既に他社からも翻訳されているのでご存知の万能ジャンル作家イヴ・シルヴァーのデビュー作、読了。
何と上手い作品なのだ、これは。

昨今のヒストリカル作品、どうもメアリジャニス・デヴィドソン作品の編集ヒロインのお言葉じゃないが、現代の世のようなムードの中でお話が進んでいく。
そんな中、実にこの作品、冒頭から派手さはないのだが、淡々と不気味な描写を重ねていって見事なまでのゴシックさを確立していくのだ。
かの有名な「切り裂きジャック事件」をモチーフに、流転の人生の末に路上で暮らす羽目になった美しいヒロインであるダーシーと、縁あって彼女を雇う美貌の医師ダミアンとの数奇なロマンスなんだが、あのボリュームで、まぁ、本当に感心するほどに無駄を効率的に省き、読者が求めるところはしっかり読ませてくれたりするんだから天晴れ。
キャラクター造詣も、細かいところまで書かれていて、二人のロマンスに関しては直球ど真ん中なフシも。
何かね、『ジェーン・エア』ちっくなムードを感じたワケよ、ことのさんは。
いや、でも本当によくよく読めば、とんでもヒーローなんだよ、このダミアンって。
医師で、解剖学者なのは分かるんだが、天然すぎて・・・ ヒロインに向かって活きのいい人間の心臓を嬉々と見せて解剖詳細解説を始める なんて、どうよ?!(^^ゞ
また、ダーシーが裕福なお嬢さんから路上生活ホームレスにまで堕ちた逆境ヒロインだから、リバりそうなのを堪えたら脳内リセットしてオラオラ!!なところがまたすごい(笑)。
この二人、オタク男(医療及び解剖オタク)×オタク女(作画オタク)なので、オタク同士の会話は基本的鉄則に 自分の理解出来ない相手のオタク領域には踏み込まず否定はせずに寛容に という暗黙の了解があるんですが、まさにそれ!(爆)
いやー、ちょっとすごいよ、ホント。
こんな夢のようなかわいくって鉄の心臓(笑)の彼女がよく、自分の懐に転がり込んできたもんだ、とダミアンは己のラッキーさを感謝せずにはいられない?(^^ゞ

沸々と襲ってくる細かい描写の積み重ねによる恐ろしい描写の数々、ダミアンの隠された過去、ダーシーの不幸っぷり、とにかく久々にゴシック調ロマンスを拝ませてもらいました!と大満足。
悩めるダミアンに対しての、肝っ玉お嬢さんダーシーの一途な愛情がとにかく大きく深くて、すごくいいんだよ、そこも。
脇役たちも抑えた感じながら、非常に上手い設定と配置具合。
秀逸なのが、一読では単なるポイントのように書かれているものが、一つ、また一つと線で結んでいくと、連続斬り裂き魔とか、ダミアンの生活の裏とかを見事に浮き上がるようになっているのだ。
何より、主人公二人の不器用でたどたどしながらのロマンスっぷりが美しかった。
清々しいというか、珠玉というか。
彼女が、己の傷を、己で縫った過去を淡々と語った時の、ダミアンとのあのやりとりにうるうるきてしまったわ。センシティヴで。

いやはや、驚いた。
これがデビュー作なんだ、この作家。
すごくこの1冊がお気に入りになったので、もう1冊を読むのが楽しみになりました(^^)
本日発売のこちら。
アプのを買って、これは見送るつもりだったが、500円分のお買い物ポイントが運悪いタイミング(?)で降ってきたので、ついつい悪い気を起こしてしまった(爆)。

多分、アプのが使い道に困るんだろうから(あのサイズではランチトートとなるだろうから)、こっちのが無難って気もせんでもない(笑)。
何より、あのアプのお花柄とカラーが ことのさんのキャラではない というのが最大のネック(爆)だった・・・パスケース目的とはいえ、そこはやっぱり考慮ポイントだったワケで。
で、買ったagnes bだが、問題は昨年のYSLと同じでエライ数が出回っているだろうから、そこら中で遭遇しそうだという事か(^^ゞ

ああ、こうやって今年もe-Mookに踊らされていますよ。ええ(^^ゞ
来月のキャスとアナスイも、既に買う気満々だったりするもんな・・・内容もまだ全然分かってないのに(笑)。
でも、もうトートバックはいいかも・・・ショルダーか、トミーのボストンみたいなのがいいな、とか思った次第(余談ですが、己の荷物の多さを鑑みずにトミーのマイクロボストンのカモ柄を一瞬買いそうになったりしました。すぐに正気に戻って買いませんでしたがね。汗)。

しかし、本屋さんもこんな付録ものばっかり・・・大変だろうな、陳列するのにも。
キャサリン(by暴れん坊本屋さん)、デカすぎ!(爆)
メリッサ・メイヒューのデビュー作にて初翻訳本、読了。
軽妙な現代っ娘のハイランド・タイムトラベルものながら、ちょっと胸きゅん(笑)。

最初の、妖精の王子と人間の娘のロマンスから始まるところから、ちょっと身構えたんですけどね。
ほら、ことのさん、ファンタジー色が強いものに若干アウェイ感を否めないんで(笑)。
まぁ、それはタイムトラベルの理由づけの為のものだったんですけど(笑)。

そんなこんなで、主人公はアメリカでとある会社を経営しているコリエルさん家の末っ子にて紅一点のケイトリン(ケイト)。
お約束展開のように、結婚寸前の婚約者の浮気現場を目撃し、悩める日々。
何だかんだで、彼のことを本当に愛していなかった事に気付き、よし、リセット!!と思ったら、エメラルドグリーンの光と共にハイランダーの格好をしたイケメンが登場なう!
そのハイランダー、コナーの話を聞くと、政略結婚を強いられている妹を助ける為に、手助けしてくれる女性を求めて妖精の力を借りて13世紀のスコットランドから飛んできたとの事。
とりあえず13世紀のスコットランドにきて、自分と一時的に結婚して助けてくれ!!と言われ、うっかりOKしてしまってからのドタバタ話(笑)。

いやはや、ヤンキー娘、過去のハイランドを闊歩する!っていうのは、どうやらロマンス小説のテンプレ設定なんではないか?という気がしてきました(笑)。
契約結婚したら、さっさと現代に戻れるし、とかそのお手軽さに驚いたが、やはりそんな簡単にはいかなかった(爆)。
時を越える妖精の力の話になった時、やたらと女系遺伝の旨を繰り返していたので「もしかして、この主人公・・・」と思ったら、やっぱり、冒頭の妖精の王子の三つ子愛娘の子孫でした。
そこに至るまで、細かく伏線ひいてたりしたけど、これは伏線なくても予想範囲内だったかも。スコッツの子孫なら、アメリカには大量にいるんだし、もうケイトリンなんて名前がガチ(笑)。
しかし、このケイトリン、13世紀にタイムトリップしても、マイペースもいいとこ(笑)。
カフェイン中毒で朝にコーヒーも紅茶も無いなんて!!と嘆いていたかと思ったら(そうだよな。まだインドから茶葉輸入なんて先の先もいいとこの話だもんな)、コナーの叔母で妖精王子の末裔かつ能力者であるロザリンの薬草畑を見つけたら、せっせこ摘んでお手製ハーブティーを作って部屋でティータイムするツワモノ(笑)。
なんちゅうか、妖精末裔の中でも、隔世遺伝の悪戯か、王子の血を克明に継いだ娘ケイトリン、肝っ玉キャラなのがいいですよ!
最初は、父ちゃんや兄ちゃん達に守られて育ったお嬢さんちっくなところが窺えたけど、どんどんバケの皮がはがれて・・・いや。本来の肝っ玉姉ちゃんっぷりが活き活きと出てくるものだから・・・その昔、女にひどい目にあわされた故に「女なんて!」とか思っていたコナーも、気付けば陥落(^^;
二人のやりとりが、まぁ、最初は会話するのも一苦労だったのに、ラブラブになってくると、ツーカーになってきて、何かノリノリなフシすら感じて笑える事請け合い(^^ゞ
もっとも、どうもコナーはいい人すぎて ヘタレ戦士 なのが若干否めず(笑)、最後には「あっ」と驚くコナー救出劇を奥さんであるケイトリンが先陣きってやり遂げる羽目に(爆)。
まぁ、思考回路がおとぼけ乙女系だから仕方ない?!(笑)

