、そんなこんなで金太郎飴な手堅さ故に、あのボリュームをあっという間に読ませてしまうのがクレンツ。
それでいて、面白いんだから止められないわね・・・全く(^^ゞ
さて、次のクイック名義は単発かしら? それともソサエティもの? どっちにしろ楽しみです♪♪
さてはて。
5月に入って初日ですが、とりあえず連休ボケ真っ只中にボケ防止も兼ねて来月の新刊の覚え書きをしておくべく(笑)
ヴィレッジブックス villagebooks
ブラッドフィーバー(原題) カレン・マリー・モニング
プリンス チャーミング(原題) ジュリー・ガーウッド
ザ ダーク クイーン(原題) スーザン・キャロル
オークラ出版 マグノリアロマンス
誘惑はバニラの香りとともに ミランダ・ネヴィル
危険な愛の行く手に マヤ・バンクス
竹書房 ラズベリーブックス
ささやきは甘く野蛮に エマ・ワイルズ
荒野の果てまで連れ去って キャシー・マクスウェル
原書房 ライムブックス
すみれ色の想いを秘めて コニー・ブロックウェイ
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
イントゥー・ザ・クロスファイヤー(原題) リサ・マリー・ライス
シークレット・オブ・サレンダー(原題) マデリン・ハンター
扶桑社 扶桑社ロマンス
ブライド・カルテット(4)ハッピー・エバー・アフター(仮) ノーラ・ロバーツ
ホステッジ・トゥ・プレジャー(仮) ナリーニ・シン
扶桑社の2冊は7月頭の発売だから、あとから別部屋で区別するとして、6月の本命は迷う事なくモニングのフィーバー2巻。
一年以上ご無沙汰だったけど、やっぱりこの出版社の読者への手堅さは素晴らしいじゃないの!
あとはエマ・ワイルズは、ここんとこの高打率からお買い上げ確定。
・・・というか、他のラインナップがワタクシが尽く脱落した作家やらシリーズが並んでいるんデスガ(マヤ・バンクスは私が駄目だったあのシリーズ2巻だし、他にも色々と。笑)。
うーん、丁度EURO2012も開催されているし、この月がお買い上げ新刊が少ないというのも何かのお告げ?!(いや、違うし。笑)
・・・7月、楽しみだなー。
しょっぱなからノーラとナリーニ・シンの2冊でガチっとな!(笑)
とか、既に5月なのに7月の事ってどうよことのさん!ww
+余談+
で、別部屋も連休ボケ気味ですんません(^^ゞ
http://cool-book-new.seesaa.net/article/264503175.html
何だかひっそりしているなぁ(笑)
5月に入って初日ですが、とりあえず連休ボケ真っ只中にボケ防止も兼ねて来月の新刊の覚え書きをしておくべく(笑)
ヴィレッジブックス villagebooks
ブラッドフィーバー(原題) カレン・マリー・モニング
プリンス チャーミング(原題) ジュリー・ガーウッド
ザ ダーク クイーン(原題) スーザン・キャロル
オークラ出版 マグノリアロマンス
誘惑はバニラの香りとともに ミランダ・ネヴィル
危険な愛の行く手に マヤ・バンクス
竹書房 ラズベリーブックス
ささやきは甘く野蛮に エマ・ワイルズ
荒野の果てまで連れ去って キャシー・マクスウェル
原書房 ライムブックス
すみれ色の想いを秘めて コニー・ブロックウェイ
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
イントゥー・ザ・クロスファイヤー(原題) リサ・マリー・ライス
シークレット・オブ・サレンダー(原題) マデリン・ハンター
扶桑社 扶桑社ロマンス
ブライド・カルテット(4)ハッピー・エバー・アフター(仮) ノーラ・ロバーツ
ホステッジ・トゥ・プレジャー(仮) ナリーニ・シン
扶桑社の2冊は7月頭の発売だから、あとから別部屋で区別するとして、6月の本命は迷う事なくモニングのフィーバー2巻。
一年以上ご無沙汰だったけど、やっぱりこの出版社の読者への手堅さは素晴らしいじゃないの!
あとはエマ・ワイルズは、ここんとこの高打率からお買い上げ確定。
・・・というか、他のラインナップがワタクシが尽く脱落した作家やらシリーズが並んでいるんデスガ(マヤ・バンクスは私が駄目だったあのシリーズ2巻だし、他にも色々と。笑)。
うーん、丁度EURO2012も開催されているし、この月がお買い上げ新刊が少ないというのも何かのお告げ?!(いや、違うし。笑)
・・・7月、楽しみだなー。
しょっぱなからノーラとナリーニ・シンの2冊でガチっとな!(笑)
とか、既に5月なのに7月の事ってどうよことのさん!ww
+余談+
で、別部屋も連休ボケ気味ですんません(^^ゞ
http://cool-book-new.seesaa.net/article/264503175.html
何だかひっそりしているなぁ(笑)
不機嫌な花嫁にささげるワルツ (ラズベリーブックス)
2012年4月18日 新刊レビュー
疲れている時は長いものや分厚いものは避けるのがお年寄り(爆)。
そんなこんなで、ファイトーーー一発ーーーっっ!!なネタくり(爆)が毎回まぶしいエマ・ワイルズの短編集、読了した。
手堅いエロおとぎ話的なぁ?!(思わず語尾も上がる。笑)
思うに、エマ・ワイルズの作品はエッチ達人のヒーローに隠れがちだが、作品そのもののキモはヒロインにあるのではなかろうか?と思うに至った今回の一冊。
それぐらい、しっかり者さんばかりで、あらゆる意味で放蕩者ヒーローとガチ勝負をしているのだから(誰ですか、「がっちゅん」とか言うてるのは。爆)。
うっしっし、となるレベルに真っ向勝負ですのよw
で、3本並んだワケですが・・・おい。誰だ。
「公爵からの甘い贈り物」をラストにもってきた 核心犯 は?!(笑)
いやー。余りの破壊力に、他の2作の話がすっぱーん!と忘れ去られた(笑)。
何ですか、あの どうしてくれようぞ、このバカップルめが!! 的な、年の差公爵夫妻のうふふアハハきゃっきゃっ話!
読んでいて、余りのゲロ甘っぷりに微笑ましいを通過して、軽く砂が吐けるレベル でしたぞ(爆)。
この二人、ラブイチャにも程があるっ!
しかし結婚するまでの紆余曲折が物語メインなこのジャンルにて、既に結婚もして初夜も済ませている夫婦を主役に「夫婦仲やり直し」でない話というのは新鮮だったかも。
なんつーか、仮り暮らし のアリエッティ 夫婦二人の覚醒とガチンコ勝負とでも言うか(^^ゞ
読んでて「そういえば、どの話でもこの通過地点に焦点当てた作家は・・・いなかったな・・・」としみじみ感心したもの(笑)。
でもって、この公爵夫人パトリシアの可愛い事ったら!
災難体質で騒動の元で、でも活き活きしている彼女にゾッコン惚れ込んでいるのに貴族の体面とかで本音で向かい合えなかった公爵ジャレッドの悶々祭りというか、頑張りというか・・・ぷっ。
近年稀に見る彼の ポエマーヒーローっぷり に胸熱すぐる!!(笑)
他の2本もとてもニヤニヤしながら読んだんですが、何故か一番アホで愛らしい1本にもってかれたな(^^;
1本目の星座占いオタクのママンとか、2本目のエロ方面だけ東洋かぶれのヒーローとかウケまくりなんだけど・・・やっぱり、あれだな。
ポエマー手紙書かれたらイチコロだった(爆)。
ハーレクイン社の短編集を買わなくなって久しいけど、このレベルの短編集が文庫で読めるなんていいご時勢というか。
これからも継続的に、この作家の短編作品を翻訳してもらえるようなので楽しみですな(^^)
そんなこんなで、ファイトーーー一発ーーーっっ!!なネタくり(爆)が毎回まぶしいエマ・ワイルズの短編集、読了した。
手堅いエロおとぎ話的なぁ?!(思わず語尾も上がる。笑)
思うに、エマ・ワイルズの作品はエッチ達人のヒーローに隠れがちだが、作品そのもののキモはヒロインにあるのではなかろうか?と思うに至った今回の一冊。
それぐらい、しっかり者さんばかりで、あらゆる意味で放蕩者ヒーローとガチ勝負をしているのだから(誰ですか、「がっちゅん」とか言うてるのは。爆)。
うっしっし、となるレベルに真っ向勝負ですのよw
で、3本並んだワケですが・・・おい。誰だ。
「公爵からの甘い贈り物」をラストにもってきた 核心犯 は?!(笑)
いやー。余りの破壊力に、他の2作の話がすっぱーん!と忘れ去られた(笑)。
何ですか、あの どうしてくれようぞ、このバカップルめが!! 的な、年の差公爵夫妻のうふふアハハきゃっきゃっ話!
読んでいて、余りのゲロ甘っぷりに微笑ましいを通過して、軽く砂が吐けるレベル でしたぞ(爆)。
この二人、ラブイチャにも程があるっ!
しかし結婚するまでの紆余曲折が物語メインなこのジャンルにて、既に結婚もして初夜も済ませている夫婦を主役に「夫婦仲やり直し」でない話というのは新鮮だったかも。
なんつーか、仮り暮らし
読んでて「そういえば、どの話でもこの通過地点に焦点当てた作家は・・・いなかったな・・・」としみじみ感心したもの(笑)。
でもって、この公爵夫人パトリシアの可愛い事ったら!
災難体質で騒動の元で、でも活き活きしている彼女にゾッコン惚れ込んでいるのに貴族の体面とかで本音で向かい合えなかった公爵ジャレッドの悶々祭りというか、頑張りというか・・・ぷっ。
近年稀に見る彼の ポエマーヒーローっぷり に胸熱すぐる!!(笑)
他の2本もとてもニヤニヤしながら読んだんですが、何故か一番アホで愛らしい1本にもってかれたな(^^;
1本目の星座占いオタクのママンとか、2本目のエロ方面だけ東洋かぶれのヒーローとかウケまくりなんだけど・・・やっぱり、あれだな。
ポエマー手紙書かれたらイチコロだった(爆)。
ハーレクイン社の短編集を買わなくなって久しいけど、このレベルの短編集が文庫で読めるなんていいご時勢というか。
これからも継続的に、この作家の短編作品を翻訳してもらえるようなので楽しみですな(^^)
アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂(うれ)う (英国パラソル奇譚)
2012年4月14日 新刊レビュー
さてはて。
レンガ祭りの最中、英国パラソル奇譚4巻まで出るとは・・・春から縁起いいぜ!!などと言いつつ、読了。
つうか、食べすぎですからマコン夫婦!(笑)
失笑するしかない私の幼児レベルの英語力でこの4巻原書を読んでて、余りのアレクシアの食ってる描写の多さに「・・・この時代、妊婦の体重指針というものはないのか?(^^;」と思ったけど、日本語で読んでもやっぱり同じだった(笑)。
あの状態では、ウールジー人狼団のエンゲル係数って、国家予算ばりじゃないのか?!
そして妊娠八ヶ月にて、すっかり情緒不安定な彼女をあやすコナルやら人狼団、アケルダマ卿やフルーテの様が可愛いの何のって!
おやつあげたり、なだめたりの左往右往に、何か、あれ思い出したのよ。
『ファイブスター物語』マジェスティック・スタンド編でナイアス隊長が泣いた時の部下の皆さんの姿を(爆)。
今までの伏線、ちょっとした謎かけとかをまぁ、上手に回収していくのがこのキャリガー。
発売されて間もないから、物語そのものに深くは触れませんが、何気なく登場したような人物やらモノが、非常にここにきて大きな意味合いがあったと再認識。
特に今回は「女王暗殺を予告するゴースト」から、犯人探しというミステリ仕立てなのがまた嬉しい。
そうなのよ。キャリガーの上手さは、不可思議な小道具やら強烈なキャラクター描写で煙に撒きつつ、実際は巧みに且つ親切に全てのパーツを散りばめながら話を展開させているところ。
とりあえず森に隠せ、とりあえずスチームパンクの世界観にばら撒けって勢い。
実際、過去の女王暗殺事件との関わりと、その犯人と秘められた事情を知って憤りを感じる人間はいないと思う。
「ああ、そうなのね」と、納得があるのみ。
それぐらいあのスクリューボールじみたドタバタ劇の中に全てを封じ込めていたというワケだ。
しかし・・・アケルダマ卿のクローゼットの件はもう、笑うしかないですな。
さすがファッション番長!!
