ISBN:456204327X 文庫 数佐 尚美 原書房 2007/09/10 ¥900

コニー・ブロックウェイの新刊、読了〜♪

・・・してたが、書くの忘れていたのを本棚見て思い出した(笑)。
多分、ヘタレくん(注意 エマ・ホリー新刊のヒーローのことらしい。爆)がディープインパクトだったせい(爆)。
あと、余りに読んだ後に幸せで、何も語れなかったってのもあった。
そういう、ひとりで読後しっくり噛み締めたいほっこりした良さがこの本にはあったのだ。

しかし読んでいて、最初からきゅんきゅんしちゃって、もう最初のセント・パンクラス駅の場面からお気に入り決定。確定。
だから、ことのさんは肝っ玉ヒロインに弱いんだってば。
口が達者で機転がきいて、しかもシャレが通じる茶目っ気あるならもうメロメロなんだってぱ。
悪人にはなりきれないお人よしさとか、情にもろかったりとか、お色気もあったりとか、でも設定に悲喜こもごもな現実味があったりして地に足ついた具合も絶妙で、ああ、駄目。
こんなヒロインなら、本当にヒーローでなくてもメロリンキューになっちゃう!(萌)
というワケで、今年のベストヒロインは現時点ではこのレッティに決定です!・・・って、そんな企画してねーだろ > アンタ(^^;;

おとぎ話と言われてもいいんです。
これは本当に、大人の為の茶目っ気きいたおとぎ話。
最初から最後までブロックウェイによって計算された、劇場型ロマンスというべきか。
劇場歌手で女優のレッティが、進退窮まっているところに文字通り偶然降ってきた一枚の鉄道切符。
もうね、それが「幸福への片道切符」ってカンジでよいのよ〜♪
相棒の名優ワンコ(笑)と着いた先が、リトル・バイドウェルという田舎町。
さっさとそこを中継して逃げる筈が、ああ、楽しき田舎町のしがらみ(笑)にからめとられるレッティよ(笑)。
結婚を控えた若い娘、気の弱いカンジの貴婦人、ツワモノの家政婦、フットワークのよいメイド、レッティと関わりある過去を持つ執事・・・とにかく登場人物が細かい脇役に至るまで、活き活きと書かれていて、これがテンポをよいものにしている。
ヒーローの元・恋人にしてリトル・バイドウェルの女王様キャサリンですら・・・もう、あそこまで書かれたら小気味いいです。
彼女とレッティのクロッケー死闘(爆)の場面は、もう抱腹絶倒もの(爆)。
もう、口の達者な女同士であれをヴィクトリアン・ロマンス小説でやってしまうブロックウェイに拍手(笑)。

そして肝心のロマンス部分なんだが・・・これがまた鮮やか。
理想に燃えて成長し、戦争に行ったが、戦地で悲しい現実を知り、それ以来心を閉ざしていつも礼儀正しく過ごしていた治安判事のエリオット。
彼の元にも、まさに偶然「幸せ」が降ってきた。
また、その幸せが、人の形をしていたりしたのだが。
そう、レディ・アガサだと皆が思い込んでいるレッティのこと(笑)。
彼女を一目見た瞬間から、止まっていたエリオットの時間が動き出したかのように、彼の日常が驚きの連続となる。
ちょっとした彼女の仕草や言動に、一喜一憂する自分に気付いた時の戸惑いとか、読んでいてうっとりするのだ。
初めて本気になった女性相手のぎこちなさとか、そういう甘酸っぱいものに、閉ざされていた彼の心が開いて、自然と笑みが浮かぶようになる様とかを絡めていて上手いも上手い。

レッティの「過去」が、相思相愛の二人の間を阻み、そして田舎町まで追いかけてくる。
この場面が、またすごい。
絶対にエリオットが騙されていた事に怒る!という読者の予想を、作者はそれ以上の手腕でひょいと越えてしまっていた。
本当の彼女自身を愛していたエリオットにとっては、そんな些細な事(笑)よりも、二人の愛の行方のが気になるってぐらいの勢いで・・・いや、潔いメロリンキューっぷりです。天晴れ!
でも、そういうワケにもいかず審問会を開く事になるのですが・・・これがまたクスクス笑いが洩れる、最高の「舞台」になっていて、下手な芝居よりも本職のレッティから見ても拍手ものではなかったかと。
その審問会で自由の身になったレッティだが、彼女の過去はエリオットの間にまだしこりを残していて、彼が愛したレッティの強さゆえに、一度は別れる事になるというのがまた、グッときました。
そのまんまなし崩しにハッピーエンドでなく、区切りをつけたからこそ、あの本当の意味でのおとぎ話のような「ラスト」を読者が受け入れられるようになるのだから。
ああ、いいロマンス読ませてもらった♪みたいな。

今年読んだ作品の中で、ハッピーな気分になれたという意味でも出色の1冊。
ブロックウェイの翻訳はまだまだ続くようなので、これからも楽しみです(^^)
さて。来週からは10月。
10月生まれのことのさん家には、既に「お誕生日おめでとうございます」という表向きの挨拶と共に、いろんなところからのお買い物のお誘いお便りが毎日届いております(^^;;

・・・ふ。
買ってしまったわ、つい。
チャコールグレーのニットロングカーディガン(ここのじゃないが)。
流行のこの丈、一枚欲しかったし、ここのラインをいいもの買っておけば、インもボトムも応用かなりきくし。

さて。明日はこのお買い物で応用出来そうな手持ちアイテム、チェストの上段に引越しさせておくか(^^ゞ
去年は全然履かなかったブーツとか、もう、ワタクシのタンス事情っていかがなもんか、って感じ(^^ゞ
・・・そう。
たまに自分がいつ買ったのか覚えてない服とか出土しちゃうんだな、これが(爆)。

さすがに勿体無さ過ぎるので、今年の秋冬はしっかりローテ組まないと(^^ゞ
お出かけの機会はそれなりにあるんだが・・・まぁ、近場すぎるのか、はたまた面倒なのか使うアイテムって決まってしまうんだよね(^^ゞ

・・・で、半袖はもうしまっていい? > 誰に聞いてるんだ?(^^;
ISBN:4596912440 文庫 立石 ゆかり ハーレクイン 2007/09/15 ¥800

スーザン・アンダーセンの新刊、読了〜♪
読み重ねるごとに、この作家さんが好きになってゆくことのさんです(^^)

前作翻訳のマリーン・シリーズと比べると、今回のこの作品は断然地味
そう、サスペンス要素が全くなく、駆け引きといっても・・・もう、突き抜けたおバカ要素(笑)と、しんみりホロリとくるメロウな要素が絶妙に入り組む設定が良くって良くって!
勢いだけとか、ホットやエロだけとか、最近の端的で殺伐とした印象すら感じるロマンス本の中では、これはちょっと異色。

ユーモアなペーソスを交えて、等身大のキャラクター達が泣いて笑って喧嘩して、という場面が重なって織りなってお話が進んでいくその様を、クスッと笑ったりホロッときたりしながら読み進めていくのが楽しかった。
スーパーマンでも、スーパーウーマンでもない主人公達が、自分の意見や主張ばかりを押し進めるのでなく、相手の立場を考えたり、仲直りしたり、妥協したり。
「白か黒か」なんて、そんなはっきりくっきり分かれるようなものでもない、微妙な心情が彼らのコンプレックスと相まって非常に共感出来るものとなっている。
そう。設定に振り回される作品ばかりが横行しているこのご時勢に、こんだけキャラ同士の軽快なやりとりをみっちりしっかり書いてもらえて読者としては本当に嬉しいのだ。

そんな絶妙な洒脱さで、設定の毒気をオブラートでくるむように提示してくるんだから、このアンダーセンという作家、あなどるべからず(笑)。
だって、ヒロインが35歳未亡人のラスベガスのショーガールだなんて、パッと目にしたらまず「えっ?(^^;」となりますよね。
しかも、ヒーローが、そのヒロインの夫と前妻との間に生まれた一人息子(つまりヒロインの継子)でプロのポーカー・ギャンブラーときました(笑)。
正直、設定だけでロマンス本としては度肝抜かれる部類なのに、何とも・・・読んでいると、全然そんなのノープロブレム、ってぐらいしっくりハマっているんだわね。
いや、うまい。
35歳のトリーナと、34歳のジャックスという年齢設定もスパイスとして効いていて、華やかに思われる職業の悲哀部分も上手に書いていて、しかも嫌味でないのが絶品。
読者が色眼鏡で見るのを承知で、あの書きっぷりとみた。
あんな浮世稼業のツートップな筈が、地に足をつけた人間の職業の一つとして読ませてくれるんだな。