いや、本当にあの最後のどんでん返し救出劇・・・度肝抜かれましたよ!
今まで、あそこまでタイムトリップで無茶振りな力技を見た事・・・絶対ありませんから!
ヒロインの一家勢揃いで救出作戦なう! ですよ?!(爆)
コナー、小舅やら舅との初ご対面がいきなり 救出される捕らわれの身 って・・・あ、憐れすぎて大爆笑(ことの@ひとでなし読者)。

悪役黒幕も予想通りの展開だし、脇役も魅力的なキャラは多いんだが、主人公たちを食うまでには至っていないのが、また良かったのかも。
食う可能性の高かったコナーの妹マリィも、真ん中ぐらいから登場しないし、コナーの親友ロバートも後半からの登場でいい意味で緩急つけた形に。
ロザリン叔母さまの「真実の愛」の相手が・・・いや、そうだと思ってたけど、叔母さま・・・20年も持久戦なんて凄すぎます(^^;
個人的にはケイトのすぐ上のお兄ちゃんであるジェスとマリィのロマンスが読みたいような気もするけど、既にそれが匂わされていてなさそうね。
それよりは全く真っ白な状態のロバートのが可能性は高そうか(笑)。

感動!とか、感涙!!とかいうのではないけど、クスクス笑ってきゅーんとくる、なかなかよく出来た作品でした。
タイムトラベルものによくあるタイムパラドックスも、お気楽に軽妙に抜け穴から決着させていて◎だし(真面目なSF読者には怒られそうだが、いいの。ゆるーいロマンスだから。笑)。
何より、楽しくストレスなく、最後までキャラ達に親近感を持ちながら読めたのがナイスでした(^^)
このハイランドもの、シリーズになっていて、何と早々と2冊目翻訳も決まっていて嬉しい限り。
勿論読みますよ、2冊目も!
今から五月が楽しみです・・・って、レイスの巻と同時発売か!
おお、豪華ではありませんか♪♪
メダル獲得でポイント倍キャンペーンなどという、いかにも!!な楽●さん(笑)。
ま、それにホイホイのせられるアンタもどうなのよ、というハナシなんですが、ま、いっか(^^ゞ

オールシーズン、っていうのは言いすぎかもしれないが(笑)、この価格だし、月末までの期間限定ポイントとか使うとワンコイン程度だからポチっとな。
別に小顔効果うんぬんを狙っているワケでなく、単に帽子好きなだけなんだけど(笑)。
届くのが楽しみです(^^)

ちなみに手持ちアイテムとの兼ね合いってのもある以上に「オールシーズン」ってのも考慮して、無難にベージュにしてみた(笑)。
良さげなら、色違い追加もやぶさかでない?!(爆)

オリンピックぼけ状態なので、読んだ本も順調に積んだままになってきた(笑)。
とりあえず、何冊かは忘れないように書いておかなきゃね、ってところでしょうかね(笑)。

そんなこんなで、ラリッサ・イオーネのデモニカ・シリーズ2冊目、読了。
1冊目同様、非常に読者を選びそうな間口の狭さを遺憾なく発揮してくれてありがとう?!(爆)

この巻の主人公は、セミナス・デーモンの兄弟で救急救命士のシェイド。
さすがイオーネ、『ER』のガチオタだけあって、一番お気に入りキャラはこのシェイドだとか・・・いや「そんな愛なら全然欲しくないし!!」っていう、歪んだドS愛炸裂だけど(^^ゞ
優しげな風体のシェイドだが、なんちゅうか、よくある「おとなしい奴ほど、裏がある」ってのをぶっちぎり地でいっていましたな(笑)。
単純な計算なら、アンバーの特性とセミナスの特性を足したら、「子供大好きセクシーダイナマイトヒーロー」なんだけど(笑)、そこは一筋縄ではいかなかった、というところか・・・まさか、心の底の闇浄化能力なんて、予想以上の捻りで唸りました。
しかも、その手段が・・・あー、えっと、さすがです。
そんじょそこらのエロティカ小説以上に、キターッ!!な、小道具の揃えっぷりからして、細かいところに気付くシェイドらしくって?!(爆)

そんなシェイドのお相手は・・・いやはや、これも作者のクセ者っぷりにやられました。
まさか、前作読んでいた読者に「え?彼女がヒロインなの?!」と言わしめそうな、元コーヒーショップ経営の人間ルナ。
しかも、こちらの設定の捻りっぷりといったら、二転三転していて、それがいちいち上手いんだ!
何故に、最初に登場の時には、ただのコーヒーショップ店員の女の子が、ウェアウルフになってしまったのか、という疑問を、前作の時間軸を丹念に使ってこれまでに出てきたキャラクター達と、その事情を絡めて実に天晴れな顛末を用意していた。
「ええっ、あの時に!」「そんな事が、あのキャラと!!」
驚きの連続で、とにかく読んでいて1冊目とのリンクっぷりにドキドキしましたね。

全てが白黒では判断出来ない、というのはこのシリーズでの基本中の基本だが、そういう意味では、この巻は前作以上に顕著かもしれない。
被害者が、自分の知らないところで加害者になっている、という事を、手を変え品を変え、何度も出してきた。
そして、今回、とうとうデーモンの臓器密売の黒幕が登場・・・って、思わず「えーっと、また?!そのパターン、ララ・エイドリアンのブリード・シリーズじゃーん!!」と思ったのは、ことのさんだけですか?(笑)
ヒーロー兄弟たちの死んだ筈の兄ちゃんが生きていて、悪事を尽していました!! ってカラクリ!(爆)
しかも、こっぴどく始末されつつも、死ぬ前にとんでも爆弾を仕掛けて昇天するところまで・・・トホホ(^^ゞゞ
ただ、この場合、裏に隠されていた、レイスが隠していた「真実」がすごいウエイトを占めていて、これは「そうくるのか!」と感心した。
何というか、この子はあれだけ悲壮な過去を背負って、暴れん坊で、刹那的なのに、それでいてどうしてもお兄ちゃん二人を不器用に守っていきたいんだなぁ、としんみりきた。
その手段は、イードロンが言うように間違ってはいたけれど、どうもことのさんはこのレイスというのが憎めない。

兄弟愛、家族愛というものが、シェイドがアーバンの血を引いているせいか、今回は前面に押し出されていたように思える。
だからこそ、冒頭近くでの、彼が愛しい妹を失ったあの残酷な場面に言葉もない。
とても、一読一見さんのロマンス読みには耐えられないまでの、冷酷を通り越した所業の描写だ。
ただ、作者がどれだけ容赦なくこのシリーズの世界観を構築しているのかを鑑みると、あれ以外にはありえなかった、というべきなのか。
甘えるな、人間を基準に考えるな、あくまで基準はデーモンなのだ、とクギを刺されたような気分になったのが本音だ。
拳銃でドキュンと一発、とか、刀でザシュッと一発、なんてそうよね。親切な殺し方よね・・・(しみじみ頷くなよ)。
そういう意味で、まさに間口の狭さ、清く正しく甘ちゃんなHQ式ロマンスコードを持った読者を一撃、とも言うべきか(^^ゞ

