スーザン・ブロックマンの中篇新刊、読了〜。
新刊といっても、11年も前の作品なんですけどね。

で、読んでいて「ああ、ここがあの話の元に、あれがこの本のモチーフに・・・」とか、ブロックマンの翻訳既刊を全部読んでいる人なら「あーあー、そうか」という頷きの1冊かと。

まぁ、ブロックマンはTDD以外の中篇(カテゴリーロマンス)は、もう、はっきり言って全然面白くないので(ちゅどーんっ)、この話もその覚悟で最初から読んでたワケだ(^^ゞ
カテゴリーロマンスらしく、ご都合主義ながら、まぁ、随所にブロックマン節は垣間見えるとはいえ「超オススメ!!」という程でなく、インパクトに若干欠ける優等生作品というところか。
ボリュームの都合なのか、悲惨な設定が、絵空事のように上滑りしているので感情移入しろと言われてもちょっと無理で、読んでる方も上滑り気味となるんだよね(^^ゞ

ま、ヒロインのケイラが全然魅力的じゃないのも原因か(笑)。

そういう意味では、ヒーローのキャルは・・・ちょっとツボ。
無口で不器用な弟思いの献身的な牧場主兄ちゃん・・・いいぞ〜、この素朴さが(^◇^)
派手派手しいイケメンを書かせても上手いんだが、不器用で母性本能を刺激されるお兄ちゃん書かせてもまた上手いんだわブロックマンって。

さて、この話の核となるのが南米で死んだと言われていたキャルの弟でケイラの元ボーイフレンドであるリアムなのだが。
彼の話『Freedom’s Price』もランダムさんから翻訳のようで、余り時間をおかずに読める・・・のかいな。
リプリント版に絡んでの翻訳権獲得もあるだろうし。

以前から、この翻訳者の上中さんがブロックマンのファンというのは存じていたが、かなりの気合いですな。
もっとも、単純なところというか、今更なところに落とし穴が?(笑)
いや、ブロックマン作品がアメリカの俗文化に感化されまくっているのは今更なんですが、さすがに「ルートビア」(ドクターペッパーと並ぶアメリカで人気の炭酸飲料)を「ルート・ビール」と翻訳するのはいかがなものかと・・・(^^;;

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