ラスベガスのショーガールなんて、という固定観念を持って、ヒロインのトリーナの前に現れたヒーローのジャックス。
そんなジャックスの職業を聞いてプロのギャンブラーなんて、と思うトリーナ。
何だか五十歩百歩、という反応とも取れる出会いだが、まぁ、出会うべくして出会った二人というか。
・・・序盤からラブラブなオーラ垂れ流し(爆)。
もうね、華やかな職業人の筈の二人が、一皮剥けばよく似た不器用さん同士でねぇ、見てて微笑ましいのよ(笑)。
ジャックスなんて、流行のブランドジャケットとかスマートに着こなしてるくせして、彼女へのプレゼント選びでしくじった時なんて「ああっ、大失敗だっ」ってばかりに内心オロオロしちゃったりして、きゅんきゅんくるんだな、これが。
本当は、トリーナから一家のお宝を奪う事の為にベガスに戻ってきたのだが、既に物語序盤で「ああ、コイツからは絶対そんなこと出来なさそー」とか読者に思わせてしまう。
え?つまりは微妙にヘタレなの?(爆)

・・・もっとも、そのお宝が・・・お宝が・・・オタク全開じゃないかーっ。
大リーグのワールドシリーズのサインボールだなんて!(笑)
しかも、それを狙っているのがエルビスのコスプレをしたアメリカかぶれのロシア系のやくざ者だなんて・・・これで真面目になれ、とか言われても無理よ(爆)。
ラスト近くの、ジャックス絶体絶命の場面でも・・・ジャックスに突きつけられたのがロシア製の銃ではなく、釘打ち銃なもんだから、その姿を想像しただけで笑いがこみ上げてしまったわ・・・思わず助けにきたトリーナでなくてもツッコミしたくなるわね。
ジーザス・クライスト・スーパースターかっ、みたいな(笑)。
でもね、そういう突き抜けた茶目っ気が最高にこの作品のちょっと頓珍漢なところ、それにラスベガスという街そのものにマッチしていて、ツボに入りました(笑)。

ラストまで、もうこの二人がホットだったり、メロウだったり、それでいてキュートややりとりを常にしてくれるんですよね。
ロマンスとしてもよろしすよーっ(^^)
お互い、しっかり謝るし、自分の間違いも認めるし、それでいて本音もぶつけあう。そうでなくっちゃ。
トリーナを通じて、ジャックスと、かつて不和だった亡き父との関係が、新しいものとなる、っていう人生やり直し的なところは予想はしていたけど、その按配がよかった。
全肯定でも、全否定でもない。誰が決めるものでもない、みたいな。

脇役も出色で、特にヒロインの親友でいつもいいところで邪魔をする羽目になるワンコ大好きカーリーはお気に入り(^^)
わんぱくワンコのルーファスとのやりとりはナイスね♪
でも、彼女のヘアスタイルが・・・ツンツンたった、って・・・想像すると、何かスゴくない?(^^;
そして、その二人を実の娘のように見守っているコンドミニアムの隣人であるエレンとマック。
いやー、最高ですね、この二人(笑)。
お互い還暦を迎えて、連れ合いに先立たれた第二の人生をゆったりまったり歩んでいる筈・・・筈なんだが(笑)。
このマック、一目ぼれしたエレンにどう接していいのかわからず、いつも会うとへらず口を叩くという・・・どっかの子供か?と、トリーナとカーリーに言われてしまうぐらいの不器用さんに変身(笑)。
そして、いつも物静かでウイットに富んだエレンが・・・これまたツワモノで(笑)。
いや、だが登場人物の中で一番ホットなやりとりをしていたかもしれんぞ、この還暦越えカップル(爆)。
この二人のボケたところもかなりある突き抜けた会話の数々だけでも必見だわ(笑)

さて。この作品にはスピンオフがありまして(笑)
http://cool-book-new.seesaa.net/article/52957585.html

主役がカーリーとなると・・・ふ。
今回の本をお読みになった方は、もうお分かりですよね。お相手(笑)。
ええ、カーリーとよく似たヘアスタイル(爆)の「彼」ですな(笑)。
はたして、犬嫌いらしき彼とカーリーの明日はどっち?(笑)
こっちも翻訳してほしいですね〜(^^)
エレンとマックのその後とか知りたいし(爆)
ISBN:4789731634 文庫 高田 恵子 ヴィレッジブックス 2007/09 ¥861

アマンダ・クイックの新刊、読了〜♪
今回も楽しく読めた、定番ヒストリカルでした(^^)

しかし、どうもこれはことのさんだけの印象かもしれないが、このクイック名義に関しては「翻訳者」によって微妙なイメージへの食い違いが出てくるというか。
翻訳の高田さん、確かにお上手なんだが・・・その・・・クイック、つまりクレンツ作品のあの独特なとぼけた洒脱さには向いてないのかと思うんですよね(いい意味で高田さんの訳が生真面目なのかも。毒されていないというか。笑)。
中谷さんの翻訳は、絶妙なあの「間」が生きていて、頓珍漢なクレンツキャラのカラーが活きてきているのだが、うまいんですが高田さんだと、少し平淡に感じてしまう。
原文を型通りに上手に訳してもらえているのも嬉しいが、たまに「翻訳のが何かいいよ、これ」という作品も出てきて、中谷さんのクイック名義作品はその中に入る。
まぁ、それはさておき、なのである。

そんなこんなで、19世紀のロンドンを舞台に、女流作家のキャロラインと上流階級の紳士アダムとが、降霊会と霊媒にまつわる殺人事件にまきこまれるという・・・何だかどっかで聞いたような・・・まぁ、いいや(笑)。
今回、ヒロインのキャロラインがそんなに際立ったキャラでなく、比較的おとなしめ > どこと比較してるんだか(笑)。
美人なようなんだが・・・その・・・特徴のない優等生的美人とでも言うのか(^^ゞ
彼女が書いている、新聞連載の小説がところどころ挿入されていているが、これもおとなしい(笑)。
そして、出会って早々に、キャロラインによってその連載小説の悪役のモデルに認定されてしまったアダム(笑)。
朴念仁とまではいかないが、生い立ちと育ちゆえに厳しい現実のみに目を向ける彼は、勿論そんな大衆小説なんか読んだ事もないので何ともそこが落差なのだが。
そんな彼が、キャロラインと出会って少しづつ変わってゆく様を、その小説に対する態度で上手に表していて相変わらずクイック、うまい。
あんな生い立ち、育ちなのに、血のつながりはないが愛する家族を守る為に親鳥のように立ち振舞い、自分たちのようにいずれは社会でしっかり身を立てられるように孤児達の為に施設を作ろうとするその言動、どう見てもヒーローなんですが・・・(笑)。
もうね、やっぱりクレンツ・ヒーローなんだよ、このアダムも!
ワルぶっていても、育ちが悪くでも、もうバリバリに典型的ヒーローなんだよっ!
そんな風に読者が思うように、キャロラインも作家として、それ以上に女性としてそんな彼に感銘を受ける事に。
そして、同時進行で執筆されてゆく小説の内容が変わっていくのはお約束(笑)。
何せアダム、周囲の人間みんなから、彼女の書く小説の悪役は悲惨な最期を迎えると、嬉しくない話ばかり聞かされているから(^^ゞ

事件そのものは、そんなに大袈裟なものでもなくひたすら味付けニュアンスだが、それでいてもよく練られている。
怪しいキャラばかりで、それでいて二重三重の絡みを持たせて読者をケムに撒こうとしているのが分かる。
クレンツの本にはお馴染み、個性的な主役達の家族としても今回はちとインパクト弱かな。
個人的には、ハロルドさんとか売春宿のマダムとか警部補には、もう少し出番と見せ場を欲しかったんですが。
でも、家族愛とか兄弟愛(義理の弟であるリチャードとアダムとの掛け合いはお気に入り)、そして師弟愛(この場合はアダムとウィルスン)とかは相変わらず健在。
キャロラインが過去に住んでいた故郷を追われる羽目になった醜聞に関しても、この2家族を揃え、アダムによって小気味よく決着をつけられたり。
あの場面は期待していた通り。
そして、一旦穏便(?)に時代劇よろしく決着をつけたと見せかけ、内心はラブラブなキャロラインをひどい目にあわせた男に、末代までも、とばかりに続けてもっと執念深い復讐を嬉々として誓うアダムに拍手(爆)

ラストのハッピーエンドも、これまた予想通りなんですが非常に微笑ましいものになっていました。
そして、一筋縄にはいかないクレンツのヒロインらしく、頓珍漢な意見を述べて今後のキャラクター達がまた災難に巻き込まれそうなオーラをかもし出していたりしてくくっ、と笑えるのもナイス。
ギュッとわし掴み、というレベルではないものの、軽く楽しく最初から最後まで楽しめた一冊でした(^^)
ジェニファー・クルージーの新刊、読了〜(^^)
いや〜、笑った笑った。
やっぱりクルージーだねぇ、って1冊でしたな(笑)。

