ISBN:4838713177 単行本 江國 香織 マガジンハウス 2001/12 ¥1,470
ふ、ふふふ。見てきましたがな!映画『東京タワー』!!
見に行く前からそのきつい設定に怯む事なく、平然と行くのはジャニおたゆえ?(^^;
二組の年上の既婚女性と年下の学生の男性との情事を描いた物語とはいえ、黒木さんの役と岡田の役の年の差は20才でっせ・・・。
いや、もうとにかくこの二人の役が怖い!
20才年下の友人の息子と情事を持つ人妻女も、バイトもせず外出もせずに女の好きな本を読み、女の好きな音楽を聴きながらその女からの電話を待つ為だけに全てをかける男も怖い・・・。
その女ができたエグゼクディブの夫を持ち、自分の高級な店を持ち、こうやって年下の男と秘め事を持ちながらも
「私はたいして幸せな生活じゃない」と言い張る。
すんませんが、こんな反感持つヒロイン、なかなかいませんで。
年下の男も両親は離婚したとはいえ、愛情は与えられているしどちらも息子には金には困らない生活をさせていて、学業もこなし友人達との社交もそれなりにある。
なのに午後4時には電話番となっているのだ。
本当に毎日その時間に全てのものを排除なんて出来るんだろうか?庶民なんで、雑事だらけですわな私なんて。
本当に女もだがこの男も余りに現実味に欠ける。
いくら美しい二人が美しいラブシーンを演じていても冷めて見ている自分に気付く。
それに比べると寺島しのぶ演じる普通のサラリーマンと結婚し姑と同居する主婦と、松本潤演じる青年は非常に見てて良い。
最初の出会いでも、高級な出版社か何かのパーティーみたいなところで出会った前出の二人に比べ、ガードマンのバイトをしている彼と、駐車場に車を入れるのに苦労している主婦が憎まれ口を叩き合うのだ。
デートもお台場のフェリーの中だ。
お金が余り自由にならない主婦の彼女が彼からもらったブレスレットは嬉しいのだが何をしていいのか分からないので思わず3万円を出してしまい正直に言う。
「今の若い子って何を送っていいか分からないから」
そんな彼女の戸惑いをかわいいと思いつつも金を突きつけられて怒る彼。
彼女が夕飯作りに早く帰宅しなけりゃとか、安物のブレス一つでこんな一喜一憂している二人に比べ、あっちの二人はシルクのブランドシャツなんて送ってマーラーの演奏会に行ったりして高級ワインバーの個室なんて押さえて会ったりする。
いや、どー考えても同調は出来ませんがな(^^;
初めて二人が結ばれる場面でも主婦は嫁いてきた家にいたネコを可愛がっていたが年をとってもう長くないそのネコを、最後まで見取ってやりたいのに夫はそんなものは安楽死させろと言われ、姑にも冷たくされる。悲しみながらその通りにして憤りを感じていた時に、自分と同じ事を思っている彼と重なり合う。
心と心がぶつかり合って、殴ったり怒鳴ったり泣いたりして、とても良かった。
「君には35歳の女の情熱の捌け口なんて分からないでしょ」
14の年の差もあれど、私には寺島しのぶがどんどん彼のお陰でテンションがあがっていく様が画面からバンバン見てとれた。
最初に地味なベージュの下着を着ていた彼女が、彼の為にキュートな下着を着てジャグジーの中でコトに及ぶ。
叫んで喚いて本音を言い合う。
たとえ前者の二人がハッピーエッドを迎え、この二人が破局を迎えても断然この後者の二人の方が印象に残った。
そう!ハッピーエッドになるんだよ!!
20才年下の男を追いかけて離婚してパリまで来るんだ金持ちの女は。
「壊れたオモチャはいらないの」
そうまで相手の男に言った女がだ。
何だかこういうハッピーエンドなら、清清しく別れてくれぃ。
「いつも私の方がキレて叫んでたけど最後にどうしてもコウジくん(松潤ね)を怒らせてみたかった。私の事、ずっと憎んでてね」
そう言って別れて彼の前から去る女の方がステキだと思った。
自分のキライな酢豚を旦那の為に作りながら、彼の事を考えてキレてエプロンとサンダル姿でバーに殴りこみを掛け、危ない情事に身を投じながら寝巻きでゴミ出しもし、タンゴを踊る。
そんなかっこいいぐらい全身全霊で役を演じた寺島しのぶは本当に見ていて痛快だった。
はすっぱで女たらしで、なのに憎めない複雑な役を演じた松本潤にも拍手!
