ケヴィン・ハーンのデビュー作翻訳、読了。
全ワンコスキーが泣いた!(爆)

いきなりそこかよ?!とツッコミの、そこのワンコクラスタ、ワンコスキー達よ。
悪いことは言わん。
今すぐ本屋に走ってこれ買ってくるといいよ!!

既にシリーズ5巻まで出ているこのシリーズ。
ことのさんは普段から「ファンタジーって苦手なんだよね」「本当に私ってファンタジーって苦手なんだよね」と連呼をしているので、この日記をお読みの方は「これ、無茶苦茶ファンタジーじゃん!!」とツッコミしていらっしゃるかと。
ええ、そうです。
しかし、私の苦手とする多くのファンタジー要素をことごとく真逆をつっ走ったのです、このシリーズ(笑)。

どうでもいいハナシなんですが、ことのさんの苦手とするファンタジー要素はここらへん

・キラキラした摩訶不思議特殊能力を持ったお姫様系ヒロインが周囲に守られまくっちゃう作品(読んでいて居心地悪い。笑)
・人類存亡やら地球滅亡やらが主人公にかかっている(そんな壮大な話を求めていません、とか思ってしまう)
・己の幸せよりも信念やら誓いについて延々述べている話(読んでいて疲れる)
・危機管理能力が皆無の主役(イライラする)
・敵討ちの為に周囲が見えず空気の読めない主役(こんなヤツについていくな、とか真剣に思う。爆)
・誰を相手に、何の為に戦っているのかイマイチよく分からない作品(これが意外とあるのよ!!)
・滅ぼされた国とかを取り戻そうぜ!な話(それに王子様やお姫様が被ると無敵。爆)

そうなんです。
この「鉄の魔道僧」シリーズ、そのことのさんの地雷のことごとく真逆をいってくれましたの!
ちょ! なにこれ!! ちょちょ!!
遠い遠い昔、戦のどさくさにまぎれて神々の魔法の剣を手にしたドルイドのアティカス。
大地の魔法を操り、二千年以上生き延びた最後のドルイドの彼は、ひっそりアメリカ・アリゾナ州の街で本とハーブの店を営みながら暮らしていました。
愛犬のアイリッシュ・ウルフハウンドのオベロンくん(♂)と共に。
そんな静かな暮らしも、己の欲の為に魔法の剣を狙うケルト神アンガスの魔の手により、戦いに巻き込まれることに…というのがおおまかな話。

カレン・マリー・モニング作品でお馴染みのトゥアハ・デ・ナハーン(ここではダーナ神族)をはじめ、他宗教の神、吸血鬼や狼人間のスーパーナチュラル、魔女のカヴンまで登場する、まさに変な生き物オールスターズ状態(爆)。
しかし、実にアティカスは、自己防衛一方です。
野望もない、壮大な存亡云々の話でもない。
単に自分の生活を守りたいだけで頑張っているのである。
アティカスの周囲にいる神々やスーパーナチュラルも、それぞれの目的があって行動している、実に分かりやすいギブ&テイクっぷり。
でも、いいじゃない?
私が愛読していた頃の、以前のコージーミステリは、ヒロインは自分の生活が脅かされてしまい、渋々と犯人探しに出かけるってのが定番。
それとよく似ているんですよね、アティカス。
作品の中でも、ダーナ神族の女神に指摘されるけど彼は自分自身の為なら、まず第一の選択は危険回避。
戦わずに済むなら、それを真っ先に選ぶ。
だからこそ、そこを逆手に取られるんですがね(^^ゞ
二千年以上も生きているドルイドでありながら、外見は21歳、ちょっと甘ちゃんで、女性に弱くって、妙に地に足をつけて生きているアティカスは、私のようなアレルギー気味の読者ですらこの作品を楽しく読ませてくれる異色のファンタジーヒーローと言えるかも。

また、ハーンが構築したこの摩訶不思議ワールドの中を、それこそ縦横無尽に駆け巡る脇役たちも素晴らしい!
三女神さまのタチの悪さと匹敵するテンピ魔女会の皆さま(笑)といい、アイリッシュ・バーの女性バーテンダーといい、非人間の皆さんは勿論なんですが、正真正銘のたんなる人間な筈のアティカスのお隣のおばあちゃん最強!(爆)
あ、ことのさんのご贔屓キャラは、多分、予想通りかしら?!
狼人間の弁護士ハルさんです!(分かりやすい。爆)
いや、もう、ハルのあの嫌味たらしい法律専門用語羅列場面(高級スーツ着用。爆)の何と胸ときめくこと!(爆)
ヴァンパイアのレイフも捨てがたいが、やっぱりハルです。

でもね。
でもねでもね。
この作品にここまでハマった理由はそこじゃないの。
読めば分かるの。
アイリッシュ・ウルフハウンドのオベロンくん の破壊力、マジやばいよ?!
この子とアティカスの会話だけでも、もう、絶対後悔させませんよ?!
かわいくってかわいっくて、ウハウハしちゃうもの、オベロンの場面だけで。
飼い主にそっくりで、女の子大好きで、アティカスから聞いた昔話から、現在はチンギス・ハーンがマイブームの犬(笑)
その様は 犬の世界の王(チンギス・ハーン)に俺はなる! 的で、笑えるの何のって(笑)
しっかりハーレムも構想内で笑い倍増ですよ(フレンチプードルのハーレム。爆)。
で、ふと、このアティカスとオベロンの関係が、読んでる時から何かを彷彿させるなぁ…何だろ…何だろ…と思っていましたが。
思い当たりました。アレです。
タンタンとスノーウィ だわ、これ!!
まさに、不思議で大きなスノーウィ!!

嬉しかったのは、この巻でアンガス・オーグとの戦いが決着をついている事。
一つの戦いをズルズル書き続けることをせず、この1冊でも十分楽しめる作りにしてくれている。
ファンタジーもので、あのエピローグ、「そして日常に戻りました」的に書き納めて、それがかわいく笑えるものってとってもナイス。
笑える、というより吹くといった方が正解か?!(爆)
既に2巻の翻訳も決まっていますよ?! それまでにここでオベロンくんに会っておかないと!!

全ワンコスキーが泣いたこの1冊(笑)、
今すぐ本屋に走ってこれ買ってくるといいよ!! (大事なことなので二度言いました。爆)
早く2巻、読みた~~いっっ!!!
さて。この問題作、黒ことのさんがどうぶった斬るか楽しみにしている方…。

お帰り口はそちらでございますよホホホ

何でこんな面白い、しかも笑える本を斬るのだ。
それどころか 語りたいよ、いろいろな切り口から!! というハナシでございます。
この作品、守備範囲は広いが心は狭いことのさんの「守備範囲」の方のメガヒット作品でございました(笑)
勿論、世間一般の主流とか、流行とか、そんなのガン無視の方向なんですけどね!!(爆)

というワケで、興味ない方、エロティカ駄目だ、ネタばれイヤン、と仰る方はここから先はご遠慮願います(ぺこり)

まぁ、『不思議の国のアリス』をモチーフにしたエロティカファンタジーと簡単に説明完了しちゃうんですけど(爆)。
ヒロインのアリスさん(ぽっちゃりブロンド)が、異世界の王国タロックのハートの王様ジャロンの運命の相手として呼び寄せられるというお話なんですが、その異世界が問題だったワケです(爆)。
併録の続編は『鏡の国のアリス』がモチーフの、アリスの双子の姉アレクシ(性格ツンツン)と、タロックのスペードの王様ダロンのお話で、以下同文(爆)
ああっ、そこのアナタ!
中ひらいていきなりの作者による「SM発言」に退かないでーーっっ!!
そこまでシリアスでもなく、阿呆なまでに痛快お気楽エロエロエッサイムなんですってばーっっ!!
しかもタイガーシフターの国ですのよーっっ!!もふもふーっっ!!

いや、真剣にこの本を読みながら色々考えたさ。
何でこの異世界の王国の住民の殆どが真っ裸なのかとか、でなくね。
そこは単に異世界タロックのお国柄だっただけですよ、つまり。
連れてこられたアリスやアレクシだけ裸族になれ、とか言われたワケでなく、そもそも住人の肌色率9割なのが通常営業(笑)
連れてこられる時に既に全裸で四つんばい必須だったアン・ライスのかの名作に比べればさすがロマンスですよ。きちんとおとなしく通常営業範囲(爆)。
部屋に軟禁される場面も多くてナニだが、シークや海運王ものによくあることですロマンスでは無問題です(笑)
前出のSMに関しても、そこばかりひとり歩きで言われてそうだがよーく読んでみてほしいかも。
だって、ジャロンもダロンも自分の快楽の為に鞭は絶対使わなかったでしょ?
どちらかというと、異国にやってきた彼女たちに「規則」を教える為のステイショナリー程度という認識としか思えなかった。
叩いている場所も、叩き具合もまさにそのイメージ。
で、叩かれているヒロイン側にしても痛みに苦しんでいた記憶はなく、なんというか、エロ悶え苦しんでるだけでしたよヤホー!!(爆)
実際、文中でアリスもアレクシもどんな状況でも、彼らが己に対して暴力、それに追随する行為をすることはない、と妙なまでの自信でモノを言っていたりするし。
ヒロインは地に足ついた職業についていて、いかにもセクハラな日常のあれこれに悩まされ、男運も悪く、ちょっと現実逃避にエロティックな妄想に浸る。
たまたま、その妄想が暴走スイッチ入ったような世界に飛ばされただけで、たまたまそこがエロス全開上等!なところだっただけです(大問題だよっ。爆)

「ああ、やっぱりエロティカといっても、これもロマンスだわ」

何とも変な話ですが、しみじみそう思いました(笑)

かのSM文学の古典、P・レアージュ『O嬢の物語』の冒頭近くで、恋人にロワッシーの館に連れてこられた主人公の鞭体験について、無機質に問う男たちと、それを応える恋人の場面のやりとりが浮かびました。
この本が、あくまでロマンスでありえるが故に、あれを思い出して妙に納得しました。
縛りや拘束に関しても、何というか、王様2人共ラブだな、と(爆)。
彼女たちの自尊心を取り戻す為の苦心とか、ラブ垂れ流しとしか思えないマメさでしょ、あれは(爆)
アリス編の 5P に関しても、あっけらかんとしていまして、あのジャロン自身が1人で語って1人で納得、オチをつけるとか何だかもう王様リサイタル状態!(爆)
そういう意味では、アレクシとダロン編はロマンスとして「守り」に入ったかな、と。それが悪いとは思わないけどね。ベタも好物ですので(笑)
かといって、アレクシのタマつぶし技(そのまんまです。爆)は、もはや…あ、あそこまでのクリティカルヒット技、ロマンス本読者歴長いけど初めて見た(爆)。
しかも被害者がヒーローと、ヒーロー弟て!!(爆)

いろんなところに、モチーフとなったアリス・シリーズのペーソスをちりばめていてクスクス笑える作りとなっていて、そこも気に入った理由の一つ。
まさか「ドリンク・ミー」と「イート・ミー」が出てくるとは(笑)
結局、おとぎ話パロディとかモチーフとなると、先日の日記にも書いたように作者があきらかに「最大公約数」部分を突いてくるし、読者もそこを楽しむのがセオリーとも。
だから出てきて「待ってました!!」ともなる(笑)。
最初から4つのトランプのモチーフを全てネタにするつもりだったのか(スペードの王ダロンのお気に入りの小道具なんか核心犯ノリノリで書いている。爆)、きちんと四人兄弟の個性を書き分けているのがニクイ。
絶対にダイヤの王カーンが一番変態そう…とか、末っ子のクローバーの王タイはやんちゃそうだがあれはヘタレ系、とか楽しみです(タイの言動描写って、アニーの叔母アウェイさんのとある台詞とすごくシンクロニティなんですけど、あれは伏線としか。笑)。
今回の本のアレクシ編エピローグで、そのカーンと、アリスとアレクシの従妹アニーの導入部がしっかりあります。
あれを読んでしまっては…続編を待つしかないでしょう!
翻訳実現を楽しみにしております!
たとえそんな物好きでニッチで酔狂な読者が日本で私ひとりだとしても!!(ちゅどーんっっ!!)