どっちかというと、この作品『ファーストウーマン』に近い、スクリューボールエンターテイメント・ミステリーと言った方がいいかな。
ロマンスも確かにあるんだけど、その突拍子のなさとよくよく読むとすごい伏線の嵐。まさにサスペンスというかミステリーというか。
最初は旦那の浮気発見だけだった筈が、気付けば会社資金横領、詐欺事件、挙句に殺人事件へと(笑)。
あらゆる意味でてんこ盛り(笑)。
クルージーらしい、細かい小道具の使い方、個性的なワンコの登場(笑)、そして下品寸止めなまでのあらゆる描写(爆)。
凶器の隠し場所とか、現金の隠し場所とか、もうそこまでやるか、ってぐらいエンターテイメント仕様(笑)。
とんでもない婆ちゃんまでいるしねぇ(笑)。
そんな点とか考慮して、イヴァノヴィッチ・テイストと言われたら「ああ、そうなのか」と思ってしまうけど、そこはやっぱりクルージーなのよね。
ことのさん、イヴァノヴィッチとクルージーの最大の違いは「ロマンス描写」と「子供描写」だと思っているから(イヴァノヴィッチは子供っぽい大人は書くが、逆の大人っぽい子供、ましてや子供らしい子供はあんまり書かない)、そういう意味でもクルージーらしかったな。
ヒロインであるマディの娘エムと、その親友メルの描写(きっとママ達も似たような昔だったと推察される。笑)は本当にいいアクセントとなっていて、そのエムとヒーローであるC・Lとのやりとりは秀逸。
勿論、メインはマディとC・Lなんだけど、一番お気に入りは実はそのエムとC・Lとのやりとりの数々だったりすることのさん(^^ゞ

マディと旦那であるブレントとの結婚生活、そして再会したC・Lとのロマンス、マディとトリーヴァの友情に関しても、一筋縄ではいかずにほろ苦いエピソードを絡めながら展開。
この事もそうなのだが、全てがこの狭い昔ながらの町フロッグ・ポイントにこんがらがっているというのがまたうまい。
いい町だろうが、その見えないしがらみの赤い糸は、住民の人生を時には楽しく、時には悲しくからめとってしまうという印象である。
C・Lではないが、逃げ出せるなら逃げ出しているであろう。
もっとも彼にとっては、この町の伯父さん夫婦の家に捨てられた同様に預けられたのが、人生の良い分岐点だったというのが何とも巧妙。
幼いC・Lとマディの初めての出会いとか、本当に絶妙なのよね。
年下の彼が、マディを天使とも女神とも崇めている様が、町の視線とシンクロしていて、それまた面白い。
そして、そんな無言のプレッシャーというかしがらみを、殺人事件に巻き込まれるというとんでもない出来事をきっかけに断ち切っていくマディの人生再生の物語ともいうべきか。
いや、最後の公の場ですっぽんぽんでラブシーンっていうのは、突き抜けまくっていたが(爆)。
帰郷したバットボーイC・Lもすっかりマディにやられっぱなしでした(笑)。
もう、笑うしかないよなホント(^^ゞ

個人的にはマメでイケメンな年下くんC・L、かなり好み(萌)なんだけど、作品としては『〜確率』のが上かな。
まぁ、この頃のクルージーはシングルタイトル書き始めで、若干手探りなところが読んでる方にも見てとれるし、それを込みでこれだけのものが書けるっていう事に再度驚くべきなのか。
だって、こんなにうまいユーモアミステリー、コージー鉄板作家でもなかなか読めないですよ。
恐るべし、クルージー。
残業から開始(^^;;

帰宅してからの遅めの夕飯は、お土産さまの大阪北新地 点天のひとくち餃子でした〜ん。
美味美味(^^)
疲れた身体にピリ辛な餃子が効いたっす(^^)
餃子、食べたいね〜。今度、大阪で食べようか? > 某姉さん(笑)

最終回の花君は、何故かシロタンの濃ゆいマダム風女装まで拝めてありがたやー。ナンマイダー、ナンマイダー(爆)。
おかしいわね・・・お友達と私が待っていたのは、五十嵐くんのハイジ姿だった筈なのに(爆)。
斗真ご贔屓としては、ピンクのナース姿(しかもメガネっ娘というサービス。笑)なのに、何故か男前度があがっているのには拍手喝采、って事で(笑)
でもってあのラスト、どう見てもスペシャル枠設定を考えているのかフジテレビよ・・・という疑念がチラリ。
視聴率、激良かったらしいもんな、これ。
イケメン若手俳優をあれだけ揃えたら、有名無名新人ベテランだろうが、こんなことのさんみたいなその彼の該当ファンがホイホイひっかかって見るから当然なのか(自爆)。
アメリカ編で、かのギルを出す気はあるのかしら・・・かつての(ここミソ)ディカプリオ似の若手イケメン俳優、出てくるのか?!(笑)

迷子気味の台風12号さん、11号同様、またも日本海にやってくる?
東北や北海道の方では、再び大雨の危険性とか何とか。
皆様、気をつけて下さいませ。
ISBN:459663338X 新書 神鳥 奈穂子 ハーレクイン 2007/09 ¥710

マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ新刊、読了〜♪

あ、前回の日記でエステバンのキレネの件についての返答ありがとうございましたm(_ _)m > 某様(笑)

と、まぁ、そんな私信を書きつつ、楽しく読了したオメガ新刊。
今回はオカルトというか、霊現象というか、なものを絡めてのお話でしたが、第二次世界大戦前のアメリカの海軍や政治事情、世情なんかの一部事実をシンクロさせてのこの展開。
いやー、ラブレース、達者すぎる!
さりげなくサスペンスな部分もキープしつつの、そこはやっぱりオメガなワケだ(笑)。

今回の主役は、前作で登場した「リーバー」ことドルー。
彼が、ある任務で調査する事になった女性というのがヒロインのトレーシー。
ただ、今回は話の持って行き方とかは達者なんだが、トレーシーが過去の霊らしきものに体をのっとられて物語を進行させてゆく場面がウエイトと占めていたのもあって、主役の二人の影が薄かったのも事実。
ドルーに関しても、うーん。ちと薄かったかな。
まぁ、あのオメガ・メンバーの中では、という話なだけで比較対象の問題か(爆)。
ドルーが本来クラシックカーの修復を生業にしているというだけあって(オメガ任務は副業なのよね。笑)、今回はイカした馬力あるカスタムスポーツカーが登場するんだよね。
ドルーの真っ赤なムスタング、ニックの乗ってるブガッティとか、エステバンの車とかキャラに合わせた車がね(笑)。
007じゃないけど、スパイもんには車は重要アイテムなワケよ(笑)。

そして今回の出動組は新婚のキレネと、久々に現場登場のコムことマッケンジー・・・ニック、見事に嫁さんに丸め込まれました(爆)。
キレネが端々に語る会話と共に、エステバンから送られたエンゲージリングを触る仕草が何度も書かれてきゅんきゃんしちゃって、読者をヤキモキさせまする。
ええ、ラブレースさん、そこんとこ本当によろしくっ!!ですわよ。
でも、そんなキレネすら今回見事に喰ったのは、嬉々としてゴーストバスターズよろしく怪しいハイテク機器を持参したオタク全開マッケンジー(爆)。
いやはや、不運にして仕事中毒のエレクトロニクスおたくなマッケンジーとニックの結婚生活が垣間見えるエピソード、ゴチになりました!(笑)
うっかりマッケンジーのカスタマイズしたオーディオプレイヤーをスイッチONにしてしまい、ボリュームを下げる方法が分からずに自宅の窓ガラス3枚大破って・・・任務より自宅の方が危険そうですっ、局長!(爆)

さて。今度オメガに会えるとしたら・・・来年の今頃か?(^^;
だって、原書がまだ出てないし!
早くオメガの皆さんに再会したいわね〜、なのである。
ISBN:4596912467 文庫 富永 佐知子 ハーレクイン 2007/09/15 ¥890

キャサリン・コールターのヒストリカル新刊、読了〜。
ことのさん、彼女のFBIシリーズは大好きなのだが正直、ヒストリカルって言われてもピンとこなくって余り期待はせずに着手(^^ゞ

しかし、最初の一章が重要なひとつの山だったかも(笑)

絶対に配線のおかしい(笑)シャーブルック一族をどう受け止めるかによって、このシリーズを継続するか脱落するか、の(笑)。
変人キャラ好きのことのさんですら、ちと無言になったからねぇ、ホント(^^ゞ

