第3回翻訳ロマンス読書会
第3回翻訳ロマンス読書会
今回、約二年ぶりに関東にてロマンスオフ会を開催することになりました。
関西人の私が再び完全アウェイで(笑)。
基本的に地元関西でのんびりやるつもりでいますが、年に一回ぐらいはどこかに遠征して…というか、本人がおでかけオフしたいからなんですけど(笑)。

で、関東遠征を考えた時に、そちら方面のお友達の読書傾向を考えたところ…見事なまでのコンテンポラリー読み率が高かったのです。
そして、何よりも、最近の翻訳ロマンス小説のレーベル及び刊行数の激減など、いろいろぐるぐる考えた時に「あ。原点回帰だわ」となりました。
それがロマンティック・サスペンスでした。

ロマンスとミステリーの境界線上にある、隠し玉作品。
決して、万民に知られてはいないかもしれない、ベストセラーにはならなかったかもしれない。
でも、その人にとっての極上の作品を、読書会でプレゼンテーションしてもらって参加者でシェアしよう!
新刊が出ないなら、埋もれたお宝既刊本を発掘し、お仲間で愛でようではないか!!
こう決めた時に、自然とテーマは決まりました。

隠し玉ロマサス

そして、当日18名の参加者さまを迎えられることになりました。
オサレな銀座のイタリアンのお店で三時間、ひたすらロマンス本について語る!
ちょっと幸せすぎて倒れるーーーっ、というか、実際は田舎者のワタクシが「最寄り駅」から「徒歩5分」を、灼熱の都会を満喫して倒れそうになったとかいう←おいコラ(笑)。
12時開始なので、とりあえず30分前に着いて…荷解き しないとな、とか思ってたのに、実際はもっとギリギリで、ドタバタとキャリーバックからお土産本を出して控えデスクに積んでるところに、saayaさんがいらして、もう、本当に露天商の裏を見せてすんません状態(笑)。

既に面識あるお馴染みの皆さま、はじめましての皆さまが続々といらっしゃる中、控えデスクに設置した名札をそれぞれ取ってもらいます。
配布冊子、幹事が用意した粗品のお茶、あとsaayaさんとmieさんからの差し入れも一個づつお土産でお取り下さーい(=゚ω゚)ノ
電車の延滞などもあり、数名の方は少し遅れていらっしゃったけど、ほぼ定刻に開始となりました。
今回の読書会、以前からロマンスオフ会に興味あるけどチャンスがなくて…と仰っていた翻訳家のお三方をお招きしておりました。
サラ・マクリーン作品をはじめとする翻訳でお馴染みの辻早苗さん、クレンツやエリザベス・ボイル作品でお馴染みの寺尾まち子さん、「鉄の魔道僧シリーズ」やリンゼイ・サンズ作品でお馴染みの田辺千幸さん。
ロマンスオフ会の空気とか、ロマンス読者のリアルな声を聞いてもらえれば…とお誘いしてみましたが、よくよく考えたら 私が幹事の会なんだから、巷のオサレなロマンスオフ会とは真逆でね?! といった現実には全力で目を逸らしたよ\(^o^)/

最初の挨拶をし、まずは言いだしっぺの私から「隠し玉ロマサス」を紹介しましょう…ということで、取り出したのは画像の一冊。
そうです。オールタイムベスト100でも選んでおりました。
スザンヌ・チェイズン『火災捜査官』(二見文庫刊)
もうねー。本当に最高のロマサスなんですよー、と述べるよりも掴みのネタをかます関西人乙。

「二時間ドラマで船越英一郎がやってる『火災調査官』ではありません。『火災捜査官』です(キリッ)」

おーい! いきなりかよー私ーーっ\(^o^)/
まぁ、これで場はあったまったかな←既に何か論点がズレている(笑)

配布した冊子には、参加者さん一覧がありました。
各自、簡単な自己紹介をアンケートでもらっていましたのでそちらを載せ、あえてお名前の横に多めの余白を作っておきました。
最初に挨拶の時に、「その余白に各自の「隠し玉ロマサス」を記入してみて下さい」とお勧めしておきました。
それだけでもツイッターやアンケートで募集したかなりの冊数のロマサスが紹介されていましたが、そこに参加者さんが持参なさった作品を追加する事によって、その冊子が「完成する」ことになるのです。
何か、楽しくありません?

参加者さんが持参されたのは、人気作家の王道ロマンスから、既に絶版になっているコージーミステリ、ハーレクインのシリーズもの、毛玉ロマサス(笑)、3F時代の担い手の代表作、ベストセラー男性作家のミステリー、倒産してしまった某社のロマサスシリーズからタイトルからは想像もつかなかった軍事スリラーものまで、余りにバラエティに富んでいて驚くばかり。
幹事はあえて当日持参なさる本をあえて聞かなかったのですが、正解でした。
本当にワクワクしました。
そんな中、印象的だったのは、元々の装丁版、そして新装丁版で、参加者さんお二人がノーラ・ロバーツ『モンタナスカイ』(扶桑社ロマンス)を持参なさっていた事です。
片方の方は、もう長い間ロマンスを読んでらして、もう片方の方はここ最近読み始めたという状況で、そんなお二人の偶然、いえ、必然ともいえる「隠し玉」だったのがノーラというのに、改めて彼女の作品の不変性みたいなものを思いました。