結局…語るのと文章にするのとは似ているようで全く違う、と実感した本日の読書日記(^^;
比べる作品のあれこれにもホニャララがあるというハナシも(一応、自主規制した感が窺える。笑)
いや、大袈裟に考えないで。つまりは、ことのさんが好きそうな阿呆でツッコミ甲斐のある愛すべきエロティカおとぎ話だったというハナシですっ(無理やりまとめてそれかい。爆)
小説といい、映画といい、ドラマといい昨今のおとぎ話をモチーフにした作品の多さに驚くばかりです。
というか、昔からあったんだよね。
20年以上前になるけど、ハーレクイン社のシルエットロマンスでデビー・マッコーマーのおとぎ話三部作があってですね。
1冊目が「美女と野獣」、2冊目が「白雪姫」、3冊目が「シンデレラ」だったんですよ。
当時はそうは思わなかったのですが、ここんとこのフェアリーテイルものモチーフの多さに考えずにはいられなくなりました。
何故にここまで重宝されるのか?!と。

何といっていいのか、あれかな。
最大公約数、か。
そういう風に思いはじめたのは「みなさんご存知のあの『(作品名)』を~」と判を押したような解説文が目立ったせいかもしれない(爆)。
そう、うっすらとはいえ知ってる人が多い=最大公約数。
前ふりなくっていいよね?!的な?!(笑)
そんな最大公約数の皆さんを相手に、いかに違いを、その作者らしさを見せるか、っていうのが腕の見せ所。

そんなこんなで以前からおとぎ話モチーフをあっさりライトにキュートに料理されている事に首を傾げていたワタクシ。
何せ、昔から私の中でのおとぎ話モチーフの至高作品はアン・ライスの眠り姫三部作というド変態読者キタコレ!!なのでな(ドヤァ
そういった意味では、このリラ・ディパスカの作品はよい!よいぞ!!
なんつーても、舞台をフランスに設定しているのが素晴らしい!!
あれだけ歴史上で有名なフランスでありながら、ヒストリカルロマンスとなると全くもって絶対数が少ない。
あっても中世フランスの騎士さまもの。
そういえばフロンドの乱のあたりだなんて、翻訳ものでは初めてでない?!
(ルイ14世うんぬんと言われて、最初に『ブルボンの封印』を思い出すクラスタです。笑)
リージェンシーや中世イングランドもの、飽きた。多すぎて飽きた、そんな読者にとってまずその設定だけでいい。
食傷気味な読者にとって、目先を変えてもらうだけでも十分なのに、フランス人がエロっていうだけで更に価値があがるね!
作者がカナダ在住なら、フランス語があれだけ多い設定をも何なく書いてきてもおかしくないし、違和感もない。

ま、そんなこんなで最近のモチーフもの流行の中では異色の1冊かと。
新人作家の荒削りなところすらも魅力だし、キャラクターは天晴れ。
ヒロインの漢っぷりと、ヒーローのいい意味でおバカで阿呆な人の話を聞かない王道イケメンなところがこれまたいい(褒めてます。爆)
いや、本当にこれだけ痛快に●●●連発された作品って…ちょww > 伏字の中は聞くな。大人の事情だ(違)
ラストに全てを終えて2人で西インド諸島に移住するけど、大陸でなく西インド諸島!
フランス人ってところからそうくるのがまたいいね > このラストの設定に対する自分なりの所見話を始めると長いOutlanderオタク(爆)
えーっと、続編2冊あります?
それは是非とも翻訳希望ですな!
シェリリン・ケニヨンの別名義キンリー・マクレガーの初翻訳本です。
うっうっ、10冊のキンリー名義より1冊のダークハンター翻訳を望む!! なクラスタなんですが、そこは草の根運動よろしく即買いしましたよ。
ケニヨンたんはケニヨンたんですた(笑)

そんなこんなで、神様も精霊もオオカミくんもカフェ・デュモンドも出てきませんが(爆)、ケニヨン節炸裂です。
舞台は中世です。イングランドです。
サスペンスがサスペンスになっていない、バレバレな騒動の黒幕ですがそんなものは前菜ですからスルーの方向で。
何が素晴らしいかってアナタ、この作品のヒーローであるレイヴンズウッド伯爵ドレイヴンくんです。

もらい泣きするレベルの妄想寸止めくん ですたよ!(握りコブシ!!)

勝気でかわゆいヒロインとイケメン寸止めヒーロー、これがケニヨン節の魅力の根底ですからね!!(当社勝手調べ)

隣接する領地の伯爵家との諍い中のドレイヴン、お互い譲らずの状況に国王が出した沙汰というのが、相手の伯爵家の娘を王の被後見人よろしく一年間預かるというもの。
ちっ、面倒なことになったが王様が言ってるんだから仕方ない。
娘を預かってさっさと…さっさと…ちゅどーんっ!!
そうは問屋がおろさないのがロマンス小説(笑)。
その伯爵令嬢エミリーは、天使のような可憐なお嬢さんだったワケで、一目見た瞬間からドレイヴンくんノックアウト(笑)
そしてエミリーはエミリーで、生まれてこのかた一度も父親の城から出してもらったことがないという、鉄壁の箱に詰められていた反動が(^^ゞ
行き遅れなままではイカン!
この一年間は婚活の絶好のチャンス、しかもレイヴンズウッド伯爵は男前ではないの!
そこから、追いかけるエミリーと、王の命令と生い立ちからのトラウマもあって、彼女を避けずにはいられないドレイヴンとの恋の駆け引きが始まるのですが…。


あーひゃひゃひゃ!
本文の1/3はドレイヴンの妄想で構成されているのではないのか、この話!(爆)
しかも、いちいち細かく想像してはセルフ悶絶でオチをつけるという、ドレイヴンの個人リサイタル状態(爆)。
よいぞよいぞ。もっとおかわりください! > ことの@通常営業
こんな悲惨な生い立ちしていて、かなりヘヴィな状況にもかかわらず何か愛嬌すら感じるドレイヴンの言動あれこれ(笑)。
そんな彼に勝気でお茶目、でもとっても優しいエミリーがぴったりあっているんですよね。
いつもしかめっ面のドレイヴンを笑わせようとして、彼女がいつも語る小話がまた面白くって、読んでいる方もクスクス笑いますよ。
清らかさんだけど、好奇心のかたまりのようなエミリーにふりまわされ続けるドレイヴンが哀れすぎて、でもテンプレでステキです。

脇役も面白く、シャレの分かるヒーロー弟、愛情の度が過ぎてしまった残念なヒロイン父とか、いや、でもやっぱりヒロインのメイドであるアリスに言及せずにはいられませんな。
もう、常に脳内が破廉恥モードのお色気メイドさんで、エミリーに不届きなことを吹き込むのが業務ではないのか?!とか思わせることしばしば。
水浴びのぞき見の場面は笑い転げましたYO!

本当に古典よろしく大団円の大団円の1冊でした。
ラストの子沢山オチまで(笑)。
でも、何よりこの主人公2人のやりとりがきゅんきゅん微笑ましくって、それだけで幸せ気分になれるというのが全て。
クライマックスの場面も、おとぎ話のようでした。
こういう手堅いクオリティの作品は、どんどん登場してほしいですね(そして、あわよくばダークハンター復活をば!! ←本音)


+独り言+
まぁ、ツッコミどころがあるとしたら…。
12世紀イングランドが舞台の話で、城の改築のくだりで「ペンキ」と出てきて目が点になったぐらいか。
塗料はあったでしょうが、ペンキ?! 原書をこの確認の為に買うとか阿呆なのでしませんけど(笑)
ノーラ・ロバーツのイン・ブーンズボロ・トリロジー2巻です。
最初の恋人が最後の恋人とかいう王道ロマンス、もっとおかわりくださいっっ!!

そんなこんなで、2巻の主役はモンゴメリ家の次男オーウェンさん。
オーウェンのお相手は、1巻から登場している、お隣に住むレストランオーナーで幼馴染みのエイヴリー。
父親同士が親友、ご近所さんと、お互いを知り尽くした2人のロマンスはどうなるのやら…と思いきや、何とも2人の長所と短所が交互に出てきては、上手に相手がそれを受け止めてくれるという、大きな出来事はない代わりにほのぼの微笑ましいエピソードが重ねられていきました。
そんな今回、エイヴリーとその父親ウィリー・Bを捨てて駆け落ちした母親トレイシーが登場というのが一番大きな出来事でした。
母親と対峙した時のエイヴリーの反応、結局は幼い頃に捨てられたという心の傷を持ったまま成長していたところとかを、既出の作品ならもっと大きく膨らませていくのでしょうが、この作品は違いました。
言葉にしなくても、行動にしなくても、ずっとエイヴリーを見てきたオーウェンには、正しい答えが、エイヴリーを導く道が分かっていて、実にさくさく進みます。
ええ、拍子抜けするぐらいに。
でも謝り足りないヒーロー、反省しないヒロイン、誤解が誤解を招くことがよくある昨今のロマンス本の中で異色なまでのピュアさとも言えて、私はかなりそこを満喫しました。ストレスフリーもいいところですよ。
癒されたい、甘やかされた気分を味わいたい方にお勧めしたい(笑)