美人で誉れ高い姉メリサンドの身代わりとして、昔からノースクリフ伯爵ダグラス・シャーブルックの花嫁となった公爵令嬢アレックスの珍道中、というかなんちゅーか(笑)。
あの最初の方のダグラスの暴言三昧に耐えているアレックスの描写は「あ。ドアマット女もんかい、これ」と嫌な予感がしていたが・・・さっさと払拭されたわ。
ダグラスの傍若無人さへの余りの怒りに、小柄なアレックスが熊手でダグラスを突き、テーブルを抱えあげてダグラスを殴打するその姿に(笑)。
ええ、ちょっと『うる星やつら』のしのぶちゃんを思い出しました(爆)

そんな勝気なアレックスにしてやられる度合いが段々高くなっていくダグラスが、まぁ、翻弄されながら箍が外れて毎日毎日つがいのミンクのようになっていくっちゅーか(爆)。
ようするに、ヒーローは独占欲が恐ろしく強い巨乳好きだったというハナシなのか、とかいう話はさておいて(笑)、それ以上にキャラがたっていたヒロインのアレックスという話か(笑)。
王道ロマンス路線を、ちょっと人を食ったようなCCらしいキャラの味付けされた1冊とでもいうべきなのかしらん。

脇役はこれまた配線違いな人たちばかり(^^ゞ
そんな中だと、アレックスの姉メリサンドがステレオタイプの美人故のボケ役になってしまうのも仕方ない?(^^ゞ
いや、ちょっとおバカでタカビーなところが憎めなくてかわいいんだけどね、メリサンド(笑)。
そんなメリサンドを傲慢ダグラスから図らずも強奪する羽目になってしまったまたいとこの伊達男トニーがこれまた傑作。
所詮、この人もシャーブルック一族の血縁だと思うと納得もする食わせ物っぷりなんだが(笑)。
トニーがじゃじゃ馬ならしよろしくメリサンドを飼いならしてゆく様は、実はヒーローであるダグラスのイケ好かない傲慢暴言三昧よりも、よっぽどスマートできゅんきゅんで、この本の中の一番のお気に入りだったりするのよね(^^ゞ
役者が違いますわね。ふっ(笑)。
そして今後の主人公候補であろう、シャーブルック家の兄弟達。
女性大好き子沢山の次男ライダー、信心深いシャレの通じない末弟タイセンもいいんだが、やはり際立っているのがダグラスの妹であるシンジャンよね〜。
こういう洒落っ気ある口八丁キャラ、大好きなのよね(爆)。

先日のティーパーティーで頂いた予定を見てみると、来年以降にMIRA文庫から続編発売予定は入っている模様。
まずはトリロジーで様子を見る、ってところかしら。
ちなみにシャーブルック・トリロジーの2冊目はライダー、3冊目がシンジャンのお話。
タイセンの話とかその後の派生スピンオフを読みたかったら、この2冊は押えろって事なのね、きっと(^^ゞ
ISBN:4812432464 文庫 曽根原 美保 竹書房 2007/09/10 ¥900

あのエマ・ホリーのヒストリカル・ロマンス、読了〜。

いやー。お友達が、以前ことのさんの書いたお買い物リストの中の「あのエマ・ホリー」と書いた下線の意味が分からず、とりあえず新刊だし、と猪よろしく突撃したとかいう噂を風の便りに聞いたりする今日この頃(爆)。
そうなのよね。日本の一部の読者には、かのBlack Laceシリーズの翻訳版(光文社 Vコレクション)でお馴染みかと(^^ゞ
彼女の翻訳既刊は全部読んだけど、まぁ、他のVコレものに比べたら人物描写とかはよく書けてるし、程度の印象しかなかったんですよね(笑)。
エロティカものにしても、キャラクターに一部、ロマンス小説路線を追求していて爪甘い、みたいな←何を求めているんだ、何を(爆)。
うん、本当はロマンス書きたかったというのは納得なのよね。

で、今回の本を読んでみたが・・・そういう点とかを考慮せずに、先入観なく読んだとしたら。
いや、全然悪くないです。ええ。
確かにかなりエロいけど、愛してはいけない人を愛してしまった男の苦悩(?)と、全くもって清らかすぎたヒロインがセクシャルな方面に目覚める、という王道系のストーリー筋だと思うんですがね。
お友達とか、この本、即売り飛ばした(笑)とか言ってたが、全然いいですって、これ。あのランダムハウスのダイアナ・パーマー新刊に比べたら!(比べる対象が悪すぎるというハナシだ。エマ・ホリーも心外であろう。爆)
エロすぎる、とか仰るかもしれませんが、BLAZEだのBravaラインだECラインがあれだけ日本上陸を果たしている現在、あのVコレ上陸時と世情がかなり変わっています(笑)。
そうです。エロが売れる時代なのよ。これぐらい、全く想定内と読者の方が太っ腹(違)になっている今だからこそ、輸入されて正解(笑)。

え?
「どうしたんですか、ことのさん。いつものばっさばさ斬りの切れ味を期待していたのに、この作品をそんなに遠回しにでも褒めるなんて」とかPC前で呟いているそこのゲストの方。
不思議じゃないのよ。

だってね。
ベストセラー作家の書く名(迷)作中の100人のアホ男よりも、作品的内容的には平凡だろーが一人のヘタレなイカす寸止め男ってのが、ことのさんの真理だからさ(爆)。

もう、笑った。笑ったの何のって!!
今年の今の時点のギザ寸止めくんの称号を、このヒーローのエドワードに進呈したい(え?いらんって?笑)。
最初から最後まで立ちっぱなし(爆)、妄想暴走瞑想迷走ラブラブアイウォンチューカマンベイベーっっ!!もいいとこだよ、この人(笑)。
いや、本当に全てがかなりヤバイよ、この人(笑)。
ヒロインであるフローレンスのブーツを手に妄想に萌えて悶えている姿は、かなりヤバかった(爆)。
あと、自分たちの嘘がバレて出ていかれちゃった愛しいフローレンスを呼び戻すべく、薮の中で彼女をこっそり待ち伏せしている姿は、ここんとこのヒストリカルロマンスのスマートなヒーロー像に一石を投じた突き抜けたバカさで拍手もんである(褒めている。爆)。
もうね、本当、ヘタレでヘタレでヘタレで・・・こんなに「ヘタレ」を連呼されてロマンスヒーローとしてどうかとも思うんだが、まぁいいです(笑)。
時代はヘタレ萌えですから > ええっ?!(爆)
いい大人なんですがね〜、本当に清らかちゃんなフローレンスですら母心がわきわきしちゃうという落差が、まぁ、なんちゅーか。
「エマ・ホリー、グッジョブ!!」ってところでしょうか?(爆)
実際、全ての物語のはじまりというかキーポイントだったヒーロー弟であるフレディのが「ある意味、大人」だったフシも(笑)。
ああ、あれだけ一途で、こんなにホロホロしたり、ハグしてもらいたがったり、詩人もびっくりなような言葉で心情の吐露をする、しかも種馬(爆)なヒーローくん、稀有ですってば。
何でしょうかね、あれはエマ・ホリーの願望もあるんでしょうかね?(^^ゞ

そうそう。
そこね。実は同性愛者だったフレディの醜聞防止の為に結婚相手として連れてこられたのがヒロインのフローレンス、という設定。
しかし、それは本当にきっかけ程度で、まるで生き別れの姉弟の再会、とばかりに犬コロ二匹がじゃれついているような、お友達オーラ爛漫のフレディとフローレンスが何とも微笑ましいのですよね。
そんなものすらふっ飛ばしそうな、そばにいる悶々オーラを放っているヘタレ兄のあれやこれやがまた笑えるんだが(笑)。
フレディのダーリンがこれまた納得だし。
いや、最初からそうなったらいいのにな、とか思ってたんだよね。所詮ことのさん、腐女子なんでそのあたりはノープロブレムなワケさ(爆)。
だって、あんなに愛さずにはいられないフレディには幸せになってもらいたいもん。フローレンスじゃないけどさ。

まぁ、そんな腐女子萌えポイント(笑)とか、何だかご都合主義なトコロテン展開とか、突き抜けたヒロインの開眼具合とか(爆)、あーんな事やこーんな事をしちゃうバーニンバーニン!!(byテニミュ。笑)なエッチな場面とか、多分、そんなの関係ねェ!!(by小島よしお)であろうことのさん。

今回はとにかくあらゆる意味で寸止めを追求したヒーローに尽きました1冊でした(爆)。

・・・あ。でも万人に向いてるかなんて知らんぞ(爆)。
読んで駄目だからって、猪よろしくことのさんに突撃してこないでね。うふっ(笑)
たびたび参上〜。
最近は読書モードだったので、こちらもご無沙汰(^^ゞ

