ハイランドの呪われた王子 (ヴィレッジブックス)
2010年8月24日 新刊レビュー
カレン・マリー・モニングのハイランダー・シリーズ6冊目、読了~。
何度読んでも、やっぱり大満足の甘ちゃん読者でございます(^^;
何がかというと、このシリーズのおとぎ話然!!としているところが、今回の場合は主人公が主人公ゆえに、ご都合主義極めたり的ラスト、もしくはいろんなところが目の肥えたロマンス読者には解せないところもあり、発売当時は結構賛否両論だったんですよね。
勿論、アホよろしくハードカバー原書で買って、ご多聞に洩れず「へ?(^^;」となったクチですが、まぁ、ある意味想定内ともいえるんでしょうけど。
しかし、よくよく考えたら本当の意味でのハッピーエンドになるには、それしか方法がなかったのかもしれないなぁ、と(その後の大オチが腑に落ちないという読者続出だったが。笑)思ったりもするの、今では。
何年もたつと、人間、丸くなるというかww
まだ発売されて間もないし、これだけは、この巻だけはこのシリーズを読んでいる皆さんの待ちに待った「彼」が主役なので、そういうとこは深くは追求しません。
ええ、そうです。
今回の主人公は満を持してのアダム・ブラックですから。
シリーズ1冊目から、主人公たちを食いまくって好き勝手していた妖精の王子様がやっと主人公に・・・やっと・・・あ、ありがたくない状況で(^^ゞ
前作の主人公であるダゲウスを助けた報いに、妖精の女王の逆鱗に触れ人間にされてしまった上に、その人間たちには見えない魔法をかけられ人間の世界に放り出されたアダムの珍道中でございます(^^;
そして、そんなアダムが苦境から脱する為に選んだ相棒は、美しきロースクールの学生ギャビー。
不幸にも、彼女は先祖代々妖精の見える「シーシアー」という血筋だった事から、天敵である妖精の、しかも王族であるアダムに振り回される羽目に。
元の自分に戻る為に普請するアダムと、人間の状態にされている今こそ彼を亡き者にし、妖精の世界ののっとりを企むべく暗躍する裏切り者の要請と悪妖精たちは追ってくるわ、アメリカ横断どころかスコットランドまで飛ぶ事になるわと大変な状況に。
この1冊があるからこそ、あのFEVERシリーズが成り立ったワケなので、本当に翻訳順が逆であればもっとあの一冊を楽しんでもらえたろうに、と再認識。
アダムによって、妖精に関する薀蓄やら歴史、そしてシーシアーについて語られるものだから余計美味しいんですけどね。
物語の中で、彼が抹消した「あるもの」が、FEVERシリーズに関わってくるであろう事は容易なく予想つくかと。
推定年齢六千歳(!!)というが、妖精の重鎮の中では若造な彼らしく、実際、今まで通り俺様ゴーゴー!!なカンジで、とにかく笑えるんですが。
あの ファッション番長 っぷりはもう、拍手しかない?!(爆)
現代世界に目覚めたドゥルスタンの場合は、パープル色番長(笑)だったが、アダムは世界中、いろんな時代を飛びまくっていたせいもあり、元来の生まれ育ちの高貴さも手伝ってハンパねぇ!!ww
一日7食食べてます!!みたいな食欲魔人っぷりとか、すぐにプンプン怒ってはむくれている様とか、ギャビーに対する度の過ぎた独占欲の末の馬鹿っぷりとか・・・何というか、今までのヒーローの中で一番の年長者(?)でありながら、一番の駄々っ子でカワユス(萌)。
まぁ、そんなかわいいばかりでなく、自分勝手で嘘つきなアダムもしっかり書いていて、その過去も肯定も否定もないところがまた良かった。
ギャビーの一族に代々伝わる妖精の覚え書きをも絡めて、アダムの改心というか、開眼を書いた話というか。
かねてより、サーシンの母との件は気になっていたところだったが、ギャビーという唯一無二の存在を得て、アダム自身が千年以上たって初めて気付いたというところが何とも秀逸。
人間を格下に思いつつも、彼らと関わらずにはいられないアダムの、何というか想いの相反するものの具現がそこにあった、と。
しかし、まぁ、何ともはや。
ロマンスとしては、余りに王道すぎる帰来すら感じる展開でしたな。
天敵ともいえる妖精の王子様を好きになってしまったギャビーと、自分の気持ちが理解出来ないアダムと。
不死にしてやる、なんて上から思考だったアダムが、その自分の思い上がりと愛情は決して相容れないものだと理解した瞬間、崩壊したね涙腺が。
お馬鹿すぎて、図体の大きいお馬鹿さんすぎて、泣けた。
ギャビーは、典型的なモニングの描くヒロインだけど、そこはやはりアダムが生涯の伴侶と選んだだけあって、突出したパワフルさとユーモア、機転やらはもう出色。