5歳の女の子(エイヴリー)が8歳の男の子(オーウェン)にもらった、お菓子のおまけの指輪と婚約のキス、結婚したら犬と猫を飼って子供を五人…そんな、微笑ましい昔の話が随所随所に放り込まれます。
恋人同士になっても周囲は誰も驚かない、驚くのは本人たちだけ、という、当人達の認識は「友達以上恋人未満」の2人。
そんな彼らのぎこちない、いい大人なのに、何故にこんなにきゅんきゅんロマンスしているのか?!とかいうツッコミは全力で飲み込みましょうよ(笑)。
おかしいな、ラブシーンは絶対に前作よりもホットなのに、リリカルすぎて笑います、たまに(笑)。
また周囲の脇役の皆さんがいい味なのは、ノーラ作品のお約束ですが今回もバッチリでした。
特にエイヴリーのお父さんウィリー・Bがかなりの凄腕キャラだとうっかり判明しますが(本編のネタばれになりますので伏せます。「彼ら」の反応を楽しんで下さい。笑)、いやー。流石だノーラ!
そして、最初からすっかり名脇役筆頭のモンゴメリ家長男ライダーの飼い犬DAが今回もステキすぎましたな。
ドーナツで芸! 前作で三男ベケットの継子たちの飼い犬となった2匹のチビ犬を従えて闊歩とか!
そんな飼い犬と会話をしているツンデレ長男の破壊力は健在でございますぞ(爆)
「雪かきするのが嫌だから、とりあえずお前か俺かが結婚するしかないらしーぞヲイ」的な会話ですよアホすぎてラヴ(笑)

さて。ストーカー大暴れ!な1巻、ピュアで微笑ましい2巻ときて、お次はラストでございますな。
今回、何と例のホテルに住まう幽霊リジーさんの子孫と判明したのが、デキる支配人ホープさん。
彼女との最初の出会いから、ツンがツンでツンだったライダー兄ちゃんとホープさんのラヴですよ!!
幽霊さんの話も大団円させつつ、ツン同士の2人がどんなラブストーリーが展開するのか、今から楽しみでなりませんよ♪
うふふ。早く読みたいな♪
本日から4月!
本日より新年度!!
まぁ、ここでエイプリルフールネタをかますのもいいのですが、どうやら4月前半は仕事のせいで余り余裕もなく身動きとれなさそうなので、先に片付けるとします。
というワケで、はじまって早々に来月5月の新刊の覚え書き(爆)
余裕なさすぎて、今月分の買う新刊は全部予約完了しているのさヤッホー( ̄▽ ̄)

原書房 ライムブックス
約束の海に舞う天使と クレスリー・コール

オークラ出版 マグノリアロマンス
美しき盗賊と傲慢な公爵 ローリー・マクベイン
愛に手錠をかけるとき シャイラ・ブラック、シルヴィア・デイ、シャイロー・ウォーカー

幻冬舎 ラベンダーブックス
邦題未定 テッサ・デア
邦題未定 リサ・クレイパス、ジュリア・クイン、キンリー・マクレガー

ヴィレッジブックス villagebooks
邦題未定 ダイアナ・ガバルドン
邦題未定 パメラ・クレア

扶桑社 扶桑社ロマンス
邦題未定 リサ・マリー・ライス
邦題未定 ルーシー・モンロー

竹書房 ラズベリーブックス
星のかけらを紡いで ジェイン・アン・クレンツ 
危険なレッスンをあなたと エマ・ワイルズ

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 リンゼイ・サンズ 
邦題未定 ジル・バーネット 

ハーレクイン社 MIRA文庫
ハリー卿の麗しき秘密 キャサリン・コールター


ほほほ。
既に1冊、全くの規格外が紛れ込んでいるのがお分かりかと。
というワケで、来月はLJG様祭りイェーイ!(爆)
専用BBSの方には3月中旬に情報落としていましたので、そちらでチェックされた方もいらっしゃるかと(笑)
三部作を全部翻訳してもらえるとは、正直最初は全然思っていなくて(LJGの設定とか、あのシリーズの内容とか色々と)、二冊目が出た時も出版社に頭が上がりませんでした。
でも、1冊目の翻訳が決まった時に、担当さんは、私が原書発表前に三部作だと伝えたことをしっかり覚えていらして「三冊と考え、三部に通じるデザインやタイトルにしたいですね」と仰って下さいました。
あの時から何年たったのやら…感無量です。
三部作完結編の翻訳を店頭で見た瞬間にむせび泣きしそうだわ私 > 末期だろヲイ(笑)
これが売れて、短編集翻訳に繋がるといいな。
特にLJGものは短編多いんで…ああ、でも、短編集だからなぁ(^^;とか、ちょっと弱気にもなるんですけど。

他は…ふふふ。ふへへ。楽しみがいっぱいすぎて笑いが止まらない!
ローリー・マクベインでしょ、エマ・ワイルズでしょ、あとは扶桑社から出るならリサ・マリー・ライスも買うし。
パメラ・クレアとクレンツは続編だから買うし♪
ラベンダーから出る短編集…あ、ウチに原書ある本だわ(笑)。
クレイパスの話、あれだよね?
デレクとサラの娘と「あの人」のお話(笑)。
キンリー・マクレガー目当てで買ってた本に、うっかりすごいスピンオフ話が載ってましたと記憶しています(爆)
でっ、二見から出るジル・バーネットなんですが、前に出たドジっ娘魔女のお話のスピンオフなんですってー!!
その件を教えて頂いた時は荒ぶりましたYO!
ドジっ娘ちゃんのお話、超お気に入りだったので嬉しすぎる!!
ガンガン推してまいります!!(爆)
来月はナチュラルハイで参りますぜwww

+余談+
いつもの別部屋はこんな感じで、微妙にズレた感が(笑)

http://cool-book-new.seesaa.net/article/347235489.html

残りはそのうち埋められれば(^^;
スーザン・エリザベス・フィリップスの最新刊です。
相変わらずのSEP節全開で、何と愛しい1冊であったことか!!

この作品を読むには、まず二冊のSEP作品を最低でも読んでもらいたい。
勿論それの片方は『ファースト・レディ』である。
今回の主人公であるルーシーが初登場するあの作品が、今回の物語のベースになっているといっても過言ではない。
そして、もう片方はSEPの前作である『あの丘の向こうに』。
この作品が前作とほぼ同時進行で展開するので、鏡の向こう側といった状態。
そう、ルーシーが、己と前作ヒーローであるテッド・ビューダインとの結婚式から逃亡するところから、この物語も始まるのです。
前作が逃げられた花婿側から、今作が逃げた花嫁側から…逃げた花嫁…逃げた花嫁…ああ、あったな。レイチェル・ギブソンにも。
そういった意味では、逃亡花嫁はロマンス小説では割に鉄板なのか?!(笑)


そんなこんなで、理想の男性(という皮をかぶっていた性格悪のイケメン。爆)と名高いテッド・ビューダインとの結婚式から逃亡したルーシー。
その時、通りかかった怪しい男パンダ(自称)に助けられ、旅に出る。
二週間ほどの逃亡生活の末、彼女に突きつけられた事実は、パンダが結婚式以降のあれこれの為、ルーシーの両親に雇われたボディカードだったという事だ。
両親の元に、テッドの元に帰るようにパンダに諭されて置き去りにされたルーシーだが、まだ自分自身の気持ちに整理もつかない。
何より、旅をしているうちに、粗野でぶっきらぼうなパンダの事が気になって仕方ない。
そして、マスコミから逃れるのも兼ねて、パンダの持っていたカードの情報を頼りに、ミシガン湖のチャリティ島に渡るのだが…。


とにかく、最初から「ああ、SEPだ!!」と感涙に咽ぶ人物描写の刺さり具合がたまらんですよ!
ルーシーも、パンダも冒頭部分あたりは、全然甘く魅力的に描かれていないにも程がある(爆)
いくら、気になるルーシーに愛想つかしてもらう為の演技だったとはいえ、ヒーローがのっけから浮浪者じみた風体、げっぷ三昧で腹をぽりぽり掻きながら下ネタ発言しかしないなんて、もう、容赦ない(笑)
かくいうルーシーもヒステリック状態なので、冒頭のあたりで脱落する読者がいるのではないかとヒヤヒヤするぐらいでした(笑)。
ですが!
チャリティ島に到着し、島の住民が登場するあたりからアゲてきます。
まるで時間が止まったような状態でおかれているパンダの住んでいる古い屋敷、そこに現れた島の少年トビー、トビーの後見人で養蜂家のブリー、島で商売を営むマイクとが、実に巧妙に絡まっていてうっとりため息。
何、その凍りつくような空気は何?!と気になり、どんどん先に。
上手い! 何だ、その上手さ!!
全くメインストリームから関係ないサイドラブストーリーかと思いきや、そうくるのか!そこにつなげるのか!!と、感嘆必死。
特に、マイクとブリーが顕著に表現しているこの作品のテーマである「罪と贖罪」について、ルーシーとパンダだけでなく、パンダの仕事の依頼主であるテンプルも絡めてきての、大所帯話へと展開。
あのボリュームのストーリーを、実に難なく読ませるのが、SEPの構築する世界観の、そしてキャラクター造詣のブレなさゆえである。
特に、女王様キャラなテンプルと、それをも凌ぐ美人心理学者クリスティーナが加わってからの、女子会場面が私は大好き(笑)。
テンプルの依頼(=強制ダイエット)に付き合ったあたりの、パンダの家の地獄絵図っぷりは、もはや恐怖を通り越して抱腹絶倒…あのルーシーの焼いたふわふわパン争奪戦のあたりは爆笑ものですよ!(草むらにパンを隠して、こっそりむさぼり食うヒーローなんて、SEPでなきゃ書けないだろ。爆)
物語のテーマを具現していたブリーとマイクの場面はSEPらしい、世間から負け犬のレッテルを貼られ落ちぶれた女性の再生の物語をかねていて、そこにトビーという少年を絡めたあたりは秀逸。
混乱しつつ、アイデンティティクライシスを起こしつつも、ルーシーが島に溶け込み、ブリーとやトビーと絆を結びつつ、パンダとの恋愛にぶつかっていく様が何ともいいのですよ。
そして、一番ツボだったのが、やはりパンダだなー。
今までいろんな傷ついたヒーローを描いてきたSEPだけど、こんなに波乱万丈の人生を送りながら、人を傷つけるぐらいなら己の可能性の全てを放棄してでも相手を守る、という人はいなかった。
オール・オア・ナッシングで、ナッシングしか選択しない人なんて。
今まで延々と図体の大きい駄々っ子をあれだけ書いてきたのに、ここにきてこんなヒーローをぶち当ててきたSEPの凄さに焼き土下座したくなった。くっ。
ああ、誰よりも自分に厳しいのも、過去の己の行状とそこから派生した色んなことに対する、「罪と贖罪」というテーマそのものであって、つまりはロマンスを書きつつもブレていないんだ。全てにおいて。


