アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)
2011年5月22日 新刊レビュー
ゲイル・キャリガーのデビュー作にて、初翻訳作品、読了♪
今年上半期、ことの的最高の萌え本がここにあり(笑)。
最初、この本が翻訳されると聞いて大喜びしたものの、そこが早川書房だというので顔をしかめた記憶があります(爆)。
既にRT誌でも大絶賛されていて、シリーズは全5作と知っていたので「えー。ハヤカワじゃあ、一冊出た後はお得意の放置プレイじゃん」と(笑えない)。
そんなこんなで、新刊で買うかどうかを躊躇していたところ、新刊帯に2冊目の発売予告があったので「あ。少なくとも2巻までは日本語で読めるんだ」と思って買った次第(^^;
(でも、これと同じ事した方、いると思うんですけどー。笑)
以前、翻訳ミステリーのコラムで読んだ記事の中にもあったんですが、昔からのコテコテのハヤカワとか創元の翻訳作品読者って、どう評したらいいのか分からないが「あるスキル」があると思うんですよ。
それこそ、翻訳だけでなく、作品そのものの選出眼にも(^^ゞ
読み終えて思ったのは、この作品はハヤカワと創元以外だと出しても魅力が一部損なわれるのではないか、という事。
だから、複雑ながら、ここから翻訳版が出たというのは、ある面ではプラスだったと思わずにはいられないんですよね・・・これだけのSFファンタジー面でのスチーム・パンクさをヴィクトリアンでやれるってので。
設定の一つ一つが、まぁ、ヲタ心をくすぐるガジェットに溢れていて、その元ネタを思ってはウシシヒャヒャヒャと楽しいの何のって(笑)。
もっとも、ホムンクルスと見て日本人読者の大半は「ああ、『鋼の錬金術師』か(笑)」とか思うんでしょうな(私もです。爆)。
19世紀のイギリスに舞台を置き、人類が吸血鬼や人狼たちの共存する世界。
主人公にて「魂なき者」アレクシアは、偶然にも吸血鬼を刺殺してしまうのだが、それは恐ろしい陰謀の一角に過ぎなかった。
異界管理局の人狼捜査官マコン卿の取調べを受ける羽目になった彼女だが、そこからはぐれ吸血鬼や人狼の失踪事件に関わる事に・・・というお話なんだが、その設定が巧みで読むのが止められない。
というより、アレクシアとマコン卿の凸凹ラブっぷりが余りにあからさまで(笑)、どんだけ不器用なんだおまいら!!ってカンジで、マコン卿の副官ライオール教授ではないが、思わず老婆心丸出しでツッコミしながら読まずにはいられません(爆)。
マコン卿が、スコットランド高地からやってきた人狼くんという設定なので、彼が興奮したり焦ったりするとスコッツ訛が出るのですが、それが翻訳だと毎度ベタな関西弁変換(笑)。
ネイティヴ関西人としては、その関西弁のアホっ子ぷりに萌え倍増、赤毛系スコッツゆえに更に倍(爆)。
もう、あのキルト着たアレクシアの姿を妄想しちゃったりして、挙句、オオカミの求愛行動ともいえる「雌狼のダンス」に至ってはツンデレのツンが過ぎて通じてないトホホさに愛!!(爆)
最後までロマンス部分が素晴らしく、ロマコメ王道ともいえる周囲の脇役に振り回されながらの展開で、主役カップルが抜群にDekiなのがよろし。
たとえ、真っ裸上等!!(文字通り。爆)なヒーローでも(笑)。
何かマコン卿のことばかり延々と吠えてしまったけど、アレクシアについても語りだすととまらないわ~。
末期書痴の雑学女王というだけでもことのさん的にナイス!なのに、まぁ、天晴れなぐらいの食欲魔人なのがキタコレ(笑)。
何かヴィクトリアンのヒロインに、これだけ食べ物への留まらない執着心と異様に細かい食料描写をくっつけるってどうよ?!(爆)
でもって、お尻のサイズは気になるけど食べるのはやめない、って漢なところも大好き(笑)。
脇役も個性的で、やっぱりお気に入りは人狼団の副官であるライオール教授だわ。
あの渋さと真面目さにお茶目なところがくっついてくるのがたまらんスマッシュ!!
