恋心だけ秘密にして (ラズベリーブックス ク 2-4)
2008年11月9日 新刊レビュー
ジュリア・クインのブリジャートン家シリーズ4冊目、読了~。
さすがにここまでくると上手いのが分かる、全ての伏線をきれいにまとめた1冊と思いました。
今回の主役は、放浪癖のあるブリジャートン家三男コリンと、1冊目からお馴染みブリジャートン家のご近所さんフェザリントン家内唯一の常識人の三女ペネロペ。
ペネロペは初めて出会った時からコリンに恋していたが、コリンの方は妹エロイーズの友人程度にしか認識がない。
母親には既に結婚話も諦められて、親友エロイーズと供にオールドミス生活も板についたペネロペの、無垢なくせして何というか漢(おとこ)な態度(爆)と比べると、何だかヒーローのコリンが、足踏みする癖に象徴されるように、いい意味でも悪い意味でも子供の域を脱し切れていないのがこの作品では見てとれた(笑)。
まぁ、このシリーズ、既刊4冊見ていてもヒロインのが肝っ玉なのは今更、なんだが(^^ゞ
ヒーローが全員放蕩者のくせしてネガティヴでナイーヴ極めているもんなぁ・・・。
で、そんな二人が、杖という名の鞭を振り振りちぃぱっぱ、あ。いや。社交界を斬っているレディ・ダンベリーが持ち出したBetに巻き込まれる羽目に。
その内容が「レディ・ホイッスルダウンの正体を明かした者に千ポンドをあげます」というもんなのだが・・・そうか。そうくるか。
でも後半戦の、とってつけたように悪役(彼女も既刊でお馴染み、ステレオタイプの改心なきイライザ。笑)がこの話を動かしたのには、ちと「???」となったわ・・・もう少し、主人公達のあの嫉妬や不安、信頼や何やの葛藤を反映したものになると期待していたのに・・・ブリジャートン家にかかるとおとぎ話のようなオチになるのはある程度は想像ついたんだが、あの力技同然の丸め込み具合はちと物足りないかも。
特に、正体を知った後の、ホイッスルダウン氏の親友の反応が何も書かれていないのも手伝っているし。
それは、その「親友」が主人公になった時に書かれている、と信じていいのかしら。
そんな点を除けば、食いしん坊コリンの「やりなおしロマンス」はとっても初々しくて可愛いんですけどね(笑)。
いやー、本当におろおろ具合と微妙なKYっぷりがクスッと笑えて(笑)。
対するペネロペも、たまに毒吐きな丁々発止具合がビバ♪
あとは個人的に、コリンのスコットランド旅行日記の部分は笑った・・・お貴族様にベンネヴィス越え?!(笑)
てか、アンガス爺ちゃんのスコッツお勧めルート・・・何故にそんな過酷なルートを?!(笑)
思わず「何故にスカイ島からカイル・オブ・ロハルシュでなくウラプール、しかもそこからインヴァネス・・・そんな寂れた南下ルートより、カイル・オブ・ロハルシュからインヴァネスへの東向きルートにすればいいのに。ドナン城も見れるし」とかツッコミした(笑)。
ウラプールに移動するなら、少なくともスカイ島の北部ウィグまで行って船・・・だよね。スカイ島の中心ポートリーからウラプールなんて移動、無駄すぎるもん。
いや、東向き移動はあの時代でも出来ますよ。だって、某赤毛じいさんの実家、その中間あたりだから(爆)。
何かジュリア・クイン本人のスコットランド旅行のルートを参考にしているようですが、だとしたらトマス・クック推薦の大絶景ルートを見事スルーしたって事?(^^ゞ
うーむ。勿体無い!! > 既に論点が読書感想内容からズレている(爆)
そんなこんなで、途中からよく分からないまま変な方向に勝手に盛り上がってはいたが(爆)、割に淡々と読めた1冊。
ブリジャートン家の大人数のあれやこれやも、もう慣れたし(笑)、脇役でいるうちはおしゃまで済ませられるヒヤシンスのトップギア具合も楽しいし(ヒロインになって、あの口八丁の上に騒動に首つっこみ体質だと「勘弁してくれ」になる場合がたまにある。爆)。
話としても面白く、ロマンスとしても○なんだけど、やっぱりホイッスルダウン騒動がちょっと話の大半を占めてしまって、もう少しロマンス箇所の緩急の「緩」の部分が味わいたかった分、物足りないと思ったのかしら。
あと、コリン側の悶え具合とかももちっと読みたかったかも。
ていうワケで「想定内の良作」という感想になった(^^ゞ
次はブリジャートン家シリーズ第二期開始、といったところか。
Eのエロイーズの話。
今回の彼女の不審な行動(?)の数々が伏線となっているようなので、これも読むのを楽しみにしています。
+追記+
驚き~。
今月はジュリア・クイン作品はランダムハウスさんからも出るけど、ランダムさん、クインの最新ものであるウィンダム公爵家シリーズも版権取られたのね。
あれ、まだ既刊2冊しかなかったんでなかった?(^^ゞ