とにかく、これは全ての人が、同じ読み方を出来ない1冊なんでしょうね。
SEPの作品というのは、どこか居心地の悪さを、毒を含めつつのハッピーエンドもので、確かにこれもその範疇なんだが、今までよりもちょっと別の次元に入った気がしてならない。
人種問題、同性愛、退役軍人のケア、里親システムなど、もう、書き辛い事にも真っ向から挑んでいて流石。
いつも通り、笑いあり涙ありの独特のペーソスに溢れた(そして、惨いまでの潔さも健在。今回、祖父さんが一行であの世送りになった。爆)、何よりも読んだ直後からまた読み返したくなる。
架空の世界だと分かりつつ、本当に実在しているかのようにルーシー達のあれやこれやに一喜一憂し、浸る。
こんな作品を惜しみなく書いてくれるから、私はSEPを愛さずにはいられない。
次回作品が今から楽しみでなりません。
今年1冊目のイヴ&ロークシリーズは、翻訳版通算30巻(番外編除く)の大台記念。
そんなこんなで、楽しみに舐めるように読みました。
順調に好みに育ってるヤッホー!!(爆)

何がヤッホーなんだとかいうアナタ。
それは、ことのさんの趣味嗜好をご存知ない、もしくはこの日記初心者読者でいらっしゃいますな(笑)。
勿論(?)、ワタクシがヤッホー!!と喜んでいるのは、今回久々の登場でありますジェイミー・リングストロームくんでございますYO!
いやぁ、高校生の彼に目をつけたのが5巻ですから、ここまできましたか。
大学生になっている彼の育ちっぷり、それこそイヴでなくてもまじまじとチェックしてしまいますわ。
いやぁ、いいモン見た(萌) > 違うだろ、オイww

そんなこんなで、今回も前回と同じようにニューヨーク市警の内部と業務風景が色濃く書かれたものとなりました。
29巻での被害者は分署勤務の捜査官でしたが、今回は警部の愛娘。
その殺害の状況が、イヴの過去と、そしてロークの過去とシンクロニティしている具合が半端ない。
イヴの周囲の人間も、そして読んでいる方も、あれやこれやを思い出し、ダブらせて胸苦しくなる程。
特に印象深かったのが、前作で恋人を殺され、職務から一時的に離れていた検死官モリスの心の中の言葉と、同じような状況で愛娘を失ったサマーセットの言動。
ああ、重い。ひたすら重かった。
だからこそ、そこから這い上がるように捜査を進めるイヴが何とも頼もしい。
しかし、いつも思いますが、ロマンティックスリラーとして読んでもこのシリーズは毎回事件を繰ってきますが、今回もやってくれましたねー。
細かい人物配置を繰り返し、糸と糸をここまで紡ぎあげたというか、こんな長いスパンでの犯罪を1冊ですっきり書き終えるのも流石。
ネグレクトもここまでくると、もはやホラーじみている。それぐらい怖かった。
犯人も、その犯人を構成する要素も。
真っ白の子供を壊し、毒してゆく様を、同じ道をたどる可能性があったイヴとロークを対比させつつ描く様は天晴れとしか。

しかし、もうね、やっぱりこのシリーズの楽しみはイヴの擬似家族たちのあれこれを楽しむことでもありますからね!
いやぁ、今回はチャールズとルイーズの結婚式直前というタイミングの事件だったけど、笑えるぐらい花婿チャールズが出てこなくって…出てきたら、オチ扱いだったとかどうよ?!(笑)
笑えるといったら、イヴとナディーンのたくらみが出色でしたよ!
腹黒い2人が名演技キタコレー!!的に、思わずロークも拍手もんだぜ(笑)
マイラ様の凶器になるカバンもツボでしたが、この巻のイチ推しはバクスターだなっ!!
え? バーベキューのおみやの件ではありませんよ?!(笑)
あの兄バカっぷりヤバい!!
「ウチの坊やが」「ウチの坊やが」…どんだけトゥルーハートくん自慢するのかお前?!(爆)
そしてイヴも負けずにピーボディ自慢、と、あのA得点場面のイヴはデレだったよね?!(笑)
あとねー、やっぱりジェイミーくんが登場となるとローク、マクナヴ、ジェイミーの電脳オタク三兄弟場面はマストチェックなワケなんですが、今回は難関のウィルスを犯人がセキュリティシステムに使用するという事もあって、ガチでございましたわよー。ほほほー。電脳父ちゃんフィーニーばりに大満足!!
シリーズものの醍醐味というのもありますが、つらいばかりだと読み続けられないと思うのよね。
こういうニヤニヤしちゃう場面が絶妙の按配で入るのが、長寿の秘訣かしらねやはり。

というカンジで今回もIn Deathワールドを満喫させてもらいました(^^)
次の巻も楽しみだな~。
ウィンズピアの翻訳新刊、読了。
うっしっし!! これだからウィンズピア作品を読むのをやめられませんってば!!

そんなこんなで、お亡くなりになって既に24年にもなりますが、まだまだ未翻訳作品があるので、こうやって新しい作品を読めます。
読者としてはありがたいです。
というわけでこれは1974年作品なんですが、ああ!まさに中身がその頃のものです!!
何がって、この全くもってエロエロエッサイムひゃっはー!!なご時勢に、朝チュンどころかチュウ止めですぜ?!
けしからん! もっと下さいおかわり下さい!! > リリカルダイスキー(笑)

お話は、両親を亡くしたジェーンは、美しいながら我侭で意地悪い伯母にこき使われる毎日。
伯母の娘も似たような軽薄な美女だったが、その彼女が玉の輿を狙って公爵の位を持つ男性と婚約したはいいが、彼が非嫡出の息子がいる。
予想通り、自分が一番可愛い人間にとって、コブ付きな上にブラジルに拠点を持つ相手にド田舎に連れて行かれるというので、弱腰になった挙句ドタキャンすることに。
こうなってくると、尻ぬぐいさせられるのは、使用人同様に扱われているジェーン。
直接、婚約破棄を伝える度胸のない母娘は、当然のようにジェーンにその任務を押し付けてさっさとトンズラ。
ジェーンは、その相手の公爵ペドロに会いに行ったのだが、そこでペドロは息子の子守として働くことを彼女に提案したのだった。

よくある契約結婚ものではなく、まずは子守として若いヒロインを己のテリトリーに誘い込む公爵キタコレ!!(笑)
美女というのではなく、不思議な妖精ちゃんのようなジェーンを逃すまいとするペドロのトーキングアタックすごいぞ(笑)
この2人、どっちもどっちで人と愛に対して懐疑的なんですが、根気比べのような雰囲気すらしましたね。告白するのはどっちが先?!といった風に。
ジェーンがまた、芯の強い女性で22歳ながら達観しているフシもあるのに、恋愛に関しては真っ白なところがたまらん可愛さですね!
ペドロの息子トリスタオがまたかわいいんで、この少年とジェーンの場面は本当に和んでしまいます。
あー。ペドロでなくても、ラブラブがすぎるぐらいに愛でたい気分ですよ。
ただ、こういったおだやかなムードで終始するのかと思いきや、そこはウィンズピア。
ブラジルのジャングルに抱かれた邸宅でのロマンスのこの話、2人の思いが通じる場面からラストまでが何ともドラマテイック!
直接的な事は描かれてはいませんが、ペドロの置かれた立場の危うさを、あの最後の、上空から見る炎上する思い出の場所が物語るという情緒ある技はさすがです。

こういう、余韻のあるラストシーンを最近、お目にかかっていなかったのかもしれません。
あと、翻訳が霜月さんというのもあって、とにかくウィンズピアの世界観を美しく読ませて戴いたのもあったのでしょう。
非常に満足しました。

「懐かしい雰囲気に浸りたい」
「昔の白い表紙のハーレクインロマンスを読んだような気持ちになりたい」

そんな読者の方に、どうぞこの一冊を。
古典を古典らしく読ませてもらえる、これは今となっては贅沢な話なのです。
美しいウィンズピアの世界を、美しく読ませてもらえた事に感謝しつつ。
ナリーニ・シンのサイ=チェンジリング・シリーズ6巻読了。
オードソックスなテーマをパラで書いたらこうなる。

今回の主役は、【ダークリバー】の近衛マーシーと【スノーダンサー】の副官ライリー。
つまり、狼くんと豹ちゃんのカップルです。
とうとうきましたね、チェンジリング異種族間。でも、読んでみたら、思った以上にオードソックスでした。
確かにラブシーンはもう、肉食 VS 肉食(爆)なので、場所、時間を問わずにホットなんですが!(しかし、このシリーズで○○○って案外と今まで無かった? 私が忘れているだけか? 笑)
何がオードソックスかというと、アイデンティティの欠落と、職業への誇り。
もはや、ラブだロマンスだというものを超越した、キャラクターの根幹を揺るがす話なカンジがしました。
今までは、チェンジリングの主役に、相手がサイ、もしくはヒューマンだったから、チェンジリングの群れにその相手が丸ごとお引越し的な印象でした。
ですが、これがチェンジリングとなった場合、お互いがそこは譲れないことは分かっている。
だからこその妥協点を見出すまでの葛藤が凄まじいものとなっていた。
自分も駄目になる、でも相手も駄目になる、とか精神的に生きるか死ぬかの瀬戸際だよ、あれは。
そこは、まぁロマンスなので最後は ご都合主義的打開オチ 「おおっ、そんな凄い展開に!!」とかなるのですが(笑)
私は、ロマンス読みながら、後先周囲の迷惑考えず惚けて仕事を途中で放り出す主役に全然理解のない心の狭い人なので(爆)、マーシーのあの群れと任務に対する真摯な姿勢がたまらなく好きです。
ちょっと頑なに思われるかもしれないけど、男性ばかりの中でバリバリに仕事をこなす彼女だからこそ、あの葛藤があるんだと思います。
ライリーが、それを理解していく様が今までの話にない形のものでした。
異形の種族を理解するのではなく、裏も表も分かりすぎるチェンジリングだからこそ、その過程で己を鑑み、自分の仕事に対する姿勢を振り返り、そして互いに成長し合えるのがとても素敵でした。
いえ、本当にパラノーマルの形を借りた、コンテンポラリーのビジネスものを読んでいる錯覚すら覚えました。
これはナリーニ、上手かった!!

シリーズものなので、既刊のカップルたちがどうなっているのかとかを読む楽しみもしっかりあります。
すっかり【ダークリバー】のアルファの伴侶として、しっかり者奥さんとなっているサッシャのおめでたとか、過去の事件から伴侶を得て立ち直り、次は愛する兄ライリーの幸せを願うブレンナとか。
でも、今回は【スノーダンサー】のアルファであるホークと、彼の庇護の元にある特殊能力者の少女シェンナのあれこれにもっていかれた感が(^^ゞ
あの巻までは読みたい!! と、読者が出版社に投書するレベルだな、あれは(笑)。
と、まぁ、色んな角度まるまる楽しめた安定感パない一冊でした。
こんなボリュームの長編シリーズを、翻訳を地道に続けて下さっている出版社に感謝しつつ、次回を待つとします。
次回はデヴラジさんですかー。ビバ、スーツ!スーツの男!! > そこかよ(爆)
年度初めの4月なので、新しい作家さんとかあるかな、とか思ったら意外に1人だけでした(笑)。
3月で力尽きているっぽいので、ちょうど骨休め…げふんげふん。
とにかく、覚え書きだけしておくぜいっ!!