それに匹敵は、恐るべし「ふわふわボンネット」のアイヴィさんといったところか(笑)。
副官萌えの私にとって、教授とフルーテは毎回ごちそうレベルなんですが、今回は極めてましたな。
特にライオール教授のところは、今まで作者が静々としらばっくれて構築し続け散りばめてきたものを一挙に集めた感がして「あ。もってかれた」と思ったり。
主役だろ? どう見ても中盤あたりは主役は教授だろ?!とか。
うん、コナルファンとしては、そう思わざるをえない(笑)。
すっかりこの巻は奥さんに感化されまって、幼児化が進行していたものコナルさんや・・・もっとも、あのひっそり泣いてる場面はもらい泣きしたよ。
ラブラブが過ぎるでしょー、とかイチャラブ好きの読者へのサービスも過ぎる4巻でしたが、もう、それ以上にビフィの苦悩と、未来への歩みが胸を締め付けられるというか。
作者が最初から、ビフィにこの設定をもってくるつもりだったとしたら・・・それはそれは恐ろしいまでの綿密な構築術と言わざるをえませんでしょ。
他のクロージャーでなく、あえてビフィだったところが、ね。
ルフォーさんの事件といい、「チビ迷惑」出産といい、よくぞここまで盛って盛って盛りまくっても違和感を感じさせないのが困ったちゃんというか(笑)
さ、次は5巻、完結編ですが・・・原書、先月出たばかりなんだよな(^^;
翻訳がいいペースで出ると、翻訳が原書に追いつくという現象はたまにありますが、まさかそれがハ●カワ文庫で起ころうとは・・・げふんげふん( ̄▽ ̄;)
他の本と並行しながら読んでますが・・・恨めしいまでに、キャリガーって上手いのね、と。
私はキチンと布石をあそこにおいたでしょ? と言わんばかりです。
というか、臨月の妊婦でこのようなご無体状況なら、ラストのあの怒涛の展開は・・・妙に納得せざるをえない。
無茶ぶりだろ!というツッコミすら、この巻の後ではする気力もありません(爆)。
呑気に楽しみに待ってるとしよう・・・先にアメリカンコミックス2巻が出るかしらん? UK版予約、まだ開始されてないんだよねー。
そんなこんなで、まだまだこの英国パラソル奇譚ブームはことのさんの中ではバリバリ継続中です!( ̄^ ̄)
レンガ祭りの最中、英国パラソル奇譚4巻まで出るとは・・・春から縁起いいぜ!!などと言いつつ、読了。
つうか、食べすぎですからマコン夫婦!(笑)
失笑するしかない私の幼児レベルの英語力でこの4巻原書を読んでて、余りのアレクシアの食ってる描写の多さに「・・・この時代、妊婦の体重指針というものはないのか?(^^;」と思ったけど、日本語で読んでもやっぱり同じだった(笑)。
あの状態では、ウールジー人狼団のエンゲル係数って、国家予算ばりじゃないのか?!
そして妊娠八ヶ月にて、すっかり情緒不安定な彼女をあやすコナルやら人狼団、アケルダマ卿やフルーテの様が可愛いの何のって!
おやつあげたり、なだめたりの左往右往に、何か、あれ思い出したのよ。
『ファイブスター物語』マジェスティック・スタンド編でナイアス隊長が泣いた時の部下の皆さんの姿を(爆)。
今までの伏線、ちょっとした謎かけとかをまぁ、上手に回収していくのがこのキャリガー。
発売されて間もないから、物語そのものに深くは触れませんが、何気なく登場したような人物やらモノが、非常にここにきて大きな意味合いがあったと再認識。
特に今回は「女王暗殺を予告するゴースト」から、犯人探しというミステリ仕立てなのがまた嬉しい。
そうなのよ。キャリガーの上手さは、不可思議な小道具やら強烈なキャラクター描写で煙に撒きつつ、実際は巧みに且つ親切に全てのパーツを散りばめながら話を展開させているところ。
とりあえず森に隠せ、とりあえずスチームパンクの世界観にばら撒けって勢い。
実際、過去の女王暗殺事件との関わりと、その犯人と秘められた事情を知って憤りを感じる人間はいないと思う。
「ああ、そうなのね」と、納得があるのみ。
それぐらいあのスクリューボールじみたドタバタ劇の中に全てを封じ込めていたというワケだ。
しかし・・・アケルダマ卿のクローゼットの件はもう、笑うしかないですな。
さすがファッション番長!!
それに匹敵は、恐るべし「ふわふわボンネット」のアイヴィさんといったところか(笑)。
副官萌えの私にとって、教授とフルーテは毎回ごちそうレベルなんですが、今回は極めてましたな。
特にライオール教授のところは、今まで作者が静々としらばっくれて構築し続け散りばめてきたものを一挙に集めた感がして「あ。もってかれた」と思ったり。
主役だろ? どう見ても中盤あたりは主役は教授だろ?!とか。
うん、コナルファンとしては、そう思わざるをえない(笑)。
すっかりこの巻は奥さんに感化されまって、幼児化が進行していたものコナルさんや・・・もっとも、あのひっそり泣いてる場面はもらい泣きしたよ。
ラブラブが過ぎるでしょー、とかイチャラブ好きの読者へのサービスも過ぎる4巻でしたが、もう、それ以上にビフィの苦悩と、未来への歩みが胸を締め付けられるというか。
作者が最初から、ビフィにこの設定をもってくるつもりだったとしたら・・・それはそれは恐ろしいまでの綿密な構築術と言わざるをえませんでしょ。
他のクロージャーでなく、あえてビフィだったところが、ね。
ルフォーさんの事件といい、「チビ迷惑」出産といい、よくぞここまで盛って盛って盛りまくっても違和感を感じさせないのが困ったちゃんというか(笑)
さ、次は5巻、完結編ですが・・・原書、先月出たばかりなんだよな(^^;
翻訳がいいペースで出ると、翻訳が原書に追いつくという現象はたまにありますが、まさかそれがハ●カワ文庫で起ころうとは・・・げふんげふん( ̄▽ ̄;)
他の本と並行しながら読んでますが・・・恨めしいまでに、キャリガーって上手いのね、と。
私はキチンと布石をあそこにおいたでしょ? と言わんばかりです。
というか、臨月の妊婦でこのようなご無体状況なら、ラストのあの怒涛の展開は・・・妙に納得せざるをえない。
無茶ぶりだろ!というツッコミすら、この巻の後ではする気力もありません(爆)。
呑気に楽しみに待ってるとしよう・・・先にアメリカンコミックス2巻が出るかしらん? UK版予約、まだ開始されてないんだよねー。
そんなこんなで、まだまだこの英国パラソル奇譚ブームはことのさんの中ではバリバリ継続中です!( ̄^ ̄)
花嫁学校は淑女になるために (マグノリアロマンス)
2012年4月12日 新刊レビュー
この作品がデビュー作となる新人作家、という事でお試しの意味で購入し読んでみました。
ナニ、コノムネノトキメキ!!
というワケです。
奇を衒い、技巧に走った設定が頭でっかちとも言える作品が横行するこのご時勢に、何ともクラシカルなものでしたよ、これは。
もはや絶滅危惧種に指定したい 「借金のカタ」もの ですってばーっっ!!
貴族の私生児エヴァは、身元を隠して娼婦たちの為の花嫁学校を経営している。
自分の母親が元娼婦だったという境遇がその原動となっているので、親身になって彼女たちの将来を勝ち取るべく邁進する日々。
が、しかし、ある日かつての教え子の愛人だった貴族が殴りこんできた事から事態は急変。
そのスタンフィールド公爵ニコラス、愛人を返せ!!と乗り込んだはいいが、既に彼の愛人だった娼婦は、職業から足を洗ってエヴァの教えの後に愛する人と出会い結婚、アメリカに渡って幸せに暮らす妊婦さんとなっていた次第。
どうして愛人に去られたのか、原因がさっぱり分からないところ(ここらへんが、理由が自分にあるとは思わないあたり残念な。笑)にそんな事になっているわ、しかもイケてない地味な女(エヴァ)にドヤ顔で事実を告げられ、一気に逆上。
ぎーっ、あのイケ好かない女に目にもの見せてやるぅぅ!!と、エヴァの母親がこさえた負債権利をかき集め、一挙返済を迫るというイジメに走ったぞ(^^;
そして、古典お約束の「借金のカタに愛人を差し出せ。駄目なら君が私の愛人になれ」展開・・・読んでいても・・・たーかーまーるぅぅぅぅ!!(by「SPEC」笑)
え?
それじゃあ、単にニコラスがニコラスという名前に恥じない 鬼畜蜘蛛男 なだけじゃないか?って(爆)。
ちっちっち、お客さ~ん! > 誰やねんww
読んでもらえば分かりますが、それはあくまで導入剤です。
もうね、可愛いんですよ、この二人が!
父親に事故で死なれて以来、精神的に病んでしまった母親を見て、その母親を守りながら生活してきたエヴァは人を愛する事だけは絶対するまいと決意している女性。
父親の放埓な生活のせいで母親が傷つけられるのを見て育った故に、ニコラスは余りにも愛情に対して皮肉な考えと、自身に対する否定的な思いを抱えている男性。
こんな二人が、ひょんなきっかけから出会い、不器用に愛し合うようになる様が何ともクラシカルなワケさ。
「違う、これは愛じゃない」何度も自分に言い聞かせ、別れを予感しつつもお互い身動きが取れないようになってしまうという状況。
確かに既に愛人関係になっていて何を今更、と言われたらおしまいだが、どっちも本気の恋愛をするつもりはなかった人間同士の転落っぷりが微笑ましく、これだからこの作品の印象をクラシカルというのだ。
昔はこういう「借金のカタ」ジャンル(大違)があった事を鑑みても(笑)。
何よりも、坊ちゃん育ちのニコラスのやんちゃっぷりと駄々っ子っぷりが!
萌えっスよ、萌え!!
「愛人返せ~っ!」から「愛人になれ~っっ!」、そこからのつっ走りっぷりと自爆っぷりが、お前は子供かっ?!と何度ツッコミした事か(笑)。
ニコラスのママン(公爵未亡人)曰く「あなた、泥沼に足を踏み入れてしまったのね(呆)」とか、それだけ言われる自爆っぷりだったワケなんですが(^^;
でも、エヴァと出会って、ニコラスが色んな「はじめて」を経験する描写は、もう・・・読んでて・・・気分はニコラスくんのオカンでしたが何か? という勢いです(爆)。
「はじめてのおつかい」的に、本当に心配でこっそり柱の陰から見ちゃうレベルですよ(爆)。
ああ、でも、古典ロマンスってそうだったよなー。
ヒーローが、いい意味でおバカさんでさ。そんな風にオカン気分だったよな(しみじみ)。
自分の気持ちを理解してからは、ラブラブアイウォンチューっぷりが若干まぶしいくらい残念なセレブ路線まっしぐらなところも愛嬌(ええっ?笑)。
でも、真っ直ぐな性質ゆえに、自分の幸せの事となると臆病になるエヴァを得る為に、まさに文字通りの奔走。
そうなのです。
古典ロマンスの駄目ヒーローのどこを楽しむかって、そこなのよ。
放蕩者が恋愛面で改心する様は勿論、どれだけヒロインの為に努力するか、かつての自分ではありえない言動をするか、その落差萌えの破壊力は侮れませんよオホホ。
脇役もなかなか個性的で、エヴァの使用人兼友人のハロルドのおどろき設定には拍手!
十分ヒーローになりうる設定人物だったのに、あくまで脇に留めたのがすごいな。
そういう意味では、エヴァの異母姉二人もなかなか・・・特に長姉ノエルのアニキっぷり(アネキでなくアニキなあたり、察してくれ。爆)はウケまくり。
もう一人の姉マーガレットの設定も・・・なにげにサラッと描いてあるが、すごい設定だぞ、それも。
この3人の個人描写だけで十分読ませるレベルでありながら、あくまで脇役の域を越えず、主役二人に絡ませて物語を転ばせる要素にしておくって、上手いよ。
ニコラスのお母さんも登場場面は少ないながら、なかなかツワモノだし、何よりエヴァの教え子の娼婦たちが面白いったら。
去勢ネタといい、クライマックス近くの救出劇の際の「昔とったキネヅカ」といい、ガールズパワー炸裂っす!
でもね、それでも脇役でした。全員がいい意味での脇役でした。
そう言えるぐらい、エヴァとニコラスのロマンス部分がとっても良かったのだ。
しっかり描けていて、それらにきゅんきゅんしたり、しんみりしたり、クスクス笑ったりと大満足。
あのボリュームで、よくぞこの満足感を!お気に入りだよ勿論!!
さてはて。
続編は、あのノエル姉ちゃんのお話だとか!
・・・どう考えても一筋縄じゃ、いかないよなぁ・・・お相手の方、ご愁傷様です?!(爆)
是非ともこれは翻訳してほしいですね。期待していよーっと(^^)
ナニ、コノムネノトキメキ!!
というワケです。
奇を衒い、技巧に走った設定が頭でっかちとも言える作品が横行するこのご時勢に、何ともクラシカルなものでしたよ、これは。
もはや絶滅危惧種に指定したい 「借金のカタ」もの ですってばーっっ!!
貴族の私生児エヴァは、身元を隠して娼婦たちの為の花嫁学校を経営している。
自分の母親が元娼婦だったという境遇がその原動となっているので、親身になって彼女たちの将来を勝ち取るべく邁進する日々。
が、しかし、ある日かつての教え子の愛人だった貴族が殴りこんできた事から事態は急変。
そのスタンフィールド公爵ニコラス、愛人を返せ!!と乗り込んだはいいが、既に彼の愛人だった娼婦は、職業から足を洗ってエヴァの教えの後に愛する人と出会い結婚、アメリカに渡って幸せに暮らす妊婦さんとなっていた次第。
どうして愛人に去られたのか、原因がさっぱり分からないところ(ここらへんが、理由が自分にあるとは思わないあたり残念な。笑)にそんな事になっているわ、しかもイケてない地味な女(エヴァ)にドヤ顔で事実を告げられ、一気に逆上。
ぎーっ、あのイケ好かない女に目にもの見せてやるぅぅ!!と、エヴァの母親がこさえた負債権利をかき集め、一挙返済を迫るというイジメに走ったぞ(^^;
そして、古典お約束の「借金のカタに愛人を差し出せ。駄目なら君が私の愛人になれ」展開・・・読んでいても・・・たーかーまーるぅぅぅぅ!!(by「SPEC」笑)
え?