しかし、まぁ、そうなんだけど。
ウェアウルフって、つまりは獣なんだけど・・・素晴らしいまでの 真っ向勝負でのロマンスとの融合 を試みて下さいました(爆)。
前作同様、セミナスゆえにエロ場面でんこ盛りな上に、悪人に一服盛られて絆を結んでしまったもんだから、バーニング!!なまでのラブシーンは予想していましたが、まさかオオカミ状態でのガチ まであるとは・・・ラリッサ・イオーネ、恐ろしい人!(白目キャラになってお読み下さい。爆)
そんなこんなで、おなかいっぱいなエロ場面とか、兄弟にふりかかる不幸とか、濃厚なロマンスとか、堪能すべきところが多すぎて手放し状態なんですが・・・まさか、ねぇ。
まさか、ねぇ。
そんな ある意味デーモン世界よりも壮大で災難まっしぐらな展開を、1冊目でこっ酷い目にあわされたカイナンくんが背負う羽目になるなんて、想定外ですから!! って事ですよ!
2冊目にして「この話、どこまで突き抜けるつもりなんだ・・・」と心配になってくる壮大さ!(しかもオタクくさいのがミソ。爆)
あんな災難体質まっしぐら、ヘタレ王子キャラちっくなカイナンにそんな大きな荷物を背負わせないで~(^^ゞゞ
せっかくジェムと小さな幸せを掴もうとしていた矢先に・・・って、何だか ヒロインの説明文くさいのが、いかにもヘタレ って感じなんですが(笑)。

そんなこんなで、この2巻で急激なグリットがかかって益々、デモニカ・ワールドが大きく深く広がっているのを痛感した快作。
勿論、お気に入りなのは言うもがな。
レイスが主役の3巻が、当初の予定より早くなって5月に翻訳版上陸のようなので、今から楽しみでなりません(^▽^)
イタくても、ヤバくても、ついていきますわ!!!
スコットランド関係の書籍は大抵といってもいいぐらい目を通している私だが、先日出たばかりのこの本に、縁あって出会う事になった。

で、既に三回ぐらい繰り返して読んだんだが、あえてこの言葉を著者に捧げたい(笑)。

オタク魂の叫びとも言える1冊、万歳!(爆)

著者は、お酒の飲めない方なようで、スコットランド旅行に際して楽しみが半減する、などと周囲に言われていたようだが、そういう事を言っている人間こそスコットランド旅行の入門時点で損をしているのだよ、と思うことのさん(笑)。
もっとも、この著者、「 タータンチェック 」という萌え要素をしっかりお持ちなので、そんな戯言は聞く耳持たなかったご様子で、またそこが良い(笑)。

そうなのだ。
萌えパワーは、とんでもない動力となる、ってのは我が身をもってして思い知っている(爆)ので、ひどくこの著者に肩入れしてしまいながら読んでしまったのだ・・・というか、他人事じゃないし!
「タータン」を「アウトランダー」に置き換えたら、まさにそうだし!!(核爆)
宿泊先の基準は「タータンを用いた部屋」、お買い物の基準は「タータンを用いたもの」、取材先とコンセプトも、タータンを絡めていて、その清々しいまでのオタクっぷり、あ。いや。タータン好きっぷりには拍手せずにはいられない。

出て間もない本だから、読んでもらうのが一番良いし、そういう場合は、ことのさんがあれやこれやを語るよりも「読んで!」といつもなら言うんだが、内容が・・・内容が・・・すんません!!
頼むから詳しくオタクことのに語らせてくれ!! ってカンジなんで、頼まれなくても語ります。苦情は却下です(爆)。

とにかく、普通のスコットランドのガイドブックや紀行本では多分、いや、絶対そんなとこまで紹介してくれないだろう、という痒いとこを合間合間に紹介しているのがまず面白い。
ドラモンド庭園、ブレア城などもそうだけど、あんなに有名なイーレン・ドナン城・・・ここまでキチンと紹介してくれた紀行本、見た覚えがない(笑)。
しかもイーレン・ドナン城にキルト姿のスタッフのお兄ちゃんの写真、っていうだけで映画「ハイランダー」シリーズのファンの方は「ご馳走になりました(-人-)」って気持ちになれますよ!(爆)
そういう意味では、ハイランドにこれだけページ数を割いてもらえているのも嬉しい。
インヴァネスにあそこまでスペース使ってもらえるのは、かなり新鮮かも(笑)
もっとも、シール湖とグレンフィナンのモニュメントがどっかーん!!と1ページあったのを見た途端に、あの苦行のような駅からモニュメントまでの遠足を思い出して苦笑しましたが(^^ゞ
ベン・ネヴィスに登れるゴンドラとか(そういえば見えてたな。あれがそうだったのか。笑)、リーキーズ・カフェとか「次回行ったら私も行かねば!!」と思わせてくれる、ちょっとゆる~い感じのものが紹介されていて楽しかった。
・・・そうなのよね。リーキーズ・カフェ、実際は目の前にあって写真も撮っているんだが、お店は休みでした(笑)、っていうより、近くの墓地で墓石に刻まれたクラン名を確認するのに忙しかったんです・・・すんません・・・アホなレンガリアンで・・・(^^;;
次回は絶対に行きますんで!(笑)

実際は、レンタカー旅行を前提にしないと行けない場所がかなりのウエイトを占めている本ではあるけれど、逆を言えば、だからこそ行けなさそうな場所を紹介してもらった、ともとれるかも。
トマスクック時刻表が旅の供!な、鉄道旅行がベースのことのさんとは、そこは違うんだけどね。
個人的には、レンタカーだからこそ、あの謎の「スコティッシュ・タータンズ・ミュージアム」に取材に行って頂きたかった・・・自力で、しかも徒歩ではきっともう一度、あそこにたどり着くなんて不可能そうだし(爆)。
今だ悔やんでいるのよ、写真撮ってこなかったのに(^^ゞゞ
やっぱ、あそこも再度チャレンジするかなぁ(^^ゞゞ

そんなこんなで、タータンチェックを冠にしてはいるが、読んでもらえば分かるんですが、そこまで深くは掘り下げずにいてくれて、素人にも分かりやすく説明してくれているのでスコットランド初心者にも読みやすい。
何より、本のあらゆるところにあふれているカラフルなタータンチェックの写真が・・・そうだな。女性向けのランチプレートのよう、とでもいうか、「目で楽しませてくれる」紀行本の要素となっている。
これだけ持ってスコットランド旅行、というガイドに特化したものではなく、副読本として旅行に持参したくなる1冊。
そんなに買い物に走らないことのさんでも、ここに掲載されているタータンショップは行きたくなりそうなチョイスだし(笑)。

そう、つまりは 女性向けスコットランド紀行本 なのだ。いい意味で。
景色やお花もいっぱいあって、タータンを色んな角度から攻めている。スコットランドの美しいところを惜しみなく掲載してくれている。
ハイティーを楽しみながら、まったり楽しんで下さいね、この本(^^)


+余談+
レンガリアン、及びハイランダーものロマンス読みの方には クラン・タータンはあんまり出てきません とだけ先に言っておきます(^^ゞ
ディストリクト・タータン中心なんですよね、図鑑も(^^ゞゞ
クラン・タータンがもっと掲載されていたなら、絶対この本ってロマンス文庫の傍に置いておけば売れそうなのにな、とか思った(笑)
ライムブックスからの、最初で、そして最後であろうカレン・マリー・モニングの1冊、読了。
作品のクオリティとか余韻とかそういう問題でなく、フォントのデカさと、行間の広さと、余白の多さと余りの薄っぺらさに「・・・ラノベ?(^^;」とか思った次第(爆)