原書房 ライムブックス
ふるえる愛の灯火に リサ・クレイパス

オークラ出版 マグノリアロマンス
となりの家の海賊 ジェニファー・アシュリー
ろくでなしに愛を ジュリー・アン・ウォーカー

竹書房 ラズベリーブックス
ひそかな恋心に振りむいて サリー・マッケンジー 
不思議の愛の国に招かれて シャイアン・マックレイ 

ヴィレッジブックス villagebooks
不死人夜想曲2 邦題未定 アリソン・ノエル

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 トレイシー・アン・ウォレン
邦題未定 ローラ・リー 

ハーレクイン社 MIRA文庫
ジュリエットの胸騒ぎ サブリナ・ジェフリーズ
オリンポスの咎人 ストライダー ジーナ・ショウォルター

扶桑社 扶桑社ロマンス
最初で最後の恋人 ノーラ・ロバーツ
コロラドの風に呼ばれて コニー・メイスン


嬉しいのが、ぶんか社のロマンスライン撤退から全く翻訳されなくなったサリー・マッケンジーが復活していること!!
新シリーズ(原書でも続いている)ですが、ここから、もしかしたら「ああ、そういえばこの作家、ネイキッド・シリーズって4巻以降は翻訳されていないわね」的に、出版社の方に気付いていただければ!!
大好きなの、サリー・マッケンジー!!
というワケで、文句なしに復活祝いのイチ推しで!!
2推しは、これは鉄板でノーラのイン・ブーンズボロ2巻♪
次男くんのお話てへへー☆
マグノリアロマンスは、ジェニファー・アシュリーは勿論即買い、ジュリー・アン・ウォーカーは初翻訳で、シリーズものなんですが最近このテの兵士組織ものご無沙汰しているので買いで。
で、エロティカファンタジーで不届きな設定のシャイアン・マックレイは迷うことなく買い!(キリッ なんですが。
あれ、この作家、初翻訳ではありませんよね?
マグノリアの短編集で登場している「シェイエンヌ・マックレイ」ですよね、つまり。
あのスペルなら、今回のシャイアン表記のが近い気がしますが。Cheyenneってつまり、『赤毛のアン』でアンが自己紹介する時に「最後に『e』のつくアンよ」と言っているのと同じだと(笑)。
そんな事を考える末期ロマンス脳乙!(爆)
この前の二見書房のコートニー・ミランといい、短編から長編翻訳に繋がる作家さんが増えるのは嬉しいな。そして逆もまたしかり。
短編集も大好きなので♪
あとヴィレッジは一冊、この前から発売延期になっている本がここに入るのかどうかがまだ分からないんですが(^^ゞ
延期分を改訂するのかどうかは、所詮は自分用の覚え書きなので(^^ゞ

そんなこんなで、多分、今月の新刊を来月に持ち越しても帳尻があう4月?!
だって、こんなに私が脱落している作家の名前が並んでいるのも久しぶ(ry


+余談+
とりあえず、途中ですが別部屋はこんなところでポン!

http://cool-book-new.seesaa.net/article/321319553.html

そして、相変わらず某社の分が埋まっていませんとか(笑)
「英国パラソル奇譚シリーズ」でお馴染みのゲイル・キャリガーの新シリーズ読了。
ヤングアダルトだからって身構えなくても、キャリガー節は健在!(笑)

↑ とか言いながら、実は私が一番身構えていました(爆)。
だって、ラノベとかヤングアダルトって、嫌いではないし読みますが…どうも「これ!!」というものに出会えないままここまできていますから。
しかし、これは違いました。
とっても面白く、ワクワクしながら一気読みしました。
全て読んだ後、他と何がどう違うのかを考えた時に、ロマンス読みとして駄目極まりない答えがそこにありました。

ああ、この1冊目、恋愛要素が皆無に近かったからだ(爆)

同じキャリガーの英国パラソル奇譚を、スチームパンク設定以上に恋愛要素で夢中になって読んだ私が、ここではそれがない事に安定感を覚えて読む。
非常に矛盾しております。
が、この作品がヤングアダルトだという事情が、そういう現象を引き起こしているのです。
主人公ソフロニアちゃんは14歳。
その年齢のヒロインのホレタハレタだを物語の中心軸として物語を展開されるには、私は余りにヨゴレな読者(爆)。
まぁ、それをおいておくとしても(笑)『トワイライト』以降の女性作家の翻訳ヤングアダルトが恋愛要素の多いパラノーマル中心なのは否定出来ないと思います。
魅力的な設定も、その余りに多感な時期の不安定極まりない恋愛を軸にしているので、自然とブレてきてしまい設定崩壊、キャラ崩壊に繋がっている印象がどうしても私にはあります。
昔なら、それも良かったんでしょうがね(笑)。
確かにロマンス読みなので、ロマンス部分は欲しい。
でも、それが作品のクオリティを、根幹を損なうとなればいっそいらないと思う次第(笑)。

で、この英国空中学園譚シリーズです。
この前までやっていました英国パラソル奇譚と同じ世界で、人狼やら吸血鬼と人類が共存するヴィクトリア朝英国。
あの時から25年前が今回の舞台となります。
主人公は、とある田舎住まいのご令嬢ソフロニア(14歳)。
少々(?)好奇心とおてんばが過ぎる彼女、とうとう家族から上流階級の子女が集まるフィニシング・スクール(花嫁学校)に強制送還される羽目に。
ところが、そのスクールは…情報収集から毒物扱い、異界族への対処などを学ぶ女スパイ養成所だった事から、ソフロニアの冒険が始まった!!

いやはや!!
冒頭の、おきゃんなソフロニアの行状あれこれから、ドタバタ喜劇のように転がる転がる(笑)
ページをめくる手が止まらないように、彼女の行く手にいろんな人物たちが現れるんですが、1人たりとも一筋縄ではいかないキャラばかり(笑)。
特に学校に入ってからの展開は、キャラの斜め上っぷりに拍車がかかる(笑)。
前出のように、14歳ヒロインなので恋愛云々は無いというか、ほのかに気になる相手というものは登場しますが、それすらもまだ形にはなっていません(お子様だからねー)。
何よりも、1行1行のペースで成長し、開花してゆくその様に、キャリガー独自のあのスチームパンクっぷりが絶妙にリンクしていて素晴らしい!!
作品としては、断然こちらの方がパラソル奇譚よりも完成度が高いです(好みを考えず客観的に見て、ね)。
メカ度もこっちのが高いかも > 特に紆余曲折でソフロニアのペットとなるメカアニマルのバンパースヌートは傑作!!超カワイイよ!!

このシリーズにまだ手を出していないそこのアナタ!
英国パラソル奇譚シリーズとリンクしているこのシリーズ、いつ読むの?!
今でしょ?! ←CMに毒されすぎ(爆)
うふふ。そうなのよー。
このシリーズ、パラソルシリーズとリンクしているのよー。あのシリーズから25年前のキャラクターが出ているのよっ!
ちなみに、1人はこの巻のネタばれするので伏せますとして(笑)、もう1人はあのシドヒークです!!
そうです、ソフロニアの同級生として、スコットランド・キングエア城からシドヒークが登場!
この時点で、我らがコナル・マコンはキングエアにいてシドヒークと暮らしておりまして、ここにも彼女の背景モノローグで彼のことは出てきました。
1巻ラスト近くでの含みといい、今後もシドヒーク周りは要チェキでございますよコナル様スキーの皆さま!!

このシリーズ、既に作者の方から「全4巻、一冊ごとにソフロニアの学年が上がる」ということが発表されております。
4年生、卒業時になると、あのソフロニアも18歳です。
その年齢になると、ラブを絡めても断然面白く読めるかと。
何より自分の構築した世界観を、パラソル5冊かけてがっちり固めたキャリガーには、軸のブレとかいうものは心配ないでしょう。
何よりあの摩訶不思議なキャリガーの作った異世界英国で、元気印に駆け回るソフロニアちゃんを愛さずにはいられません!!
こんなに心から可愛いと思ったヒロイン、久々ですよ!
あのまつげパチパチの特訓とか、可愛すぎてゴロゴロ床を転がりましたYO!!
すっかり気分は、ソフロニアちゃんの母ですよー。
こんな可愛い子の相手には、イケてる男の子でなきゃ許さないわー!!

そんなこんなで、食わず嫌いでなく、単に作品によったんですね、と思ったスチームパンクヤングアダルトの傑作の一冊。
もう、今から2巻が楽しみすぎて泣く!!
もっとも、原書も出ていないので、こればかりは…どうなるのやら(^^ゞ
ジェイン・アン・クレンツのアマンダ・クイック名義の翻訳最新刊、アーケイン・ソサエティもの、読了♪
犬が出てこなければ、ヒーローがワンコ化とか(爆)

旧作、ソサエティものと、ゆっくりながら順当に翻訳が続いておりますクイック名義。
今回はアーケイン・ソサエティ過去編の一つのターニングポイントとなる、ソサエティの創立者の直系となるケイレブのお話。
過去編では、一冊目から登場しているケイレブがやっと主役ですよ!
この彼が、現代編でもお馴染みのソサエティに密接に位置する関連企業、調査会社ジョーンズ・アンド・ジョーンズの設立者となるのは分かっていますので期待するなってのが無理!
いや、しかし、そうきましたか!