そんな中、先日惜しくも最終回を迎えたドラマ『ホタルノヒカリ』を偲びつつ、こちらを鑑賞。

加藤和樹 55mm

んもうっ。加藤くんってば、何をやっても麗しいわっ!!
あえて最高の被写体である加藤くんに「写真撮影をさせる」という設定にし、その姿を見せてしまう焦らしっぷりがファンの萌えをそそるという、すんごいテクを使われた気がしますな(爆)
え?深読みしすぎですか?!(爆)

トホホな設定が一部あるこのシリーズの中では、象とコミュニケーションなんて美しい部類ですってば、うん。
どうせなら象に乗ってあでやかにポーズをとっていただきたかった?(勘違いしすぎ。笑)
東南アジアが思ったよりお似合いで、ムエタイ修行ですらしっくり。
あ、でもあのムエタイのオチは絶対にファンが悶えるのを確信犯に考慮してでしょ?!とか思ったわ(^^ゞ

あの多湿な感じの空気すら、加藤和樹カラーにしてしまえる、彼のオーラを感じた一枚。
これはお勧め〜(^^)
突然の残業が降ってきて、居残り。
そんな日はいつもより遅く帰宅すると時間のたつのが早い(^^;;

夕飯食べて、テレビ見ていても本当に時間がたつのが早い(^^ゞ
西島くんのへばへば王子(勝手に名付けるな。笑)をうっとり見ながらプリンを食べていても、それは同じ。
バイリンガルたぁ、またステキ(萌)。
はぁ。来週が最終回か。
もしかせんでも一番の拾い物ドラマかもしれんな。

明日も定時では帰れないのは確定しているが、それを越えたら3連休!
それを人参に頑張るか。
お友達からの楽しいメールとかも活力源だわ(^m^)
あとは、ちょっと遠足を計画中なのでそっちも人参に、と。
これは先の話だけどね(^^ゞ
ISBN:4150116334 文庫 和爾 桃子 早川書房 2007/09/07 ¥987

ジェイン・A・クレンツの新刊、読了〜♪
もう、最高!
クレンツ愛読者、感涙の1冊!!

元々、この1冊は彼女がSFロマンス、もしくはパラノーマル・ロマンスを書く際に頻繁に使う「ジェイン・キャッスル」名義での1冊(大昔にハーレクイン・エクスタシーで出た分は元々Bantamから出版されたもので、当時シルエット社で書いていた作家がそこでは別名義を使っていた事が多かったという事情もあり、キャッスル名義となっている。どうでもいいプチ事情である。笑)。

よく、ことのさんが言うのだが「好きと得意は別問題」なのである。
特に最近、顕著に思うのがキャリアある人気ロマンス作家に限ってこれが当てはまる(笑)。
ノーラ・ロバーツのファンタジー、リンダ・ハワードの近未来SF、ダイアナ・パーマーのサスペンス・・・作家本人は自分がこのジャンルが好きでノリノリで書いているのが分かる作品に限って、笑えるぐらい読者にとっての空振り作品になりえるという現実の悲しいところである(笑) > そんなに実名あげていいんか?(爆)
何故なら、このジャンルについて書き込めば書き込む程に、その作家の元来の持ち味が削がれてゆくのだ。
特にキャラクター造詣へのダメージは大きい(ノーラなんて、もう、ヒロインが毎回地雷原のようになってゆくのよ。よよよ)。

そのジレンマに対し、この1冊である。
クレンツによる正面きってのSFロマンティック・サスペンス。
彼女がSF好きであるという事は、昔からおおぴらにされているし、普通(?)のカテゴリーロマンスでもSFじみたトリックや小道具が踊っているので今更。
しかし、これが・・・面白い程に共鳴し、「SF」というフィルターをかけられていつもにも増して、クレンツ・ワールドがくっきりと浮かび上がっている。
こんなに作者自身の作風にブレがなく、キャラ造詣、書きたい事や方向性を読者に手にとるように示してくれる本は早々にお目にかかれないってぐらい天晴れなのだ。
その様が、読んでいて本当に楽しいのである(笑)。

謎の惑星セント・ヘレンズを舞台に、様々な超能力者と、その超能力を補完する「プリズム」と呼ばれる能力者達の物語の筈が・・・その設定を軸にした、毎度お馴染みのクレンツ・ワールド(笑)。
謎の惑星なのに、住んでいるところはクレンツ読者には笑わずにはいられないニュー・シアトル(笑)、彼らが好んで飲むのがカフェ茶(笑)、怪しいキャラクター達、頓珍漢な異世界の動植物たち(しかし普通の世界でも頓珍漢な小道具を使うクレンツには今更。笑)、奇妙な新興宗教(爆)、そしてクレンツ本にはお馴染みの師匠と弟子ワールド(この場合は、アイシーとヒーローのルーカス、そしてルーカスとディロン)、孤独なヒーローに出来る家族(この場合はヒロインであるアマリリスの困ったちゃんな一族)。
完璧なまでのクレンツ・ワールドがそこにはある。

だが、クレンツが達者なのは、自分の世界を崩さない上に軽妙で極上なエンターテイメントSFロマンスとして、この1冊を仕上げている事だ。
能力者について、プリズム能力、セント・ヘレンズのあらましなどSFファンにはたまらないうんちくがステキ♪(笑)
もう少し詳しくあってもいいんだろうけど、まぁ、トリロジー設定にしてあるから、そこで追加補足が入るかな。
この程度なら、ロマンス読者にもドン退きされないし(笑)。
既に規格はずれの能力を持つ事を自覚している孤独な超能力者ルーカスと、プリズム能力者のアマリリスの、お互いの能力をリンクさせての心のやりとりとラブシーンは、今だかつてないまでの色っぽさすら感じた。
あれは今年読んだロマンス本の中でも素晴らしく群を抜いていた出来だ。
それでいて、やっぱりクレンツ・ヒーローとクレンツ・ヒロインなのだ。
不器用で、都会に住んでいてなお冒険者のようなルーカスに、愛らしく几帳面でデキる女アマリリス。
しかし、お互いいい意味で頓珍漢カップルなんだな・・・くくっ。
もう、ルーカス・トレントのメロメロどっきゅ〜んにかわいい事ったら!!
あのアマリリスの伯父さんとの対決している最中の手作りパイへの執着場面だけでゴチっす!!!
あー。萌えだわ。ギザ萌え。
全てがギザ萌えよ、ルーカスってば(ぽっ)。
またね、そのお相手のアマリリスがどう見ても・・・その・・・つ、ツンデレ?(笑)
ああ、どうしよう・・・オタ心直撃っす!(自爆)
あの結婚仲介エージェンシーのオチにいたるまで、全てがパーフェクトにクレンツ愛読者のツボである。
SFって苦手だしなー、と購入を迷っているそこのクレンツ読者の方。
迷うな。今すぐ本屋を叩き起こしてでも捕獲しろ、この1冊を!(爆)

さて。そんな熱くて無駄にエラソー(笑)なことのさんの暴言はさておき > おくんかい!
この巻を読んでもらうと、もれなく今後のヒーロー候補に出会えます。
読みたいよね。ええ、読みたいよね。
あの人と、あの人じゃーね!

http://cool-book-new.seesaa.net/article/42911569.html

どっちもことのニーズで困った事よ・・・さ。嘆願書をハヤカワ宛に送るか(爆)。
ヒロイン候補もねぇ・・・あんなにありあり、と(笑)。
これまたクレンツらしい設定で、含み笑いっス(^^ゞ
って事で、まず食べたのは4日発売の「マーブルポッキー」ね。
美味しいけど、リピートする程でもなし。
っていうか、あと半月遅らせてもよかったかも・・・チョコ部分、この天候ではまだ危険ですってば(^^ゞ

・・・って事で、そんな週末だったワケだ(笑)。

古本屋で本を処分したり、部屋を片付けたり、とプチ引き篭り気味の週末。
岩盤浴も考えたが、好転反応直後でぶっ倒れたらシャレにならんので、これは3連休のお楽しみ、って事でね(^^ゞ

毎週の楽しみであるヒーロータイムは、ゲキレンジャーは新キャラ登場。
川野くんヴォイスの兄ちゃんとズッキーに腰砕けになりつつ、理央さまウォッチも欠かさず、の森の中。
しかし新キャラ、ゲキチョッパーと言われても、我々の頭の中には某漫画のトナカイくんしか浮かびません(^^ゞ
名前の選択ミスとしか思えないわ・・・しかし、そんな新キャラとジャンにニキニキにやられて日曜ランチはメンチカツになった阿呆なことのさん・・・。
来週は、コウモリ師匠の昔の女、登場?!の疑惑が(笑)。
あの声では、女運が悪いと思うんだな。ああ、キャスバル兄さんだしな(爆)。
電王の方は、とうとうゼロノスのカードが無くなってしまった・・・どうなるのか心配の中、デネブのほっかむり姿とかすみ草、そしてモモの飴ちゃん発言が心のオアシスか?(違)

本棚の隙間が増えるのは嬉しいが、気を緩めてまた増やしそうで学習能力のないことのさん。。。
ISBN:4596511950 新書 庭植 奈穂子 ハーレクイン 2007/08 ¥680

マリーン・ラブレースのオメガ・シリーズ新刊、読了♪
・・・って、あれ?
あれれ?!