作品は、それはそれはモニングらしく、家族愛とか、屈折した人外愛とか、笑いのペーソスとか満載で、短編ながらに大満足なんですよ。
現代から、夢に出てくる過去のハイランダーのエーダンを救う為に16世紀にタイムトラベルしちゃうジェーンの、モニング作品のヒロインらしいポジティヴさとか、読んでいてクスクス笑ったり、ほろっときたり、きゅんきゅんしたりしたもの。
ウエイトレスしながら、ロマンス作家を目指して日々、原稿書いてはボツを喰らってたのに、過去に飛んできてすら、貴重な羊皮紙を入手しては羽根ペンでガリガリとロマンス小説を、しかも過去のスコットランドに飛んできてすらハイランダーものを書いてるガチさに拍手喝采だったり(笑)。
リアルに目の前にいますけど、みたいなツッコミを読者はせずにはいられないじゃないですか(^^ゞ
しかも、二重線で訂正している部分もそのまま、作中原稿として掲載されているから笑い度合いが二倍なんだよね(笑)。
その二重線を最後まで効果的に使ってたり、ジェーンは過去の世界でもポジティヴでマイペースだから、島の住民に己の好物のアイスクリーム作りを指導したり、ロマンス小説を書いては島民女性に回覧させたり、とモニングの茶目っ気は相変わらず。

そんな、イケイケゴーゴー!!なジェーンの運命の相手エーダンは昨今ブームなのか?と言わんばかりの 解凍系 バリバリの男前(笑)。
家族の為に、悪い妖精の人質になる事500年、苦悩と苦痛の余りに過去を、自分を失くしてしまった彼が、自分と愛情を取り戻すまでの展開はテンプレと言ったらそれまでだが、そこはモニングなので限りなく頓珍漢(爆)。
ジェーンのパシリよろしく「はじめてのおつかい」状態でメモを持たされ買い物に行かされる様と、その苦悩のギャップに萌え炸裂(笑)。
ラブラブだしキュートだし、最後には「ああ、そうくるんですね!」という、そのキャラとそのキャラが!!というオチもあって、非常にナイスな短編でした♪

・・・そう。
こんなペラペラ本で読まされてなければ完璧だったのよ。
今後の、この短編シリーズの予定の中にシェリリン・ケニヨンの『Dragonswan』のタイトルを見つけたから、余計そう思うのよ。
何で、元々1冊だった短編集をあえてバラ売りにするワケ?!と。
別の本に収録されていた短編を強引に別の本に収めて短編集(ローリ・フォスター『いつも二人で』)を出している出版社だからこそ、そこんとこに引っかかりを感じずにはいられない。
あの4本の収録作品を全部バラ売りと仮定して・・・580円×4冊= 2320円 ・・・短編集として普通に出せば、かの京極夏彦ばりの文庫になるワケでもないボリュームだからこそ、全く納得いきません。
他社との競合作品が収録本に存在していたならともかく。
これとケニヨン以外・・・リン・カーランド1本を競合した結果なのかしら・・・まさかな(ぼそっ)。
サリー・マッケンジーの華麗なる貴族シリーズ2巻、読了~っっ♪
キターッ!!テラモエキタコレーーーーッッ!! > びったんびったんジタバタ

はぁっ。
本当に、ほんっとーに最初から最後まで、もう萌え萌えでぐーるぐるしながら読んでしまいましたよ!!
1冊目も天然主人公キタコレ!な、きゅんきゅんカワイイお話でしたが、今回も負けず劣らずのキュートな天然っぷり(^▽^)
何か、世知辛い、やれ身内同士の殺し合いだ種族の存亡だ何だとかいうお話ばかり読んでいると、こういう陽だまりのようなきゅんきゅんさが本当にマイナスイオンな感じ(笑)。

前作、見事にアメリカからやってきたハニーちゃんをとっ捕まえて婚活トリオ(?)から脱落したのが公爵さまジェームズ。
今回は、前作の時点では単なる次男坊の元軍人だったのに、兄である侯爵の不慮の事故により爵位を相続した公爵の親友チャールズ・ドレイスミス。
いやぁ、まさに「今日の次男は明日の跡継ぎ」(byダッチェス。『まだ見ぬ公爵からの求婚』)ではないか!(爆)
そんな新米侯爵のチャールズくん、領地の見回りと、亡き兄夫婦の遺児達に会う為に、故郷へ帰還。
そこでは、虎視眈々と侯爵夫人の座を狙うハイエナ娘たちとその親たちが男前侯爵カモンカモン状態・・・チャールズくん、うんざり(笑)。
ふと、兄の遺児である姪っ子二人の世話をしている家庭教師を見たら・・・あれ。あれれ?
というワケで、成長した幼馴染で牧師の娘のエマと再会なう!

「そうだ。エマと結婚すれば、あのハイエナガールズ達の餌食にならなくていいじゃん♪ラッキー♪♪」

・・・どうも、このシリーズのヒーロー達、脳内配線はかなり常春の国マリネラ(爆)。
まぁ、幼馴染で幼い頃からチャールズ一筋だったエマの気持ちをうっすら分かっているからこそ、そんな事も言えるんだが。
しかし勝気なエマにその申し出をした途端、乙女(アラサーだが。笑)の心を踏みにじる、余りのKYさに彼女に その場にあった陶器のワンコでボコられそうに(爆) ああ、危機一髪(^^;

婚活、求婚ものは多いけど、この話は二人が表裏一体、二人で一人、ボケとツッコミを交互に入れ替われるナイスコンビ、というツーカーものの極めつけだった事が他作品とは違う(笑)。
エマ6歳、チャールズ10歳の初めての出会いからのエピソード積み重ねが何とも、ジュブナイル小説のようでくすぐったいぐらいに愛らしい。
チャールズの後ろをワンコのようについてまわるエマを「影ぼうし」と称してからかっていた、前作ヒーローのジェームズ、そして次回ヒーローのウェストブルック伯爵のロビーとの子供の頃のエピソードなども交えて、よくある「親友=学友」がデフォに近いヒーロー側の事情も珍しい「幼馴染」でダブルで楽しめる。
爵位を相続しても、昔っから爵位持ちでも、それでも無邪気な子供時代をこういう視点で書いてもらうとなかなか新鮮なのだな、とか思った。

しかし、まぁ・・・このエマとチャールズ、パねぇっすよ!
何がって?
バカップルっぷりが です(爆)。
でもって、天然で清らかちゃんのエマに毎度振り回されるチャールズの、哀れなまでの 寸止め雨あられ攻撃 っぷりは、腹がよじれるほどでございました・・・。
「串刺し」ってアナタ・・・(^^;;

主人公二人が抜群なだけでなく、とにかく脇役も前作同様フルスロットル具合でバカうけ三昧でした!
前作主人公カップルも勿論バンバン登場ですよ。しかも奥様、おめでただし(笑)。
三バカトリオ(爆)の残り一人ロビーも全開だし。
しかも、今回はヒロインである幼馴染エマとのやりとりが、子供の頃から全く変わってないお茶目さがかわいいの何のって!(笑)
前作にてそのロビーをロックオン状態(笑)にしている公爵の妹リジーも再登場、エマの妹メグとのコンビがまたイカすったら(笑)。
牧師館で絶賛開催されていた婦人改善協会のメンバーのご老体様達も、酔ってもシラフでも傑作揃いだし(笑)。
しかし、今回の一番の脇役は、チャールズの姪っ子シスターズ、イザベルちゃんとクレアちゃん(この二人にエマの飼い犬プリニーが加算されると破壊力五割増。笑)、それとチャールズの叔母様レディ・ベアトリス(叔母様に飼い猫クイーン・ベスが加算されるとこちらも破壊力五割増。笑)だな。
もう、この三人の、チャールズとエマをくっつけよう大作戦が楽しくも滑稽だったらありゃしない(^^ゞゞ
たまに、いや、しょっちゅうやりすぎだし(爆)。

