ジャッキー・ダレサンドロのメイフェア・シリーズ最終巻、読了~♪
やったぞ、負の法則も何のその!!

えーっと、この日記やら私の年末ランキングを読んでらっしゃる方にはお馴染みのアレです、ええ。
脇役の時はとっても魅力的なのに、主役になった途端に残念すぎるキャラになる法則 」(爆)

いっそこの一冊を抹殺してしまいたい、あのまま脇役のままなら等、かつていろんなシリーズもの、スピンオフもので歯噛みなさった読者も多いかと思われます(笑)。
そして、今回、満を持してその法則に挑んだヒーローがいます。
メイフェア・シリーズだけでなく、他のスピンオフものでまで魅力的な脇役として場を席巻したアメリカ人大富豪ローガン・ジャンセンその人。
最初から、一番彼の話が読みたかった読者なんですが、いかんせんこれまでの法則から考えてそれはそれで恐ろしく(^^;
でも、読んでみるとウイットに富んだローガンは主役になっても彼のまんま!
そしてお相手となる、「ロンドン婦人読書会」の最後の独身にて一番の美女である伯爵令嬢エミリーも、やんちゃでお茶目なものだから、話全体がえらくシリアスな部分が多い筈なのに、ぷぷっと吹き出す事もしばしば(^^ゞ
正直「お前ら、アホだろ?!」的なツッコミ必死のところも多いのですが(エミリーの自作自演の女吸血鬼の件を筆頭に)、それさえも無問題!(笑)

話そのものは、よくある植民地住民の代表格ともいえる成金大富豪のローガンと、貧乏伯爵家の令嬢エミリーの相互ツンデレものなんですが・・・おい。
それは反則だろ、ローガンよ。
何だ、その ハンパない妄想大魔王で寸止め王子っぷり は!! > びったんびったん
あの男前の悶えっぷりと、世慣れていそうでその実、ボケっぷり満載だったところとか、ギャップ萌えも手伝い、まさに祭り状態(いろんな意味で。笑)。
幼い頃に身内を亡くし、孤独のまま生きていたローガンが、愛情あふれる一家に育った天真爛漫なエミリーにきゅんきゅんしまくる様は、昨今のエロエロエッサイム話と比べると、なんちゅうーか一昔、いや二昔ぐらい古い話でしょ?とか言われてもいいの。
エミリーの家族や親友に対する愛情の仕草を離れたとこで見ながら、一人じゃ使いきれないぐらいお金を持っていても、お金じゃ買えないものの存在をローガンを通して痛感したり、そんな彼を愛情と信頼で包み込むエミリーの姿とか、それはそれは古き好きロマンスなワケ。
保護欲にかられ、エミリーを守りたい、というローガンと同じぐらいエミリーも彼を、彼の心を慈しんでいてとても微笑ましい。
かといって、あれだけ焦らされた結果、終盤にやっとこさ(?)夫婦になった際のローガンのはじけっぷりは思わずウケた(笑)。
新妻がまたガチで負けてなくって、二倍ウケたラブシーンなんだけど(笑)。

ローガンの過去の因縁そのものは、ちょっと消化不良なのは否めないけど、あれはエッセンスと思って割り切る事にして・・・というか、最大のミステリーが残ったままだけど!
実務係のアダムの挙動不審の数々って、結局何だったんですか?! っていうのね。
何事もなかったかのように、ガン無視されていて、逆に想像を掻きたてられます(爆)。
胃痛は犯人に一服盛られていてのもので、目的はローガンの身辺を手薄にする為だった とか考えすぎの感すら(^^ゞ
おーい、ダレサンドロさんやー。あれ、ホンマにどうなっているんですかー?!ww

まぁ、それはさておき(置くんかいっ)、既刊の主役たちも今回大集結。
特にローガンが主役だったので、平民でボウ・ストリートの巡査であるギデオン大活躍(^^;
キャロリンの件は、まさに二昔前の設定とも思いつつも、ダニエルのあの憔悴っぷりに改めて彼の長年の片思いっぷりを再認識した次第(もっとも倒れて頭ボコッとたんこぶ状態、ってのがいかにもダレサンドロ作品だなぁ、と変なところで感心しました。笑)。
個人的には、アメリカ人ローガンと、無表情のイギリス人執事ルパートの仁義なき戦い(?)が大好きでした(笑)。
あと、規格外大賞としてエミリーの一家も(特にあのお茶目なママンは大反則です。爆)。
ここまでワンコを引っ張るとは思わなかったわ・・・ラスト作品にワンコ集団とは!(笑)
そんなこんなで、主役も脇役も動物も十分に楽しめました一冊で、エピローグにもあるように、まさに大団円。
ゆるーいかもしれないけど、でもいいじゃない?
4冊、最初から最後まで、ずーっと微笑ましく楽しく読めたってだけですごいよ?!
うん。お気に入りシリーズがお気に入りのままエンドマークを迎えてくれる、そのすごさを再確認しました。
次のダレサンドロ作品の翻訳、どれがくるか分からないけど引き続き作家買い確定です(^▽^)

コメント