エステバン大佐とキレネ(骨折中)が既にくっついててハネムーン中?!

・・・何を読み逃したんだろう、とか考えてみた(^^;
丁度、去年の秋にあったHQティーパーティーで、担当さんにラブレースがオンラインのみで当時公開していた最新作について話をした記憶が蘇ったが・・・あれ?(^^;
あれだったの?(^^;;
詳細情報ご存知の方、教えて下さいませ〜 < ぺこぺこ

さて。気を取り直して、今回の1冊。
前作で恋の中継担当となった「リガー」ことデヴリンが主人公のお話。
お相手は、彼が任務で赴いた先バハ・カリフォルニアの浜辺で笑劇的な出会いをしたヘリコプター・パイロットのリズ。
あのリガーが恋に落ちる相手らしく、非常に肝っ玉お姉ちゃんで洒落っけ満々。ことのさんもお気に入り♪
で、彼らが巻き込まれる事件なのだが・・・これが、まぁ、ラブレースの何とも言えないさばき具合というか。
リガーの側から見ると、親友の生死に関わる深刻な事件なのだが、リズからしてみたら、まさに「不思議の国のアリス」のような摩訶不思議な展開(^^;
・・・マフィアのドンに絡まれた筈が、気付けばこのドンであるエル・ティブロンが面白すぎた!
最高だわ、このドン!(爆)

ディザィアだから、50ページ近くラブストリームより少ないページ数でありながら、この1冊、もうファンにはたまらないサービス満載(笑)。
前出で書いたハネムーン中のエステバンとキレネをはじめ、ニックとマッケンジー夫婦の、あの悪魔のイグアナに襲われたおいしい子守りエピソード(爆)、そして何より最高だったのは前線からは身をひいていたマギーとアダムの実戦復帰!
マギー、やっぱりカリスマヒロインの貫禄ですよ!!
「カメレオン」のコードネームは健在、老婆に化けてもお茶目なまま(笑)。
あの鯖の剥製で悪人をボコったあたりとか、もう最高(笑)。
また結婚して10年なのにラブラブだし〜。
あらゆる意味でゴチになりましたっ、ってな感じです(^^)

次の巻は、今回登場したリーガーことマクダウェルのお話。
わ〜い、さっさと読めるのが嬉しいわ♪
ISBN:4596308268 新書 青山 梢 ハーレクイン 2007/08 ¥700

ジェニファー・クルージーの新刊、読了〜♪
お気に入りの1冊になりました(^^)

そもそも、クルージーの書くロマンティック・サスペンスって全部こんなカンジなのよね。
何がというと、人を喰ったようなキャラクターと展開とオチ(笑)。
彼女の作品を受け入れられるかどうかって、この洒落っけと喰った感じが一つの踏み絵かと。
几帳面な読者には意外と受け入れられないところのようで(^^ゞ
そういう意味では、これは彼女のシングルタイトルに通じるものが全てはいっていて、尚且つシリーズロマンスらしいコンパクトさとキャラクターの毒気が薄められたカンジがよく出ている1冊かな。

お話の展開もよくあるクルージーもの。
男(この場合は夫)に裏切られたヒロインが、心機一転新しい生活に挑もうとしたら、災難と共に新しい男(ヒーロー)が降って来る、みたいな(笑)。
でも、そのお約束展開の中、笑わせてくれるったら(^^ゞ
ヒロインのルーシーは離婚し、自立して一軒家に居を構え、おーしやるぞ!!と思った矢先に、元夫の関係していると思われる事件を担当する刑事ザックに遭遇。
ここからが頓珍漢な二人のやりとりが笑えるの何のって(笑)。
ルーシーの姉ティナ、ザックの仕事の相方アンソニーという二人の屈折した脇役がいいところでぼそぼそ言うツッコミや補足がこれまた絶妙で、笑いも二倍。

事件そのものは、そんなに仰々しいものではないのだけど、細かい設定とかがこれまたうまく、飄々とした展開とオチをみせるもんだから唸ってしまうんだな。
本当にうまい。馬鹿馬鹿しいはじまりからの事件を、ルーシーとザックのロマンスを絡めつつ巧妙ながら、相変わらず馬鹿馬鹿しい展開をみせて、これまた素っ頓狂なオチを迎える。
まさにクルージー節である(笑)。

クルージー節といえば、彼女の作品では個性的なワンコやニャンコが登場するが、今回はルーシーの飼っている三匹の犬に拍手である。
アインシュタインとマクスウェルとハイゼンベルクだが、特にハイゼンベルクには爆笑するしかない。
仰向けになって死んだフリのジョークが好きなワンコときた日にゃー(笑)。
しかも、誰かに「犬が死んでいる」とツッコミしてもらわないと気がすまないときます(爆)。
ボケとツッコミ・・・最高だわ(爆)。
ザックも最初は呆れているものの、どんどんルーシーに感化されていき、最後には「犬が死んでいる」と声を掛けるのが当たり前の日々に(^^ゞ
余りに馴染んでワンコ三匹を従えているザックに、皮肉屋のティナが「羊飼いを雇ったのか」とまで言われてしまうぐらい(笑)。
その後、彼がノラを一匹拾ってくるのですが、その場面、最初の方で彼が垂れていた能弁がどんどんルーシーに感化されて覆されていく様が表れていて大好き(^^)
プロポーズも気付いたら「ワンコ達には男親が必要だ!!」とかまで言ってて、どうだ、ってぐらい頓珍漢でキュートなその具合がかわいいのである。

やはり、こういうきゅんきゅんしちゃう作品は手放せない1冊となるのである。
ISBN:4594054625 文庫 リサ・マリー・ライス 扶桑社 2007/08/28 ¥880

リサ・マリー・ライスのミッドナイト・シリーズ2冊目、読了〜♪
1冊目の主人公ジョンの友人バドと、同じく1冊目のスザンヌの親友クレアのお話でしたが、見事なまでの1冊目との対の内容。
思わず1冊目、再読しちゃったもんね(笑)。

そのせいか知らないけど、サスペンス部分の大半は1冊目が担っていたのでその分の補足程度で済んだ分、この2冊目はバドとクレアに集中出来た話の展開とも言えたかな。
1冊目よりも少し早い設定からの同時進行、そして後日談となっていて、その時間のやりくりも非常にうまかった。
ホットを通り越してバーニング!!なのは、このレーベルだからまぁご愛嬌なのだが、それも不思議と余り気にならなかった。

ふむ。
やはりつらい生い立ちを乗り越えて底辺の暮らしから叩き上げで立身し、今の職業についているバドと、彼とは全く逆の生い立ちながら病気の為に強くならざるをえなかった生粋のお嬢様クレアという、古典ロマンスのような設定だからだろうか。
心配しないでっ、って言われても、それはやはりお姫様を守って守って守り抜きたいヒーローだからねぇ、ってのがまぁ、照れる程に描かれていまして(^^ゞ
しかも、このバド・・・近年ロマンス本きってのマメ男(料理からあらゆる分野に至るお姫様のお世話まで。爆)ときたから、これは読者のハートわし掴みもんです(笑)。

普通は、そんなカマトトなお姫様がヒロインのお話なら食傷気味になるのだが、いかんせんこの本が非常にことのさんのツボだった理由の一つが・・・クレアのちょっと頓珍漢な脳内配線にありました(爆)。
いやー。笑った笑った。
バドの鍛え上げられた肉体を見た彼女の思考回路!
肉体労働者なのだろうと予想をつけるのはいいが「漁港で働いているとか、山で木を切り倒しているとか」ときました・・・そのせいで、彼女にとってのバドは勝手に私の木こりさんとなっています(爆)。
木こり!木こりですよ!!
イケメンのフェロモンむんむん大男捕まえて木こり!!
しかも、バドも別にクレアと示し合わせてもいないのに、自分を「お姫様をお城に送り届ける木こり」とかほざいてます・・・ある意味、似た者というかなんちゅーか(^^;;
思わず頭の中「ハイホー♪ハイホー♪」と映画『白雪姫』の中の一曲が鳴り響きましたがな!(笑)
この「木こりさん」だけで、この本がことのさんの蔵書行きになったと言っても過言ではないかも(^^ゞ
こんなエッチでかわいいバカップルなら、たとえ話そのものが大雑把でザルでもオッケーです(爆)。