話は単純明快で、テンポも良くって、キャラクターが悪役さえも活き活きしていて、読後も爽快且つほっこり。
何より、もう、ラブラブでかわいくってね~。主人公二人が。
こういうコミカルなきゅんきゅん癒し系のお話、本当に大好きだわ(^▽^)
前作同様、ツボ直撃で大満足でございました。
次回も楽しみだ・・・ロビーだよね? 早く読みたいぞ~っっ♪♪
うっうっう。
とうとう本日、最終回を迎えてしまいましたよーーっ(泣)。
1年間、一度も欠かす事なく全話を楽しみに見ました。

メインの六人だけでなく、爺やさんや黒子ちゃん達、敵役も非常にご贔屓で(勿論、一番好きだったのは、朴さんヴォイスの薄皮太夫)、毎週毎週楽しかったな~。
お話もキャラもよく出来ていて、何より時代劇パロディなのがウケた(笑)。

きっと、うっかり映画とかで復活しちゃったりするんだろうけど、テレビではもうお別れです。
最後の、皆がいなくなった志波のお屋敷の、あの空間を見て殿様同様、本当に一年間、しっかり見てはシンクロしていた自分に気付きました(^^ゞ
一年間、お疲れ様でした。

来週からは新しい戦隊ものが開始です。
浜尾くんと小野くんが出るから見るのは見るけど、ゲキレンジャー終了後に恐ろしく自分の中で戦隊ものレベルのハードル高くなっていた故にあっさりゴーオンジャーに脱落したように、かなり危険です(^^;
何がって? > 脱落の可能性です(爆)。

ちょっと、いや。かなり時節をはずしてしまったが、レンタルしてもらっている大量のDVDの中からここをチョイス。
楽しかったわ~♪♪

クリスマスライブという事で、女性キャストはミニスカサンタ姿だったが、クイーン組は黒サンタ・・・萌え・・・萌えだわ!
でも現クイーンより、断然やっぱりママンなんだけど(笑)。
そんなミニスカサンタの振り付けに暗躍したのが ビショップ (村田さん)ってのにウケまくり(爆)。

というか、他キャストはトークショーや舞台挨拶や今までのDVDで見てたから、何となく予想ついたんだけど、初めて見たビショップの中の人である村田さんは 想定外の変な配線の人 でかなりアゲアゲでした(褒めている。笑)。
そして、相変わらずじゃれあう狼(松田さん)と音也パパ(武田くん)!(爆)

いいわ~。やっぱりキバ・チーム大好きだわ(^^)
テレサ・マデイラスのフェアリー・シリーズ1冊目、読了~♪
きゅんきゅんきゅきゅんきゅんきゅーんっ!!(意味不明の擬音の嵐。爆)

いやはや。おとぎ話をモチーフにしたロマンスって多いし、ましてや『眠り姫』はメジャー中のメジャー!!って事で、マッシュアップ王道設定って事なんですが。
思えば先日読んだマデイラスの他社からの本も、この設定が隠しアイテムのように使われていたような・・・。
そうです。オタク的に言うと「眠り姫」は「 解凍系 」フラグなのですよ!(笑)

で、今回もその解凍系ヒーローが登場なう!
幼い頃に賭博で身を持ち崩した父親によって、親戚の残忍な公爵に、まさに「売り飛ばされた」同然に養子に出されてしまいます。
そんな少年スターリングは、実の親に捨てられたという惨い事実に心を閉ざし、老公爵による虐待に近い育て方により冷酷な大人になってしまいました。
さ、そんな公爵のスターリングが、死んだ母親が後年に引き取った親を失った三姉弟から、勝手に母が遺産として残した屋敷を取り上げる為に、こっそりその田舎屋敷に遠征するところから物語が動きます。
うっかり落馬、うっかり記憶を失ってしまったスターリングだが、そんな彼を拾ったのが件の三姉弟の長女ローラ。
悪魔のような公爵が私たちの住む屋敷を取り上げにやって来る!
亡くなるまで許しを請うて、息子に手紙を書き続けた優しいレディを無視するなんて冷酷な奴だから、幼い弟妹をどうするか分かったもんじゃない・・・とりあえず、遺産である屋敷を相続するには、ローラが21歳の誕生日までに結婚しなければならないんだが大問題。

相手がいません(笑)

地元の独身男を片っ端から斬っては捨て、斬っては捨てしていたローラ(^^;
理想が高いっていうより、思考が乙女ちっくなので熱烈な恋愛結婚とまではいかなくても、それに近いものを求めているもんだからこんな状態に(^^;
でもこうなったら時間が残ってないし・・・と、そんなところに美形が落ちているではありませんか!(笑)
乙女思考回路のローラがキスしたら起きたスターリング、見事(?)に記憶がないもんだから、これはでっちあげしろ!!っていうお告げ?!とばかりに、婚約者に仕立て上げて屋敷に連れて帰って・・・という展開に(^^ゞ

まさに、名前のまんまおとぎ話!!なトコロテンっぷり(笑)。
細かいところはノープロブレム!って勢いで、田舎の屋敷で、記憶を失ったスターリングと偽装の筈が本当に彼に恋をしてしまうローラのやりとりが丹念に、そして愛らしく進んでいく。
彼女が嘘をついている、と本能的に分かっているのに、憎めない彼女のペースに巻き込まれて少しづつ「人間らしさ」を取り戻していくスターリングの描写は、プロローグから序盤、そして中盤までに「子猫」という小道具をはじめとしていろんなものを用いて丹念に描かれている。
屋敷の住人であるローラの弟ジョージ、妹ロッティ、使用人ダワー、家政婦クーキーがまた素晴らしい脇役っぷりで、二人の心配をしつつ温かく見守ったり・・・まぁ、ロッティの主張曰く「遺産相続に関して、結婚の期間は決められていないんだから夫が死んでも可」とばかりに 記憶喪失のスターリングに一服盛ろうとしてみたり(爆)
いや、ホンマにこの一家が傑作すぎます!
家政婦クーキーの作るクランペットは、食事としてではなく 武器として認識されている有様 (笑)だし、何よりゴシック小説かぶれの末っ子ロッティがキタコレすぎる(^^ゞ
もっとも、ある意味一番タチが悪いのはヒロインのローラかもしれんが・・・記憶喪失のスターリングのでっちあげ人格に関しては「ニコラス(でっちあげした婚約者のこの名前をスターリングに与えている)の半分はローラの妄想で出来ています」みたいな(^^ゞゞ
妄想列車、大暴走なう!!ってカンジです(爆)。

記憶喪失は、偽りのラブラブな結婚式当日に治ってしまうというのもベタでドラマティックなんだが、そこからの展開もまた素晴らしかった。
今度はスターリングからの脅迫に近い結婚の申し出を、記憶喪失の時の結婚あれこれと対比するように描き、そして二人の更に一歩踏み込んだやりとりを軽妙に描いている。
田舎の屋敷では、貧乏ながら家族に囲まれて賑やかな中で愛を育んでいた二人が、都会では、金は有り余っているのに、まるで霊廟のような大きな屋敷で心がすれ違っている様が何とも対照的。
心の底からローラに惚れ込んでいるのに、それが認められない、最後の一歩が踏み出せない、何より自分自身に対してずっと迷い続けているスターリングの葛藤が、最後の最後に、ずっと母親が送り続け、彼が無視し続けた手紙の束という切り札としてやってきた。
あの場面をキーにして、それまで章冒頭で小出しにしてきた彼の母親の手紙の抜粋が読者に、それ以上にスターリングの置かれた状態にボディブローのようにきいてくる。
勿論、黙って耐えているローラではなく、グズグズしているスターリングの一歩二歩先をいっているのだが。
ベタ惚れ同士のハッピーエンドものだが、何せ解凍系ヒーローなのでここぞ!という時はイニシアチブを取るのはヒロイン(爆)。
最後の最後まで、頑張りどころである(笑)。

