ISBN:459681354X 新書 山田 沙羅 ハーレクイン 2006/04 ¥700

36HRの4冊目読了〜(^^)
しかし・・・スゴイな、この話。頭を打って透視能力が突然浮上してきたヒロイン、その能力の終結のきっかけも頭部打撲(汗)。
いや、確かに理屈ではそうなんだけど・・・(^^;;
シリアスな話なんだが、いかんせんその肩透かしとまではいかないがあっけなさをどう解釈すべきか(^^ゞ

このシリーズの核ともなっている「市長殺人事件」がこの突然降ってきた透視能力でかなり前進していますが・・・これを読んでいて「あ。榎木津さんネタ(by京極夏彦「妖怪シリーズ」。笑)だ」とか思ってしまうあたりがことのさんね〜(^^;
まぁ、このヒロイン、榎木津さんのように完全に殺人犯を「見た」ワケじゃないんだけど(そうよね。4冊目で「見て」しまっては続かないわよね。笑)。
むしろ、そんなサスペンスちっくな内容の透視よりもこのヒロイン、はからずも犬やお年寄りを助けたり、ボヤ火事を防止したり、失くしたソース入れを探したりする方に時間をかけるハメになっている(^^;
いや、何とも滑稽で、しかもちょっと怖い。
人間の浅ましさや、異形のものへの偏見や恐怖がありありと書かれていて、むしろここはロマンスを超越していた。
そんな分を補うべく、しっかり次回のヒーロー&ヒロインも登場していたが(笑)

話そのものは、よく出来ていてこじんまりまとまってはいるけど、この程度の話は他でもあると思った。
シャロン・サラだから他より期待が大きかったせいなのか?!
結婚に敗れた刑事ヒーローと、その過去の壁に負けたヒロインの再会もの・・・というカテゴライズになるが、どちらかというと凡庸な二人のやりとりよりも、ヒロインとヒロイン姉の地味ながらの姉妹やりとりの方が得点率があった。
さらりとよめて、でもインスタント透視能力(爆)以外はこじんまりまとまったロマンス、という1冊。

ことのさんの中では断然、先月のダイアナ・ホイットニーに軍杯をあげます(笑)

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