それじゃあ、単にニコラスがニコラスという名前に恥じない 鬼畜蜘蛛男 なだけじゃないか?って(爆)。
ちっちっち、お客さ~ん! > 誰やねんww
読んでもらえば分かりますが、それはあくまで導入剤です。
もうね、可愛いんですよ、この二人が!
父親に事故で死なれて以来、精神的に病んでしまった母親を見て、その母親を守りながら生活してきたエヴァは人を愛する事だけは絶対するまいと決意している女性。
父親の放埓な生活のせいで母親が傷つけられるのを見て育った故に、ニコラスは余りにも愛情に対して皮肉な考えと、自身に対する否定的な思いを抱えている男性。
こんな二人が、ひょんなきっかけから出会い、不器用に愛し合うようになる様が何ともクラシカルなワケさ。
「違う、これは愛じゃない」何度も自分に言い聞かせ、別れを予感しつつもお互い身動きが取れないようになってしまうという状況。
確かに既に愛人関係になっていて何を今更、と言われたらおしまいだが、どっちも本気の恋愛をするつもりはなかった人間同士の転落っぷりが微笑ましく、これだからこの作品の印象をクラシカルというのだ。
昔はこういう「借金のカタ」ジャンル(大違)があった事を鑑みても(笑)。
何よりも、坊ちゃん育ちのニコラスのやんちゃっぷりと駄々っ子っぷりが!
萌えっスよ、萌え!!
「愛人返せ~っ!」から「愛人になれ~っっ!」、そこからのつっ走りっぷりと自爆っぷりが、お前は子供かっ?!と何度ツッコミした事か(笑)。
ニコラスのママン(公爵未亡人)曰く「あなた、泥沼に足を踏み入れてしまったのね(呆)」とか、それだけ言われる自爆っぷりだったワケなんですが(^^;
でも、エヴァと出会って、ニコラスが色んな「はじめて」を経験する描写は、もう・・・読んでて・・・気分はニコラスくんのオカンでしたが何か? という勢いです(爆)。
「はじめてのおつかい」的に、本当に心配でこっそり柱の陰から見ちゃうレベルですよ(爆)。
ああ、でも、古典ロマンスってそうだったよなー。
ヒーローが、いい意味でおバカさんでさ。そんな風にオカン気分だったよな(しみじみ)。
自分の気持ちを理解してからは、ラブラブアイウォンチューっぷりが若干まぶしいくらい残念なセレブ路線まっしぐらなところも愛嬌(ええっ?笑)。
でも、真っ直ぐな性質ゆえに、自分の幸せの事となると臆病になるエヴァを得る為に、まさに文字通りの奔走。
そうなのです。
古典ロマンスの駄目ヒーローのどこを楽しむかって、そこなのよ。
放蕩者が恋愛面で改心する様は勿論、どれだけヒロインの為に努力するか、かつての自分ではありえない言動をするか、その落差萌えの破壊力は侮れませんよオホホ。
脇役もなかなか個性的で、エヴァの使用人兼友人のハロルドのおどろき設定には拍手!
十分ヒーローになりうる設定人物だったのに、あくまで脇に留めたのがすごいな。
そういう意味では、エヴァの異母姉二人もなかなか・・・特に長姉ノエルのアニキっぷり(アネキでなくアニキなあたり、察してくれ。爆)はウケまくり。
もう一人の姉マーガレットの設定も・・・なにげにサラッと描いてあるが、すごい設定だぞ、それも。
この3人の個人描写だけで十分読ませるレベルでありながら、あくまで脇役の域を越えず、主役二人に絡ませて物語を転ばせる要素にしておくって、上手いよ。
ニコラスのお母さんも登場場面は少ないながら、なかなかツワモノだし、何よりエヴァの教え子の娼婦たちが面白いったら。
去勢ネタといい、クライマックス近くの救出劇の際の「昔とったキネヅカ」といい、ガールズパワー炸裂っす!
でもね、それでも脇役でした。全員がいい意味での脇役でした。
そう言えるぐらい、エヴァとニコラスのロマンス部分がとっても良かったのだ。
しっかり描けていて、それらにきゅんきゅんしたり、しんみりしたり、クスクス笑ったりと大満足。
あのボリュームで、よくぞこの満足感を!お気に入りだよ勿論!!
さてはて。
続編は、あのノエル姉ちゃんのお話だとか!
・・・どう考えても一筋縄じゃ、いかないよなぁ・・・お相手の方、ご愁傷様です?!(爆)
是非ともこれは翻訳してほしいですね。期待していよーっと(^^)
モリーの言えない秘密 (MIRA文庫)
2012年4月7日 新刊レビュー
今までは原書房からヒストリカルが出ていましたヴィクトリア・ダールがコンテンポラリーにてMIRAにお目見え。
彼女のコンテンポラリー作品、どう出るかと思って読んでみましたが・・・や・ら・れ・た!
いえ、この本を購入した理由はダール作品を全て購入しているからという理由以上のものがありました。
先日、鼻息荒く絶賛した 真性SMカポーもの ヒストリカル短編が、実はこの作品と密接な関係を持っているとあっては!
そうなんですー。
この作品の主人公であるモリーさん、職業が作家さんで彼女が書いた作品というのが、実はあの短編『誰にも言わないで』という二重設定でしたのよ。
え? だって、あの短編ってSMプレイもの(何回もSM、SM言うな。笑)じゃないの?!って・・・そう。
それがこの本のタイトルそのもの、モリーが誰にも言えない秘密なんですよ。
官能小説家
今だかつて、ここまで明確に登場人物紹介欄が出オチになった事があったか? いやない(笑)。
小説家、と書くのは簡単だが、ニッチでコアなところをグイグイ攻めてきたぜ(爆)。
私小説とはよく言ったものだが、それを書いた作家側をあれやこれやと描いたものとして、実にその後の騒動とかジレンマをリアルに書いている。
虚構と現実に官能が加わっただけでもやっかいなのに、そこに閉鎖空間に近い田舎町が舞台とあっては・・・まさにマイナススパイラル。
しかし、モリーは作品を描いた事自体は大きく後悔はしていないのが、何ともいい。
生い立ちや育ちから、物事を真剣に捉えずポジティヴ思考を盾にやってきた彼女にとっては、あの一作がなければ作家としての今の自分は無かったのだと理解もしている。
が、理解はしていても、そこに恋愛が絡むとなるともどかしさとか、後悔とか、やっかいな感情が浮かんでは消える日々となる。
そんなモリーの昔からの憧れの相手、兄の親友であるベンが、その作品のモデルなのだが・・・このベンがいいのよ!
いや、もう正直「あのドS保安官のモデル!!」とか妙な期待(こらこら。笑)をしていてスマン!
ベンの凄まじいステキくんっぷりに、モリーじゃなくてもメロメロよ?!
寡黙で、過去の出来事のせいでスキャンダル・アレルギーなのに、いちいち言動が爽やかで清々しくって甘やかでヨダレもの!
モリーの事が好きすぎてくーるくるくるっっしている様が微笑ましくって、もうお姉さん応援しちゃいまくりです。
何よりも、このベンがどれだけモリーを長い間慈しんで、自覚無きまま愛してきたのかがぽろりぽろりとエピソードが出てきて、読んでいて切なくなります。
なかなか、本格的虐待とまではいかないがモリーの育った環境というのも複雑。
普通の家で、普通に育ったモリー自身、自分が落ち着きなくって優等生でもなく秀才でもないのは分かっている。
でも努力家で、自分の進む道を模索しているティーンネイジャーの時に、いつも両親に出来のいい兄クインを優先され、存在そのものを無視されている彼女の戸惑いが痛々しい。
あの状況で娘がグレてないだけマシと思えよ親、とは感じましたな。
こういう家庭環境な中、両親に崇め奉られている神童な息子は・・・究極の配線違いのボケキャラで、自分がどれだけえこ贔屓されているのか全く自覚ない(笑)。
というか時間とか世間とかいう概念すらぼけーっ、としていて妹の苦労に気付かないんだが、それで底意地悪い兄ならいっそ割り切れて憎めもしたろうに、妹にとっては優しくいい兄ちゃんで、憎む要素すらないぼけらったキャラ(^^;
何より余りに仙人タイプすぎて、諦めもするわ。そもそも相手にならん、と。
ただ、第三者のベンには、その歪な状況がしっかり分かっていた。
自分自身も、家庭問題で酷い目にあっているのに、それでもモリーをしっかり見ていたんですから泣けるわー。
特に読んでてホロリとなってしまったのが、家に入っても誰にも気付いてもらえないモリーに、君が部屋に入るのを見ている人間だっているんだよ、と示す為だけに、ベンがモリーの部屋の前に何度も行ったという件。
寡黙なベンらしい、声には出さないけど行動で示した優しさに切なくなりましたよ・・・。
モリーの秘密を知って喧嘩別れしても、結局は自分が先にギブアップしちゃうし、しっかり非は認めるし、謝るし自分の本音も伝える。
後悔しちゃうし、モリーを諦められないし、何よりモリーの立場でモノを考えて先に進もうとするのがやっぱりステキくんなワケさ。
作品そのものは、スクリューボール・コンテンポラリーだろうけど、そういった細かいところがとても上手かった。
ストーカーがダブルで登場するし、赤裸々なプライベートな事情がセクシャルに描かれているし、ファッション描写、サブカル事情、何より突拍子もないモリーの言動は、まさに現代アメリカン。
紙媒体の新聞のゴシップの餌食になった過去を持つベンが、オンライン版新聞の存在に毒づいたり、田舎警察でお局警察官のデスクにロマンス本のペーパーバックが置いてあったりする傍で、モリーの作品を電子書籍でダウンロードして警察のパソコンで読んだベンの部下がひっくり返ったり(余りのショックにうっかり間違えて警察署長のベンを「保安官!」とか呼んだりしてウケまくり。爆)。
田舎の町でも時間は止まってないんだよ、21世紀なんだよ、というシニカルな対比をいろんなペーソスに散りばめて読ませてくれました。
そうそう。
あの短編には、ヒロインの兄がゲイだったという設定がありましたが、こっちの世界でもイケメンなゲイカップルがしっかり登場・・・う。片方しか登場しなかったけど。保安官代理×彫刻家!!
再度登場求む!!
ただ、読み手側としてはこのモリーという超個性的キャラクターをすんなり受け入れられるかどうかが、この作品の賛否に直結するかもしれない。
(SEP作品に慣れている人なら、案外すんなりいけるかも)
ことのさんは、そんな強烈ささえも愛しく思えましたんで全然オッケー!
あのお気に入り短編の製作裏が見れて二倍楽しめましたし(笑)
さて、この作品を読んだ方にはモリーの親友ローリさんのその後が気になったと思います。
モリーのところに届いたセクシーなファンレターでストレス発散している(笑)ガテンな彼女のロマンスが続編とあっては!
あのシャレっ気にあふれたローリさんのお相手は・・・この作品に登場したキャラって・・・ゲイカップル除いたら・・・おいおい。
ぼけらった兄ちゃんしかいないじゃん!(笑)
ガテン彼女と仙人ボケ彼氏て!!
うっほー!楽しみすぎるじゃないのーっ!早く翻訳カム!!
彼女のコンテンポラリー作品、どう出るかと思って読んでみましたが・・・や・ら・れ・た!
いえ、この本を購入した理由はダール作品を全て購入しているからという理由以上のものがありました。
先日、鼻息荒く絶賛した
そうなんですー。
この作品の主人公であるモリーさん、職業が作家さんで彼女が書いた作品というのが、実はあの短編『誰にも言わないで』という二重設定でしたのよ。
え? だって、あの短編ってSMプレイもの(何回もSM、SM言うな。笑)じゃないの?!って・・・そう。
それがこの本のタイトルそのもの、モリーが誰にも言えない秘密なんですよ。
官能小説家
今だかつて、ここまで明確に登場人物紹介欄が出オチになった事があったか? いやない(笑)。
小説家、と書くのは簡単だが、ニッチでコアなところをグイグイ攻めてきたぜ(爆)。
私小説とはよく言ったものだが、それを書いた作家側をあれやこれやと描いたものとして、実にその後の騒動とかジレンマをリアルに書いている。
虚構と現実に官能が加わっただけでもやっかいなのに、そこに閉鎖空間に近い田舎町が舞台とあっては・・・まさにマイナススパイラル。
しかし、モリーは作品を描いた事自体は大きく後悔はしていないのが、何ともいい。
生い立ちや育ちから、物事を真剣に捉えずポジティヴ思考を盾にやってきた彼女にとっては、あの一作がなければ作家としての今の自分は無かったのだと理解もしている。
が、理解はしていても、そこに恋愛が絡むとなるともどかしさとか、後悔とか、やっかいな感情が浮かんでは消える日々となる。
そんなモリーの昔からの憧れの相手、兄の親友であるベンが、その作品のモデルなのだが・・・このベンがいいのよ!
いや、もう正直「あのドS保安官のモデル!!」とか妙な期待(こらこら。笑)をしていてスマン!
ベンの凄まじいステキくんっぷりに、モリーじゃなくてもメロメロよ?!
寡黙で、過去の出来事のせいでスキャンダル・アレルギーなのに、いちいち言動が爽やかで清々しくって甘やかでヨダレもの!