エピローグの幸せな描写がなくても、ラストシーンだけでも十分、ハッピーなおとぎ話のラスト王道まっしぐらだった。
が、やはりプロローグの猫が、エピローグの猫に返ってきて腑に落ちる様が秀逸なので、あのエピローグは捨て難いまでの達者さだ。
ホットなラブシーンも沢山あるし、罵りあったりもするのに、何故か思い出すのは猫を撫ぜてポケットに入れるスターリングだったり、彼の大きな飼い犬二匹を撫ぜていてヨダレも気にしないローラだったり、スターリングを真似てクラヴァットを達者に巻いているジョージだったりする。
それぐらい、なんちゅーか、幸せな気分で思い出してニヤニヤしながら再読したくなる1冊だった。
細かいところとかツッコミ三昧なんだろうけど、そんなのいいや。
続編のロッティ篇も楽しみですよ!
あの小悪魔ロッティが成長してどうパワーアップしているのか、今から怖い・・・いや、楽しみです(笑)
へぇ。春からアニメ化なんだ。
放送予定局見たら、キチンと視聴可能局に入ってたので見てみよう(^^)

もうひとつチェックした春の新アニメは、何か某お友達が好きそうな 目つき悪いキャラ(しかもヘタレそう)が主人公 だった・・・ガチか?!(爆)

『戦国BASARA』もするし、春も深夜のHDDは忙しいね~(笑)
4年の沈黙を経ての復活劇、デボラ・シモンズまさかのハーレクイン復帰作品、読了。
暗中模索の中に、何かを見出せた気がする1冊。

そうなのである。
日本ではお馴染みのデボラ・シモンズだが、『A Lady of Distinction(邦題「舞踏室の微熱」)』が出版されてから実に4年近く、作家活動が沈黙状態となっていた。
公式サイトも沈黙を続け、正直、作家活動そのものをやめたのではないか?!という疑念すら浮かんでいた。
その彼女が2008年に、この作品で再び表舞台に出てきた。
しかも、一度は離れたと思われていたハーレクイン社から、である(文庫初出の『舞踏室の微熱』『ライラックの天使』はバークレー社からのシングルタイトル)。
そこからは年1冊のゆっくりしたペースだが、順調に刊行を重ねている。
で、気になったのである。
あえて ぬるま湯 ハーレクインから外に出て、そしてすぐに沈黙、このたび復活し、またハーレクインに戻ってきた彼女の作品に「何か」が加算されているのか、と。

父親に死なれた身寄りのない兄妹が、遠縁の伯母から古びた屋敷を相続し、そこに移り住んだと同時に奇妙な出来事に遭遇する。
その屋敷で再会した幼馴染の子爵、無人の屋敷の敷地に広がる不気味な迷路、謎が謎を呼び・・・という、かなりゴシックロマンス色の強い作品に仕上がっていた。
どちらかというと、ライトで軽妙な印象のする展開、キャラ造詣を基本にしている今までのデボラ作品とは一線を画している。
デボラ作品の特徴(?)ともいえる、ホットなラブシーンも抑え気味でそのものズバリ場面が書かれていないし・・・えーっと、朝チュン と言うべきか、これは!(笑)
何より、この作品におけるリサーチ量と情報量が顕著な変化の筆頭。
迷路の歴史、ドルイド教の歴史や詳細など、どちらかというとそういうドキュメントな要素が薄いハーレクイン・ヒストリカルでは異色ともいえる。
そう、他社のシングルタイトルでならともかく、ここでやっていいのか、というぐらい。
隔離されたに近い辺境とか、田舎屋敷とかが舞台になる・・・つまりは擬似閉鎖世界で進行するのが多かったかつての作品と比べたら、今回はゴシックを強調する為の故意的閉鎖空間だし、実在の人物(ジェシカ・ベンソン『秘密の賭けは伯爵とともに』でも出てきたジョン・ジャクソン)とかも出てくるもんだからそこらも差異か。
多分、その変わった部分の印象が強いせいもあるし、デボラ作品のキモでもあるヒーローの造詣が弱いのもあるのか、ロマンス色は少し薄く感じたかな。
ヒロイン兄のキャラ造詣は、しっかり今までのデボラ節なんだけど(笑)。
ただ、作品は小ぶりながらしっかりまとまっているし、単純に面白かった。
誰も彼もが怪しく見えて、何より先が読めないってのがナイスでした。

今までのデボラを期待しているなら、それはこの作品には完全には求められないかもしれないが、ハーレクインであれだけ「読める」っていうのは決してマイナスではないと思う。
作者の試行錯誤の末に生まれた、っていう感じが手にとるように分かるからこの1冊ではまだまだ決め付けられないのではないか。

そういう意味でも、この次の作品の翻訳が待遠しいな。
なにせ、彼女を日本ハーレクインのヒストリカルロマンス人気作家の筆頭に叩き上げた、あのディ・バラ家シリーズ最新刊だ。
もうロビンの後は読めないのか、と思っていただけに、6男レイノルドの話がまさか今になって登場するとは!
いやはや、あのまま続きを書かなくても良かったんじゃ・・・とかいう悔しさに暮れるのか、はたまた最後のニコラスも早く書いて!!となるのか、待つとしましょうか。
デボラなら、嘆願投書しなくてもきっと出るでしょう、翻訳(笑)
ジャツキー・ダレサンドロのメイフェア・シリーズ3巻、読了~。
いやはや、ここまできているのに相変わらずいい意味でのリリカルさに萌え炸裂、ってところか。

今回の主人公は、婦人読書会きっての美人で伯爵家の令嬢であるジュリアン。
美しいだけでなく、優しく繊細な彼女だが、氷のように自分以外に興味のない父親と母親に構われる事なく孤独な生活を送っている。
彼女が「娘」で「跡継ぎになれない」事が全てを物語る、というわけだ。
そんなジュリアンを、権力ある貴族に政略結婚で嫁がせてさっさとやっかい払いしたい両親が婚活に勤しむ裏で、残された自分の時間が少ない事を痛感するが故に心の中に秘めていた思いを行動に移す・・・というお話。

さて、前作まで読んでいる方は、そのジュリアンの相手がボウ・ストリートの敏腕巡査であるギデオン・メインというのはお分かりかと。
伯爵令嬢と、庶民の巡査という身分違いの恋の典型的なパターンかと思ったら・・・本当にそうだった(笑)。
このギデオンが、まぁ、いい意味でまっすぐすぎて気の毒なぐらい寸止め連打で・・・ああ、頑張れギデオン!負けるなギデオン!!みたいな応援モードのスイッチが読んでて入りました(^^ゞ
最後の最後近くまで、それこそあれだけジュリアンからあの手この手で誘惑されても最後の一線を越えてないのもまっすぐゆえ(^^ゞ
ボウ・ストリートの獲り手にありがちの、もっと厭世家で斜に構えているのかと思ったら、本当にまっすぐなんだよ、ギデオンってば。
何だか爽快だよ、久々にこんな性格ピュアくん(笑)。
ギデオンと飼い犬の大型ワンコなシーザーくんのやりとりも微笑ましいし♪