1冊目の主人公二人、ジョンとスザンヌも勿論登場し、ラブラブなところを垂れ流ししつつ、結果的には一番おいしいところをクレアに補佐されたジョンが奪っていった今回(笑)。
「よっ、社長っっ!!」と掛け声をかけたくなりましたな(笑)。
さすがレンガを握りつぶす男です(爆)。
そして、名前だけが先行していた笑わないイケメン、シニアチーフのコワルスキ、次回ヒロインでスザンヌ、クレアと共通の親友であるアレグラも今回は顔見世興行的出演。
もう、作者ってばアレグラの失明に至る経緯とか、シニアチーフがめっちゃ単純に恋に落ちた瞬間をへろりと書いておきながらこの本ではそれ以上書いてくれないのよね。いけずだわ(笑)

そんなこんなで、次回はそのアレグラとコワルスキのスキスキーな1冊(オヤジギャグ炸裂。殴)。
年内登場と意気込んでらっしゃる扶桑社さん、信じておりましてよ?!
勿論、その後の、結果的に逆玉になってしまった木こりくんも出して下さい(笑)。
再び。

今度は青学一期メンバーの関連もの、ってことで。

Timeless THE MOVIE

Kimeruくんの「Timeless」の歌詞の世界を映像化したショートムービーというものでしょうか。
青山くん、滝川くん、郷本くん、そしてkimeruくんと一期ファンの皆様には必見の一枚かと。

前出の四人ニ、ヒロインである甲斐さんを交えての五人の、かけがえのないひと夏の想い出ものなんですが。
美しい映像以上に、独特の時間の流れみたいなものを楽しめた一枚でした。
つうか、ちょっと照れるね、この「青春」なカンジ(笑)。

このキャストの中では青山くんご贔屓のことのさんでしたが、この作品では断然、郷本くんがお気に入り♪
全身トロピカルなカンジでよろしおます(爆)
ISBN:4576071378 文庫 宮崎 槙 二見書房 2007/08 ¥870

バーバラ・フリーシーの新刊、読了〜。
前作『翡翠の迷路』はイマイチだったけど、今回の本は翻訳1冊目『なにも言わないで』同様、ノンストップで読めた面白さでした(^^)

10年前に死んだ親友の死を巡り、当時の親友、友人、知人、そして恋人が入り乱れるその展開は正統派ロマサスとして、よいテンポで進んでいきましたが。
友人の墜落事故に酷似した内容の本が出版され、その中で、ヒロインであるナタリーにあたる登場人物が彼女を突き落とした、という書かれ方をしていたのだ。
何故?どうして?という中、怪しいと思われる人物やエピソードが次から次へと・・・という、巻き込まれ型サスペンスの形式をとった、再会ものでした。

フリーシーの描くキャラクターというのは、突出したスーパーマンでもスーパーレディでもなく、地に足がついている設定だと読み取れるのだが、今回もそうでした。
ヒロインのナタリーは、つらい過去をバネに勉学に励み、大学に進み、現在は病院の実習医として毎日を忙しく過ごす身。
ヒーローのコールはサンフランシスコの新聞社の取締編集長。
10年前に、コールの妹エミリーを通じて知り合い、愛し合い、そしてエミリーの死をきっかけに別れ別れとなるんですが・・・ちょっと、その辺りの展開が弱いというか・・・。
ナタリーの視点と、コールの視点からはじまり、ナタリーの昔の親友であるマディソン、ローラ、そしてコールの幼馴染ディランを通じて、エミリーの死、そして本当の見えなかった、いや。彼らが見ようとしなかったしがらみは何だったのか、が浮かび上がる。

エミリーの死について、作者はそんなに重きを置いていないのがことのさんの印象。
彼女の「死」についてより、彼女の短かった「生」をうまく織り込んで、各キャラクター達を浮かび上がらせるという手法をとったというか。
死んだ人間を雛壇に祭り上げたがる残された人々を笑うかのように、エミリーについて新たなエピソードが出るたびに、作者の意図らしきものに当たる。
それがまたうまい。
比較的、個性的だったというべきキャラは、マディソンとディランぐらいで、主役二人ですらもベーシックな優等生キャラだった。
もっとも全体的なアンサンブルで読ませたこの1冊の中では、個性的な二人はスパイス程度ということか。

惜しむべきは、物語のきっかけ、再会のきっかけとなった「黒幕」が書いた本についてだな。
黒幕である謎の作家が、暴走して、エミリー殺害の犯人と思い込んでいるナタリーに一矢報いるべく、エミリーの日記を元に問題の本を書き上げるのだが・・・最大の疑問点は「その発表のタイミング」だった。
もし、私が黒幕だったら、ここまで10年も待ったんだもの。
たかが「実習医」のナタリーを罰するのではなく、正式に医者として地位を確立した時点で鉄槌を喰らわすんですがね・・・そっちのが一度、夢をかなえた分、ダメージは大きいから。

前作同様、サンフランシスコの美しい映像が頭に浮かぶ、テンポよく読める1冊。
ただし、ことのさんの中ではやはり『なにも言わないで』の方に軍杯があがりますが。
ISBN:4270101180 文庫 野原はるか ランダムハウス講談社 2007/10/01 ¥945

ダイアナ・パーマー祭り、実施中(笑)。
そんなこんなで読了〜りょ〜りょ〜っっりょ〜っっっっ!!!(--;

ふ。発売日真夜中に「散弾銃でキャラクター全てぶちかましたい」とかいう物騒なメールを友達みんなに垂れ流ししちゃってワタシってば・・・(遠い目)

いや、ホンマに。
今から読まれる方、ウキウキ買ってこられたばかりの方はこの感想は読んではならぬ!
って事で、ここから下は滅多斬りなので、一部の方だけどぞ。

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この話、ホワイトホール三兄弟の恋愛ものなのだが・・・この3人、こぞって何といえばいいのか・・・頭悪い?(~_~;
つうか、色ボケ一家なのか?!と思うような話の展開で、もうだるくってだるくって(~_~;

長男として、家を、家族を、牧場を守っていかねばならんくせして、飛行機好きが嵩じて従軍志願する為に、何と全てを隣近所に住む他人に丸投げしてヨーロッパに行くこのヒーロー・コールからして「・・・アンタ、かなり頭、悪い?(^^;」という印象は否めない(笑)。
そんなええ加減なくせして、とあるちゃちい事件をきっかけに結婚する羽目になった、ヒロインである資産家のレイシーがこっそり自分の家族を、家を支えていた事は許せないらしい・・・っていうか、金にあれだけ困っているくせして「戦争があったから景気がよくなっていたんだろーなっ。てへっ」って具合で、家の中の設備がリニュアルしている現実も、都合よく納得している時点でアホ(笑)。
結婚初夜の暴挙が、実は○○だった(爆)から、というナイスなオチも、彼の数々の抜け作具合のフォローにはならず(笑)。

ああ、この奥さんになったヒロインのレイシーも、ちょっとな。
ずーっと好きだった相手であるコールと結婚するも、別居していてすっかり退屈な有閑マダム状態。
そんな中、この人、こうなったら子供だけでも欲しいわ!!と、家に連れ戻しにきた夫に脅迫まがいの条件を突きつけるんだな。
夫の事情とか、そんなの問答無用?(^^;
再び愛し合うようになってからは、何だかひたすらつがいのミンク状態なのはいいんですが(爆)、もう、義理の弟の婚約パーティーでの啖呵は・・・なんつーか、ドン退き(爆)。
かねてより、ダイアナのヒストリカル作品のキャラクターの辻褄あわなさ加減満点の無駄な血統自慢というのが鼻についてはいましたが、今回はとどめ〜♪♪
ええ、このヒロイン、スコットランド女王メアリ・ステュワートの子孫ですってよ!
あーっはっはっはっは!!
もう、ここ読んで笑い死にするかと思ったわ・・・何でそんな、人生全てを刻銘に歴史に刻まれている実在の人物の中でもとんでもないのをチョイスするんだ、ダイアナさんよ!!
どっちの血筋なワケ?ダーンリ卿?ボスウェル卿?
そんな波乱の人生の大半を幽閉されていて、フィクション入れるにも無理があるにも程があるっていうのを考えずに、いきなりそれだけ言っちゃうワケ?
まだ「メアリ・スチュワートの息子でイングランド王だったジェイムズ一世の血統」とか言われるならフィクションの入る余地は大きくあるが、いきなり段階踏まずにメアリ・スチュワートが出てきたら・・・嘘だろーっ、とツッコミするより先に退きますってば(笑)。
そこで「ははーっ」と悪者達(爆)がひれ伏すとでも思ったんでしょうか(^^;
しかも、新聞社を廃業に追い込む、って・・・そこで働いている下働きの人とかの事はおかまいなし?(^^;;