モリーの事が好きすぎてくーるくるくるっっしている様が微笑ましくって、もうお姉さん応援しちゃいまくりです。
何よりも、このベンがどれだけモリーを長い間慈しんで、自覚無きまま愛してきたのかがぽろりぽろりとエピソードが出てきて、読んでいて切なくなります。
なかなか、本格的虐待とまではいかないがモリーの育った環境というのも複雑。
普通の家で、普通に育ったモリー自身、自分が落ち着きなくって優等生でもなく秀才でもないのは分かっている。
でも努力家で、自分の進む道を模索しているティーンネイジャーの時に、いつも両親に出来のいい兄クインを優先され、存在そのものを無視されている彼女の戸惑いが痛々しい。
あの状況で娘がグレてないだけマシと思えよ親、とは感じましたな。
こういう家庭環境な中、両親に崇め奉られている神童な息子は・・・究極の配線違いのボケキャラで、自分がどれだけえこ贔屓されているのか全く自覚ない(笑)。
というか時間とか世間とかいう概念すらぼけーっ、としていて妹の苦労に気付かないんだが、それで底意地悪い兄ならいっそ割り切れて憎めもしたろうに、妹にとっては優しくいい兄ちゃんで、憎む要素すらないぼけらったキャラ(^^;
何より余りに仙人タイプすぎて、諦めもするわ。そもそも相手にならん、と。
ただ、第三者のベンには、その歪な状況がしっかり分かっていた。
自分自身も、家庭問題で酷い目にあっているのに、それでもモリーをしっかり見ていたんですから泣けるわー。
特に読んでてホロリとなってしまったのが、家に入っても誰にも気付いてもらえないモリーに、君が部屋に入るのを見ている人間だっているんだよ、と示す為だけに、ベンがモリーの部屋の前に何度も行ったという件。
寡黙なベンらしい、声には出さないけど行動で示した優しさに切なくなりましたよ・・・。
モリーの秘密を知って喧嘩別れしても、結局は自分が先にギブアップしちゃうし、しっかり非は認めるし、謝るし自分の本音も伝える。
後悔しちゃうし、モリーを諦められないし、何よりモリーの立場でモノを考えて先に進もうとするのがやっぱりステキくんなワケさ。
作品そのものは、スクリューボール・コンテンポラリーだろうけど、そういった細かいところがとても上手かった。
ストーカーがダブルで登場するし、赤裸々なプライベートな事情がセクシャルに描かれているし、ファッション描写、サブカル事情、何より突拍子もないモリーの言動は、まさに現代アメリカン。
紙媒体の新聞のゴシップの餌食になった過去を持つベンが、オンライン版新聞の存在に毒づいたり、田舎警察でお局警察官のデスクにロマンス本のペーパーバックが置いてあったりする傍で、モリーの作品を電子書籍でダウンロードして警察のパソコンで読んだベンの部下がひっくり返ったり(余りのショックにうっかり間違えて警察署長のベンを「保安官!」とか呼んだりしてウケまくり。爆)。
田舎の町でも時間は止まってないんだよ、21世紀なんだよ、というシニカルな対比をいろんなペーソスに散りばめて読ませてくれました。
そうそう。
あの短編には、ヒロインの兄がゲイだったという設定がありましたが、こっちの世界でもイケメンなゲイカップルがしっかり登場・・・う。片方しか登場しなかったけど。保安官代理×彫刻家!!
再度登場求む!!
ただ、読み手側としてはこのモリーという超個性的キャラクターをすんなり受け入れられるかどうかが、この作品の賛否に直結するかもしれない。
(SEP作品に慣れている人なら、案外すんなりいけるかも)
ことのさんは、そんな強烈ささえも愛しく思えましたんで全然オッケー!
あのお気に入り短編の製作裏が見れて二倍楽しめましたし(笑)
さて、この作品を読んだ方にはモリーの親友ローリさんのその後が気になったと思います。
モリーのところに届いたセクシーなファンレターでストレス発散している(笑)ガテンな彼女のロマンスが続編とあっては!
あのシャレっ気にあふれたローリさんのお相手は・・・この作品に登場したキャラって・・・ゲイカップル除いたら・・・おいおい。
ぼけらった兄ちゃんしかいないじゃん!(笑)
ガテン彼女と仙人ボケ彼氏て!!
うっほー!楽しみすぎるじゃないのーっ!早く翻訳カム!!
悪魔に嫁いだ乙女 (マグノリアロマンス)
2012年4月4日 新刊レビュー
26年の沈黙を破っての翻訳登場!
胸熱です!サンリオモダンロマンスを読んでいた身には胸熱以外の何者でもありませんローリー・マクベイン!!
古典最強!!!
一言コメントはこれしかないだろ?!( ̄^ ̄)
いやー。
まさか20年以上たって、彼女の作品を再び日本語で読めるなんて思いませんでした。
唯一の翻訳既刊は面白かったのですが、いかんせん長く、途中ダレた事も否めなく(^^;
んで、このデビュー作となるのですが・・・もう、何だこのテンプレ!
このベタベタな鉄板展開!
そして何より古典芸能キタコレ要素盛りっぷり(笑)。
だって、そうでしょう?
両親を亡くした美しいヒロインが伯母の家に引き取られ、虐待同然に召使としてこき使われ、挙句に好色な老人と結婚させられそうになるなんてっ!
逃げた先で、偶然会った男に、ヒーローへの復讐の道具とさせられるなんてっ!!
仕方なく悪魔のようなヒーローと結婚させられる羽目になるなんてっっ!!!
おーい!
誰かことのさんの部屋の蔵書から、ピンク本(=バーバラ・カートランド・ロマンス)持ってっきとくれ!!
そう言いたくなるってもんじゃない?!
何だよ、この昔っからのサンリオ出版読者クラスタ得なベタさ加減!!
本当に、あんなタイトルやこんなタイトルが次々と思い浮かび、ニヤニヤ笑いが止まりませんでしたYO!
ヒーローを勝手に逆恨みしている脇役悪役男の厨二思考といい(「アイツさえいなければ俺のターン、始まってた筈なのに!」的な、もう何でしょう、あの懐かしささえ感じる安定感。爆)、ヒーローの元愛人の性格激悪なステレオ具合といい、ああ、古典芸能って継承すべきねー、とか思わずしみじみ(笑)。
伯母の粘質ないじめっぷりとか、もうもうもう!!
サブロマンスで、ヒロイン兄が身分を偽った状態のままで、ヒーローの未来の嫁候補だった女性と恋に落ちてしまう・・・とかって、そんなところまでどうにもこうにもピンク本よろしww
まぁ、カートランド作品のヒロインと比べると、このエリシアさんの場合は頭の回転の早い毒舌美人というピリ辛キャラなんですが。
そーしーてーっ、ヒーローのセントフルア侯爵アレックスのツンデレっぷりがパない。
ツンデレというより、ツンモエ・・・いや、ツンドヤ(爆)。
いちいち何に対してもアレックス、エリシアたん好き好きすぎてくーるくるしすぎ!
そんなこんながお馬鹿さんで可愛すぎーっ!!
え?
もう少し、人物描写の機微とか話の展開とかをレビューしろ?!
そりゃー無理だな。
だって、古典芸能なんてお約束上等! 読むんじゃない!! 感じろ!!!!(爆) としか言えないもの(爆爆)。
時代劇みたいなもんですよアナタ。
400ページほどで、ここまでコンパクトにきちんとまとめて、人物描写も上手く、しかも時代背景もしっかり盛り込まれている。
うっかり感心するところだったが、昔のサンリオ時代のヒストリカルロマンスってこうだったよね。
昨今のうっふんあっはん重視で「別にこれ、ヒストリカルにする必要、無かったんでない?!」というぶ厚く熱いのが売り文句、時代背景や設定は置き去りのようなものでなくて。
だからこれは前世紀の遺物と思って読むよりも、むしろ原点回帰を促すには最適の一冊かと思います。
「ああ、そうだわ。私が読み始めた頃はこういうシンプルな作品が主流だったんだわ」とか思って、懐かしさときゅんきゅんさに満ち溢れた気分となりました。
何度も読みましたが、素朴ゆえに飽きがこない。
古典って、やっぱり最強だね。
これをきっかけに、他にもマクベインの作品、そして未訳の鉄板古典ロマンスが翻訳される事を願わずにはいられません。
ああ、楽しかったーっ!!( ̄▽ ̄)ノ
胸熱です!サンリオモダンロマンスを読んでいた身には胸熱以外の何者でもありませんローリー・マクベイン!!
古典最強!!!
一言コメントはこれしかないだろ?!( ̄^ ̄)
いやー。
まさか20年以上たって、彼女の作品を再び日本語で読めるなんて思いませんでした。
唯一の翻訳既刊は面白かったのですが、いかんせん長く、途中ダレた事も否めなく(^^;
んで、このデビュー作となるのですが・・・もう、何だこのテンプレ!
このベタベタな鉄板展開!
そして何より古典芸能キタコレ要素盛りっぷり(笑)。
だって、そうでしょう?
両親を亡くした美しいヒロインが伯母の家に引き取られ、虐待同然に召使としてこき使われ、挙句に好色な老人と結婚させられそうになるなんてっ!
逃げた先で、偶然会った男に、ヒーローへの復讐の道具とさせられるなんてっ!!
仕方なく悪魔のようなヒーローと結婚させられる羽目になるなんてっっ!!!
おーい!
誰かことのさんの部屋の蔵書から、ピンク本(=バーバラ・カートランド・ロマンス)持ってっきとくれ!!
そう言いたくなるってもんじゃない?!
何だよ、この昔っからのサンリオ出版読者クラスタ得なベタさ加減!!
本当に、あんなタイトルやこんなタイトルが次々と思い浮かび、ニヤニヤ笑いが止まりませんでしたYO!
ヒーローを勝手に逆恨みしている脇役悪役男の厨二思考といい(「アイツさえいなければ俺のターン、始まってた筈なのに!」的な、もう何でしょう、あの懐かしささえ感じる安定感。爆)、ヒーローの元愛人の性格激悪なステレオ具合といい、ああ、古典芸能って継承すべきねー、とか思わずしみじみ(笑)。
伯母の粘質ないじめっぷりとか、もうもうもう!!
サブロマンスで、ヒロイン兄が身分を偽った状態のままで、ヒーローの未来の嫁候補だった女性と恋に落ちてしまう・・・とかって、そんなところまでどうにもこうにもピンク本よろしww
まぁ、カートランド作品のヒロインと比べると、このエリシアさんの場合は頭の回転の早い毒舌美人というピリ辛キャラなんですが。
そーしーてーっ、ヒーローのセントフルア侯爵アレックスのツンデレっぷりがパない。
ツンデレというより、ツンモエ・・・いや、ツンドヤ(爆)。
いちいち何に対してもアレックス、エリシアたん好き好きすぎてくーるくるしすぎ!
そんなこんながお馬鹿さんで可愛すぎーっ!!
え?
もう少し、人物描写の機微とか話の展開とかをレビューしろ?!
そりゃー無理だな。
だって、古典芸能なんてお約束上等! 読むんじゃない!! 感じろ!!!!(爆) としか言えないもの(爆爆)。
時代劇みたいなもんですよアナタ。
400ページほどで、ここまでコンパクトにきちんとまとめて、人物描写も上手く、しかも時代背景もしっかり盛り込まれている。
うっかり感心するところだったが、昔のサンリオ時代のヒストリカルロマンスってこうだったよね。
昨今のうっふんあっはん重視で「別にこれ、ヒストリカルにする必要、無かったんでない?!」というぶ厚く熱いのが売り文句、時代背景や設定は置き去りのようなものでなくて。
だからこれは前世紀の遺物と思って読むよりも、むしろ原点回帰を促すには最適の一冊かと思います。
「ああ、そうだわ。私が読み始めた頃はこういうシンプルな作品が主流だったんだわ」とか思って、懐かしさときゅんきゅんさに満ち溢れた気分となりました。
何度も読みましたが、素朴ゆえに飽きがこない。
古典って、やっぱり最強だね。
これをきっかけに、他にもマクベインの作品、そして未訳の鉄板古典ロマンスが翻訳される事を願わずにはいられません。
ああ、楽しかったーっ!!( ̄▽ ̄)ノ
あー。
新年度はじまって間もないのに、ゴールデンウィーク明け新刊の話とか!
早いよ皆!気が早い!!
・・・絶対、うっかり忘れそうなのでメモメモー。
オークラ出版 マグノリアロマンス
束縛という名の愛につつまれて マヤ・バンクス
誘惑の秘訣 ヴィッキー・ドライリング
ヴィレッジブックス villagebooks
邦題未定 ローリ・フォスター
邦題未定 ソフィー・キンセラ
幻冬舎 ラベンダーブックス
邦題未定 カーラ・ケリー
邦題未定 ニコール・ジョーダン
竹書房 ラズベリーブックス
結婚は赤い糸のきまぐれ ジャネット・ムラニー
淑女からの求婚 パトリシア・ワデル
ハーレクイン社 MIRA文庫
隠遁公爵、愛に泣く キャンディス・キャンプ
オリンポスの咎人 ギデオン ジーナ・ショウォルター
原書房 ライムブックス
永遠にガラスの靴を エロイザ・ジェームズ
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 トレイシー・アン・ウォレン
邦題未定 カレン・ロバーツ
扶桑社 扶桑社ロマンス
邦題未定 メアリー・ワイン
邦題未定 アンドレア・ピケンズ
えーっと、扶桑社は6月頭の分だろうから、別の場所では移動させるかも。
5月頭分は、連休の絡みで今月末に出るから。
ってワケで、それが私の今回の大本命!
