ISBN:4596122008 新書 田村 たつ子 ハーレクイン 2007/06 ¥680
ペニー・ジョーダンの新刊、読了〜。
ここ近年、ペニーさんが好んで書いてらっしゃる架空の砂漠の国を舞台にしたロマンス作品。
・・・でもねぇ、黄金期のあのペニーさんの緻密ともいえる主人公の言動描写などの筆の冴えはもはや感じなく、ただ淡々と読んでエンドマークを迎えてしまいました(^^ゞ
亡き父親から相続した砂漠の国のリゾート・コンドミニアムを売却し、その売却金を父親の若き恋人とその子供に渡すべく、砂漠の国ズーランに向かったヒロインのグウイニス。
うーむ。自分の意思でなく仕方なく渡航・・・よくあるパターンなのだが、いかんせん切迫感を感じないんですがね。
義務感、というもんなんでしょうが、そこらへんも稀薄なあたり、ヒロインとしてキャラクター造詣がピンボケ気味かと(笑)。
下半身にだらしない父親、そんな父親に似た娘が疎ましい母親、とこんな両親に寄宿学校に放置プレイされて・・・という王道な孤独パターンなのに、そこを昔のように上手に活かせてないんですよね。
愛情を渇望、そして並行して自分の性への欲求と葛藤、という風に書いたつもりだろうが、そこまでの細やかさは感じず、むしろ何か一人欲求不満に悶々しているだけ、というか(^^ゞ
何の為にズーランに来たのか、たまに忘れそうになりますよ読者としては(笑)。
そして、そんな彼女を王道に「ふしだらな女」と決め込む「話を聞かない男」なのは、よく分からない砂漠の小国のプリンスらしいヒーローのタリク(笑)。
だから〜、イギリス人の父親を持ちながら継承権とか遊牧民達との関係、はたまた宗教とのジレンマとかあるのかとかいう最初の躓きはどうなの?!みたいな(^^ゞ
そこをグイグイ攻めてきた、過去の彼女の傑作と比べると何となく雰囲気だけで無理やり話を進めているのがアリアリと・・・。
それを補うのかどうかも分からない、謎のギャング団とのボスとのやりとりとか、蛇足よだ・そ・くっ!!
彼が、自分のルーツを探すかの如く、砂漠の谷の発掘作業をしているというのも、何でそれをやりはじめたか、ってのがきっかけとして弱い。
愛情に飢えていた彼が、それを探す、発掘する事によって「何か」を求めていた、とかいう絡みをつけるべきだったのでは?
とにかく、何だか煮え切らない事が重なってしまい、しかもギャング団のボスの件も全然つまんない解決の仕方だし、どうしていいのか分からないまま淡々と・・・あら、ラスト、みたいな(爆)。
でも、最近のホットでイケイケなペニーさんの作品にしては、今回の作品はラストまで寸止めでしたな〜(笑)。
ペニー・ジョーダンの新刊、読了〜。
ここ近年、ペニーさんが好んで書いてらっしゃる架空の砂漠の国を舞台にしたロマンス作品。
・・・でもねぇ、黄金期のあのペニーさんの緻密ともいえる主人公の言動描写などの筆の冴えはもはや感じなく、ただ淡々と読んでエンドマークを迎えてしまいました(^^ゞ
亡き父親から相続した砂漠の国のリゾート・コンドミニアムを売却し、その売却金を父親の若き恋人とその子供に渡すべく、砂漠の国ズーランに向かったヒロインのグウイニス。
うーむ。自分の意思でなく仕方なく渡航・・・よくあるパターンなのだが、いかんせん切迫感を感じないんですがね。
義務感、というもんなんでしょうが、そこらへんも稀薄なあたり、ヒロインとしてキャラクター造詣がピンボケ気味かと(笑)。
下半身にだらしない父親、そんな父親に似た娘が疎ましい母親、とこんな両親に寄宿学校に放置プレイされて・・・という王道な孤独パターンなのに、そこを昔のように上手に活かせてないんですよね。
愛情を渇望、そして並行して自分の性への欲求と葛藤、という風に書いたつもりだろうが、そこまでの細やかさは感じず、むしろ何か一人欲求不満に悶々しているだけ、というか(^^ゞ
何の為にズーランに来たのか、たまに忘れそうになりますよ読者としては(笑)。
そして、そんな彼女を王道に「ふしだらな女」と決め込む「話を聞かない男」なのは、よく分からない砂漠の小国のプリンスらしいヒーローのタリク(笑)。
だから〜、イギリス人の父親を持ちながら継承権とか遊牧民達との関係、はたまた宗教とのジレンマとかあるのかとかいう最初の躓きはどうなの?!みたいな(^^ゞ
そこをグイグイ攻めてきた、過去の彼女の傑作と比べると何となく雰囲気だけで無理やり話を進めているのがアリアリと・・・。
それを補うのかどうかも分からない、謎のギャング団とのボスとのやりとりとか、蛇足よだ・そ・くっ!!
彼が、自分のルーツを探すかの如く、砂漠の谷の発掘作業をしているというのも、何でそれをやりはじめたか、ってのがきっかけとして弱い。
愛情に飢えていた彼が、それを探す、発掘する事によって「何か」を求めていた、とかいう絡みをつけるべきだったのでは?
とにかく、何だか煮え切らない事が重なってしまい、しかもギャング団のボスの件も全然つまんない解決の仕方だし、どうしていいのか分からないまま淡々と・・・あら、ラスト、みたいな(爆)。
でも、最近のホットでイケイケなペニーさんの作品にしては、今回の作品はラストまで寸止めでしたな〜(笑)。
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