あと魔のファッション番長二人も欠かせないわね。
ロンドンの最高齢吸血鬼のアケルダマ卿と、アレクシアの親友アイヴィ(笑)。
特にアイヴィのボンネット(帽子)の描写は、毎回息を呑む斜め上っぷりでin Deathシリーズのメイヴィスばりに素晴らしすぎました(爆)。
あ、じゃあ、アケルダマ卿はマクナヴか(爆爆)。
というか、当て馬よろしく出てきたアメリカ人科学者マクドゥーガルくんは本当にそのものだったらしく、本文にも「捜査が終了すると同時にすっかりアレクシアにも忘れ去られた」とか書かれていて、オチながら思わず吹いた(笑)。
よくある三角関係のまま、とかいう事もなく、この1巻でお互いの気持ちを確かめ合い、めでたく結婚した二人。
エピローグが結婚式というのもなかなか、と思ってたら・・・いやはや。
人狼団、面白すぎ!「ふさふさ集団」キタキターッ!!(爆)
これから、あのふさふさ一味のアルファ雌がアレクシア、って考えただけで笑えるんですけど(爆)。
そんなこんなで、もうすっかりこの独自の世界観にハマりました。
イギリスが異界の者を受け入れ、新世界のアメリカがそれを否定、南北戦争に異界の者たちの存在も少なからず関わっているという解釈がしっくりきた。
それを宗教、人種と捉えるか、はたまたこうやってネオ・パンク風にアレンジするかによってここまで広がりを見せるのかと驚き。
何度読み返しても飽きない本って、嬉しいね。
次回は、マコン卿の故郷スコットランドが舞台との事!
おお、このシリーズではかの地はどんな風に味付けされているのか今から楽しみ♪
そして、新婚となったあの二人の珍道中を思うと(爆)。
今年上半期、ことの的最高の萌え本がここにあり(笑)。
最初、この本が翻訳されると聞いて大喜びしたものの、そこが早川書房だというので顔をしかめた記憶があります(爆)。
既にRT誌でも大絶賛されていて、シリーズは全5作と知っていたので「えー。ハヤカワじゃあ、一冊出た後はお得意の放置プレイじゃん」と(笑えない)。
そんなこんなで、新刊で買うかどうかを躊躇していたところ、新刊帯に2冊目の発売予告があったので「あ。少なくとも2巻までは日本語で読めるんだ」と思って買った次第(^^;
(でも、これと同じ事した方、いると思うんですけどー。笑)
以前、翻訳ミステリーのコラムで読んだ記事の中にもあったんですが、昔からのコテコテのハヤカワとか創元の翻訳作品読者って、どう評したらいいのか分からないが「あるスキル」があると思うんですよ。
それこそ、翻訳だけでなく、作品そのものの選出眼にも(^^ゞ
読み終えて思ったのは、この作品はハヤカワと創元以外だと出しても魅力が一部損なわれるのではないか、という事。
だから、複雑ながら、ここから翻訳版が出たというのは、ある面ではプラスだったと思わずにはいられないんですよね・・・これだけのSFファンタジー面でのスチーム・パンクさをヴィクトリアンでやれるってので。
設定の一つ一つが、まぁ、ヲタ心をくすぐるガジェットに溢れていて、その元ネタを思ってはウシシヒャヒャヒャと楽しいの何のって(笑)。
もっとも、ホムンクルスと見て日本人読者の大半は「ああ、『鋼の錬金術師』か(笑)」とか思うんでしょうな(私もです。爆)。
19世紀のイギリスに舞台を置き、人類が吸血鬼や人狼たちの共存する世界。
主人公にて「魂なき者」アレクシアは、偶然にも吸血鬼を刺殺してしまうのだが、それは恐ろしい陰謀の一角に過ぎなかった。
異界管理局の人狼捜査官マコン卿の取調べを受ける羽目になった彼女だが、そこからはぐれ吸血鬼や人狼の失踪事件に関わる事に・・・というお話なんだが、その設定が巧みで読むのが止められない。
