夜中に、ありがたくなくお勤め様来襲・・・したかと思ったら、朝起きたら真っ白でっせ、真っ白!!
雪まできちゃったわよ!!(~_~;

しかも、吹雪いてるわよ・・・いつもの出勤時間(~_~;
我が自宅は高速道路のインター近くなので、ラジオで交通情報をマメに聞き、高速が積雪で通行止めになっている際に一般道路に流れてくる車両予想をするのがポイント。
で、聞いてたら、縦横交差する二本の高速がどちらも通行止めになっていて確実に通勤ルートである一般道路が、いつもの時間は混雑している筈。

今年の頭にあった積雪の際、早めに自宅を出て渋滞に巻き込まれ、時間をズラして遅めに出たら自動車量が減っててスムーズに出勤出来たのを覚えていたので、どうせ積雪でまともに出勤出来てる社員は少ないだろう、という確信犯思考からいつもより30分自宅を遅く出発(爆)

・・・ビンゴでした(^^ゞ
とろとろとろとろ〜、と車を自然に前に進めていると、なんか一度も信号に引っかからずに会社に到着〜。
あの時速で、あの所用時間・・・ある意味なんかスゴイかも(爆)。
でも、いくらスタッドレスタイヤ装着していても、雪は勘弁してほしいわ・・・明日が休みでよかった(~_~;;
ISBN:4789727467 文庫 島村 浩子 ソニー・マガジンズ 2005/12 ¥924

先日日記にも書いていた、ヴィレッジブックスの新刊〜。
いやはや、まず翻訳者の名前見て驚いた。
島村さんだ〜♪大好きな島村さんだ〜っっ♪♪・・・って、コージー・ミステリでもないのに?(笑)
まぁ、それはおいておくとして >おくんかい!(爆)

最初、版権獲得を知った後に調べてみてヴァンパイアのヒロインの歴史ロマンス、とあったので興味津々だったけど・・・読んでみると・・・これが当たりであった。
シリーズロマンスにもたくさんヴァンパイアものがあるが、いかんせん辻褄を合わせるつもりがページ数が足りなくて破綻していたり、元々存在そのものが曖昧なものであるヴァンパイアについて生真面目に考え過ぎてこっぱみじんになったとか余りいい例が思い浮かばない・・・(^^;
いっそ、肩の力を抜いて抜いて抜きまくって居直った方が「楽しく軽く読めるヴァンパイア・ロマンス」として地位を確立出来そうだな〜・・・と、脱線しました(^^;

で、この話が「当たり」だなぁ、と思ったのが、まずヒロインであるシモーヌがヴァンパイアになったきっかけである。
悪魔崇拝を絡めたりしているが、これはなかなか目新しい。
ヒーローであるコルデが、そしてデュモン神父が、枢機卿が、面白いぐらいにあっさりヴァンパイアの存在を認めるのだが、それは超常現象的存在としてでなく、科学変化的存在として認知しているあたりがまた面白い。
今までのヴァンパイアものであったコウモリに変わったぞギャー!!とか、十字架ピカッでアンギャーっっ!!とかいうのでなく、淡々と「異様に移動速度が速い」とか「火傷」とか「虚脱感」とかいう表現を重ねられてゆく。面白い。

ネガティヴに悩むヴァンパイアの描写は、あらゆる物語で読めるが、このシモーヌが非常にいい。
建設的だし、気は強いし。
彼女がヴァンパイアになるきっかけは、乙女系ロマンスを期待していらっしゃる方にはヘヴィで気に入らないものかもしれないが、むしろことのさんはこの設定がこの物語にはあっていると思った。
時代設定を「フランス革命時のフランス」にしているからこそ、彼女の血への餓えと、肉欲が切り離せないという隠微で官能的な一面が際立つ。
だからといって、そこはロマンス小説。
「善行を重ねるともしかしたら血の呪いが解けるかも」というくだりは、ご都合且つおとぎ話的だ。その按配がまたいいのだ。
そんな緩急極まりたるヒロインに対するのが、孤独な英国スパイのコルデだが、この男がまたいいのよ!
色気があって、影もあって、そのくせして哀しい程にデキる男。
ラブシーンがまた、ゾクゾクするぐらいシモーヌが「ヴァンパイア」である事を絡めて官能的に展開する。
正直、最近読んだ有名大物ロマンス作家の作品のホットなラブシーンより、こっちの方がよっぽどうまくロマンティックにエロティックに書かれていたと思ったりした(笑)。

重要な脇役を極力数を少なくし、あの動乱のフランスという国そのものをあらゆる面から描き、何人もの「人」のように配しているのでテンポがまたよい。
何より、孤独なヴァンパイアと孤独なスパイとの隠微なパラノーマル歴史ロマンスという皮をかぶった、パンドラの箱の中に最後に残っていた「希望」という宝物と、そして運命の相手を手に入れるべく出会った、ロマンス小説の初歩中の初歩「ボーイ・ミーツ・ガールもの」とも思えた。
ヴァンパイアやスパイという設定に流されず、おしつけがましくなく上手に心の機微を描いているのがその所以?
いや、ツボよツボ〜♪♪

ただし、毎度言うのですが、アクマでことのさんのツボであって、万民にはお奨めしません(笑)
清らかちゃんが好きな方にはお奨めしませんってば(爆)