今までの既刊では、他のメンバーに隠れていた感があったジュリアンだが、こちらもピュアではギデオンに匹敵もの。
清く正しく美しく~♪かと思いきや、内気なのはイケてない傲慢両親に押さえつけられている時だけで、本当は繊細だが芯の強いかわいい女性で、何より、一目ギデオンを見た時から恋していたその一途さから、やらずに後悔するならやって後悔、いや、思い出の欠片でも私は得たい!というもがきとバイタリティは読んでいてこっちも応援したくなっちゃう事うけあい。
ヒーローに同性ワンコの相棒がいるように、このヒロインにも同性ワンコの相棒がいて、そこがまたかわいいの~♪
ちなみにこっちは小型犬でマルチーズ、ヒーローに毛玉扱いをうけるお洋服とティアラ付きお姫様ワンコのプリンセス・バターカップちゃん(笑)。
毎回毎回お衣装が違っているし、ヘアスタイル(リボン)も違っていてファッションリーダお犬様ーもいいとこ!(^^ゞ
飼い主同様、ギデオンに一目ぼれ(笑)、その飼い犬のシーザーと凸凹なラブラブカップルになるんだが、あのワンコカップルを見てディズニーの『わんわん物語』を思い出しましたわ。
まさにあのまんまよ、お嬢様室内犬とワイルドな野良犬のラブラブカップル(笑)。

そんな、飼い主も飼い犬も相思相愛のラブラブアイウォンチューカマンベイベーな縦糸と、連続強盗殺人事件を横糸に使っての絶妙な展開は、3冊中では一番こなれた造りだったかも。
犯人は簡単に分かるんだが、その犯行動機とか関連性とかに幅を持たせたというか。
今回は一作目のヒロインであるサラの姉貴っぷりと、次回ヒーローであるローガンの美味しさが目立ったのが嬉しいな。
ダレサンドロ作品の特徴のひとつである、印象的な小道具の使い方も今回は秀逸すぎてホロリときた。
最後、ギデオンの為に家族を捨てて、彼の為にだけ生きる事を決意したジュリアンが、飼い犬以外に持ったのが、金銭的価値の全くない思い出の詰まった小箱を持った瞬間にきゅーんときたよ・・・。

最初から最後まで、ああロマンスだわぁ・・・癒しだわぁ・・・懐かしいわぁ、とか、きゅんきゅんしながら読んだ1冊でしたな。
勿論お気に入り。
そんな駆け落ち同然の強行結婚したギデオンとジュリアンの結婚式当日に・・・あら、まぁ。
何かあったんですね。ローガン・ジャンセンと婦人読書会最後の独身であるじゃじゃ馬娘エミリーに(笑)。
分かりやすいツンデレだよなぁ、エミリーって(爆)。
あのミダス王も驚くヤンキー大富豪のローガンが、どうじゃじゃ馬ならしっぷりを見せてくれるのか、貴族を敬遠している彼がどう陥落するのか、今から楽しみです。
ええ、一番お気に入りキャラはローガンなんでね、ことのさん(^^)

懐かしい味~

2010年1月29日 グルメ
先日、高野山に行かれたお知り合いさんから頂いたのがこちら。

那智黒

これって関西ローカルなカンジ?
黒糖飴でこれにかなうものはない!!と、幼い頃から思っているんですが(笑)。
素朴で飽きがこない味が良いのよ。うん。

この名前見て、あのCMが頭をよぎる関西人は多いかと(^^ゞゞ

結局、飴って飽きない素朴なものが好きだったりするのよね。
純露とか、塩飴とかさ(笑)。


+余談+
帰宅して、録画もしているし、と悠々と夕飯食べて食後のデザート食べてたら試合が終わってた!!(爆)
なんちゅーか、昨日の三時間ちょいも早いと思ったが、今日のは惨いまでの短い準決勝だったよなオイ(^^;
勝者フェデラー、表情が余りに涼しげで、余力あるのかインタビューも滑らかすぎて爆笑の渦(^^ゞ
さ、これで決勝は二年前の全米オープンの再現だ。
フェデラー対マレー。
「ロジャーは育児で忙しいから、ってアンディが手を抜いてくれるかな?(笑)」とかジョーク飛ばしながら牽制なう(笑)。
録画もするが、リアルタイムで見るべく、ハガレンとか龍馬伝は裏録画だわ(^^;
明日の女子シングルス決勝も勿論リアルタイム鑑賞よ!
新刊購入した本の読書の合間に、古本屋で拾った近刊読書もちまちまと。
まぁ、進みはしないけどさ。今はテニス三昧だから(笑)。

そんなこんなで、ソフトバンクから出ている短編集シリーズ2冊目、読了。
とりあえず思ったのは、抱き合わせ本の常として、客引きの為に看板にあげたエマ・ホリーの作品が一番つまんなかった、という事か(爆)。
いやはや、エロティカ畑のエマ・ホリーがケータイ小説書いたらこうなるんだろうな、とか妙に冷静に読んでしまった(^^ゞ
これが、大人のエロティカなら納得もして読むんだが、いかんせんティーンエイジャー二人、この設定でエロ以上にピュアを押し出された場合、そのギャップに萌えるよりちと引いたり(笑)。
悪くはなかったが好みでもなかった、という事なんですが、余りにツッコミポイントが多すぎて、最後には半笑い状態だった(^^;

そういう意味では、二本目のキンバリー・ディーンも面白いし、ラブラブでかわいいといったらそうなんだが、これの場合は ヒーロー、給料泥棒に近い公務員で明るいストーカーってカンジ?! と言われたらそれまでか?(爆)
頭のいいヒロインの逃亡劇と、それを支える「占い棒」の持ち主ヒーローとのドタバタだが、これもやはりツッコミポイントが多くて、ラブラブくん度も相殺ってところでしょうか?(^^ゞ

となると、他の二本はどうなのかしら・・・となると、1本目のジェイド・ローレスの運命の相手(転生)ものは、これは久々に王道短編ロマンス読んだ!という気分になったかな。
とにかく前世のロマンティックな年の差カップルのが良すぎて、現代バージョンの二人が少し、いや、かなり食われたって印象もあるかな(^^ゞ
でも、とてもいい作品でした。
現代バージョン部分の、直球ど真ん中な潔いセクシーガイと地味ヒロインものだけだったら、ここまで評価は上がらなかったかとは思うけど。

・・・さ。あえて、避けて最後にもってきたのは3本目のメアリジャニス・デヴィッドスン・・・あーあ。やっちゃった。
シリーズものの短編をうっかりこんなところに入れてしまったよ っていう台詞が飛び交ったかしら、発売当時(^^;
ウィンダム・ウェアウルフシリーズ、もう版権獲得したから入れちゃえ!!みたいなリアクションもなかったしなぁ・・・これって嘆願希望なう!!ってアピール?(笑)
でも、他の3本に比べたら、この作品だけべらぼうにクオリティが高いんだよね、やっぱり。
デヴィッドスンらしく、キャラクター造詣が抜群で、あの跳ねるような丁々発止もバッチリ!
何より、ヒーローのジャレッドが男前なのに、どうもヘタレでヘタレで・・・何か絶対配線が違うし、いろんな意味で(爆)。
ヒロインがウェアウルフだと分かって、なお彼女を愛していると分かったのはいいが「ぼくより胸毛が濃くったって、ぼくはかまわない!」とか言われたらなぁ・・・腹抱えて笑ってしまったよ、あそこ(泣き笑)。
そこから後はもう、一行進むごとに彼の珍迷言に笑い転げるのに勤しんだ、ってカンジだわ(爆)。
勿論、この作品がことのニーズすぎる秀逸な愛すべきアホ作品(褒めている)なので、一番お気に入りなんだけどっ。

そんなこんなで、こんな順番。

3 >>>> 1 > 2 >>> 4 ←看板の意味ナッシング(爆)

あー。でもさ、やっぱりこれは言わずにはいられませんな。
ソフトバンクさん、デヴィッドスンのウィンダム・ウェアウルフ・シリーズ、出してみません? みたいな(^^ゞ
最近、各社から相次いで翻訳が続いているテレサ・マデイラスの1冊、読了~。
この厚みを全く感じさせない軽妙洒脱さに舌を巻く。