ノーラ・ロバーツのブライド・カルテットの3巻です!!待ってたぜ兄ちゃん!!
うふふー。ゴールデンウィークのお楽しみなの~♪(でもきっと、待てずに速攻読む。爆)
あとは・・・むふ。
ロリさんのファイター・シリーズ3巻ですな。ヘタレな ハンドルマンの巻だわ・・・噂のおじさんの登場求む(爆)。
カーラ・ケリーは手堅く押えて、マヤ・バンクスの例のホニャララ一家のオチの一冊は怖いモノ見たさで買います(爆)。
そして・・・うっ。
宙出版のオーロラブックスが休刊以来、翻訳を待ってる作家さんのうちの一人であるパトリシア・ワデルの作品がラズベリーブックスから!
勿論、今後に続いてもらう為に新刊購入して応援ですよ!
あとは・・・エリザベス・ボイルが・・・うるうる・・・何処か救出して下さい三人娘の残り二人!
とか、まぁ、悲喜こもごもな来月ですが、今月でレンガ祭りも終わるんで、ある意味、平穏な5月とも(爆)。
+余談+
いつもの別部屋、いつものようにボチボチと。
http://cool-book-new.seesaa.net/article/256055410.html
空欄が多いのは、祭り終了で気が抜けてるから、とかツッコミしないよーに(笑)。
そのうち埋めるかも > 仮定形の時点で駄目www
新年度はじまって間もないのに、ゴールデンウィーク明け新刊の話とか!
早いよ皆!気が早い!!
・・・絶対、うっかり忘れそうなのでメモメモー。
オークラ出版 マグノリアロマンス
束縛という名の愛につつまれて マヤ・バンクス
誘惑の秘訣 ヴィッキー・ドライリング
ヴィレッジブックス villagebooks
邦題未定 ローリ・フォスター
邦題未定 ソフィー・キンセラ
幻冬舎 ラベンダーブックス
邦題未定 カーラ・ケリー
邦題未定 ニコール・ジョーダン
竹書房 ラズベリーブックス
結婚は赤い糸のきまぐれ ジャネット・ムラニー
淑女からの求婚 パトリシア・ワデル
ハーレクイン社 MIRA文庫
隠遁公爵、愛に泣く キャンディス・キャンプ
オリンポスの咎人 ギデオン ジーナ・ショウォルター
原書房 ライムブックス
永遠にガラスの靴を エロイザ・ジェームズ
二見書房 二見文庫ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 トレイシー・アン・ウォレン
邦題未定 カレン・ロバーツ
扶桑社 扶桑社ロマンス
邦題未定 メアリー・ワイン
邦題未定 アンドレア・ピケンズ
えーっと、扶桑社は6月頭の分だろうから、別の場所では移動させるかも。
5月頭分は、連休の絡みで今月末に出るから。
ってワケで、それが私の今回の大本命!
ノーラ・ロバーツのブライド・カルテットの3巻です!!待ってたぜ兄ちゃん!!
うふふー。ゴールデンウィークのお楽しみなの~♪(でもきっと、待てずに速攻読む。爆)
あとは・・・むふ。
ロリさんのファイター・シリーズ3巻ですな。
カーラ・ケリーは手堅く押えて、マヤ・バンクスの例のホニャララ一家のオチの一冊は怖いモノ見たさで買います(爆)。
そして・・・うっ。
宙出版のオーロラブックスが休刊以来、翻訳を待ってる作家さんのうちの一人であるパトリシア・ワデルの作品がラズベリーブックスから!
勿論、今後に続いてもらう為に新刊購入して応援ですよ!
あとは・・・エリザベス・ボイルが・・・うるうる・・・何処か救出して下さい三人娘の残り二人!
とか、まぁ、悲喜こもごもな来月ですが、今月でレンガ祭りも終わるんで、ある意味、平穏な5月とも(爆)。
+余談+
いつもの別部屋、いつものようにボチボチと。
http://cool-book-new.seesaa.net/article/256055410.html
空欄が多いのは、祭り終了で気が抜けてるから、とかツッコミしないよーに(笑)。
そのうち埋めるかも > 仮定形の時点で駄目www
闇夜に乙女が訪れて (ラズベリーブックス)
2012年3月25日 新刊レビュー
エマ・ワイルズのアブサン・クラブ・シリーズ完結編、読了。
バンザイ!これぞまさに大ラス(爆)。
1冊目を読まれた方は、この「巷説エロ物語」(爆)がとんでも斜め上すぎてもはや笑うしかない状態なのはお分かりかと(^^ゞ
でもそれは、ポジティヴな意味であって、まさにこのクラブの趣向そのものに♪何が出るかな何が出るかな♪♪とワクワク感と共にあるワケです。
というか、あの1巻一作目のグレイソン伯爵のハーレム話以上に、このシリーズのラストを飾る エロ 話のエピソードが何かあるのか?!と考えた人も少なくないと思います。
確かにシリーズ導入部は大事だけど、尻すぼみは興ざめだな・・・と、若干の心配しながらこの2冊目を手にしたワケです。
杞憂でした。
ええ、杞憂でしたYO!
青田買い上等!!の私としては、2巻一作目の公爵家の次男坊の初体験を任されてくれないか?!話だけで大満足だったんですが(爆)。
つうか、誕生日プレゼントに美人未亡人との一夜をプレゼント、ってどんだけ・・・というハナシですが、それがアブサン・クラブでは当たり前レベル(爆)。
いやー、クリスチャン、スゴかったっスね!
何やらどこぞのハイランダーの初体験を彷彿させるシチュエーションもありましたが、パない一直線ラブラブラビューンっぷりが微笑ましい・・・・を通り越して笑わずにはいられませんな!
アダム兄ちゃんの嫁が、何つーかヒス全開の苦手タイプだったのですが、もう彼女のメインターンは終わった状態での物語なのでサクッと存在を通りすがりモブキャラ程度に脳内で挿げ替えて読みました(爆)。
コメディというワケではないのに、このパーツ一つ一つがまぁ、コンパクトにまとめられた爆竹の如き騒々しさとお祭り具合。ナイス。
というワケで、この2巻も一作目が飛ばし過ぎという安定感抜群のスタートを切りました(笑)。
そして二作目は伯爵家の次男にてワイルディング子爵ジョナスの弟コリンのお話。
彼がある日、自称記憶喪失の令嬢キャサリンを拾ったところから騒動に巻き込まれるという・・・どっかで読んだような・・・(笑)。
あの短さながら、しっかりロマンス度合いも満載で・・・くっくっく。
放蕩者クラブの会員ながら、いざ自分のターンになると押せ押せイケイケですっかりキャサリンにしてやられているコリンくん。
つうか、ママンが達者すぎるぞ(笑)。
で、ここでラストを飾る次回主人公でコリンの兄ジョナスが出てきて、お約束に「俺様はそんな結婚なんて墓場には行かないぜベイベー」的なカマシをしておいて・・・の三作目!
そうきたのか!
まさに想定GUYである!!
ジョナスさん、ある夜すぴすぴ寝ていたところを若いお姉ちゃんに命を狙われる。
「このスケコマシめ!姉さんの敵っ!!」とばかりにナイフで襲ってこられ、何とか掴まえた。
話を聞けば彼女は牧師の娘マリアンヌで、姉ルシンダがジョナスに孕まされ捨てられたという・・・んな事、身に覚えのない話であったので驚きです。
よくよく調べていくうちに、ジョナスの名前を騙った野郎がいて、各地で借金を重ね、女性を騙しているという事が判明し、犯人探しと姉探しの旅に。
毒舌同士の二人が旅の友となり、気付けば無二の親友に。
そしてそのまま熱愛・・・いや、もうジョナスの陥落っぷりと萌えっぷり、挙句に脳内ポエマー度合いが微笑ましいぐらいツンアホで・・・(笑)。
だが、そんなこんなも、ルシンダの出産場面で全て吹っ飛びました・・・ヒストリカルロマンスで、放蕩者のお貴族様ヒーローが自ら赤ん坊を取り上げる羽目になる というのは、ちょっとお目にかかったことがないんですが(大抵は扉の前でイライラしているか、反省して出来もしない禁欲を口にしたり気絶しているかがテンプレ)。
このシリーズのヒーロー達の中でも、絶対に同じ目に遭いたくない冒険を経験したジョナスだからこそ、最後を飾ってしかるべきと。
実際、ラストエピでこの話を聞かされたアブサン・クラブ・メンバー全員ガクブル涙目状態・・・しかし・・・シャレのわかる男ジョナスよ。
自ら「 産婆子爵 」とかオチつけるなって!(あれ読んで笑い死にするかと思ったよ)
いやー。本当に2冊共思いっきり楽しませてもらいました!
1冊目も2冊目も甲乙つけがたいわ・・・短編集のいいところが上手に詰められたシリーズでした。
元々、いろんなアンソロジーに書かれたものな上、クリスチャンの話は別扱いで彼と兄アダムはそもそもクラブ会員ではなかったんですが、作者がアダムというキャラを気に入り後に追加メンバーとなっているという裏話。
しかも、あの「むかしむかしあるところに~」的な、シリーズお馴染みの冒頭部分が英語版クリスチャンの話には無かったのに、日本語版刊行にあたり特別にエマ・ワイルズが書き下ろして下さったと!
何とステキ書き下ろしエピソード!!万歳!!
何かね、凝った作りでなくテンプレでも味付け次第で、このボリュームでも十分エンターテイメント的に盛り上げられる、楽しめる作品に出来るという件。
ここのところ連続で短編集ばかりが翻訳された彼女だけど、どれもこれもが楽しめました。
おかげでこれからもちょっと新刊チェックしていきたい作家となりましたねエマ・ワイルズ。
バンザイ!これぞまさに大ラス(爆)。
1冊目を読まれた方は、この「巷説エロ物語」(爆)がとんでも斜め上すぎてもはや笑うしかない状態なのはお分かりかと(^^ゞ
でもそれは、ポジティヴな意味であって、まさにこのクラブの趣向そのものに♪何が出るかな何が出るかな♪♪とワクワク感と共にあるワケです。
というか、あの1巻一作目のグレイソン伯爵のハーレム話以上に、このシリーズのラストを飾る
確かにシリーズ導入部は大事だけど、尻すぼみは興ざめだな・・・と、若干の心配しながらこの2冊目を手にしたワケです。
杞憂でした。
ええ、杞憂でしたYO!
青田買い上等!!の私としては、2巻一作目の公爵家の次男坊の初体験を任されてくれないか?!話だけで大満足だったんですが(爆)。
つうか、誕生日プレゼントに美人未亡人との一夜をプレゼント、ってどんだけ・・・というハナシですが、それがアブサン・クラブでは当たり前レベル(爆)。
いやー、クリスチャン、スゴかったっスね!
何やらどこぞのハイランダーの初体験を彷彿させるシチュエーションもありましたが、パない一直線ラブラブラビューンっぷりが微笑ましい・・・・を通り越して笑わずにはいられませんな!
アダム兄ちゃんの嫁が、何つーかヒス全開の苦手タイプだったのですが、もう彼女のメインターンは終わった状態での物語なのでサクッと存在を通りすがりモブキャラ程度に脳内で挿げ替えて読みました(爆)。
コメディというワケではないのに、このパーツ一つ一つがまぁ、コンパクトにまとめられた爆竹の如き騒々しさとお祭り具合。ナイス。
というワケで、この2巻も一作目が飛ばし過ぎという安定感抜群のスタートを切りました(笑)。
そして二作目は伯爵家の次男にてワイルディング子爵ジョナスの弟コリンのお話。
彼がある日、自称記憶喪失の令嬢キャサリンを拾ったところから騒動に巻き込まれるという・・・どっかで読んだような・・・(笑)。
あの短さながら、しっかりロマンス度合いも満載で・・・くっくっく。
放蕩者クラブの会員ながら、いざ自分のターンになると押せ押せイケイケですっかりキャサリンにしてやられているコリンくん。
つうか、ママンが達者すぎるぞ(笑)。
で、ここでラストを飾る次回主人公でコリンの兄ジョナスが出てきて、お約束に「俺様はそんな結婚なんて墓場には行かないぜベイベー」的なカマシをしておいて・・・の三作目!
そうきたのか!
まさに想定GUYである!!
ジョナスさん、ある夜すぴすぴ寝ていたところを若いお姉ちゃんに命を狙われる。
「このスケコマシめ!姉さんの敵っ!!」とばかりにナイフで襲ってこられ、何とか掴まえた。
話を聞けば彼女は牧師の娘マリアンヌで、姉ルシンダがジョナスに孕まされ捨てられたという・・・んな事、身に覚えのない話であったので驚きです。
よくよく調べていくうちに、ジョナスの名前を騙った野郎がいて、各地で借金を重ね、女性を騙しているという事が判明し、犯人探しと姉探しの旅に。
毒舌同士の二人が旅の友となり、気付けば無二の親友に。
そしてそのまま熱愛・・・いや、もうジョナスの陥落っぷりと萌えっぷり、挙句に脳内ポエマー度合いが微笑ましいぐらいツンアホで・・・(笑)。
だが、そんなこんなも、ルシンダの出産場面で全て吹っ飛びました・・・ヒストリカルロマンスで、放蕩者のお貴族様ヒーローが自ら赤ん坊を取り上げる羽目になる というのは、ちょっとお目にかかったことがないんですが(大抵は扉の前でイライラしているか、反省して出来もしない禁欲を口にしたり気絶しているかがテンプレ)。
このシリーズのヒーロー達の中でも、絶対に同じ目に遭いたくない冒険を経験したジョナスだからこそ、最後を飾ってしかるべきと。
実際、ラストエピでこの話を聞かされたアブサン・クラブ・メンバー全員ガクブル涙目状態・・・しかし・・・シャレのわかる男ジョナスよ。
自ら「 産婆子爵 」とかオチつけるなって!(あれ読んで笑い死にするかと思ったよ)
いやー。本当に2冊共思いっきり楽しませてもらいました!