そう、この作品冒頭の時点では、ケイレブは独身で、会社の名前も「ジョーンズ・アンド・カンパニー」。
この名前が変わることは読者みんなが分かっている。
だからこそ、クレンツはそれを逆手にとってこれをネタにして我々を笑わせてくれちゃうワケだ。
まさか、ベタそうな「ジョーンズ・アンド・ジョーンズ」になるまでに、あんなに苦労していたのかケイレブ!!
恋に落ちた相手が、独立独歩の才女(クレンツ作品お約束のヒロイン像)ゆえに、言い負かされて会社名でジョーンズが、彼女の姓の後ろに配置される危険性とか、もう、笑わずにはいられません(^^;
本当に、既に現代編が出版されている事を最大限に利用したコントですよ、あれは(笑)。

そんなこんなで、今回のいろいろやっかいな事情を抱えたケイレブ(クレンツ名義の現代編を読んでいる方なら、彼の抱える事情はある程度推察出来ますが)のお相手というのが、ソサエティ会員の娘でイワク付きの女性ルシンダ。
やっかいな男に、イワク付きの女…クレンツらしいというか、何というか(^^ゞ
彼女の専門は植物学。しかも毒を感知出来るという、いかにもソサエティ向きの特殊能力を兼ね備えた彼女が、厄介事に巻き込まれる。
身の潔白を証明する為に、調査を依頼するのがケイレブでした。
会った瞬間に、お互いに惹かれあう2人なんですが、ケイレブの抱えている「事情」が影響し…、という話。
しかし、そこはクレンツなので、斜め上な脇役と小道具たちが縦横無尽に活躍し、楽しいエンターテイメントものとなっております。
ちなみにルシンダの研究のひとつが「シダ」ってあたりが、もう、やっぱりクレンツ!!
前作にも登場したスペラー警部も再登場、前作主人公カップルのお披露目舞踏会という設定を利用し、あの縁結び叔母様レディ・ミルデンも活躍、その彼女に縁談を依頼するルシンダの従妹、ケイレブがスカウトしてきた特殊能力を持つ奇術師エドマンドなど、主役脇役問わず入り乱れの丁々発止なやりとりに吹き出すばかり(^^ゞ
というか、今回の最強の脇役は、ルシンダを守るシュート一族ですね!
いや、もう、最強のあの一族だけでなくルシンダの屋敷の周辺が皆、ルシンダの信徒状態なんですから(本編を読めば笑わずにはいられないレベル)。
難攻不落の城にいるに近いな、あれは(^^;;

ロマンスとしては、これもクレンツ作品鉄板ともいえる、しっかり者ヒロインがヒーローをがっちりフォローする系なんですが、むしろ今回はその最たるものか。
自分が狂気に陥り死ぬという、代々続いてきた直系の闇に苦悩するケイレブなんですが…その、ルシンダが見事なまでに憑き物落とし(by京極夏彦)するのですわ。
あの場面、まさに「アニキーっっ!!」とルシンダにひれ伏したい気持ちになりましたね!圧巻!!(笑)
ソサエティ創始者シルベスターの負の遺産についても、天晴れに理詰めであっさり謎解きしちゃうんですよ、このルシンダ。
途中で、すっかりこの2人が出会ったきっかけ、ルシンダが困ってケイレブを頼ったなんて事は木っ端微塵に忘れましたYO!
仕方ないわね、よしよし、とすっかり形勢逆転でケイレブを守るルシンダのラブラブっぷりが過ぎる(爆)
なんというか、そこからも言えますが、無双化すると無敵系に描かれていたハンター能力のヒーローキャラの中で、ジョーンズ・アンド・ジョーンズの設立者ながら、ケイレブが一番繊細に書かれていたかも。不安定ともいえるのか。
何かかわいくってねぇ、このケイレブ。
一番ウケたのは、ルシンダと出会ってからというもの、いつも朝8時半になったらルシンダ宅に朝ご飯をご相伴に預かる為にやってくるというとこ(笑)
完全に、餌付けされた犬のようですケイレブ!!(爆)

そんなこんなで、いつも通りにクレンツファンとしてあらゆるところにも満足し、わひゃひゃと笑って楽しめた一冊です。
しっかり過去編と現代編をリンクさせるのにも余念無く、かといってロマンス部分もぬかりなく、何よりも怪しい薬品やら集団やらを活き活きとクオリティ相変わらずで書いているそのブレなさに拍手!

次のクイック名義は、アーケイン・ソサエティの「ドリームライト・トリロジー」の一冊か。
ああ、過去、現代とこれで揃うとなると…未来編…キャッスル名義……(´;ω;`)ブワッ
どこか、クレンツの名前でもいいから翻訳してあげてーっっ!!
シェリル・アン・スミスのスクール・フォー・ブライズ・シリーズ2冊目、読了~ん♪
苦労人ガテンくん、最強!(笑)

今回の主役は、前作のヒロインの異母姉ノエルさん。
2人の妹が芋ヅル式にハッピーエンドを迎え、かねてからの環境とトラウマも手伝いオールドミス路線まっしぐらの伯爵令嬢。
かといっても、そこは困窮しているワケでもない、裕福なお嬢さんなんですが・・・これが、異母妹エヴァが経営する娼婦の為の花嫁学校に関わっているが故に事件に巻き込まれる。
その学校に逃げ込んできた娼婦の1人が、愛人であるとある伯爵の奥さまの持ち物である高価なネックレスを盗んでしまったのだが、これってばヤバイ!!
キラキラしていてうっとりしちゃってつい・・・でも、どうしよう?!と、スイーツなゆえ後の事を考えず衝動的に行動し、後悔するとかいう典型的パターン。
エヴァの留守に学校のことを任されていたノエルさん、じゃあ返して知らんぷりすればいいじゃない!!と、伯爵のお家に忍び込んで返却作戦を実行する事に。
男装し、忍び込んだ屋敷には、何故か留守だと聞いていたのに何者かがいた!!
てっきり伯爵本人だと思ったノエルさんってば、とりあえずそこを娼婦のフリをして乗り切る羽目に・・・というお話。

さて。
よくある勘違い、人違い話だが、これがよく出来ている。
まず、伯爵本人だと勘違いされたヒーロー、全くの赤の他人でなく伯爵の従弟ギャヴィンなのだが、見事に酔っ払って帰宅しているものだから、必然的にノエルは危機一髪で逃げ延びることが出来るのはすぐ予想出来るし、実際にそうなる。
半裸姿の時点で、アメリカ人とイギリス人のハーフでアメリカ育ちの肉体労働で培った日焼けした身体の描写があったりして、サービス描写とも(笑)。
ま、あのノエルの相手なので気取った貴族紳士では役不足とは思っていましたがね。
このギャヴィン、実は1巻のところにちらほらと話題に絡んできていたキャラクターでもありました。
「ええっ、あの人の件であったわね、そういえば」的な。
ええ、そうです。この人、裕福なアメリカ人なもので、例のエヴァの目録に載ってますという設定(爆)。
仕事第一!なので、嫁とか二の次だったのに、気分良く酔って帰宅したらいた黒尽くめの男装美人のせいでっ!!(笑)
娼婦?! 娼婦なのか?! じゃあいただきま~・・・zzzzzzzzzz > お約束展開(爆)
いや、そこよりも。
酔ってたし、夢のような、いや、夢じゃなかったよな、あの美人・・・と、執念深くヒロインを見つけ出すのです!
そこが爆笑せざるをえない展開!

何と、ヒロインの使っている入浴剤の移り香をくんかくんか嗅いで見つけ出すんですよ、このヒーロー!!

お前、犬かよっっ!!(爆爆)
ここからが、ラブラブにノエルにアタック・・・アタック・・・だよな?
ことごとく 寸止め で終わるから、つい忘れそうになったよ!(爆)
本当に、ノエルに振り回され、事件に巻き込まれ続け、仕事がかなりうっちゃり状態で、ノエルじゃないが海軍発注の仕事は終わるのだろうか、と心配になるレベル(^^;
ペンダント強奪未遂の黒幕は誰だとかいうサスペンスの味付けもあったりして、テンポ良く読める展開以上に、実にロマンスとしても古典的でステキ♪
両親の不仲を見て育ったノエルが結婚という制度に懐疑的だったのが、ギャヴィンと出会ったことにより少しづつ変化していく様が、大胆かつ慎重な(「アタックチャーンス」by児玉清。爆)彼女のキャラクターを最大限に利用して描かれています。
とにかく、ギャヴィンが良く出来たヒーローでねぇ・・・丸ごと包み込む、というより丸ごとぶつかられても頑張る!って感じで(^^ゞ
イギリスの名貴族の一族として生まれながら、母親がアメリカ人だったというのと、育ったのもアメリカ、そして自分で商売をし労働を厭わないというガテンなところが、実にノエルのややこしいところにぴったりあった(笑)。
1巻のニコラスは困ったくんな坊ちゃん、って印象だったけど、このギャヴィンはポジティヴ思考の苦労人。
いやはや、すっかりお気に入りになりましたよ。

適度なボリュームなのに笑いもあり、イチャラブもあり、ドメスティックな事情あれこれありと満喫出来ました。
しっかり1巻の主役カップルのその後も読めるし、これ以降の主役候補のお披露目もあったり。
いやはや、あの一族・・・いろいろこじらせた人たちばかりなのねぇ(^^ゞ
次回も楽しみです。
ノエルとギャヴィンのその後も読めるのかしらん( ̄▽ ̄)
リンゼイ・サンズのアルジェノ&ローグハンターシリーズ3巻読了。
クリス乙wwwwwww > 笑い死に寸前!

いや、もう、一番最初に何かこの巻でコメント述べよ、と言われたらそこだろ!(爆)
1巻でも大概振り回されていたクリスだったが、今回はもうアナタ!!
翻訳を担当された田辺さんも我慢できずに、あとがきでネタばらしをなさっているが、あれは序章です!(爆)
ホンマ、どんだけ作者リンゼイ・サンズはクリスを偏愛しているんだ?!
彼への作者のツンデレ愛が炸裂しまくっていて、腹がよじれる程に笑い転げましたぜ私!
(クリス「でもっ、ツンばかりで全然デレがないよっ!(号泣)」)

はぁ。のっけからクリスの件で荒ぶってしまいましたYO!
でもって、今回の主役をすっぱり置き忘れるところでした(てへぺろ☆
3巻の主役は、アルジェノ家の財政奉行で貴重な常識人バスチャン兄ちゃん。
彼が、1巻でめでたくハッピーエンドになった兄ルサーンとその婚約者ケイトの結婚式に参加することになっている、彼女の従妹テリーを出迎えるところからお話は始まります。
常識人だった筈のバスチャン兄ちゃんが、一目逢った時からテリーになんかモヤモヤした運命的なものを感じたところからロマンス王道展開・・・お、王道展開・・・だった筈よね?!
そうだったはずよね?!
なーのーにー!
まずはケイトの部屋に転がり込む予定だったテリーが、従姉の部屋に既に婚約者@ルサーンが転がり込んでいて余分なスペースがないので、バスチャンのいるペントハウスに滞在する事になった。
これは、まぁ、ロマンス小説ありがちの「お互い気になっている同士が一つ屋根の下で」とかいう胸キュン設定。ふふふ、大歓迎モード!
いやんドキドキ・・・と、そこからがこのアルジェノ一家のドタバタっぷりが炸裂し、混迷極めはじめるんですが(^^;
ペントハウスに俳優をしているバスチャンの従弟ヴィンセント(勿論ヴァンパイア)が転がり込み、続いて災難(読んで下さい。爆)に巻き込まれ、足を怪我したケイトの同僚クリスが運び込まれ(笑)。
しかもクリスの代理で、結婚式直前のケイトが出張する羽目に・・・となると、花婿ルサーンがラブラブ全開についていっちゃったり。
結婚式の主役2人が消えてしまい、話としては・・・ええ。すっかりテリーにメロメロになったバスチャンのマメ男っぷりが炸裂(笑)
数百年っぷりのデートやら何やらできゅんきゅんですよ!!
きゅんきゅん・・・きゅん・・・ひゃーっはっはっは!!
バスチャン兄ちゃん、かなりラブぼけしております!
ヴァンパイアが、うっかり日中に蚤の市散策とかショッピングとか、無装備で出かけてぶっ倒れかかるとか!(笑)
生命維持に必要な血液も取り忘れる程の重症ボケとか、何かバスチャンがあの一家きっての常識人とかいう話は都市伝説と化してきた感が(爆)。
もっとも、そんなボケ具合も、その後に次々と起こる爆笑せざるをえない災難フェスティバルに比べたら些細な問題となってしまった orz
いやぁ、凄かった!
笑い過ぎて、真剣にむせて深夜にのたうちまわってしまいましたよ私!!
イケメンのヴィンセントが、クリネックスでティッシュのお花作りが上手とか、メレディスのDeki秘書っぷりとか、細かいところも傑作なのはさすが。


