ISBN:4596335079 新書 土屋 恵 ハーレクイン ¥980

36HR番外短編集、読了〜。
いやはや・・・全部短編でよかったよ(^^;

ことのさん、今まで出た36HR本編の10冊の中で一番どーでもいい、というか苦手な作品を聞かれたら迷う事なく1冊目のメアリー・リン・バクスター作品を口にします(笑)。
今回のこの短編集を読んで・・・分かった。
私はこの作家とは根本的に相性が悪いんだと(笑)。
そんなこんなな1冊(笑)。

設定は、あの36時間の災害から○ヶ月後のグランド・スプリングスの街。
シリーズをご存知の方にはお馴染みのあの「ランドルフ」で、グランド・スプリングス商工会議所主催のパーティーが行われた。
その夜、あの夜と同じようなひどい暴風雨にみまわれ・・・という状態で、三組のカップルの話が進行した。

一作目がそのメアリー・リン・バクスターの担当で、小学校教師ジュリーと牧場主シェーンのお話。
幼馴染という設定で、ずっとシェーンはジュリーが好きだったというものだが・・・もしもしシェーンくんよ。
そのヒロインのどこがいいの?(^^;;
バツイチなジュリー、彼女は妊娠していて元旦那はろくでなしというよくあるものなんだが、確かに子供欲しかったってのは分かるんだが、だからって相手以上に自分も見向きしてなかったような男との間に子供作るか?(~_~;
どうも後先考えてないフシがあって、しかもヒステリック気味に思える言動ばかりが続く。ちょっとげんなり。
その分シェーンは、嵐に巻き込まれた彼女を救出し、産気づいた彼女を介抱し赤ん坊まで取り上げる大活躍っぷり・・・(笑)。
ずーっと好きだった相手に悶々しつつも、健気なんだよね。
よく考えたら、チュウで終わったのね、この話(^^;;

二作目は、市長秘書レベッカと毎度お馴染み某病院の医師スティーブの夫婦やりなおしもの。
これが・・・イタかった(^^;
ヒロイン側につらい事情があったのは分かるし、あるのも分かる。
ヒーローが言っちゃいけない事を混乱の余り口走ってしまったのも分かる。
分かるんだが・・・分かるんだか〜〜〜っっっ!
何でアナタばかりがそんな被害者のように振舞うのかは分からなかったです!
あんなに真摯に謝り、そしてどうにか先に進もうとしている夫をそこまで無碍にして傷ついている事そのものに酔ってるフシすら感じたのはことのさんだけですか?←いや。ヒロインの親友も夫の立場になってみなさい、とヒロインに忠告しているぐらいだからそうではなかろう。
実際、彼女が夫に「ある事情」を打ち明けなかったのを「いずれ話すつもりだった」と言い訳するが、結婚して5年間沈黙を守り、それ以前の交際期間にもおくびにも出さなかった事を打ち明けるタイミングがいつあるの?!である。
余りに一方的に責められる夫に少々同情を禁じえなかった・・・。あんな一途で優しく、彼女を丸ごと愛してくれた夫を信じられなかった時点で、まずその自分自身に向き合うべきだったのだ、このヒロイン・・・。
いい話なんだろうが、ことのさん的には再読はパスしたい(~_~;;

三作目はグランド・スプリングスにある広告代理店副社長のルーカスとその秘書サラの話。
ろくでなし婚約者に捨てられ、その上妊娠しているサラを心配したルーカスは契約結婚を持ちかける。
かつて泥沼離婚劇を演じ、財産の大半を元妻に奪われた過去のある彼はお約束に書面等で契約項目をあげつらう(^^;
この二人、仕事面でもパートナーだが、既に仕事と私生活のラインがあやしいぐらいに日々仕事にのめりこんでいたので、私生活でもパートナーといってもいいぐらいのコンビっぷり。
一線を越えてからでも、情熱の中にもまったりさを感じるぐらいのしっくりさ。
いやはや。シングルマザーつながりだったこの短編集、最後の作品が一番のんびりしたものだった(笑)。
ただ、前作2冊と比べると二人のやりとりや描写、そういうものは読んでいて違和感なく。
ラストもお決まりに、ヒーローが自分の気持ちに気付いて・・・というものだが、何だか優しいものを感じたな。箱に詰められた紙クズとか(^^)

・・・三戦中一勝か(ぼそ)。