1冊目も2冊目も甲乙つけがたいわ・・・短編集のいいところが上手に詰められたシリーズでした。
元々、いろんなアンソロジーに書かれたものな上、クリスチャンの話は別扱いで彼と兄アダムはそもそもクラブ会員ではなかったんですが、作者がアダムというキャラを気に入り後に追加メンバーとなっているという裏話。
しかも、あの「むかしむかしあるところに~」的な、シリーズお馴染みの冒頭部分が英語版クリスチャンの話には無かったのに、日本語版刊行にあたり特別にエマ・ワイルズが書き下ろして下さったと!
何とステキ書き下ろしエピソード!!万歳!!
何かね、凝った作りでなくテンプレでも味付け次第で、このボリュームでも十分エンターテイメント的に盛り上げられる、楽しめる作品に出来るという件。
ここのところ連続で短編集ばかりが翻訳された彼女だけど、どれもこれもが楽しめました。
おかげでこれからもちょっと新刊チェックしていきたい作家となりましたねエマ・ワイルズ。
火の鳥と幾千の夜を (ライムブックス)
2012年3月24日 新刊レビュー
読んで一ヶ月以上、睨みつけていましたが消えてくれません(爆)。
さっぱりきっぱりここに書いて、成仏してもらおうと思い、しかし腰は重くてここまできちゃったな。てへっ(^^ゞ
そんなこんなで、リサ・クレイパスの新刊で続編、読了(してました)。
あーあ、ガッカリだよっ!(昔懐かし桜塚やっくん風で。笑)
もうね、そうとしか言えない(笑)。
この一冊で、新刊買いから再び古本屋落ち待ちになった事は確かなんですわ。
主人公は、前作にて幼い少女だったエマとロシアから亡命してきた公爵ニコラス・アンゲロフスキー。
前の作品を読んでいて、この続編を楽しみにしていなかった読者はいないでしょ?
実際、当時12歳だったエマをロックオンして「運命の相手~♪」とばかりに育つのを待って 食っちまう 手に入れるニコラスを ロリコン蜘蛛男 と言わずして何というか?!(爆)
ただ、そこまでなら「ブラヴォーッ!!心の友よ~っっ♪♪」と、ジャイアンばりにリサイタルしてワキワキするんですが(どんだけ変態ヒーロー好きなんですか、ことのさん。爆)・・・問題はそこになかった。
もうね、一番やったらアカン事をしたんだよ、この作者。
極悪人ヒーローが前世にトリップして今の嫁が前世の己の運命の相手と分かり目覚めて改心 とかいう、夢オチに近い逃げをかましたんですわ。
現在の嫁である不仲のエマとろくろく対峙せず、うっかり失神している間に前世トリップしていて目覚めたら改心してました・・・って、誰が信じるよ?!
この改心展開は、ペニー・ジョーダン『パーフェクト・ファミリー』の極悪人マックスが、臨死体験して目覚めたらラブラブ萌えヒーローに変身してました!あーら驚き!!に匹敵ですよ?!
ただ、そのマックスの場合はシリーズもので既刊何冊もかけて夫婦間の不仲とすれ違い、彼の非道っぷりを書き込めていたので、ある程度のブレないキャラクター造詣が出来ていた。
が、どうだ今回のニコラス!
本人の生い立ちや拷問によるトラウマ、主役になるまでの暴挙や言動、エマに対する感情のゆれ動きなどを殆ど描かないままにセンターポジションに祭り上げられ、挙句に前世描写にページ数の大半を奪われる始末。
こうなってくると、いくら悲劇的な過去があろうが「後付け」「事後承諾」に近くて、どうやって盛り上がれと?!
そもそも一冊でクライマックスを盛りすぎて、笑えるレベルに破綻しているのがどうして作者には分からないんだ!!
「おいーっ!自分自身でもっとヒロインに向かい合えよ!!」
そうツッコミするしかない状況に、途中で読むの疲れたわホンマ(^^;
夢オチ相当状況からトコロテン方式に、私生児だった息子と仲直りし、エマとの夫婦仲も上手くいって、嫁の実家とも雪解け、ラストは最初に出てきた俗物テンプレなエマの元婚約者を悪の総本山のように仕立て上げ成敗し大団円・・・いや、待て。
それで終わりか?!
どう考えても、ニコラス(本人)とエマ(本人)が直接ぶつかりあった度合いの少なさに、ロマンス読者としては舌打ちは禁じえない。
つうか、ニコラス謝り足りないし!
ニコラスの人でなし具合を現すのに「私生児作りましたが放置してました」って、その既成事実が重要なのは分かるんですが、それに至るまでの彼の言動やら何やの人物としての積み重ねが全くないんで、あの子供ジェイクはコウノトリが運んできたんですよ(キリッ)とか言っても違和感なし(爆)。
・・・まぁ、ぶっちゃけヒロインのエマもそこまできゅんきゅんしちゃうっっ!!とかいう類のキャラクターでなかったので、相乗効果にマイナスっぷりがパなかったというか(^^ゞ
とりあえず、前作ラストのあのワクワク感を返してくれ!という出来の作品だったというハナシだな(笑)。
あの時点の、あのクオリティ高い布石と伏線で(あの時点で「蜘蛛だ!ロリコンだ!!年の差カポーだ万歳!!」とか盛り上がれるぐらい手堅い属性が並んでいた。爆爆)、どうやったらこんだけの暴落が招けるのか・・・逆に聞きたいぐらい(爆)。
リーマンショックばりだったね!ww
・・・このガッカリ感は、読了後まともに数日間、ロマンス本が読めないぐらいの打撃だったのでこれ以降、クレイパスのヒストリカルは古本屋落ち待ちに逆戻りになりました、って件(^^;
ヒーローの人生やりなおし作品にすべく、もっと彼自身にまともに向き合って作品構築していたなら、ニコラスが数あるクレイパス作品の中でも人気高いヒーローになったであろう事は想像に難しくない。
残念でなりませんな。
というワケで、全てにおいて中途半端で、最高の素材が揃っていながら安易なドラマティック展開に逃げた結果、台無しにした一冊(南無南無)。
さっぱりきっぱりここに書いて、成仏してもらおうと思い、しかし腰は重くてここまできちゃったな。てへっ(^^ゞ
そんなこんなで、リサ・クレイパスの新刊で続編、読了(してました)。
あーあ、ガッカリだよっ!(昔懐かし桜塚やっくん風で。笑)
もうね、そうとしか言えない(笑)。
この一冊で、新刊買いから再び古本屋落ち待ちになった事は確かなんですわ。
主人公は、前作にて幼い少女だったエマとロシアから亡命してきた公爵ニコラス・アンゲロフスキー。
前の作品を読んでいて、この続編を楽しみにしていなかった読者はいないでしょ?
実際、当時12歳だったエマをロックオンして「運命の相手~♪」とばかりに育つのを待って
ただ、そこまでなら「ブラヴォーッ!!心の友よ~っっ♪♪」と、ジャイアンばりにリサイタルしてワキワキするんですが(どんだけ変態ヒーロー好きなんですか、ことのさん。爆)・・・問題はそこになかった。
もうね、一番やったらアカン事をしたんだよ、この作者。
極悪人ヒーローが前世にトリップして今の嫁が前世の己の運命の相手と分かり目覚めて改心 とかいう、夢オチに近い逃げをかましたんですわ。
現在の嫁である不仲のエマとろくろく対峙せず、うっかり失神している間に前世トリップしていて目覚めたら改心してました・・・って、誰が信じるよ?!
この改心展開は、ペニー・ジョーダン『パーフェクト・ファミリー』の極悪人マックスが、臨死体験して目覚めたらラブラブ萌えヒーローに変身してました!あーら驚き!!に匹敵ですよ?!
ただ、そのマックスの場合はシリーズもので既刊何冊もかけて夫婦間の不仲とすれ違い、彼の非道っぷりを書き込めていたので、ある程度のブレないキャラクター造詣が出来ていた。
が、どうだ今回のニコラス!
本人の生い立ちや拷問によるトラウマ、主役になるまでの暴挙や言動、エマに対する感情のゆれ動きなどを殆ど描かないままにセンターポジションに祭り上げられ、挙句に前世描写にページ数の大半を奪われる始末。
こうなってくると、いくら悲劇的な過去があろうが「後付け」「事後承諾」に近くて、どうやって盛り上がれと?!
そもそも一冊でクライマックスを盛りすぎて、笑えるレベルに破綻しているのがどうして作者には分からないんだ!!
「おいーっ!自分自身でもっとヒロインに向かい合えよ!!」
そうツッコミするしかない状況に、途中で読むの疲れたわホンマ(^^;
夢オチ相当状況からトコロテン方式に、私生児だった息子と仲直りし、エマとの夫婦仲も上手くいって、嫁の実家とも雪解け、ラストは最初に出てきた俗物テンプレなエマの元婚約者を悪の総本山のように仕立て上げ成敗し大団円・・・いや、待て。
それで終わりか?!
どう考えても、ニコラス(本人)とエマ(本人)が直接ぶつかりあった度合いの少なさに、ロマンス読者としては舌打ちは禁じえない。
つうか、ニコラス謝り足りないし!
ニコラスの人でなし具合を現すのに「私生児作りましたが放置してました」って、その既成事実が重要なのは分かるんですが、それに至るまでの彼の言動やら何やの人物としての積み重ねが全くないんで、あの子供ジェイクはコウノトリが運んできたんですよ(キリッ)とか言っても違和感なし(爆)。
・・・まぁ、ぶっちゃけヒロインのエマもそこまできゅんきゅんしちゃうっっ!!とかいう類のキャラクターでなかったので、相乗効果にマイナスっぷりがパなかったというか(^^ゞ
とりあえず、前作ラストのあのワクワク感を返してくれ!という出来の作品だったというハナシだな(笑)。
あの時点の、あのクオリティ高い布石と伏線で(あの時点で「蜘蛛だ!ロリコンだ!!年の差カポーだ万歳!!」とか盛り上がれるぐらい手堅い属性が並んでいた。爆爆)、どうやったらこんだけの暴落が招けるのか・・・逆に聞きたいぐらい(爆)。
リーマンショックばりだったね!ww
・・・このガッカリ感は、読了後まともに数日間、ロマンス本が読めないぐらいの打撃だったのでこれ以降、クレイパスのヒストリカルは古本屋落ち待ちに逆戻りになりました、って件(^^;
ヒーローの人生やりなおし作品にすべく、もっと彼自身にまともに向き合って作品構築していたなら、ニコラスが数あるクレイパス作品の中でも人気高いヒーローになったであろう事は想像に難しくない。
残念でなりませんな。
というワケで、全てにおいて中途半端で、最高の素材が揃っていながら安易なドラマティック展開に逃げた結果、台無しにした一冊(南無南無)。
はぐれた愛に寄り添い (ハーレクイン・プレゼンツスペシャル)
2012年3月20日 新刊レビュー
来月にはシリーズ3冊目も出ますロリさんの一連のシリーズ2冊目読了~。
ニヤニヤ笑いが止まりませんでよ?!
