キャシー・ラヴの新ヴァンパイア・シリーズ1冊目、読了~♪
いや、新であって新でなし?(笑)

「恋するヴァンパイア」シリーズ4冊目にて登場したヴァンパイア・ロックバンド「インペイラーズ」の男前ミュージシャン、レンことレナルド・ダントーニのお話。
前作キャラは全く出てこないし、舞台もヴァンパイアもの聖地ニューオリンズになっているから読んでいて気付かない人もいるかも(^^ゞ
そもそも、レンのヴァンパイアとしての種族がランピール(人間の生気を糧とする。インキュバスに近いかな)だから吸血シーンもない分、何となくラノベならぬラパラ(ライトパラノーマル。笑)。
もっとも、吸血しようが何だろうが、キャシー・ラヴ作品はライトでお茶目なんだけど(^^ゞゞ

しかし、お互い一目ぼれのレンとマギーの何とも不器用なことか。
二人共、過去に大事な人に傷つけられて以来臆病になっているので、一歩進んで二歩下がる二人の距離感(^^;
キャシー・ラヴ作品のカップルって、その職業や生い立ちが既に「うまいっ」ってカンジなんだが、今回も例に洩れず。
かつての天才音楽家レンに、クラシック専門の音楽鑑定士マギー。
彼女のところに、作者知らずの楽譜が来たり、その楽譜の謎の曲をロックバンドのバンドマンであるレンが弾いたり・・・ま、レンが作曲したものなんだが、そのベタな「運命の相手」ものっぷりですらキターッ!!

前作でチラリと出てきた際にはクールで物静かな芸術家のイメージだったレンだが・・・主役になると、何とまぁ、かわいらしいキャラでした(笑)。
悶えまくりの、経験値は高い筈なのに妙に駄々っ子のようで・・・まぁ、あの生い立ちにその後の人(?)生じゃあ、途中で止まったまんまの部分もあるんだろうけど。
でも、どうもレンが毎度ヘタレすぎていてまともにボーカルとった場面の印象がないんですが・・・バンドの将来が心配!(笑)
というか、そんなバンドの追っかけしているセバスチャン夫婦(4冊目参考)も心配っっ!(まぁ、歌詞内容よりもそのライブ後のが重要なんだろーけど、あの夫婦には。爆)
また、その相手のマギーが・・・仕事一辺倒にならざるを得なくなった悲しき失恋レディなんだけど、相手のろくでなしのせいでコンプレックス三昧で(^^;
お約束に、自分のボンキュッボンッのボディが嫌で嫌で仕方ないんだが・・・これまたお約束にレンにとっては「コレキターッッ!!奇跡ーっっ!!」と、エッチ萌えツボ直撃なんだな、こりゃこりゃ(爆)。

不器用な二人が、お互いを生涯の伴侶としてハッピーエンドになるまでのお話、と書いたら普通なんだが、いかんせんキャシー・ラヴなので明るくホットなエッチッチもてんこ盛りでそういう意味でもソツなきなのは流石(笑)。
でも、毎回思うが、このシリーズのヒロインたちの肝っ玉っぷりはすごいよな・・・普通、自分の彼氏の正体が200年以上生きてるヴァンパイアだと知ったら逃げるのが当たり前なのに、今回ヒロインのマギーも肝っ玉(^^;
男前レンの口をびろーんと広げて犬歯(牙)チェックに余念なし、ときた(爆)。
そんなコミカルなところと絡まって、ラストの、キャシーが持ってきた楽譜のオチも、微笑ましくて大好きだな。
完全にハッピーではないんだけど、ほろ苦い中にも優しさがあって。

脇役の配置も相変わらず上手いし。
今回、きれいに伏線が引かれた、レンの異父弟ヴィットーリオとマギーの親友エリカのお話が次回待機。嬉しや♪
ヴィットーリオの得体の知れない神出鬼没っぷりやら、ろくでなし自己チュー母親の事とか謎を秘めたままなのも楽しいな。
きっと、今回の主人公たちのその後も出るんだろうし。ふふふ。
これがシリーズものの醍醐味なんだけど(^m^)

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