キャシー・ラヴのヴァンパイア・ラプソディ・シリーズ2冊目、読了~。
うほほい♪ラブラブじゃんっ♪♪

そんなこんなで、2冊目は前作をご覧の方にはお馴染みの二人。
♪いつか王子様が~~っっ♪と、ディ●ニー映画のように歌ってしまいそうな、占い大好きの彫刻家エリカさんと、お互い一目会った瞬間からフォーリン・ラヴ!な、ヴァンパイア(ランピール種)のヴィットーリオくん。
前作ヒーロー・レンの弟のヴィットーリオくんだが、ストーカーも驚く粘着質ドSナルシストの母親のせいで、地獄の永遠を送っている最中。
しかも、その変態母親オラベラ、愛しい(自分にそっくりな分身の)息子の為に、と彼に近付く人間の女をことごとく抹殺しているから恐ろしい・・・。
いや、真剣にいろんなロマンス本で悪役女を見てきましたが、こんなにキモさ炸裂のぶっ壊れ痛快悪女は初めて拝んだぜ!!って気分。
しかもステレオタイプの女王様でありながら、恐ろしく自分の妄念の為なら冷酷なまでに頭の回転力を発揮するのが怖さ倍増。
とにかく、全ては愛しいヴィットーリオの為!!と、人の話は聞かない、立ち止まらない、邪魔するものは斬るのみ!!という・・・すごい・・・この勢いで物語を引きずりまわしまくり(いい意味で。笑)。
悪役が勢いあると、本当に活気づくわ(^^ゞゞ

そんなこんなで、自分のせいで罪もない人間たちが殺されていたのでは?!という疑念を調べる為、兄の住むニューオーリンズにやってきたヴィットーリオ。
そこには兄嫁の親友であるエリカが引っ越してきていて・・・そこからは、もうもどかしいまでの「彼女の安全の為には俺の気持ちは隠さないと」「彼は私の運命の王子様の筈なのに」という、テンプレすれ違いと葛藤。
葛藤あれど、そこはロマンス本なので適度な頃にはラブラブアイウォンチューの波にどっぱ~んっっと呑み込まれ、そこからはバカップルスイッチ入ったまんま(^^ゞ

まぁ、キャシー・ラヴなんで、セルフボケとセルフツッコミ満載(笑)で重くならずにいて読み進めやすいのだけどね。
今回も、毎度お馴染みの懐かしいヒット曲を絡めた軽妙な会話やモノローグもてんこ盛りで倍楽しいし。
ウケたのが、アンデットだからヴァンパイアになった時の外見のままに若いヒーローってのをネタにしてきたところ(爆)。
そうよね、ヴィットーリオは20代の半ばぐらいで母親にランピールにされてしまっているので外見はその時のまんま。
思わずエリカじゃないが、事情知らなかったら「やっぱり年上のオバサンは嫌なのね!!」とか思ってしまうじゃないか(笑)。
エリカの妄想留まること知らず、「やっぱり 同じ年頃の 女性のがいいのかしら・・・」と、ピチピチの若いお嬢さん彼女なんぞを思い浮かべては妙齢女の口惜しさにくれてみたり・・・うん、ほら、これって誰も書かなかったのよね。
アンデットものなら、十分ありえる展開なのに(笑)。
いや~、もしかしなくても兄ちゃんより悲惨な過去を送ってきているのに、何というかピュアだよな・・・この弟くん(^^ゞ
あの母ちゃんに生前も、その後も全てをひん曲げられているのに、よくぞまぁ、ここまでフェミニストに育ったな(^^ゞゞ
ランピールは人間の食事を受け付けない体質になってしまっているのに、愛するエリカの為なら!!と、清水の舞台から飛び降りるかの如く、我慢してジャンクフード食べては夜中にこっそりリバースしている憐れさが何とも・・・(^^;
そんなラブラブさを、鬼畜母が放置しておく筈なく、愛する息子の為ならえ~んやこら!!と暗躍中なのも手伝い、一石二鳥にあの女(エリカ)、悪魔召還の生贄にしちゃおう!とか、本当にアグレッシヴな(笑)。

そうなんです。
今までヴァンパイアとウェアウルフで収まっていたこの関連シリーズ、とうとうデーモンまでご登場!(笑)
しかも、このデーモンの設定が抜群にアホでそれでいて面白くって綿密なネタ炸裂しまくりなのだ!!(爆)  キタコレーッ!!
そんなデーモン、今回ご登場は鬼畜母の愛人というキワモノ状態でご登場のマクシム。
色男だが、とにかく愚痴が多くてそれでいてツッコミ体質でモエキタ(笑)。
行方不明になった半魔半人の妹を探している途中で、手掛かりとしてランピールであるオラベラを知り、そこから彼女を利用してやろうと関係を持つが・・・あっけなく返り討ち状態で利用されまくった挙句デーモン封じまでされてしまうヘタレさ!(爆)
いいですな、うひゃひゃ!!
もう一人、女のデーモンが出てくるが、これが何ともグロテスクな・・・えーっと、特撮悪役のような外見 でして(笑)。
レン兄ちゃん曰く「とかげもどき」(爆)。
そのとかげもまた伏線くさい言動があったりして気になったわ・・・。

そんなこんなで、奇人変人奇妖変妖奇魔変魔のオンパレードでありながら、これが実にロマンスとしては直球ど真ん中のベタボレものでした(笑)。
とにかく、あの二人、このシリーズ不変のお約束「痛快バカップルもの」に十分ふさわしいものでございました(ニヤリ)。
ああ、やっぱり好きだな、このシリーズ。
読後にいろいろ考え込むようなパラノーマルが多い中、わっはっは!と笑って、きゅんきゅん萌えて、すっきりさっぱりした読後で、何故かたまに続けて読みたくなる。これはこれで十分な独自カラーだもん。

・・・そんなこのシリーズ、しっかりスピンオフとしてデーモンのマクシムと、エリカの親友であるジョーとのロマンスがあるんだが・・・翻訳未定。
ああ、シリーズの登場人物のその後いっぱいだろうに・・・うっうっう(涙)。

サリー・マッケンジーのネイキッド・シリーズの続きもある事だし、フローラブックスがひっそり季刊ペースでもいいから存続しますように(-人-)

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