ツイッターの方でも同時に募集していたのが、2015年上半期ベスト作品 でしたが、これが面白いまでにシリーズもの、そしてコンテンポラリー作品中心な結果となっていました。
一位はスーザン・ブロックマン『薔薇のウェディング』、二位はサマンサ・ベック『間違いだらけの愛のレッスン』でしたが…そうです。
前夜祭となりましたトラブルシューター・サミットのゲストのお二人の翻訳作品でした。
実は、その事をいち早くお知らせした際に、阿尾さんから該当作品翻訳についてのお話を聞いていたので、その話をさせてもらいました。
リーディングで読んだ時にとっても可愛くてハッピーなこの作品を気に入り、翻訳担当する事になったといういきさつです。
自分が気に入り、とても楽しく訳した作品が、皆さんに受け入れられるというのは本当に嬉しい! と。
特に最近はエロティカとかヒストリカル作品が多い中での、コンテンポラリーのラブコメでしたからね。
そんなお話をして、そのままフリートークタイムに突入。
それぞれお近くの方とお話が弾んでおりました…が、時間もかなり過ぎてきました。

さて。今回、幹事の私がやりたかった事の一つが「直接布教」でした。
そうです。お勧めロマンス本を 力づくで押し付ける お土産に持って帰って頂く、という…草の根運動にも程が(笑)。
18名のゲストに対して30冊近く持参しましたのは、それこそ何処に向かうつもりだお前\(^o^)/というカテゴリーのバラバラさ(笑)。
それぞれに手にして頂き、何冊でも持って帰って下さ~い(=゚ω゚)ノとか、まさに持ってけ大会(笑)。
そんな中、紫翠さんが「きゃー!これ!これっ、ずっと探してたんですっ!」と、私のお気に入りの古いハーレクインロマンスを手に凄く嬉しそうにして何度もその本を見ていらっしゃったのがインパクトでしたわ~♪
自分の好きな本をそう言ってもらえるとすごく嬉しいよねー。
参加者さんからも「持ってきた本、ここに入れて!」と隠し玉でご紹介下さった本をそのままお土産本に入れて下さったり…いやはや、あれは楽しかった!
引き取り手のなかった本に関しては、まぁ、面白おかしくその作品に関する裏話とか披露して、あくまで攻めの姿勢のワタクシでございました(笑)。

そのまま閉会となり、二次会欠席の皆さんとは駅とか駅とか駅でそれぞれお別れし、てくてくと二次会会場へと。
が、16時予約で直前でないと入れないとか、まだ30分ぐらいあるよ…ということで一旦解散、再度集合ということで、私とオネエタマとマダムは涼を求めてコンビニへと(笑)。
時間に戻って来て、そのまま奥から席に…あらん。寺尾さんが隣で、斜め前が田辺さんです(笑)。
二次会は、もはや話題はカオスで…いろんな話はしたぞ。
『エリザベート』の話とか、歌舞伎とか、映画『フィフティシェイズ・オブ・グレイ』とか、iPadのキーボートとか、終わってない漫画の話とか(笑)。
が、多分、二次会参加の皆さんには田辺さんのコメントがディープインパクトだったと推察されまする(笑)。
うん。私も、それとクロエさんの「ロマンス沼への招致活動」トークが印象深い(笑)。
リサ・クレイパス布教の話が、つまりは沼招致だったという(笑)。
最後の方には、『銀河英雄伝説』の三次元における帝国軍のコスチュームのマント裁きにヅカ版最強とか、終わらないシリーズもの小説への呪いとか…気付けば、何故か『創竜伝』での続くん萌えを田辺さんと声高に宣言し、「もしもしカメよ」のリズムで歴代中国王朝を歌うという一巻の本文ネタにまで発展\(^o^)/
(ちっ。ヤン・ウェンリー推しというカミングアウトしてくるの忘れたぜ←)

…何の会だったっけ?(笑)
まぁ、いいや。幹事が私なんだから、想定内だ←無茶言うな(笑)。
楽しすぎて、途中で記憶が飛んでレラ~♪な気もしますが、時間もきましたのでお開きとなりました。
一部の皆さんは早い時間でしたので、そのまま三次会、四次会と突入されたとかいう話も(笑)。
私は、そのまま九段下の宿に向かうべく、銀座線へと。
田辺さんが駅までご一緒でしたので、「えーっと。多分(?)、世間で思ってらっしゃるロマンスオフ会とはえらく隔たりがある会とは思うんですが(笑)」と言ってみるなど(笑)。
手遅れです、手遅れですってば\(^o^)/


そんなこんなで、読書会、懇親会(二次会)とも萌え楽しすぎて禿げそうでした\(^o^)/
参加された皆さん、お疲れ様でした&ありがとうございました。
完全にナチュラルに怪しい幹事でしたが、楽しんでもらえたなら幸いです。
そして、配布した冊子に載っている作品を、会の中で話題になった作品を、お土産本でもらった本を読んでもらえれば嬉しいです( *´艸`)
一冊でも、気になった本が参加者さんの中に増えていれば、この読書会が成功だったと思います。
また、いずれはテーマを変えて遠征開催したいなぁ…と野望は尽きません←懲りろ(笑)。

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