1冊目の感想では、ことのさん的辛口めの評価の印象だったでしょうが、ロリさんの他社長編を鑑みた対照ものだという事で。
実際はこのシリーズ、ハーレから出た長編ものでは近年稀にみる完成度とキャラクターのハイアベレージヒッターものです。
実によく書けている。そしてそれは、1冊目のデアの話よりはこのトレイスの話の方が明らか。
ヒロインのトラウマのレベルでは、前作のモリーと今回のプリシラは全く異なる状況なので比べ様がありませんが、彼女たちの立場と言動における受動と能動の割合もあってか断然、今回のが読みやすくニヤニヤするのは必死。
いや、実際もって悲惨な生まれ、悲惨な育ちのプリス(プリシラ)なんですが・・・なんでしょう、あの愛くるしさとバイタリティ。
彼女の恐るべきポジティヴっぷりに、読んでいてきゅんきゅんと共にワクワク度合いがパなかったね。
トレイスもプリスもどっちもラブラブなのに、置かれた状況がそれを阻むんだけど、そんな中でも丁々発止のやりとり満載でうふふのふーですのだ。
妹アラーニの件もあって、女の子は守らなきゃ!!っぷりが末期になっているトレイスに、自立心の固まりの爆弾みたいなプリスという凸凹っぷりが微笑ましいったら(^^;
しかしワタクシ、沢山のロマンス本、ロマサス本を読んできましたが・・・この本で今まで見た事ないとんでも場面、それも2つばかりに遭遇しました。
ありえないシチュエーションではないんでしょうが・・・読んだ瞬間、どちらも緊迫した場面なのに笑い死にするかと思いました(爆)。
ヒーロー以外の味方男性にお風呂中、真っ裸のまま逃亡させられる羽目になり小さな出窓から追い立てられるヒロイン (勿論、後ろからお尻を押されて逃がされるので、あらゆる意味で見られてしまったというアンビリーバボーな状況。笑)というのと、敵の悪女にバイアグラも真っ青のヤバい薬をブスリと注射され、服をひん剥かれて貞操の危機に陥ったヒーロー (ご丁寧に緊縛プレイも追加され、どうにもこうにもならん状況をヒロインに救われるという二重の辱め。爆)というステキ場面(ちゅどーんっ)
・・・もうね、何かね、すんげぇトラウマとか、人身売買とか、死体ごろごろ転がってますが何か?!っていう話なのに、何なのこの異常なまでのポップでエッチなロマコメっぷりは!!というハナシです(笑)。
特に前者って、ロマンス小説ならそこはヒーローが助けにくる場面なのに・・・その頃、ヒーローは悪女にとっ捕まる寸前でしたヒャッホー!なのも笑えてならんぞ(^^;
悪役もキャラが立ってナンボ、とは思いますが今回はその典型だな。
強烈だもの、悪女のヘレンなんて・・・誰だよ、ヤツに薬剤師免許なんて渡したのは?!ハイパーバイアグラみたいなイカれ麻薬の調合しかしてねーぞアイツ!(笑)
前作登場の皆さんもお元気、デアのワンコ達もお元気で、今回はプリスの飼ってる10キロ近い巨大猫ライガーも加わり、ナイスな感じ。
犬二匹と猫一匹、三匹でデアん家の敷地をのほほーんとしている描写はマジ和む(笑)。
あ、それに新キャラも二人!
前作の私のご贔屓キャラであるクリスのゲイ友達マット(美容師)と、次回ヒーローになるデアとトレイスの仲間であるジャクソン(プリスの真っ裸を見る羽目になった彼。笑)。
特にジャクソンは・・・今までロリさん作品を読み続けている人ならニヤニヤ笑いが止まらないキャラですわ。
軽妙洒脱で、イケメンなのに愛嬌たっぷり、ちょっとヌケてるとこもあって憎めなくって、何よりストレート。
そんなこんなで、トレイスのメロラブっぷりとプリスの直球きゅんラブっぷりがやんやんキャー!!なカップルの一冊で、ロマンスとしてもナイス。
プリスのトラウマと二人で戦う、というより、プリス自身がケリをつけるのをトレイスが補佐、ただし一線は越えさせないというブレなさ、そして隙間をラブラブに埋めてあげるって印象なのが、読んでいる方にもストレスを与えなかったのかな。
まぁ、あのはねっかえりプリスのキャラクターがマイナス要因を尽くカットしてくれたのかな、とも。
さてはて、ラストにしっかり3冊目の布石もありましたな。
そうです。1冊目の、そしてシリーズの全ての発端となったトレイスの妹アラーニの物語です。
お相手は、あのジャクソンとあっては・・・楽しみにせざるをえないでしょうて?!
うっしっし。どんな展開が待っているのかしら!
ニヤニヤ笑いが止まりませんでよ?!
1冊目の感想では、ことのさん的辛口めの評価の印象だったでしょうが、ロリさんの他社長編を鑑みた対照ものだという事で。
実際はこのシリーズ、ハーレから出た長編ものでは近年稀にみる完成度とキャラクターのハイアベレージヒッターものです。
実によく書けている。そしてそれは、1冊目のデアの話よりはこのトレイスの話の方が明らか。
ヒロインのトラウマのレベルでは、前作のモリーと今回のプリシラは全く異なる状況なので比べ様がありませんが、彼女たちの立場と言動における受動と能動の割合もあってか断然、今回のが読みやすくニヤニヤするのは必死。
いや、実際もって悲惨な生まれ、悲惨な育ちのプリス(プリシラ)なんですが・・・なんでしょう、あの愛くるしさとバイタリティ。
彼女の恐るべきポジティヴっぷりに、読んでいてきゅんきゅんと共にワクワク度合いがパなかったね。
トレイスもプリスもどっちもラブラブなのに、置かれた状況がそれを阻むんだけど、そんな中でも丁々発止のやりとり満載でうふふのふーですのだ。
妹アラーニの件もあって、女の子は守らなきゃ!!っぷりが末期になっているトレイスに、自立心の固まりの爆弾みたいなプリスという凸凹っぷりが微笑ましいったら(^^;
しかしワタクシ、沢山のロマンス本、ロマサス本を読んできましたが・・・この本で今まで見た事ないとんでも場面、それも2つばかりに遭遇しました。
ありえないシチュエーションではないんでしょうが・・・読んだ瞬間、どちらも緊迫した場面なのに笑い死にするかと思いました(爆)。
ヒーロー以外の味方男性にお風呂中、真っ裸のまま逃亡させられる羽目になり小さな出窓から追い立てられるヒロイン (勿論、後ろからお尻を押されて逃がされるので、あらゆる意味で見られてしまったというアンビリーバボーな状況。笑)というのと、敵の悪女にバイアグラも真っ青のヤバい薬をブスリと注射され、服をひん剥かれて貞操の危機に陥ったヒーロー (ご丁寧に緊縛プレイも追加され、どうにもこうにもならん状況をヒロインに救われるという二重の辱め。爆)というステキ場面(ちゅどーんっ)
・・・もうね、何かね、すんげぇトラウマとか、人身売買とか、死体ごろごろ転がってますが何か?!っていう話なのに、何なのこの異常なまでのポップでエッチなロマコメっぷりは!!というハナシです(笑)。
特に前者って、ロマンス小説ならそこはヒーローが助けにくる場面なのに・・・その頃、ヒーローは悪女にとっ捕まる寸前でしたヒャッホー!なのも笑えてならんぞ(^^;
悪役もキャラが立ってナンボ、とは思いますが今回はその典型だな。
強烈だもの、悪女のヘレンなんて・・・誰だよ、ヤツに薬剤師免許なんて渡したのは?!ハイパーバイアグラみたいなイカれ麻薬の調合しかしてねーぞアイツ!(笑)
前作登場の皆さんもお元気、デアのワンコ達もお元気で、今回はプリスの飼ってる10キロ近い巨大猫ライガーも加わり、ナイスな感じ。
犬二匹と猫一匹、三匹でデアん家の敷地をのほほーんとしている描写はマジ和む(笑)。
あ、それに新キャラも二人!
前作の私のご贔屓キャラであるクリスのゲイ友達マット(美容師)と、次回ヒーローになるデアとトレイスの仲間であるジャクソン(プリスの真っ裸を見る羽目になった彼。笑)。
特にジャクソンは・・・今までロリさん作品を読み続けている人ならニヤニヤ笑いが止まらないキャラですわ。
軽妙洒脱で、イケメンなのに愛嬌たっぷり、ちょっとヌケてるとこもあって憎めなくって、何よりストレート。
そんなこんなで、トレイスのメロラブっぷりとプリスの直球きゅんラブっぷりがやんやんキャー!!なカップルの一冊で、ロマンスとしてもナイス。
プリスのトラウマと二人で戦う、というより、プリス自身がケリをつけるのをトレイスが補佐、ただし一線は越えさせないというブレなさ、そして隙間をラブラブに埋めてあげるって印象なのが、読んでいる方にもストレスを与えなかったのかな。
まぁ、あのはねっかえりプリスのキャラクターがマイナス要因を尽くカットしてくれたのかな、とも。
さてはて、ラストにしっかり3冊目の布石もありましたな。
そうです。1冊目の、そしてシリーズの全ての発端となったトレイスの妹アラーニの物語です。
お相手は、あのジャクソンとあっては・・・楽しみにせざるをえないでしょうて?!
うっしっし。どんな展開が待っているのかしら!
聖女は罪深き夜に (ライムブックス)
2012年3月14日 新刊レビュー
エリザベス・ホイトの新シリーズ「メイデン通りシリーズ」1冊目、読了。
やばい!マジやばいよ、これは!! > びったんびったん!!
四人の兵士シリーズの続きを楽しみにしていたところ、その翻訳をストップして新シリーズ翻訳開始とはいかに?!というのが本音でした。
でも、ホイトなのでハズレはないと思い、読んだら・・・何事?
何事なの、このかつて類を見ないガチっぷりは!
もう、息をする暇もなく、セントジャイルズの裏街道を歩く主人公たちのように、薄暗い闇の世界を彷徨うが如くどっぷりのめりこみました。
この独自の世界観に。
ホイト節がきいている、とかそういう大きな括りにするには、余りにこのシリーズは既刊よりも、登場人物達と闇の距離が近すぎる。
それは時代設定なり、舞台設定なり、そして人物たちの余りにリアルに晒されすぎた設定が物語る。
正直、ここで主要登場人物たちに与えられた生々しい設定や出来事やらを書いてしまえば、それを斜め読みした人の大半はこの本を読むのを止めるだろう(特にヒロインであるテンペランスの過去の件)
ヒーローであるケール卿ラザルスの 緊縛プレイ属性 なんて、まだまだマシだとか思える辺り、どうなんだか麻痺しすぎだぞ読者の私だが(爆)、実際そんなのはどスルーに近かった。
それぐらい、この作品ではキャラクター達の精神面での機微と明暗が、ひりつくまでに書き暴かれている。
そこを最大限に活かす為の、ジョージアンであり、貧民街セントジャイルズであり、貴族淑女ではなく商人の家の出身の未亡人であるテンペランスなのだと思う。
蝶よ花よ、と育てられた女性でなかったからこその深い悔恨と贖罪、そしてラザルスの傷ついた魂に丸ごとぶつかれたとも言える。
二人のロマンスの濃厚さと、心のやりとり、もどかしさも既出の作品とはちょっとイメージが違うのは、それらのピースがこのシリーズにある重苦しい印象すらある世界観と密接に絡み合った結果。
とにかく!
早く続き読ませて下さいよ!!
2冊目がレディ・ヘロ・バッテンが主役というのは完全に「ひとやすみ、ひとやすみ」(by一休さん)としか思えないじゃないですか!(おいおい。笑)
今回の1冊目読んで、テンペランスの妹サイレンスの件が余りに「ぎゃーっっ!!」だったので、3冊目の彼女の本が早く読みたいんですっ!
というか・・・4冊目が弟ウィンターというのはともかく、彼が・・・そうか。そうなのか・・・頑張れウィンター、負けるなウィンター(笑)。
万民に薦めようとは全く思いません。
甘~いラブラブものでも、おとぎ話のようなふわふわしたものでもありませんもの。
何より、剥き出しすぎた人間の精神的ぶつかり合いを耽溺出来るかどうかという、もはや既存のロマンス本読書概念から一線を踏み出したような次元のハナシですよ(笑)。
ただ、ホイト作品愛読者の皆さんには、身体に悪そうな阿片ばりの中毒性はお約束出来るかと(ニヤリ)。
ワタクシ、もうどっぷりですもの( ̄^ ̄) > ドヤ顔してどうするww
やばい!マジやばいよ、これは!! > びったんびったん!!
四人の兵士シリーズの続きを楽しみにしていたところ、その翻訳をストップして新シリーズ翻訳開始とはいかに?!というのが本音でした。
でも、ホイトなのでハズレはないと思い、読んだら・・・何事?
何事なの、このかつて類を見ないガチっぷりは!
もう、息をする暇もなく、セントジャイルズの裏街道を歩く主人公たちのように、薄暗い闇の世界を彷徨うが如くどっぷりのめりこみました。
この独自の世界観に。
ホイト節がきいている、とかそういう大きな括りにするには、余りにこのシリーズは既刊よりも、登場人物達と闇の距離が近すぎる。
それは時代設定なり、舞台設定なり、そして人物たちの余りにリアルに晒されすぎた設定が物語る。
正直、ここで主要登場人物たちに与えられた生々しい設定や出来事やらを書いてしまえば、それを斜め読みした人の大半はこの本を読むのを止めるだろう(特にヒロインであるテンペランスの過去の件)
ヒーローであるケール卿ラザルスの 緊縛プレイ属性 なんて、まだまだマシだとか思える辺り、どうなんだか麻痺しすぎだぞ読者の私だが(爆)、実際そんなのはどスルーに近かった。
それぐらい、この作品ではキャラクター達の精神面での機微と明暗が、ひりつくまでに書き暴かれている。
そこを最大限に活かす為の、ジョージアンであり、貧民街セントジャイルズであり、貴族淑女ではなく商人の家の出身の未亡人であるテンペランスなのだと思う。
蝶よ花よ、と育てられた女性でなかったからこその深い悔恨と贖罪、そしてラザルスの傷ついた魂に丸ごとぶつかれたとも言える。
二人のロマンスの濃厚さと、心のやりとり、もどかしさも既出の作品とはちょっとイメージが違うのは、それらのピースがこのシリーズにある重苦しい印象すらある世界観と密接に絡み合った結果。
とにかく!
早く続き読ませて下さいよ!!
2冊目がレディ・ヘロ・バッテンが主役というのは完全に「ひとやすみ、ひとやすみ」(by一休さん)としか思えないじゃないですか!(おいおい。笑)
今回の1冊目読んで、テンペランスの妹サイレンスの件が余りに「ぎゃーっっ!!」だったので、3冊目の彼女の本が早く読みたいんですっ!