とにかく、余りのたたみかけるようなスクリューボールっぷりに、一気読みせざるを得ない!
今回はパラ度は低いが、その分、イチャラブ度とコミカル度は随一でございますので大満足でございます(笑)
バスチャン兄ちゃんが、もう、何というかルサーンとは種類の違う残念くんだったのには・・・ご馳走様でした(爆)。
そして、やっぱり最強キャラはママンでございましたね、マルグリートママンかっちょいいっ! > そして災難@ママンはバスチャンからヴィンセントへと(あのバスチャンの唆しっぷりワロタ!爆)
シリーズ読者は勿論、シリアスロマンスに飽きた、笑いを求めている、もしくはパラに敷居を感じている方には是非ともこのアホさ加減を堪能してもらいたい! > 全力で褒めています(爆)

次は4巻、最初からネタばれしている四人兄妹の末っ子で唯一の女の子リシアンナのお話。
一筋縄ではいかない設定なのが今からwktkですが(笑)。
やっぱり好きだなー、サンズのこのシリーズ! > ヒストリカルでホニャララな印象が続いているせいか、本当に心から好きと言えます(おいコラ)
2月はそれでなくても日数が少ないので、あっという間ですよ!!
そんでもって、月の半分がもう過ぎてた事に今頃気付くワケですよっっ!!
というワケで、買い物覚え書きがもはや覚え書きでなくなっている件(笑)。
思わず来月のラインナップ、ひいては本ゲル係数にマキシマム怯え、今月分の残る購入予定の新刊を全て前払いで予約完了させているでござるよ!! > 実話
は、早く来月分の予約も始めてくれなければ、うっかり予算使い込むでござるー!(爆)

オークラ出版 マグノリアロマンス
邦題未定 ジェニファー・プロブスト
邦題未定 クリスティ・イングリッシュ

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 キャサリン・コールター 
邦題未定 クリスティン・フィーハン 
邦題未定 アメリア・グレイ 

ヴィレッジブックス villagebooks
邦題未定 イヴ&ローク・シリーズ30 J・D・ロブ 
邦題未定 スーザン・キャロル
邦題未定 デボラ・ハークネス

竹書房 ラズベリーブックス
雪降る夜に願いを叶えて グレース・バローズ 
舞踏会で秘密をささやいて アメリア・グレイ 

幻冬舎 ラベンダーブックス
邦題未定 ニコール・ジョーダン
邦題未定 キンリー・マクレガー

原書房 ライムブックス
邦題未定  コニー・ブロックウェイ

ハーレクイン社 MIRA文庫
秘めやかな説得 マヤ・バンクス

扶桑社 扶桑社ロマンス
燃える刻印を押されて ナリーニ・シン
ブロンドは黒猫がお好き ヴィッキー・ルイス・トンプソン


イチ推しなんぞ、選べませんな三月!
どこの出版社もガチってきましたな、年度末(爆)。
だが、あえて選ぶぜ!!ってワケで勿論デボラ・ハークネス様一択でオホホ!!
えっと、発売日・・・休んだ方がいいかね会社?! > 出たぞ久々に!(爆)
ほらー。Outlanderの場合は分冊が三ヶ月続くワケですが、これは分冊でも同時発売だし(キリッ ←とかいって、今までOutlander休暇を何度取得したんだお前ww
2推しは、コニー・ブロックウェイとキンリー・マクレガーで。
キンリーねぇ、シェリリン名義ならもっとヒャッハー!!なんですが、まぁ、それはそれ。これはこれ。
あとは久し振りのフィーハンは嬉しいなぁ。カルパちゃんワンワン(爆)。
ナリーニ、J・D・ロブ、キャロルは鉄板買いですので・・・うわ。V・L・トンプソンなんて懐かしい名前を見ることになるとは、とか思いつつ、シリーズものなのですが、これは買い、かな。
そうやって考えたら、ハーレクイン・テンプテーション出身の作家って各社で翻訳されている方だよなー。クレンツといい、ロリさんといい。
アメリア・グレイが会社違いで2冊翻訳されるけど、片方はシリーズものなんですが、これはどっちも読みたいので押さえるとして。
そんなこんなで、つまりは私の脱落作家やら地雷指数が恐ろしく少ないんですよ3月!!
ヤバイじゃん! 嬉しい悲鳴もいいところ!!

・・・いやー。各国サッカーリーグが優勝ほぼ決まりになっちゃって、正直リーグ戦見るのにもテンション下がっているのが丁度いい按配・・・げふんげふん。
まぁ、そんな事情も鑑みつつ、精進します > 多分(このへんが駄目なあたりだな、うん。笑)

+余談+
いつものアレですが、真面目に埋めているな結構(笑)

http://cool-book-new.seesaa.net/article/314282122.html

あと何冊か追加しとかないとな。
書くべきか、書かないべきか。
非常に悩ましいハレンチきわまりない、だがマヤ・バンクスがやっと通常営業に戻った感が私の中ではぬぐいきれないこの一冊(爆)。
ガチが自分でガチった一冊とも(爆爆)。

まぁ、ぶっちゃけ、このお話は 4Pエロティカ なんですが、これを読む前に是非ともマヤ・バンクスを日本で有名にしてしまったあの一冊『罪深き愛につつまれて』を未読の方は読んで頂きたい。
さっき、ガチが自分でガチったと私が言ったのは、あの本での四人でホニャララと、この話の4人でホニャララがあきらかに違っているところなんですわ。
あっちでは、言ってはナニだが人里離れた山奥で、運命の女性を探す三兄弟の嫁取り物語な現実味薄いファンタジーと言えなくもない(笑)。
あの本を読んだ時から、気になってはいたんだよね。

「これの舞台が人の噂にもならんような田舎でなく、都会のど真ん中なら?」
「このヒロインが、天涯孤独の無職でなく、家族もある仕事を持つキャリアウーマンなら?」
「この三人のヒーロー達が、身内でなく全くの赤の他人なら?」

それでも、あの関係性は成り立つのか?
話として成り立つのか?!
その点でした。
まさか、作者本人が全ての疑問に応えてくれるとは思いませんでしたがね!!(爆)
さすがイバラ道を極めるには、己を厳しく鍛えないと駄目なんですねバンクス先生っっ!(爆)
もっとも何の道を突き詰めようとしているのかは不明ですが(爆爆)

どっちにしろ、主人公が女王様ポジションな展開は相違ないのですが・・・いやー。今回はヒーロー三人が!
ちょっと大変っっ!!
えっと、この話のヒロインはハッチ(三人の彼氏の中の一人)という認識でいいですか?!と聞きたくなるぐらい、ヘタレだったよハッチ!!(笑)
三人のヒーローくん達、私の印象はこんなところで。

ハッチ=ヘタレで残念な乙女系(笑)
ソウヤー=いろいろこじらせていてややこしい(笑)
キャム=微笑みの腹黒(爆)

しかも、ヒロインのレジーナが警察官とかいう、ガチガチの公務員で肉食系とかいう・・・絶対にハッチは食われた気がしてならんよ私には!!(爆)

こういう作品なので賛否両論しかないでしょうが、私は久し振りにバンクス作品が面白く思えた一冊だった。
ただし、続編とかは絶対にナシでお願いしたい。
コルター一家がシリーズと化して、全然続編が面白くなかったのをみても分かるように、こういうのは一発芸に近いものだと思うのです。
「ひゃーっバカっっ!!でも思わず笑っちゃったよ!!」
それでいいのです。
考えるなっ!感じろっっ!!というタイプの本ですよ、つまり > 褒めてます(爆)

あー。
余りにハレンチが過ぎたので、何か清らかでリリカルな本でも読んで反省したいと思いますYO!(爆)
既に2013年も一ヶ月過ぎ、2月も1/3過ぎました(^^;
あー。年を取ると、時間の経過も早い!! > いや、ホンマにこれはマジ!!
というワケで、この一ヶ月ちょいのことがポロポロと頭から抜け落ちてきていますヤバーイwww

そんなこんな(?)で、覚えているうちにちょこちょこと。
今年、年明け一番最初に読んだ本はノーラ・ロバーツでした。
もう数年、これが恒例となりつつあります。
その時に読む本が、J・D・ロブ名義になるのか、ノーラ名義なのかは分かりませんがノーラ作品が、私にとっての新年書き初めならぬ読み初めです。
今回は、昨年末に出ましたイン・ブーンズボロ・トリロジーの1冊目でした。
さすがノーラ!! これこそノーラ!!!
そして「男の子」力、炸裂のシリーズ開幕でございました!(笑)

いや、もう、随所に吹かずにはいられないでしょ、今回は!
男の子を育てられたお母さん、もしくは男兄弟がいる女性読者はこれを読んで「あるあるあるあるある」と激しく頷いていることでしょう(爆)
それぐらい、今回のシリーズのメインであるモンゴメリ兄弟の、そしてヒロインの三人息子のあれこれは吹き出さずにはいられないリアリティ(笑)。
またね、アメリカのサブカル、特にアメリカンコミック好きにはたまらない細かい描写!
私も男の子たちに囲まれて育った人なので、あの人質専用のバービー人形と、アメコミヒーロー専用棺おけ作成の件はうひゃひゃひゃひゃ!!と大ウケでしたYO!