・・・主役、誰?(^^;
ふ、ふふふ。見てきましたがな!映画『東京タワー』!!
見に行く前からそのきつい設定に怯む事なく、平然と行くのはジャニおたゆえ?(^^;
二組の年上の既婚女性と年下の学生の男性との情事を描いた物語とはいえ、黒木さんの役と岡田の役の年の差は20才でっせ・・・。
いや、もうとにかくこの二人の役が怖い!
20才年下の友人の息子と情事を持つ人妻女も、バイトもせず外出もせずに女の好きな本を読み、女の好きな音楽を聴きながらその女からの電話を待つ為だけに全てをかける男も怖い・・・。
その女ができたエグゼクディブの夫を持ち、自分の高級な店を持ち、こうやって年下の男と秘め事を持ちながらも
「私はたいして幸せな生活じゃない」と言い張る。
すんませんが、こんな反感持つヒロイン、なかなかいませんで。
年下の男も両親は離婚したとはいえ、愛情は与えられているしどちらも息子には金には困らない生活をさせていて、学業もこなし友人達との社交もそれなりにある。
なのに午後4時には電話番となっているのだ。
本当に毎日その時間に全てのものを排除なんて出来るんだろうか?庶民なんで、雑事だらけですわな私なんて。
本当に女もだがこの男も余りに現実味に欠ける。
いくら美しい二人が美しいラブシーンを演じていても冷めて見ている自分に気付く。
それに比べると寺島しのぶ演じる普通のサラリーマンと結婚し姑と同居する主婦と、松本潤演じる青年は非常に見てて良い。
最初の出会いでも、高級な出版社か何かのパーティーみたいなところで出会った前出の二人に比べ、ガードマンのバイトをしている彼と、駐車場に車を入れるのに苦労している主婦が憎まれ口を叩き合うのだ。
デートもお台場のフェリーの中だ。
お金が余り自由にならない主婦の彼女が彼からもらったブレスレットは嬉しいのだが何をしていいのか分からないので思わず3万円を出してしまい正直に言う。
「今の若い子って何を送っていいか分からないから」
そんな彼女の戸惑いをかわいいと思いつつも金を突きつけられて怒る彼。
彼女が夕飯作りに早く帰宅しなけりゃとか、安物のブレス一つでこんな一喜一憂している二人に比べ、あっちの二人はシルクのブランドシャツなんて送ってマーラーの演奏会に行ったりして高級ワインバーの個室なんて押さえて会ったりする。
いや、どー考えても同調は出来ませんがな(^^;
初めて二人が結ばれる場面でも主婦は嫁いてきた家にいたネコを可愛がっていたが年をとってもう長くないそのネコを、最後まで見取ってやりたいのに夫はそんなものは安楽死させろと言われ、姑にも冷たくされる。悲しみながらその通りにして憤りを感じていた時に、自分と同じ事を思っている彼と重なり合う。
心と心がぶつかり合って、殴ったり怒鳴ったり泣いたりして、とても良かった。
「君には35歳の女の情熱の捌け口なんて分からないでしょ」
14の年の差もあれど、私には寺島しのぶがどんどん彼のお陰でテンションがあがっていく様が画面からバンバン見てとれた。
最初に地味なベージュの下着を着ていた彼女が、彼の為にキュートな下着を着てジャグジーの中でコトに及ぶ。
叫んで喚いて本音を言い合う。
たとえ前者の二人がハッピーエッドを迎え、この二人が破局を迎えても断然この後者の二人の方が印象に残った。
そう!ハッピーエッドになるんだよ!!
20才年下の男を追いかけて離婚してパリまで来るんだ金持ちの女は。
「壊れたオモチャはいらないの」
そうまで相手の男に言った女がだ。
何だかこういうハッピーエンドなら、清清しく別れてくれぃ。
「いつも私の方がキレて叫んでたけど最後にどうしてもコウジくん(松潤ね)を怒らせてみたかった。私の事、ずっと憎んでてね」
そう言って別れて彼の前から去る女の方がステキだと思った。
自分のキライな酢豚を旦那の為に作りながら、彼の事を考えてキレてエプロンとサンダル姿でバーに殴りこみを掛け、危ない情事に身を投じながら寝巻きでゴミ出しもし、タンゴを踊る。
そんなかっこいいぐらい全身全霊で役を演じた寺島しのぶは本当に見ていて痛快だった。
はすっぱで女たらしで、なのに憎めない複雑な役を演じた松本潤にも拍手!
・・・主役、誰?(^^;
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