特にあの嫉妬満々のバナナの話は笑い死にするかと思った(^^;;
今回、前作と密接に繋がっていたのもあって、マッケルターの双子兄弟と、その奥さん達が再登場してとってもいい味を出してくれています。
あの大きなお城、どうなったのかしら・・・と思ったら、仲良く同居ってのには微笑ましさ満点。
しかし、結婚してなお奥さんにメロメロな兄弟の、大人気ない嫉妬っぷり炸裂のあの場面は吹いたな。うん。
見えない魔法をダゲウスに解いてもらったアダムを見た瞬間の奥さん達の反応に、メラメラと嫉妬の嵐が(爆)。
ギャビーとすっかり仲良くなったグウェンとクロエ(こうやって双子の奥さん二人並べると、学者肌萌え属性なのがよくわかる双子。笑)がまた傑作で、ノーラ作品ばりのガールズトーク節炸裂でしたな(笑)。
「そうよ。私に必要だったのはガールズトーク」とご満悦なギャビーではないが、クスクス笑えるのが嬉しいよね、あれは。
あえて、アダムと血がつながっている上に、ある事情で密接に関係者となっているアダムの息子サーシンと奥さんのリサを絡ませずに第三者であるマッケルター家を活用したのはさすが。
しかもマッケルター家の「契約」を逆手にとったアダムの奇策という手段といい、唸らせてくれるわモニング。
とにかく、読んでもらってナンボの1冊。
最後のあの部分を、どう解釈するのかは読者次第。
ロマンスとしても秀逸、パラノーマルとしても独自の世界観を如何なく発揮し、キャラクター達は活き活きしているし、泣きも笑いも満載。
何ら文句はないかと思われる。
しかし、皮肉にも主人公が「アダム・ブラック」だった事により、俄然ハードルは上がってしまっていたのだ。
さてはて、甘ちゃん読者のことのさんみたいに、巧みなモニング節と煙にまかれてしまうのかどうか(^^ゞ
・・・しかし、残るハイランダー・シリーズ、あと1冊なんデスガ(~_~;
8冊目、FEVERシリーズ完結しなきゃ書いてくれないのかなぁ・・・タイトルだけ知らさせて以来、ずっと待ちぼうけなんだよ(涙)。
どっちも大好きなので、本当に気長に待ちますわ。くすん。
とりあえず・・・盛り上がった状態ゆえに、続きの7巻、原書引っ張り出してきてますがね > これもハードカバーで買ってる馬鹿タレww
何度読んでも、やっぱり大満足の甘ちゃん読者でございます(^^;
何がかというと、このシリーズのおとぎ話然!!としているところが、今回の場合は主人公が主人公ゆえに、ご都合主義極めたり的ラスト、もしくはいろんなところが目の肥えたロマンス読者には解せないところもあり、発売当時は結構賛否両論だったんですよね。
勿論、アホよろしくハードカバー原書で買って、ご多聞に洩れず「へ?(^^;」となったクチですが、まぁ、ある意味想定内ともいえるんでしょうけど。
しかし、よくよく考えたら本当の意味でのハッピーエンドになるには、それしか方法がなかったのかもしれないなぁ、と(その後の大オチが腑に落ちないという読者続出だったが。笑)思ったりもするの、今では。
何年もたつと、人間、丸くなるというかww
まだ発売されて間もないし、これだけは、この巻だけはこのシリーズを読んでいる皆さんの待ちに待った「彼」が主役なので、そういうとこは深くは追求しません。
ええ、そうです。
今回の主人公は満を持してのアダム・ブラックですから。
シリーズ1冊目から、主人公たちを食いまくって好き勝手していた妖精の王子様がやっと主人公に・・・やっと・・・あ、ありがたくない状況で(^^ゞ
前作の主人公であるダゲウスを助けた報いに、妖精の女王の逆鱗に触れ人間にされてしまった上に、その人間たちには見えない魔法をかけられ人間の世界に放り出されたアダムの珍道中でございます(^^;
そして、そんなアダムが苦境から脱する為に選んだ相棒は、美しきロースクールの学生ギャビー。
不幸にも、彼女は先祖代々妖精の見える「シーシアー」という血筋だった事から、天敵である妖精の、しかも王族であるアダムに振り回される羽目に。
元の自分に戻る為に普請するアダムと、人間の状態にされている今こそ彼を亡き者にし、妖精の世界ののっとりを企むべく暗躍する裏切り者の要請と悪妖精たちは追ってくるわ、アメリカ横断どころかスコットランドまで飛ぶ事になるわと大変な状況に。
この1冊があるからこそ、あのFEVERシリーズが成り立ったワケなので、本当に翻訳順が逆であればもっとあの一冊を楽しんでもらえたろうに、と再認識。
アダムによって、妖精に関する薀蓄やら歴史、そしてシーシアーについて語られるものだから余計美味しいんですけどね。