続いてホワイトホール家・長女のケイティーですが・・・疲れた。
読んでて疲れた。
一目見た時から愛していた兄の親友タークに対する一途な思い・・・なんだろうか、あれ。
たった一度の体の関係を今後の心の縁に、って自分に酔ったまま、よく分からないチンピラギャングと駆け落ち・・・ってどんだけ短絡的?(^^;
そいつがヤク中の暴力夫という、まぁ、よくあるDV転落人生・・・の筈が、これまた都合よく当て馬キャラが出てくるんだわ(笑)。
悪いギャングだけど、一途に彼女を愛してくれる年上の高島屋くんキャラ。いやー、出来すぎ(笑)。
でもって、関係を持ったと思ったら、癒しのギャング・ワーデルによる暴力夫の射殺、ケイティーの精神錯乱、ワーデルの逮捕による別れ別れ・・・と、すごいジェットコースター展開(笑)。
でも、あの関係もつ場面のところでケイティーは「不倫を(夫に)強要された」的な事を言ってたが、全然そんな風には読めませんでしたが?
アナタ、酔った勢いもあってノリノリでしたわよ(^^;;
最後には、元のさやに戻る、とばかりにタークとハッピーエンド・・・だったのに、いやー。ラストに驚愕。
単なる当て馬だと思ったワーデル、恐ろしい粘り勝ち!(爆)
しかし、すごいよダイアナさん。
仮にも準ヒーローのタークをもってして、「やがて自然のなりゆきでケイティーが未亡人となると」という一行で葬り去られましたがな(爆)。
そのタークが死んでから半年もせんうちにワーデルはケイティーと再婚して、娘込みでシカゴに連れてっちゃった!と明るくエピローグで語られてもねぇ・・・いやー。別の意味で大ウケしましたわ、ここ。
遠くシカゴから、長年、娘込みでせっせこ尽くしまくって粘り勝ち、とは恐れいったわワーデル(^^;;

そんな、むごい一行であの世に送られたタークですが、これはまぁ、よくあるダイアナのヒーローキャラよね。
死んだ奥さんの思い出に生きていると宣誓しつつ、下半身は別の事いってます、みたいな(^^ゞ
もう、殺され方(?)があっぱれ過ぎて、他の感想が吹っ飛んだわ。。。

そして、この本の最悪キャラであるホワイトホール家の末っ子で次男のベネット。
作家志望だか何だか知らないが、こんな馬鹿男、さっさとあの酔っ払い父ちゃんに散弾銃で殺しておいてほしかったです(爆)。
周囲の事はおかまいなしで引っ掻き回すだけ引っ掻き回し、自分だけがかわいくって欲望のままに未婚の幼馴染フェイの体をむさぼり、なおかつ出世欲に囚われて変態プレイ大好きな淫乱アホ女と婚約し、物書きの端くれとしての誇りもなく名声の為に平気で記事を捏造する馬鹿さ加減。
フェイに子供が出来てなお、自分を守ろうとするその醜悪さは、もはや正視出来る脇役ではない。
改心したのかと思ったら、未婚のまま子供を生もうとするフェイに対し「かわいそうに・・・ひとりで身ごもって」とかいう類の台詞をつぶやく。
コイツ、死んでもバカか。
どうやって一人で妊娠するんだ?孕ませたのはオメーだよ!!
それすら分からないのか、コイツ。
その自分の妄想する世界に酔ってる具合がもう最悪。
コイツがラストに作家として成功したのも許せないが、フェイと子供を手に入れて何事もなかったかのようにハッピーエンドを迎えた瞬間、この本を放り投げました

脇役ロマンスというものは、何でもくっつけばいいってもんじゃない。
別れや自立も、手札としてはありえるのだ。
実際、フェイは自立を手にしかけていたのに、結局はそのあたりは有耶無耶にされてしまった。
あくまで改心し、成功したベンを扱う為のコマに過ぎなかった、という事か。
新しい自分を見つけたフェイには、あえて愚かな初恋の相手に回帰する義理はない。むしろ、自立した新しい彼女にふさわしい新しい相手を見つけてほしかった。
こんなバカを許すフェイも解せないが、こんなキャラを救っても読者は喜んでくれると思っている作者に疑問を投げかけずにはいられない。

再読は決してない。あとは目の前から消えてもらうだけの1冊。
ISBN:4596511969 新書 清水 由貴子 ハーレクイン 2007/08 ¥680

さて。ローウェルで前ふりはしておきました(爆)、って事でホンモノの馬鹿男本ダイアナ・パーマー新刊、読了〜。

つうか、この本って今年のRT誌のベスト・シルエットディザィア賞の1冊なんだが・・・選考したレビュア全員が幻魔拳(by聖闘士星矢。笑)にかかっていたとしか思えないわ!(爆)
こんなス○本に、アンナ・デパローやシンディ・ジェラードが負けたワケ?!
・・・驚愕だわ。アンビリーバボー。
私には、ナニがどう選考基準なのか分からない・・・つうか、この本の魅力を誰か教えて!(真剣)

話は、まぁ、毎度お馴染みともいうべき身寄りのないヒロイン・テリーがジェイコブズビルの金持ち牧場主J・Bの家に引き取られて家族同様に育ち、片思いしていたが年齢差だ何だとケチをつけるヒーローJ・Bに暴言三昧のドアマットのような扱いを受ける、という展開。

・・・もう、最初の2ページ程で普通気付くよね。
誤訳に。
普通に読んでたら、J・Bがで、マージがって分かるよね、あれ。
マージの子供とテリーの年齢差を考えたり、マージが未亡人になってからの年月とか色々とあんなに書いてあるのに、編集、校正段階で何もチェックしていなかったとしか思えないんですが。
まぁ、勝手に脳内変換して読んでましたがね。

読んでいて、今回はヒロインのテリーに関してはそこまでひどいものではなかったが、それを補って(?)なお余りあるJ・Bの馬鹿さ加減(笑)。
あの八つ当たり場面の後の、家政婦に対する歯切れの悪い会話を見るにつれ、その大人げなさに苦笑すら浮かぶ(笑)。
過去の育ちがどうであれ、ああいう態度は雇い主、世帯主としていかがなもんかと(^^;;
ネルでなくても、こんなヤツのいるところにゃ1分たりともいられねー!!と辞表突きつけたくなりますな(笑)。

しかし、驚くヒロイン・テリーの「17歳に戻っちゃった」記憶喪失!!という展開(笑)。
ここはいつもなら死にかけるヒロイン、という展開な筈なのに!!とか、ことのさんをはじめとする懲りないダイアナ読者(爆)の総ツッコミが宙を舞った筈(爆)。
まぁ、そんなにたいした事はなく、気付けば竜巻騒動でJ・Bの方に災難が降りかかる羽目に・・・竜巻の過去エピは妙にこじつけがましかったけど(^^;;
あの竜巻で映画『ツイスター』の牛のように豪快に飛ばされてくれてたらよかったのに(爆)

相変わらずの力技ラストは、定番の言葉より先に指輪でドン!!でしたが、速攻のおめでたを絡めてのジェイコブズビル近況報告はもはや定番ニュースとなってきた(笑)。
今回は久々に名前の出てきたフェイのおめでたが判明、最近じゃ奥さんとマイカばかりが登場していたのでかなりご無沙汰だったコパー登場、あとはジャスティン兄ちゃんご健在、というところか。
でもってキャッシュ・グリヤの結婚式前日だったのか・・・既に時系列がごちゃごちゃ、って気がするわ(~_~;
でも、当て馬グレーンジ、本当にいいように利用されて終わったわね・・・とほほ(^^;;

+覚え書き+
友達と「姉と弟?兄と妹?」と変なところで盛り上がった結果、夜中に奇妙な計算をしまくったので、参考程度に(爆)

ヒーローJ・Bの駆け落ち未遂時 J・B 21歳 グレーンジ 14歳
現在 グレーンジ 27歳 つまり、それに7つ足して ヒーロー 34歳
そしてヒロインのテリーが現在 22歳 → 12歳年の差もの
テリーが引き取られた先であるマージの娘(長女) 17歳
と、いう事は、姪が生まれた時 ヒーロー 17歳(16歳の可能性もあるのか)
もし、マージが妹だった場合・・・最低でも16歳(15歳)時に結婚・妊娠、というお話になりますので、姉の方が自然(笑)

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