というか・・・4冊目が弟ウィンターというのはともかく、彼が・・・そうか。そうなのか・・・頑張れウィンター、負けるなウィンター(笑)。
万民に薦めようとは全く思いません。
甘~いラブラブものでも、おとぎ話のようなふわふわしたものでもありませんもの。
何より、剥き出しすぎた人間の精神的ぶつかり合いを耽溺出来るかどうかという、もはや既存のロマンス本読書概念から一線を踏み出したような次元のハナシですよ(笑)。
ただ、ホイト作品愛読者の皆さんには、身体に悪そうな阿片ばりの中毒性はお約束出来るかと(ニヤリ)。
ワタクシ、もうどっぷりですもの( ̄^ ̄) > ドヤ顔してどうするww
キスまでの導火線 (ハーレクイン・ラブ)
2012年3月12日 新刊レビュー
うっひょー。
三年ぶりぐらいではないの?!な、マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ最新刊!
思えば、このオメガ・シリーズが刊行されていたラブストリームが休刊し、受け皿になったハーレクイン・スポットライトも休刊、そしてこのハーレクイン・ラブもこれで休刊・・・わーっはっはっ!
笑うしかねーじゃん、こうなったら!!
どんだけハーレクイン社が「とりあえず、まずは形(シリーズという形を作る)から入っとけ」的なビジョンしかないのか、って象徴だな、オメガ(笑)。
そんな、失笑じみた事情はおいて、やっぱりオメガ最高!
鉄板ネタ満載で、オメガ読者は絶対押えておかないといけない一冊ですよ > ここ、試験に出ます的な(爆)
あーあ。とうとう、子供世代に突入しましたぜ。
今回の主役は、あのアダム・リッジウェイ(サンダー)と、マギー・シンクレア(カメレオン)の愛娘ジリアン。
「GではじまるけどJの発音と同じジリアンよ」というコメントが、もう、いかにもあの二人の娘!ってカンジじゃあーりませんか(笑)。
既に伏線もありましたが、そんなジリアンのお相手は、オメガきってのスナイパーであるマイク・キャラハン(ホークアイ)。
だいぶ前からジリアンにロックオンされている時点で、彼の命運は尽きていた気もせんでもないが(爆)。
マイクの苦悩の過去に絡め、危険な突然変異ウィルスの脅威と、その渡航ルートを追っての潜入捜査に二人は夫婦を装って・・・という、ベタなテンプレ展開。
なのに、何でこんなに笑えるしワクワクするのかというと・・・それがオメガだから(笑)。
マッケンジーお手製である相変わらず斜め上すぎて胸熱なハイテク機器と、被服部が提供する数々の衣裳、クセ者揃いのメンバー達の丁々発止なやりとり。
そして、毎回異国情緒あふれる舞台だが、今回の事件は香港という事で、東洋の香りを満喫出来る仕様となっていて、どこを切っても面白い。
香港でジリアン達が知り合った孤児の少年ユン・タウに、我々は現オメガ局長であるニック・ジェンセン(ライトニング)とマギーの出会いを思い出さずにはいられずニヤニヤも止まりません。
何よりも、ロマサスとしてよくコンパクトにまとまっているんですよ、ラブレース作品って。
ギミックとかには走ってないけど、とにかく飽きさせないキーの使い方を知っているというか。
ロマンスとしては、知恵者お嬢様ジリアンに、くーるくる踊らされる孤高のスナイパーのマイクさんの悶え記録というか(笑)。
きゅんきゅんで、それでいてホットでステキでしたわ。
もっとも、ロマンス部分以外は・・・ぎゃははは!
今まで読んできたオメガ読者は腹を抱えて冒頭から笑い死に覚悟で挑むしかない出来となっていますぞ。
タンク(アダムとマギーの末っ子息子)のハーバード大学入学、あのカメレオンのテレンスとタンクがやらかした騒動というとんでもネタから開始よ?!(爆)
というか、まだ生きてるのかカメレオン!
でもって、例の牧羊犬ラジーヴェルも現役なのか?!ラストに無駄に元気に登場して驚いたぞ・・・って、二世だっけ?どっちにしろアダムの受難は続いてるんだが(爆)。
しかも、そこにジリアンが任務中に関わった手長猿が加わったとなって・・・ひーっひっひ!
ちなみにイグアナと手長猿は、今のところうまくやっていないそうです(アダム談。笑)。
小物ネタも相変わらずで、任務最中にジリアンが夢中になったからといって高価だがブサイクな「狛犬セット」をお買い上げするマイクとか、もう(^^;;
ああ、オメガ・シリーズ愛読者で良かった!
そういうコメントがしみじみ自然と出てくる一冊でしたよ・・・細々でいいから書き続けてほしいです。
是非とも、あのタンクが主役になるまで!(その頃にはアダムは色んな心労の余り、もっと老け込んでそうだ。爆)
三年ぶりぐらいではないの?!な、マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ最新刊!
思えば、このオメガ・シリーズが刊行されていたラブストリームが休刊し、受け皿になったハーレクイン・スポットライトも休刊、そしてこのハーレクイン・ラブもこれで休刊・・・わーっはっはっ!
笑うしかねーじゃん、こうなったら!!
どんだけハーレクイン社が「とりあえず、まずは形(シリーズという形を作る)から入っとけ」的なビジョンしかないのか、って象徴だな、オメガ(笑)。
そんな、失笑じみた事情はおいて、やっぱりオメガ最高!
鉄板ネタ満載で、オメガ読者は絶対押えておかないといけない一冊ですよ > ここ、試験に出ます的な(爆)
あーあ。とうとう、子供世代に突入しましたぜ。
今回の主役は、あのアダム・リッジウェイ(サンダー)と、マギー・シンクレア(カメレオン)の愛娘ジリアン。
「GではじまるけどJの発音と同じジリアンよ」というコメントが、もう、いかにもあの二人の娘!ってカンジじゃあーりませんか(笑)。
既に伏線もありましたが、そんなジリアンのお相手は、オメガきってのスナイパーであるマイク・キャラハン(ホークアイ)。
だいぶ前からジリアンにロックオンされている時点で、彼の命運は尽きていた気もせんでもないが(爆)。
マイクの苦悩の過去に絡め、危険な突然変異ウィルスの脅威と、その渡航ルートを追っての潜入捜査に二人は夫婦を装って・・・という、ベタなテンプレ展開。
なのに、何でこんなに笑えるしワクワクするのかというと・・・それがオメガだから(笑)。
マッケンジーお手製である相変わらず斜め上すぎて胸熱なハイテク機器と、被服部が提供する数々の衣裳、クセ者揃いのメンバー達の丁々発止なやりとり。
そして、毎回異国情緒あふれる舞台だが、今回の事件は香港という事で、東洋の香りを満喫出来る仕様となっていて、どこを切っても面白い。
香港でジリアン達が知り合った孤児の少年ユン・タウに、我々は現オメガ局長であるニック・ジェンセン(ライトニング)とマギーの出会いを思い出さずにはいられずニヤニヤも止まりません。
何よりも、ロマサスとしてよくコンパクトにまとまっているんですよ、ラブレース作品って。
ギミックとかには走ってないけど、とにかく飽きさせないキーの使い方を知っているというか。
ロマンスとしては、知恵者お嬢様ジリアンに、くーるくる踊らされる孤高のスナイパーのマイクさんの悶え記録というか(笑)。
きゅんきゅんで、それでいてホットでステキでしたわ。
もっとも、ロマンス部分以外は・・・ぎゃははは!
今まで読んできたオメガ読者は腹を抱えて冒頭から笑い死に覚悟で挑むしかない出来となっていますぞ。
タンク(アダムとマギーの末っ子息子)のハーバード大学入学、あのカメレオンのテレンスとタンクがやらかした騒動というとんでもネタから開始よ?!(爆)
というか、まだ生きてるのかカメレオン!
でもって、例の牧羊犬ラジーヴェルも現役なのか?!ラストに無駄に元気に登場して驚いたぞ・・・って、二世だっけ?どっちにしろアダムの受難は続いてるんだが(爆)。
しかも、そこにジリアンが任務中に関わった手長猿が加わったとなって・・・ひーっひっひ!
ちなみにイグアナと手長猿は、今のところうまくやっていないそうです(アダム談。笑)。
小物ネタも相変わらずで、任務最中にジリアンが夢中になったからといって高価だがブサイクな「狛犬セット」をお買い上げするマイクとか、もう(^^;;
ああ、オメガ・シリーズ愛読者で良かった!
そういうコメントがしみじみ自然と出てくる一冊でしたよ・・・細々でいいから書き続けてほしいです。
是非とも、あのタンクが主役になるまで!(その頃にはアダムは色んな心労の余り、もっと老け込んでそうだ。爆)
香しい薔薇のベッド (扶桑社ロマンス)
2012年3月11日 新刊レビュー
以前の日記に書きましたが、昨年の震災後、前にも増して己のロマンス本読書歴の中での鉄板を求める傾向が強くなりました。
いや、原点回帰というか。
そのせいもあってか、ノーラ作品の軸のブレ無さが、自分の読書の原点回帰にもシンクロして抜群の安定感です。
というワケで、ノーラ・ロバーツのブライド・カルテット2巻、読了。
もうね、コンテンポラリーのお手本中のお手本でウッハウハ!
今回の主人公は、4人娘の中で随一の美人であるフラワー・コーディネイターのエマ。
そしてお相手は、彼女たちにとってお兄ちゃん同様の親友でもある建築家のジャック。
前作にて、ジャックの軽妙洒脱なトークマジシャンっぷりはちらりと出てきましたが・・・そうか。そうきたか。
彼も、家庭崩壊の過去を持ついわくつきだったのか。
そして、その書き方が上手いのだ・・・憎いぐらいにな。さすがノーラだ。
エマの可愛らしさ、ストレートさ、そして人の事を考えすぎるところとかを絡め、今まで友情が基盤だった二人が恋愛に一歩踏み出したところで、仲良しグループに及ぼす影響とかを等身大に描いている。
チーム男の子、チーム女の子的なものを書かせると昔から抜群だが、その自分の得意分野をあえて困惑の舞台にしようというのが何ともコノヤローで悶えたわ!
ハッピーエンドになるのは分かっているのに、何なのあの切なさとドキきゅんっぷり?!
友情と愛情の境目というものについて、主役の二人だけでなく仲間たち全てが色々と考えさせられるというのは、今までのトリロジーものではここまで踏み込んで書かなかったようにも思えました。
そこらは年月の流れと共に、それを圧倒的筆力で納めきれる自信もあるのでしょうがね。
そして、この巻が一つの布石とならざるをえない展開にしたあたり、天晴れなストーリーテラーっぷり。
読まれた方は、もうニヤニヤするしかない。脱帽っす。
二人のロマンスを王道まっしぐらに、次の巻、そしてフィナーレへの伏線が、まぁ、くっきりハッキリと書かれまして大満足とこの期待感ったら!
最後を飾るのが、ノーラ作品愛読者なら、デレとニヤつきが止まらない「お嬢様とガテン系」フラグですぞーっっ!(握りコブシ)
うっひっひ。ひひひー。
次回はパティシェのローレルと、今回の怒れる兄ちゃんデル~!
楽しみ楽しみ(^0^)
いや、原点回帰というか。
そのせいもあってか、ノーラ作品の軸のブレ無さが、自分の読書の原点回帰にもシンクロして抜群の安定感です。
というワケで、ノーラ・ロバーツのブライド・カルテット2巻、読了。
もうね、コンテンポラリーのお手本中のお手本でウッハウハ!
今回の主人公は、4人娘の中で随一の美人であるフラワー・コーディネイターのエマ。
そしてお相手は、彼女たちにとってお兄ちゃん同様の親友でもある建築家のジャック。
前作にて、ジャックの軽妙洒脱なトークマジシャンっぷりはちらりと出てきましたが・・・そうか。そうきたか。
彼も、家庭崩壊の過去を持ついわくつきだったのか。
そして、その書き方が上手いのだ・・・憎いぐらいにな。さすがノーラだ。
エマの可愛らしさ、ストレートさ、そして人の事を考えすぎるところとかを絡め、今まで友情が基盤だった二人が恋愛に一歩踏み出したところで、仲良しグループに及ぼす影響とかを等身大に描いている。
チーム男の子、チーム女の子的なものを書かせると昔から抜群だが、その自分の得意分野をあえて困惑の舞台にしようというのが何ともコノヤローで悶えたわ!
ハッピーエンドになるのは分かっているのに、何なのあの切なさとドキきゅんっぷり?!
友情と愛情の境目というものについて、主役の二人だけでなく仲間たち全てが色々と考えさせられるというのは、今までのトリロジーものではここまで踏み込んで書かなかったようにも思えました。
そこらは年月の流れと共に、それを圧倒的筆力で納めきれる自信もあるのでしょうがね。
そして、この巻が一つの布石とならざるをえない展開にしたあたり、天晴れなストーリーテラーっぷり。
読まれた方は、もうニヤニヤするしかない。脱帽っす。
二人のロマンスを王道まっしぐらに、次の巻、そしてフィナーレへの伏線が、まぁ、くっきりハッキリと書かれまして大満足とこの期待感ったら!
最後を飾るのが、ノーラ作品愛読者なら、デレとニヤつきが止まらない「お嬢様とガテン系」フラグですぞーっっ!(握りコブシ)
うっひっひ。ひひひー。
次回はパティシェのローレルと、今回の怒れる兄ちゃんデル~!
楽しみ楽しみ(^0^)