物語の中で、彼が抹消した「あるもの」が、FEVERシリーズに関わってくるであろう事は容易なく予想つくかと。
推定年齢六千歳(!!)というが、妖精の重鎮の中では若造な彼らしく、実際、今まで通り俺様ゴーゴー!!なカンジで、とにかく笑えるんですが。
あの ファッション番長 っぷりはもう、拍手しかない?!(爆)
現代世界に目覚めたドゥルスタンの場合は、パープル色番長(笑)だったが、アダムは世界中、いろんな時代を飛びまくっていたせいもあり、元来の生まれ育ちの高貴さも手伝ってハンパねぇ!!ww
一日7食食べてます!!みたいな食欲魔人っぷりとか、すぐにプンプン怒ってはむくれている様とか、ギャビーに対する度の過ぎた独占欲の末の馬鹿っぷりとか・・・何というか、今までのヒーローの中で一番の年長者(?)でありながら、一番の駄々っ子でカワユス(萌)。
まぁ、そんなかわいいばかりでなく、自分勝手で嘘つきなアダムもしっかり書いていて、その過去も肯定も否定もないところがまた良かった。
ギャビーの一族に代々伝わる妖精の覚え書きをも絡めて、アダムの改心というか、開眼を書いた話というか。
かねてより、サーシンの母との件は気になっていたところだったが、ギャビーという唯一無二の存在を得て、アダム自身が千年以上たって初めて気付いたというところが何とも秀逸。
人間を格下に思いつつも、彼らと関わらずにはいられないアダムの、何というか想いの相反するものの具現がそこにあった、と。
しかし、まぁ、何ともはや。
ロマンスとしては、余りに王道すぎる帰来すら感じる展開でしたな。
天敵ともいえる妖精の王子様を好きになってしまったギャビーと、自分の気持ちが理解出来ないアダムと。
不死にしてやる、なんて上から思考だったアダムが、その自分の思い上がりと愛情は決して相容れないものだと理解した瞬間、崩壊したね涙腺が。
お馬鹿すぎて、図体の大きいお馬鹿さんすぎて、泣けた。
ギャビーは、典型的なモニングの描くヒロインだけど、そこはやはりアダムが生涯の伴侶と選んだだけあって、突出したパワフルさとユーモア、機転やらはもう出色。
特にあの嫉妬満々のバナナの話は笑い死にするかと思った(^^;;
今回、前作と密接に繋がっていたのもあって、マッケルターの双子兄弟と、その奥さん達が再登場してとってもいい味を出してくれています。
あの大きなお城、どうなったのかしら・・・と思ったら、仲良く同居ってのには微笑ましさ満点。
しかし、結婚してなお奥さんにメロメロな兄弟の、大人気ない嫉妬っぷり炸裂のあの場面は吹いたな。うん。
見えない魔法をダゲウスに解いてもらったアダムを見た瞬間の奥さん達の反応に、メラメラと嫉妬の嵐が(爆)。
ギャビーとすっかり仲良くなったグウェンとクロエ(こうやって双子の奥さん二人並べると、学者肌萌え属性なのがよくわかる双子。笑)がまた傑作で、ノーラ作品ばりのガールズトーク節炸裂でしたな(笑)。
「そうよ。私に必要だったのはガールズトーク」とご満悦なギャビーではないが、クスクス笑えるのが嬉しいよね、あれは。
あえて、アダムと血がつながっている上に、ある事情で密接に関係者となっているアダムの息子サーシンと奥さんのリサを絡ませずに第三者であるマッケルター家を活用したのはさすが。
しかもマッケルター家の「契約」を逆手にとったアダムの奇策という手段といい、唸らせてくれるわモニング。
とにかく、読んでもらってナンボの1冊。
最後のあの部分を、どう解釈するのかは読者次第。
ロマンスとしても秀逸、パラノーマルとしても独自の世界観を如何なく発揮し、キャラクター達は活き活きしているし、泣きも笑いも満載。
何ら文句はないかと思われる。
しかし、皮肉にも主人公が「アダム・ブラック」だった事により、俄然ハードルは上がってしまっていたのだ。
さてはて、甘ちゃん読者のことのさんみたいに、巧みなモニング節と煙にまかれてしまうのかどうか(^^ゞ
・・・しかし、残るハイランダー・シリーズ、あと1冊なんデスガ(~_~;
8冊目、FEVERシリーズ完結しなきゃ書いてくれないのかなぁ・・・タイトルだけ知らさせて以来、ずっと待ちぼうけなんだよ(涙)。
どっちも大好きなので、本当に気長に待ちますわ。くすん。
とりあえず・・・盛り上がった状態ゆえに、続きの7巻、原書引っ張り出してきてますがね > これもハードカバーで買ってる馬鹿タレww
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