というより、アレクシアとマコン卿の凸凹ラブっぷりが余りにあからさまで(笑)、どんだけ不器用なんだおまいら!!ってカンジで、マコン卿の副官ライオール教授ではないが、思わず老婆心丸出しでツッコミしながら読まずにはいられません(爆)。
マコン卿が、スコットランド高地からやってきた人狼くんという設定なので、彼が興奮したり焦ったりするとスコッツ訛が出るのですが、それが翻訳だと毎度ベタな関西弁変換(笑)。
ネイティヴ関西人としては、その関西弁のアホっ子ぷりに萌え倍増、赤毛系スコッツゆえに更に倍(爆)。
もう、あのキルト着たアレクシアの姿を妄想しちゃったりして、挙句、オオカミの求愛行動ともいえる「雌狼のダンス」に至ってはツンデレのツンが過ぎて通じてないトホホさに愛!!(爆)
最後までロマンス部分が素晴らしく、ロマコメ王道ともいえる周囲の脇役に振り回されながらの展開で、主役カップルが抜群にDekiなのがよろし。
たとえ、真っ裸上等!!(文字通り。爆)なヒーローでも(笑)。
何かマコン卿のことばかり延々と吠えてしまったけど、アレクシアについても語りだすととまらないわ~。
末期書痴の雑学女王というだけでもことのさん的にナイス!なのに、まぁ、天晴れなぐらいの食欲魔人なのがキタコレ(笑)。
何かヴィクトリアンのヒロインに、これだけ食べ物への留まらない執着心と異様に細かい食料描写をくっつけるってどうよ?!(爆)
でもって、お尻のサイズは気になるけど食べるのはやめない、って漢なところも大好き(笑)。
脇役も個性的で、やっぱりお気に入りは人狼団の副官であるライオール教授だわ。
あの渋さと真面目さにお茶目なところがくっついてくるのがたまらんスマッシュ!!
あと魔のファッション番長二人も欠かせないわね。
ロンドンの最高齢吸血鬼のアケルダマ卿と、アレクシアの親友アイヴィ(笑)。
特にアイヴィのボンネット(帽子)の描写は、毎回息を呑む斜め上っぷりでin Deathシリーズのメイヴィスばりに素晴らしすぎました(爆)。
あ、じゃあ、アケルダマ卿はマクナヴか(爆爆)。
というか、当て馬よろしく出てきたアメリカ人科学者マクドゥーガルくんは本当にそのものだったらしく、本文にも「捜査が終了すると同時にすっかりアレクシアにも忘れ去られた」とか書かれていて、オチながら思わず吹いた(笑)。
よくある三角関係のまま、とかいう事もなく、この1巻でお互いの気持ちを確かめ合い、めでたく結婚した二人。
エピローグが結婚式というのもなかなか、と思ってたら・・・いやはや。
人狼団、面白すぎ!「ふさふさ集団」キタキターッ!!(爆)
これから、あのふさふさ一味のアルファ雌がアレクシア、って考えただけで笑えるんですけど(爆)。
そんなこんなで、もうすっかりこの独自の世界観にハマりました。
イギリスが異界の者を受け入れ、新世界のアメリカがそれを否定、南北戦争に異界の者たちの存在も少なからず関わっているという解釈がしっくりきた。
それを宗教、人種と捉えるか、はたまたこうやってネオ・パンク風にアレンジするかによってここまで広がりを見せるのかと驚き。
何度読み返しても飽きない本って、嬉しいね。
次回は、マコン卿の故郷スコットランドが舞台との事!
おお、このシリーズではかの地はどんな風に味付けされているのか今から楽しみ♪
そして、新婚となったあの二人の珍道中を思うと(爆)。
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