ステファニー・ローレンスのブラック・コブラ・カルテット2冊目、読了~。
今回はオールスターとまではいかない分、主人公たちをみっちり書いてもらえた1冊という印象(笑)。

前作で、がっつりバー・シンスター・シリーズとバスチョン・シリーズに絡みあってのこのシリーズ、ゆえに「ローレンス作品オールスターゲームか!!」とか言ったが、今回はそうは簡単に問屋がおろさなかった。
何故なら、さすがのシンスター一族の頭数物量作戦(笑)ですら、この今回のカップルの 移動距離 には敵いませんでした(爆)。

そもそもは、今回のヒロインであるボンベイ総督の姪であるエミリーだ。
ブラック・コブラ殲滅の密命を負った東インド会社の精鋭部隊の一人であるガレス・ハミルトン少佐を一目見た途端に「これって運命の相手?!キターッッ!!」となっている時点で「こ、このヒロインって・・・」と思ったりしたが、それ以上でした(笑)。
にっこり笑って、真っ直ぐ帰国ルートを、運命の相手追っかけて根性でひん曲げるお嬢様でした!(爆)
いや、第一インドの伯父様のところに来た理由も国内で花婿候補を袖にしまくった挙句、「運命の相手を探す為!」とかいう豪腕っぷりなんだが(それをあっさり許可する家族もゆるくてナイス。笑)。
そんなこんなで、ケープタウン経由サウザンプトン港ルートだった筈が、ガレス追っかけてイエメン経由に変更!
しかもガレスより後に出発しておいて、途中で追い越しちゃっかりイエメンのアデンにて待ち伏せ!(爆)
そのパワフルさ、機転の利きっぷりと育ちの良さの落差が何ともきゅきゅーんww

この作品、並行してエミリーの日記が挿入されるのだが、この日記がまたクセ者(笑)。
乙女の妄想日記かと思いきや、よくよく見てみりゃ、根っからの軍人で指揮官であるガレス真っ青の戦略記録(^^ゞ
でもって、そのターゲットがガレス本人だから笑えないんだが(爆)。
日記の内容がガチになるにつれ、エミリーと同じように彼女を一目見た時から「え?これってもしかして・・・」とモヤモヤしていたガレスの陥落っぷりが顕著になり、気付けば調教されっぷりも(笑)。
そこはローレンス作品のヒーローなので、ガレスも例に洩れず保護欲爆裂のヤキモチ焼きさんテンプレくんですがね(笑)。
恋人同士になってからも、細かいことでムカムカぷんっ!!となっては、エミリーにうまくやり込められていて笑えますが(^^ゞ
ここもローレンス作品愛読者は「あ、きたきた」と思うんですがね。百戦錬磨の軍人且つ恋愛の達人を、何故か手玉にとるヒロインっていうテンプレww

イングランドに着いたら、やっとお馴染みの皆さんが登場しまして、オールスター度が上がりましたが。
今回の護衛兼助っ人はジャックとトリスタンで、中継地点はトリスタン家(笑)。
必然的に、あのオバサマ達ががっつり出しゃばってきてナイスツッコミ連発しつつ、才女の奥様レオノーラがソツなくまとめる、みたいな(笑)。
しかし、猿か・・・猿も飼ってるのか・・・トリスタン、何だか・・・いや。皆まで言うまいww
シンスター家の皆さんは、今回はチョイチョイ程度でしたが、相変わらずデヴィルは無駄に出ばっていて俺様上等ww
でも、前作との時差が殆どないのが何とも凄いまとめっぷりだよな、とちょっと感心しました。
ラストまで全員がイングランドに足を踏み入れて二週間足らずぐらいでまとめてくるつもりだよね、ローレンスってば。
そして、1冊目の冒頭部分を読んでいて「あ、多分このカーステアズが原本を持ってラストを飾るんだろうな」と思ったらビンゴだった事が今回で判明したし・・・ここらへんも分かりやすい。
捻ってないのに、何故かこのストーリーテラーっぷりっていうのが本当に唸るよ。

そんなこんなで、今回もロマンス部分もホットでメロメロ、話の展開も軽妙且つ緻密(なのに、出会う協力者が属性同じなのがワロタww)。
少しづつ事件も解決に近付きつつあって、情報もかなり開示されているのにまだ読者に挑戦してきているのが流石。
まだまだ、他の魅力的な協力者の活躍も期待しつつ次回のモンティース少佐も楽しみです!
早く出ないかな~♪♪

コメント