元来、タイムリープものに魔術は付き物。
この作品もそうかと思って読んでいたら、何とまぁ、一捻り、二捻りとしてあって読み進めるうちに、単なる魔法ものでなく、SFテイストも加えたものとなっているではないか。
そんなこんなで、主人公は17世紀のコロニー(植民地)時代のマサチューセッツの小さな集落で暮らすアリアン。
白魔女の彼女が、村の牧師にはめられて魔女裁判にかけられてそこから決死の逃亡をしたら、あらら、20世紀の現代に箒で飛んでくる事に・・・しかも、すごい悪運転の箒に乗って(^^;
飛んできた場所というのが、ニューヨークの大富豪トリスタンが開催するマジックコンテストの会場(笑)。
彼女は詐欺師か、はたまた?!という事で、真偽の程を確認するまでは、とアリアンの身柄を拘束という事に・・・(^^ゞ

というか、こんなすごいど真ん中ストレートな 眠れる王子様のフォーリンラヴもの 、久々にお目にかかりましたがな!(照)
孤高の天才コンピューター技術者のトリスタン、生まれも育ちもよくある孤独属性ヒーローのソレなんだが・・・何というか、不器用すぎてアリアンでなくても母性本能メガヒット状態だわ(^^ゞ
外面は飄々としているけど、一皮剥けばトゲトゲのハリネズミのようだし、とにかく人に裏切られ続けているので、彼の中では「信頼」という文字は、ツチノコかネッシーばりに信憑性のないものとなっていたりする。
ううう、そんなところもテンプレなのに、すごく色んな小道具やキーを使って描かれているから母性本能直撃なワケよ。
そこに、過酷な人生を歩んできたにしては奇跡的なピュアピュアちゃんに育ったアリアンがそれこそ体当たりでトリスタンに挑むもんだから・・・とってもきゅんきゅんするのよ。
ちょっとした口喧嘩とか、彼女の姿にうっとりしちゃっているのにそれを認めない悪あがきとか、彼女の好物をてんこ盛りに手配しちゃう甘やかしっぷりとか、なのにどうしても幸せに飛び込めない臆病なところとか。
実際、過去からやってきたアリアンのカルチャーギャップっぷりといい、頓珍漢っぷりといい、ドジな魔法具合といい微笑ましくって愛さずにはいられないわ~。
一番凄かったのはやはり、ボディガードでお目付け役のスヴェンをヤギに変身させちゃったところなんだけど(爆)。
変身解いた後でも後遺症(?)が残っていて、野菜だけでなく草だの発泡スチロールだのまでモシャモシャ食べてるのが何とも傑作すぎてバカうけだが(爆)。
花嫁衣装と共に送られたヴィクトリア・シークレットの透け透け破廉恥インナーを見て「こんな破廉恥なものでは、それはヴィクトリアさんも秘密にしたがるってもんだわ」とか言ってみたり、ハーゲンダッツ中毒になってみたり、テレビにかじりついて魔女映画ばかり見たりとか、可愛いんだよね~(萌)。
いや、トリスタンでなくても陥落しますってば!

どうやってオチをつけるのか、と思って読み進めたら、まぁ、これぞエンタメ!!といわんばかりの息つく暇は・・・あったが(笑)、とにかくジェットコースターストーリー!!ってカンジのクライマックス。
タイムリープものお約束の歴史のパラドックスを利用した二度目の魔女裁判、現代からアリアンを救う為に過去に飛んだトリスタン、彼の過去の妄執の原因である男との再会と真実、そして対決・・・すごい展開だけど、一気に読ませてくれましたよ!

主人公二人のがっつりなきゅんきゅんロマンスは、エンドマークの乙女系キタモエ!!といい、脇役たちの絶妙さといい、とにかく楽しい1冊でした。
何より、読んだ後のほっこり感がいい。
魔法ものに関しては、苦手スイッチ入りまくりのことのさんですら、この全てにおいての絶妙さ加減にはかないませんでした。ブラボー!!(^^)
昨日読了して、今日また一日かけて再読して、のループにハマる。
過酷な運命の歯車が動く巻だが、それでいて小さな幸せをも感じる絶妙の部分。
原書の時は愛称とか以外は眺めているだけだった、フランス語でのファーガスの台詞の過去の負の遺産と重みに、彼の歩んできた歴史をまた振り返る。
それでも、なんちゅーか・・・ファーガスは、どこまでもファーガスだよな、と(^^ゞゞ
同時に、あのヤング・イアンの隠していた部分の吐露のところに、彼の出生時を思い出して時間の流れを感じるのも。
ああ、ここまで育ったんだ、あのラッドが・・・と感慨に耽らずにはいられないレンガリアン。

幼い頃、もし無人島に流されたとして、誰か一人同行者が選べるなら絶対に『ふしぎの島のフローネ』のお父さん(TDLにある、あのツリーハウスのモデルになったスイス・ロビンソン・ファミリーの)だと思っていましたが、最近はそれにクレア・ビーチャム・フレイザーが匹敵するようになりました(笑)。
つうか、娘のブリアナもさすがDNA!!ってカンジで、旦那のロジャーでなくても諦めもつきますな、ええ(笑)。

怒涛のあの6話クライマックスまであと少し。
正直、来月はあれを読んで抜け殻に近い状態になるんだが、良かったよ。休日に発売で(吐息)。
もう少し、もう少しあの父娘のラストシーンを噛み締めていていいですか?
発売日はおとついだけど、雑誌で毎回読んでるのでコンビニ引取りにしていたこちらを本日受け取ってきました(^^)

書き下ろしマンガは1ページだったけど、それがバカうけしたので十分新刊買いの価値はありますよ。くくっ。
そうくるか・・・でもミカゲなら、振り込め詐欺でなく、リアルに災難にあってそうでシャレにならーんっ!(^^ゞ

次は出雲行きの騒動の巻か。
サルの式神くんが出てくるのね~♪ > お気に入りなのだ(笑)
年明けから開始の新アニメの中に、まさかこんなものが!!と思って、はや二回目(笑)。
すっかり日曜深夜の楽しみとなってしまっているのが、OVAでリリースされていた『テニスの王子様』の全国大会篇(^^;
まさかテレ東京発信のアニメのOVA版が、かのNHK衛星アニメ劇場で見れるなんて、エイプリルフールか?!とか思ったことのさん(笑)。
もうすぐ『花咲ける青少年』も終わるし、この枠とおサラバ!!と思っていたんですが、テニプリがするなら見ますよ、ええ(笑)。
久し振りにアニメ版見たけど、ヘタリア脳になっているせいで、桃城はフランス兄ちゃんにしか聞こえないし(笑)、それを言うなら菊丸は「イタリアの物真似スイッチの入った日本」とか(爆)。
いけませんな、ヘタリア脳・・・(^^;;

そんなこんなで、今夜関西で開始の『のだめカンタービレ』と『おおかみかくし』で今クールの新アニメが全部出揃うのね。
ちなみに『聖痕のクゥエイサー』は初回脱落!(^^ゞゞ
そして『おまもりひまり』はボーダーラインを行ったり来たりかも、な二回目鑑賞なう。
そして二回見たが、よく分からない『デュラララ!』、どうも私が求めているものとは違うようなフラグが立ちまくりの『ダンス・ウィズ・ザ・ヴァンパイアバンド』といったところか。
何か本命が、想定外だったテニプリって、それもどうよ?!(爆)

でも、どうもアニメ見ていても、テニミュの曲が頭に浮かびます・・・ただいま、比嘉中戦なう。
南から来た刺客でございまーす!(爆)

< 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 >