あ、今回の主人公はブーンズボロの街で古い宿の改修工事を行っているモンゴメリ三兄弟の三男ベケット。
ベケットには、ティーンの頃から忘れられない女性がいて、その女性がヒロインのクレア。
軍人の男性と結婚し、街を出ていきましたが、戦地で夫が亡くなり未亡人となって三人の息子と帰郷、本屋さんを営む頑張り屋さんの女性です。
いやー、もう、このベケットが・・・ワンコ!(笑)
ヒロインの親友が「子犬のような目で(ヒロインを)見ている」と称したのも頷けるワンワンっぷりに悶えたね!!
マメ男でかわいくって、何より「男の子」なんだよなー!
ノーラがお得意とする、あの稚気に溢れたイケメンヒーロー像ですよ(笑)
兄ちゃん2人とのやりとりとか、ぶつぶついってるモノローグとか、あれは息子2人を育てあげたノーラのリアリティ。そういう点では、クレアのチビっ子三人の起こすあれやこれやなんてまさに(爆)。

物語は、ベケットとクレアの恋愛を中心に、クレアの三人の子供たちを通じてのベケットの自分の心を覗き見て絆を紡ぎ、クレア一家とモンゴメリ一家の家族愛、モンゴメリ三兄弟の「男の子」サイドと、クレアと親友2人の「女の子」サイドのお約束パート(笑)、ブーンズボロという小さな街に息づく郷土愛とか、まさにノーラの真骨頂オンパレード。
長年のノーラ読者としては、子連れヒロインを愛する弟ヒーローとか、幽霊付き館とかに、若干シルエット・ラブストリームの某4兄弟シリーズがチラっと頭を掠めるところですが、そんなのはご愛嬌です(笑)。
モンゴメリーさん家はママンが最強なのも鉄板で!
何百冊も書いてりゃ、そんなことはあってもおかしくないものー(笑)
あの子犬二匹をプレゼントするあたりも、どっかで見たような・・・いや! ワンコがワンワンを連れてきたのはいないだろ!!ってことで無問題だ(爆) > は?!

とりあえず、長男のライダー兄ちゃんが近年ノーラ作品ではお目にかかれなかった程の イカすツンキャラ なので、彼が主役の3冊目が今から待遠しくてなりませんぞ!!!
しかし、自分ちのリアルネタを使ってここまでサラッと長編シリーズ書いてしまえるのはさすがだなぁ。
本屋もホテルもリアルだし(あのホテルのモデルは、ノーラ自身がオーナーをしているホテルですから。部屋の名前もそのまま引用されています。本屋はご主人の)。
ま、ガテン系ヒーローという、ノーラの隠れた(?)お得意ジャンル(笑)というだけでこのシリーズは「買い」ですわよ、皆さん!!
2013年になってはや三週間経過しましたが、読書日記が皆無なあたり通常営業じみてきました。ことのです > 駄目だろww

まぁ、そんなこんなでぼちぼち読んでますが、読むのが楽しくて書くのが億劫とかいう本音がだだ洩れがバレてますです(^^ゞ
そういう場合は、面白かった本を面白おかしく覚え書きするのが一番!ということでチョイスしたのが、こちらのエマ・ワイルズ最新刊の短編集。
ハイランダーを題材にした短編集だなんて、買わずにいられますかいな!
はっはっは・・・でも、タイトルになった1本目以外はハイランダーというよりローランダーだったけどな!!
というか、この話の設定がスコットランドである必要性が殆ど感じられなかったとかはさておき(いや、そこはおいたらアカンと思うよ。笑)、単純に面白かったです。

イングランドの貧乏貴族の令嬢であるヒロインが、父親の借金の形に下劣な老貴族と結婚をさせられる為に幽閉されていた塔にやってきたのがヒーローであるハイランダーだった、という1本目。
胆の据わったヒロインを描かせるとピカイチなワイルズらしく、結婚相手への嫌がらせも兼ねて、初めて見た時から気になっている彼に「ある取り引き」を持ちかける・・・というお話。
もう、そこはエマ・ワイルズだから、わかるね?(爆)
うっふんあっはん展開と、ラブラブ展開がクロスオーバーで一気に加速してたら、短編だから終わってました(笑)。
その話に登場した、ヒーローの年若いの従弟くんが美味しいな、と思っていたら2本目のヒーローは彼でした。
が! それでいいのか、ロビー(2本目のヒーローの名前が「ロジャー」で愛称がロビー)?! やめとけロビー!!と連呼する羽目に(爆)。
何がって?
久し振りでしたよ。そんな女、やめとけ な展開(爆)。
まぁ、婚約者(従兄でもある)いるヒロインが、実の父親と兄を殺したのはその婚約者では?!と疑い、財産と権力を奪われない為に、前作のあれこれで一家の財政が苦しくなっていたロビーのところに契約結婚話を持ち込むという、ロマンス小説にはありがちの話なんですが・・・。
これ、何? というか、このヒロイン、何?! という印象を持ったのはことのさんだけですか?
だって、このヒロインってば、従兄@婚約者を疑う事に邁進するのにすんごい全勢力を傾けている様がちょっと(^^;
そのくせして、とって付けたのがありありと分かる自称・女友達の言葉はホイホイ信じるんだ・・・物的証拠も付いてきたけど、まんま鵜呑みにするんだ、的な。
ああ、苦手なんですよ。こういう「理知的だという設定のくせして、いざとなると全く阿呆な考えに捉われ、理詰めで物事を考えられなくて愚行に走る、人の話を全く聞かない猪突猛進自己チュー女」的なカンジ(^^ゞ
いやぁ、よく揃った揃ったってぐらいこのあたりのマイナス要因が揃ったよ、このヒロイン(笑)。
もうね、ロビーと突撃契約結婚したあとに「ドヤ!」と彼女の実家で一族の財務を担当している元婚約者のところに乗り込んだあたりのあれこれには、ちょっと退いた(笑)
また、元婚約者のアデインくんがいい人で、どん底に落ち込んでいながらきちんとバカップルに対応している様が憐れすぎましたぞえ?!
人殺しも平気でやる男、と愛した女に断罪同然に決めつけられたりすりゃあ、デキた男でもヤケ酒もあおりたくなるわな(^^;
しかし、そのフラれ捨てられたアデインが3本目のヒーローとなるのですが、こっちがステキだったので2本目の残念なヒロインは忘れた!(ロビーは大好きなんだが、一蓮托生でイケてない嫁と共にアデューだ!爆)
3本目も、いうなれば借金の形に売られた美女のお話なんですが、そんな美女を拾ったのが憐れなアデインだったというトコロテン展開(笑)
前作でこっぴどい目にあわされたせいで、すっかり自棄三昧、鬱な生活を送っていたアデインくん、ヒロインを拉致ろうとした追い剥ぎ相手に「ふっふっふ。暴れてやるーっ!!」と渡りに船、とばかりに鬱憤晴らししているのがワロタww
また、この拾われたヒロインが、苦労人でいいお嬢さんで、まさにアデインの為に降ってきたかのようなステキちゃん!
自分に嘘をつかないまっすぐな彼女に体当たりのアプローチを受け、あっさり陥落してしまう、若干乙女系なアデインったら!(笑)
そんな彼女を守りたい為以上に、彼女を手放せないんで結婚しちゃえ!!とかいう話なんだが、吹いたのは、アデインの心の中のこのつぶやき。

「結局は、すべてがいちばんいいようになったのではないだろうかと」

いや、全くその通りだよ!(拍手喝采。爆)
あの元婚約者とでなく、こんなステキちゃんとハッピーエンドなんて、キミにとって全て納まるところに納まったんだよアデイン!!(爆) > えっと、ロビーは?!(爆)

そんなこんな(?)で、打率でいえば6割越えなので短編集としてはナイスな出来といえる一冊です。
たとえ、何でこの人らはこの時代だと既に高級嗜好品の趣の強いワインを普段飲みしているのかとか、何故エールを飲んでいないのかとか、行方不明の芸術家肌の家族を探すのに、「現在の有名観光地」しか探してないのかとか、その他いっぱいツッコミどころはあったとしても(爆)
短編集の醍醐味、軽く楽しく読めて笑えるところも随所に、と、相変わらずの安定感。嬉しゅうございますな。
次回の新刊も買い、な2013年も好調のエマ・ワイルズでこざいました。
年も明けて既に1月が1/3過ぎていた件(爆)
こういうところは通常営業ですな。
そんなこんなで、今月の新刊をやっと読み始めたとこらへんで来月とかって馬鹿でね?!ww
とりあえず覚え書きだけしとくべさ。

原書房 ライムブックス
邦題未定 エリザベス・ホイト
邦題未定 ローレン・ウィリグ

オークラ出版 マグノリアロマンス
邦題未定 ローラ・リー
邦題未定 マヤ・バンクス

二見書房 ザ・ミステリ・コレクション
邦題未定 シャロン・ペイジ
邦題未定 テレサ・マデイラス

扶桑社 扶桑社ロマンス 
気高き騎士のベッドで メアリー・ワイン
雪降る夜をあなたと 修養学校の聖夜 ジェーン・フェザー、サブリナ・ジェフリーズ、ジュリア・ロンドン

ハーレクイン社 MIRA文庫
うたかたの夜の夢 サブリナ・ジェフリーズ
甘やかな降伏 マヤ・バンクス 

早川書房 ハヤカワ文庫FT
ソフロニア嬢、空賊の秘宝を探る ゲイル・キャリガー

ヴィレッジブックス villagebooks
邦題未定 アマンダ・クイック

竹書房 ラズベリーブックス
禁断の愛にいだかれて マヤ・バンクス
はじめての恋をあなたに奏でて ジュリア・クイン


・・・寒いからって、ホットさを求めすぎですよ。
何の マヤ・バンクス祭り ですか、ってハナシです(爆)。
そんな中、既刊2冊を買っているので、ハイランダー完結編はお買い上げ。
というか、えっと、ラズベリーのバンクスの本って、初期のあの本だよね・・・コルター1冊目より前の 4P作品 とか・・・げほごほww

しかし、うほほっ♪
待望の続きもの新刊がいっぱい出てくれるのウレシー!!
一番の楽しみは勿論! エリザベス・ホイトの四人の兵士の物語3巻 でございます!
前作のおぱーい星人さんとちっぱいちゃんとワンコ様(どんな認識やねん。でも間違ってはいない。キリッ)も傑作でございました!
今回は舞台をスコットランドに移し、ワンコ様も大型化!(爆)
2推しはこれまた嬉しい悲鳴の、ゲイル・キャリガー新シリーズの1巻・・・すげぇよ。ハヤカワ文庫が原書に追いつきやがった(そこかっ。爆)
あの人とか、あの人と再会出来るのが楽しみです。
3推しはアマンダ・クイックのアーケイン・ソサエティ過去編♪
えへへ、主役はあの方ですからね!!
あとはローレン・ウィリグは1冊目も買ったからこれも。
そんなこんなで楽しみな本がいっぱいですよ♪

+余談+
いつもの別部屋は、こんなカンジ。

http://cool-book-new.seesaa.net/article/306707700.html

年末の切羽詰った感は若干解消されつつある?!(笑)

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