さすがにここまでくると上手いのが分かる、全ての伏線をきれいにまとめた1冊と思いました。
今回の主役は、放浪癖のあるブリジャートン家三男コリンと、1冊目からお馴染みブリジャートン家のご近所さんフェザリントン家内唯一の常識人の三女ペネロペ。
ペネロペは初めて出会った時からコリンに恋していたが、コリンの方は妹エロイーズの友人程度にしか認識がない。
母親には既に結婚話も諦められて、親友エロイーズと供にオールドミス生活も板についたペネロペの、無垢なくせして何というか漢(おとこ)な態度(爆)と比べると、何だかヒーローのコリンが、足踏みする癖に象徴されるように、いい意味でも悪い意味でも子供の域を脱し切れていないのがこの作品では見てとれた(笑)。
まぁ、このシリーズ、既刊4冊見ていてもヒロインのが肝っ玉なのは今更、なんだが(^^ゞ
ヒーローが全員放蕩者のくせしてネガティヴでナイーヴ極めているもんなぁ・・・。
で、そんな二人が、杖という名の鞭を振り振りちぃぱっぱ、あ。いや。社交界を斬っているレディ・ダンベリーが持ち出したBetに巻き込まれる羽目に。
その内容が「レディ・ホイッスルダウンの正体を明かした者に千ポンドをあげます」というもんなのだが・・・そうか。そうくるか。
でも後半戦の、とってつけたように悪役(彼女も既刊でお馴染み、ステレオタイプの改心なきイライザ。笑)がこの話を動かしたのには、ちと「???」となったわ・・・もう少し、主人公達のあの嫉妬や不安、信頼や何やの葛藤を反映したものになると期待していたのに・・・ブリジャートン家にかかるとおとぎ話のようなオチになるのはある程度は想像ついたんだが、あの力技同然の丸め込み具合はちと物足りないかも。
特に、正体を知った後の、ホイッスルダウン氏の親友の反応が何も書かれていないのも手伝っているし。
それは、その「親友」が主人公になった時に書かれている、と信じていいのかしら。
そんな点を除けば、食いしん坊コリンの「やりなおしロマンス」はとっても初々しくて可愛いんですけどね(笑)。
いやー、本当におろおろ具合と微妙なKYっぷりがクスッと笑えて(笑)。
対するペネロペも、たまに毒吐きな丁々発止具合がビバ♪
あとは個人的に、コリンのスコットランド旅行日記の部分は笑った・・・お貴族様にベンネヴィス越え?!(笑)
てか、アンガス爺ちゃんのスコッツお勧めルート・・・何故にそんな過酷なルートを?!(笑)
思わず「何故にスカイ島からカイル・オブ・ロハルシュでなくウラプール、しかもそこからインヴァネス・・・そんな寂れた南下ルートより、カイル・オブ・ロハルシュからインヴァネスへの東向きルートにすればいいのに。ドナン城も見れるし」とかツッコミした(笑)。
ウラプールに移動するなら、少なくともスカイ島の北部ウィグまで行って船・・・だよね。スカイ島の中心ポートリーからウラプールなんて移動、無駄すぎるもん。
いや、東向き移動はあの時代でも出来ますよ。だって、某赤毛じいさんの実家、その中間あたりだから(爆)。
何かジュリア・クイン本人のスコットランド旅行のルートを参考にしているようですが、だとしたらトマス・クック推薦の大絶景ルートを見事スルーしたって事?(^^ゞ
うーむ。勿体無い!! > 既に論点が読書感想内容からズレている(爆)
そんなこんなで、途中からよく分からないまま変な方向に勝手に盛り上がってはいたが(爆)、割に淡々と読めた1冊。
ブリジャートン家の大人数のあれやこれやも、もう慣れたし(笑)、脇役でいるうちはおしゃまで済ませられるヒヤシンスのトップギア具合も楽しいし(ヒロインになって、あの口八丁の上に騒動に首つっこみ体質だと「勘弁してくれ」になる場合がたまにある。爆)。
話としても面白く、ロマンスとしても○なんだけど、やっぱりホイッスルダウン騒動がちょっと話の大半を占めてしまって、もう少しロマンス箇所の緩急の「緩」の部分が味わいたかった分、物足りないと思ったのかしら。
あと、コリン側の悶え具合とかももちっと読みたかったかも。
ていうワケで「想定内の良作」という感想になった(^^ゞ
次はブリジャートン家シリーズ第二期開始、といったところか。
Eのエロイーズの話。
今回の彼女の不審な行動(?)の数々が伏線となっているようなので、これも読むのを楽しみにしています。
+追記+
驚き~。
今月はジュリア・クイン作品はランダムハウスさんからも出るけど、ランダムさん、クインの最新ものであるウィンダム公爵家シリーズも版権取られたのね。
あれ、まだ既刊2冊しかなかったんでなかった?(^^ゞ
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